読切小説
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サキュバスと四六時中♪
1月1日

ジパングでは初めて太陽が昇る時をみたり神社にお参りする風習があるらしい。
ハツヒノデとかハツモウデとか言うらしい。
僕らはと言うと新年初セックスをしていた。
……否、繋がり始めたのは前日の夜からだから明確に初めてと言えるかは分からない。
まぁ言ってしまえば手コキ・フェラ・本番などいつもと変わらない日だった。


1月16日

まだ寒い日が続いている。
彼女の思いつきで暖炉の火を消してお互いの体温だけで暖まることにした。
彼女の身体はどこもかしこも温かい。
暖炉などなくても彼女さえいれば生きていけると思った。
そう言ったら彼女は興奮して性的な意味で暴走したけれど。


2月14日

バレンタインは親愛の感情を伝えるために贈り物をする地域があるようだ。
彼女も僕にあるものをプレゼントしてくれた。
丁寧に包装されたそれを開けると虜の果実をふんだんにつかったケーキであった。
他にも精力をみなぎらせる食材をふんだんに使ったらしく食べ終わる頃にはもう準備万端。
丸ごと全部平らげてから彼女といつもと同じようにいつもより長い時間繋がり合った。


2月29日

今年は閏年という奴で、2月が例年より1日多い日だった。
彼女は「一日長く繋がれるからお得な1年よね♪」なんて言っている。
僕としては長かろうが短かろうがどちらにしろ彼女から離れることはないのであまり実感がわかない。
まあ彼女が喜んでいる顔を見るのはとても嬉しいので今日も今日とて彼女と繋がり合った。


3月14日

バレンタインにプレゼントを貰ってから一カ月過ぎた、プレゼントのお返しをしようと思う。
何を喜んでもらえるかは決まりきっているので自分自身に似合わないリボンを巻き付けてみた。
顔を真っ赤にしながら「僕がプレゼントだよ」なんて彼女に向かって言ってみた。
彼女の顔はいつになく嗜虐的で、彼女との交わりはいつになく激しかった。
……また来年も同じ手を使って大いに責めてもらおうと思った。


3月27日

近くの公園で綺麗に花が咲いていると聞いて二人で花見に出かけた。
美しい景色というものはいつ見ても心に響いてくるものがある。
けれどもその近くで植物型の魔物たちが交わっているようで雰囲気はなんとも淫猥な感じで。
満開の花を堪能した後は、公園の人の少ない方へと移動して彼女と交わった。
花も美しかったがやはり自分にとって一番美しいものは彼女だなと思った。


4月1日

1年の始まりは1月だが、年度という括りでは今日を始まりとする。
だからと言って特別変わったことが起きたわけではないのだけれど。
いつもと同じように彼女と1日を過ごすだけだ。
今日はフェラをねっとりとして貰った。
唾液に包まれ舌でねちっこく責められるこの感覚は膣内とはまた別種の快感だなぁ。


4月20日

隣の家の住人が一か月ほど旅行に行くらしくその間の部屋の掃除などを任された。
よくお世話になっているご夫婦なので快く引き受ける僕と彼女。
ほとんど同じ広さで掃除などは苦でもないが一つ目についたものがあった。
手錠や鞭とかはどこかに片付けてから出かけてほしかった。
彼女は僕がそれらを羨ましそうに見ていたと思ったらしく通販でそういった道具を頼んでしまった。
実は結構通販が届くのを楽しみにしている自分が居るのは彼女に面と向かっては言えない。
直接言ったら際限なく責められそうで……それも良さそう……いやいや考え直せ僕。


4月23日

ハーピーから通販が届いてしまった。
中から出てくるのはがっしりとした手錠に猿轡、アイマスクに鞭。
一緒に服も頼んだらしくハイヒールの靴や真っ赤な衣装も入っていた。
しかしなぜ僕の愚息は何もしていない時点で硬くなっているのだろうか。
彼女に身体を拘束されながらそう考えても答えは出なかった、精液は出た。


5月10日

ぽかぽかとした陽気だったので二人して昼寝をした。
性交のときの淫猥な顔も見惚れるほど美しいが彼女の優しげな寝顔もまた素晴らしい。
寝息を立てて無垢な表情を浮かべている彼女の顔は見飽きることなどなさそうだ。
先に目が覚めた僕は彼女の髪を撫でながら安息に身を任せていた。


5月18日

お隣の夫婦が旅行から帰ってきて、お土産を貰った。
……バ○ブ。いやもうちょっと他に選択肢はあったんじゃないかな。
オブラートに包んでそう質問したらどうやら旅行目的が魔界のそういうグッズ専門店巡りだったようで。
その日の夜は僕のお尻の穴に新品のバ○ブがご対面することとなった。
彼女の指で弄られたり尻尾をねじ込まれる方が気持ちいいと思った。


6月9日

彼女いわく「今日はシックスナインの日よ!」とのことで。
彼女の性器は間近で見ても淫猥さを醸し出しているのがよく分かる。
指で広げて舌をねじ込むと愛液を分泌させながら肉が絡みついてくる。
彼女にフェラされて自分が愛撫する動きがおろそかにならないように丁寧に舌を動かしていく。
気がつけば僕も彼女も顔がべたべただったので夜遅くにお風呂へ移動してお互いを洗いあった。


6月24日

そろそろ暑くなってくるので夏物の服を出し始めた。
彼女の分は生地の薄い衣服や露出の多い服がほとんどだ。
家に居る時はもう裸よりエロいんじゃないかという服を着ていることも多い。
彼女のあんな姿やこんな姿を想像して家事の最中というのに勃ってしまった。
そしてそれを見つかったので真昼間からセックスしてしまった、よくあることなんだけど。


7月7日

日差しがきつくなってきたが今日は爽やかな風のおかげで幾分か過ごしやすい。
二人で散歩していると風に揺られて彼女の青みがかった髪からいい香りが漂ってきた。
汗を少しかいているはずなのに、その匂いには一切の不快感がない。
それどころかいつまでも嗅いでいたいと思うほどで。
そう思ったのに気付かれたのかその日は髪コキというものをされた、これはこれで気持ちいいな。


7月21日

「オナ○ーの日よ! 今日はセックスなし!」
彼女の発言は僕にとっては地獄への片道切符のように思えた。
毎日彼女と繋がっているというのに24時間もの間彼女と触れあえないだなんて。
夜になっても彼女は自分で愉しんでいて僕のことには目もくれない。
0時になったらたくさんシてもらおうと我慢していたけどもう耐えきれなかった。
恥も外聞もなく「イジめてください」と頼み込んだらたっぷりしてくれた、やっぱりこうじゃないと。


8月1日

この日はキャンプへと出かけた、8月1日と言えばキャンプだ。
キャンプで食べる食事というのはなぜこうも美味しいんだろうか。
彼女と一緒ならどんな食事でも美味しいがそれがさらにすばらしいものに感じる。
お腹もいっぱいになって、星が輝く夜空に見いる僕と彼女。
1時間も夜空を鑑賞した後はテントで明かりもつけずにお互いを貪り合った。


8月17日

海へ出かけようと彼女が水着の用意をしだした。
ビキニももちろん素晴らしく官能的だったが、特に目を引いたのはサハギンの鱗だった。
前から見れば押しつぶされんばかりの乳房や綺麗な太ももに視線が釘付けになる。
後ろから見れば右側から尻尾を出しているため柔らかな尻肉がはみ出している。
結局海へは出かけずその服装を堪能したセックス三昧となった。


9月2日

9月になったがまだ残暑が厳しい。
街へ買い物へと出かけたら夏物処分セールを催していた。
お揃いの寝間着を買った、いい買い物をしたなぁ。
まあ風呂上がりの少しの間しか着用しないことがほとんどだが気にしない。
その日もおろしたての寝間着の着用時間は10分にも満たなかったが気にしない。


9月30日

だいぶ涼しくなってきた。
秋と言えば色々ある、たとえば読書の秋。
その日は二人で書店めぐりをして本を見つくろった。
サキュバスがメインヒロインの官能小説を数冊買うことにした。
その日はその小説を熟読しその内容と同じようなセックスをした、新鮮な感じだった。


10月10日

秋と言えばたとえば食欲の秋。
栗やらお芋やらキノコやらの秋の味覚に舌鼓。
もちろんデザートも食べる、今日のデザートは虜の果実だ。
……この果物魔界で1年中収穫できるんだよなぁ、秋らしくはないような。
まぁこの果物のおかげで精力付いて彼女とのセックスが楽しめるから良いかな。


10月16日

秋と言えばたとえばスポーツの秋。
最近よく食べるのでセックス以外にきちんとした運動をしようということになった。
彼女と一緒にジョギングをする、コースを自然豊かな公園近くにしたので空気がおいしい。
ただその最中に春の花見でも見かけた植物型魔物とのセックスを見かけてしまう。
その雰囲気にあてられて外でセックスをした、まあ僕も彼女も太っていないので運動は良いか。


11月8日

冬になり気温が下がってきたので冬物の服を出す。
厚手の生地のセーターがメインだ、露出の少ない服も彼女に似合う。
隠れているからこその妖艶さというかそれを脱がせたときに零れる胸というか……まあ素晴らしいのだ。
そんなことを考えていたらまた勃起してしまった、夏物を出すときもそんなことがあったような。
そしてそれを見つかって真昼間からセックスをすることに、まぁなんていうか日常茶飯事だよね。


11月27日

本格的に寒くなってきたので編み物をする。
彼女は手袋を作ってくれているので、僕はマフラーを編むことにする。
ちょっと憧れもあったので思い切り長く編んでみた。
彼女と僕がくっついて巻くことができる長さだ、これで出かけるのがさらに楽しみになる。
彼女の手袋の完成品を見ると右手・左手用一つずつと中で手をつなげる特殊なものが一つ。
彼女も僕と繋がっていたいんだなぁとお互いに嬉しくなってその日のセックスはとても熱くなった。


12月24日

「今日はクリスマスイブだね」って彼女に言ったらくすくすと笑われた。
彼女にイブには夜の意味があって、クリスマスイブは24日の夜のことを指すと教えてもらった。
いろんなことを知っているなぁと感心し、こんな彼女のためならなんでも出来そうな気さえしてくる。
普段は恥ずかしくて言えないけれど、聖なる夜に向けて甘い言葉を手向けてみることにした。
彼女も照れながらもそれに応えてくれる、やはり彼女の笑顔のためなら何でも出来ると思う。


12月31日

今日で1年も終わりだ。
大掃除を済ませて温かいお茶を啜りながら1年を振り返ってみる。
何気ない日常だけれども、それもこれも彼女が居たからだと思う。
来年も再来年もこれからずぅっと彼女と幸せな日常を紡いでいけますように。
そろそろ日記帳を閉じて夜の性行為に向けて準備をしなければ。
11/09/20 00:46更新 / G7B

■作者メッセージ
13作品目ですが、連載もあるからかこれが番号的には20番目になるのかな。
キリがいい数字なのと登録1カ月過ぎたよ記念ということで魔物娘でもポピュラーなサキュバスさんで書いてみた。

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