連載小説
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作戦00〜02
【作戦00 方針を決めろ!】

副官「司令!レスカティエ奪還にあたって、我々はどのように行動するべきでしょうか!」

司令「うむ。我々は『レスカティエ城』の内部調査を、当面の目標とする。」

副官「城の内部調査…ですか?理由をお聞かせ願えますか!」

司令「うむ。現在のレスカティエは、規律より本能を優先する魔族の習性ゆえか
   情報に対する機密性というものがかなり薄い。」
司令「そのため市街はもとより、軍事施設についても結構な量の情報を得られている訳だが…
   レスカティエ城についてだけは、いまだ何一つ情報が掴めていない。」

副官「!!それはつまり!」

司令「そう、あのいいかげんで享楽的な魔族すら、その内部を他に知らせようとしないレスカティエ城。」
司令「これは裏を返せば、『絶対に他者に知られたくない何か』が、あの城の内部に置かれていると考えられる。」

副官「なるほど!司令はそれが、魔族共の弱点であり
   ひいてはレスカティエ奪還のカギになるのではとお考えなのですね!」

司令「その通りだ。よって我々は、レスカティエ城にスパイを送り込み
   城内への潜入調査と、その実態を暴くことを第一目標とする。」

副官「了解しました!ただちに人選に取り掛かります!」





【作戦01 人間暗殺兵器作戦!】

副官「司令!準備が完了しました!」

司令「うむ。詳しく聞かせたまえ。」

副官「ハッ!今回送り込むのは、『軍の諜報機関に所属する女暗殺者』です!」
副官「幼い頃から暗殺者としてあらゆる訓練を受けてきた彼女は、
   どんな過酷な環境や拷問にも眉ひとつ動かさず、命令とあればどれほど非道な手段もためらいなく実行します。」
副官「まさに人の形をした暗殺兵器!今回の作戦には、ピッタリの逸材かと!」

司令「同じ軍部として、そんな人ならぬ道を歩まされた者がいるのは複雑な気分だが…
   確かに今回の作戦に相応しい人材だ。ただちに作戦を実行せよ!」

副官「了解!!」


――― 数日後 ―――


副官「司令!連絡員から報告が届きました!」

司令「ずいぶん早いな。内容は?」

副官「作戦は失敗です!あの女暗殺者は、魔物に堕とされました!」

司令「なんだと!?どんな拷問にも耐えられるのではなかったのか!?」

副官「苦痛への耐性は高かったのですが、『快感を与えられる』という状況は想定していなかったようで…。
   報告では、サキュバスの愛撫によって、抵抗もできないまま魔物化させたれたとのことです。」

司令「なんてこった…」





【作戦02 人間淫魔作戦!】

司令「どうやら我々は、『魔物が与える性的快楽』というものを甘く見ていたようだ。
   以降の作戦においては、これを最重要課題として考えなくてはならない。」

副官「前回の反省を踏まえ、新たな人選を行いました!」

司令「うむ。詳しく聞かせたまえ。」

副官「ハッ!今回送り込むのは、『ハニートラップ専門の女スパイ』です!」

副官「スパイになる前は、高級娼婦として数え切れぬほどの男と交わり、
   あらゆる性的快楽にその身を晒してきた経歴の持ち主です。」
副官「スパイになってからは更に磨きがかかり、今では絶頂のタイミングを
   自由自在にコントロールできるとのことです。」

副官「まさに性のエキスパート!本人は『サキュバスとレズセックスをしても、先にイカせられる』と豪語しています!」

司令「それは頼もしい!ただちに作戦を実行せよ!」

副官「了解!!」


――― 数日後 ―――


副官「司令!連絡員から報告が届きました!」

司令「今回も早いな。内容は?」

副官「申し訳ありません、またも失敗です!あの女スパイは、魔物に堕とされました!」

司令「なんだと!?どんな快楽にも耐えられるのではなかったのか!?」

副官「報告によれば、ダークスライムに全身を舐られ、
   『にゃめぇぇぇぇ!こんあのしらない、しらないのほぉぉぉっ!!』
   とアヘ顔さらして絶頂しながら魔物化したとのことです。」
副官「恐らくは、『人型の生き物から受ける快楽』には慣れていても、
   『人外の生き物から受ける快楽』は未体験だったことが原因かと…」

司令「なんてこった…」
13/07/08 23:06更新 / プロミス
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