連載小説
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プロローグ 異変
「馬鹿者!!!」
いきなり訓練長の怒号が響く。
結局、時間には間に合わなかった。

「一国の兵士がそんな遅刻をしてどうする!?もっと兵士である精神を持たんか!」
「カズ!!お前は兵士長だろう!この5分という遅刻が戦争でどれだけの被害を受けるか分かっているのか!?」
「も、申し訳ありませんでした···」
ヤバい、カズが(畜生、お前らのせいだ)って顔してる。
ちなみに第一兵士は6時50分に来ていたらしい。10分行動は早すぎでしょう。
「訓練長、そう怒らずに。彼らだっていつもより5分早く来たんですから」
そう言ったのは第一兵士の先頭に立つ美少女、ナーテさんだった。
ナーテさんは細剣を使いこなす剣兵士である。
知能、武術、軍才、魅力、どれをとってもピカ一なスーパー美少女だった。
しかも仲間達や国民からの評判も高く、正にアイドルである。
しかしこの人、何気に酷い事を言う。
「···まあ、そうか」
そんな理由で納得するの!?
「カズ、今回は許してやる、しかし遅れた奴だけ腕立て伏せ100回!!」
「「「あ、あんまりだぁー!」」」
この声は第二兵士達の声である。
「うるさい!さっさとせんか!」

〜30分後〜

「えー今日は1つ、お前らに知ってほしいことがある」
「最近王国の近くにあるザッハトルテ山に異形の者がうごめいている」
「魔物でしょうか?」
ナーテが質問するが、
「いや、魔王軍とは既に平和同盟を組んでいる、それなのにその異形の者が人間に攻撃してきたという報告があった。つまり」
「その異形の者は人間でも魔物ではない、と?」
「その線もあり得る」
「では、その異形の者を退治すれば宜しいのでしょうか」
「いや、今回は偵察を依頼されている。第二兵士達。これをお前らに任せる」
「「「ええーっ!」」」
兵士達から非難の声。
「嘘だろ?そんな危険そうなやつ、見たくねえよ」
「偵察かよ、退治すればいいと思うのに」
「ザッハトルテ山か、あのくそ高い山にいくのか」
「Zz···」
一名立ったまま寝てるやつがいるけど無視しよう。

「まあこんな所か。何か質問はあるか」
訓練長がそう言って見回す。二人ほど手をあげている。
カズと第二兵士だった。
「何だ」
カズが当てられた。
「非常時の時、討伐しても問題ありませんか?」
「攻撃の意思がないなら討伐はするな。あくまで身を守るときのみ討伐しろ」
友好的なら攻撃はしないっと。もう一人が当てられた。

「おやつはいくらまでですか」

このあと訓練長に吹っ飛ばされたのは言うまでもない。
12/12/04 20:07更新 / 黒影
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■作者メッセージ
どうも黒影です。
初めての投稿でしたがいかがだったでしょうか。
これからもよろしくお願いします。

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