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0話

【夜が更けて】



 私の記憶。大好きなご主人様との記憶。今でも忘れられない。
 あの頃のご主人様との時間。
 あの頃のご主人様の笑顔。
 あの頃のご主人様の   愛。
 そして何より、ご主人様が生まれたばかりの私の頬を優しくなでていった、あの言葉。


「お願いだ……。君だけは、いつまでも俺を愛して……   


 涙を流してご主人様は言った。でも、私はあの時、頷いてあげられなかったし、言葉も返して上げられなかった。
 だってあの時、私は只の石ころ、だったから。


 あれからとっても長い時間がながれたよ?
 私は魔王様のおかげで、ご主人様とお話し出来るようになった。
 けれど気付けば、そのご主人様はいつの間にか、どこにもいなくなっていた。
 きっと、あの方はいまもどこかで寂しがっているに違いない。
 ぜったい、見付けてあげるからね?


 私の、たった一人の……





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【メモ-用語】
“外套と短剣”

密偵や神秘性の要素を含む場面。

詳しくはwikipedia先生に丸投げ。

10/04/09 22:43 Vutur

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