狂えるフル月ムーン

ぴょん、ぴょん。

ウサギは跳ねる。

ぴょん、ぴょん。

上下運動は、大事。

ぴょん、ぴょん。

あ、抜けちゃった。また入れないと。よいしょっと。

ぴょん、ぴょん。

ウサギは跳ねる。

ぴょん、ぴょん。

お腹が空くと、涎が出る。上の口も、下の口も。

ぴょん、ぴょん。

おちんちん代わりのお野菜を下の口に入れても、お腹ペコペコ。

ぴょん、ぴょん。

ぴょん、ぴょん。




不思議の国は不思議な国。
やっほーと声を出すと、えっちーと声が返って来る。
木のウロに入って眠ろうとしたら、ネズミちゃんが男の人に食べられちゃってる。
上のお口もよだれだらだら、下のお口はもっと涎だらだら。

パパはいつも、ママと一緒だった。
ママはいつも、パパと一緒だった。
ママはパパの上で、ぴょん、ぴょんって跳ねてた。
とても綺麗で、えっちで、パパとママはいつも仲良し。
でも、ウサギはぴょん、ぴょんって跳ねるだけ。
ぴょん、ぴょんって跳ねて、いってきます。

不思議の国は不思議な国。
白いウサギを追いかけて。
パパとママも追いかけてきて。
ネコが居て、ウサギが居て、不思議な不思議な不思議の国。

赤い果実を食べると体が大きくなった。
青い果実を食べるとおっぱいが大きくなった。
白い果実を食べると体が縮んだ。
赤い果実を食べると、ウサギになった。
白い果実を食べると、頭が真っ白になった。

ぴょん、ぴょん。

ウサギは今日も、跳ねる。
お茶会を開いてる帽子のひとは、何を言ってるのか分からない。
えっちのことを教えて欲しいのに、エッチな事なのか真面目な事なのか分からない話ばかりしてる。
不思議の国で真面目な話をするのは馬鹿なんじゃないだろうかと思うけど、えっちな話もしてるから頭がふらふらする。
お茶を飲んでお砂糖を入れようとしたら、青っぽくておいしそうな匂いの砂糖だった。

違った。
おいしそうな匂いなのはクッキーだった。
濃厚なクリームクッキー。
おいしそうだから、クッキーにクリームを追加する。
帽子のひとがまた難しい事を言ってるけど気にしない。

クリームをクッキーにかけてから、あーんと口を開けて、しゃぶって、じゅぽじゅぽ濃厚なクリームを出そうと頑張る。
ん〜、やっぱりクリームは美味しい。
ぴょん、ぴょん。
でもこの人は帽子のひとの匂いがする。
しょうがないので、クッキーを食べたらお茶会はお開き。
ぴょん、ぴょん。


不思議の国のウサギは、みんな不思議なウサギ。
外のウサギと違ってエッチな服装で、エッチな顔をしてる。
みんな頭の中がえっちとせっくすとおちんちんと男の人の事しか入ってない。
おちんちんを入れるのは下の口と上の口だけで良いのに、なんで頭の中までおちんちんを入れてるんだろう。
頭の中までおちんちんでいっぱいなくらいなら、男の人を分けて欲しい。
お腹が減って仕方ない。
ぴょん、ぴょん。
今日もウサギは、一人で跳ねる。

不思議の国は朝と夜と夕方と昼と朝と夜がやってくる。
月を見ると、体がうずうずするし、雨が降るとうずうずする。
朝はぽかぽかうずうずしながらお昼寝をする。
不思議なお店で拾った果物を渡したら、新しい服を貰った。
ちょっと男の子みたいな服だけど、お尻と胸におっきなハートマークの切り抜きがある。
これならパイズリも後ろからのせっくすも問題ない。
ぴょん、ぴょん。
ぴょん、ぴょん。



「ここは、どこだ?」
「ここは愛の巣だよ」

知らない男の人が歩いていた。
道案内をしよう。
甘くて美味しい果物があるから、いっぱい食べよう。

「愛の巣って、え? 魔物なのか?」
「愛の巣は愛の巣。二人で一杯子作りするの♪ 男の人はえっちなオオカミさんで、女の人は魔性の女って聞いた事があるよ」

男の人の手を握って案内する。
美味しい果物を食べたらみんな元気になる。
ほら、行こうよ。

「子作り!? ちょっとまってくれ。君はまだ、その、子供じゃないのか?」
「子供と子作りエッチは気持ちいいの? よかったよかった♪」
「いやいやいや、そうじゃなくて。まだ早いよ」
「おちんちん入れてないのに、もう出ちゃうの?」
「そうじゃなくって!」
「美味しい果物、食べる?」

男の人は何だか話が噛み合わない。
美味しい果物を食べてゆっくりしよう。
そうしよう。
ぴょん、ぴょん♪


「見た事の無い物ばかりだな。確かにおいしいが、本当に食べて良かったのか?」
「みずみずしいプルプルお肌だから、食べごろ♪ 遠慮しないで食べて♪」
「服を脱ぐな!」
「脱がしたいの?」
「そうじゃない!」

男の人はせいしょくしゃ。
生殖者って言われても、みんなそうじゃないのかなぁ。
ということは、無職さん?
子作り専門のひと?
だったらいいなぁ♪


「ここは常識が通じないな」
「常識と子供は作るもの。準備はもう出来た?」
「出来てないから案内の続きを頼む」
「出来るまでせっくすしたいの?」
「せっくすじゃなくて出口を探してるんだ」
「おちんちんの入り口はここだよ♪」
「あー、それはまた今度な」
「いつか絶対入れてくれる?」
「気が向いたらな」


男の人はせいしょくしゃなのに、せっくすをしない。
甘い飲み物を飲んで、甘いケーキを食べて。
椅子の少ないお茶会で男の人を椅子代わりに座ったり。
手すり代わりに胸を触ってもらったり。
色々するけどせっくすしてくれない。

「えっちしたくない?」
「魅力的ではあるが、それよりも重要な事がある」
「エッチよりも大事な事?」
「ああ、そうだ」
「子供を作るよりも大事な事ってあるの?」

せいしょくしゃの男の人は、答えてくれない。
下のお口はもうよだれが垂れて垂れて仕方ないのに。
どうして男の人はいじわるをするんだろう。
男のひとだっておちんちんからよだれ一杯垂らしてるのに。

「誰でも良いというわけじゃないんだ」
「誰でも良いと思うよ」
「そんな無節操な!」
「おちんちんとおまんこでせっくすして、子供を作るのに。関係ないでしょ」
「恋も結婚も飛ばして、そんなことできない」
「どうして?」

我慢は良くない。
男の人はもうよだれが垂れてどうしようもないって言ってるのに。
帽子のひととは違う難しい事を言う。

「好きな人が居るの?」
「いないよ」
「好きな人が欲しいの?」
「……ああ、欲しいな」
「えっちなこと、したくないの?」
「……したいな」
「じゃあ、せっくすしよう」

ウサギは、ぴょんぴょん跳ねる。
色々な果物を食べて、髪は青くなったウサギ。
青いウサギはぴょんぴょん跳ねる。

「もう出しても出さなくても出さないといけないから」
「いや、意味が分からないんだけど」
「不思議の国を出た男の人は、いないんだよ」

空を見上げる。
チェシャ猫の笑い顔みたいな、尖った月が浮かんでる。
不思議の国の不思議な月は、目を離したら違う形になる事もある。
ほら、今見たら、綺麗な満月になっている。

「不思議の国のほうりつ。道案内をしたら、夫婦になるべし」
「わけがわからない」
「でも、えっちしたい。せっくすしたい。したいんでしょ? しよう。えっち」

もう我慢が出来ない。
ぴょんと跳ねて、男の人を押し倒す。
ちらりと見えた月は、やっぱりチェシャ猫みたいに笑ってた。


お股のボタンを外して、おちんちんを下の口で食べる。
おいしい♪
じゅぷじゅぷ涎を垂らして、おなかいっぱい食べる♪
ぴょん、ぴょん♪
ウサギは跳ねる。
ぴょん、ぴょん♪
ウサギは跳ねる。
おいしいごはんをお腹いっぱいに食べて♪
ぴょん、ぴょん♪
ウサギは跳ねる。

男の人は、何回もせーえきを出したら私を押し倒した。
胸はあんまり大きくないけど、赤色の果物のどれかを食べたら大きくなると思う。
おっぱいきもちぃい♪
男の人が胸を揉むたびに、おなかがきゅーきゅーする。
お腹いっぱいにおちんちんを食べてるのに、お腹が減ってるみたいに、きゅーきゅーする。
もっと、おちんちん欲しい♪
もっと乱暴にしてほしい♪
ずっとお腹空いていたから、もっと、もっとせーえきが欲しい♪

「休憩しようか」
「九回しようか」
「そうじゃないって」
「挿入したいって」

ふわふわえっちで一杯の頭で、ふわふわ浮ついた言葉を返す。
他のウサギもそうなんだろうかな。
ふわふわ浮ついた言葉遊びは、とても楽しい。
笑って見せると、旦那様は困ったように笑う。

「はいはい、わかりましたよおじょうさま」
「ちがう、おくさま」
「はいはい、わかりましたよ、ちいさなおくさま」
「ちがう、おくさま」

旦那様は、また困ったように笑う。
でも困ったのはこちらの方。
ちいさな、はいらない。
こうなったら早く、大きくなる果物を食べないといけない。


でも今は、旦那様のおちんちんをいっぱい食べよう♪

ぴょん、ぴょん♪

月は綺麗ですね、は文豪の言葉。

不思議の国だと、こうなるかもしれない。

ようこそ、私の狂おしい月よ(。。

22/09/10 22:31 るーじ

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