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狐談議
ここはジパング。東の外れ、極東にある小さな島国だ。

たくさんの木々や草花に囲まれた豊かな自然を持ち、民たちも自然を愛し、その恩恵を受けて暮らしている。

そして、この国では太古より人と妖が共に助け合って生活している。ジパングの魔物は比較的大人しいとされ、大陸の一部の人間もこの国にこっそり移り住んだりもしていた。
故に大陸では魔物とされる者たちもこの国では厚遇されることが多い。


しかし、そんな妖の中にも邪悪な者たちは存在していた。

その一つが妖狐である。

神話の時代より、人々を謀り化かしては世に混乱を齎してきた。

ある者は改心し稲荷となり、またある者は名のある勇者に討たれた。




時は経ち、大陸では魔の王が代替わりをした。
魔物たちにとってこれは転機であった。

悪も善もなく、須く魔物娘という大きな枠組みの中で等しく人間を愛する存在となったからである。


そして、そんな妖狐の中の一匹。妖狐の中でも特に捻くれ者の彼女は、この国の片隅で1人の男に恋をした。
エピローグ前の一幕16/02/03 05:12
一章 はじまり16/02/05 21:37
二章 肉断ち骨喰16/05/26 21:49

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