連載小説
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歌とお前とオレと詩 後編


「んん…ちゅ…んむぅ……ぷぁ…どう、かな?」
アンが恥ずかしそうに見上げてくる。
顔を赤く染め、照れているようにも見えるその顔は穢れ無き少女のものであったが…。
同時に女らしさを感じさせるものだった…。
「ん…ああ、すごくいいよ…。」
今の状況はかなりまずい…。
アンが、あの妹的存在のアンが!オレのものをしゃぶっていた。
なんだこのシチュエーションは!?予想外もいいとこだぞおい!!?
それでも体は素直にアンから与えられる快楽を享受していた…。
悲しきかな、男の性…。
オレの興奮は収まるどころかこの状況にさらに燃え上がっていた。
「え、えへへ…。」
それでも笑ったアンの顔はかわいかった…。
…かわいいのもアリだな…。
「はむ…。」
「うお…!」
再びアンがオレのものをしゃぶりだす。
どことなく頼りないその動きが逆にオレを昂ぶらせる。
これがアンの口の中…。あまりにもよすぎる…!
オレのものはいつイってもおかしくない状態だった。
「ほぉう?ふふはおひぃひゃん…?」
「うぁ…!アン、しゃべったら…!!」
言葉の振動がモロに伝わってきた。
って!そんなにしたら―
「もう、出るっ!」
「んむ♪」
オレはアンの口の中に精を放ってしまう。
しかしそれでもアンは口をオレのから離すことなくその口で全てを受け止めていた。
それどころか、より深くくわえ込んできて喉で直接飲んでいるかのようにも感じられる。
ごくん、ごくんと。
アンの喉が鳴った。
「ぷぁっ!ふふふ…ユウタお兄ちゃんの、全部飲んじゃった…♪」
あーんと口を開け、その証拠を見せるアン。
ちろちろとうごめくその舌がなんとも卑猥なものに見えた。
「うふふ…もっと、欲しいな♪」
はじけた。
無論、オレの理性が。
アンの肩を鷲掴み、一気にベッドに引きずり倒す!
「きゃっ!」
そして、オレが上に、アンが下になっていた。
「ゆ、ユウタお兄ちゃん…?」
「いやぁ…。随分一方的にシてくれたな…アン?」
そっと顔をアンの耳元に近づけてオレは言う。
その耳に息を吹きかけるかのように。
「男の子はねー、こんなにされちゃぁ黙ってられないんだぜ…?」
アンの耳に舌を這わせる。
もう止まらない。止められもしない。
「ひゃん!ゆ、ユウタお兄ちゃん…。」
アンが朱に染まったその顔でオレを見つめてくる。
その青い瞳でオレの黒い目を…。
「もう、止まらないからな…。」
これが最後の警告。
ここでアンが嫌がればオレはすぐさま引き返せるというぎりぎりの境界線。
そして、かすかに残った理性の壁。
しかしアンはその壁をいともたやすく砕いてくれた。
「うん…いいよ////…その…ユウタお兄ちゃんとシたい…//////」
その言葉に最後の抵抗もむなしく砕かれる。
とろんとしたその瞳に射抜かれて、オレはそっとアンに口付けた…。
「ん…ふ、んむ…。」
そっと、触れるだけのつもりがアンは積極的に舌をオレの口内へと滑り込ませてくる。
唾液を交換するかのように、情熱的なものへと変わっていく。
そこで息が苦しくなったので口を離した。
だが
「ぷぁっ…だめだよぉお兄ちゃん///」
「え?んむ!?」
アンは積極的に口を重ねてくる。
より激しく、より官能的に…。
「ぷぁ!…積極的だな…。」
「え、へへ。ユウタお兄ちゃんのせいなんだからね…////」
…ああ、こいつほんとに少女か?
確実にオレのツボを突きにくる仕草ばっかしやがって…!
こんなに魅力的な一面を魅せられたら止まるに止まれないじゃないか…っ!!
「痛かったら言ってくれよ…。」
大会で着ていたアンの衣装を脱がす。
指先にはアンのやわらかくスベスベした肌が触れてきた。
アンはくすぐったそうに身をよじる。
アンを脱がせ終わり、衣装をベッドの脇に置いた。
「恥ずかしいよ…//////」
「あ、ワリぃ。」
そういっても悪びれはしない。
もう、止まれそうにも引き返せそうにもないから。
オレの目はアンの体に釘付けになっていた。
まだ幼さを残すその体。
だが確実に女性らしさを帯びてきていることがわかる。
膨らみつつある胸は薄い桃色の突起がかわいらしく存在していて、
少しだがゆるやかなカーブを描きつつあるくびれ。
真っ白い肌をして、そして下半身の―
「…っ!」
ゴクリと喉が鳴った。
いくら年下といえどこれは…くる!!
「その…恥ずかしいから…ユウタお兄ちゃんも脱いでくれない…かな…?」
「お、おう…。」
アンの元を離れ、オレは学生服をさっさと脱ぎ捨てた。
再びアンに身を寄せる。
「ふぁ…ユウタお兄ちゃんの体…すごい逞しい…。」
「ありがと…。」
伊達に今まで空手で鍛えてきたわけじゃないぜ!
あの夜したようにアンの額に口付けをし、オレはアンの体の下へ移動する。
「アン…足開いて…。」
「う、うん…/////」
アンは顔を背けながらも足を静かに開いた。
露になる、アンの女。
まだ生えてもいないソコは涎のように一筋の液体が滴っていた。
「は、恥ずかしいよぁ…//////」
…かわいいなぁおい…。
一筋走るアンのそれにオレは口付けた。
「ひゃうっ!?」
そのまま舐めあげ、少し硬さのあるところを強く刺激する。
「あ、ひゃん!ユウタおにい、ちゃん♪何これぇ♪」
動く腰をしっかり引き寄せ丹念に舐め続ける。
時折強く、時々優しく。
アンに刺激を与え続けた。
「ひゃぁぁん♪」
アンの体が一段と跳ね上がる。
ビクンビクンと痙攣しているところからするに…達したのか?
「ゆうたおにいひゃん…♪」
完全に蕩けたアンの顔。
オレは再びアンの唇に自分の唇を重ねた。
「どうだった?」
「すごく…良かった…//////」
「そか。それはよかった。」
ぎゅっと、アンを抱きしめた。
なぜだか、とても愛おしく感じられた…。
「あー、その、アン?オレな…。」
「…どうしたの?ユウタお兄ちゃん」
「いや、その…こーいった経験無いんだよ…。」
オレのいた世界じゃ彼女なんていなかったし…というかつくった事さえなかったし…。
さらに言えばこんな出会いも無かったからな…。
「…本当?」
「恥ずかしながら…。」
「そっか…よかった…。」
「…?アン?」
アンは笑みを浮かべて、言った。
「それじゃあ、アンとユウタお兄ちゃんで『はじめて』のあげっこができるね…/////」
「―っ」
あぁぁぁ!!もうかわいいなぁオイ!!!
頬を赤く染めちゃいながらも笑ってこんなこと言ってくれるなんてさぁ!!!!
聞いてるこっちが赤くなりそうだった。
「そっか…。」
オレは微笑み、オレのものをアンのソコにあてがう。
時間をおいたからか、はたまたアンの官能的な姿によりかオレのものは硬さを取り戻していた。
「痛かったりしたら言ってくれよ…。」
「うん…。きて、ユウタお兄ちゃん…///」
あまり長くかかってはアンに負担を強いることになると思いオレは一気にアンの奥まで挿入することにした。
ビクンとアンの体が跳ねる。
「んあぁぁぁぁぁぁ♪」
途中何かに引っかかったがお構いなしにアンの奥までたどり着いた。
「くっ!」
アンの中はトロトロで温かくきつく、オレのものを溶かすかのような気分だった。
これが女の子の中か…っ!
初体験であるオレにとってそこはあまりにも良過ぎる場所だった。
気を抜いたらそれだけで果ててしまうような、強い快楽がオレのものを包み込んでいる。
「アン…痛くないか?」
「ゆうは、おにいひゃん…。」
見ればアンの顔はとても恍惚としていて、見ているオレを狂わせそうなほど
―愛おしかった。
「す、すごく、いいよぉ♪ユウタお兄ちゃんのがここにあるのがわかるのぉ♪」
青い翼でアンは自分の下腹部を撫でた。
その行為が、その行いが、全てオレを狂わせた。
「動くぞ…。」
「うん♪きてぇ♪」
オレは腰を引き、オレのものがぎりぎり抜けそうなところまで引くと、一気にアンの奥へと深く突き刺す。
何回も、腰を振り。
何度も、アンの中へと突き刺していく。
「ふぁぁぁ♪ユウタお兄ちゃんの、アンの一番奥に当たって、ひゃん♪」
艶のかかったきれいな声。
昼間大勢の前で歌っていた声とはまったく違う美しさにオレの情欲は掻き立てられる。
空いていた手をアンの胸へと這わした。
まだ小さいながらも膨らんでいるそれを激しく揉んでやる。
「すごく、いいよぉ♪あっああん♪」
「アンっ!」
アンの甘い香りが本能をあぶり出し、
アンの痴態が欲望を引きずり出す。
もう止まらない。引き返す気も、さらさらない。
力任せに腰を振り続けたが、限界が近づいてくるのがわかった。
それでも止まらない。止められそうにも、ない。
アンの胸に今度は舌を這わす。
かわいらしいその突起を口に含んで、舌で弄ぶように転がす。
「ふぁぁんっ♪おかしく、なっちゃうよぉ♪」
涎を垂らし、舌を突き出しているアンを見て、オレはその舌に吸い付く。
舌と舌を絡め、次第に激しさを増し、やがては押し付けるかのような激しいキスへとなった。
「ふむむ…むぅん♪」
「んっ…んむ。」
口の中にまで広がるアンの甘い香り。
それはオレの脳まで溶かし、判断力さえ鈍らせていた。
―それがいけなかった。
限界が近づくにつれて腰の振るスピードが上がる。
アンの声の高さも徐々に上がり、アンの中はオレのものを強く締め上げてきていた。
どちらも限界が近い。
「アンっ!!オレ、もう」
「うん!きてぇ♪ユウタお兄ちゃんん♪アンのぁ、なかにっぃ♪」
「!?」
その言葉を聞いて反射的に腰を引く。
だがそれは一歩遅く、アンの足によって阻止された!
「!?おいちょ、アン!!?」
「だめだよ、ユウタお兄ちゃん♪ユウタお兄ちゃんはアンの中に出さないといけないんだよぁ♪」
「なんだよそれ!?―くっ!」
アンの足はオレの腰に絡みつき、オレの腰を強く引き付ける!
今更せりあがってくる射精感を止められるわけもない。
それどころか、アンの中はいやらしく蠢き、オレのものを締め付けた!
「くっぁ……あぁ!!」
「ああぁぁぁぁん♪ユウタ、お兄ちゃんのがアンの中にでてるぅ♪」
なす術も無く、オレはアンの中で果ててしまった。
どくんどくんと脈打つ感覚が伝わってきている。
まだ精を放っている最中だというのにアンの中は搾り出すかのようにきつく締め上げてきた。
「ふぁぁぁ…♪あったかいよぉ…♪」
恍惚の表情を浮かべるアン。
ああ…やっちまった…。
流石に中はマズイだろ…。
オレまだ成人してねぇぞ…!
責任取り切れるかわかんないぞ!!
「くぁ…あ、アン?」
「ふふふ…しちゃったね、ユウタお兄ちゃん。」
「え?」
あれ?アンの顔ってこんなに影さしてたっけか?
思い切り悪巧みしそうな顔だぞ…?
あれあれ?いつものアンと違うぞ…?
「アンは初めてだったのに…こんなに乱暴にして…。」
「え?」
初めてはオレもです。
って、あれあれ?なんだこの流れ…。
非常にまずい気がするぞ…。
「それに中にまで出しちゃうなんて…♪」
「は…?」
「いけないんだよ、ユウタお兄ちゃん…。」
「うん?」
すごい微笑み…。
…うん、とてつもなくいやらしい微笑だ…。
「もう…アンはお嫁にいけないよ…。」
「え?あのちょっと!?アン!?」
「だから―」
すっとその身を寄せてオレの耳元に顔を寄せるアン。
そしてオレに囁いた。
その、綺麗な声で小さく、かわいらしく…。

「―責任、とってね…♪」

「―っ!!!」
嵌められた!!
いや、ハメたのはオレなんだけど…。
見事にアンの策略に踊らされたのかオレは!!
自分の顔が引きつっているのがわかる…。
「や、やってくれたな、アン…。」
「ヤられたのはアンの方だよぉ…ユウタお兄ちゃん。」
そうなんですけどね!!ええ、そうなんですよ!!
でも最初はお前の方からっだったじゃん!!
なぜか息子が大きくなった理由はわかんねぇけど!
ふふふ、とアンが小さく笑う。
それだけでもかわいいのに今だけは少し憎らしかった…。
「ずっと、一緒だからね…♪」
「…。」
その言葉にオレは諦めを示した。
アンを抱きしめ、ベッドに身を沈める。
まぁ…別にいっか…。
アンのことは嫌いってわけじゃないし…。どちらかといえば好きなんだし…。
そっと青い髪を撫でるとアンはくすぐったそうに身をよじった。
青い翼がオレの背に回り、アンが体を強く押し付けてくる。
「ユウタお兄ちゃん…。」
「うん?」
「…大好きだよ…/////」
「…ふふ、おう―」
―オレもだ…。
そんな想いをこめてアンの額に口付けた…。


それから約7年後世界的に有名になったセイレーンの歌手がいた。
青い翼、青い瞳を持つ彼女は見ているこちらが吸い込まれそうになる美しい姿をしていたが、奏でる歌はそれ以上に聴く者の心を惹き込んだ。
しかし、彼女の歌う歌はどれもこの世界に存在する歌とは大きく違い、まるで別世界を感じさせるものだったという…。
それと、青いセイレーンの夫にして彼女の歌う歌詞を書き綴った黒髪黒目の、まるで夜を感じさせる男。
その男が書き上げるものはこの世界にはない新しい詩であったらしく、世界中の歌姫達が自分のために書いて欲しいと殺到した。
だが男はいくら大金を積まれようと、どんなに美しい美女に誘惑されようと頑なに断り続けた。
男曰く、「オレは愛する妻にしか詩は贈らないんでね。」ということだったと言う。
青いセイレーンと黒い男。
その二人は皆から親しさを込め、『青夜の歌姫』と呼ばれることになった。
今でも二人は世界各地をめぐり、その別世界のような歌を歌っているという…。

「お疲れ様、アン。」
「うん。ありがとう、あなた。」
「今日もいい歌声だった。観客全員感動して泣いてたぞ。」
「えへへ…アンの歌声も、あの人間の歌姫さんを超えられたかな…?」
「超えてるさ…きっとね。」
「うん…///」
「どう?この後は宿屋で休む?それとも飯にでもするか?」
「えっとね…それじゃあ…、その、宿屋で…」
「うん?」
「その…シたい…/////」
「…そっか。そんじゃ、宿屋まで運びますよ、お姫様。」
「お願いします、ユウタお兄ちゃん♪」
「…また懐かしい事を……そーいやさ、あの大会のときのご褒美、まだあげて無かったよな?」
「アンとユウタお兄ちゃんが初めて出たあの大会?」
「そ。アンにご褒美として何でもひとつ願いを叶えてあげるっていうやつ。」
「うふふ、それはもういいの。」
「え?何で…?」
「だってアンのお願いはもうかなってるんだもん…/////」

―あなたとずっと一緒にいたいから、アンはあなたと歌います―


     作詞・作曲 黒崎ゆうた 
     歌手 アン・カーウィ 
   『あなたとともに、永遠に…』

      これにて 終了
  
11/01/31 21:54更新 / ノワール・B・シュヴァルツ
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■作者メッセージ
これにてセイレーン編完結です!いやぁ…名残惜しいな…。ここまで読んでくれた方はもうお気づきかと思いますが主人公は気絶や意識が途絶えるたびに過去の思い出が出てきます。これは実を言うと最後のルートへ繋がる…と、このルートは全ルートを書き終えた後に書こうと思います。なので皆様最後まで付き合っていただければ幸いです。
そして次回は稲荷!沈黙の天使 さんよりのリクエスト…というか期待を胸に頑張って書かせていただきます!
稲荷と主人公がおりなすストーリーをご堪能あれ…!

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