読切小説
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言葉が伝わらなくたって
時代が変わっていくのを感じれる人間はどれほどいるのだろうか

大きな事柄が無ければそれに気付ける人間はあまりいないだろう

幸か不幸か俺はそれを感じることができている

某年某日、数人の魔物娘がこの世界にやってきた

彼女達はこの世界で魔力や魔法の研究を協力する代わりに彼女達が元居た世界とポータルを繋げることを確約した

それから数カ月経った今、魔物娘達の移住や、逆にこの世界からの移住が進み、街中でも魔物娘達をちらほらと見かけるようになった

ニュースやネットやらでも話題が持ちきりだし、CMや広告などにも登場するようになってからは更にも見るようになった

魔力を応用した道具が出るようになってからはすごく便利なことが増えた

仕事人間の友人はワーシープを娶って落ち着いた性格になったきたし、怠け者な友人はダークエルフに婿入りしてからは勤勉に働くようになった

時代が変わっていくのを感じてしまうのもおかしくないだろう

外国人が日本でも見れるようになった時代や電気が普及してきた時代の人間も同じようなことを思ったんじゃないだろうか

そんなことを思いながら帰る金曜日の夕方









時代は変わっていっても好きなことが変わらないのは仕方が無いだろう

自分が好きなことは休日に緑地公園の端の方の斜面でまったりと一日を過ごすことだ

弁当を持参して昼飯を食べながら変わらない景色と他人の日常をぼんやりと眺めるのが楽しい訳でもないけどなんだか好きだ

……最近はいちゃいちゃしている人と魔物が増えてきたのが少々気になるな

仲が良いのは見ていても微笑ましいのだが、物陰でしっぽりやっているのはいただけないなぁ

小さな子供もそれなりに多いので教育上にはあまりよくないだろう

………そういえば魔物の価値観だとそうでもないのか

俺は自分の思考に一息つけてごろんと横に寝転がる

ちょうど日陰になっていて風が気持ちいい

少し昼寝でもしようかな

ぼんやりとしてきた視界の中に何かの影が見えた気がした









なんだか頭の下にふにふにと柔らかい物がひかれている気がする

草にしては柔らかすぎるし何よりほんのりと温かい

未だに俺を攻め立てる睡魔を押しのけゆっくりとまぶたを開けると、見知らぬ女性が俺のことを優しい顔で見下ろしていた

視線を横に向けると彼女の物と思われる先端がハート状になっている尻尾がゆらゆらと揺れている

彼女の豊かな双球を見上げるような体勢になっているからおそらく膝枕でもされているのだろうか

肌色面積が妙に多くもう少しで寒くなってくるこの季節にその恰好は男としてはうれしいがどうなのだろうか

しかし、いったい何故見知らぬ俺に膝枕をしてくれているんだ?


 「………初対面なのにこんなことさせてしまってすいません」


とりあえず謝罪をしてしまうのは日本人のサガだろうか、こんな状態で言う言葉でもない気がするが

しかし彼女はニコニコと笑顔を浮かべ俺の顔をそっと撫でてきた


 「ユ・アグマ・ン♪」


………そういえばあちら側の世界とは言葉が違うのを忘れていた、寝起きで頭が働かないせいであろうが

もっとも、俺がその言葉を話せるわけでもないのだが

とりあえずもう少ししたら日も暮れてくるだろうし、彼女にどうにかしてお礼を伝えて帰ろうかな


 「あ・り・が・と・う・ご・ざ・い・ま・し・た」


とりあえず感謝をするようなかんじでジェスチャーをする

彼女はニコニコしたままコクコクとうなずいていたので多分伝わっただろう

すると彼女は立ち上がって去ろうとしていた俺の手を引いた


 「ア・ウアリ・ル、レ・セクウ・ミ?」


やはり何を言っているか分からないが、手を引いているのだからどこかに連れて行こうとしているのだろう

膝枕をしてもらった借りもあることだし彼女についていくことにしよう

もしひどい目にあったとしてもそれはこんなところで寝ていた俺が悪かったのだから仕方がない

それにこんな美しい女性に膝枕をしてもらえたのだから死ななかったらお釣りが来るレベルだと思う










連れてこられたのは路地裏でもヤバそうなお店でもヤの付く人の事務所でもなく、公園の奥の方の人目に付かなさそうな木々というか森の中

彼女はきょろきょろと周りを見渡して誰もいないことを確認すると近くにあった木に手をかけこちらにお尻を突出してきた


 「ウ・カム・イ♥」


そういって彼女は急にビキニパンツのような服をずらし、自らの性器を見せつけてきた

そこは既にしっとりと濡れておりてらてらと夕日を反射し淫猥に俺を誘っている

それを見た瞬間何故か俺の思考はぼんやりと靄がかかったようにまともな思考ができなくなり、俺の視線はそこに釘付けになった

彼女を自分だけのオンナにしたい、彼女のソコに俺のモノをぶち込みたい、後ろから獣のように彼女を犯して俺の子種を彼女の子宮に植え付けたい

ぼんやりとした思考の中、そんな欲望ばかりが浮かんでくる

こんな美女が誘ってきているのだ、彼女を抱けるのならばそのあとのしっぺ返しがあったとしても別にかまわないとも思えてくる

俺は自分の分身をズボンから取り出すと、彼女のそこに吸い込まれるように挿入した

彼女の膣内は驚くほど温かくねっとりと俺のモノを迎え入れた

ツブツブしたものが俺のモノに絡み付き奥へ奥へと導いていく

快楽のあまりに呻き声ぐらいしか出せないが、彼女は嬉しそうに腰を揺らしている


 「ビ・ユリアシアハマ・バ♥」


自然と腰がカクカクと震えてしまうが、彼女の尻尾が俺の腰に絡み付き彼女の膣に突き入れるように導いてくれる

俺も彼女のお尻を掴んで何とか腰を突き入れようとするが、彼女の尻尾の方が力が強く彼女に動かされているようにしか見えない

彼女の膣内もビクビクと震え、俺のモノを喜んで受け入れている

最奥まで挿入すると、少し硬い物、おそらく彼女の子宮が俺のブツの亀頭をぱっくりと飲み込みカリ首をモグモグと咀嚼するように蠢いてくる

後ろからなので彼女の顔は見えないがきっと彼女も快楽に蕩けた表情を浮かべていると思う

今までに感じたことのない暴力的な快楽はあっという間に俺の我慢の限界を超え

俺は更に少しの間彼女を後ろから腰を突き入れた後、彼女の子宮に俺の精液を注ぎ込む

だがまだまだ足りない、もっと彼女の肉体を味わって彼女の膣内に妊娠させるぐらい精液を注ぎたい

俺は欲望のままに射精を終えると再び腰を突き入れる

彼女に気遣う余裕もなく、荒い息を吐きながら無我夢中で腰をふる

今目の前にいる女を犯し、快楽を貪ることしか考えられず彼女も同じように俺の欲望を受け止めている

後ろから彼女を抱きしめ、その大きな乳房を揉みしだき、獣のように腰を振る

彼女の胸はもっちりと柔らかく揉み心地が素晴らしい

その柔らかな胸を激しく揉みながら再び膣内射精をする

まだまだ彼女の身体を味わい足りない………


「ギミ・モ♥ギミ・モ♥♥」


何と言っているかはわからないが、おそらく彼女も同じように考えているのだろう

俺達は獣のようにまぐわい続ける









気が付けば辺りはすっかり暗くなっており、俺達は最後に長いキスをした後、身体を離した

お互いに服装を整えたり後片付けをした後、元居た場所に戻り、少し休憩する

彼女はしばらく俺の体に抱きついていたが、何か思いついたように体を離した


 「マ・ネイ・アンス」


そういった後、彼女は自分のことを指さしてもう一度言った


 「アンス」


おそらく彼女の名前だろう、そういえばまだお互いに自己紹介もしてなかったな

だけど名前す知らなかったというのに俺達は既にお互いに惹かれあっているような気がする

俺も同じように自分の名前を伝える

その後どうにかして『来週に同じ場所で会おう』ということを伝え最後にもう一度キスをして今日のところは別れた










それから俺たちの交際は始まった

彼女が魔物なのとお互いの言語が分からないから交わることが多かったけれど、買い物に行ったり遊園地にも行った

会えない日は仕事の合間を縫ってあちらの世界の言語を勉強し、彼女もこちらの言語を勉強しているようだった

段々とお互いの言葉が分かるようになってくると更に愛しく思えるようになっていく

くだらないこと、どうでもいいこと、楽しいこと

彼女と自分自身の言葉で会話をできるのがたまらなく嬉しかった

そしてある日、俺の家での交わりを終えた後のこと

ベッドで穏やかに流れる時間を二人で楽しんでいるときに俺は口を開いた


 「なぁ、アンス、言いたいことがあるんだ」


 「ふふっ何かしら♥」


彼女に対する想い、愛しさ、思い出、そういったものを伝えるため俺は言う

これからの環境を変える言葉、特に着飾らず、シンプルに一言


 「マ・リミ」


彼女の故郷の世界でのプロポーズの言葉、相手のことを最上に想っていることを伝えるための言葉

言われた彼女はハっとし、口元を両手で少し抑えた後、初めて会った時のように笑顔を浮かべて俺に抱きついた


 「月が綺麗ですね♥」


彼女なりの返しなのだろう

この国での古い小説家の意訳を言い、キスの雨を降らせる

俺も彼女を抱きしめ、彼女のキスに応える

そのまま彼女に押し倒され、再び二人で燃え上がることになった
13/01/09 22:26更新 / 錆鐚鎌足

■作者メッセージ
図鑑世界の魔物娘がこの世界に来てくれたら嬉しいなぁとはよく思いますが
ふとした時ににきっと言語とかも違うのだろうかと思いました
そんな時どこかで『異国語を一番覚えやすいのはその国の異性と付き合うことである』という言葉を聞いたことがあることを思い出しましのでこのような作品を投稿しました

前置きが長くなりましたが、あけましておめでとうございます、今年もよろしくお願いします

バフォ「おけおめじゃ、どうせおぬしのことじゃから『言葉が通じない相手と交際するとか興奮するよね』とか思ったのじゃろう」

……そこまでに考えは至ってませんでしたよ

サキュ「あけましておめでとうございます、とりあえず今年最初の作品が同族の物で良かったです」

バフォ「む、ならば次のサキュバスの作品を書く前にわしの同族の話を書くのじゃぞ」

多少は考慮しますが、基本的には執筆を開始するときの自分次第ですよ……

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