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007.特訓開始と黒いあれの出現

人間は魔物と戦うためにたくさんの工夫をしてきた。
だから人間に聞いたら色んな方法が分かるに違いない。
と言う事で元人間の人たちに話を聞いてきた。
いろいろな方法が合った。

1.えっちをする。
なんかやだ。
魔物だから精液を飲むと強くなるのかもしれないけど。
なんかやだ。

2.筋力を鍛える。
重い物を持ったり振ったりすると筋力が付くみたい。
試しに魔界豚を持ち上げたり下ろしたりを繰り返した。
魔界豚が体調を崩したので断念。

3.型を覚える。
剣でも槍でも、ある決まった動きを覚えると強くなるみたい。
武器を使ったら武器が壊れるけど、動かすだけなら壊れない。
問題は、効果があるかどうかは直ぐには分からないんだけど、これはやってみる。

4.走ったり飛んだり。
巣の中を走ったり、巣の上を飛んだりしてみる。
巣の中だと人にぶつかりそうになったので、走るのも巣の上にした。
気づいたら夜になっていたけど、これって何になるんだろう。

5.魔法を使う。
山羊先生から引き続き教えてもらう。
魔物の魔法と人の魔法は、ちょっと違うみたい。
だから、元人間の魔女からも色々と教えてもらうことにした。

6.魔力を使う。
デュラハン隊長が使っているみたいに、魔力を使う、らしいけど。
隊長が使うみたいな方法はちょっと特殊で、ふつーの人には難しいみたい。
使うと強そうだから、色々やってみる。

7.飛び道具を使う。
弓は弓先生から教えてもらっているのを継続。
他は投げるみたいなので、色々投げてみた。
巣の中がちょっと大変になったので、巣の外で色々工夫する事にした。


あとは、一時的に力を封印する。
首に黒い革のわっかをつけると、出来上がり。
「本来は魔力の通し方を調節するための物なのじゃが。これを使い、魔力の流れる先を吸魔のツボにしておいて。これでよし」
山羊先生が頷いてる。

何か変わったかな。
「試しにこいつを持ち上げてみるが良い」
アマゾネスが使っている大きな剣を持ち上げてみる。
……持ち上げにくい。

「大成功じゃな。やはり、ドラゴンの馬鹿げた力も魔力が元になっておったか」
おもしろい。
重い重い。
「これ、振り回すでない!」


ディリアが帰ってきた。
「……また愉快な物をつけているわね」
うん、これ面白い。
力が上手く出せない。

「ああ。封印なのね」
余分な力はつぼに入れているんだって。
「その状態なら普通のドラゴン位にはなっているんじゃない?」
試してみる。


力比べをしてみた。
「随分と封印されたみたいね」
ディリアの勝ち。
ディリアは速いけど、力も普通のドラゴン位はある。

「魔法はどう?」
元々魔法が使えない。
「高すぎる魔力を制御し切れないから使えなかった、ということもあるでしょう。試してみなさいな」
やってみる。

そよ風が出た。
「たいした大一歩でしょう。ほら、次はこれよ」
細い風が出た。
「その調子その調子」

「筋力トレーニング?」
重いものを持ち上げたり下ろしたりする。
「面白そうね。私もやってみましょう」
いち、に、さん、し。


力の封印が上手くいって、特訓も進んだ。
魔法も使えるようになってきたし、筋力トレーニングも出来る。
後は何が足りないかな。
んー、たくさん、食べる?

「食欲は変わらないみたいね」
お代わり。
一杯動いたら、一杯お腹空いた。
「やっぱり最大の問題は食糧ですわねぇ」

「訓練は順調と聞いています。喜ばしい事ですね」
「その代わり、食糧問題が際立つのですけれど。いっそのこと、冗談で出てきたあの話をやってみます? ほら、例の、人間の町を襲撃して食糧を全部掻っ攫うという話ですわ」
デュラハン隊長とディリアがお話中。
私は筋力トレーニングと型の練習。




お腹が空いた。
手足をバタバタさせてベッドの上を転がる。
うー、強くなれそうだけどお腹が空いたら困る。
むー。

お腹空いたおなか空いたー。
おーなかすいたー。
「落ち着きなさい。全く、私までお腹が空いてくるじゃない」
うー、うー。

私たちは夜中にちょっとだけ近くの魔界に飛んで、魔界豚を3頭狩って。
じっくりことと煮たり焼いたりして食べてから帰って寝た。
そういえば、私って力を封印して普通のドラゴンぐらいなんだ。
それって、どれくらい強いって事なんだろう。

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13/07/15 00:33 るーじ

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