連載小説
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烏賊化の触手と触手の擬人化
※魔王城・ディナールーム※
※リーゼ視点※


「援護に来ました!」
「おー、リーゼちゃんだー」

ワイトのクリマちゃんが無邪気に手を振ります。

「下がっていてください」
「嫁、嫁、嫁」
「はあっ!」
「フグッ」

「へぇータケリダケを食べた柴様を押し返すなんてすごいねー」
「いえ、これでも全力で、ハァハァ」
「でもクリマ的には力の使い方を間違ってると思うよー?」
「えっ?」
「ちょっとやり方を変えればー楽に倒せると思うんだーこんな風にー」

クリマちゃんが掌から薄透明の魔力を放出

「これがクリマの『えくとぷらずむ』だよー」

図鑑のワイトが纏う鉤爪形の魔力、別名霊体(エクトプラズム)。皇蘭様のトンファー、エルブ様の手甲のように、クリマちゃんの霊体もまた特殊な形をしていてまるで――

「猫の手?」
「可愛いでしょー? えぃ!」

猫の手が柴様の顔に直撃

「アヒィ〜」 パタ

柴様は気持ちよさそうにダウン

「んーおいちー」

クリマちゃんはその猫の手で次々と柴様の精を吸い取り、気絶させてゆきます。

「ごちそうさまー」

「嫁」「嫁」「嫁」「嫁」「嫁」

「まだ分身があんなにも…」
「ここはクリマ一人で充分だからーリーゼちゃんは奥にいる嫁の応援に行ってー」
「そんな、クリマちゃん一人じゃ危険ですよ」
「んークリマの頼みを聞けない子にはいじわるしちゃおうかなー?」

クリマちゃんは無邪気に笑いながら、猫の手をわたしへと向けます

魔力が吸いとられる

そう直感したわたしは、失礼しました!と言い残して立ち去ります。



クリマちゃんの他にも柴様に対抗する闇嫁もいるようです。


ある嫁は、柴様に注射器を投擲
注射器が刺った柴様はまるで弱体化したかのように嫁達に取り押さえられます。


ある嫁は、目にも止まらぬ速さで柴様の大群をすり抜け、次々と柴様を気絶。


ある嫁は、柴様に向かってミルクを噴射
そのミルクは柴様の陰茎を刺激、鈴口から練乳を吹き出し絶頂。


ある嫁は、近くの物を柴様の方へとぽいぽい投げつけます
物理的に妨害され、柴様達はその嫁に近づくことが出来ません。


もう全部あの四人でいいんじゃないのかな? と思うくらい闇嫁の強さを痛感します。

わたしはアへ顔で気絶している柴様を避けながら、奥へ進むと

「見つけた」


「ムシャムシャ」
「ひぇぇ食べられちゃうよぉ〜」


女王様がバロメッツの果肉をムシャムシャと咀嚼していました。

「実に美味じゃった、夫から愛されていることが舌を通して伝わってくるのじゃ」

「うわーん、柴様とクリマ様に食べさせる予定だった果肉を食べられたぁ〜ぴぇーん」「嫁!」

泣いている娘にも容赦せず、柴様は押し倒します。

「あーん……あはぁん♥」

柴様の怒涛なる挿入と身体舐めが、バロメッツの涙を嬌声へと変えます。

「モグモグ、バロメッツの身体をペロペロしながらモグモグ、果肉の弾力無しでもあれだけ激しく突くとはモグモグ、実にいやらしいのうモグモグ」

女王様は果肉を咀嚼しながら、柴様とバロメッツの交わりを見物していると

バシャッ

突如女王様の顔が水で濡れます。

「誰じゃ、余に海水を浴びせたのは? 口の中がしょっぱくなったのじゃ――ふむ、あいつじゃな」

女王様がそう言って杖を振りかざすと

「あれ?」

女王様の前に闇嫁が現れます。

「どうして、遠くから狙撃していたのに?」
「狙撃手を引きずり出すことなど、余にとっては枕元にある目覚まし時計を止めて二度寝するくらい容易いのじゃ」

女王様が闇嫁に杖を向け――ずに後ろへと突きたてます

その嫁は後ろからの突きを咄嗟に回避

「あら気づいていたのね」
「後ろから抱擁をする性質、マインドフレイアじゃな?」

闇嫁(狙撃手)を守るように仁王立ちするのは烏賊、クラーケンとはまた違った容貌。

「マイフちゃん…」
「この娘には指一本触れさせないわ」

「マインドフレイアよ……その触手で余の頭に何の記憶を植え付けようとしたのじゃ?」
「さあ? 何の記憶かしらね?」
「……」

……心なしか女王様の杖を握る力が強くなったような?

「霧の中で幻覚を見てしまい、それを現実としてその者の記憶に刻まれてしまうならまだ良い……」

握力が更に強みを増し

「じゃが『故意に』偽の記憶を植えつけるのは気に食わぬ」

余は嘘と隠し事が嫌いじゃ、と女王様はマインドフレイアに杖を向けると

「え、触手が勝手に…」
「さて、お主が如何にして愛する夫をイカへと変えるのか、見せてもらおう」

マイフの触手が近くにいた柴様の口へ挿入、液体らしきものを飲ませると柴様の全身からイカの脚が飛び出し身体が縮み、人間とは異なる姿へ変異

まるでイカのような姿に。

シュルル…ペトッ

柴様(イカ)がマイフの下腹部に密着

ビュルッと白い粘液を出す触手を彼女の下腹部へ狙いを定め

ズュボッ

なんの躊躇も無く蜜壷へとぶち込みました。

ジュボッジュボ 「この快感、もう昔のご主人様やお役目なんかどうでもいいと思いながらハーレムに加入した日のことを思い出します」

白い粘液がトロトロと蜜壷から零れ落ち、触手を更に濡らします。

ズブズブ 「柴様ぁ♥その粘液で全身を白く塗り替えてください」

「夫をイカへと変える能力だけは余も認めておる。現に不思議の国にも男が犬に変わる仕掛けが――む?」

「しゃー!」
「レロレロ〜」
「ウキィ!」

ネコマタ、あかなめ、カク猿が女王様目掛けて飛び掛かり

「しつこいのう、まだ余の邪魔をするのか?」

女王様は三人を次々と投げ飛ばします。

「外では一万の軍勢がこの城を攻め落とそうとしているのじゃぞ、余はこれからそやつらを止めに行く途中じゃというのに」


一万の軍勢!?
やはり女王様はそのことを知っていて――


「うそだっ!」
「ウソツキ…」
「嘘ヨ嘘ヨ嘘ヨ」


そんな女王様の周りを青い炎が燃え立つ檻を纏う幽霊達が取り囲みます。

「ほう、嫉妬深いウィル・オ・ウィスプか、話が通じぬ相手じゃな」

「「「ウォォォオオオオ」」」

ウィル・オ・ウィスプ達が怨念を込めるように女王様へ特攻しますが

「野球のバットじゃ」カキーン

杖を横に振って、ウィスプを打ち返し

「ゴルフのドライバーじゃ」スパン

別のウィスプは杖を下から振り上げるように吹っ飛ばされ

「ビリヤードのキューじゃ」カーン

最後のウィスプは杖で突くように弾き飛ばします

「ギャッ」ゴツン「イタッ」「グヘ」

吹っ飛ばされたウィスプ達が他の嫁を巻き込みます。

「ピンを倒したぞ、スペアじゃ…ってはしゃいでおる場合じゃない」

女王様が取り出したのは先程柴様に飲ませたカップ

「そろそろ向こうも盛り上がっている筈じゃ」

カップから水を零れ始め、床一面に広がった水溜りから映像が映しだされます。

『ああん』
『襲われちゃう』
『もっとしてぇ』

映し出されたのは柴様に犯される嫁たち。

『あん、あん、産まれちゃう、狐の欲望がどんどん産まれちゃう』
『ああ〜体から魔力が放出されてゆく〜産まれます、産まれます』

その中にはゆうこ様とリイナ様が、青白い炎が漂う中で酒池肉林の宴を繰り広げ

『やだぁそんなに密着しないで』
『そんな姿勢で駅弁されたら繋がっているのが丸見えじゃない!』

ヒーネは密着、シュンシュンは駅弁と、最初に犯された時と変わらぬ姿勢で凌辱され

『我が容易く犯されるとは』『くっ、私を犯かせ』『ボクの中にだして』『アタシのものよ!』

ついでに一人芝居の如く夫の取り合いをするキメラ某さんの姿も。

何度も口付けを交わし
乱暴に胸をもまれ
優しく尻を擦られ
巨根で下腹部を激しく打ち付けられ

嫁の数だけいやらしく犯されています

『イクー』

嫁の一人に射精すると柴様はその嫁との結合を解除し、別の嫁を押し倒します。
犯しては精を注ぎ、射精すればまた別の嫁に襲い精を注ぎ、その嫁も気絶すればまた別の嫁を――

「これが今繰り広げられておるハーレム部屋の様子じゃ」


コカトリスは必死に逃げますが所詮は多勢に無勢、とうとう捕まり犯されます。
すると先程の逃げ腰が嘘のように、安心感に包まれた表情で犯されることを自ら望みます。


分身達が次々とサンドウォームの口の中へダイブ、暫くした後異形の口から大量の白濁液が吐き出され、部屋を白く汚します。
怪物の外郭はまるで嬉しそうに身体をくねらせながら吐き出し、白濁液を浴びた嫁は糖蜜を浴びるかのように喜びに溢れます。


次に映し出されるのは膣・口・手で3本の男根を楽しむオークと、一度に4本の男根をペロペロ舐めるグラキエス。
分身は全員愛する夫と同一人物なので、同じ形と同じ匂い、同じ味の精を何の苦もなく、それどころか数に比例した分の快感を味わっていると思うと――


「複数の柴様から輪姦……ごくり」


当然、羨ましがる嫁も出てきます。

「にゃぁ…」

寂しげな鳴き声で周囲をうろちょろと歩き回るネコマタ

「羨ましい……じゅるり」

陰気な表情で長舌から唾液を雨漏りの様に零すあかなめ

「ウキィ、ウキィ」 ジュポッジュポッ

映像をオカズに自らの尻尾を女陰に出し入れするカク猿

「いいな〜」
「向こうはあんなに愉しそうで」
「クソッ、クソッ、コッチハ任務中ナノニ!」

ウィル・オ・ウィスプたちが羨ましがりそうにその様子を凝視、身体の青い炎がより熱く燃え上がります。

「ほれほれ〜丁度夫が三人、そっちに向かっておるのじゃ〜」

「嫁!」「嫁!」「嫁!」

「「「ワタシも〜ヤリた〜い」」」

ウィスプたちは狂気に走りながら、柴様を自らの檻に捕らえ、犯され

「にゃ〜」
「垢を舐めさせて」
「ウキィ!」

触発された嫁達も、雌の本能に従うかのようにウィスプ達の交わりに加担

「にゃ〜にゃ〜」

ネコマタは動物の猫に変化、小さな前足を檻の隙間に入れて、交尾中である夫の肌に肉球を擦り付け

「レロレロ〜」

あかなめは檻の隙間から舌を伸ばし、襞と男根の隙間に巻き付く形で絶頂のおこぼれを頂き

「ウキィ、寄越せ!」
「嫌ヨ!」

カク猿が檻の中で交わる柴様を無理矢理引き剥がそうとします


抱かれた嫁達は女王様の詠唱で次々と転送、ハーレム部屋がさらに一段と嬌声の度合が増します。

「遊びはもう終わりじゃ、そろそろ城を出るかのう……む?」

女王様の前に闇嫁が立ちはだかります。

「余を海水塗れにした奴か」
「女王様、ベルフィード様を起こしてください」
「何を言うかと思えば……暫くすれば目覚めるのじゃが、そこまで言うならベルを目覚めさせるための使者を送ってやろう」
「本当ですか?」
「うぬ、余は嘘や隠し事が嫌いじゃ。ただ今は取り込み中じゃから後回しになるが……お?」

なんじゃまだ夫に抱かれておらぬのか、と女王様はわたしの存在に気づいたようです。

「お主もその剣で愛する夫のペニスを射精させたらどうじゃ?」
「こんな時に何を言っているのですか!?」
「ならその剣でか弱き少女を守ってみせよ。例えば…あの触手」

女王様が小さな指で指した先には――

「テンタぁぁぁぁぁ!」

柴様がテンタクル・ブレインの植木鉢に飛び掛かろうとしていました

「テンタ君!」

反射的に柴様を横から突き飛ばすわたし。

「大丈夫? テンタ君」
「……」
「テンタ君は、わたしが守ってあげるから」

わたしはテンタ君を守るように剣を構えます

「ぐへ…嫁二人」

柴様は股間を膨張させながら走りだし――

「ウォォ」コケッ「ッ!」ビターン

――たら突然現れた触手に転倒。

あの触手はどこから?



「だ、大丈夫? り、リーゼ」



後方から少女の声

どこから聞こえてきたの?
周囲にはわたし一人しかいないのに、もしかして――

「テンタくんが、喋ったの?」

テンタクル・ブレインに変化が起こります。

膨れ上がるように触手が生えてきて、人の形を取り始めます

目の部分は肩へと移動

開花の象徴として、二対のお下げをした頭が現れ

種子が実るのかのように、胸部に当たる部位が膨らみ

根を張るかの如く、手足の触手が柴様の全身を縛りあげます

柴様がマインドフレイアによって人間からイカの姿へと変化した時とは真逆



触手が美少女へと変化したのです。



「し、柴様はぼくが縛りますから、そ、その隙に気絶させてください」



※続く※
15/07/11 22:31更新 / ドリルモール
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■作者メッセージ
※おまけ・ハートの女王の戦い?※


「ふむ、あの蜥蜴戦士は、自分が今なすべきことを理解したようじゃな」


と、余は魔術で柴の嫁共をエロエロにさせながら呟く


「あはん、全身が火照る」
「いやあっ身体が疼くよぉ」
「クリちゃんが痒い!痒い!」


この嫁達も自らの身体を夫に捧げるのも時間の問題じゃな。

「余に構う気力があるなら、それを夫へとむけるのじゃ――む?」

シュルルル 「ほっ!」 ガキン

蛇の牙が余の喉元に噛み付く寸前に杖で防いだのじゃ

「あんっ、もう少しで神経毒を注入できたのにぃ」
「ほぅ、アポピスがいるとは驚きじゃ」
「あらぁ、流石のリリムでも古代から生きる蛇には恐れをなすのねぇ」
「いや、ただ驚いただけじゃ『瓶詰めの刑』」

杖の先端を光らせ

「……あばばばぁ♥」

アポピスを瓶詰めにしたのじゃ

「愉快じゃのう、アポピスの媚薬漬けじゃ」


「嫁!瓶の中に嫁!」

余は瓶によじ登る柴を見つめながら

「さて……ドロシーとバージャよ」

後ろに立つ、アリスと元ドラゴンのジャバウォックの名を呼ぶ。


「戯れはここまでにして、ちょっと付き合うのじゃ、今、可愛い妹達が一万の軍勢を食い止めておる。加勢しに行くのじゃ」

「このまま女王と戦っても、無駄に力を消耗するだけだからな」
「女王様、『フォーカード』への協力は求めなくていいのですか?」

バージャは渋々納得し、ドロシーは余に提案をする。

「別に求めなくてもいいじゃろ、あの四人は夫を止めることで頭がいっぱいじゃし、第一メシャスに協力を求めるのは……面倒くさいのじゃ」
「気まぐれなのは相変わらずですね」

「ごちゃごちゃ言わないで、可愛い妹達を援護しに行くぞ」
「「はい!」」


余はドロシーとバージャを引き連れて一万の軍勢との戦いへと赴く。



「あーん♥媚薬の中で夫を縛り付けながらの交わり最高ぅ♥」



「その前にもう少し媚薬漬けのアポピスの戯れを見物をするかのう」
「「ズゴー」」



※おまけ・おわり※



ドリルモールです。

次回は柴様騒動の決着、そして遂に『あの瞬間』が訪れます。


今回、台詞の中で出てきたベルフィード様は妄想ヶ原様の作品に登場するワイトです。
妄想ヶ原様、借用許可誠にありがとうございます。

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