連載小説
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夕方のお話。
―ザァーーーーーー………

どこからか水の流れる音がする。
耳を澄ましてみると、水は流れているのではなく、何かを叩いているかのような……
「…やっば!!」
思わずコウが身体を起こす。窓の外を見れば、案の定空は暗く、所々で真っ黒な雷雲が白く光っていた。
急いで洗濯物を取り込むべく、ベッドから抜け出そうと―
「……どこ、いくのぉ〜?」
身体を起こすのに使った、コウの右手が捕まる。
よほど眠たいのか、顔と身体をベッドに伏せたまま、リブは起きようとはしない。
「……リブ!洗濯物!濡れるから!離してっ!!」
自身の腕を掴む、色白で華奢なはずのリブの手は腕ずくでも離れる気がしないため、コウは言って聞かせてやる。
「別に、いいじゃん……それより……しよー?」
ゆったりと身体を起こすと、寝乱れたランジェリー姿のまま、リブが物欲しそうに見つめてくる。全身からは気だるそうな雰囲気をそのまま、されど、男の目を引き抜く要所には、豊かな丸みと若々しい張りツヤを持ち合わせていた。
思わぬ誘惑にコウはたじろぐ、が、一家の家事を任せれている主夫として、ここで末妹の誘惑に屈するわけにはいかなかった。家事をおろそかにしてまで子作りに励んでしまえば、まず間違いなく、嫉妬深いレゼ姉の般若の面を拝むことになるからだ……本音としてはもちろん、すぐにでもリブを押し倒して乳繰り合いたいところではあるが。
「ッ!……後で相手するから!はやく!」
断腸の思いで、それでいて未練たらたらの妥協案をリブに示す。
「ん〜…………なるべくはやく、ね」
ぱたんとリブがベッドに倒れこむと、ようやく腕をつかんでいた手を離した。
ほっとしたのもつかの間、コウは思い出したように慌てだし、急いで下着とズボンだけ穿いて、二階のベランダへと駆け出す。想像した以上に雨粒は大きく、すでに衣類のかなりの部分が雨でびしょ濡れだった。大急ぎで洗濯物を取り込むが、残念なことに、必死の思いで洗濯物を取り込み終えた頃には綺麗な青空が図々しく顔をだしはじめていた。
「……これだから、夏は」
せっかく取り込んだ物を再び干す気には到底なれず、濡れてしまった洗濯物は部屋干しにしようとコウは決めた。階段を下りて洗濯物をリビングへと運ぶ道中、リブと『お昼寝』した疲れも合わさった特大な疲労感を吐き出すため、盛大に溜息を吐いてみる。リビングに到着するや黙々と洗濯物を吊るしはじめるが、コウにはとてつもない重労働に感じる。だらだらと部屋に洗濯物を吊るしつづけ、ようやく最後となった、今朝洗濯したばかりのリブのタンクトップを手にすると、現金なもので、徐々にコウの股間のものが大きくなっていく。
(……我ながら元気なもんだ)
朝から酷使の極みだというのに、リブとの『お昼寝』を思い出してか、ズボンの中の愚息は早くも臨戦態勢を整えつつあった。自身が限界だと感じても下半身だけは別人みたいに性欲旺盛な姉妹に求められるまま、いくらでも反応できてしまう。若さ故なのか、はたまた男が総じてそうなのかは分からないが、コウにとってはっきりとしていることはひとつ、今すぐにでもリブの豊満な胸元に飛び込みたいと思っていることだった。
手元のタンクトップを急いで吊るすと、末妹が待つ部屋へと足早に向かう。階段はあくまで静かに上り、平静を装って部屋の扉を開けると、昼間に買ったランジェリーを着直したリブが足を正面に組んでベッドに腰かけていた。
両手を後ろに投げ出しているがために、大きく腰を反らした身体の前面には、これ見よがしに実りに実った二つのメロン乳が堂々と張っていた。もはや、眠たそうにしていた妹の姿はどこにもなく、ふと思い出したようにコウが視線を合わせようとすると、不敵な笑み浮かべていたリブが挑発的な視線を飛ばす。
「早いね♥興奮してる?」
「まさか。洗濯物が濡れたら困るだろ?」
うわずって変な声がでないよう、やや声を潜めて返事をするコウ。
「ふ〜〜ん……ま、いっか。それじゃ、第2ラウンドだね……お兄ちゃん♥」
自身を支えていた両手を投げ出し、リブは後ろへと倒れこむ。組んでいた足を大きく開いてみせ、魅惑のベッドへと誘う。どうやら第2ラウンドのリブは、兄貴のお手並みを拝見したいらしい。
(それなら、遠慮なく……)
高鳴る動悸と鼻息を押さえ、コウはベッドに忍び寄ると、横になっているリブの顔元のすぐ横に右手を置いて体重を預け、膝をベッドにのせた、瞬間―

―ユアショック!アイデソラガオチテクル〜♪ユアショック!オレノムネニオチテクル〜♪

コウのズボンからハイな曲が流れだす。
一瞬、間の抜けた視線が兄妹の間で交差する。部屋に鳴り響くテンション高めのメロディに反し、みるみるリブの顔が不機嫌なものとなるが、コウにはどうしようもない。ズボンで鳴り響く、ハイな曲をただ止めるだけならば何ということもない話である。ただし、その選択肢には正義の執行を恐れない悪党じみた度胸が必要だが。真下のリブが険しい顔で嫌々と首を横に振るうが、コウはやむなく無視すると、ポケットに手を突っ込んで荒々しくスマホを取り出した。

『乳繰り合ってるところ申し訳ないな?コウ』

スマホからよく通る声が響いた。
開口一番、全く悪びれた様子もない電話口の相手は、リブもよく知っている、次女のラリスだった。
「いや、そんなことしてないし……今は?うん」
『ほう?……だったら二人でナニをしていたんだ?』
「え〜っと……あぁ、さっき夕立があったから、洗濯物を取り込んでたっけ……」
『そうか?奇遇だな……私も夕立ですっかりずぶ濡れになったんだ。悪いが、迎えに来てくれないか?』
コウはちらりと下になっているリブに目をやると、観念したようにふいっと横を向いて小さく溜息をついていた。
「いいよ。場所は?いつもの事務所でいいの?」
『いや、私もここがどこだか、詳しくは分からないからな……後で、また連絡しよう』
「わかった。時間はかかりそう?」
『すぐに分かると思うから、もう車に乗ってていいぞ?……何か問題が?』
「別に……それなら、連絡待ってるから」
『あぁ、一旦切る。また後でな』
唐突に鳴ったスマホは、あっという間に切れた。たったそれだけの時間で、リブと二人っきりの部屋の雰囲気は最悪になったが。
「……悪いけど、ラリスを迎えに行ってくる、ね?」
ぶすっとした様子のリブに、コウが恐る恐る声をかける。
「聞こえてたし。早く行ったら?……私も眠くなったし」
顔を背けたまま、ぶっきらぼうに言う。ベッドにはリブの尻尾が鞭を振っていた。
「拗ねるなって。夜に、またちゃんと相手するから……………まさか妬いてる?意外と可愛いとこっ、て、ぶほぉ!」
「黙って、出ていけ!!」
真っ赤な顔のリブが、傍にあった枕で殴りつけてきた。
「ちょ!痛っ!悪かったって!!」
リブに枕で思いっきり叩かれながら、コウは床にある服を拾って部屋から逃げ出した。
「……まったく、あの馬鹿」
一人残されたリブがベッドに横になると、耳を澄ますまでもなく、兄の慌てふためいた足音が聞こえ、玄関の扉が閉まる音がした。





ラリスを迎えに行くべく、コウは連絡のあった目的地へと車を走らせる。
途中、赤信号に捕まったコウの前を、仲むつまじく横断歩道を渡る子連れの夫婦がいた。ぼんやりとしていると、それを見つけた子供が嬉しそうに手を振って合図を送ってきた。つられるようにコウも手を振ると、こちらに気づいた夫婦に笑顔の会釈をされた。ほどなくして、信号が青に変わると、コウはにこやかにハンドルを握り直すのだった。
 両親が家を出てからというもの、一家の主な収入源はレゼ姉とラリスの稼ぎである。当初、コウ自身も学校卒業後は一家の柱となるべく働きに出るつもりであったが、姉妹達に揃って反対され、一家の家事と留守の家を任されることとなった。
理由としては二つ。一つ目は、もしもコウが外に働きでた場合、新しい女を作るのではないのかと姉妹が危惧したためである。今でさえコウを巡って毎晩、姉妹が激しくベッドの上で取り合っているのだ。このうえ、さらに他の女が入り込もうとする余地は姉妹としてはなかなかに受け入れがたいことであった。(コウ本人としては、生まれたときから連れ添ってきた心情と、体力的な面から、ありえないことだとは思っている)二つ目は、将来的にはリブも含め、姉妹三人が働くとなると、交代で休めばそれだけコウと多く戯れることができるという、なんとも爛れきった性生活を思い描いているためである。ちなみに今現在、コウは専業主夫として、レゼは大学卒業後にOLとして、ラリスはモデルとして立派に働いている。
 ラリスがモデルとなったきっかけは、とあるファッション雑誌の読者モデルの募集にラリスが興味本位で参加したところ、抜群のプロポーションとモデル向けの長身に加え、ひときわ異彩を放つ『ホルスタウロス』ということも相まって人気を博したからだった。以降、読者モデルとして参加した雑誌の芸能プロダクションと正式に契約して、モデルの活動をしている。
そんな独り身の男性のみならず、他の魔物娘からも憧れの的である自慢の妹を、今まさにコウが迎えに行っているのだが―

「ここって…」

ラリスに教えてもらった場所はどこかひっそりとしており、辺りに人気は無く、目的地と思しき住所にある建物がどう見ても―

「ラブホ……だよね?」

ひと目でそれとわかる、メルヘンチックな屋敷と色彩豊かなネオン。道路から見えないようにと配慮されているのか、駐車場への入り口は低めのトンネルを潜って、さらには坂道を登らなければならないようだ。まさかとはコウは思うが、念のためにと、スマホを取り出して本人に直接電話してみる。
「……、もしもし、ラリス?今、教えてもらった場所に着いたんだけど……」
『……あぁ、悪い。部屋の番号を言ってなかったな。303号室だ。わざわざすまん』
「いや、そうじゃなくて……って、切るの早すぎっ!」
通話が切れたことを知らせる、独特の電子音を聞いてコウは溜息を吐く。教えてもらった住所をカーナビに打ち込んだときから薄々とは感づいてはいたが、まさか本当にラブホテルの中に入っているとは思ってもいなかった。
「……まぁ、しょうがないか〜、もぉ〜〜〜!」
覚悟を決め、車のアクセルを踏み込んだ。
ご丁寧にも車を駐車すれば、車のナンバーを隠すように天井からゲートが降りてきた。さすがはラブホテルといったところか。コウは気を取り直して車の鍵を閉め、ロビーへと向かい、案内パネル越しにラリスに教えてもらった部屋番号を店員に伝える。店員がアポの確認を終えると、床のパネルが点灯してコウに進むべき道を示してくれた。促されるままに歩を進めると、たいした時間もかからずに目的の部屋へと辿り着いた。一度だけ、コウは深呼吸をしてから部屋をノックする―

「早かったな。無理を言ってすまない」

謝罪と一緒に、バスローブ姿のラリスにコウは出迎えられた。
つい先ほどまでシャワーを浴びていたのか、ラリスの頭上からは湯気が立ち昇っていた。極めて丈の短いバスローブからは褐色で肉付きの良い、それでいて引き締まった太ももの大部分が露になっており、コウの視線を惹きつけてやまない。さらには、ぱっかりと開いている分厚いバスローブの胸元に目線を移せば、剥き出しになっている桁外れの爆乳の谷間にコウの鼓動がドクンと高鳴り、否応にも股間のものが反応し始めた。
「気が早いな♥まぁ、入れよ」
コウの心情を見透かしたようにラリスがうっすらと笑うと、ドアを手前に引いてエアコンが良く効いた涼しい部屋へと招き入れる。部屋の中は建物の外見と違い、全体的にシックな感じに纏っており、入り口付近から見る分にはビジネスホテルに近い印象を受けた。
(……ベッドが赤色、っていうオチじゃないよな?)
ラリスも例にも漏れず立派な『ホルスタウロス』なので、当然、赤色に囲まれて繋がり合えば暴走する可能性が十分にありえる。そうなれば最悪、朝まで篭りっきりで強制的にラリスとまぐわい続ける羽目になりかねない。早朝からの度重なる連戦でコウの体力的にも非常に危険なことになりかねないが、それ以上に恐ろしいのが、我を失ったラリスと日を跨いで情交に耽り、朝帰りをかまして玄関の扉を開けた時のレゼ姉の顔である。
意を決して、部屋の奥へと進む。すると、コウの悲壮の決意に反し、目に映ったのは高級感溢れる特大サイズの紫色のベッドだった。部屋を飾るように置かれていた調度品も洗練されたものばかりで、壁や床にも赤色が使用されている箇所はどこにも見当たらず、部屋の雰囲気としては入り口と同様、非常に落ち着いたものであり、洒落た大人の部屋というところか。
「ちなみに、お隣さんの部屋は『真紅の魔』だそうだ……残念だったな♥」
いつの間にやら背後にはラリスが立っており、コウの肩に腕を回して不吉な一言を耳打ちする。冷や汗をかくコウは隣の部屋を使っている名前も知れない方々に、ひっそりと感謝の念を抱く。硬直する兄の脇をラリスが悠然と通り過ぎると、ドレッサーに腰掛けてドライヤーで髪を乾かし始めた。モデルということもあってか、いちいち動作が扇情的で、ドレッサーに向かって髪を乾かす姿も艶かしかった。
「服が乾くまでまだ時間があるからな……お前もシャワーでも浴びたらどうだ?」
真っ直ぐとした後ろ姿を晒し、髪を乾かしながら、鏡越しに映っているコウにシャワーを浴びるよう直球で促すラリス。服が乾くまでの間、シャワーを浴びた若い男女がラブホテルですることなど決まりきっている。
「あ〜〜……喉が乾いたし、ジュースでも飲みたいかな。ラリスも何か飲む?」
ふと朝の風呂場でのラリスとの情事を思い出し、なんとなく間を設けたくなったコウが提案する。
「ん?そうだな……カフェオレがいいな。ルームサービスで頼むのか?」
「いや、ロビーの自販機で買ってくるよ。いろいろと選びたいし」
「そうか?……心配しなくても、髪を乾かしたいから風呂場で襲ったりはしないぞ?」
「っ…!違うって!本当に喉が渇いただけだし!!」
「ならさっさと買ってきて、シャワーでも浴びるんだな♥」
意気揚々と言い放つと、ラリスは鏡に向かってドライヤーを操る。一方のコウは飲み物を買うべく、尻尾を巻いた負け犬の風体で部屋から出て行くのであった。



(何でこう、ウチの姉妹達は、もぉ〜)
コウは内心で愚痴りながら、トボトボとロビーへと向かう。不平不満を本人たちに言っても逆にやりこまれるか、ベッドの上でねじ伏せられるだけだが。ただでさえ男はベッドの上の女、もとい魔物娘には勝てない生き物であるが、コウの場合、それが三人がかりなのだ。非情極まりない。己の幸運中の不幸な女難に耽っていると、ロビーへと到着していた。
「っと、自販機はここか。……って、えぇ〜」
目の前に広がる、アダルトグッズ満載の自動販売機コーナーを見てコウは声を漏らす。バイブ、ローターは無論のこと。その他、各種大人のおもちゃに加え、媚薬やローションの類に、用途の良くわからない怪しげなお薬などがよりどりみどりだった。なかでも目に付いたのは、魔物娘には需要がなさそうなコンドームの自動販売機だった。
「……精液の濃さで色が変わるコンドーム(メモリ付き)、射精で破れるアルラウネの蜜入りコンドーム、魔法の悶絶ローター搭載型コンドーム。……穴開きコンドームとか、もう意味がわからないし」
さすがはと言ったところか、コンドームにも魔物娘の英知と技術がふんだんに詰め込まれていた。エロ方面に関して魔物娘がどこまで突き進むのかは、コウには到底見当がつきそうもない。
「早く戻ろ……」
もっとも、戻った先にはラリスが待ち受けているが。気を取り直して普通の自動販売機コーナーへと移動すると、当たり付きの自動販売機を見つけた。どうやら数字が4つ揃えば、一本サービスしてくれるらしい。
「当たらないと分かっても、ついつい買っちゃうよね〜」
独り言を呟きながら、当たり付きの自動販売機に硬貨を投入する。幸いにもラリスが希望していたカフェオレもあったので、自分の分も合わせてこの自動販売機で買うことにする。迷うことなくカフェオレのボタンを押すと、取り出し口に商品が落ち、同時に画面上のリールが回りだす。
「よし、コイ!コイ!コッ……ああぁ〜、駄目か〜〜」
画面に表示された数字は、惜しくも3つ揃うだけにとどまった。
「ただの演出だとわかってるんだけどな〜。ちくしょ〜」
カフェオレを自販機から取り出し、再び硬貨を投入すると、コウは適当に選んだ炭酸のジュースのボタンに指を添える。
(問題は……この後!……ぃっけ!)
気合を入れてボタンを強く押し込むコウ。取り出し口に落ちてきたジュースには目もくれず、画面上の数字を凝視する。
「最初に4!次も、4!さらに4!そ〜れ〜と、最後の…………4!きたぁ〜〜!」
年甲斐もなく、無人のロビーに声を響かせてガッツポーズを取り、喜びに身を震わせる、が、急に馬鹿らしくなったコウは冷静になる。
「さて、馬鹿やってないで何にしようかな……って、ん?」
自販機を見るとどうにも様子がおかしい。大当たりの演出なのか、全てのボタンが点滅しているが、どのボタンを押そうとも無反応だ。コウが自販機の前で首を傾げていると、自販機の取り出し口からゴトンと音がした。
「……もしかして、当たりの品は選べない?」
拍子抜けの当たりに、コウの気は抜けてしまう。
とりあえず物を確認しようと、取り出し口から買ったばかりのジュースと一緒に、当たりの品を取り出してみる。
「うわぁ。何これ?栄養ドリンク?……ていうかこれ、この自販機に無いよね?」
目の前の自販機と見比べてみても、手元のドリンクはどこにも見当たらない。どうやら間違って混入したものだろうか。
(おまけの品に文句を言ってもな〜……)
あらためて当たったドリンクの原色でギドギドのラベルの説明文を読むと、なにやら普通の栄養ドリンクではないらしく、精力剤の類のようだった。少々心残りなおまけではあるが、朝から三姉妹の相手をしてきたお疲れ気味のコウにとっては、むしろありがたい品かもしれない。せっかくだからと、コウはこの場で飲んでしまうことにする。蓋を外し、由緒正しく腰に手を置くと、ドリンクに口をつけ、一気に高く持ち上げて味わうことなく胃の中へと液体を流し込む。
「……〜っぅぷ。まっず。後味最悪だ、これ」
口のなかに苦々しい傷跡を残したドリンクを八つ当たりのようにゴミ箱に投げ入れ、足取り重く、元の部屋へと帰っていく。途中、飲み干したドリンクのあんまりな後味に辛抱できなくなったコウはジュースの蓋を開け、炭酸で口の中に残るしつこい渋みを誤魔化した。炭酸ジュースのガバ飲みでなんとか口直しをしていると部屋の前にまで戻っており、扉を開ければ部屋を出た時と変わらぬ姿で鏡の前で髪を乾かすラリスがいた。
「おっ!戻ったか。カフェオレは?」
こちらに気づいたラリスに早速飲み物を催促される。コウが近づいて手渡せば、ラリスが手を伸ばすことで開いた谷間の奥にある大きな爆乳が見え隠れし、いつの間にか視線が誘拐される。
「はい、これ。…………シャワー浴びるから、ちょっと待ってて、ね?」
「あぁ。ごゆっくり♥」
コウからカフェオレを受け取ると、早速でラリスがストローを差し込んで口にする。結構な勢いで飲んでいるため、そうたいした時間はもちそうにもない。
(はやいとこシャワー浴びよ)
急がないと今朝の再現になりかねない。せめて穏やかに過ごしたいコウは脱衣所へと急ぎ、すぐさま全裸になると、風呂場に入るなりシャワーの蛇口を勢いよく捻った。次の瞬間、シャワーから冷たい水がでる間もなく、暖かな湯が全身に降りかかる。しばし、コウは心地よいシャワーの温水に身を委ね、汗を流す。

「コウ、いるか?せっかくだから、お前の服も洗濯しとくぞ?」

「……あっ!お願い」
脱衣所までやって着たラリスが、コウの服を持っていく。突然声をかけられ、ドキリとしたが、どうやら風呂場に入る気は本気で無さそうだ。ほっとしかけるコウだが、あることに気づく。
「ラリス?もう洗濯機回ってるはずじゃ……」
「ん?あぁ、心配しなくても良いぞ?この部屋、乾燥機付きの洗濯機が2台もあるからな。……2台目の洗濯機を使うまでだ」
「……それって、どれくらいかかる?」
「心配するな。たったの2時間ちょっとだ」
(やられた……)
どうりでラリスが落ち着いていたわけだ。これで少なくとも、コウ自身は洗濯が終わるまで部屋から出ることができない、事実上の監禁状態である。ご馳走を目の当たりにした猛獣が大人しくできるはずもなく、獲物が罠にかかるまで張っていただけだった。脱衣所からはラリスが上機嫌に洗濯機を回している様子が、ありありと分かる。
(あぁ!もう!こうなりゃやけだ!)
こうなったら思いっきり楽しむだけだ。せっかくのラブホテルなんだからと、己を奮起し、コウはシャワーの勢いを強めて気合を入れる。十分に汗を流すと、貯めこんだ気合で風呂場を出る。既に脱衣所にラリスの姿はなく、綺麗に畳まれたバスタオルが床に置かれているだけだった。置かれたバスタオルで湯気の出る身体の水気を無造作に拭きさると、そのままバスタオルを腰に巻きつけてラリスが待つ部屋へと向かう。
「早いな♥それともヤル気になったか?」
ベッドの上で、ラリスが薄い羽毛布団を被って横になっていた。傍にあった椅子には、ついさっきまで着込んでいたはずの厚手のバスローブが掛けられている。
どうやら裸でベッドに潜り込んでいるらしく、見事という言葉では物足りない、ラリスの恵まれた身体が布団越しにもはっきりとした線となって浮き彫りとなり、一種の彫刻のように魅せられた。じっくりと見つめられて緊張しているのか、顔はほんのりと朱に染まっており、初夜を前にした初々しい新妻を思わせる。普段の大人びたラリスの外見とのギャップに、思わずコウは息を呑む。
「……どうした?はやくこいよ♥冷えるぞ♥」
見惚れていたコウを誘うように照れた様子のラリスが右手で羽毛布団を広げ、左手でポンポンとベッドを叩く。広げられた羽毛布団の中からはラリスの特徴的な褐色の素肌の大部分が現れ、お尻と見間違うほどの二つの豊満な乳塊が布団の中で圧倒的な存在感を示した。
我に返ったコウはバスタオルを脱ぎ去ると、全裸となってラリスのいるベッドの中へと潜り込んだ。布団の奥へと進み、中央でラリスの裸体と素肌で密着すると、兄妹は互いを強く求め合うように抱き寄せ、唇を吸い合った。互いの背中に回した両腕を二人が協力して力をこめると、より熱烈に布団の中で身体が重なり合う。胸板で気持ちよく潰れるラリスの巨大なおっぱいは、兄妹が身体を押し付けあうと、コウの胸板をより強く押し返した。長い間、唇を奪い合い、唾液を交換し合ったが、焦れたラリスがコウの身体に長い足を絡ませる。自身の全身の感触を、コウの素肌で余すことなく体感してもらおうと腕に込める力を強め、自慢の長い足で兄の身体を強く引き寄せて離さない。これまで以上の力強い抱擁で、ラリスのムッチリとした、それでいて引き締まったスベスベの肌の感触がコウの裸体のあちらこちらで滑り回った。情熱的な口付けを貪る兄妹であったが、コウが息を切らして唇を離すと、チャンスとばかりにラリスが身体を押しやって兄を己の下敷きにするべく、悠然とのしかかる。横になって絡まりあっていたはずの兄妹は、今では二人の力関係を現すかのように、上下となって一方が貪っていた。
「ぷっは♥わたしの勝ちだな♥」
「……何がだよ」
「ぼやくな♥……ココは、こんなに正直なのにな♥」
言い終わる前から、既にラリスは隆起したコウの肉棒をしごいていた。朝から連戦続きの分身はいささかの衰えもみせず、力強くラリスの手の中でそそり立っていた。
「リブとはヤらなかったのか?」
「……したよ。朝に、昼にと」
「それでも抜き足りないみたいだな。リブの奴もまだまだだな♥」
ふふっと含み笑いをするラリス。
 三姉妹のなかでもラリスはとりわけ負けず嫌いな性格であり、夜の営みが行われるベッドの上ではその性格が顕著に現れる。コウに跨れば他の姉妹に見せ付けるように一段と激しく腰を振り立て、大量の精を搾り取っては自分がコウの一番であることを自負してやまない。そんな負けん気の強いラリスの性格は兄であるコウに対しても遺憾なく発揮され、年が近いせいもあってか、異常なほどコウをライバル視しており、幼い頃から日夜、二人っきりのベッドではセックスという名の逝かせ合いの勝負を繰り広げていた。日々、一進一退であった二人の力関係はラリスが急成長し、すっかり体格差が逆転した頃には、コウが根を上げるまで一方的にラリスが精子を搾りあげることが目標となってしまったが。ある意味でラリスは、ベッドの上ではリブ以上に厄介な存在といえよう。
「どれ、確認してみるか……」
ラリスが羽毛布団の中を潜ってコウの下半身へと移動を始める。素肌を這って移動する次女に合わせ、巨大なおっぱいが心地よく身体を擦っていく。もぞもぞと布団の膨らみが蠢き、コウの股の間にしっかりと潜り込むと、移動する間も休まず扱いていた肉棒をラリスが両手で掴み直す。
「今朝と変わらんように見えるが……んん〜」
淡々と肉棒をいじくっては独り言を呟くラリスであったが、布団の中で黙々と行われているため、詳しい様子は分からない。しばらくの間、妹は兄をそっちのけでまじまじと愚息の品定めを行う。こうもじっくりと性器を見られてはさすがにコウも恥ずかしく感じ、ラリスの姿が見えない事が余計に顔を赤面させた。
「中身はどうかな♥……ぁむ♥」
ラリスは肉棒を咥え込むと同時、亀頭部分を荒々しく吸い上げる。はしたない音が布団越しでコウには聞こえるが、夢中で口淫しているはずの妹の姿は布団に隠れており、柔らかな舌で舐め回されている肉棒だけがラリスの存在を認識できた。続けて先端の割れ目にラリスが舌先をあてがうと、割れ目の奥をほじくり返そうとばかりにチロチロと舌先で突っつきまわす。何度となく先端部分は吸い上げられ、とどめなく溢れてくる我慢汁は空気に触れることなく妹の舌先に舐めとられていく。肉棒を舐め溶かさんとばかり、ラリスは丹念に舌を這わせては吸い付き、唾液まみれでねぶり廻す。とうとう我慢できなくなると、生暖かい口の中に勃起しきった肉棒をぐいぐいと飲み込みはじめた。
喉の奥深くまで幾度となく肉棒を咥え込み、不意打ちで口を窄め、強烈に吸い上げる。肉棒が根元ごと引き抜かれるのではないのかと、錯覚させられるほどの凄まじい吸引力は身震いを引き起こし、だらしなく口を脱力させたまま、コウは何も考えられなくなる。あまりの気持ちよさに腰が自然と跳ね上がるが、ラリスの両手によって素早く腰を押さえ込まれると、身動きひとつ許されず、妹の猛烈な吸引を受け続けるほかなかった。ラリスは息をする間も惜しみ、続けざまに唇をすぼめて肉棒をしごきたてる。コウの下半身で固まっていただけの布団の膨らみはいまや生き物のように上下に動き出し、ぷっくりとした妹の唇が先端のくびれに引っかかるたび、肉棒が喜びに身を震わせ、コウは開いていた口の周りを自身の涎で汚していく。執拗に繰り返されたラリスのディープフェラを受け、ついには肉棒の奥が無性に熱くなる。
「ッラリス!そろそろ、やばい!」
コウ自身にも押さえ切れないと悟ると、ラリスに危機的な状況であることを知らせる。それを受け、ラリスはさらに唇を窄ませると、怒涛の勢いで肉棒を猛烈にしごく。いままで以上に早く、強烈な吸引を前にして、肉棒自体が危険を知らせるように発熱して、くすぐったさが増す。次第に、股間全体が熱を帯びはじめると、背骨の一本一本をじっくりと熱しながらムズ痒い感覚が這い上がり、頭の先にまで到達した高熱がコウの思考を焼いた。
「…ぁっ!でるっ!でるっ!でるぅ!!!」

―ドビュルル!……ドォビュルル!……ドォッビュル!……ドビュルルン!

焼け付くような熱の塊が、尿道の中をせり上がっていく。
肉棒がひとたび大きく脈動すれば、欲望にまみれた精子が塊となってラリスの喉奥に放たれる。喉を焼けただれさせるような濃くて粘ついた精液だったが、ラリスは苦も無くねっとりと先端ごとしゃぶり尽くし、精子を胃袋へと音をたてて飲み込んでいく。射精の熱で焼きついてしまったコウの肉棒を冷ますように、なおも力強く精を放つ、愛しい兄の肉棒をラリスはひたすらに吸い続けた。



「……っは♥濃いいな♥物凄く♥」
ラリスが興奮の面持ちで、コウを見つめながら言い放つ。
あれからラリスは、精を放ち、脈打ちを終えた後の肉棒をも吸い続け、最後の一滴に至るまで肉棒から精子を吸い尽くした。その後、肉棒を綺麗に舐めまわすと満足したのか、ようやく身を起こすのであった。起き上がったことで布団はめくれ、両者の身体がエアコンの効いた部屋の空気に晒される。全身が火照っているのか妹の身体は少々汗ばんでおり、褐色の肌には透明な汗がいくつも浮かんでいた。
「っ〜………ラリス、喉渇いてない?」
目元を隠すようにコウが両腕を顔に乗せると、息をついてラリスに尋ねる。
「どうした?何か飲みたいのか?」
「いや、そうじゃなくて。ラリスがってこと。汗かいてるみたいだし……」
「お前のネバ付いた精子を飲んだから大丈夫だ♥それより次、イくぞ♥」
ラリスが下半身に跨ると、肉棒の根元を掴んで自身の一番大事なところへと導く。少しだけ腰を落とし、先端だけを膣内にもぐりこませると、ラリスは顔を隠すコウの両手に指を絡ませて手前へと引き寄せる。俗に言う恋人握りというやつだ。
「本当に大丈夫?なんなら、ちょっと休憩する?」
「馬鹿が♥心配するならココを勃たせるな、っん♥」
心配するコウをよそに、ラリスは握り締めている両手に力を込めながらずっしりと腰を沈めた。先端が妹の膣壁を掻き分けて進み、ついには肉棒全体がすっぽりと膣内に収まってしまう。二人が一番深いところで繋がると、どちらともなく深い息が漏れる。
「元気なやつだ♥それに凄く固い♥」
ラリスが握り締めている両手を支えにして腰を振りしだき、重くて鋭いピストンをお見舞する。コウの眼前では褐色で特大の爆乳がぶるんぶるんと揺れ、股間にはラリスの腰が落ちるたびに快感が叩き込まれた。射精の余韻に浸る間もなく、痺れたままの肉棒は快楽の坩堝へとねじこまれる。
「っラリス!いまッ、敏感だから!ちょっと、ゆっくり!」
「断る♥大人しく寝てろ♥」
懇願するコウを無視して、ラリスは息を乱して快楽を貪る。
どぷんどぷんとボリューミーな身体をダイナミックに揺らし、肉ヒダでコウの敏感な肉棒を摩りおろす。暴れ牛よろしく、好き放題に跳びまわるラリスの腰を押さえ込もうにも両手の自由は封じられており、コウは歯を食いしばって鈍い息を吐くことしかできず、熱い膣内で悶えるように肉棒が大きく跳ねれば自然と絡めとられた両手に力がこもった。目を閉じてじっと耐え忍んでいる兄の姿に嗜虐心を刺激されたのか、ラリスが一段と腰を弾ませる。反そり勃つ肉棒を、抜ける直前まで腰を浮かせて肉棒全体を部屋の空気に晒すと、一気に腰を落として膣内に根元ごと受け入れる。特大の緩急がついた残虐なまでのピストン運動にコウはたまらず腰をくねらせるが、ラリスが足をきつく閉じることで動きを封じると、根を上げているコウをさらに苛め抜くべく、腰を落とし続ける。一回一回、どっぷんどっぷんと盛大に音を響かせては、腰を落とした衝撃で兄の身体を揺らし、肉棒を快感で狂わせる。腰がぶつかり合う回数が増すごとにコウの動悸が高まっていき、いよいよ堪えきれなくなった、途端―

―ドックッン!ドックッン!ドォビュルル!……ドォビュルン!

執拗に繰り返された妹の腰使いの前に、ついに肉棒が大きく震えながら脈打ちをはじめだした。射精の間、コウは低い呻き声を漏らし、快感と降参の証をラリスの奥底に流し込む。馬乗りになっているラリスは勝ち誇ったようにグリグリと腰を擦りつけながら、指を絡めた両手をきつく結んで精を放つ肉棒を無遠慮に掻き回しつづける。やがて、二人が繋がり合って出来たほんの僅かな隙間から、ぐちょぐちょとした粘液質な音と一緒に、こってりとした白い子種が滲みでるようにして現れた。
「いいぞ♥そのまま頑張って、出し切れ♥」
上々の様子で頬を赤くさせたラリスが嬉しそうに言い、腰で大きく8の字を描きながら兄の反応を窺う。先程までの荒々しい腰使いとは違い、ゆったりとしたペースでコウの下半身を溶かしていった。すっかり脱力してしまったコウは身体を緩ませ、何度も肉棒を脈打たせて濃い子種を漏らし続ける。
「かなり射精したな♥今夜のHは大丈夫か♥」
「……かなりきびしい、っぅ!……かも、ね」
最後の一滴を搾り出すように肉棒がビクンと跳ねると、ようやく律動が治まったコウがラリスに応えた。ラリスは相変わらず腰を揺り動かし、コウの身体を右へ左へと揺さぶる。
「寝てて良いぞ♥私が動くから、精子だけ飛ばしてろ♥……無様にな♥」
ラリスなりの乱暴な気遣いだったが、最後の一言が兄の癪に障った。むっとしたコウは柄にもなく熱くなる。
「……下になるのが嫌なだけだろ?」
「なんだ♥文句があるなら、逝かせてみろ♥」
挑発的に腰振りを再開するラリスに、コウは反抗するように腰を突き上げはじめた。いまだに射精のなごりが抜けきっていない肉棒は震えたままだったが、今度は泣き言を言わず、無言で腰を突き動かす。対するラリスも負けじと腰を浮かせては、コウの股間を恥部で押さえ込むべく体重を上乗せして腰を落とす。部屋にはラリスの嬌声が響き、耐え忍ぶように漏らしていたコウの息遣いをかき消した。
しばらく、兄妹は協力して腰を突き合わせ、規則正しくベッドを軋ませる。ホテルのベッドで兄妹が延々と肉のぶつかり合いを再現し、卑猥な声と淫らな音を再生しつづけた。永遠に続くかと思われる、艶かしい膠着状態だったが、妹の豊満すぎる胸元が、おっぱいに焦がれる兄を後押しして状況に変化をもたらしてまう。ド派手に揺れ動く、妹の桁外れな超特盛おっぱいが、ムッツリスケベである兄の肉棒を増大させてしまったからだ。
興奮した勢いそのまま、コウが腰を跳ね上げると、先ほどより深く膣肉に食い込む肉棒が、徐々にラリスの顔を険しいものに変えていく。ラリスの腰使いがいよいよぎこちないものとなると、ここぞとばかりにコウは腰を跳ばし、怒張した肉棒の感触をラリスの膣奥に叩き込んだ。
「こ、のぉ♥調子に、いぃ♥乗るなぁ♥」
快感で呂律が定まらないラリスが、コウに覆いかぶさった。背の高さに開きがありすぎるため、この場合、コウはどうやってもラリスの特大で柔らかなおっぱいに顔をうずめる格好となる。
「ぉぶ!……んんっ!!」
悩ましすぎる豊乳のなか、コウが抗議の声をあげるがどもった音にしかならない。もっとも、声が届いたところでラリスが大人しくどいてくれるはずもないだろうが。
「悪いな♥諦めて、乳でも吸ってろ♥」
コウの頭を両手で抱え込み、自慢のおっぱいを押し付けると、ラリスは上半身を揺らし、巨尻を縦に激しく打ちつけてコウの分身を可愛がりはじめた。コウの身体は柔らかな女体に押さえ込まれ、顔面には巨大すぎる乳肉がグイグイとのしかかる。
かなりの無理を重ね、腰を振るのも困難な状況のコウに、ぎゅうぎゅうと押し寄せるラリスの乳肉から抜け出さるはずもなく、股間に広がり続ける、強烈な刺激を押さえ込むのが精一杯だった。かたや、念願のおっぱいと密着したことで興奮を強めた肉棒は、我慢汁をだらしなく膣内に塗りつけるばかりで、甘い母乳の香りに鼻孔をくすぐられれば、垂れ流す我慢汁の量を無駄に増やしていった。先端から漏れ出す我慢汁が徐々に白く、濃くなっていく最中、なんとか好き放題している妹のお尻を押さえ込もうと、コウが必死になって空いた両手でラリスの巨尻を掴むが、おぼつかず、弱々しい手つきごときではラリスの巨尻を止められるはずもなく、逆に激しく上下して震える、ムチムチとした触りがいのある感触が手のひら一杯に広がってしまう。コウが崖っぷちであることをラリスが察すると、今一度、コウの上半身をおっぱいで丸ごと固め、仕上げとばかりに高速かつ小刻みに巨尻を振り落とす―

―ドォビュルル!ドォクン、ドォクッン!ドォビュッン!

健闘むなしく、あっけなく限界を迎えた。
射精がはじまると、コウは自身を追い詰めていたはずのラリスの豊満な身体にしがみつく。顔面でずっしりと潰れるふたつの膨らみの感触を味わい、柔らかな肉体に埋もれながらの射精は言うまでもなく心地よく、なによりもすごく落ち着つけるからだ。豊かな女体に埋もれたまま、射精の喜びにコウが打ち震えていると、ラリスに強く抱きしめ返される。これにますます気を良くしたコウは、肩から力を抜き、股間を完全に緩ませて、窮屈に脈打つ肉棒の快感に身を委ねた。射精中、兄妹はピッタリと身体を密着させ、愛液と精液でぐちょぐちょに蕩けた膣内に、大量の精子を送り込む作業を共同でおこなう。
「〜〜〜〜〜っ♥…………少し、休むか、コウ♥」
ラリスが息を整えながら、おっぱいの下敷きにしているコウに語りかける。
肉のぶつかり合いから始まった熱い抱擁と、長々と続いた射精のせいで、そろそろ本格的に逝きそうになったラリスが、休息を口実にしたミエミエの時間稼ぎの一言だった。コウ自身もそんなことはお見通しである。しかし、それ以上に気になったのが、射精したばかりの股間がはやくも疼きはじめていることだった。

―ッガシ!……パァンッ、パァンッ、パァンッ、パァンッ!

ラリスの巨尻を鷲づかみにすると、コウは無言で腰を突き上げはじめた。
連戦の消耗を感じさせない鋭い突き上げに、珍しくラリスが乙女な声をだしてびっくりする。それでも、ただの悪あがきだとみなすと、ただちに腰を振り返し、身の程を分からせるようとする。
毎度のことながら、今しがたと同じように母乳の滴る自慢の双乳をコウの顔面に押し付け、重量感のある上下運動を押っ始める。あとは兄の愚息があえなく昇天するまで続ければよいだけの話だ。たとえ玉砕覚悟でコウが反撃してこようが、顔面を押しつぶしている超乳の魅了にはあがなえず、やがては動きが鈍いものとなっていき、終いには感極まって勝手に自滅するだけである。どちらの結果も、とどめの一撃と追撃をくれてやるので申し分ない。もしも問題があるとすれば、ラリス自身の耐久的な面だろう。普段のラリスであれば、意地でも踏ん張るところだが……どうにも身体の様子がおかしい。
度重なる挿入で少なからず追い詰められていたのは事実だが、それにしても今のラリスの状態はあまりにも異常だった。下半身はぐつぐつに熱く煮えたぎっており、特に精子を受け続けた子宮の奥がキュンキュンと疼いていた。そんな危機的状態にある子宮を、コウが怒涛の勢いで逞しい肉棒を突き立ててくるため、膣内はどうしようもない快感で完全にパニックだった。別人のように暴れるコウをどうにか押さえ込もうとラリスは両腕に力を込め、谷間の奥におっぱいを愛してやまない兄を押しつぶす。しかし、なおも勢いは止まらず、それどころかさらに力強く腰を打ち上げてきた。いくら自慢の乳塊を押し付けて身体を揺すろうが、あがくように腰を振ろうともコウの暴走は止まらず、ついには果てしなく突き上がってくる腰使いと快感の前に、ラリスの身体と気持ちが折れてしまう。
「待っ、てぇ♥いぃ、まぁ♥いってるぅ、からぁ♥まだ、とまっぇ♥んん〜〜♥」
とどめなく押し寄せる、絶頂の大波にさらわれてしまったラリスは、助けを求めるように兄に静止を求める。されど、身体の奥底から湧き上がる底無しの欲望に支配されたコウは一刻も早く精子を排出するべく、腰を突き動かすだけだった。





―ドッォビュ!ドッォッビュルルン!ドッビュビュルルルーーーー!

一人で盛っていた獣が、何度目ともわからない子種を雌牛の奥底に注ぎ込む。部屋には夢中で腰を振る一匹の雄の雄叫びが轟き、屈服した雌牛の臭気が充満していた。
いつしか二人の身体は入れ替わっており、コウは妹を肉ベッド兼、オナホール扱いにして子宮の中身を雄の孕み汁でぱんぱんに満たしていた。精を放つ間はボリュームのあるラリスの肉体にしっかりと抱きつくと、谷間の奥の匂いを嗅ぐように鼻を押し付け、きっかりと牝牛に子種を仕込む。褐色の谷間は夢中でおっぱいに吸い付いたコウの涎とラリスの汗が交じり合ってベトベトになっており、酷くネバついた肌がコウの顔面に張り付く。
ラリスの膣内で爆発していた肉棒の脈打ちが弱まると、やがて射精の勢いも衰え、射精が完全に止まる。しばし、時が止まったかのごとく固まっていた兄妹だったが、コウの野生的な抽送の再開が、静寂の時を破った。
「おぉ……♥ほぉっ……ぁあ……♥……あぁん♥」
今やラリスはすっかり大人しくなっており、目は虚ろで焦点はどこにも合っておらず、雄の孕み汁で一杯となってしまった子宮の入り口を凶暴な肉棒で小突かれるたび、くぐもった喘ぎ声を反射のように漏らすだけだった。
何度精を放とうが肉棒は一向に衰えず、むしろより怒張してコウをより凶悪な獣に変えていく。精液を吐き出すことしか考えられなくなったコウは、一匹のケダモノとなっての本能が強烈に命ずる射精欲を満たすべく、種付けを続行する。
「ぅぉお!っおおっぁあ!!」
無意識でコウが身体を起こすと、咆哮とともに腰を突き動かしてラリスの膣内に熱い肉棒を何度も叩き込む。膣壁の一番深いところに肉棒の先端を届かすと、ラリスの巨大なおっぱいが揺れ、乳首から白い乳汁をベッドに撒き散らした。徐々に身体中の大量の熱がコウの股間に集まりだす。その全てを肉棒の先端から解き放とうとラリスの太ももを両手で引き寄せ、目の前の雌を確実に孕ませるべく、限界に膨れ上がった肉棒を乱暴にねじ込んだ。

―ドッボォ!ドッボッン!ドッボォドポ!ドッボォッン!

なおも続く射精。最奥を目指して濃厚な子種がほとばしり、内部で濁流が荒れ狂う。特濃の精子で満杯になっていた子宮内に、群れを成して割って入る新鮮な子種が雌を孕ますために子宮内で泳ぎ回った。射精の勢いで無理やり押しのけられた濃密な子種は子宮からあぶれだし、膣内に溜まっていた子種を道連れにしながら肉棒を伝って外に溢れだす。結合部は愛液と精子でドロドロに染まっており、繋がっている二人の境界線を非常にあいまいにしていた。
射精中はやはり、腰をびっちりと密着させて種付けを敢行するコウ。しかしながら、度重なる射精と疲労からか、もやもやとした残尿感のようにぶち撒け切れずに尿道内に留まっている子種の存在を感じていた。ならばと、新たに子種を送り出して尿道に残った子種ごと、全部まとめてラリスの膣奥に注ぎ込むべく、再び種付けを行おうとする―

―ッガッコン!……ピー、ピー、ピー、ピー!

唐突に、脱衣所からブザー音が鳴った。
一瞬、コウが我に返ると、霞んだ意識で音の正体を考えだす。
(……ラリスが洗濯、してくれたんだっけ)
あらためてラリスを見ると顔は涙と涎で乱れきっており、時折、完全に伸びきった四肢を身体ごと軽く痙攣させていた。ベッドはぐっしょりと汚れ、綺麗な部分を探すほうが難しく、互いの汗が交尾の跡をかたどった影として巨大なシミをベッドに作っていた。それだけでも行為の激しさが十分に理解できるが、ことさらに酷かったのが、コウが入念に種付けを行っていた結合部周辺とラリスが母乳を噴出させていた胸元付近で、辺りは洪水みたいに水浸しとなっていた。
(……この感じ、久々かな)
ラリスをここまで追いやったのはおそらく数年ぶりのことで、コウには非常に感慨深いものが沸いてくる。コウが鈍い頭で記憶を巡らすと、ラリスが初めて姉兄が絡み合う部屋に忍び込み、ついにはベッドの上で男女の関係となった頃のことを思い起こす。
当時、コウは性交を覚えたてのラリスをベッドの上でよく性的に泣かせていた。幼かったコウ自身も日々レゼ姉に理不尽なほど性的に可愛がられていたため、その八つ当たりのように家族が不在の時を狙ってはラリスをベッドへと誘い、容赦なく幼いラリスを責め立てては無理矢理絶頂させていた。一足早くレゼ姉と毎晩みっちりと交わって、幼いながらも、それなりに鍛えられていたコウの相手をするには、当時のラリスはあまりにも未熟で快感に対する経験が足りておらず、それをいいことにコウは鬱憤を晴らすようにラリスを日常的に蹂躙していた。もっとも負けず嫌いなラリスは勝ち逃げなど許さず、後でレゼ姉に言いつけては、嫉妬に燃えるレゼ姉と一緒になって仕返しをされてきたが。
(ちょっと、調子に乗りすぎ、たね……)
今となっては因果応報か、悲しいほどに兄妹の立場は逆転している。
何事もほどほどしておこうと、コウは名残惜しそうに勃起している肉棒を膣内から引き抜く。肉棒の先端が膣口から抜ける瞬間、じゅっぽんと濁った音が低く鳴り、一歩遅れて泡立った子種が塊となってラリスの膣口からいくらでも溢れでてきた。なんとも壮観な眺めを、呆けた視線でコウが眺めているとあることを思い出す。
(そういえば、昔はこの後……)
いまだにいきり立つ自身の肉棒を右手で掴むと、コウは素早くしごきだした。肉棒全体が精液とラリスの愛液でドロドロになっていたため、この上なくスムーズにコウは肉棒をしごくことができた。おまけにすぐ傍には贅沢なおかずがあり、ついつい空いている左手で妹の超弩級おっぱいに手を伸ばせば、柔らかな感触が手のひら全体を楽しませ、また、軽く揉むだけで飛び出してくる白い母乳が見た目にも興奮させてくれた。つかの間、思う存分にラリスの巨大なおっぱいを揉みながら気持ちよく肉棒をしごいていると、早くも肉棒の先端がこそばゆくなる。コウはしごきつづける右手を限界にまで早めて自分を追い込み、我慢することなく精を放つ。

―ビュゥーーー!ビュビューーーー!ビュルルルーー!

いまもってもコウの放つ精子は濃く、その量も尋常ではなかった。
お腹めがけて放ったはずの精子は、勢い余っておっぱいの双山を飛び越え、ラリスの口元にまで届く。褐色の肌を一直線に白に染め上げ、なおかつ放射状に広がっている精子はひどく倒錯的で、決定的な事後だった。
コウが幼い頃、同じく幼かったラリスと二人だけの交わりでこてんぱんになるまでラリスを逝かせた後、動けなくなった妹の裸体にコウが精子をぶっ掛けることで、二人の淫らな時間に終わりを告げていた。コウにとってこの行為は幼い妹に対する勝利宣言であり、ラリスにとっては屈辱にまみれた儀式だった。兄自らの手で放った精子をラリスに浴びせるのは、まだまだコウには余裕があることの証明でもあり、魔物娘であるラリスにとっては自身の性技の未熟さと魅力の甘さを痛感させられるからだ。
自らの精子で白く汚したラリスの裸体をコウは満足そうに見つめながら、しっかりと肉棒をしごききって精子を残らず振りかける。ひとしきりしごいて子種を放ち終えると、ベッドを離れ、脱衣所へと向かう。帰り支度をするため、シャワーを浴びて着替えるためだった。
風呂場に足を踏み入れる前に、コウは洗濯の様子を確認する。脱衣所にあった2台の洗濯機は完全に停止しており、中に入っていた衣類もちゃんと乾いているようだ。心置きなくコウが風呂場に入ると蛇口を捻り、熱いシャワーを頭から浴び始めた。
「……せっかくだし、お湯も張ろっか」
呟くように喋って浴槽の蛇口を開く。ラリスがあの様子ではシャワーをまともに浴びれそうにもなかったし、なによりもラブホテルの広くて少々エロチックな湯船に浸かってみたいとコウ自身が思ったからだ。湯が出ている浴槽に手早く栓をすると、コウはシャワーで汗を流しつつ先のラリスとの情交をふと思い返す。暴力的とも言えるラリスの騎乗位を跳ね返し、性交を覚えたての猿以上に盛って一心不乱に種付けをしていた自分はどう考えても普段のものではなく、明らかに異常であった。
(う〜〜ん。……やっぱり、あのドリンクのせい?)
ラリスと交わる前に飲んだ、あの後味最悪のドリンクを振り返る。いくら首を傾げようにもそれ以外の要因が思い当たらず、自分があそこまで頑張れた原因にまず間違いないだろうと確信する。
(あのドリンク……どんなラベルだっけ?)
もっとちゃんとドリンクのことを覚えておくべきだったと、コウは今更ながらに後悔した。なにせあのラリスをあそこまで逝き狂わせることができたのだ。僅かながらではあるが兄の威厳を取り戻した気さえする。はしたない話だが、後で瓶を捨てたゴミ箱を漁ろうかとも思えるほどの、謎のドリンクにコウは感謝すると、ご機嫌に頭からシャワーをかぶり、髪の毛を流し始めた―

―ガチャンッ!……ギーッィィ

背後で扉が開く音がした。
ぎょっとしてコウが振り返ると、ラリスが背後から近づいていた。ただし、今朝と違って余裕綽々とした態度ではなく、足腰はふらついており、とても気だるそうな面持ちだった。それでも目だけはきっちりとコウを見据えており、ぎこちない様子ながら、のそのそと歩み寄ってくる妹の姿に、思わずコウは恐怖して後ずさりをする。二歩三歩と後ずさり、ついにひんやりとした壁際にまで背中を追い込まれると、ラリスに両頬を押さえられて唇を奪われる。鼻息を荒くしたラリスに口内を犯されたコウの身体が強張るが、唐突にラリスが倒れこんだ。慌ててコウが両手でラリスの肩を押さえて身体を支えようとするも、体格差が大きすぎたため、結局はおっぱいの中に顔を埋めることとなった。
「やって、くれたな……おかげで、この様だ」
口調こそ穏やかだったが、ラリスがとても悔しがっているのがありありと分かった。コウの身体にしがみつくように腕を回すと、ラリスはただただ寄りかかる。顔に密着したラリスのおっぱいの奥の方からは心臓が大きく鼓動し、息の上がったラリスの呼吸が直に聞こえる。
「なつかしいこと、やって、くれる…………今夜は、覚悟、しろよ?」
息も絶え絶えのラリスが振り絞るように呟く。
どうやら強がりを言うためだけに、かなりの無理をしてまでやって来たようだ。たったそれだけのことにこれほどの執念を燃やせるのは、やはりラリスらしいとしか言いようがなく、屈強すぎる執念にコウは度肝を抜かされる。
「……まぁ、こんな日もあるよ。お風呂、入れる?」
なんとかラリスのおっぱいから逃れるように身体を引き離すと、心配そうに声をかけるコウ。
「無理だな……悪いが一緒に入ってくれないか?」
自嘲するようにコウを見て笑うと、今度は目を瞑った。応えるようにコウも目を瞑り、二人は顔を近づけた。





兄妹は向かい合い、まだ湯の少ない湯船に浸かる。
ラブホテルの広い湯船は二人が大きく伸びても十分な空きがあったが、おかげで湯が溜まるまでに結構な時間がかかりそうだった。ゆるゆるとお湯が増えていく間、兄妹は雑談をしながらまったりと過ごす。たまに、ラリスが性的なちょっかいをかけてきたが、その都度コウは嫌でも目に付く妹の爆乳を揉み返して返り討ちにする。何度か同じやり取りを繰り返すと、ラリスがようやく飽きてくれたところで湯船に深く腰掛けてくれた。コウも落ち着いて多少湯の増えた湯船に浸かると、とりとめのない会話をラリスと再開する。肩まで湯につかり、互いの身体が十分に温まったところで、二人は交代で身体を洗い合い、イチャイチャと風呂場を後にするのであった。
入浴後、脱衣所でコウが身体を拭いていると、ラリスが胸が張って苦しいと言うので、風呂上りの牛乳代わりにと、ラリスの牝牛おっぱいに吸い付いて母乳の直飲みをはじめる。口いっぱいにラリスのお乳を頬張っては、おっぱいごと母乳を吸い、新鮮そのものの母乳を存分に堪能する。コウに好き放題搾られ、おっぱいを吸われるうち、興奮してきたラリスが精子が飲みたいと言って全裸のまま、コウの返事も待たずにその場に跪く。大きく口を開くと、ラリスは思い出したように肉棒の先端に軽くキスをしてから、肉棒を深く咥え込み、唇を前後させはじめる。肉棒に絡みつく柔らかな唇と舌の感触はとても心地よく、風呂上りの火照った身体ではそう長くは持ちそうにもない。コウは名残惜しく感じながらも、これで最後にしてとラリスに強く念を押す。渋々といった感じでラリスが肉棒を咥えたまま頷くと、先端を強く吸いながらさらにペースを速めた。ラリスの意地を見せ付けるようなスパートをその身に受けると、コウの背筋からゾクゾクとした感覚が駆け巡り、先端のくびれにラリスの柔らかい唇が引っ掛かるたびに射精の予兆を股間から強く感じた。ラリスの口内に、いよいよコウが精を放とうと身体に力を込めた、その時―

「みっ!つっ!けっ!たぁぁぁぁぁっ!!!」

脱衣場の扉をぶち破らんばかりの勢いでレゼ姉が乱入してきた―

―ビュウウウーーー!ビュウウクン!ビュルルーーー!

レゼ姉が見ている目の前で、コウは大量の精子をラリスに飲ませてみせた。
突然の出来事にもかかわらず、コウはしっかりと精を放ってみせるが、射精寸前だったがために、最後の射精はむしろレゼ姉にびっくりしてのものとなった。
一方のラリスは兄の分身を咥えたまま、一度だけ横目で長姉であるレゼ姉を見ると、すぐに肉棒へと視線を戻して射精を促すように唇を窄ませた。見せ付けるようにゆっくりと頭を前後させ、脱衣所全体に肉棒を啜る下品な音を反響させる。ラリスの一連の行為はあっけにとられたレゼ姉の前で堂々と行われており、コウが漏らすように放った精子を全て胃袋に納めても終わらず、肉棒を綺麗に舐め終わるまで続けられた。最後にもう一回、強く肉棒を啜り、ちゅっぽんと肉棒から唇を離すと、口をパクパクと動かしているレゼ姉にラリスが振り向く。
「迎えか?助かるな…………もう帰れるぞ?ヤることはヤったしな♥」
「〜〜〜〜〜〜っ!!!」
事案発生の瞬間である。
レゼ姉が声にならないものを発し、顔を真っ赤にさせながら二人に詰め寄ると、ラリスがコウを庇うように抱きしめ、何やら諭すような言葉をレゼ姉に投げかけた。一瞬でレゼ姉の頭に血が昇りきった直後、全裸のラリスにレゼ姉が掴みかかっていく。揉み合う二人の特大な乳塊に挟まれたコウは、激しい既視感を覚えながら気を失っていった。
19/08/18 20:15更新 / 眠猫
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■作者メッセージ
【2016/1/23】誤字の修正
【2016/2/1】誤字の修正
【2016/4/3】文章の改訂
【2016/4/4】誤字の修正
【2019/8/18】文章の訂正

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