連載小説
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中編・夢
 光の道を通り抜け、私はあの町の上を飛ぶ。昨夜と同じく黒いドレスを身にまとい、脚は人間と同じ二本脚だ。この夢の世界では重力さえ私の思うがままで、翼などなくても自在に宙を舞える。すぐ下にクネクネと曲がりくねった時計塔を見つけ、そのてっぺんに舞い降りた。尖った屋根の上に片足で立ちながら、不思議で自由な町を見下ろす。
 ガラスでできた家、天井にドアがついた建物、それらと同じ大きさの巨大なリンゴ。レヴォンさんの見る夢は、今日もおもちゃ箱をひっくり返したような楽しい世界だった。だけど今日も彼はこのおもちゃ箱の中で、あの子供達を追いかけているのだろう。それが心の傷によるものだとしたら、彼が求めているものは一体何なのか。それを確かめるために、そして私にできることは何なのか知るためにも、彼に会いに行かなくては。

 夢の町はとても広大だけど、私は神経を集中させて彼の気配を感じ取った。昨夜彼の精を吸って味を覚えたから、今回はすぐに見つかった。
 あのいい匂いのする方向へ軽く跳躍し、逆さまに建った家の屋根に着地する。続けてもう一度飛び、今度は氷でできた木の上、そこから側に浮いていた雲を踏み台にして大きく跳躍する。レヴォンさんの気配が移動している辺り、今夜もきっとあの子供達を追いかけているのだろう。もし追いつくことができれば彼が抱えているものが分かるかもしれない。

「……見つけた」

 曲がりくねった道を走っているレヴォンさんを空から確認する。でも彼の様子がどこか変だった。何かを追いかけているのではなく、必死に逃げているように見える。
 彼の後方に目をやるとすぐに分かった。素敵な夢の町の中で、物々しい鎧をガチャガチャ言わせながらレヴォンさんを追い回している奴らがいたのだ。教団を思わせる意匠の鎧を着た奇妙な兵士たちが大挙して迫っている。そいつらの槍の穂先がレヴォンさんに向いているのを見た瞬間、私はすぐさま行動に移った。

「夜の闇よ、安らぎよ」

 掌に集まってくる、私の力。夢を御するナイトメアの魔力だ。

「騒がしき者を払え」

 形になったその魔力を、私は高々と振り上げ……地上目がけて落下した。
 体が風を切り、振りかぶったその大鎌が鋭い音を立てる。兵士どもがはっと私を見上げたが、もう遅い。

「消えなさい!」

 振り下ろした鎌の切っ先が、兵士の兜を捉えた。手に伝わってくる手応えは、多分現実で同じことをするのよりずっと虚ろな感触なのだろう。その瞬間その兵士の体は煙となり、鎌の刃で二つに分かれてふわふわと散っていく。
 夢の世界においてこの大鎌は、夢を刈り取る力を宿している。交わりを邪魔する悪夢を打ち払い、素敵で淫らな夢を作るための力だ。昨日は必要なかったけど、今夜はレヴォンさんを守るため遠慮なく使わせてもらう。

 他の兵士たちが身構える。そいつらは全身が鎧で覆われて表情が分からず、相手に恐怖心を与えるには十分な不気味さだった。
 でも無駄。ただの悪夢ごどきに魔物のナイトメアは止められない。

 私は鎌の柄にキスをして力を込めた。重く分厚い刃が白く光り、凧のように空中へ浮き上がる。手を頭上にかざすと、鎌もそれに引っ張られるように高く浮いた。

「行け!」

 私の号令に従い、鎌はまるで生き物のように兵士たちへ襲いかかった。
 風車のようにくるくると回りながらぶつかっていき、一人、二人と兵士たちを切り裂く。この鎌の前では硬い鎧もまるで意味はない、あらゆる悪夢は刈り取られるのだ。
 次から次へと兵士たちが刃に切り裂かれ、柄に薙ぎ倒されてただの煙となっていく。後には鎧の欠片が残渣として残るだけ。

 兵士どもは剣や槍で大鎌に挑むが、防ぐことさえ敵わない。次から次へと悪夢を刈り取り、鎌は向きを変えて奴らの頭上に飛び上がる。同時に私も地を蹴って跳躍。空中で大鎌をつかみ取り、地上で慌てふためいている奴らを見下ろした。いい気味だ。
 そして……

「これで……終わり!」

 力任せに投げつける。
 刹那、地面にぶつかった鎌から月のような光が放たれた。兵士たちがひるんだ直後、奴らはそれに包まれ、次々に消滅した。光の中から立ち上る煙が風に流されていく。

 私が地上に降りたとき、辺りはすっかり静かになっていた。地に刺さった鎌に息を吹きかけると煙のように消えていき、私も素手になる。
 そしてレヴォンさんは近くで私を見ていた。いきなりのことに驚いている彼に、私は笑いかける。

「もう大丈夫よ」
「あ、ありがとう……」

 ほっとした様子でレヴォンさんは息を吐く。可愛い表情。早くも押し倒したくなってきた。

「子供たちは見つかった?」
「今日も見失った。でも……」

 レヴォンさんは少し微笑み、私の手を握った。途端に体中がムズムズしてくる。

「君にも会いたかったから」
「……!」

 そう言って彼が抱きついてきた瞬間。その腕の温もりが私を包んだ瞬間、抑えが効かなくなった。彼のことをもっと知るためにも、昨夜の続きをしてしまおう。
 地面を蹴ってレヴォンさんにぐっと体重をかけると、彼は素直に倒れた。硬い石畳が一瞬で柔らかくなって、まるでベッドのように私たちを受け止める。私の下敷きになったレヴォンさんの頭を撫でているうちに、私の股に硬い物が当たった。もう大きくしちゃったんだ……可愛い。
 レヴォンさんはうっとりした表情で、私の胸に手を伸ばした。素敵な手がむにゅっとおっぱいを握ってくれたけど、私はその手を払った。

「ふふっ、いけない人……」

 彼の両手を握り、拘束してしまう。手はおっぱいを揉む形のまま、切なそうに空気を掴んでいた。そんな彼に顔を近づけて頬ずりすると、股に当たっているおちんちんがぴくんと震えた。同時に私の胸がレヴォンさんの胸板でぐにゃりと潰れ、彼の荒い息づかいが聞こえてくる。それら感触だけで感じてしまい、アソコから汁が垂れてくるのが分かった。
 今すぐ気持ちよくなりたい。でもまずは……。

「愛し合う二人が最初にすることは……分かるでしょう?」

 そっと唇を近づけ……重ね合わせる。レヴォンさんの口に舌を入れると、彼の舌もねっとりと絡み付いてきた。全身を彼に密着させて味わい、彼の口の中をなめ回す。夢の世界でのキスはとろけるような甘い味がする。目をうっすらと開けてみると、レヴォンさんもすでに恍惚の表情。

「ん……ぅ……♥」

 口から唾液が垂れ、唇を離すとねっとりと糸を引いた。ついでにもう一度頬ずりしてから、レヴォンさんの服に手をかける。

「これ、脱いじゃいましょうね」

 私が少し念じると、彼の服が一瞬で煙となって消えた。おちんちんが直接私のふとももに当たり、レヴォンさんが声を漏らす。

「なあに? 気持ちいいの?」
「う、うん」

 素直に答えてくれるレヴォンさん。すぐに昨夜の続きをしようと思ったけど、その前に少し遊んであげることにした。あの忌まわしき目覚まし時計はちゃんと止めてある。今度こそ朝が来るまで好き放題だ。

「えいっ♥」
「うあっ」

 ふとももで思い切りおちんちんを挟み込んであげると、レヴォンさんは体を震わせて喘いだ。私のアソコに竿がくっついている。ふとももの間でそそり立つ肉棒は硬くてアツアツで、すごくいやらしい。

「レヴォンさんのおちんちん、ふとももの間でよがってる……♥ スリスリして欲しい?」
「し、して欲しい……!」

 レヴォンさんの期待に答え、脚をすりすりと擦り合わせた。肉棒とふとももが擦れてアソコの表面にも熱い竿が当たっている。きつくふとももを締め付けたまま、むにむに、スリスリと肉棒をいじめてあげた。

「ああ……き、気持ちいい……」
「ん……私もよっ……♥」

 私はレヴォンさんの額にキスをした。火傷しそうなほどに熱いおちんちんに私の汁が絡み付き、いやらしい水音を立てている。

「ね、ねえ……」
「うん? どうしたの……?」

 レヴォンさんは私の頭……髪にそっと手を触れた。

「か、髪で……」
「……ふふっ、そうだったわね」

 笑みがこみ上げてきた。レヴォンさんは私の髪の虜になったのだ。
 昨日と同じように念じ、夢の中では奇麗に整っている自分の髪を伸ばしていく。真下に垂れた髪で肩を撫でてあげると、レヴォンさんはとても幸せそうな顔をした。

「レヴォンさんは髪フェチの変態さんだものね……♥」
「あ……うわあぁぁ!」

 レヴォンさんが大きく喘いだ。下半身に向かって伸びた後ろ髪がふとももの間に入り込み、そこで悶えている彼の肉棒を刺激したのだ。カリの所に髪の束をきゅっと巻き付けて撫で擦り、溢れた汁がじゅるじゅると音を立てる。多分、レヴォンさんの先走りの液も混ざっているだろう。
 ふとももを擦り合わせるたびに髪の毛も擦れる。彼も私もむず痒さと気持ちよさを感じていた。

「あぁっ……も、もう……!」

 私も気持ちいいとはいっても、素股は男の人を悦ばせる遊び。レヴォンさんは私の肩にしがみつき、おちんちんを震わせている。

「出ちゃうの? いいわよ、ふとももに挟まれたまま……イっちゃいなさいっ♥」

 そう告げてねっとりとキスをする。唇を密着させ、舌をじっくりと絡ませて。
 だから彼は声を出せなかった。代わりに私の脚の間で、おちんちんが悲鳴を上げた。

「―――!」
「んんっ……♥」

 肉棒がびくびくと脈打ち、ふとももに熱くて気持ちのいい液体が広がっていく。脚をねちょねちょと擦り合わせるたび、それはどんどん噴き出してくる。髪での刺激も容赦なく続け、ふとももに閉じ込められた可哀想なおちんちんをいじめ続けてあげた。イっている最中にさらに感じさせられ、藻掻くレヴォンさんをキスで封じ込める。
 私はたまらない征服感を味わいながら、脚に塗り広げられていく精液の感触に酔いしれていた。

「ぷはっ……♥」

 ……射精が終わり、私は唇を離す。彼と一緒に呼吸を整えていると、とても楽しい気分になってきた。

「いっぱい出ちゃったわね♥」
「うん……気持ちよかった……」

 彼も満足してくれたようだ。私はゆっくりと立ち上がり、レヴォンさんの体をまたぐ格好で彼を見下ろす。ふとももにべっとり付着した白濁を彼に見せつけた。
 そして……自分の服を全て消し去った。

「見て、私のハダカ……♥」

 夢の世界の風が皮膚を撫でていく。ドレスに押さえつけられていた胸が揺れ、おへそやアソコまでレヴォンさんの前に晒している。
 彼が唾を飲み込むのを見て、思わず舌なめずりしてしまった。またしても悪戯心が湧いてきたのだ。アソコの入り口をくぱぁと開くと、レヴォンさんは食い入るようにそこを見つめる。夢の中では回復も早く、おちんちんはもう元気いっぱいだ。

「あは♥ もう大きくなってる……そんなに、私の子作り穴に中出ししたいのかしら」
「したい……い、挿れたいんだ!」

 レヴォンさんは必死で訴える。自分から立ち上がって私を犯そうとしないのは、私がそうできないよう夢を操っているからだ。そんな彼の上に腰を降ろし、アソコをおちんちんのすぐ側まで近づける。肉棒から立ち上る熱気が当たって気持ちいい。

「じゃあ、挿れちゃおっか。私のおまんこ……」

 肉棒を軽く握り、今まさに挿入する……と、いうところで。

 私は腰をぐっと前に突き出し、お尻の谷間を手で押し広げた。

「じゃなくて……ア・ナ・ル♥」
「え……!?」

 驚く彼を他所に、私はそのまま腰を降ろした。お尻の穴に肉棒が突き刺さる。

「あんッ……♥」
「うあああ……すごい、締まってる……!」

 レヴォンさんが快楽に腰を揺さぶると、それが私のお腹に伝わってくる。お尻の穴がおちんちんでパンパンになり、奇妙な気持ちよさが感じられた。何よりも、大好きなレヴォンさんをお尻で悶えさせているという倒錯がたまらない。

「レヴォンさんのおちんちん、お尻の穴が気に入ったのかしら♥」
「あう、うああっ……きついっ……!」

 気持ち良さそうなレヴォンさんが可愛くて、お尻にぎゅっと力を入れて肉棒を締め付けてあげた。ぎゅっ、ぎゅっ、ぎゅっ……何度もやる。
 そうしているうちに……

「で、出る!」
「え……?」

 いきなり、アナルの奥の方へ精液が放たれた。

「ああんっ♥ 出てるっ、あっつーい♥」

 ねっとりした熱い迸りをアナルに注ぎ込まれ、私はえも言われぬ快感に身を震わせる。好きな人とのエッチは例えお尻の穴でも気持ちいいのだと、改めに実感した。そしてこんなに早く漏らしてしまうほど、レヴォンさんも気持ちよかったのだと。

 大事な精液をこぼさないよう、お尻をきゅっと締めたまま引き抜く。おちんちんが擦れて抜けていくのがなんとも気持ちよかった。

「ご、ごめん……」

 彼がぽつりと呟いた。早く漏らしてしまったことを情けなく思っているのだ。

「いいのよ。レヴォンさんはただ、私の体を思い切り楽しんでね……♥」

 ウィンクしながら、今度は本当にアソコに挿入する体勢を取る。レヴォンさんはもう復活し、肉棒は私に犯される準備を終えていた。いよいよだ。

「今度こそ、ちゃんと一番大事なところに挿れてあげる……大事なレヴォンさんの、おちんちんをね♥」

 入り口に亀頭をあてがうと、レヴォンさんは声を漏らした。私も気持ちいい。先ほどの素股とは違う、これから私の中に異物が入ってくる期待を抱かせる快感だ。
 胸を手で持ち上げ、乳房の大きさを強調しながら……一気に腰を降ろした。

「あ、あああ……」
「んっ……ふ……はあああん♥」

 太い物が膣を通っていく。中のひだに擦れる感触がたまらない。そして奥の気持ちいいところに、ずんと当たる快感。
 レヴォンさんも気持ちいいようで、おちんちんは膣内でぴくぴく震えていた。

「あはぁ♥ 入っちゃったわぁ……レヴォンさんっ♥」
「す、すごい……動いてる……ッ!」

 彼の言う通り、私の膣はうねうねと蠢いておちんちんを刺激していた。まるで別の生き物のように。
 私は脚をしっかり安定させ、上下運動を開始した。

「あぁん♥ 気持ちいいわぁ……!」
「あぅっ……うううぅっ!」

 素股とアナルで焦らされた私のアソコはとても敏感になっていて、おちんちんの気持ちよさにどんどん高まっていった。単調な上下運動に左右へのひねりを加え、腰を振る速度にも緩急をつけてみる。
 ぱんぱんと音を立てて体がぶつかり合った。そのたびに快楽が広がり、レヴォンさんの口からは喘ぎ声ばかりが漏れてきた。
 さらに髪を伸ばして、彼の全身をがんじがらめにしていく。体中を髪の毛で撫でさすってあげる。レヴォンさんは天にも昇るような表情。

 そして、肉棒が大きく脈打った。

「うあああああああ!」
「やあぁん♥ な、ナカに……出てるーっ♥」

 下の口の中に注ぎ込まれる、美味しいミルク。その感触は、絶頂の寸前だった私にトドメをさした。

「あはぁっ、ナカに、きてるわぁ……ふぁぁぁぁん♥」

 体が痙攣し、アソコから潮が吹き出る。最高に気持ちいい高みへ押し上げられ、私はレヴォンさんの迸りを受け止めた。幸せいっぱいのセックス。
 陶酔感に浸りながら、私は腰を振り続ける。射精が収まってきても彼のおちんちんは硬いままだ。それが嬉しくて腰が止まらない。

「もっと、もっと、もっと♥」
「うぁぁ……気持ちいい……!」

 腰がぶつかるたび、溜まった精液が私の汁と一緒に飛び散る。もったいない……そう思った私は、腰振りを続けながらあることを念じた。

「な……!?」

 その瞬間、レヴォンさんの目が見開かれた。二人きりだった私たちを、多数の人影が取り囲んでいる。もちろん先ほどの兵士どもではない。
 それらは全て私……イリシャだった。

「ふふっ、みんなで犯してあげるわ……♥」

 大きな胸を晒している大人の私。昨日小さな胸でレヴォンさんを喘がせた、子供の私。
 二種類のイリシャが、エッチな笑顔でレヴォンさんを見つめていた。

「レヴォンお兄ちゃんのせーえき、なめたい!」
「わたしもっ♥」

 子供の私二人が飛び出してきて、私たちの繋がっている部分をぺろぺろと舐めはじめた。溢れてくる白液を小さな舌が舐めとり、私のアソコのお肉まで刺激くれる。レヴォンさんも気持ちよさそうに喘いでいるけど、そこへ大人の私が一人歩み寄ってくる。

「さあ、私のココを舐めなさい」
「んぷっ!」

 アソコをお口に押し付けられ、レヴォンさんは夢中でその割れ目を舐めはじめた。彼の興奮は肉棒の震えとなって私の膣に伝わり、顔に股がっている分身も気持ち良さそうに笑っている。

「おっぱい、揉ませてあげるわ……♥」
「えへへっ、わたしのココもさわってね♥」

 大人の私が彼の右手に胸を揉ませ、子供の私が左手を自分の股へ導く。レヴォンさんは夢中で大きな胸を揉み、幼いアソコを指で味わう。
 彼の脚にも大人と子供の私が取り付き、足の指を舐めてあげたり、膝にアソコを擦り付けたりしている。腋の下を舐めてあげる私もいた。

「―――!」

 分身のアソコで口を塞がれたレヴォンさんが声にならない声を上げ、私の中に精液を注ぎ込んだ。

「あんぅぅぅぅぅ♥」

 熱い迸りの感触で、私は絶頂に達する。でもレヴォンさんの射精はとまらない。一度収まっても、再び勢いよく射精してしまう。もう彼の全身に分身が群がり、ひっきりなしに刺激していた。空いている箇所には髪の毛が絡み付き、くすぐるようにマッサージしてあげている。
 この夢はもはや、終わりの無い快感を味わう淫夢。レヴォンさんは私の生み出した快楽の坩堝にはまり込んだ。

 彼が射精するたび、結合部を舐める舌の動きが加速する。まるでミルクを飲む子犬のように、子供の私が夢中でそこを舐めとっていた。彼女達は時折彼の玉袋やお尻まで舐め、快感を高めている。

 ああ、何て素晴らしい淫夢の世界。彼と私は互いの虜になれた。今ならもう何だってできる気がする。現の臆病な自分も、彼の心の棘も、全て超えていける。

「あはぁっ……♥ 素敵よね、レヴォンさん……夢の世界って……♥」

 顔面騎乗していた分身がそこから退くと、彼は腰を振り続ける私に向かって頷いてくれた。そんな彼が愛おしくて愛おしくて、体を倒してしなだれかかってしまう。彼の顔が間近になった。

「……でも」

 私の目の前で、レヴォンさんはふいに呟いた。

「でも僕は……昼間の君にも会いたい

 次の瞬間、私は彼に熱いキスをされた。とろけるような甘いキス……とても気持ちいい。

 でも何か、不思議な感じ。


 何もかもが溶けて、とろとろになっちゃいそうな気持ちよさ。


 温かくて、少し眠くなっちゃう。




 変なの。




 私……ナイトメア……なのに………
































 ………









 ……









 …









 ……んぅぅ。何だか温かくて、気持ちいいです。
 誰かが私を優しく抱きしめて、頭をなでなでしてくれています。とても優しく、丁寧に。やんっ、耳がくすぐったいです……。
 その人の腕がとても温かくて幸せです。

「ふみゅぅ……」

 抱きしめてくれているその人の胸に、顔を埋めて幸せに浸ります。私なんかをこんなに抱きしめてくれるなんて、優しい人だなぁ。ずっとこうしていたいです。お日様の光も温かいし、鳥さんのさえずりも可愛いし……


 ……あれ?
 お日様……鳥さん……朝!?


 私はようやく我に返り、がばっと顔を上げました。

「――ッ!」

 私は顔から火が出そうなほどに、体中が熱くなりました。ほっぺたが真っ赤になっているかもしれません。
 目の前で彼が、優しく微笑んでいたのです。床にうずくまった私を抱きしめてくれていた彼。私の大好きな彼。

 レヴォンさんが。


「……おはよう」
12/11/22 23:39更新 / 空き缶号
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■作者メッセージ


いやはや。
ここ最近仕事が忙しくて、ハイペースで書いていたリズムが見事に崩れました(汗)
さて、次回いよいよ現実世界で……

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