連載小説
[TOP][目次]
三つ目の話〜カイ搾り〜
 頭がぼんやりする。俺はどうしたんだ? 一体何があったんだ…。これでも一教団の兵士として鍛えられてきた経験がある。実戦から離れてしばらくたつが、それでもそんじょそこいらの連中には負けないように訓練は続けていたのだが、自分は確かに背後から来た誰かにやられて――。

「ぅ…ぁぁ…」

 身体が震える。腰が震える。体内から何かが噴き出している。下腹部に熱。先程まで微睡の中に居たようにぼんやりとしていた思考がまるで冷水でも浴びたように冷静になっていく。
 瞼を開ける。目の前にはランプ。全身にかかる柔らかさからここがベッドの上であることが伺える。のだが、何かがおかしい。その違和感が何だか分からずに目を擦りながら辺りを見回していると、

「ちゅぱ…じゅる、ずぞぞぞ――」
「うぁ!?」

 急激に身体が、股間が何かに吸引される。圧倒的な吸引力。卑猥な音と共に熱くぬめぬめしたモノに彼の肉棒が吸われてしまう。
 急激な快感に呻き声を上げてしまうカイ。彼は慌てて起き上がり――そして見た。

「あ、え? あ、りす……ティーア?」
「ふぁぃ?」
「んぁ…あ、おはようございますカイさん」
「おはよう――って、今はもう夜だぞ、ってそうじゃない!? 何やってんの!?」

 彼の視線の先には、それはもう立派な御胸様、その先端にある小ぶりで可愛らしい乳首から白い母乳を垂らしながら一心不乱に自分の凶暴な聞かん棒をなめるティーア。
 そして、普段から柔らかい曲線を描く目じりを更に下げて彼の巨大な肉棒を小さな口一杯に頬張り、頬を亀頭の形に変えながら一生懸命にしゃぶるアリスの姿。
 代わる代わる肉棒への奉仕を行う二人。一体何がどうしたらこうなるんだ。混乱する頭で何とか彼女たちに問いかけようとするのだが、それよりも早く彼の股間が限界を迎えた。


「ぐっ!?」
「んん!? ん…ちゅ、んぐ……ごくっ」
「ああ! アリス!!」


 射精し終えて敏感になっていた一物が、彼好みの金髪爆乳美少女の口で一心不乱に奉仕されていたのだ。無意識であるがそこに確かな快感と性的興奮を覚えた彼の身体はまるでそこに出すことが当然であるように、理性が感知する前に己の欲望を開放した。
 アリスの口の中でチンコが跳ねる。そうすれば狭い彼女の口の壁や歯に当たってしまうのは当然のことであり、それが更なる快楽となって彼の股間を刺激する。そんなことの繰り返しのせいで二度目の射精は十秒ほど続き、アリスが口を離すころには彼女の口元は口から漏れた白濁液でべとべとになってしまっていた。

「もう、酷いよアリスぅ…んっ」
「えへへ、ごめんティーア…」

 ティーアがアリスの口元に舌を這わせて精液を舐めとる。まるで獣が毛づくろいをするような、そんな行動を見て直ぐに萎えかけていた彼の逸物は硬さを取り戻す。
 さらに、射精したことで完全に頭が冴えきったカイ。だがその視線は、思考は互いの口を貪るだけではなく、互いに手に余るサイズの乳絞りを始めだしたティーアたちに捕らえられてしまい最早意味をなさない。
 そんな彼に気づいた二人は搾りあうのをやめるとゆっくりと動き出した。

「さ、カイさん。腰挙げてください」
「あ、ああ」

 言われるがままに腰を挙げれば、ベッドとの隙間にティーアの肉感的な太股がするりと入り込む。
 力を抜いて良いですよ? その言葉に従い力を抜いて、驚いた。何に驚いたか? それは彼女の柔らかさだ。
 ベッドのふかふかした感じではない、暖かな、温もりを感じるいつまでも触れていたいようなそんな感覚。あまり感覚を感じることが出来ない自分の股でこれなのだ、もし腕や顔、それこそ己の逸物で感じることができたらどれだけ素晴らしいだろう。
 そんな彼の内心を知ってか知らずか、リラックスした彼を見て、偉い偉いと微笑むティーア。そんな彼の目の前には、彼女の身体に絆されて尚いきり勃つ逸物の姿。
 じゅるりと舌舐めずり。 一瞬だけ肉食獣めいた笑みを浮かべたティーアは、ゆっくりと己の胸を持ち上げるとその先端を扱き始めた。

「はっ、ん…ふふ、ビクンッてなりましたよ? 気持ちいいですか?」
「う…いや、その、だな」

 ビュッ、ビューッと母乳が滝のように噴出する。大量の母乳が目指す先は彼の逸物。生暖かい母乳を浴びる度にビクンビクンと跳ねる肉棒。
 彼女の言葉に、まるで童貞のように顔を真っ赤にしながらどもってしまう。気持ちいい、というよりは視覚的な刺激が強すぎる、と言った方がいいだろう。妖艶に微笑みながら自分の逸物に母乳を噴きかける美少女、興奮しないわけがない。
 そうしているうちに、完全に母乳によって染め上げられた肉棒。それを見て満足そうに頷くと、ティーアはゆっくりと胸を持ち上げて左右に広げる。

「さ、じゃあこれから、カイさんのオチンチン大好きなおっぱいに挟んじゃいますね?」

 無意識のうちに生唾を飲み込んでいた。わざとらしく拡げられた谷間。普段は深い谷間に隠された胸骨が作るなだらかな曲線が否が応にも普段とは違う姿を感じさせる。
 釘付け。その言葉の通り視線が乳から離せられないカイを見て、一層笑みを深めたティーアが、ゆっくりとその谷間を閉じていく。
 焦れったい。早くその感触を感じたいと反り返る逸物。だが、

――あ、

 彼の巨大な肉棒が彼女の胸に覆い尽くされる。唐突だが、おっぱいが好きな彼は今までこんなパイズリをされたことはない。
 当然だ。彼の逸物は一般的なそれをはるかに上回る、処遇巨根というやつだ。そんな彼の逸物を包み込める乳なんて人間には存在しなかった。
 それ故に彼はその感覚を表現しきれない。
 その感覚をなんと言えば良いのだろうか? 暖かく、柔らかい。一度だけ行ったことのある、極東の温泉の湯船に浸かるような、日だまりの中で微睡むような、そんな感覚。
 ティーアが彼の逸物を立ち上がらせようと胸を器用に交互させてより深みへと彼を誘う――同時に彼は射精した。

「あ……気持ちよかったですか?」

 勢い良く跳ねる逸物。完全に気が抜けていたタイミングの不意の刺激とはいえ、覚えたての少年のような早すぎる射精に思わず顔を逸らしてしまう。
 ティーアが動く。彼女が動いた瞬間、彼は思わず声を漏らした。
 母乳と精液、二つの潤滑油を獲た爆乳が肉棒を完全に呑み込んだ。ゆっくりと上下に動く乳。刺激が強いというわけではない。むしろ手で扱くことと比べれば力加減は難しいし、肌で擦るだけで劇的に刺激が変わるわけではない。
 魔物のパイズリ。確かに過剰とも言えるサイズの胸と魔性の肌から生み出される究極とも言える乳扱きは擦れるだけでも極上の快楽を生み出すものの、それはあくまでもパイズリの延長の刺激でしかない。
 だが、パイズリの本質はそこではない。そんな浅いところにパイズリによる本当の快楽は存在しないのだ。

「気持ち、良いんですね。いいですよ、もっとだらしない表情しても…」
「くっ」

 歯を食い縛り表情を固くする、が、そんなものはおっぱいが一往復するだけで直ぐに砕け散り、ぐちゃぐちゃにこねくりまわされてだらしなく弛んだ表情に変化する。
 カイは協会に拾われた孤児だった。幼い頃からずっと訓練、訓練、訓練の日々。思春期に入る頃には実戦実戦実戦。多感な時期を戦と禁欲にどっぷり漬け込んだ彼にとって、おっぱい――ひいては母性というものは神に勝る信仰対象であり、同時に憧れであった。
 女性が男性を気持ち良くしようと淫らに上半身を振るうという、征服感を充たすような奉仕。そして本来ならば授乳器官として赤子を成長させるための存在であり、母性の象徴である乳房を、穢れ、欲望の塊である男性器で犯すという背徳感。
 それら陶酔的、精神的な快楽を与えるものであるパイズリを、それも極上の乳と可愛らしさを誇る年下美少女が懇切丁寧、健気にひた向きに行っているのだ。こんなものが、そんな母性に餓えたカイに与えられればどうなるかなんて、火を見るよりも明らかだ。
 ティーアがおっぱいの動きを変える。
 ただ単に上下の反復運動をしていただけの胸。彼女は一旦逸物の位置を整えると、今度は爆乳越しに肉棒を掴むようにして上下に動かし始めた。
 肉棒へと加わる圧力が変化し、より強く爆乳の深みへと嵌まる。無限とも言える柔らかさを前に彼はただただ顔を弛ませることしか出来ない。

「は〜い、お手を拝借ぅ」
「あ? …アリス?」

 唐突に声をかけられてそちらを見る――同時に両手に伝わる極上の柔らかさと温もりに目を見開く。
 アリスが彼の掌を自分の胸に押し付けているのだ。深く沈み込む掌。無限の海とも言えるティーアの乳と違い、アリスの乳は空気をいれたボールを思わせる。
 固さの残るアリスの乳。だがそれは彼女の若々しさを強調するだけだ。熟れて間もない果実も良いが、熟れきらない果実を食べるのも乙なものだ。

「焦らなくてもおっぱいは何処にも行かないよ?」
「あ、す、すまん…」

 ふとみれば、彼の太く武骨な手は力強く彼女の胸を鷲掴みにしており、手に余るサイズのそれを最大限にひしゃげさせ、指の間から乳肉がこぼれ落ちるほどの勢いで揉んでいた。
 あまりにも意識してなかったものだから、彼は慌てて頭を下げる。だが、そんな彼にアリスは、むしろもっと力強くしてもいいと言わんばかりに胸を強く押し付ける。

「あぐっ!?」

 股間に強烈な刺激。見ればティーアが爆乳の中に顔を突っ込み、彼の逸物の先端を啜りあげていた。

「じゅるっ、ずぞぞぞ。ん、れぇろ…ちゅっ」
「て、ティーア…」

 今までのパイズリだけでも刺激が強すぎたのに、ここに来てのパイズリフェラ。亀頭を中心に荒々しく且つ丁寧に舐め啜られる感覚に抵抗が出来ない。

「ひもちひひでふか?」
「あ、あ。気持ちいいぞぶ!?」

 今度は彼の口に何かが入れられ、彼の顔が柔らかいものに押し潰される。
 今度は何だ!? 口を動かそうとした彼の舌にぶつかる柔らかくそれでいて固いものと、そこから湧き出る甘い液体。
 本能が理解した。これは母乳だと。そしてこの普通の母乳と違う少しだけ癖のある母乳。彼は口をすぼめて口内に突っ込まれている乳首を思いきり吸いながら、顔を押し潰している爆乳を搾る。

「はぁぁ……カイさん、上手ぅ〜」

 揉みしだき、絞り上げるように乳を搾る。無尽蔵に溢れだす母乳を必死で飲む。口から溢れようとも構わない。息をすることすら忘れてカイはアリスの爆乳を搾る。

「じゅぞぞぞ! …じゅるっ、ぷはっ。あ、いいなぁアリス」
「ンァ!? んふふ〜良いでしょ〜ひぅ!? あ、乳首噛んじゃダメぇ!? そ、そんな乱暴に搾っちゃ、んぁあ!? は、ひ、で、でも、ティーアはカイさんのチンポ搾ってるから〜」
「うん。次はアリスだもんね……はぁ、んむっ」

 長い年月願い続けてきた、ワーシープとホルスタウロスの爆乳を搾るという夢、そしてあわよくばその乳で良いことをするというシチュエーション。
 自分好みの爆乳美少女二人の乳を吸い、その乳で奉仕されているという状態は、彼の精神を否が応にも興奮させ、彼女たちの淫技は彼を射精させるには十分な力があった。
 アリスの母乳を飲むことで、彼の股間がより硬く、大きくなる。ビクビクと鈴口から白っぽい液体を漏らすそれを見てティーアが亀頭全体を口に含み、爆乳で力強く挟むと上半身を全て使った全力のストロークを開始する。

「ぐむっ、じゅるっ、ずっずぞ、ずぞぞぞっ…」
「あぐっ、はっ、はむッ」
「ひぅっ、あっんぁあ!? ダメッ!? 乳首そんな強くしちゃぁ!?」

 腰が弾むのを止められない。吸い上げられる強い刺激と、それを優しく包み込むおっぱいの刺激。反する二つの刺激が彼を限界へと駆け上がらせる。
 だが、彼とてこのままやられっぱなしでおわらせるつもりなんてなかった。
 刺激に負けじとアリスの乳首を思いきり噛み、吸い上げながらもう一方のおっぱいも乳首を潰すように力強くコネながら揉みしだく。

「んぐっ…じゅるっ、じゅぞぞぞぞっ…じゅるるっ……」
「――――ッ!?」
「はっ、ンァアアア!?」

 カイとアリスの身体が反り返る。そのせいでくわえられた乳首が思いきり引っ張られて爆乳を卑猥に変形させる。
 爆発。ドピュッという音が聞こえそうな勢いで彼の逸物から凄まじい勢いで精液が飛び出す。

「ごくっ、ごくっ…ぐふっ!? ぷはっ、ぁ…」

 ドクッドクッと逸物が脈動する度に放たれる白濁液はティーアの口内に到底収まりきるはずもなく、限界を迎えた口内から逆流した精液が容赦なく彼女の顔を、髪を、爆乳を染め上げる。
 それだけに収まらず、射精の続く逸物はその絶倫っぷりで己の身体はおろか、彼の身体に覆い被さるようにして母乳を与えていたアリスの背中までも白濁に染める。

「ぁあ…熱、い…カイさんのが、背中にィ〜…」
「うっ、はっ、はっ、はぁ、はぁ…」

 長い年月の禁欲生活。それに加えて来る日も来る日も魔物の乳を飲み、精のつく料理を食べていたのだ。自分でも驚くほどの射精をしても彼の逸物はビンッビンにそそりたっていた。
 射精後の倦怠感を抑えながら上体を起こすカイ。このときアリスをソッと隣に下ろすのを忘れない。
 ずり落ちた腰。彼の目の前には、口元と鼻から白濁液を漏らしながら焦点のあってない目で全身をビクンッビクンッと震わせるティーアの姿。身体が跳ねる度に母乳が飛び散るのが異様に厭らしい。
 ちらり、と隣で幸せそうに倒れるアリスを見る。背中と言わず腰と言わず振りかけられた白濁液。白い肌であるがゆえにより淫靡に映る。
 どちらの少女も彼からすれば子供。カイの年齢は二十代後半、三十手前なのに対し、たしかティーアは十六、アリスは十五だったはずだ。
 倍近い年齢差。だが今の彼にとって彼女たちは年下の同居人ではなく、確かな性の対象。腰を鷲掴みにして未熟な身体に己の肉棒を突っ込み蹂躙、花を己の手で散らしたいという獣にも似た劣情を抱くほどの存在。

「なあ、ティーア」
「あ、ふっ、ん……あへぇ…」
「聞こえてないだろうけど先に言っとく。挿入れるぞ」
「ふへぇ…?」

 コテン、と首をかしげるティーアを見て表情を獰猛なそれに変えたカイ。
 鍛え上げられた身体は、魔物であっても軽々と持ち上げる。俗に言う女の子座りの姿勢でいた彼女をゆっくりと仰向けにして寝転ばせる。
 恐らくまだ状況判断できるだけの思考が戻ってきていないのだろう。抱き上げられた際に子供のような無邪気な笑顔を浮かべたティーアを見て、思わずそのまま突っ込もうとした自分を諌めながら彼はだらしなく開かれた彼女の恥部を見る。

「……こりゃ」

 思わず生唾を飲み込んだ。彼女のマンコは大陰唇から小陰唇がはみ出るような形をしていた。綺麗に整えられた毛に、あまり使われないのだろう、色こそ肌色、薄い赤色に近いのだが、その形はまるで数多の男を手練手管で堕としてきた淫魔を思わせる。
 アリスと違い、あまり下の話をしたがらず、そういう話をすると顔を赤くして止めにはいるような、無垢な少女の隠れた場所がこんなに淫らであるというギャップが、彼の野生を刺激する。
 微かに薫る香り。何もせずとも溢れだす彼女の淫液に我慢の限界を迎えた彼が彼女の脚にそっと手を据えて逸物を膣に合わせる。
 たったそれだけで液を溢れさせ、吸い付いてくる彼女の膣。そこがどれだけ気持ちいいのだろう、と彼の煩悩を刺激する。

「ティーア。もう、我慢できないッ」
「んえ? はっ、ンモォオオ!?」

 相手が処女かもしれないとか、そんなこと気にしていられなかった。腰を進めた瞬間に彼の頭からは気遣いと言う言葉は消え去り、力一杯彼女の膣を貫いた。
 手加減なしの一撃。根本まで深々と突き刺した肉棒。そして――

『――――ッ!?』

 言葉にならない悲鳴。一瞬硬直していた彼女の膣肉が、ようやく現れた雄に歓喜し、その全機能を利用して彼の肉棒を刺激する。
 強烈すぎる締め付け、目を見開き震える彼女、先端に感じる子宮口。あらゆる要素が絡まり融け合って、彼は彼女の中に全てを吐き出した。
 互いの身体が一体となったように跳び跳ねる。それは新たな刺激となって肉棒と膣を刺激し、それが射精を促す。天国と地獄、相反する二つの感覚の無限ループに陥った二人。互いに狂ったように名前を叫び続けていたが、そんなループは唐突に終わりを告げた。

「はぁい、ストォップ」
「いぎっ!?」

 彼の逸物が何者かにギュッと締め付けられる。強制的に中断される射精。激痛に目を剥く彼であったが、何とか歯を食い縛り気絶だけは避ける。
 ジュポッと彼の肉棒がティーアの膣から抜き出される――と、そこで拘束が解かれ、彼は残る精を彼女の身体にぶち蒔けた。
 みるみる白濁に染まる身体。ティーアは白目をむき、身体を完全に弛緩させていた。
 しかし、そんな彼女とは違い、彼の身体はまだまだ硬いまま。

「二人して楽しみすぎ。私を仲間外れにしないの」
「…あ、りす??」
「ええ。アリスよ? 驚いた?」

 彼の肉棒を拘束したのは、アリスだったのだが、彼はその表情に驚きを隠せない。
 いつものアリスは、少し淫らな表情をしつつもいつも眠そうなのに対し、今の彼女は正しく淫靡な表情を浮かべ、過去何度も出会った淫魔のような雰囲気を醸し出していた。
 そこでふと、ワーシープは毛皮を刈られた場合その真の淫らな部分をさらけだすという話を思い出す。だが、彼女はまだ毛皮を纏っており、到底毛皮の魔力に抗えるような状態ではないはずだ。

「…禁欲してたのが貴方だけだと思う?」
「…ああ、なるほど」

 あまりにも禁欲を拗らせてしまい、毛皮の魔力を本来の淫らな部分が上回ったと、そういうことなのだろう。
 だから…、と彼女がその蠱惑的な肉体をゆっくりと傾ける。手が添えられるのは、大陰唇。ティーアとは違う、金色の産毛が微かに生え、ぷっくりと膨らんだ、年相応、それよりも少しだけ幼い淫らな場所。
 くぱぁ、という音が聞こえてきそうなゆっくりとした動作で彼女の膣が露になる。
 糸を引く淫液、赤い小陰唇と、ヒクヒクと蠢く膣道。ティーアとは真逆の、淫らなギャップにそれだけで股間が先走る。

「私のここ、ティーアにも負けないくらい気持ちいいわよ? ね、だから――」

 貴方のおっきなおちんちん、私の羊処女マンコの中に頂戴?

 そんなことを言われてなにもしない男が居るだろうか? いや、居ない。
 彼は狼のような雄叫びと共に、か弱く淫靡な羊に牙を突き立てるのであった。




「…ふぅ。疲れた……」

 清々しい気持ちで部屋を出て、玄関に向かう。
 清々しい朝の陽気。ふぅ、と息を吐きながらポストを確認する。
 そこにあったのは、たっぷりの手紙。おかしいな、と投函日時を確認すれば――そこには三日続く日付。最新のものが三日目のものだとすると、どうやら自分達は三日三晩ずっこんばっこんヤり続けていたらしい。
 しかも、これでまだ魔物化しておらず、ただの人間。何かが可笑しい。
 日付を確認した彼は、とりあえず机に届けられていた荷物を置くと、再度部屋に戻る。
 このことを二人に伝えたらどういう反応をするだろうか? そう思いながら部屋の扉を開けた彼に、

「あ、カイさんッ!? 何処に行ってたんですか!!」
「カァイィ〜? 未だ私、満足してないんだけど? 何勝手に居なくなっているの?」

 二つの影が飛び込んできた。
 ティーアとアリス。どちらも目元に光るものを湛えていた。どうやら、ほんの数分だが離れたことが彼女たちの心に影を落としてしまったらしい。
 上目遣いにこちらを見る二人の美少女。その姿のなんと可愛らしいことか。そして、押し付けられた身体のなんと淫らな感覚か。
 気づけば彼の股間の逸物が、いつでもいけるぜっ! と言わんばかりにそそり勃っていた。
 それを見逃す魔物ではない。気づけば不安ではなく淫らな陰に瞳を揺らし始めていたティーアとアリス。二人は彼の股間に手を添えながら言う。

「嗚呼、これじゃあお仕事出来ないですよね。それに、あれだけ出したから疲れてますよね? だから私のおっぱいで疲れを癒してあげます」
「そうね。私たちの母乳は栄養たっぷりだからしっかり飲んで元気になってもらわないと。それに、我慢は身体に毒なんだから、毒はしっかり出さないと、ね?」
「あ、はははは」

 胸板に頬を擦らせる二人の魔物。
 そんな二人を見て、カイは昔一度だけ出会った優しくも厳しい、真の意味での聖職者の言葉を思い出していた。

『魔物は、堕落させ、欲望を共有し、貪り喰らいます。だから、欲を捨てなさい』

 裏では親魔領だったその町の協会で、神父はそういっていた。
 その時こそあほくさいと思っていたものだが、今だとその言葉の意味が良く分かる。己の抱いていた彼女たちへの欲望。それを彼女たちも持っていて、その共通する、この男、女が欲しいという当たり前の感情を互いに叶える――相思相愛となることで、人を喰らうのだ。
 魔物が人を食べる、というのは今も昔も変わらないんだな、と考えながら、彼は二人に手を引かれ、ドロドロベッドで二人と融け合うのであった。

 しかし、

「ほら、どうした牛! もっと腰を振ったらどうだぁ?」
「んもぉおお!?? 深い、らめ、こわれりゅううう!?」
「ほら、キチンと目覚まさねぇとだめだろォ!」
「ひぎぃ!? らめ、らめぇぇえええ!?」

 嬉々とした表情で、年下美少女たちを組伏せて凶悪な肉棒で、強力な肉体で彼女たちの身体を蹂躙する彼、果たしてどちらが魔物なのだろうか?
16/01/09 16:50更新 / ソルティ
戻る 次へ

■作者メッセージ
お久し振りです。あけましておめでとうございます。
色々忙しくて書けなかった本番編。しかし、その中身はどこまでも薄い…。もっと濃厚なエロが書きたいです…。ううむ、魔物娘は、エロは難しい。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33