読切小説
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1○歳の父
「おとうさまー、いっしょにあそぼー」
「はーい、何して遊ぶー?」
「うーん、ちょっとまっててねー」

今年で4歳になった娘に遊ぼうと誘われたボクの名前は、アルフレッド・シュトラスブルク。
○4歳にして、1児の父である。
1○歳の時、一人の不死者の王・ワイトに見初められたことで、人生が大きく変わった。

まず、生活感。
その日の暮らしにも困る生活だったのだが、逆玉の輿に乗った(年齢は妻が強攻で押し通した)ことで、西の地方で一番のセレブになってしまった。

二つ目、性生活。
5年前まで『経験』なんてない(年齢を考えれば普通なのだが)とは思えないほど、乱れまくった性活を送っている。
その結果が、これである。
若さゆえの過ちでは済まされない事態となった。

三つ目......そう、上記の過ち、子供である。
ボクは○4歳にして、一児の父となった。なってしまった。
毎夜毎夜、避妊などさせてもらえずに妻に犯された結果が、これである。

先ほどのとおり、娘は4歳で、ボクは1○歳。
何歳で一児の父になったか、お分かりいただけるだろうか?

これは深く考えると、もうちょっとなんとかなんなかったのか、小一時間妻を問い詰めたい気持ちになるので、あまり考え込まないようにしている。

そんなことを考えながらボーッとしていると、娘が不思議そうにボクを見上げていた。

「おとうさまー、どうしたのー?」
「何でもないよー。ささ、なにして遊ぼうかい?」
「じゃあねー、かくれんぼ!!」
「わかった、じゃあ、お父さんが鬼になるねー」
「おとうさまー、10数えたら来てねー?」

そう言って4歳の娘は、パタパタパタと足音を立てて走っていった。





「......見つかんないな......どこに隠れた?」

探し始めて30分経つが、一向に見つからない。
それもそのはず、かくれんぼの舞台は、ワイト城である。
そりゃ見つからないはずだ、広いもん。

客間のカーテンの裏などを片っ端から探しているが、かすりもしない。
そこに、後ろから声を掛けるワイトが一人。

「アナタ? 何していますの?」
「...あぁ、シルヴィアか。ちょっとカーリーとかくれんぼをね」

シルヴィア...と呼ばれた齢3桁を超えているワイトこそ、ボクの妻で、○4歳にも満たない少年を食べてしまったショタコン女である。
そんなことを考えているとは露知らず、シルヴィアはしげしげとボクを見る。

「...その様子を見るからに、あの子は物凄く腕を上げたようですね?」
「だねー、未だにノーヒットだよ...」

やれやれ、と首を振り、明後日の方向を見るボク。
すると妻は突然抱きついてきた。身長177cmの妻に対し、140cmのボク。
彼女の豊満なバストに埋まり、谷間から首から上が出ている状態になった。

「ちょっ、おま」
「......あの子はどこに隠れてるか分かりませんし、どの道時間が掛かるでしょうから、ちょっとつまみ食いさせていただけません?」
「えぇー......」
「先っぽをちょっとだけでいいですから、ネッ?」
「ネッ? じゃない!!」

瞬時にボクはあえて谷間に顔を押し付け、出来た隙間を生かして脱出する。
そして、バックステップで距離を取った。

「あらら、そうきましたか。でも、自分で捕まえた方が燃え上がりますからいいですけど...♥」

ジリジリと距離を詰めてくる妻。
これはマズイ...と、こっちも下がる.........が、すぐに背が壁にぶつかった。

「ゲームオーバー...ですわ♥」

あぁ、ボクは今から食べられるんだ...。
そう思った瞬間。

きゅいーん。

と、音を立て、娘が姿を現した。ステルス魔法を使っていたらしい。そりゃ見つからないはずだ。

「おかーさま、わたしがさきにおとうさまと鬼ごっこしてるのですよ? ずるいずるいずるい!!」
「あはははは......ごめーん、ネッ?」

娘に怒られ、笑ってごまかそうとしている妻。
助かった...。

「カーリー、お父さんとかくれんぼの続きしようなー。でも、ステルス魔法は次から反則なー」
「えーっ!?」

妻から逃げるように娘の手を引いて逃走した。





その日の晩...。

「アナター、午前中に逃げた分、しっかり頑張って下さいね?」
「ハハハ......ハァ...」

結局、11時台を逃げただけで、12時以降は逃げ切れなかった。
ここ最近は、一時間に一発精を求めてくる妻。
しかも、それだけ精を絞っておいてもなお、夜の営みは深夜3時まで続く。
本当に、本当にこの性豪っぷりはなんなのか。

「...シルヴィア、最近やたらエッチしたがるけど、何かあったの?」
「.........」

疑問をぶつけるや否や、ポッと頬を染めた、我が妻。

「...ねぇ」
「...驚かないでくださいね?」
「何? 言ってみなよ」
「......実は...二人目を懐妊してまして♥」
「............え゛ぇ゛―――っ!?」

まさかまさかの真実だった。

「だ・か・ら♥ お腹の子供に、たっくさんミルクをご馳走して下さいね?」
「...............うん」

長い沈黙の果てに出た言葉は、うん、だった。
10代にして二児の父親になるとは、数年前の時点では予想もつかなかっただろう。
人生というのは本当に分からない。

「ア・ナ・タ♥ 早くシましょ?」
「...はーい」

そう言ってボクは、ベットに四つん這いになり、尻を向けてくる妻に襲いかかるのだった。
15/09/02 21:04更新 / 妖怪人間ボム

■作者メッセージ
ドーモ、生きてるか死んでるか分からなかった妖怪人間ボムです。
おそらく、結構な人数が忘れてると思います。

ギリシャ神話のアキレウス(トロイア戦争で無双したアイツ)が、遅くとも14〜15歳の頃に一児の父親になったことを最近知り、そこからインスピレーションを受けて、この作品になったのですが、いかがでしたか?
そして、年齢が伏せてあるのは、その方がエロそうだから( キリッ

にしても、おねショタものの作品は数あれど、結ばれた先を描いたものって無いよなー、と気づいた今日のこの頃。
まぁ、魔物娘なら、ショタの子供を産むのもお構いなしでしょうが。

そんなこんなで生まれた奇作ですが、読んでいただいで、ありがとうございました。
では、次回、お会いしましょう。
それでは〜。

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