ワイト×ワイト×ワイト 〜三つ子の魂百まで、も〜
「ハゥッ、イクよっヴィクトリア......!!」
「アナタッ......キテェッ!!」
今抱いているのは妻のワイトである。
妊娠中で今月が臨月である。
ちなみに三つ子、である。
3卵性の三つ子らしい。
まだ予定日まで日付があるからと、胎児3人娘に栄養をと、ボテ腹セックスに興じていた。
「イクッ......グッ......」
びゅるるるるるるるっ!!
妻の胎内に盛大に放射する。
その時だった...
妻がビクンと大きく震えた。
「どっ、どうした!?」
「産まれそう......」
予定日まであと1日あるんだぞ!?
などとのんきなことを言っていられる状況ではなく。
いそいで産婆のリッチを呼びに行った。
「オギャー! オギャー!!」
「元気な三つ子ですよー、安産でしたねー」
リッチが取り上げた子供は、お約束のワイトが三人。
当たり前だが。
だが、今の自分は少し気になることが存在していた。
「リッチさん、赤ん坊たちは......普通に中出し直後の産道を通って出てきて精液塗れで産まれてきましたけど......」
「大丈夫でしょう、こんなのはざらにあることです」
「ざらにあるんですか......」
人間の常識は魔物娘の常識と=じゃないことを思い知ることは時折あるものの。
なにもこんな時じゃなくてもいいじゃないの。
「......あら...」
赤ん坊を抱いている妻の声に振り向くと。
赤ん坊たちにこびりついて精液が消滅していた。
いや、軽く拭かれたからある程度はなくなっているのだけど、そういうことじゃない。
綺麗になり過ぎているのだ。
まさか吸精した?
でも、ざらにあることなんだし......
そう思って自分は妻の隣に行き、赤ん坊たちの頭をなでてやるのだった。
先述の勘の正体に気づくのは、まだ先のことであった。
生後1年。
「あらあらまぁまぁよしよし、泣かないでー!」
「本当に元気な泣き声で......」
何とか泣き止ませようと乳母ファントムと妻のヴィクトリアがあやしているものの。
一向に泣き止む気配が無い。
「任せろ」
こういう時は父親の自分が出張るのが、自分たち夫婦のお約束である。
「はーい、お父さんが来ましたよー、泣かないでくださいねー?」
すると三つ子は泣き止んだばかりか、キャッキャと笑い声をあげたではないか。
「まーったくお父さん子なんだから...」
「その点は奥方にそっくりですね......」
呆れている二人。
まぁ、こういうのが男親のほうが手馴れているともなればそういうリアクションを取るよね。
「もしかしたらだけど、産まれた直後にさ。自分の精液を吸精したのが効いているのかな?」
「......どういうこと?」
「中出し直後の産道を通って出てきたんだから精液塗れだったわけじゃん? その塗れた精液を少し吸精したからこんなことになってんのかなって」
「聞いたことは無いケースですけど、肌から吸精できるワイトならではの状況かもしれませんね」
ファントムの乳母が言った。
「まぁ、何にせよ確実に泣き止んでくれる手段があるのはいいことですよ」
「......ううむ、将来が心配なのだわ......」
そう、心配だね。
この時点の心配は、後々の大きな波乱の前触れでしかなかった。
18年後。
「パパ〜!!」 抱きっ
「うぉぅ!!」
後ろから抱き着いてきたのは二女のルーナ。
腰まであるウェーブのかかったプラチナブロンドを後ろでアンダーポニーにして結んでおり、タレ目気味の目は明るい赤色である。
たれ目は自分からの遺伝であろう、母親はツリ目だし。
「パパ? 私また胸がおっきくなっちゃいました......。 今回で99cmですって!!」
何より、三姉妹で一番乳がデカい。
みんな身長は170cmくらいなのに。
前回の報告と合わせて、98/58/90か。
すごいな。
「わざわざ父親に報告しに来ることかね......」
「だって! 毎日パパに抱き着いてるおかげですもの!!」
困った、こいつがこうなると時間が掛かる。
「あっ、見つけましたよ、『ちょっとお花を摘みに』と言って休憩にしたのにお父様といちゃつくとはなにごとですか!!」
家庭教師のヴァンパイア先生のご登場である。
「わっ、パパ、また後で!!」
ドレスをつまみ、猛ダッシュで逃げるルーナ。
「なんでこうあいつはこうなのか......」
産後直後の勘働きが正しかったと言わざるを得ない。
ルーナに逃げられてから数分後。
城の廊下の曲がり角を曲がると...
ゴッ
「あいたっ!」
「おお大丈夫か...って...」
「あぁ、お父様、お疲れ様です」
「あぁ、リュンヌ......なんでこんな大量に本を...台車にでも乗せていきなさい......」
大量の本を抱えながら自分と激突し、こけて尻もちをついているのは、長女のリュンヌ。
ワイトの伝統的な髪形(図鑑絵参照)の母親に髪形以外そっくりであり。
その髪型は、後頭部でプラチナブロンドヘアーを巨大なお団子......マーガレットという髪形にしている。
ちなみに結っている髪をほどくととんでもない長さになる。
ジパングに毛娼妓という魔物娘がいるが、あれ並である。
三姉妹の中ではプロポーションは中間である。
それでも96/61/89と凄い、が。
次女ほど事細かじゃないとはいえ、こいつも定期的に教えてくる。
なんていうか、姉妹である(当たり前だ)
「それにしても何の本だよ......」
手に取った本は
『吸精爪のアレンジ 〜形状を変えてみよう〜』
『子持ちを男のハートを射止める100の方法』
『アラクネさんが教える解けない縄の結び方』
「............おい」
「...はい?」
「............犯罪だけはやめろよ?」
「......バレなきゃ犯罪じゃないのですよ」
「本当にやめろよ!?」
「わかってますよ!! ジョークですジョーク!!」
慌ててかき集めた本を抱えて脱兎のごとく逃げてしまった。
何考えてんだあいつ......娘のかんがえることは男親にはわからんもんなのだろうが。
産後直後の勘働きが正しかった......と心配せざるを得ない。
「だーれだ」
「.........お父さんん三女のセレーネちゃんだな」
「なんでわかったんですか」
「姉ちゃんたちにさっき会ったからね、それにこんなことするのはおまえだけじゃ」
そしてやってきたのは三女のセレーネ。
背中まであるロングヘアの持ち主で、三姉妹で一番母親と体形が似ている。
ハッ倒されるのを覚悟でいうが、スレンダーである。
それでも、87/59/89はあるので並み以上ではあるのだが、競合相手が悪すぎた。
「お前はここで何してるんだ」
人が用を足そうとしている寸前のトイレの中である。
「お父様の後ろをこっそりついて行ったら、なーんかあられもない姿が見れるかなーっと」
「見れるわけないだろ、散れ!!」
声を荒げるとピューっと逃げてしまった。
「さあこれで用が.........」
サッと後ろを振り向くと半開きのドアからセレーネが目から上だけを覗かせていた。
「散れ散れ!! 見世物じゃねーぞ!!」
今度こそピューっと逃げ去った三女。
ドアは半開きのままである。
まったくドアくらい閉めていきなさいよ。
産後直後の勘働きが正しかった......と呆れざるを得ない。
それから三日後。
「ごほん、ちょっとお母さん、明日から三日間だけ家を空けなくちゃいけないの」
「ごふっ、なんで!? 俺も行く!!」
俺は飲んでいたカボチャのスープを噴き出して慌てて聞いた。
「それがねぇ、竜の国の独身王族と外交の話なの、伴侶を連れて行くと相手が怒るわ拗ねるはめんどくさいから今回だけは勘弁して」
「残念......」
あそこの王族はめんどくさいのだ。
一度行ったことがあるから知っている。
「なので、三人姉妹はお父さんの言うことをちゃんと聞くこと! おとなしくしていればお土産は豪勢にいきます」
『やったー!』×3
「ということでお留守番よろしく、私だって行きたくないのだけどね」
「察してるよ、大丈夫。留守は任せて」
妻を信じて送り出すのも夫の甲斐性である。
魔物娘だし行先も魔物娘の国だし、心配も無いが(ないわけでもないが)。
そうして竜の国に妻が行った当日。
「ねぇパパー? 昔みたいに本を読み聞かせくださいよー」
「私も聞きたいですお父様」
「セレーネも...」
そう言って娘たちが本を持ってくる。
「いい年なんだから、彼氏でも作って彼氏に読み聞かせてもらいなさい」
「じゃあ、これがお父さんに読んでもらう最後の本にします!!」
「姉さんに一票!」
「セレーネも」
......... 産後直後の勘働きが正しかった......と心底呆れざるを得ない。
夫婦の寝室にて。
「『頭にチョップを入れられ、俺は目を覚ました。
目の前には、なんか偉そうなシニヨンエルフがいた.........全裸で。
起き上がろうとしたが、四肢が縛られている。
それも、手に縄が食い込まないよう、柔らかい布を一枚当てた上から。
だが、それ以外に特記することが一つ。服を全部剥ぎ取られていた。
今の俺は、真っ裸である。彼女の全裸を見て、ギン...ッギンッになったイチモツを隠せないのである。
羞恥心を一時脳裏の墓地に葬り、気丈に質問をする』......」
(妖怪人間ボム作:『エルフ王国建国』より抜粋)
魔物娘の本の読み聞かせなんて大概官能小説である。
夫婦の天蓋付きベッドの足元に腰かけて読み聞かせている。
それに加えて、長女が『緊張しないようにお香でも焚きましょうね〜』と香を焚いている。
なんというか、甘ったるい臭いである。
いかにも魔物娘が好みそうな感じだ。
部屋は前述のとおり、夫婦の寝室である。
三姉妹は、『自分が』『自分が』『自分が』と争っていたので、なら父さんん母さんの寝室でと折衷案を出したのだ。
現在、右に長女:リュンヌ、左手に三女:セレーネ。
背後から次女:ルーナが本を覗き込んでいる......密着して。
......。
頼むから!! 年頃の娘なんだから!!
胸とか当たってムラムラして気が変になりそうなんだから!!
そうだ、気が変になりそうなことに拍車をかけているのはお香のせいでもあるだろう。
なに使ってるのか知らないが。
「『[では、教科書の上から4行目をご覧下さい...]
教師は教科書を音読し始めた。
それを見て、この娘たちにも種付けしなければいけない日が来るのか...。
と、俺は頭を抱えるのだった。』」
朗読し終えた瞬間。
何かが背後から両手首に巻き付いて引きずられ。
あっという間にベッドへホームインされてしまった。
トドメと言わんばかりに両足にも巻き付いてきた!!
手首を見ると、そこについていたのは半透明の縄。
ベッドの柱に一周巻き付いて、さらにそれが『誰か』につながっている。
縄の出所を確かめるとそれは......
「...なるほど、吸精爪を変形させる本はこういう伏線か......」
出所は娘たちの腕であった。
リュンヌが右手右足。
セレーネが左手左足。
「おい、パパに本を読み聞かせてもらったら彼氏を作るんじゃなかったのか?」
「作るよ?」
「作るとは言ったけど、パパをあきらめるとも言ってませんよね?」
「嘘をつかない代わりに、本当のことを言わないのは詐欺の常套手段ですからね?」
クッソ騙された!!
家庭崩壊の危機である!!
「さて、後は邪魔な服をはぎ取るだけ......」
そう言って、ルーナが手から出した吸精爪を。
刀剣の形に出力し、それで自分を滅多切りにした!!
「......と思いきや、『切るもの』と『切らないもの』は自由に選べるのがワイトの吸精爪のイイトコロですよね〜♥」
服だけ細切れにされつつも、中身の自分だけは完全に無傷という神業。
たしかに刃は体を通ったのに、全く切れてない。切れてないですよ。
何とかに刃物、鬼に金棒、ワイトに吸精爪の制御技術である。
「最後に、御開帳〜♥」
最後(最期か?)にルーナが両手から吸精爪を触手状にして柱を巻いて経由して。
自分の両足を縛って引っ張って、股を開かせてしまった。
「なんで、こんなことを......」
「私たち、小さいころからお父さまのことを見ていると胸が高鳴っていましたの」
「それはなんでだろうなーって思って知ってそうな人を当たりまくったところですね?」
「産婆のリッチさんが『あなたたちはお父さんとお母さんがエッチしたあとのおマンコを通って産まれてきたの。生まれたときにお父さんの精液塗れだったから、もしかしたらそうなのかもよ?』って」
あんの馬鹿産婆!! 余計なことを吹き込んでくれたな!!
「要約すると、この世に生まれた瞬間から男の人のザーメンの味を知ってたせいなんですよね」
「だ・か・ら」
「パパには責任を取ってもらいます!」
産後直後の勘働きが正しかったと認めざるを得なかった。
異世界由来の物語で、『この世に生まれたことが罪な主人公の物語』というものがあるが......。
なんとなく同族感を覚える!!
「では、打ち合わせ通り私から」
そう言って全裸にされた自分にまたがるのは長女のリュンヌ。
「はい、パス」
「はいはい」
またがりながら、二女のルーナへ吸精縄をパスした。
リュンヌの腕から出ているはずの吸精縄は、目の前で確かにルーナの手へと移植されていた!!
「なんで自分以外に吸精爪を受け渡せるんだ!!」
「それは私たちが三つ子だからだそうですよ、訓練の監督は産婆のリッチさんですが」
あいつほんとロクなことしねーな!!
何、リッチの探求心から味方でもしたの!?
「抵抗しないでください」
「ぐあああ!!」
三女のセレーネが縄から吸精した。
思わず体が跳ね上がり...。
「アァンッ!!」
怒張が真上のいたリュンヌの膣へ押し入ってしまった!!
一気に胎内へ異物が入ったことで、驚いて脱力してしまうリュンヌ。
それに押しつぶされる形でベッドへ叩きつけられる自分の体。
「お父様、激しい......」
「おっ、俺のせいじゃない!」
股から破瓜血を流して涙目で自分を睨むリュンヌ。
「自分から娘の処女奪ったのにそういうこという父親はこうです!!」
リュンヌが自分の胸板に両手を置いて、思いっきり精を吸い上げてきた!!
妻に吸精される時と似つつも違うような感覚の中、盛大に父親の精を娘の中へと放ってしまった!
「あっ、漏らしちゃいましたか」
「一発ずつで交代の約束よ、はい交代」
「私はまだイッておりませんのに......」
渋々と自分の上から去り、ルーナから吸精縄を受け取るリュンヌ。
「さて、私にも濃いのをくださいな♥」
ずぷっっと娘の中へと飲み込まれていく。
.........。
妻よ早く帰ってきてくれー!!
三日後。
「帰りましたよ〜......って、誰も出迎えないっ!! 夫は? 娘は?」
城の入り口でアワアワしている妻。
「それが......三日前にリュンヌ様・ルーナ様・セレーネ様から『長年の野望を実行するので、お父様お母さまの寝室に入るな』と......」
「まさか」
魔物娘の父親への逆レイプは珍しいことでもない。
急いで寝室へ向かった妻が見たものは......
「まっ、まだ搾るの......?」
虫の息の夫と。
「アハッ、ほら、何か言うことはありますかお父様、娘に跨られ、快楽攻めにされてヒィヒィ言ってないで何か言うことはないのですか♥」
「ホラホラァ、せっかく気持ちよくしているのに、何ですか? このザマは。」
「日付を超えた辺りからびゅっびゅっ射精が止まらないじゃないですか、お母さまの分まで残らないんじゃないですか? アハハッ!!」
父親を言葉責めし、父親から搾り取った精液『だけで』臨月並に腹が膨れている娘三人の姿と。
精液と愛液、汗等の分泌液の交じった強烈な性臭だった。
「あっ、あなたたち......」
「あっ、お母さま」
「お父様、ごちそうさまでした」
「パパ、美味しかったです」
「たっ、たしゅけ......」
フルフルと震える妻は......
「三日もお預けでやっと帰ってきたら枯死しかけているですって!? そんなの認めません!! エリクシール精力剤を15ダース持ってきなさい!! ここからはお母さんも参戦します!!」
ここは叱るところでしょ......。
神様仏様雷様。
もう、臨月ボテ腹ックスをあなどったりいたしません......
ですから、哀れな子羊をお助けください、ザーメン。
End.
「アナタッ......キテェッ!!」
今抱いているのは妻のワイトである。
妊娠中で今月が臨月である。
ちなみに三つ子、である。
3卵性の三つ子らしい。
まだ予定日まで日付があるからと、胎児3人娘に栄養をと、ボテ腹セックスに興じていた。
「イクッ......グッ......」
びゅるるるるるるるっ!!
妻の胎内に盛大に放射する。
その時だった...
妻がビクンと大きく震えた。
「どっ、どうした!?」
「産まれそう......」
予定日まであと1日あるんだぞ!?
などとのんきなことを言っていられる状況ではなく。
いそいで産婆のリッチを呼びに行った。
「オギャー! オギャー!!」
「元気な三つ子ですよー、安産でしたねー」
リッチが取り上げた子供は、お約束のワイトが三人。
当たり前だが。
だが、今の自分は少し気になることが存在していた。
「リッチさん、赤ん坊たちは......普通に中出し直後の産道を通って出てきて精液塗れで産まれてきましたけど......」
「大丈夫でしょう、こんなのはざらにあることです」
「ざらにあるんですか......」
人間の常識は魔物娘の常識と=じゃないことを思い知ることは時折あるものの。
なにもこんな時じゃなくてもいいじゃないの。
「......あら...」
赤ん坊を抱いている妻の声に振り向くと。
赤ん坊たちにこびりついて精液が消滅していた。
いや、軽く拭かれたからある程度はなくなっているのだけど、そういうことじゃない。
綺麗になり過ぎているのだ。
まさか吸精した?
でも、ざらにあることなんだし......
そう思って自分は妻の隣に行き、赤ん坊たちの頭をなでてやるのだった。
先述の勘の正体に気づくのは、まだ先のことであった。
生後1年。
「あらあらまぁまぁよしよし、泣かないでー!」
「本当に元気な泣き声で......」
何とか泣き止ませようと乳母ファントムと妻のヴィクトリアがあやしているものの。
一向に泣き止む気配が無い。
「任せろ」
こういう時は父親の自分が出張るのが、自分たち夫婦のお約束である。
「はーい、お父さんが来ましたよー、泣かないでくださいねー?」
すると三つ子は泣き止んだばかりか、キャッキャと笑い声をあげたではないか。
「まーったくお父さん子なんだから...」
「その点は奥方にそっくりですね......」
呆れている二人。
まぁ、こういうのが男親のほうが手馴れているともなればそういうリアクションを取るよね。
「もしかしたらだけど、産まれた直後にさ。自分の精液を吸精したのが効いているのかな?」
「......どういうこと?」
「中出し直後の産道を通って出てきたんだから精液塗れだったわけじゃん? その塗れた精液を少し吸精したからこんなことになってんのかなって」
「聞いたことは無いケースですけど、肌から吸精できるワイトならではの状況かもしれませんね」
ファントムの乳母が言った。
「まぁ、何にせよ確実に泣き止んでくれる手段があるのはいいことですよ」
「......ううむ、将来が心配なのだわ......」
そう、心配だね。
この時点の心配は、後々の大きな波乱の前触れでしかなかった。
18年後。
「パパ〜!!」 抱きっ
「うぉぅ!!」
後ろから抱き着いてきたのは二女のルーナ。
腰まであるウェーブのかかったプラチナブロンドを後ろでアンダーポニーにして結んでおり、タレ目気味の目は明るい赤色である。
たれ目は自分からの遺伝であろう、母親はツリ目だし。
「パパ? 私また胸がおっきくなっちゃいました......。 今回で99cmですって!!」
何より、三姉妹で一番乳がデカい。
みんな身長は170cmくらいなのに。
前回の報告と合わせて、98/58/90か。
すごいな。
「わざわざ父親に報告しに来ることかね......」
「だって! 毎日パパに抱き着いてるおかげですもの!!」
困った、こいつがこうなると時間が掛かる。
「あっ、見つけましたよ、『ちょっとお花を摘みに』と言って休憩にしたのにお父様といちゃつくとはなにごとですか!!」
家庭教師のヴァンパイア先生のご登場である。
「わっ、パパ、また後で!!」
ドレスをつまみ、猛ダッシュで逃げるルーナ。
「なんでこうあいつはこうなのか......」
産後直後の勘働きが正しかったと言わざるを得ない。
ルーナに逃げられてから数分後。
城の廊下の曲がり角を曲がると...
ゴッ
「あいたっ!」
「おお大丈夫か...って...」
「あぁ、お父様、お疲れ様です」
「あぁ、リュンヌ......なんでこんな大量に本を...台車にでも乗せていきなさい......」
大量の本を抱えながら自分と激突し、こけて尻もちをついているのは、長女のリュンヌ。
ワイトの伝統的な髪形(図鑑絵参照)の母親に髪形以外そっくりであり。
その髪型は、後頭部でプラチナブロンドヘアーを巨大なお団子......マーガレットという髪形にしている。
ちなみに結っている髪をほどくととんでもない長さになる。
ジパングに毛娼妓という魔物娘がいるが、あれ並である。
三姉妹の中ではプロポーションは中間である。
それでも96/61/89と凄い、が。
次女ほど事細かじゃないとはいえ、こいつも定期的に教えてくる。
なんていうか、姉妹である(当たり前だ)
「それにしても何の本だよ......」
手に取った本は
『吸精爪のアレンジ 〜形状を変えてみよう〜』
『子持ちを男のハートを射止める100の方法』
『アラクネさんが教える解けない縄の結び方』
「............おい」
「...はい?」
「............犯罪だけはやめろよ?」
「......バレなきゃ犯罪じゃないのですよ」
「本当にやめろよ!?」
「わかってますよ!! ジョークですジョーク!!」
慌ててかき集めた本を抱えて脱兎のごとく逃げてしまった。
何考えてんだあいつ......娘のかんがえることは男親にはわからんもんなのだろうが。
産後直後の勘働きが正しかった......と心配せざるを得ない。
「だーれだ」
「.........お父さんん三女のセレーネちゃんだな」
「なんでわかったんですか」
「姉ちゃんたちにさっき会ったからね、それにこんなことするのはおまえだけじゃ」
そしてやってきたのは三女のセレーネ。
背中まであるロングヘアの持ち主で、三姉妹で一番母親と体形が似ている。
ハッ倒されるのを覚悟でいうが、スレンダーである。
それでも、87/59/89はあるので並み以上ではあるのだが、競合相手が悪すぎた。
「お前はここで何してるんだ」
人が用を足そうとしている寸前のトイレの中である。
「お父様の後ろをこっそりついて行ったら、なーんかあられもない姿が見れるかなーっと」
「見れるわけないだろ、散れ!!」
声を荒げるとピューっと逃げてしまった。
「さあこれで用が.........」
サッと後ろを振り向くと半開きのドアからセレーネが目から上だけを覗かせていた。
「散れ散れ!! 見世物じゃねーぞ!!」
今度こそピューっと逃げ去った三女。
ドアは半開きのままである。
まったくドアくらい閉めていきなさいよ。
産後直後の勘働きが正しかった......と呆れざるを得ない。
それから三日後。
「ごほん、ちょっとお母さん、明日から三日間だけ家を空けなくちゃいけないの」
「ごふっ、なんで!? 俺も行く!!」
俺は飲んでいたカボチャのスープを噴き出して慌てて聞いた。
「それがねぇ、竜の国の独身王族と外交の話なの、伴侶を連れて行くと相手が怒るわ拗ねるはめんどくさいから今回だけは勘弁して」
「残念......」
あそこの王族はめんどくさいのだ。
一度行ったことがあるから知っている。
「なので、三人姉妹はお父さんの言うことをちゃんと聞くこと! おとなしくしていればお土産は豪勢にいきます」
『やったー!』×3
「ということでお留守番よろしく、私だって行きたくないのだけどね」
「察してるよ、大丈夫。留守は任せて」
妻を信じて送り出すのも夫の甲斐性である。
魔物娘だし行先も魔物娘の国だし、心配も無いが(ないわけでもないが)。
そうして竜の国に妻が行った当日。
「ねぇパパー? 昔みたいに本を読み聞かせくださいよー」
「私も聞きたいですお父様」
「セレーネも...」
そう言って娘たちが本を持ってくる。
「いい年なんだから、彼氏でも作って彼氏に読み聞かせてもらいなさい」
「じゃあ、これがお父さんに読んでもらう最後の本にします!!」
「姉さんに一票!」
「セレーネも」
......... 産後直後の勘働きが正しかった......と心底呆れざるを得ない。
夫婦の寝室にて。
「『頭にチョップを入れられ、俺は目を覚ました。
目の前には、なんか偉そうなシニヨンエルフがいた.........全裸で。
起き上がろうとしたが、四肢が縛られている。
それも、手に縄が食い込まないよう、柔らかい布を一枚当てた上から。
だが、それ以外に特記することが一つ。服を全部剥ぎ取られていた。
今の俺は、真っ裸である。彼女の全裸を見て、ギン...ッギンッになったイチモツを隠せないのである。
羞恥心を一時脳裏の墓地に葬り、気丈に質問をする』......」
(妖怪人間ボム作:『エルフ王国建国』より抜粋)
魔物娘の本の読み聞かせなんて大概官能小説である。
夫婦の天蓋付きベッドの足元に腰かけて読み聞かせている。
それに加えて、長女が『緊張しないようにお香でも焚きましょうね〜』と香を焚いている。
なんというか、甘ったるい臭いである。
いかにも魔物娘が好みそうな感じだ。
部屋は前述のとおり、夫婦の寝室である。
三姉妹は、『自分が』『自分が』『自分が』と争っていたので、なら父さんん母さんの寝室でと折衷案を出したのだ。
現在、右に長女:リュンヌ、左手に三女:セレーネ。
背後から次女:ルーナが本を覗き込んでいる......密着して。
......。
頼むから!! 年頃の娘なんだから!!
胸とか当たってムラムラして気が変になりそうなんだから!!
そうだ、気が変になりそうなことに拍車をかけているのはお香のせいでもあるだろう。
なに使ってるのか知らないが。
「『[では、教科書の上から4行目をご覧下さい...]
教師は教科書を音読し始めた。
それを見て、この娘たちにも種付けしなければいけない日が来るのか...。
と、俺は頭を抱えるのだった。』」
朗読し終えた瞬間。
何かが背後から両手首に巻き付いて引きずられ。
あっという間にベッドへホームインされてしまった。
トドメと言わんばかりに両足にも巻き付いてきた!!
手首を見ると、そこについていたのは半透明の縄。
ベッドの柱に一周巻き付いて、さらにそれが『誰か』につながっている。
縄の出所を確かめるとそれは......
「...なるほど、吸精爪を変形させる本はこういう伏線か......」
出所は娘たちの腕であった。
リュンヌが右手右足。
セレーネが左手左足。
「おい、パパに本を読み聞かせてもらったら彼氏を作るんじゃなかったのか?」
「作るよ?」
「作るとは言ったけど、パパをあきらめるとも言ってませんよね?」
「嘘をつかない代わりに、本当のことを言わないのは詐欺の常套手段ですからね?」
クッソ騙された!!
家庭崩壊の危機である!!
「さて、後は邪魔な服をはぎ取るだけ......」
そう言って、ルーナが手から出した吸精爪を。
刀剣の形に出力し、それで自分を滅多切りにした!!
「......と思いきや、『切るもの』と『切らないもの』は自由に選べるのがワイトの吸精爪のイイトコロですよね〜♥」
服だけ細切れにされつつも、中身の自分だけは完全に無傷という神業。
たしかに刃は体を通ったのに、全く切れてない。切れてないですよ。
何とかに刃物、鬼に金棒、ワイトに吸精爪の制御技術である。
「最後に、御開帳〜♥」
最後(最期か?)にルーナが両手から吸精爪を触手状にして柱を巻いて経由して。
自分の両足を縛って引っ張って、股を開かせてしまった。
「なんで、こんなことを......」
「私たち、小さいころからお父さまのことを見ていると胸が高鳴っていましたの」
「それはなんでだろうなーって思って知ってそうな人を当たりまくったところですね?」
「産婆のリッチさんが『あなたたちはお父さんとお母さんがエッチしたあとのおマンコを通って産まれてきたの。生まれたときにお父さんの精液塗れだったから、もしかしたらそうなのかもよ?』って」
あんの馬鹿産婆!! 余計なことを吹き込んでくれたな!!
「要約すると、この世に生まれた瞬間から男の人のザーメンの味を知ってたせいなんですよね」
「だ・か・ら」
「パパには責任を取ってもらいます!」
産後直後の勘働きが正しかったと認めざるを得なかった。
異世界由来の物語で、『この世に生まれたことが罪な主人公の物語』というものがあるが......。
なんとなく同族感を覚える!!
「では、打ち合わせ通り私から」
そう言って全裸にされた自分にまたがるのは長女のリュンヌ。
「はい、パス」
「はいはい」
またがりながら、二女のルーナへ吸精縄をパスした。
リュンヌの腕から出ているはずの吸精縄は、目の前で確かにルーナの手へと移植されていた!!
「なんで自分以外に吸精爪を受け渡せるんだ!!」
「それは私たちが三つ子だからだそうですよ、訓練の監督は産婆のリッチさんですが」
あいつほんとロクなことしねーな!!
何、リッチの探求心から味方でもしたの!?
「抵抗しないでください」
「ぐあああ!!」
三女のセレーネが縄から吸精した。
思わず体が跳ね上がり...。
「アァンッ!!」
怒張が真上のいたリュンヌの膣へ押し入ってしまった!!
一気に胎内へ異物が入ったことで、驚いて脱力してしまうリュンヌ。
それに押しつぶされる形でベッドへ叩きつけられる自分の体。
「お父様、激しい......」
「おっ、俺のせいじゃない!」
股から破瓜血を流して涙目で自分を睨むリュンヌ。
「自分から娘の処女奪ったのにそういうこという父親はこうです!!」
リュンヌが自分の胸板に両手を置いて、思いっきり精を吸い上げてきた!!
妻に吸精される時と似つつも違うような感覚の中、盛大に父親の精を娘の中へと放ってしまった!
「あっ、漏らしちゃいましたか」
「一発ずつで交代の約束よ、はい交代」
「私はまだイッておりませんのに......」
渋々と自分の上から去り、ルーナから吸精縄を受け取るリュンヌ。
「さて、私にも濃いのをくださいな♥」
ずぷっっと娘の中へと飲み込まれていく。
.........。
妻よ早く帰ってきてくれー!!
三日後。
「帰りましたよ〜......って、誰も出迎えないっ!! 夫は? 娘は?」
城の入り口でアワアワしている妻。
「それが......三日前にリュンヌ様・ルーナ様・セレーネ様から『長年の野望を実行するので、お父様お母さまの寝室に入るな』と......」
「まさか」
魔物娘の父親への逆レイプは珍しいことでもない。
急いで寝室へ向かった妻が見たものは......
「まっ、まだ搾るの......?」
虫の息の夫と。
「アハッ、ほら、何か言うことはありますかお父様、娘に跨られ、快楽攻めにされてヒィヒィ言ってないで何か言うことはないのですか♥」
「ホラホラァ、せっかく気持ちよくしているのに、何ですか? このザマは。」
「日付を超えた辺りからびゅっびゅっ射精が止まらないじゃないですか、お母さまの分まで残らないんじゃないですか? アハハッ!!」
父親を言葉責めし、父親から搾り取った精液『だけで』臨月並に腹が膨れている娘三人の姿と。
精液と愛液、汗等の分泌液の交じった強烈な性臭だった。
「あっ、あなたたち......」
「あっ、お母さま」
「お父様、ごちそうさまでした」
「パパ、美味しかったです」
「たっ、たしゅけ......」
フルフルと震える妻は......
「三日もお預けでやっと帰ってきたら枯死しかけているですって!? そんなの認めません!! エリクシール精力剤を15ダース持ってきなさい!! ここからはお母さんも参戦します!!」
ここは叱るところでしょ......。
神様仏様雷様。
もう、臨月ボテ腹ックスをあなどったりいたしません......
ですから、哀れな子羊をお助けください、ザーメン。
End.
18/07/02 22:29更新 / 妖怪人間ボム