胎内監禁
トテ、トテ、トテ。
聴き慣れた足音が聞こえてくる。
この足音の主は、父の経営する本屋の常連さんである。
トテ、トテ、ガチャ、チリリーン。
「いらっしゃい、イザベラさん」
「おはよう、ウィル君♥」
常連さんのこの人は、ダークメイジ...という、教団国家では『闇の魔法使い』と呼ばれる種族の女性だ。
自分が店番をしている時にばっかりくる。
そして、『目測で』20代後半。
正確な年齢は知らない。...聞けるか? 無謀です。
「今日は予約してたやつですか?」
「ええ、『マッド・ハッターと賢者タイムの意思』をいただきにきました♥」
「まいどさまです、ちょっとお待ちを」
「いくらでも待ちますよ、ウフフ...フフ...」
自分はレジの後ろから繋がっている、ご要望の品を持ってくる。
「よしよし、ばっちりよ、ありがとうね」
「いえいえ、とんでもない」
にっこりと笑うイザベラさんに、パタパタと手を振りながらはにかみ返す自分。
これで帰るのかな、と油断していると、次なる話題を振られる。
「ウィル君、もう少しで誕生日よね?」
「そうですね、4月生まれなのでもうちょっとですね、忘れてました」
今年で二十歳の誕生日なのだが...毎年忘れている、バカだから。
「よかったら、お姉さんが何かご馳走してあげたいな? どうだろう...」
「うーん......行きます!」
「わーい♥ やったあ!」
即答で了承した。
これが後々響くことになるとも知らずに...。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ウィル君がお食事会OKしてくれた...うふふふふ...。
あとは、術式を組み立てて、待つだけ...。
うふふふふふふふふ......。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「こんにちは、お邪魔しまーす」
「いらっしゃいませ〜♥ うふふ、いつもと逆ね」
「そうですね」
一ヶ月後、約束通り彼女の家に招かれ、食事会を開いていた。
いるのは、彼女と俺だけ、である。
少々アブナイ気がするのはご愛嬌、か。
「ぷはー、ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした」
「ショゴスゼリーのゼラチン鍋とか初めて食べましたけど、本当においしかったです!」
「それはよかったわ♥」
テーブルに寄りかかって一息ついていると、横でしゅるしゅると音が聞こえてきた。
目を向けると、イザベラさんがストリップを開始していた。
「いっ、イザベラさん!?」
「食欲が満たされたら、食後の運動、ですよね?」
イザベラさんは床に座り、観音開きで陰部を見せつけ誘惑をしてくる。
「いっ、いや、それはもっと大切な人と...
ガチャン
...えっ?」
顔を覆った両手から金属音がした。
見ると、両手首には鎖が巻きついていた。
鎖の出処は......イザベラさんの膣口だった。
「ちょっ、イザベラさん!?」
「ごめんなさい♥ ほかの女に取られないようにするにはこうするしかなくて...」
そうこう言っている間に、両足首にも一本ずつ鎖が巻きつく。
そして、その鎖が膣口に引きずりこまれ始めた。
「いっ、イヤァァァッ!! 助けてーッ!!」
「無駄です♥ この家にはウィル君が来た時から防音用の結界を張っておいたので」
「イヤァァァッ!!」
ガチャガチャガチャ......ゴキュン。
叫びと抵抗も虚しく、俺は鎖に引きずられるまま、イザベラさんの膣内へと飲み込まれていく。
最後のあがきと、右腕だけは膣口からはみ出ていたのだが、
イザベラさんが腹筋に力を込めると、チュルンと全身が飲み込まれてしまった...。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『うっ...ここは...』
目が覚めると、自分は前面がほぼ透明で外が見えるカプセルの中のような場所に居た。
音もそこそこ聞こえ、外部からの情報不足には困らなそうである。
だが、全身が液体に包まれて、その中で浮かんでいる。
そして、胎盤らしきものから伸びるへその緒みたいなものがへそに接続されている。
接続されているものはそれだけではない。
勃起したペニスにマンティコアの尻尾状の、肉管オナホールが接続されており、絶えず精液を搾り取ろうとしている。
意外と広く、狭さ的な意味では快適である。
ここは......。
『おめざめ?』
『ッ!! イザベラさん!? じゃあ、ここは...』
ここは...イザベラさんの子宮内部だった。
『説明してください!!』
『ウィル君、魔物にモテモテじゃない? だから、うかうかしてられないなー、だったら監禁して自分のものにしちゃえばいいじゃない! ってことに気づいて...』
自分は戦慄を覚えた。
『だから、膣から子宮まで歪曲空間魔法でスペースを拡張して、さっきの鎖魔法で膣内に引き込んで、子宮で飲み込んだわけ。当面子宮の中で飼わせてもらうわ♥ 精液はもらうけど、養分はあげるから大丈夫よね♥
あっ、外からは中身が透けて見えないし、中からは声も聞こえないし、妊娠6ヶ月くらいのお腹にしか見えないからね、安心して♥』
彼女が腹を撫でると、内部の自分に巨大な女性の手が見えた。
歪曲空間というだけあり、彼女の子宮のスペースは、等身大の成人男性が入れるくらいのスペースに改造されており、かつ外からは、彼女が述べた通りらしい。
うちの常連さんがこんなにヤンデレるなんて、誰が予想できたよ!!
『さぁ、ちょっとお出かけしましょうか...♥』
――――――――――――――――――――――――――――――
「久しぶりー」
「おー、その様子だと彼氏さん見つけたみたいね」
なにを思ったか、イザベラさんの友人のリッチとバフォメットに会いに来ていた。
そして...
「そういえばそうと、私イザベラは、本屋の息子のウィル君とお付き合いすることになりました♥」
なんだと!?
「なんとまぁ...じゃあ、そのお腹は...」
「そのとおり♥」
気づいただと!?
「やっと二十歳になったのに、女の人のお腹に逆戻りかー」
「ママのおなかの中は居心地がいい? 参考までに聞きたい」
......イザベラさん! イザベラさん!! 出してくれ...出してくれェッ!
出してくれ...出してくれェッ!! イザベラさん!イザベラさん!!! 出してくれェッ!!
イザベラさん! イザベラさん!! イザベラさぁん!!
イザベラさん!出してくれっ! 出してくれよぉっ!!
......いやだ......いやだァッ!! 出してくれ......出してェ!!
......なんでこうなるんだよ......こんな......こんな......
こんな羞恥プレイ...ゴメンだったのにィィィィッ!!
――――――――――――――――――――――――――――――――
彼女のおなかの中に監禁されてから、2年が過ぎた。
相変わらず彼女のおなかの中にいる。
新たにわかったのは、自分のペニスに装着されている肉管オナホは、
彼女の膣と性感と触覚を同期しており、こちらがオナホでしごくと彼女の膣に感触が行き、オナホに射精すると、彼女も中出しされる感覚を味わえ、という胎内にいるのに常にセックス(擬似)しているみたいな状態にしてあることだ。
彼女がイクと、子宮が震えるので、とてもわかりやすい。
これで彼女も欲求不満になっていないというのがわかったのだが...。
本格的に外に出すつもりはないらしい。
ちなみに満たされている液体は羊水...ではなく、彼女の魔力が液体状になったものだ。
一応魔力だからか、それとも多量の酸素が溶け込んでいるからか、へその緒から供給される酸素とは別に呼吸ができた。
余談だが、胎児で言うと、自分は逆子みたいな体勢です。
『今日の晩御飯に何がいい?』
『っていっても、へその緒から栄養もらうだけだから、味わかんないんだけど?』
『それでも欲しい栄養分とかあるでしょ?』
そして、自分が口にした言葉は外には聞こえないものの、
彼女にはテレパシーという形で伝わっており、彼女の僕に対するセリフは子宮内部に声が響くという形であるのもわかった。
人前で無言を貫いていても、実は胎内の自分と会話しているということができる。
なんなんだこの技術。
2年も彼女の魔力に浸りっぱなりだったこともあり、完全に自分はインキュバスと化している。
こうなれば他の魔物娘に取られたりはしない...が、彼女は出たい?とは聞いてこない。
是非もなしか...。
『さーて、今日はスッポン鍋にでもしますか!』
『好きにしなさい』
次に太陽を拝める日がくるのだろうか。
そう思ってため息をつくと、口からゴボゴボと空気が吐き出された。
そうだ、ここは羊水で満たされているんだったね...。
END
聴き慣れた足音が聞こえてくる。
この足音の主は、父の経営する本屋の常連さんである。
トテ、トテ、ガチャ、チリリーン。
「いらっしゃい、イザベラさん」
「おはよう、ウィル君♥」
常連さんのこの人は、ダークメイジ...という、教団国家では『闇の魔法使い』と呼ばれる種族の女性だ。
自分が店番をしている時にばっかりくる。
そして、『目測で』20代後半。
正確な年齢は知らない。...聞けるか? 無謀です。
「今日は予約してたやつですか?」
「ええ、『マッド・ハッターと賢者タイムの意思』をいただきにきました♥」
「まいどさまです、ちょっとお待ちを」
「いくらでも待ちますよ、ウフフ...フフ...」
自分はレジの後ろから繋がっている、ご要望の品を持ってくる。
「よしよし、ばっちりよ、ありがとうね」
「いえいえ、とんでもない」
にっこりと笑うイザベラさんに、パタパタと手を振りながらはにかみ返す自分。
これで帰るのかな、と油断していると、次なる話題を振られる。
「ウィル君、もう少しで誕生日よね?」
「そうですね、4月生まれなのでもうちょっとですね、忘れてました」
今年で二十歳の誕生日なのだが...毎年忘れている、バカだから。
「よかったら、お姉さんが何かご馳走してあげたいな? どうだろう...」
「うーん......行きます!」
「わーい♥ やったあ!」
即答で了承した。
これが後々響くことになるとも知らずに...。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
ウィル君がお食事会OKしてくれた...うふふふふ...。
あとは、術式を組み立てて、待つだけ...。
うふふふふふふふふ......。
――――――――――――――――――――――――――――――――――
「こんにちは、お邪魔しまーす」
「いらっしゃいませ〜♥ うふふ、いつもと逆ね」
「そうですね」
一ヶ月後、約束通り彼女の家に招かれ、食事会を開いていた。
いるのは、彼女と俺だけ、である。
少々アブナイ気がするのはご愛嬌、か。
「ぷはー、ごちそうさまでした」
「お粗末さまでした」
「ショゴスゼリーのゼラチン鍋とか初めて食べましたけど、本当においしかったです!」
「それはよかったわ♥」
テーブルに寄りかかって一息ついていると、横でしゅるしゅると音が聞こえてきた。
目を向けると、イザベラさんがストリップを開始していた。
「いっ、イザベラさん!?」
「食欲が満たされたら、食後の運動、ですよね?」
イザベラさんは床に座り、観音開きで陰部を見せつけ誘惑をしてくる。
「いっ、いや、それはもっと大切な人と...
ガチャン
...えっ?」
顔を覆った両手から金属音がした。
見ると、両手首には鎖が巻きついていた。
鎖の出処は......イザベラさんの膣口だった。
「ちょっ、イザベラさん!?」
「ごめんなさい♥ ほかの女に取られないようにするにはこうするしかなくて...」
そうこう言っている間に、両足首にも一本ずつ鎖が巻きつく。
そして、その鎖が膣口に引きずりこまれ始めた。
「いっ、イヤァァァッ!! 助けてーッ!!」
「無駄です♥ この家にはウィル君が来た時から防音用の結界を張っておいたので」
「イヤァァァッ!!」
ガチャガチャガチャ......ゴキュン。
叫びと抵抗も虚しく、俺は鎖に引きずられるまま、イザベラさんの膣内へと飲み込まれていく。
最後のあがきと、右腕だけは膣口からはみ出ていたのだが、
イザベラさんが腹筋に力を込めると、チュルンと全身が飲み込まれてしまった...。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――
『うっ...ここは...』
目が覚めると、自分は前面がほぼ透明で外が見えるカプセルの中のような場所に居た。
音もそこそこ聞こえ、外部からの情報不足には困らなそうである。
だが、全身が液体に包まれて、その中で浮かんでいる。
そして、胎盤らしきものから伸びるへその緒みたいなものがへそに接続されている。
接続されているものはそれだけではない。
勃起したペニスにマンティコアの尻尾状の、肉管オナホールが接続されており、絶えず精液を搾り取ろうとしている。
意外と広く、狭さ的な意味では快適である。
ここは......。
『おめざめ?』
『ッ!! イザベラさん!? じゃあ、ここは...』
ここは...イザベラさんの子宮内部だった。
『説明してください!!』
『ウィル君、魔物にモテモテじゃない? だから、うかうかしてられないなー、だったら監禁して自分のものにしちゃえばいいじゃない! ってことに気づいて...』
自分は戦慄を覚えた。
『だから、膣から子宮まで歪曲空間魔法でスペースを拡張して、さっきの鎖魔法で膣内に引き込んで、子宮で飲み込んだわけ。当面子宮の中で飼わせてもらうわ♥ 精液はもらうけど、養分はあげるから大丈夫よね♥
あっ、外からは中身が透けて見えないし、中からは声も聞こえないし、妊娠6ヶ月くらいのお腹にしか見えないからね、安心して♥』
彼女が腹を撫でると、内部の自分に巨大な女性の手が見えた。
歪曲空間というだけあり、彼女の子宮のスペースは、等身大の成人男性が入れるくらいのスペースに改造されており、かつ外からは、彼女が述べた通りらしい。
うちの常連さんがこんなにヤンデレるなんて、誰が予想できたよ!!
『さぁ、ちょっとお出かけしましょうか...♥』
――――――――――――――――――――――――――――――
「久しぶりー」
「おー、その様子だと彼氏さん見つけたみたいね」
なにを思ったか、イザベラさんの友人のリッチとバフォメットに会いに来ていた。
そして...
「そういえばそうと、私イザベラは、本屋の息子のウィル君とお付き合いすることになりました♥」
なんだと!?
「なんとまぁ...じゃあ、そのお腹は...」
「そのとおり♥」
気づいただと!?
「やっと二十歳になったのに、女の人のお腹に逆戻りかー」
「ママのおなかの中は居心地がいい? 参考までに聞きたい」
......イザベラさん! イザベラさん!! 出してくれ...出してくれェッ!
出してくれ...出してくれェッ!! イザベラさん!イザベラさん!!! 出してくれェッ!!
イザベラさん! イザベラさん!! イザベラさぁん!!
イザベラさん!出してくれっ! 出してくれよぉっ!!
......いやだ......いやだァッ!! 出してくれ......出してェ!!
......なんでこうなるんだよ......こんな......こんな......
こんな羞恥プレイ...ゴメンだったのにィィィィッ!!
――――――――――――――――――――――――――――――――
彼女のおなかの中に監禁されてから、2年が過ぎた。
相変わらず彼女のおなかの中にいる。
新たにわかったのは、自分のペニスに装着されている肉管オナホは、
彼女の膣と性感と触覚を同期しており、こちらがオナホでしごくと彼女の膣に感触が行き、オナホに射精すると、彼女も中出しされる感覚を味わえ、という胎内にいるのに常にセックス(擬似)しているみたいな状態にしてあることだ。
彼女がイクと、子宮が震えるので、とてもわかりやすい。
これで彼女も欲求不満になっていないというのがわかったのだが...。
本格的に外に出すつもりはないらしい。
ちなみに満たされている液体は羊水...ではなく、彼女の魔力が液体状になったものだ。
一応魔力だからか、それとも多量の酸素が溶け込んでいるからか、へその緒から供給される酸素とは別に呼吸ができた。
余談だが、胎児で言うと、自分は逆子みたいな体勢です。
『今日の晩御飯に何がいい?』
『っていっても、へその緒から栄養もらうだけだから、味わかんないんだけど?』
『それでも欲しい栄養分とかあるでしょ?』
そして、自分が口にした言葉は外には聞こえないものの、
彼女にはテレパシーという形で伝わっており、彼女の僕に対するセリフは子宮内部に声が響くという形であるのもわかった。
人前で無言を貫いていても、実は胎内の自分と会話しているということができる。
なんなんだこの技術。
2年も彼女の魔力に浸りっぱなりだったこともあり、完全に自分はインキュバスと化している。
こうなれば他の魔物娘に取られたりはしない...が、彼女は出たい?とは聞いてこない。
是非もなしか...。
『さーて、今日はスッポン鍋にでもしますか!』
『好きにしなさい』
次に太陽を拝める日がくるのだろうか。
そう思ってため息をつくと、口からゴボゴボと空気が吐き出された。
そうだ、ここは羊水で満たされているんだったね...。
END
17/03/11 22:49更新 / 妖怪人間ボム