交渉
「ぶち殺すぞキサマァァァァァ〜〜〜〜〜!!!」
ガシャーン!!!
応接の間にて、椅子から立ち上がったクロードは持っていたグラスを目の前の人物の足元に投げつけた。
「ヒッ、ななな何をするのですかクロード大臣閣下。と、と、と、特使である私に対してこ、この様な事をするとは?」
特使と名乗るこの男は、このアラスト帝国の隣に位置する教団に属する国、反魔物領ルベール公国から来た高位の司祭である。
「喧しいわい、貴様のような奴が特使だぁ?フザケンじゃねぇ。特使だったら何言っても許されると思ってんのか?この豚野郎が!」
事の発端は、その司祭が帝国に来た理由で、これまでの内容を要約すると「このまま魔物を受け入れ続けるのはよして、教団の配下に加われ。」と言う事であった。御丁寧に「断れば同盟国が我が国と共に貴国に攻め入る。」と言う脅しまで付けてである。しかも挙げ句の果てに、数々の帝国に対する暴言に取れる発言をした。これにより、クロードの逆鱗に触れてしまい、現在に至ると言う訳である。
「ぶ、豚野郎ですと!?そもそも閣下は「ま、まあまあ双方落ち着いたらどうだ?」
と、今まで上座に座っていたヘテル国王が横槍を入れた。
「そもそも我が国、はもはや彼女達によって経済が保たれて言っても過言ではない。なのに派閥を変えてしまえば忽ち貧困国になってしまう。それはとても困る。」
確かに、魔物達を受け入れて間もない頃はとにかく、最近では彼女達にしか無い技術や体力によって城下町から軍隊までが大きく変わっていった。
「では、この話は受け入れないと仰るのですか?」
「うむ、残念ながら。」
ヘテル国王がそう言うと、特使は顔を真っ赤にしはじめた。
「宜しい!そちらがそのつもりなら此方にも考えがあ「やってみろや糞がぁ!!!!!」
突如、黙っていたクロードが話の途中で吠え始めた。
「貴様等みてぇな雑魚が我がアラスト帝国に勝てると思っているのかぁ〜?雑魚が百億来た所で所詮は雑魚、一人残らず叩き潰してくれるわぁ!!!」
その言葉を聞き、特使は更に顔を真っ赤にさせた。
「そうですか、では交渉決裂ですな!それでは私は帰りますが覚悟しておく事ですよ!?」
ツカツカツカツカツカツカ………
特使が帰ると、応接のには静寂が訪れた。暫くしてヘテルが口を開いた。
「ど、どうしよ〜。また戦争が始まってしまう。困ったな〜。」
特使が居なくなった事で緊張の糸が切れてしまい、ヘテルはドッと疲れて顔を青くしながらあたふたと焦っていた。しかしクロードは、少しもさっきの言葉に動揺していなかった。
「陛下、落ち着いて下さい。戦争と言っても、これは最初から決まった勝ち戦みたいな者ですよ。」
「う、しかしだなぁ〜。」
安心させるために言った言葉も耳に届いておらず、ヘテルは頭を抱えて呻くだけであった。
「心配せずとも儂に任せれば大丈夫です。さ、陛下は離宮に行って奥方達に会って来なされ。」
「そ、そうか?ならばクロード大臣、後は任せた。」
そう言うや否や、ヘテルは妻や側室の待つ離宮へと向かっていった。残されたクロードは、覆面の下からニヤリと顔を歪ませて応接のを後にした。
ガシャーン!!!
応接の間にて、椅子から立ち上がったクロードは持っていたグラスを目の前の人物の足元に投げつけた。
「ヒッ、ななな何をするのですかクロード大臣閣下。と、と、と、特使である私に対してこ、この様な事をするとは?」
特使と名乗るこの男は、このアラスト帝国の隣に位置する教団に属する国、反魔物領ルベール公国から来た高位の司祭である。
「喧しいわい、貴様のような奴が特使だぁ?フザケンじゃねぇ。特使だったら何言っても許されると思ってんのか?この豚野郎が!」
事の発端は、その司祭が帝国に来た理由で、これまでの内容を要約すると「このまま魔物を受け入れ続けるのはよして、教団の配下に加われ。」と言う事であった。御丁寧に「断れば同盟国が我が国と共に貴国に攻め入る。」と言う脅しまで付けてである。しかも挙げ句の果てに、数々の帝国に対する暴言に取れる発言をした。これにより、クロードの逆鱗に触れてしまい、現在に至ると言う訳である。
「ぶ、豚野郎ですと!?そもそも閣下は「ま、まあまあ双方落ち着いたらどうだ?」
と、今まで上座に座っていたヘテル国王が横槍を入れた。
「そもそも我が国、はもはや彼女達によって経済が保たれて言っても過言ではない。なのに派閥を変えてしまえば忽ち貧困国になってしまう。それはとても困る。」
確かに、魔物達を受け入れて間もない頃はとにかく、最近では彼女達にしか無い技術や体力によって城下町から軍隊までが大きく変わっていった。
「では、この話は受け入れないと仰るのですか?」
「うむ、残念ながら。」
ヘテル国王がそう言うと、特使は顔を真っ赤にしはじめた。
「宜しい!そちらがそのつもりなら此方にも考えがあ「やってみろや糞がぁ!!!!!」
突如、黙っていたクロードが話の途中で吠え始めた。
「貴様等みてぇな雑魚が我がアラスト帝国に勝てると思っているのかぁ〜?雑魚が百億来た所で所詮は雑魚、一人残らず叩き潰してくれるわぁ!!!」
その言葉を聞き、特使は更に顔を真っ赤にさせた。
「そうですか、では交渉決裂ですな!それでは私は帰りますが覚悟しておく事ですよ!?」
ツカツカツカツカツカツカ………
特使が帰ると、応接のには静寂が訪れた。暫くしてヘテルが口を開いた。
「ど、どうしよ〜。また戦争が始まってしまう。困ったな〜。」
特使が居なくなった事で緊張の糸が切れてしまい、ヘテルはドッと疲れて顔を青くしながらあたふたと焦っていた。しかしクロードは、少しもさっきの言葉に動揺していなかった。
「陛下、落ち着いて下さい。戦争と言っても、これは最初から決まった勝ち戦みたいな者ですよ。」
「う、しかしだなぁ〜。」
安心させるために言った言葉も耳に届いておらず、ヘテルは頭を抱えて呻くだけであった。
「心配せずとも儂に任せれば大丈夫です。さ、陛下は離宮に行って奥方達に会って来なされ。」
「そ、そうか?ならばクロード大臣、後は任せた。」
そう言うや否や、ヘテルは妻や側室の待つ離宮へと向かっていった。残されたクロードは、覆面の下からニヤリと顔を歪ませて応接のを後にした。
11/11/20 00:26更新 / イノウエ食堂
戻る
次へ