風邪をひいた男の話
この時期、俺は毎年決まって体調を崩す。
いや、季節の変わり目だから体調は崩しやすくはなるのだが
毎年インフルエンザや風邪をひいてしまうのだ。
今年もどうやらやってしまったらしい。
厚着しているのに寒気が止まらん。
身体の節々が痛む。
のどが痛い。
鼻が出る。
あかんですわこれ。
とりあえず仕事終わったし早く家帰って寝よ。
・
ただいまー。
…独身だし返事がないのは当たり前だ。
一応熱計ってみるか
…37.7 微熱。うーむ。
とりあえず古い薬を飲んでおく
後は安静にして寝る。
おやすみなさい。
すやぁ…。
・・
ガチャコ。
「お邪魔しまーす」
おぉ?誰か来たようだ。
布団から這い出てみるとピンクなポニーテールのお姉さんがいる。
もう雪が降り出してるっていうのに黒ビキニだ。寒くないの?
あー新聞は
「鍵どころか玄関まで半開きにしちゃってさぁ」
突き飛ばされた。二人して布団にダーイブ。なんかやわかいのが腹に当たってるな。
よくよく見れば狼みたいな両腕が胸元に、腰辺りからは蝙蝠のような羽がひろがってる。
うーむ。熱で頭がやられたか。
「それにこんなにココ固くしちゃってるし、もうこれやっちゃっていいよな? な?」
にへぇと笑うお姉さん。その背後からなんかミミズっぽい尻尾がゆらりと
そっからは早かった。
一気に俺の下着ごと引き下げて固くなってたチンコを尻尾で咥えこむ。
抵抗しようとしてみたが入れた途端に中がぐねって軽くチョロだし。
この時点でもう抵抗という二文字が家出しました。
「おいおい早速だしちゃって♪」
お姉さんの声に反応してチンコさらに固くなる。
「もっと私を楽しませろよ♪ んちゅ♥」
つつくようなキスからだんだん激しいキスへ。たまに舌を吸ったり吸われたり。
そんなことしてるうちにチンコ限界。そのまま尻尾の中に暴発。
「んひゃ♥ おぉ♪ やっぱ溜まってるねぇ♪
まだ淫毒使ってないのにこの量ってことは…使ったらどうなるんだろうねぇ♥」
意地悪そうな笑みでそんなことを言ってた。
直後、咥えられてたチンコに軽く刺されるような感覚が何回かあって…
段々体が熱くなってきて。
じゅるっと俺のチンコが解放されて一回り大きく隆起してるのが見えて。
そのままでも暴発しそうなんだけど、なんか物足りなくて。
「ほら、解放してやるから私に早く入れな♥」
上気した顔でお尻を向けるとビキニをずらして自分の秘所を広げてみせて。
さっきの尻尾より何十倍も気持ちよさそうで。
お姉さんの腰を掴んで一気に挿入したところで
俺の意識は吹っ飛んだ。
・・・
翌日。
おぉ、体が痛くない。
熱測定。…37.2 下がった。
昨日よく覚えていないけどなんか熱かったし風邪の菌も死んだのか。
一応今日は安静にしておこう。
でも、どういうわけか布団がべちゃべちゃしてるんだよなぁ…
流石にこれでは寝たくない。
おや、置手紙がある。
「 なんか体力つきそうなモノ持ってくる
楽しみにしてな 」
昨日のお姉さんか?
そういえば名前聞いてないや。次あったら聞こう。
とりあえず使えそうなもので温まることにしよう。
あと、病院いこ。
・・・・
ピンポーン。
おや来客だ。
新聞は間に合ってますよー
ガチャ。
あけたらビジネススーツの別嬪さんが立っていた。
蒼いロングな髪に、赤いフレームのメガネがよく似合う。
「印マ薬品の者ですがー、ただ今この地域を中心に試供品のお薬をお配りしてますー」
おぉう。病院に行く手間が省けた。風邪薬ください。
あまり聞いたことのない製薬会社だけど、風邪薬なんてどこも変わらないだろう。
試供品三品と風邪薬購入。
「それではー。あ、それと末永くお幸せにー」
バタム。
おう?
お大事にではなくお幸せ?
疑問に思ったがまぁいいや。はやく服用して寝てよ。
そういや試供品って…
『分身薬』…飲むと双子になれるよ♪ これであなたもザ・タ○チ♪
『絶倫薬』…お嫁さんも大カンゲキ♥ 気になるあの子もイチコロよ♥
『白い粉』…お料理にいれてね♪
…可愛らしい文字で書いてあるな。うん。
とりあえずどっか置いとこ。
・・・・・
ピンポーン。
おぉ、また来客。
新聞は間に合ってますってよー
ガチャ。
あけたら和服な別嬪さん。
肩口で切り揃えられた茶髪に、黒いフレームのメガネがよく似合う。
「狸印のポンポコ製薬の者や。ただ今この地域を中心に試供品のお薬を配ってるん」
もう薬はあるんだよなぁ。
「ウチの薬はそんじょそこらの二流品とちゃうで、お兄さん。
ウチの家系は代々薬売りでそれこそ江戸時代から全国行脚してるほど歴史があるんや!
その中で培われ、洗練された品だけこうして売りに出してるんや!
値段もお客様第一に考えて格安で提供させてもらっとる。どや?欲しくなったろ?
まぁ、今回は試供品やさかい。無理にでも置いてくでー」
カバンから怪しげな根っこを取り出すと押し付けられた。
「これが説明書や! ほなご贔屓に〜♪」
バタム。
…嵐が去って行った。
説明書には…っと
『人面根』 効能…刻んで飲むと滋養強壮。 粉にすると媚薬になります。
『挑戦人参』 効能…美味
『馬鈴薯』 効能…美味
八百屋?
とりあえず冷蔵庫にしまっておこう。
…暇だしネットしながら温まってよう。
・・・・・・
ピンポーン。
また来客か。
今日はずいぶん多いな。
新聞はいらんよー。
ガチャ。
あけたらちんまい別嬪さん。
白い肌に黒い衣装がよく似合う。
「…。」
眼だけで何か訴えられてる気がする。
しばし無言タイム。よくなってるとは言え寒いから中はいりたい。
「…。」
「…。」
へっきし。
「…あなた、風邪?」
病み上がりです。あがって、お茶、飲む?
「…コクリ。」
バタム。
狭いけどゆっくりしていってね。
「…。」
あぁ、その布団は触っちゃだめ。べちゃべちゃだから捨てるんだ。
あと、お茶。
「…この布団ちょうだい。」
え、いや、いいけど。何に使うの?
「…人間に問わず大体の生殖動物は身の危険を感じると生存本能が活発になる。
風邪でこれだけの量が出せるのならもっと重い病やけがの場合なら更に大量の精液が分泌される筈。
このメカニズムを応用すれば服用するだけで滋養強壮、それに加えお嫁さんとのお医者さんごっこといった中身の濃いプレイが充実する。
今まではどこまで安全かがわからずこの案は凍結されていたがこの布団によって大きく前進することになる。これは貴重なサンプルになる」
…もっていって、どうぞ。
「…ありがとう。研究が成功した場合にはあなたの名前を一緒に載せる。
あと、完成品も送る」
名前は勘弁してください。
「…そう。残念。お茶、ご馳走様。
あぁ、布団は新しいのをこちらで用意するわ。その時にサンプルも持って行かせるわね」
すたすた。
バタム。
あの人、ちんまいのに学者さんだったのか。
・・・・・・・
どん。
どん。どん。
ヴァー…
あーさっきの学者さんの関係者かな?
がちゃ。
「ヴァー…」
ゾンビでした。う゛わぁ…
大丈夫なの?これ?
「ヴァー…」
布団…持てる?
「ヴァー…?」
…とりあえずこれね。
「ヴァー…♪」
おぉ、大丈夫そうだ。
「ヴァー…」
はい、新しい布団ね。もらいましたよっと。
「ヴァー…」
ん、手紙? あ、はいどうも。
「ヴァー…♪」
バタム。
…不安だなぁ。
で、手紙はっと
「 今回の協力していただいたお礼としてワーシープ羊毛を使用した高級布団を送らせていただきました。これからも長いお付き合いのほどをよろしくお願いします。 リッチ研究所 一同 」
おぉ、暖かそうだ。
さっそく包まってみよう。
…すやぁ。
・・・・・・・・
…すやぁ。
ガチャ。
「ただいまー元気してたかー?」
おぅ、昨日のお姉さんがまた来たようだ。
布団から這い出てみるとやっぱり昨日のお姉さん。
ポニーテールで黒ビキニ。寒くないの?
「いやー昨日はあんな激しくするなんてさ♥お前気に入ったから今日から世話になるわ♪ほらこれ食え。体力つくぞー」
意地悪そうな満面の笑みで俺の目の前まで来るとそれを突き出してみせた。
「うぇぇ…離してくださいよぉ」
なんかおっぱいが大きい牛柄な別嬪さんが涙目になってる。
白いショートヘアーにちょこんと突き出た角が可愛い。
「こいつの乳は私の故郷じゃ栄養抜群で話でさ。買う為に往復してもいいけど、いちいちめんどくさいじゃん?」
「だからってお昼寝してたところを攫って来ないでくださいよぉ…」
「やだよ。ほら、ちゃっちゃと乳出せ〜♪」
「ふひゃあん♥ や、やめてぇ〜お胸揉まないでぇ〜」
おぉ…キマシタワー?って嫌がってるから元の場所に返して来てください。
「えー、そんなこと言ったってさー。うりうり」
「ひゃぁん♥お乳でちゃいますぅ〜♥」
「な? チョロいだろ? ほらお前もぼさっとしてないでなんか容器持って来いよ」
嫌がっていないならいいか。うん。
なんか適当に鍋持ってくるよ。
「うお!? ちょっと早いってもうチョイ待って待って!」
「そんなこと言ったってぇ♥止まりませぇん♥♥」
「鍋早く持ってこーい!! 床が乳臭くなるぞー!!」
・・・・・・・・・
寸胴一杯には溜まったよ。うん。
牛な別嬪さんはとりあえず布団に横にさせといた。なんか幸せそうな顔だ。
「ふにゃ〜♥♥♥」
「いやー絞った絞った♪」
ポニテなお姉さんもなにかやりきった顔してる。
そして、机に置いてあった印マ薬品の試供品に気付いた。
「へぇ〜♪ こんな薬まで置いておくなんてお前って意外と大胆なのな。
で、この二つは今日の夜にでも使ってみるとして、この白い粉は?」
袋をあけて粉をなめてる。
「…調味料? なんだかわからないや。おいこらウシチチ、舐めてみ」
牛な別嬪さんがたたき起こされた。
眠たそうな表情で舐めさせられてる。
「むにゃ…。そんな美味しくないですぅ〜。
ご飯〜いただきまふぅ〜」
そのまま台所にふらついていった。勝手に冷蔵庫の野菜が食われている。
俺もなめてみた。
…コムギコカナニカダ。
「人参とジャガイモがありましたぁ〜今夜はシチューを作りましょぉ〜♪」
「お、いいねぇ。じゃ私はこいつのシチューをいただくか♪」
やめたください。空腹でしんでしまいます。
「それは大変ですぅ。いま作ってあげますねぇ♪」
「ついでだから試供品の薬もぶち込んじゃえよ。どうせ飲むんだしいい隠し味になるだろ♪」
やめてください。腎虚でしんでしまいます。
「そんなんじゃ死なないっての。第一、私達と交わったらそうそう死ぬってことはなくなるっての」
どういうこと?
「わたし達は魔物娘なんですぅ〜。それで何回もセックスしていくと体が変化していくんですよぉ」
「そういったやつの事をインキュバスってんだとよ。ちなみにお前は私の淫毒ですでにそれになってるから安心しとけ♪これから私が孕むまで毎晩セックス漬けだからな♪覚悟しとけよ♥」
「わたしも帰る手段がないのでここで暮させてください〜家事なら引き受けます〜♪」
俺、知らないうちに人間やめてたのか。
…まぁこんな美人といっしょならそれでもいいか、うん。
で。聞きそびれてたけど、魔物娘って?
「はい〜。み〜んなエッチなことが大好きなんですよ♪
私はホルスタウロスって種族のミルっていいますぅ〜」
「私はマンティコアって種族だ。そういや名乗ってなかったな
名前はティア。今日からお前の嫁だ♪」
ティアが俺に抱き着いてきた。全身を使って頬ずりされた。
…もふもふしてて気持ちい。
「「これからお願いしますね♪旦那様♥♥♥」」
こうして風邪をひいた俺は、
「ばか。お前の旦那じゃねぇ、横取りすんな」
「え〜。わたしだってしたくなりますぅ〜。独り占めはずるいですぅ〜!」
二人のお嫁さんを迎えることになりました。
前途多難ではありますが三人で協力していこうと思っています。
…ほらほら二人とも、まとめに入っているんだから喧嘩しない。
「なんならこいつに本当の嫁を決めてもらうぞ!」
「望むところですぅ! 旦那様はどっちが本当の嫁だと思っているんですかぁ!」
… … … 。両方じゃダメ?
「ちっ。つかえねぇ。こうなりゃ下の息子に答えてもらおうじゃねぇか」
へ、?
「そうですねぇ。わたしの具合も確かめて貰わないと判断に困りますものねぇ?」
あー。うん。
協力…していこうと思ってますが
「よぉし、旦那が飯食ったらすぐだ!おいミル、そのシチューに私の淫毒混ぜるぞ。なに、ただの強力媚薬だイカサマじゃない」
「わかりましたぁ。わたしも追加でとびきり濃いミルクを出しちゃいますぅ〜」
当面は毎晩がこの状態になると思います。
「完成ですぅ〜ミル特製のホルミルクシチューでーす♥今回はティアさんにも手伝ってもらいましたぁ〜♥♥」
「お代わりもあるからな。最低でも三皿は食えよ♪ 食べ終わったらすぐ始めるからな♥♥♥」
みなさん。風邪を引いた際には気を付けてください。
いや、季節の変わり目だから体調は崩しやすくはなるのだが
毎年インフルエンザや風邪をひいてしまうのだ。
今年もどうやらやってしまったらしい。
厚着しているのに寒気が止まらん。
身体の節々が痛む。
のどが痛い。
鼻が出る。
あかんですわこれ。
とりあえず仕事終わったし早く家帰って寝よ。
・
ただいまー。
…独身だし返事がないのは当たり前だ。
一応熱計ってみるか
…37.7 微熱。うーむ。
とりあえず古い薬を飲んでおく
後は安静にして寝る。
おやすみなさい。
すやぁ…。
・・
ガチャコ。
「お邪魔しまーす」
おぉ?誰か来たようだ。
布団から這い出てみるとピンクなポニーテールのお姉さんがいる。
もう雪が降り出してるっていうのに黒ビキニだ。寒くないの?
あー新聞は
「鍵どころか玄関まで半開きにしちゃってさぁ」
突き飛ばされた。二人して布団にダーイブ。なんかやわかいのが腹に当たってるな。
よくよく見れば狼みたいな両腕が胸元に、腰辺りからは蝙蝠のような羽がひろがってる。
うーむ。熱で頭がやられたか。
「それにこんなにココ固くしちゃってるし、もうこれやっちゃっていいよな? な?」
にへぇと笑うお姉さん。その背後からなんかミミズっぽい尻尾がゆらりと
そっからは早かった。
一気に俺の下着ごと引き下げて固くなってたチンコを尻尾で咥えこむ。
抵抗しようとしてみたが入れた途端に中がぐねって軽くチョロだし。
この時点でもう抵抗という二文字が家出しました。
「おいおい早速だしちゃって♪」
お姉さんの声に反応してチンコさらに固くなる。
「もっと私を楽しませろよ♪ んちゅ♥」
つつくようなキスからだんだん激しいキスへ。たまに舌を吸ったり吸われたり。
そんなことしてるうちにチンコ限界。そのまま尻尾の中に暴発。
「んひゃ♥ おぉ♪ やっぱ溜まってるねぇ♪
まだ淫毒使ってないのにこの量ってことは…使ったらどうなるんだろうねぇ♥」
意地悪そうな笑みでそんなことを言ってた。
直後、咥えられてたチンコに軽く刺されるような感覚が何回かあって…
段々体が熱くなってきて。
じゅるっと俺のチンコが解放されて一回り大きく隆起してるのが見えて。
そのままでも暴発しそうなんだけど、なんか物足りなくて。
「ほら、解放してやるから私に早く入れな♥」
上気した顔でお尻を向けるとビキニをずらして自分の秘所を広げてみせて。
さっきの尻尾より何十倍も気持ちよさそうで。
お姉さんの腰を掴んで一気に挿入したところで
俺の意識は吹っ飛んだ。
・・・
翌日。
おぉ、体が痛くない。
熱測定。…37.2 下がった。
昨日よく覚えていないけどなんか熱かったし風邪の菌も死んだのか。
一応今日は安静にしておこう。
でも、どういうわけか布団がべちゃべちゃしてるんだよなぁ…
流石にこれでは寝たくない。
おや、置手紙がある。
「 なんか体力つきそうなモノ持ってくる
楽しみにしてな 」
昨日のお姉さんか?
そういえば名前聞いてないや。次あったら聞こう。
とりあえず使えそうなもので温まることにしよう。
あと、病院いこ。
・・・・
ピンポーン。
おや来客だ。
新聞は間に合ってますよー
ガチャ。
あけたらビジネススーツの別嬪さんが立っていた。
蒼いロングな髪に、赤いフレームのメガネがよく似合う。
「印マ薬品の者ですがー、ただ今この地域を中心に試供品のお薬をお配りしてますー」
おぉう。病院に行く手間が省けた。風邪薬ください。
あまり聞いたことのない製薬会社だけど、風邪薬なんてどこも変わらないだろう。
試供品三品と風邪薬購入。
「それではー。あ、それと末永くお幸せにー」
バタム。
おう?
お大事にではなくお幸せ?
疑問に思ったがまぁいいや。はやく服用して寝てよ。
そういや試供品って…
『分身薬』…飲むと双子になれるよ♪ これであなたもザ・タ○チ♪
『絶倫薬』…お嫁さんも大カンゲキ♥ 気になるあの子もイチコロよ♥
『白い粉』…お料理にいれてね♪
…可愛らしい文字で書いてあるな。うん。
とりあえずどっか置いとこ。
・・・・・
ピンポーン。
おぉ、また来客。
新聞は間に合ってますってよー
ガチャ。
あけたら和服な別嬪さん。
肩口で切り揃えられた茶髪に、黒いフレームのメガネがよく似合う。
「狸印のポンポコ製薬の者や。ただ今この地域を中心に試供品のお薬を配ってるん」
もう薬はあるんだよなぁ。
「ウチの薬はそんじょそこらの二流品とちゃうで、お兄さん。
ウチの家系は代々薬売りでそれこそ江戸時代から全国行脚してるほど歴史があるんや!
その中で培われ、洗練された品だけこうして売りに出してるんや!
値段もお客様第一に考えて格安で提供させてもらっとる。どや?欲しくなったろ?
まぁ、今回は試供品やさかい。無理にでも置いてくでー」
カバンから怪しげな根っこを取り出すと押し付けられた。
「これが説明書や! ほなご贔屓に〜♪」
バタム。
…嵐が去って行った。
説明書には…っと
『人面根』 効能…刻んで飲むと滋養強壮。 粉にすると媚薬になります。
『挑戦人参』 効能…美味
『馬鈴薯』 効能…美味
八百屋?
とりあえず冷蔵庫にしまっておこう。
…暇だしネットしながら温まってよう。
・・・・・・
ピンポーン。
また来客か。
今日はずいぶん多いな。
新聞はいらんよー。
ガチャ。
あけたらちんまい別嬪さん。
白い肌に黒い衣装がよく似合う。
「…。」
眼だけで何か訴えられてる気がする。
しばし無言タイム。よくなってるとは言え寒いから中はいりたい。
「…。」
「…。」
へっきし。
「…あなた、風邪?」
病み上がりです。あがって、お茶、飲む?
「…コクリ。」
バタム。
狭いけどゆっくりしていってね。
「…。」
あぁ、その布団は触っちゃだめ。べちゃべちゃだから捨てるんだ。
あと、お茶。
「…この布団ちょうだい。」
え、いや、いいけど。何に使うの?
「…人間に問わず大体の生殖動物は身の危険を感じると生存本能が活発になる。
風邪でこれだけの量が出せるのならもっと重い病やけがの場合なら更に大量の精液が分泌される筈。
このメカニズムを応用すれば服用するだけで滋養強壮、それに加えお嫁さんとのお医者さんごっこといった中身の濃いプレイが充実する。
今まではどこまで安全かがわからずこの案は凍結されていたがこの布団によって大きく前進することになる。これは貴重なサンプルになる」
…もっていって、どうぞ。
「…ありがとう。研究が成功した場合にはあなたの名前を一緒に載せる。
あと、完成品も送る」
名前は勘弁してください。
「…そう。残念。お茶、ご馳走様。
あぁ、布団は新しいのをこちらで用意するわ。その時にサンプルも持って行かせるわね」
すたすた。
バタム。
あの人、ちんまいのに学者さんだったのか。
・・・・・・・
どん。
どん。どん。
ヴァー…
あーさっきの学者さんの関係者かな?
がちゃ。
「ヴァー…」
ゾンビでした。う゛わぁ…
大丈夫なの?これ?
「ヴァー…」
布団…持てる?
「ヴァー…?」
…とりあえずこれね。
「ヴァー…♪」
おぉ、大丈夫そうだ。
「ヴァー…」
はい、新しい布団ね。もらいましたよっと。
「ヴァー…」
ん、手紙? あ、はいどうも。
「ヴァー…♪」
バタム。
…不安だなぁ。
で、手紙はっと
「 今回の協力していただいたお礼としてワーシープ羊毛を使用した高級布団を送らせていただきました。これからも長いお付き合いのほどをよろしくお願いします。 リッチ研究所 一同 」
おぉ、暖かそうだ。
さっそく包まってみよう。
…すやぁ。
・・・・・・・・
…すやぁ。
ガチャ。
「ただいまー元気してたかー?」
おぅ、昨日のお姉さんがまた来たようだ。
布団から這い出てみるとやっぱり昨日のお姉さん。
ポニーテールで黒ビキニ。寒くないの?
「いやー昨日はあんな激しくするなんてさ♥お前気に入ったから今日から世話になるわ♪ほらこれ食え。体力つくぞー」
意地悪そうな満面の笑みで俺の目の前まで来るとそれを突き出してみせた。
「うぇぇ…離してくださいよぉ」
なんかおっぱいが大きい牛柄な別嬪さんが涙目になってる。
白いショートヘアーにちょこんと突き出た角が可愛い。
「こいつの乳は私の故郷じゃ栄養抜群で話でさ。買う為に往復してもいいけど、いちいちめんどくさいじゃん?」
「だからってお昼寝してたところを攫って来ないでくださいよぉ…」
「やだよ。ほら、ちゃっちゃと乳出せ〜♪」
「ふひゃあん♥ や、やめてぇ〜お胸揉まないでぇ〜」
おぉ…キマシタワー?って嫌がってるから元の場所に返して来てください。
「えー、そんなこと言ったってさー。うりうり」
「ひゃぁん♥お乳でちゃいますぅ〜♥」
「な? チョロいだろ? ほらお前もぼさっとしてないでなんか容器持って来いよ」
嫌がっていないならいいか。うん。
なんか適当に鍋持ってくるよ。
「うお!? ちょっと早いってもうチョイ待って待って!」
「そんなこと言ったってぇ♥止まりませぇん♥♥」
「鍋早く持ってこーい!! 床が乳臭くなるぞー!!」
・・・・・・・・・
寸胴一杯には溜まったよ。うん。
牛な別嬪さんはとりあえず布団に横にさせといた。なんか幸せそうな顔だ。
「ふにゃ〜♥♥♥」
「いやー絞った絞った♪」
ポニテなお姉さんもなにかやりきった顔してる。
そして、机に置いてあった印マ薬品の試供品に気付いた。
「へぇ〜♪ こんな薬まで置いておくなんてお前って意外と大胆なのな。
で、この二つは今日の夜にでも使ってみるとして、この白い粉は?」
袋をあけて粉をなめてる。
「…調味料? なんだかわからないや。おいこらウシチチ、舐めてみ」
牛な別嬪さんがたたき起こされた。
眠たそうな表情で舐めさせられてる。
「むにゃ…。そんな美味しくないですぅ〜。
ご飯〜いただきまふぅ〜」
そのまま台所にふらついていった。勝手に冷蔵庫の野菜が食われている。
俺もなめてみた。
…コムギコカナニカダ。
「人参とジャガイモがありましたぁ〜今夜はシチューを作りましょぉ〜♪」
「お、いいねぇ。じゃ私はこいつのシチューをいただくか♪」
やめたください。空腹でしんでしまいます。
「それは大変ですぅ。いま作ってあげますねぇ♪」
「ついでだから試供品の薬もぶち込んじゃえよ。どうせ飲むんだしいい隠し味になるだろ♪」
やめてください。腎虚でしんでしまいます。
「そんなんじゃ死なないっての。第一、私達と交わったらそうそう死ぬってことはなくなるっての」
どういうこと?
「わたし達は魔物娘なんですぅ〜。それで何回もセックスしていくと体が変化していくんですよぉ」
「そういったやつの事をインキュバスってんだとよ。ちなみにお前は私の淫毒ですでにそれになってるから安心しとけ♪これから私が孕むまで毎晩セックス漬けだからな♪覚悟しとけよ♥」
「わたしも帰る手段がないのでここで暮させてください〜家事なら引き受けます〜♪」
俺、知らないうちに人間やめてたのか。
…まぁこんな美人といっしょならそれでもいいか、うん。
で。聞きそびれてたけど、魔物娘って?
「はい〜。み〜んなエッチなことが大好きなんですよ♪
私はホルスタウロスって種族のミルっていいますぅ〜」
「私はマンティコアって種族だ。そういや名乗ってなかったな
名前はティア。今日からお前の嫁だ♪」
ティアが俺に抱き着いてきた。全身を使って頬ずりされた。
…もふもふしてて気持ちい。
「「これからお願いしますね♪旦那様♥♥♥」」
こうして風邪をひいた俺は、
「ばか。お前の旦那じゃねぇ、横取りすんな」
「え〜。わたしだってしたくなりますぅ〜。独り占めはずるいですぅ〜!」
二人のお嫁さんを迎えることになりました。
前途多難ではありますが三人で協力していこうと思っています。
…ほらほら二人とも、まとめに入っているんだから喧嘩しない。
「なんならこいつに本当の嫁を決めてもらうぞ!」
「望むところですぅ! 旦那様はどっちが本当の嫁だと思っているんですかぁ!」
… … … 。両方じゃダメ?
「ちっ。つかえねぇ。こうなりゃ下の息子に答えてもらおうじゃねぇか」
へ、?
「そうですねぇ。わたしの具合も確かめて貰わないと判断に困りますものねぇ?」
あー。うん。
協力…していこうと思ってますが
「よぉし、旦那が飯食ったらすぐだ!おいミル、そのシチューに私の淫毒混ぜるぞ。なに、ただの強力媚薬だイカサマじゃない」
「わかりましたぁ。わたしも追加でとびきり濃いミルクを出しちゃいますぅ〜」
当面は毎晩がこの状態になると思います。
「完成ですぅ〜ミル特製のホルミルクシチューでーす♥今回はティアさんにも手伝ってもらいましたぁ〜♥♥」
「お代わりもあるからな。最低でも三皿は食えよ♪ 食べ終わったらすぐ始めるからな♥♥♥」
みなさん。風邪を引いた際には気を付けてください。
14/01/29 14:16更新 / 猿ヶ島紋吉