連載小説
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人間の悩み事
 見つめ合う男とダークエルフの女、エルフの眼には少しの悲しみが、男の眼には焦りがこもっている。

「ねぇ……もう、いくの?」

「ああっ、もう駄目だ」

「待ってよっ、もう少し、もう少しだけっ!」

「駄目だ! もう……駄目なんだ」

 男の眉間にしわが寄り、吐く息が詰まった、そして。

「すまないっ!」

「あっ」

 女の中に精子をぶちまけた。










 淫臭ただよう暗い部屋の中、男は申し訳なさそうに正座をする、我慢しきれずにお漏らしをしてしまった犬のように。

 ベットに座る飼い主はそんな犬を叱るように言った。

「早い」

「…………」

 男はまだ人間である、人間の身で魔物娘の性技に長く耐える事は難しい、だがそれにしても早い、入って5秒で暴発である。

「回数は多い事は良いけど、良いけど早いよ。F1? あなたのソコはF1カーなの?」

「……トライバーの腕が良いから」

「24時間耐久レース、やってみる?」

「それだけはっ、それだけは勘弁してくれ」

「じゃあ、次する時に私より早くイったら24時間だよ? いいね?」

「アッハイ」






 結果から言おう、駄目だった。

 もう何度も出したと言うのに、男は女の中に入った瞬間に射精した。まさにあっ、と言う間だった。
 
「…………」

「…………」

 部屋の中に沈黙が、二種類の沈黙が流れる。
 処罰を与える処刑人と、処刑を待つ囚人の沈黙が、混ざり合う。

 そんな中、女はおもむろに、いまだに起ち続けるちんぽにビンタをする。
 ペチィと情けない音が重い静寂を切り裂いた。

「ぅぅ……」

「この駄目ちんぽ」

 そう言って、女はまたビンタをする、男のちんぽはまるでメトロノームのように元気よく揺れ、その先には我慢汁をにじませていた。

「何か固くなってない?」

「き、気のせいだよ……」

「へぇ、私の気のせいなんだ?」

 女は揺れが収まるとまた、無表情のままビンタをした。

「うっ!」

 するとちんぽは元気よく揺れながら精子をばらまき、女の体を汚す。

「…………」

「………変態………」

 女は体にべっとりと付いた精液を指ですくって口に運びながら、男をやや蔑んだ眼で見つめた。
 
 男はしゅんと背を丸める、しかしちんぽは相変わらずピンと勃たっていた、本能は正直である。

「さて、と」

 すべての精液を食べ終えると、女は男をベットの上に引きずり込むと、手錠をかけて目隠しを付ける、そしてタイマーを24時間にセットした。

「6時間ごとに休憩はとるから、頑張ってね」

 地獄が始まった。
15/10/25 21:14更新 / ミノスキー
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