『お前の望む宝物』 -後編-
「覚悟しなさい。 お前がそうしたようにわたしも力づくでお前をわたしに惚れさせて見せます」
勘違いだと俺は言った。 それでも好きだと彼女は言った。
そして俺の心を奪ってみせると、決意を込めて彼女はその意思の言葉を紡いだ。
「…では、いきますよ」
竜娘はそう告げると身動きが取れない俺の頭… 否、唇に自身のそれを寄せる。
ん… ちゅ…
んちゅ… ちぅ…
初めは触れる様にそっと… 啄ばむように唇を重ねあう。
柔らかな感触から伝わる小さな、それでいて確かな温もり。
そして、それは次第に大胆になってゆく……
侵入、交叉、そして蹂躙。
絡みあう舌と舌。混ざり合う唾液と唾液。
ちゅぅ… ぅんん… くちゅくちゅ…
んんん… ちゅぷぅ… んちゅぅぅ…
口内に貼りつく甘く濡れた呼気が喉をくすぐる。
流し込まれる唾液は滴る様に這ってゆく。
ぅんん… ちゅ…
………… はぁ…
別離。 引き離される互いの唇。
それを結ぶ銀の糸が張られ、たわみ、そして落ちる様に消えた。
沈黙。 しかし互いの荒い呼吸が静寂を拒絶する。
吸い込む。 吐き出す。
吸い込む。 吐き出す。
吸い込んだ空気が濡れた口内を冷ましてゆく。
吐き出した空気が熱を絡め取り外へと放出する。 ……それでも、甘い熱気はなお残る。
「はぁ… お前、どうですか? ……気持ちよかったですか?」
頬を紅く染め、彼女が問いかける。 しかし、俺は答えない。
否、答えられない。 口は開けど舌が回らない。 残された彼女の熱が俺の喉を詰まらせる。
「…答えられませんか? ふふっ、別に答えなくてもいいですよ。
お前の答えは決まっています。 ……気持ちよかったのでしょう?」
求め。 彼女の口内を濡らす甘い雫を体が欲している。
悦楽、享楽、快楽。 未知の快感がそこには確かにあった。
「わかりますよ。 だって、お前のココ… こんなになっていますもの。
もっと欲しいのでしょう? ……違いますか?」
触れる。 ズボンを押し上げる膨れた肉棒を指を這わせるようにそっと撫でる。
突如走ったもどかしい快感に下着の中の肉棒が飛び跳ねる。 その手でもっと触れて欲しい。
戦闘用にあつらえた肌を守る厚手のズボンが今では非常に疎ましく思えてしまう。
「ふふっ、すごく逞しいです。 これがわたしの膣中に入るのですね?
…ほら、お前もこれを見てみなさい」
くちゅ…
水音。 彼女は己の秘部に指を這わせる。
そして、その指先を濡らす蜜を俺の目の前で弄ぶ。
「ほら、すごいでしょう? お前と同じです。 わたしの体はこんなにもお前を求めているのです。
…ねぇ? これを舐めてはくれませんか?」
差し出される濡れた指先。 俺は即座にそれを舌で絡め取る。
蜜。 唾液とは明らかに違うそれを味わうように煌く鱗の隙間まで丁寧に舐めとった。
俺が蜜を全て舐め終えると彼女の指は口元から離れていった。
彼女は俺の唾液で湿った指先を満足そうに眺めている。
そして、彼女はその手を俺の頬に添えると唇を俺の耳元へと導き… そっと告げた。
「……しますよ」
告げられた耳に甘い響きと濡れた呼気が残り、俺の股間は期待に膨らむ。
彼女はそんな俺の期待に応えるかのように立ちあがると、その身を飾る衣類を全て取り払った。
晒される肉体。 小振りながらも形の整った乳房。 鍛え上げられ引き締まった腰。
その下の… 甘い蜜を滴らせ、男を誘う彼女の秘部。
……………欲しい。 彼女を。 彼女の全てを。
他の誰かのモノでなく、俺だけのモノにしたい。 そんな感情が確かに俺の内側に存在する。
彼女はそんな俺を見透かしたかのように股間にそっと触れると…… その中身を解放した。
「では、いきますよ」
解放された肉棒は震えながら訪れるその時を待っている。
彼女は床に寝た俺に跨り、その手で肉棒を掴み取る。
そして、擦りつけるようにして己の秘部に狙いをつけると…… そのまま一気に腰を落とした。
じゅぷぷぷぷ…
快感。 呑み込まれた肉棒に走る衝撃。
そして、結合部から零れた朱。 生涯にただ一度訪れる痛みに歪む彼女の顔。
「初めて…… だったのか?」
漏れた言葉。
答えはこの目で確認したというのに思わず零れた無意味な問い。
しかし彼女は目尻を涙で濡らし、その問いに答えてくれた。
「ッ… 当たり前です。 ……言ったではないですか、わたしにはお前だけです。
わたしが好きなのは…… わたしの夫はお前だけです。 お前以外にはありえないのです」
独占欲。 この瞬間、俺はこの娘を他の誰にも渡さないと決意した。
俺は彼女を抱き寄せるとその唇を今度はこちらから奪うように重ねた。
驚愕。 突然の行為に驚く彼女。
しかし、俺の行為を理解するとそのまま目を瞑り愛欲に身を任せた。
んちぅぅぅ… くちゅちぅ… ぅんん…
ちゅぷぷ… んちゅぅ… ん……… はぁ…
別離。 引き離される唇。
交叉。 見つめあう互いの視線。
そして、俺は今の気持ちを彼女に告げた。
「お前の… お前の全てが俺は欲しい。 お前は俺のモノになってくれるか?」
求め。 今度こそ間違いなく彼女自身を求めて告げる俺の言葉。
抱擁。 彼女は俺を抱きしめると俺の求めに答えを返した。
「何を言っているですか。 わたしはもうとっくにお前のモノですよ。
お前にあの言葉を告げたその瞬間から……」
確かに… 誤解からとはいえ彼女は俺に一度告げた。
でも… だけど…
「もう一度言ってくれないか?」
ささやかな欲求。
彼女の口が紡いだ言葉を、今のこの気持ちでもう一度聞きたい…
「ふふっ、いいですよ。 何度でも言ってやります。 その耳でよーく聞きなさい。
…わたしはもうお前の嫁です///」
あの時紡がれた言葉が今、形を変えて頬を紅く染めた彼女から再び告げられる。
幸福。 俺達は互いの存在を確かめるように抱き合おうとして…
「んひゃぁん!!」
彼女が嬌声をあげた。
そして、その視線を恨めしげにぶつけてくる。
「…お前。 せっかくいい雰囲気だったのに少しは我慢できなかったんですか!」
「……………すまん」
暴走。 彼女の膣内に収められたままの肉棒が肉欲に身を任せ暴れた。
そして彼女はその存在に思わず声をあげてしまった。
「…まぁ、別にいいです。 わたしだってもう我慢の限界ですし……
じゃあ…… このまま、しますよ」
彼女はそう告げると、俺の胸に手を乗せて……
その腰を踊らせた。
ぐちゅっ… ぐっちゅ… ぬっちゅぅぅ… にちゅ…
ぐちゅぅ… にちゃあぁ… ぬっちゅ… ぬっちゅ…
「んん… んぁぁ… あっあぁっ!
あんっ… あぁぁっ… んぁぁぁ!」
穿つ。 穿つ。
穿つ。 穿つ。
互いの昂ぶりを重ねるように互いの腰を打ちつけ合う。
体内を駆け回る灼熱。 脳髄を切り刻む無数の快楽信号。
ぬっちゅ… じゅっぷぅ… にちゅぁ… ぐちゅっ…
にっちゅぅ… ぐっちゅ… ぬちゅぅ… にちゅぅぅ…
ぶつかり、爆ぜ、混ざり合う欲望と欲望。
この一突きに。 この一突きに。 この一突きに。 この一突きに。
昂ぶる愛欲の終点を求めて。 ただひたすらに互いを貪る。
「んッ! んぁぁあああ! あッ!あッ!
んあぁぁああッ! あッ!あッ! ああああああああああああ!!!」
それは愛を語った暴力。 ただ、己の欲望が尽きるまで互いを喰らう二匹の獣。
それは暴力的な愛情。 相手の欲望を昇華させる為に一心不乱に己を捧げる生贄達。
「おッ! お前ッ! もっと!もっとはげしくしなさいッ!」
求め。
「んぁあああああああああああ! イイッ! 気持ちイイですっ!」
貪り。
「き、気持ちイイですか! お前もちゃんと気持ちよくなっていますかッ!」
捧げる。
人を、獣を、愛欲を、獣欲を、己の愛する存在に次へ次へと注ぎ込む。
そして……
「ッ! そろそろ… 出る! 出るぞ!!!」
「イイです! お前ッ! 膣内!膣内に出しなさい!!!」
絶頂。 欲望の行き着く終点。
貪りあった二匹の獣は。 捧げあった二人のヒトは。
「んぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
最果てへと辿り着いた。
荒れた呼吸。 肉体に残った疲労。 愛し、求めた欲望の残り火。
重なり、抱き合い、二人の体温が移り、温まった床の上に俺達は蕩けたように寝そべっていた。
「お前、どうでしたか? その… 気持ちよかったですか?」
「ああ、最高だった」
「ふふっ、わたしもです。 あんなにすごいのは初めてです」
「そうか、そいつはうれしいな」
事後の余韻を楽しむように、くすぐるように互いの肌を撫であいながら言葉を交わす。
「それで、お前はこれからどうするのですか? 宝を持ってさっさと帰るのですか?」
「……お前って、結構意地悪だな」
「ふふっ、これくらいは当然です。 また勘違いでしたなんて言われてはたまりませんから」
「ああ、そうかよ。 じゃあ、はっきりと言わせてもらうぜ。 俺が欲しい宝物は……」
抱擁。 俺はこの腕の中の温もりを、決して手放さぬようにと抱きしめる。
そして重ねる程度に口付けをし、尤も愛しい存在に想いを言葉にして紡ぐ。
「もう手に入れた。 お前はこの手の中にいる」
刹那。 重なり、触れる互いの唇。
…ただし、今度は彼女の方から。
「その言葉、忘れてはいけませんよ。 わたしの夫はお前だけですから///」
…お前の望む宝物。
勘違いだと俺は言った。 それでも好きだと彼女は言った。
そして俺の心を奪ってみせると、決意を込めて彼女はその意思の言葉を紡いだ。
「…では、いきますよ」
竜娘はそう告げると身動きが取れない俺の頭… 否、唇に自身のそれを寄せる。
ん… ちゅ…
んちゅ… ちぅ…
初めは触れる様にそっと… 啄ばむように唇を重ねあう。
柔らかな感触から伝わる小さな、それでいて確かな温もり。
そして、それは次第に大胆になってゆく……
侵入、交叉、そして蹂躙。
絡みあう舌と舌。混ざり合う唾液と唾液。
ちゅぅ… ぅんん… くちゅくちゅ…
んんん… ちゅぷぅ… んちゅぅぅ…
口内に貼りつく甘く濡れた呼気が喉をくすぐる。
流し込まれる唾液は滴る様に這ってゆく。
ぅんん… ちゅ…
………… はぁ…
別離。 引き離される互いの唇。
それを結ぶ銀の糸が張られ、たわみ、そして落ちる様に消えた。
沈黙。 しかし互いの荒い呼吸が静寂を拒絶する。
吸い込む。 吐き出す。
吸い込む。 吐き出す。
吸い込んだ空気が濡れた口内を冷ましてゆく。
吐き出した空気が熱を絡め取り外へと放出する。 ……それでも、甘い熱気はなお残る。
「はぁ… お前、どうですか? ……気持ちよかったですか?」
頬を紅く染め、彼女が問いかける。 しかし、俺は答えない。
否、答えられない。 口は開けど舌が回らない。 残された彼女の熱が俺の喉を詰まらせる。
「…答えられませんか? ふふっ、別に答えなくてもいいですよ。
お前の答えは決まっています。 ……気持ちよかったのでしょう?」
求め。 彼女の口内を濡らす甘い雫を体が欲している。
悦楽、享楽、快楽。 未知の快感がそこには確かにあった。
「わかりますよ。 だって、お前のココ… こんなになっていますもの。
もっと欲しいのでしょう? ……違いますか?」
触れる。 ズボンを押し上げる膨れた肉棒を指を這わせるようにそっと撫でる。
突如走ったもどかしい快感に下着の中の肉棒が飛び跳ねる。 その手でもっと触れて欲しい。
戦闘用にあつらえた肌を守る厚手のズボンが今では非常に疎ましく思えてしまう。
「ふふっ、すごく逞しいです。 これがわたしの膣中に入るのですね?
…ほら、お前もこれを見てみなさい」
くちゅ…
水音。 彼女は己の秘部に指を這わせる。
そして、その指先を濡らす蜜を俺の目の前で弄ぶ。
「ほら、すごいでしょう? お前と同じです。 わたしの体はこんなにもお前を求めているのです。
…ねぇ? これを舐めてはくれませんか?」
差し出される濡れた指先。 俺は即座にそれを舌で絡め取る。
蜜。 唾液とは明らかに違うそれを味わうように煌く鱗の隙間まで丁寧に舐めとった。
俺が蜜を全て舐め終えると彼女の指は口元から離れていった。
彼女は俺の唾液で湿った指先を満足そうに眺めている。
そして、彼女はその手を俺の頬に添えると唇を俺の耳元へと導き… そっと告げた。
「……しますよ」
告げられた耳に甘い響きと濡れた呼気が残り、俺の股間は期待に膨らむ。
彼女はそんな俺の期待に応えるかのように立ちあがると、その身を飾る衣類を全て取り払った。
晒される肉体。 小振りながらも形の整った乳房。 鍛え上げられ引き締まった腰。
その下の… 甘い蜜を滴らせ、男を誘う彼女の秘部。
……………欲しい。 彼女を。 彼女の全てを。
他の誰かのモノでなく、俺だけのモノにしたい。 そんな感情が確かに俺の内側に存在する。
彼女はそんな俺を見透かしたかのように股間にそっと触れると…… その中身を解放した。
「では、いきますよ」
解放された肉棒は震えながら訪れるその時を待っている。
彼女は床に寝た俺に跨り、その手で肉棒を掴み取る。
そして、擦りつけるようにして己の秘部に狙いをつけると…… そのまま一気に腰を落とした。
じゅぷぷぷぷ…
快感。 呑み込まれた肉棒に走る衝撃。
そして、結合部から零れた朱。 生涯にただ一度訪れる痛みに歪む彼女の顔。
「初めて…… だったのか?」
漏れた言葉。
答えはこの目で確認したというのに思わず零れた無意味な問い。
しかし彼女は目尻を涙で濡らし、その問いに答えてくれた。
「ッ… 当たり前です。 ……言ったではないですか、わたしにはお前だけです。
わたしが好きなのは…… わたしの夫はお前だけです。 お前以外にはありえないのです」
独占欲。 この瞬間、俺はこの娘を他の誰にも渡さないと決意した。
俺は彼女を抱き寄せるとその唇を今度はこちらから奪うように重ねた。
驚愕。 突然の行為に驚く彼女。
しかし、俺の行為を理解するとそのまま目を瞑り愛欲に身を任せた。
んちぅぅぅ… くちゅちぅ… ぅんん…
ちゅぷぷ… んちゅぅ… ん……… はぁ…
別離。 引き離される唇。
交叉。 見つめあう互いの視線。
そして、俺は今の気持ちを彼女に告げた。
「お前の… お前の全てが俺は欲しい。 お前は俺のモノになってくれるか?」
求め。 今度こそ間違いなく彼女自身を求めて告げる俺の言葉。
抱擁。 彼女は俺を抱きしめると俺の求めに答えを返した。
「何を言っているですか。 わたしはもうとっくにお前のモノですよ。
お前にあの言葉を告げたその瞬間から……」
確かに… 誤解からとはいえ彼女は俺に一度告げた。
でも… だけど…
「もう一度言ってくれないか?」
ささやかな欲求。
彼女の口が紡いだ言葉を、今のこの気持ちでもう一度聞きたい…
「ふふっ、いいですよ。 何度でも言ってやります。 その耳でよーく聞きなさい。
…わたしはもうお前の嫁です///」
あの時紡がれた言葉が今、形を変えて頬を紅く染めた彼女から再び告げられる。
幸福。 俺達は互いの存在を確かめるように抱き合おうとして…
「んひゃぁん!!」
彼女が嬌声をあげた。
そして、その視線を恨めしげにぶつけてくる。
「…お前。 せっかくいい雰囲気だったのに少しは我慢できなかったんですか!」
「……………すまん」
暴走。 彼女の膣内に収められたままの肉棒が肉欲に身を任せ暴れた。
そして彼女はその存在に思わず声をあげてしまった。
「…まぁ、別にいいです。 わたしだってもう我慢の限界ですし……
じゃあ…… このまま、しますよ」
彼女はそう告げると、俺の胸に手を乗せて……
その腰を踊らせた。
ぐちゅっ… ぐっちゅ… ぬっちゅぅぅ… にちゅ…
ぐちゅぅ… にちゃあぁ… ぬっちゅ… ぬっちゅ…
「んん… んぁぁ… あっあぁっ!
あんっ… あぁぁっ… んぁぁぁ!」
穿つ。 穿つ。
穿つ。 穿つ。
互いの昂ぶりを重ねるように互いの腰を打ちつけ合う。
体内を駆け回る灼熱。 脳髄を切り刻む無数の快楽信号。
ぬっちゅ… じゅっぷぅ… にちゅぁ… ぐちゅっ…
にっちゅぅ… ぐっちゅ… ぬちゅぅ… にちゅぅぅ…
ぶつかり、爆ぜ、混ざり合う欲望と欲望。
この一突きに。 この一突きに。 この一突きに。 この一突きに。
昂ぶる愛欲の終点を求めて。 ただひたすらに互いを貪る。
「んッ! んぁぁあああ! あッ!あッ!
んあぁぁああッ! あッ!あッ! ああああああああああああ!!!」
それは愛を語った暴力。 ただ、己の欲望が尽きるまで互いを喰らう二匹の獣。
それは暴力的な愛情。 相手の欲望を昇華させる為に一心不乱に己を捧げる生贄達。
「おッ! お前ッ! もっと!もっとはげしくしなさいッ!」
求め。
「んぁあああああああああああ! イイッ! 気持ちイイですっ!」
貪り。
「き、気持ちイイですか! お前もちゃんと気持ちよくなっていますかッ!」
捧げる。
人を、獣を、愛欲を、獣欲を、己の愛する存在に次へ次へと注ぎ込む。
そして……
「ッ! そろそろ… 出る! 出るぞ!!!」
「イイです! お前ッ! 膣内!膣内に出しなさい!!!」
絶頂。 欲望の行き着く終点。
貪りあった二匹の獣は。 捧げあった二人のヒトは。
「んぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」
最果てへと辿り着いた。
荒れた呼吸。 肉体に残った疲労。 愛し、求めた欲望の残り火。
重なり、抱き合い、二人の体温が移り、温まった床の上に俺達は蕩けたように寝そべっていた。
「お前、どうでしたか? その… 気持ちよかったですか?」
「ああ、最高だった」
「ふふっ、わたしもです。 あんなにすごいのは初めてです」
「そうか、そいつはうれしいな」
事後の余韻を楽しむように、くすぐるように互いの肌を撫であいながら言葉を交わす。
「それで、お前はこれからどうするのですか? 宝を持ってさっさと帰るのですか?」
「……お前って、結構意地悪だな」
「ふふっ、これくらいは当然です。 また勘違いでしたなんて言われてはたまりませんから」
「ああ、そうかよ。 じゃあ、はっきりと言わせてもらうぜ。 俺が欲しい宝物は……」
抱擁。 俺はこの腕の中の温もりを、決して手放さぬようにと抱きしめる。
そして重ねる程度に口付けをし、尤も愛しい存在に想いを言葉にして紡ぐ。
「もう手に入れた。 お前はこの手の中にいる」
刹那。 重なり、触れる互いの唇。
…ただし、今度は彼女の方から。
「その言葉、忘れてはいけませんよ。 わたしの夫はお前だけですから///」
…お前の望む宝物。
10/09/01 17:53更新 / 植木鉢
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