悩んでられない休憩中!withネズミ&トリ
白さんとの衝撃の再会の後、俺たちは無事逃げ切り、木の上にあるトリの家に到着した。
さて・・・まずは・・・くっついているこいつを剥がすか・・・
「着いたから離れてくれ」
まず最初は優しく声をかける。
「んー・・・兄貴のにおいがいっぱい・・・」
しかし、この娘さんは幸せそうなたるんだ表情のまま動かない。聞こえてすらいないようだ。
次はこづいてみる。
「正気に戻れ」ビシ
「いたっ・・・兄貴何するんだよぉ・・・」
こっちではすぐに起きた。
「着いたからさっさと降りろ。トリがこっちすげぇ見てんだ」
「やだよぉ・・・眠いし・・・ここすっごく気持ちいいし・・・あにきぃ・・・」
行動を起こす気が無いこいつは俺の胸に頬ずりをしてきた。
トリが羨ましそうに見てるし・・・
「あぁしてもらうのもいいなぁ・・・でも抱きしめてもらうのも捨てがたいなぁ・・・」
「はぁ・・・」
こいつらは・・・この先が心配になるな・・・
「ネズミ、トリ。俺がかなり危ない状況にあるっていうことを忘れて欲しくない。」
「「?」」
いや、不思議そうな顔されてもな・・・
「白さんの青い炎。あれさ、あんまりいい物じゃないんだろ?」
「「・・・あ!」」
こいつら・・・一回怒らなきゃいけないか・・・俺があきれたような顔をしていると、二人はあわてて言い訳を始めた。
「忘れてたわけじゃないですよ?その、ご褒美はなにがいいかなぁって・・・考えてまして・・・」
「兄貴、忘れてたんじゃないんだよ?兄貴に抱きついてて体温が気持ちよくて・・・あぁ、気持ちいいからもっとやりたい・・・じゃなくて、その、あうぅぅぅぅ・・・」
トリは焦っているように言い訳し、ネズミは途中から言い訳でもなんでもない。
「はぁ・・・ま、忘れたことはしょうがねぇよ。で、そんなことより説明はしてくれるんだよな?トリさん?」
「うぅ・・・分かりました・・・」
さっきまでの目を回したような表情とは打って変わり少し表情が厳しいものになり、トリが説明を始めた。
「白蛇が使った青い炎は言うなれば彼女の嫉妬の塊みたいなものなんです」
「嫉妬の塊・・・?」
「はい。最初に説明しますと、白蛇はという種族は非常に献身的ですが、反対に嫉妬深い面もあるんです。」
「ふぅん・・・」
まぁ、そんな感じはしたな
「そして・・・あの青い炎は彼女たちの嫉妬の念によって作られて、男性に流し込まれることである効果を発揮するんです。」
「それの効果って言うのは?」
「・・・それは、その・・・」
トリは赤くなった。
「どうした?」
「その、あれを流し込まれた人は白蛇という妖怪に対して激しく、その、欲情するはずなんです・・・」
・・・?俺にはそんな効果出てないけど・・・
「何で俺にはその効果が出てないんだ?」
「それは分かりませんけど・・・あ、あと、あの青い炎には『水』の魔力が含まれているんです。」
「だから?」
「流し込まれた『水』の魔力は男性の体のなかでくすぶり続けて、『水』の魔力を持つ彼女たちの体でなければ満足できなくなる、と言われています。」
厄介だな・・・
「・・・・・・対処する方法はあるのか?」
「魔力を中和できる方法がまだ確立されていないので・・・」
トリが無念そうにそういった。
「そうか・・・」
状況は思ったより悪いということに気分が落ち込みそうになる。
「・・・ねぇ、兄貴」
「どうした?」
まだ俺に抱きついたままのネズミが声をかけてきた。
彼女のほうをみると、ネズミが不安そうな顔をしているので撫でながら話す。
「兄貴はあいつ以外じゃ勃たなくなるの?」
「「ぶっ!」」
俺とトリが同時に吹いた
「な、ななななにいってるんですかこっここここのお子様体型ははははは」
自分より焦っている奴がいると冷静になれるものである。
トリはウブなのでこの手の話は苦手なのだ。
「まぁ、可能性としてはありうる、って話だ」
「そんなのいやだよ・・・」
ネズミは悲しそうにそう呟いた。
「なにか手は無いの?」
今にも泣きそうな目で俺を見た後、トリに目を向けた。
「いろんなこと知ってるくせに兄貴を助ける方法はわかんないのかよ!アホ鳥!」
「私だって・・・私だって一生懸命考えてます!なにも知らないくせに偉そうなこと言わないでください!」
「答えがでないなら考えてないのと一緒でしょ!」
「それはあなたにも言えることです!」
こいつらは少し熱くなりすぎてるな・・・
「お前らちょっと落ち着け」
「ん・・・」
「おおおおぅぇぃあぉぉぉぉ?」
喧嘩を止めるため、二人を抱き寄せ、黙らせる。
「兄貴・・・」
泣きそうな顔で俺の服を掴むネズミと、
(ぉぉぉぉ男の人の腕の中なんて初めてだし、えっと、どうしたら、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ・・・あったかい・・・)
真っ赤になっていて俺にしがみついているトリの頭をゆっくり撫でる。
「俺のことでそんなに熱くなってくれるのはうれしいけど喧嘩はしないでくれ。大丈夫だよな?」
「うん・・・ごめんなさい、兄貴・・・」
「は、ははははいいいいいい・・・わかりましたたたたたた」
二人とも落ち着いたようなので離して座らせる。
「トリ、さっき思ったんだが魔力の属性が『水』であれば中和できる可能性はあるのか?」
「えぇ・・・できると思いますが・・・何か心当たりでも?」
不思議そうな顔でトリが返してくる。
「あぁ・・・あるっちゃある。」
「そんな曖昧な・・・」
「ま、そのあたりは何とかするから任せてくれ。ほら、もう時間もおそいから寝よう。な?」
「うん・・・」
「はい・・・」
ネズミはまだ不安そうな顔をしていたが、トリに連れられて寝室に向かった。俺の寝室は彼女たちの部屋とは違うので彼女たちとは別の部屋に向かった。
俺は自分用にあてがわれた部屋に着き、布団に寝転がって、自分の体に起きつつある変化を確かめる。
まず一つ。トリは激しく欲情する効果があの炎にはある、といった。おそらくその効果が現れ始めているんだろう。体が熱く、まともな思考がしづらい。
そして二つ。頭の中、そして心の中から白さんが離れない。自分が自ら彼女を求めているような錯覚に陥りそうになっている。
そして最後に三つ目。これが一番問題だ。体が熱い、といったが、主に体の一部分が特に熱く、臨戦状態になっている。しかも普段より更に熱く、硬くなっている。
自分の体の異常を確かめ、思わずため息が出る。
だが、理由はともあれ発症が遅いのはありがたい。だけど、この熱にいつまで抗えるか・・・
「兄貴・・・?」
「うわっ!・・・ネズミか・・・」
思考に集中したせいかネズミが近づいて来ているのに少しも気がつかなかった。
「む・・・ネズミか、ってなに・・・」
「いや、なんでもない。気を悪くしたなら謝るけど」
「いや、別にいい・・・」
?歯切れが悪いな・・・どうしたんだ?
「こんな夜遅くにどうした?」
そういうと、ネズミが泣きそうな顔で話し始めた。
「兄貴が手の届かないところに行きそうだったから・・・不安で・・・もし、そうなったらどうしようって・・・!」
「なんだ、そんなことかよ・・・」
俺は少し笑ってしまった。
「そんなことってなにさ!こんなに心配してるのに!」
ネズミはさっきまでの表情とは違いむくれている。
「大丈夫だ。俺はいきなり消えたりしないよ。俺はみんなが好きだからな。一緒にいたい。」
「信用できない・・・」
「じゃあ、どうしたら信じてくれる?」
何気なくそういったが、ネズミは赤くなって
「一緒に寝てくれたら信じる・・・」
そういった。
「え゙っ」
それは今の俺には非常に厳しいものが・・・なんとかして話を逸らさなきゃ・・・
「それ以外じゃなにかないか?」
「無い・・・」
マジかよ・・・他の手段をなんとしても!
「お願い。私のそばで寝てくれるだけでいいから・・・」
「はぁ・・・わかったよ。添い寝だけだからな?」
と、思っていた時期が私にもありました。だって泣きそうな女の子を放っておくのはできないだろ・・・
「うん・・・ありがとう、兄貴・・・じゃあ、寝よ?」
「う・・・あ、あぁ。」
ネズミと一緒に布団に入る。
「兄貴、絶対、絶対突然いなくなる、なんてことしないでね?信じてるからね?」
「おう。当たり前だ。」
「兄貴・・・手、握ってもいい?」
「あぁ。」
「兄貴の手暖かい・・・・・・気持ち良いなぁ・・・」
「さっさと寝ろ。明日は早いぞ?」
ん?反応が無いな・・・
「もう寝てやがる・・・」
明日はどうなるか分からないからな・・・せめていい夢を。
「・・・旦那様は水から離れた場所、となるとおそらくは木の上、ですか・・・あの鳥のせいですか・・・やってくれますね・・・」
白蛇は、一人水を睨み付けていた。
そう、彼女が『彼』の居場所を把握できていたのは、『水』を通して霊視していたのである。
しかし今『彼』は水から遥かに離れた木の上にいる。だから彼女は『彼』の居場所がわからないのである。
「なら・・・」
そういうと彼女は周りに蛇を呼び寄せた。
「いいですか?私の旦那様を見つけたらすぐに知らせてください。それでは・・・行ってください」
蛇はそれぞれ自分たちの縄張りに向かい、『彼』があられたら知らせる、いわば監視カメラのようなものなのである。
「逃げられるなんて思わないでくださいよ・・・旦那様・・・?」
彼女は『彼』を思い、甘くそう呟いた。
くそ、ネズミめ・・・気持ちよさそうに寝やがって。
こっちは理性が飛びそうなの押さえてんのに・・・
はぁ、しまらねえ終わり方だよちくしょう・・・
く、息子が・・・っ!
さて・・・まずは・・・くっついているこいつを剥がすか・・・
「着いたから離れてくれ」
まず最初は優しく声をかける。
「んー・・・兄貴のにおいがいっぱい・・・」
しかし、この娘さんは幸せそうなたるんだ表情のまま動かない。聞こえてすらいないようだ。
次はこづいてみる。
「正気に戻れ」ビシ
「いたっ・・・兄貴何するんだよぉ・・・」
こっちではすぐに起きた。
「着いたからさっさと降りろ。トリがこっちすげぇ見てんだ」
「やだよぉ・・・眠いし・・・ここすっごく気持ちいいし・・・あにきぃ・・・」
行動を起こす気が無いこいつは俺の胸に頬ずりをしてきた。
トリが羨ましそうに見てるし・・・
「あぁしてもらうのもいいなぁ・・・でも抱きしめてもらうのも捨てがたいなぁ・・・」
「はぁ・・・」
こいつらは・・・この先が心配になるな・・・
「ネズミ、トリ。俺がかなり危ない状況にあるっていうことを忘れて欲しくない。」
「「?」」
いや、不思議そうな顔されてもな・・・
「白さんの青い炎。あれさ、あんまりいい物じゃないんだろ?」
「「・・・あ!」」
こいつら・・・一回怒らなきゃいけないか・・・俺があきれたような顔をしていると、二人はあわてて言い訳を始めた。
「忘れてたわけじゃないですよ?その、ご褒美はなにがいいかなぁって・・・考えてまして・・・」
「兄貴、忘れてたんじゃないんだよ?兄貴に抱きついてて体温が気持ちよくて・・・あぁ、気持ちいいからもっとやりたい・・・じゃなくて、その、あうぅぅぅぅ・・・」
トリは焦っているように言い訳し、ネズミは途中から言い訳でもなんでもない。
「はぁ・・・ま、忘れたことはしょうがねぇよ。で、そんなことより説明はしてくれるんだよな?トリさん?」
「うぅ・・・分かりました・・・」
さっきまでの目を回したような表情とは打って変わり少し表情が厳しいものになり、トリが説明を始めた。
「白蛇が使った青い炎は言うなれば彼女の嫉妬の塊みたいなものなんです」
「嫉妬の塊・・・?」
「はい。最初に説明しますと、白蛇はという種族は非常に献身的ですが、反対に嫉妬深い面もあるんです。」
「ふぅん・・・」
まぁ、そんな感じはしたな
「そして・・・あの青い炎は彼女たちの嫉妬の念によって作られて、男性に流し込まれることである効果を発揮するんです。」
「それの効果って言うのは?」
「・・・それは、その・・・」
トリは赤くなった。
「どうした?」
「その、あれを流し込まれた人は白蛇という妖怪に対して激しく、その、欲情するはずなんです・・・」
・・・?俺にはそんな効果出てないけど・・・
「何で俺にはその効果が出てないんだ?」
「それは分かりませんけど・・・あ、あと、あの青い炎には『水』の魔力が含まれているんです。」
「だから?」
「流し込まれた『水』の魔力は男性の体のなかでくすぶり続けて、『水』の魔力を持つ彼女たちの体でなければ満足できなくなる、と言われています。」
厄介だな・・・
「・・・・・・対処する方法はあるのか?」
「魔力を中和できる方法がまだ確立されていないので・・・」
トリが無念そうにそういった。
「そうか・・・」
状況は思ったより悪いということに気分が落ち込みそうになる。
「・・・ねぇ、兄貴」
「どうした?」
まだ俺に抱きついたままのネズミが声をかけてきた。
彼女のほうをみると、ネズミが不安そうな顔をしているので撫でながら話す。
「兄貴はあいつ以外じゃ勃たなくなるの?」
「「ぶっ!」」
俺とトリが同時に吹いた
「な、ななななにいってるんですかこっここここのお子様体型ははははは」
自分より焦っている奴がいると冷静になれるものである。
トリはウブなのでこの手の話は苦手なのだ。
「まぁ、可能性としてはありうる、って話だ」
「そんなのいやだよ・・・」
ネズミは悲しそうにそう呟いた。
「なにか手は無いの?」
今にも泣きそうな目で俺を見た後、トリに目を向けた。
「いろんなこと知ってるくせに兄貴を助ける方法はわかんないのかよ!アホ鳥!」
「私だって・・・私だって一生懸命考えてます!なにも知らないくせに偉そうなこと言わないでください!」
「答えがでないなら考えてないのと一緒でしょ!」
「それはあなたにも言えることです!」
こいつらは少し熱くなりすぎてるな・・・
「お前らちょっと落ち着け」
「ん・・・」
「おおおおぅぇぃあぉぉぉぉ?」
喧嘩を止めるため、二人を抱き寄せ、黙らせる。
「兄貴・・・」
泣きそうな顔で俺の服を掴むネズミと、
(ぉぉぉぉ男の人の腕の中なんて初めてだし、えっと、どうしたら、うぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ・・・あったかい・・・)
真っ赤になっていて俺にしがみついているトリの頭をゆっくり撫でる。
「俺のことでそんなに熱くなってくれるのはうれしいけど喧嘩はしないでくれ。大丈夫だよな?」
「うん・・・ごめんなさい、兄貴・・・」
「は、ははははいいいいいい・・・わかりましたたたたたた」
二人とも落ち着いたようなので離して座らせる。
「トリ、さっき思ったんだが魔力の属性が『水』であれば中和できる可能性はあるのか?」
「えぇ・・・できると思いますが・・・何か心当たりでも?」
不思議そうな顔でトリが返してくる。
「あぁ・・・あるっちゃある。」
「そんな曖昧な・・・」
「ま、そのあたりは何とかするから任せてくれ。ほら、もう時間もおそいから寝よう。な?」
「うん・・・」
「はい・・・」
ネズミはまだ不安そうな顔をしていたが、トリに連れられて寝室に向かった。俺の寝室は彼女たちの部屋とは違うので彼女たちとは別の部屋に向かった。
俺は自分用にあてがわれた部屋に着き、布団に寝転がって、自分の体に起きつつある変化を確かめる。
まず一つ。トリは激しく欲情する効果があの炎にはある、といった。おそらくその効果が現れ始めているんだろう。体が熱く、まともな思考がしづらい。
そして二つ。頭の中、そして心の中から白さんが離れない。自分が自ら彼女を求めているような錯覚に陥りそうになっている。
そして最後に三つ目。これが一番問題だ。体が熱い、といったが、主に体の一部分が特に熱く、臨戦状態になっている。しかも普段より更に熱く、硬くなっている。
自分の体の異常を確かめ、思わずため息が出る。
だが、理由はともあれ発症が遅いのはありがたい。だけど、この熱にいつまで抗えるか・・・
「兄貴・・・?」
「うわっ!・・・ネズミか・・・」
思考に集中したせいかネズミが近づいて来ているのに少しも気がつかなかった。
「む・・・ネズミか、ってなに・・・」
「いや、なんでもない。気を悪くしたなら謝るけど」
「いや、別にいい・・・」
?歯切れが悪いな・・・どうしたんだ?
「こんな夜遅くにどうした?」
そういうと、ネズミが泣きそうな顔で話し始めた。
「兄貴が手の届かないところに行きそうだったから・・・不安で・・・もし、そうなったらどうしようって・・・!」
「なんだ、そんなことかよ・・・」
俺は少し笑ってしまった。
「そんなことってなにさ!こんなに心配してるのに!」
ネズミはさっきまでの表情とは違いむくれている。
「大丈夫だ。俺はいきなり消えたりしないよ。俺はみんなが好きだからな。一緒にいたい。」
「信用できない・・・」
「じゃあ、どうしたら信じてくれる?」
何気なくそういったが、ネズミは赤くなって
「一緒に寝てくれたら信じる・・・」
そういった。
「え゙っ」
それは今の俺には非常に厳しいものが・・・なんとかして話を逸らさなきゃ・・・
「それ以外じゃなにかないか?」
「無い・・・」
マジかよ・・・他の手段をなんとしても!
「お願い。私のそばで寝てくれるだけでいいから・・・」
「はぁ・・・わかったよ。添い寝だけだからな?」
と、思っていた時期が私にもありました。だって泣きそうな女の子を放っておくのはできないだろ・・・
「うん・・・ありがとう、兄貴・・・じゃあ、寝よ?」
「う・・・あ、あぁ。」
ネズミと一緒に布団に入る。
「兄貴、絶対、絶対突然いなくなる、なんてことしないでね?信じてるからね?」
「おう。当たり前だ。」
「兄貴・・・手、握ってもいい?」
「あぁ。」
「兄貴の手暖かい・・・・・・気持ち良いなぁ・・・」
「さっさと寝ろ。明日は早いぞ?」
ん?反応が無いな・・・
「もう寝てやがる・・・」
明日はどうなるか分からないからな・・・せめていい夢を。
「・・・旦那様は水から離れた場所、となるとおそらくは木の上、ですか・・・あの鳥のせいですか・・・やってくれますね・・・」
白蛇は、一人水を睨み付けていた。
そう、彼女が『彼』の居場所を把握できていたのは、『水』を通して霊視していたのである。
しかし今『彼』は水から遥かに離れた木の上にいる。だから彼女は『彼』の居場所がわからないのである。
「なら・・・」
そういうと彼女は周りに蛇を呼び寄せた。
「いいですか?私の旦那様を見つけたらすぐに知らせてください。それでは・・・行ってください」
蛇はそれぞれ自分たちの縄張りに向かい、『彼』があられたら知らせる、いわば監視カメラのようなものなのである。
「逃げられるなんて思わないでくださいよ・・・旦那様・・・?」
彼女は『彼』を思い、甘くそう呟いた。
くそ、ネズミめ・・・気持ちよさそうに寝やがって。
こっちは理性が飛びそうなの押さえてんのに・・・
はぁ、しまらねえ終わり方だよちくしょう・・・
く、息子が・・・っ!
12/03/05 13:53更新 / パイルバンカー・改
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