連載小説
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act2・魔女っ娘わんわん ねふぇるてぃーたA
3…

2…

1……きゅー!



(みんなも一緒に歌ってみよう!)
『魔女っ娘わんわん ねふぇるてぃーたOPテーマ』

わんわん☆ロマンティックNight♪(れっつごー!)

目を閉じて私のこと考えて
余計なネタはいらないわ

今世紀最大級場違い
25歳で魔女っ娘デビュー☆

ときめきTONIGHT
飛んじゃうくらい
現実飛ばす
最強のマジック
LUNA SEAの『TONIGHT』
意外に好き
関係ないわ〜(--;)

(れっつごー!)
わんわん☆ロマンティックNight
犬耳の星輝いて
わんわん☆ロマンティックNight
肉球モフモフ
わんわん☆ロマンティックNight
く○なしさんがやってくれた(イエイ♪)
わんわん☆ロマンティックNight
夜はまだこれから






―――――――――――――――――


「ロウガさん、私…、何だか本編で恋人が出来たような気がするんですが?」
「そのような事実は御座いません。」
学園長室の椅子でスポーツ新聞を読むロウガさん。
私、アヌビスことネフェルティータも静かな朝の時間を温かい紅茶の香りと共に楽しんでいた。
「な、何だと!?」
「何か気になるニュースがありましたか?」
スポーツ新聞をワナワナと震わせてロウガさんが口を開いた。
「『軟骨ハーピーズ』が身売りして『やわらか銀行ハーピーズ』に球団名が変わる、だと!?」
「何年前の新聞読んでいるんですか?しかもそれ、真ん中の球団名が抜けてますよ。」
正確には大阪から福岡に身売りしたあの球団。
作者は緑色のユニホームの時代も好きだ。
一番好きなのは『FDH』の時代。
……おや、余計な情報をダウンロードしたみたいですね。
消去消去。
「ところで、良いんですか?私、こんなところでのんびりしていて…。」
悪の組織(ロウガさん認定)サクリストと戦う魔女っ娘なのに…。
「ああ、良いんだよ。お前の魔女っ娘わんわんとして戦う以外はいつもの通り教頭の仕事をするか、俺にセクハラされるか…。」
「セ、セクハラはやめてください!」
言ってくれたら…、いつでもお相手するのに…!
「ほぉ……、尻尾はやたらと嬉しそうだな?」
「ロ、ロウガさんの言葉に興奮しているだけです!!!」
怒っているんですよ、これでも。
「……アヌビス、怒っているつもりなら、もう少し迫力を出せ。涙目でほっぺた膨らませて……。それじゃあ、可愛い子供みたいだぞ?」
「こ、子供じゃありません!!!!」
「アー、ソーデスヨネー?」
冷たい目でロウガさんは私を蔑むように見る。
嗚呼……、その視線だけで感じちゃう…!
…………………あれ?
これじゃ私、丸っきり変態じゃないですか!?
「それにな、サクリストの連中が現れたら、学園長室にアラームがなるように出来ているんだ。」
「それ…、無駄にハイテクですね。」
「金は腐る程あるからな。」
この前、アスティアさんと財産管理のために貸し金庫とか点検してたら、アスティアさん討伐の報奨金だった約20年前に製造された金貨にカビが生えていた。
本当に腐る程あるから恐ろしい…。
でも、私も人のことを言えない。
今でこそ安アパートにセトと暮らしているけど、元々私が住んでいたのは砂漠のオアシス都市の大豪邸…。200人の使用人が常時待機していて、色んな種族のメイドとか執事を抱えていたのだけど、ロウガさんのことがもっと知りたくなって妹に家を継がせて、私は彼の後を付けたり、ポストを覗いたり、お風呂を覗いたりした後、学園近くの安アパートにさっさと引っ越した。
…実は親からまだ仕送りをもらっている。
月々ここのお給料の3倍…。
おかげで預金通帳がすごいことになっている。
「ロウガ、ちょっと良いかな?」
珍しく作業着を着たアスティアさんが、学園長室に入ってきた。
「どうした、こんな時間から子作りか?」
「馬鹿、それは今夜な。ちょっと作業中で……、ああ、やっぱり。」

ポチッ

学園長室に唯一飾られた絵の横のボタンをアスティアさんは押す。
しかし、何も起こらない。
「接触が悪いのか、な!!!」

ベキィッ

壊れた機械は叩けば直る。
昭和のテレビの法則、斜め45度右チョップがボタンに炸裂した。

『えまーじぇんしー、えまーじぇんしー!!!オナニストの集団が恋人たちのデートスポット、オープンカフェ・けさらんぱさらんを襲撃中。繰り返します、オナニストの集団が恋人たちのデートスポット、オープンカフェ・けさらんぱさらんを襲撃中。でも私どっちかと言うとあいつらの方に同情するから、あいつらに混じってきても良い?(ぶちっ)』

………今のは、ルナ先生の声。
「やっぱり、故障していたな。そういう訳だよ、アヌビス。君の力を貸して欲しい。」
「アスティアさん…。正直言って、あなたが戦えばすべて終わるんじゃないですか?」
この世界には教会とかの追手はいないし…。
「駄目だよ、アヌビス。君が今回のタイトルだから、君が戦わなきゃ駄目だよ。」
「でも……、戦うなんて………。」
私、戦闘スキル持ってないし…。
「クックック。安心しろ、魔女っ娘にはマスコットが付き物だ。」
「え、マスコット!?」
ロウガさんの言葉を頭の中で想像する。
きっとフワフワ、きゃる〜ん☆とした可愛い生物が…。
「俺が一緒にいってやろう。」
「うん、頼むよ。」
「…………………………。」
大好きな人だけど……。
あっちの世界では、むふふな人だけど……。
気持ちと裏腹に私の心は不安でしょうがなかった。


――――――――――――――――――


「アーッ!」
「アーッ!」
「ふははははは、戦闘員ども。恋人どもの集うお洒落なカフェなど破壊してしまえぇー!!!」
「アーッ!」
お洒落なオープンカフェ・けさらんぱさらんを襲う黒覆面とフンドシ姿の男たち。
そして彼らを指揮するのは、私たちの学園教師の一人バフォメット…え?
「バフォメット先生!?」
「何を言う、犬耳のお嬢ちゃん。ワシは決してセラエノ学園魔術担当、妖艶な美人女教師バフォメットなどという聡明な淑女ではないぞ。ワシの名は秘密結社サクリストの偉大なる大首領の忠実なる僕、地獄将軍バフォメットなるぞぉ〜!」
「アーッ!」
「アーッ!」
ザコ戦闘員と思われるフンドシの男たちが手を掲げ、彼女を讃える。
「な、何故こんなひどいことを!」
「何故…?何故ときたか。ヌシにワシの思いなどわかるまい。魔界からおにいちゃん(恋人)求めて早云年…。これだけの男が世界には存在していながら、ワシに相応しいおにいちゃんがおらなんだワシの…、ワシの気持ちが!ならばいっそのことワシは恋人たちに恐怖をプレゼントするデッドリーサンタになってくれるわぁぁぁー!!!」
マジ泣きだった。
まるでクリスマスやお祭り、正月、バレンタインデイなどの恋人たちのイベントの季節になると、必ず『ときメモ』を起動して現実世界の寂しさから目を逸らす作者のリアルな友人のような悲しい腐った目をしていた。
「バフォメット将軍…、あなたは間違っています!恋人が出来ないのは、あなたがモテないからじゃない。あなたがモテる努力を怠ったせいです!私が…、あなたを救います!」
「五月蝿いわい!最近ちょっと人気が出たからって良い気になるな、このわんコロめぇー!!姉には『あら、まだ良い人いないの〜?』と言われて、親からは見合いの話ばかりされて実家に帰り辛くなったワシの気持ちが…、貴様に…、貴様なんかにわかってたまるかぁ〜〜!!!」
バフォメットが大鎌を構える。
「今や、アヌビス。今こそ、魔女っ娘わんわんに変身するんや!」
「……ロウガさん、どうして関西弁なんですか?」
「何だか知らないが魔女っ娘の相棒は、古来より関西弁だと相場が決まっているそうな。」
「何でも良いですけど、どうやって変身するんですか?」
「どうやっても何も空に向けて、初代アヌビスを思い浮かべながらベーターカプセルのスイッチを押せ。そしたら、勝手に演出が始まるから。」
「よくわかりませんが、ポチっとなぁー!!!」
彼女は思い浮かべる。
偉大なる初代アヌビスの勇姿を。
特にAタイプのシワシワな顔ではなく、Cタイプの綺麗な方を。
そして光が彼女を包んだ。
「いける……!!!」

音速の覇者、ステルスわんわんが空を飛ぶ!
「ぎゅいーん!」(cv、ルナ)

地底の開拓者、ドリルわんわんが大地を割る!
「どりどりどりどりぃ〜!」(cv、ルナ)

神速の旅人、ライナーわんわんが子供に人気!
「九州では博多〜鹿児島までしか運行しないぜ(キリッ)!」(cv、ルナ)

犬耳の星が輝く時、
色んな意味で奇跡のヒロインがその産声を上げる。
お腹のベルトの風車が回る。
風が嵐を生み、
彼女を包む光が明日を作る。
ドリルわんわんが彼女の足を守る鉄の城になる。
ステルスわんわんが彼女の翼になり、明日へと飛ぶ。
ライナーわんわんが彼女の肩を守る鎧になる。
すべてが一つになり、緑色の眩い光が勇気の炎になる。

「魔女っ娘わんわん☆ねふぇるてぃーた、ご期待通りに即参上!!!」

ねふぇるてぃーたの背後で大爆発が起こった。


――――――――――――――――


「変身完了、覚悟なさい!」
「……ワシ、と〜〜〜〜っても言いたいことがあるんだけど、良い?」
「まだ…、何かあるのですか?」
「あったりまえじゃ!!その格好のどこが魔女っ娘なんじゃあ!!!」
コホン、とロウガが咳払いをする。
「説明しよう、魔女っ娘わんわん☆ねふぇるてぃーたは様々なコスチュームを装着することによって、様々な能力を得るのである。ちなみに今回は初回ということで、中央突破高火力強襲型の装備を揃えてみました。ってお前が改造手術の執刀したのに忘れたのか?」
「…………………………………てへ♪」
「納得してくれましたか?私はイマイチ納得してないんですけど、あなたたちサクリストの不健全な野望は私が食い止めます!」
「ふっふっふ…、だが物事には順序があるぞえ?出でよ、戦闘員!!」
「「アーッ!」」

ズザッ

10人の戦闘員(フンドシブラザーズ)が現れた。
「ぬぅ…、俺もフンドシ愛用者だが……、こうやって一糸纏わぬフンドシの毛深い男の群れは見ていて嫌悪しか来ないぜ…!」
「……大首領の趣味じゃ。さぁ、戦闘員ども。おぬしたちの力を見せ付けるのじゃ!」
「「アーッ!!」」
ジリジリと戦闘員は距離を詰めてくる。
「い、一体何をする気ですか…!?」
「こ、この構え…、まさか!?」
「知っているのですか、ロウガさん!」
ロウガは戦闘員の足捌き、腰のかがめ方、そして鍛えられた右腕を見て言った。
「間違いない、これは失われた奥義『穂猥徒砲(ほわいときゃのん)』だ!」
「な、何ですか、それ!?」
「うむ、早い話…、自慰。」
「へ…?」
戦闘員は身に纏った唯一の良心、フンドシをスルスルと解き始める。
「じゅ…、重装犬耳少女ハァハァ…。」
「見える、鎧の下のナイスバディーが…。」
「俺なんか遥か未来の家族が見えた…!」
バフォメットが不敵に笑う。
「ふっふっふ…、どうじゃ?この者たちは元々ワシのサバトの参加者だったのじゃ。並大抵の性欲ではないぞえ?さっさとエロタグを解放して、タイトルを『堕ちる犬耳 わんわんスタイルの腹ボテ教頭』に潔く変えた方が身のためじゃぞ。」
恐ろしい真実にアヌビスは息を飲む。
「な、何て恐ろしい技を…!!」
「大丈夫だ、アヌビス。」
「もしかして、何か秘密兵器があるんですか!?」
「あるにはあるんだが…、叫べ。」
「え?」
「良いから叫べ。そうすれば一瞬にしてカタが付く。痴漢にあった時のように、ゴキブリをうっかり踏んでしまった時のように叫べ。」
「は、はい……。(す〜〜)嫌ぁぁぁぁぁぁぁ、誰か助けてぇぇぇぇぇ!!!!」
その声が町に響く。
しかし何も起きなかった。
「はっはっはっは、何じゃアヌビス。もう終わりか?手応えがないのう。では戦闘員よ、久々に幼女以外の獲物じゃ。たっぷりじっくり嬲ってやれ。」
「な、何も起きませんよぉ〜。」
アヌビスはすでに涙目だ。
そんな様子を見ながらロウガは言った。
「……いや、間に合った。」

ズザッ

一人の男が立っていた。
男の名は、鍼灸師、佐々源流。
「ば、馬鹿な…!?いつの間にワシらの間合いに入った…!?」
「困りますなぁ…。俺たちの女神様に……、あんたら死んだぜ…?」
ロウガはニヤリと笑うと、手を上げてにこやかに口を開く。
「よ、源流。助かった。」
「ロウガさんよ…。困るなぁ、うちらをこんな風に呼んじゃあ。」
「まあ、今度フラン軒で奢るからさ〜。」
「…よござんしょ。ネフェルティータ先生のために一肌脱ぐのが、俺たちの存在理由。それこそ至高の存在理由。それ以外の理由を必要とはしない。」
佐々源流が右手を上げる。
すると取り囲むように同じ装束の男たちが現れた。
「う、なななな何だ!?」
「そこまでだ変質者ども。チンコから手を放して、フンドシを巻き直せ。」
「何者だ、お前ら!?」
戦闘員が恐怖の中、声を張り上げる。
「何者、と仰いますか?ではお答えしましょう。
 我らは己らに問う!
 汝ら何ぞや!」
それに呼応するように彼らは声を張り上げる。
『我らは熱心党、ネフェルティータ熱心党なり!!!』
「では熱心党よ。
 汝らに問う。
 汝らの右手に持つ物は何ぞや!」
『ロウガへの羨望と嫉妬なり。』
「ならば熱心党よ、汝らに問う。
 汝らの左手に持つ物はなんぞや!」
『彼女への無償の愛と忠誠なり。』
「ならば同志たちよ
 汝ら何ぞや!」
『我ら友にして友にあらず。
 信者にして信者にあらず。
 同志にして同志にあらず。
 人間にして人間にあらず!!
 我らファンなり。
 ファンの群れなり。
 ただ伏して彼女の幸せを祈り、
 ただ伏して彼女の敵を打ち倒す者なり!
 酒場でビールを振る舞い、
 夕餉に枝豆を盛る者なり!
 我ら親衛隊なり。
 彼女も知らぬところで彼女を守るの騎士なり!!
 時至らば我ら銀貨三十、居酒屋に彼女のツケを払い込み、
 荒縄をもって、己の素っ首に彼女のために首輪を付けるなり!
 さらば我ら、徒党を組んで地獄へと下り、
 隊伍を組みて布陣を布き、
 彼女の操を狙わんとす、変質者との合戦所望するなり!
 黙示録、彼女が微笑む日まで!!!』
「ネフェールン。」
『ネフェールン!!!』
それだけ言うと佐々源流を残し、フンドシの集団と共に彼らは消える。
初めから何もいなかったかのように。
「ちゃんと後始末はしておくぜ、ロウガ。」
「ああ、頼む。」
「では、ネフェルティータ先生。またの御来院をお待ちしております。」
そして佐々も一礼すると、風と共に消え失せた。
「ば、馬鹿な…!?これが人間の動きか!?」
バフォメットはあっという間にいなくなった戦闘員と、佐々源流たちの動きにただ驚嘆するばかりだった。
「今の何だったんですか?」
「お前の非公認ファンクラブ。今度、公認にしてやれ。」
少年ライダー隊だと思っておけ、とロウガは言った。


―――――――――――――――――


「やるではないか、アヌビス…。いや、魔女っ娘わんわん!」
「………実際やったのは私じゃないんですけど。」
「だが、その攻勢もそれまでよ!ワシ自ら貴様を血祭りに……!!!」

『もう良いのです、バフォメット…。お下がりなさい。』

威厳ある声が響く。
声のする方向を見ると白馬に跨った女の人が…。
『戦闘員を失った今、屈辱ですが一度お下がりなさい。』
拡声器でその人はバフォメット先生に声をかける。
「だ、大首領様…。わ、わかったのじゃ。」
「あれが……、大首領……!?」
…………………あれ?
でもあんなキャラ本編に出てたかしら?
えーっと、あんな美人で妖しい雰囲気の狐の人…?
駄目だ、私の中の検索に引っ掛からない。
「私の戦闘員を倒せるとはなかなかですね。魔女っ娘わんわん☆ねふぇるてぃーた、覚えましたよ。私は秘密結社サクリストの大首領、稲荷の宗近。今日は退いてさしあげますけど、次は……ありませんよ。」
「あの……、失礼ですけどお会いしたことありましたっけ?本編で見かけたことがないのですが……?」
「…………え?えええ?お、おかしいですわね…?私、ちゃんと本編にも出ていたので出てきたんですけど…。」
いえ、会ったことがありません。
でもうろたえているあの人に即答で否定するのも気が引ける。
「………………ん?宗近…ってお前、クソババア!!!」
「ロウガさん、知っているんですか!?」
こんな美人とお知り合いって………、まさかロウガさんに限って浮気!?
「その呼び方…、それに歳を取っているようですが……、まさか上総乃丞!?」
え、お知り合い?
「ロウガさん、お知り合いですか?」
「………ああ、俺が日の本にいた時の師匠だ。」
「そ、それじゃあ説得してくださいよ!あんな組織解散してくれって…。」
「そうだな。あいつが大首領なら……、徹底的に叩き潰してやる!!!」
「へ?」
「そうですね。上総乃丞……、今だに私をクソババアと言うその性根を徹底的に私が叩き直してあげましょう。覚悟なさい。」
「やってみろや、クソババア!!!!」
え、ちょっと…!?
もしかして……、私、この人たちの代理戦争に巻き込まれたの!?
ほんとに誰か助けてぇぇぇぇぇ!!!!

『ネフェルティータ、君は良くやった。さぁ、犬耳の星へ帰ろう。』
そんなことよりこの現実から私を助けてくださいよぉぉ〜〜〜!!!
「ワシが言うのも何だけど、アヌビス。お前も大変じゃのう?」
「わかってくれますか?」
「よし、飲みに行こう。お姉さんが奢ってしんぜよう。」





翌朝

ガラッ

「おはよざーす。」
職員室の扉をグッタリした顔でバフォメット先生が開けた。
「おはようございます、バフォメット先生。二日酔いですか?」
「う〜〜〜、ワシとしたことが自棄酒飲んで飲まれてしまったわ…。学園長殿の姿がないようだが、今日は休みか?」
「ええ、昨日の古いお知り合いと殴り合って意気投合したらしいので、今の今まで飲んでいたようですよ。アスティアさんも一緒に飲んでいたので、ついでにお休みです。」
「……おぬし、酒樽を5つ空にしておいて何ともないのか?」
「え……。バフォメット先生、ウォッカなんか食前酒にもなりませんよ〜♪」
「…………アヌビス、恐ろしい子。うっぷ!」
今日も平和な学園生活が始まる。
でも……、いつサクリストの戦いに巻き込まれるのかわからない。
それでもやらればならない。
それが、私の使命だから…、たぶん。



―――――――――――――――――――――――――

次回予告

ついにあいつが帰ってきた。
改造人間じゃないのに改造人間以上の強さのあいつが帰ってくる。
悪の魔の手から子供たちを守るんだ!
次回、『風雲!セラエノ学園』第三話
『お面ライダー龍姫』

「信じてみよう、神や仏がいない世界でも
 お面ライダーはいるんだって…!」
10/11/29 19:22更新 / 宿利京祐
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■作者メッセージ
久々の更新です。
しばらく本編お休みして、こっちを書きますよ〜^^
最近、自分でも本編に勢いが足りなくなってきたと感じ出したので
ここで充電しまくりますw
また、本編で登場させ難いゲストさまを
風雲!セラエノ学園で出して行こうと思います。
実はここは外伝置き場?
NO、ここも本編だw
という言い訳を残しつつ
最後まで読んでいただきありがとうございました^^。

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