act1・魔女っ娘わんわん ねふぇるてぃーた@
る〜るる〜♪
今日は〜、今日は〜嬉し〜給料日〜♪
あら、こんにちは。
本編では出番が多いのに、なかなか誰も本名で呼んでくれないアヌビスことネフェルティータです。
恥ずかしいところ、見られてしまいましたね。
そうなんです、今日は月末の嬉しい給料日なんですよ♪
新しいお洋服買ったり、
演劇も見に行ったり、
ホテルのレストランで美味しいものためたり…、
そうだ、セトも連れて買い物デートでもしようかな。
お給料日で、しかも今日はお休みですから、こうして休日を満喫…え?
お一人様で、それか女同士で寂しくないか…?
………。
……。
…。
…寂しいに決まっているじゃないですか。
寂しいに決まっているじゃないですかー!
私だってね、アヌビスらしくクールに決めてるんですよ!
はしゃぎたいの我慢していい女を演じてるんですよー!
なのに、何で私モテないんですかー!!!
それよりも、好きな人がぜんっぜん、振り向いてくれないんですよ…。
しかも奥さんは美人だし、私も大好きな人だし、娘さんは私の妹みたいな人だし…、勝てる訳がないじゃないですかー!!!
「暴れ牛だぁー!!!」
へ?
こんなところに暴れ牛。
ふっふっふ…、本編で私は戦えない女ですけど、私の能力を使えば牛なんてイチコロですよ。
牛と心を通わせて、鎮めればもーまんたい!
さぁ、カモン牛!
「ハリケーンミ○サー!!!!」
「い、1000万パワー!?」
そこにいたのは牛ではなく、怒り狂ったミノタウロス。
はっきり言って勝てる見込みありません。
すでに目と鼻の先、米粒くらいの距離です。
「だ、誰か妻を止めてくれー!!!」
ああ、この人、コルトちゃんのお母さん…か…。
また夫婦喧嘩ですか…。
羨ましいなぁ…。
バキィィィィィ……
ぴーぽーぴーぽーぴーぽー…
半分意識を失いながら、車田調に吹き飛んでいく私。
ああ、何だかロクなことがないような、そんな予感…。
――――――――――――
ネフェルティータ、目を覚ませ…。
「あ、あなたは…、アヌビス・ゾフィー。」
ネフェルティータ、君はよくやった。
さぁ、私と一緒に犬耳の星へ帰ろう。
「私が帰ってしまえば…、ロウガさんはどうなります…。色々本編でエラい目に会っていますので帰れません。」
ネフェルティータ、君はそんなに人間が好きになってしまったのか。
安心しろ、私は命を二つ持ってきた。
「話が繋がっていませんよ?」
さぁ、これで二人を分離するぞ。
「ちょっと、話を聞いてくださいよ!!」
「はっ!?」
ゆ、夢か…。
偉大な先人が話を聞かない人だったらどうしようかと思いましたが、現世に帰ってこれたようですね。
いやぁ、ほんとにこわかっt…、あれ、身体が動かない…?
そういえばやけに眩しい…。
これって手術台?
そうか…、私、牛に轢かれて…。
「おや、目を覚ましたようじゃな?」
「その声はバフォメット先生!?」
何で手術室にいるんですか!?
「おお、ほんとだ。寝てた方がやりやすかったんだがな…。」
「その声はロウガさん!」
え、手術中ってことは…、私すっぽんぽん!?
こんな形であなたに肌を晒すなんて……!
恥ずかしいけどもっと見て!!!!
「何だかよくわからんが、尻尾が嬉しそうだな?」
「気のせいです。」
「とりあえず、もうしばらく寝てろ。後は脳改造だけで終わりだから。」
「わかりました、もう少し寝て待っt…、いられません!何ですか脳改造って!?」
「五月蝿い女じゃな、脳改造は脳改造。あんだすたん?」
バフォメット先生、後で呪う。
「気にするな。お前はこれから悪の秘密結社サクリストと戦うんだ。ちょうど良く事故ってくれたおかげで実に簡単に事が運んだよ。」
『説明しよう、悪の秘密結社サクリストとは!!
元々サクラを御神体として崇めるよくわからない集団である。
しかし、過剰に行き過ぎた崇拝により、
一切の肉欲を絶ち、
一切の性行為を否定する、
オナニストのオナニストによるオナニストのための世界征服を狙う
恐ろしい悪の秘密結社なのだ!!』
「何なんですか、今のナレーション!悪の秘密結社って!これってあれですよね!?タイトルに『魔女っ娘』って入ってるじゃないですか!それだったら、魔法の国からお誘いが来たり、恋の魔法でルンルン♪みたいな話になるはずでしょう!!!」
「クックック…、作者が魔女っ娘作品などに縁がなかったからな。諦めろ。」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
―――――――――――
「はっ!?」
…夢?
まさかの二段夢オチ!?
良かった…、ロクでもない日々が始まりそうだとは思っていたけど、改造人間になるのだけは…、あれ?
やけにお腹のあたりに妙な感触…。
ま、まさか…、私…、寝ている間に妊娠した!?
いやいや落ち着こう。
落ち着こう、ネフェルティータ。
さすがにそんな妄想は…、まずい。
たまにしかしないけど。
「こ、これはっ!?」
布団を剥ぐってお腹を確かめると、そこには大きなバックルのベルトが巻かれていた。
真ん中にはショ○カーのマークが入っている。
これって…、2号!?
「お、目が覚めたか。」
「ロウガさん!」
返り血塗れの白衣を着たロウガさんがドアを開けて入ってきた。
…夢じゃなかったんだ。
「変身…、しちゃうんですね…。」
「ん?ああ、それ?すまんすまん、それ冗談。」
「じょ、冗談…!?」
…良かった。
やはりあれは夢でしたか。
そうですよね、きっと麻酔が見せた摩訶不思議な夢なんですよね。
いくらなんでも秘密結社とか魔女っ娘とか非現実的ですよね。
「本当はコレで変身するんだ。ポーズもいらないし、楽だぞ?」
「やっぱり渡すんですか!!!!」
渡されたのは細長い油性マーカーより大きいくらいのスティック。
「そこのボタンを押すとな、変身できるから。」
「…初代ウルトラマンですか。」
むしろベーターカプセル…。
「さぁ、アヌビス。悪の秘密結社から世界を守るために、『魔女っ娘わんわん ねふぇるてぃーた』として世界を救うんだ!!!」
「私に選択権はないんですか!?」
「ちなみに正体がバレると、スナイパーに頭を撃ち抜かれるぞ。」
「助けて、セトォー!!!」
こうして私は闘いのなかに否応なく巻き込まれる。
でもこれ…、
魔女っ娘ものじゃなくて…、特撮ヒロインものじゃないの…?
今日は〜、今日は〜嬉し〜給料日〜♪
あら、こんにちは。
本編では出番が多いのに、なかなか誰も本名で呼んでくれないアヌビスことネフェルティータです。
恥ずかしいところ、見られてしまいましたね。
そうなんです、今日は月末の嬉しい給料日なんですよ♪
新しいお洋服買ったり、
演劇も見に行ったり、
ホテルのレストランで美味しいものためたり…、
そうだ、セトも連れて買い物デートでもしようかな。
お給料日で、しかも今日はお休みですから、こうして休日を満喫…え?
お一人様で、それか女同士で寂しくないか…?
………。
……。
…。
…寂しいに決まっているじゃないですか。
寂しいに決まっているじゃないですかー!
私だってね、アヌビスらしくクールに決めてるんですよ!
はしゃぎたいの我慢していい女を演じてるんですよー!
なのに、何で私モテないんですかー!!!
それよりも、好きな人がぜんっぜん、振り向いてくれないんですよ…。
しかも奥さんは美人だし、私も大好きな人だし、娘さんは私の妹みたいな人だし…、勝てる訳がないじゃないですかー!!!
「暴れ牛だぁー!!!」
へ?
こんなところに暴れ牛。
ふっふっふ…、本編で私は戦えない女ですけど、私の能力を使えば牛なんてイチコロですよ。
牛と心を通わせて、鎮めればもーまんたい!
さぁ、カモン牛!
「ハリケーンミ○サー!!!!」
「い、1000万パワー!?」
そこにいたのは牛ではなく、怒り狂ったミノタウロス。
はっきり言って勝てる見込みありません。
すでに目と鼻の先、米粒くらいの距離です。
「だ、誰か妻を止めてくれー!!!」
ああ、この人、コルトちゃんのお母さん…か…。
また夫婦喧嘩ですか…。
羨ましいなぁ…。
バキィィィィィ……
ぴーぽーぴーぽーぴーぽー…
半分意識を失いながら、車田調に吹き飛んでいく私。
ああ、何だかロクなことがないような、そんな予感…。
――――――――――――
ネフェルティータ、目を覚ませ…。
「あ、あなたは…、アヌビス・ゾフィー。」
ネフェルティータ、君はよくやった。
さぁ、私と一緒に犬耳の星へ帰ろう。
「私が帰ってしまえば…、ロウガさんはどうなります…。色々本編でエラい目に会っていますので帰れません。」
ネフェルティータ、君はそんなに人間が好きになってしまったのか。
安心しろ、私は命を二つ持ってきた。
「話が繋がっていませんよ?」
さぁ、これで二人を分離するぞ。
「ちょっと、話を聞いてくださいよ!!」
「はっ!?」
ゆ、夢か…。
偉大な先人が話を聞かない人だったらどうしようかと思いましたが、現世に帰ってこれたようですね。
いやぁ、ほんとにこわかっt…、あれ、身体が動かない…?
そういえばやけに眩しい…。
これって手術台?
そうか…、私、牛に轢かれて…。
「おや、目を覚ましたようじゃな?」
「その声はバフォメット先生!?」
何で手術室にいるんですか!?
「おお、ほんとだ。寝てた方がやりやすかったんだがな…。」
「その声はロウガさん!」
え、手術中ってことは…、私すっぽんぽん!?
こんな形であなたに肌を晒すなんて……!
恥ずかしいけどもっと見て!!!!
「何だかよくわからんが、尻尾が嬉しそうだな?」
「気のせいです。」
「とりあえず、もうしばらく寝てろ。後は脳改造だけで終わりだから。」
「わかりました、もう少し寝て待っt…、いられません!何ですか脳改造って!?」
「五月蝿い女じゃな、脳改造は脳改造。あんだすたん?」
バフォメット先生、後で呪う。
「気にするな。お前はこれから悪の秘密結社サクリストと戦うんだ。ちょうど良く事故ってくれたおかげで実に簡単に事が運んだよ。」
『説明しよう、悪の秘密結社サクリストとは!!
元々サクラを御神体として崇めるよくわからない集団である。
しかし、過剰に行き過ぎた崇拝により、
一切の肉欲を絶ち、
一切の性行為を否定する、
オナニストのオナニストによるオナニストのための世界征服を狙う
恐ろしい悪の秘密結社なのだ!!』
「何なんですか、今のナレーション!悪の秘密結社って!これってあれですよね!?タイトルに『魔女っ娘』って入ってるじゃないですか!それだったら、魔法の国からお誘いが来たり、恋の魔法でルンルン♪みたいな話になるはずでしょう!!!」
「クックック…、作者が魔女っ娘作品などに縁がなかったからな。諦めろ。」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
―――――――――――
「はっ!?」
…夢?
まさかの二段夢オチ!?
良かった…、ロクでもない日々が始まりそうだとは思っていたけど、改造人間になるのだけは…、あれ?
やけにお腹のあたりに妙な感触…。
ま、まさか…、私…、寝ている間に妊娠した!?
いやいや落ち着こう。
落ち着こう、ネフェルティータ。
さすがにそんな妄想は…、まずい。
たまにしかしないけど。
「こ、これはっ!?」
布団を剥ぐってお腹を確かめると、そこには大きなバックルのベルトが巻かれていた。
真ん中にはショ○カーのマークが入っている。
これって…、2号!?
「お、目が覚めたか。」
「ロウガさん!」
返り血塗れの白衣を着たロウガさんがドアを開けて入ってきた。
…夢じゃなかったんだ。
「変身…、しちゃうんですね…。」
「ん?ああ、それ?すまんすまん、それ冗談。」
「じょ、冗談…!?」
…良かった。
やはりあれは夢でしたか。
そうですよね、きっと麻酔が見せた摩訶不思議な夢なんですよね。
いくらなんでも秘密結社とか魔女っ娘とか非現実的ですよね。
「本当はコレで変身するんだ。ポーズもいらないし、楽だぞ?」
「やっぱり渡すんですか!!!!」
渡されたのは細長い油性マーカーより大きいくらいのスティック。
「そこのボタンを押すとな、変身できるから。」
「…初代ウルトラマンですか。」
むしろベーターカプセル…。
「さぁ、アヌビス。悪の秘密結社から世界を守るために、『魔女っ娘わんわん ねふぇるてぃーた』として世界を救うんだ!!!」
「私に選択権はないんですか!?」
「ちなみに正体がバレると、スナイパーに頭を撃ち抜かれるぞ。」
「助けて、セトォー!!!」
こうして私は闘いのなかに否応なく巻き込まれる。
でもこれ…、
魔女っ娘ものじゃなくて…、特撮ヒロインものじゃないの…?
10/11/04 14:41更新 / 宿利京祐
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