読切小説
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俺っ子幼馴染のサキュバスに壁ドンで迫られるてる件
「なぁ、お前は俺の事どう思ってんだ?」

「えっと〜その〜」

 僕、笹原順平は人生で一番の危機に瀕している、それは今まで親友で相棒だと思ってた俺っ子幼馴染サキュバスの向井遥に壁ドンで迫られている事だ。とりあえずやんわり断って今までの関係を貫こう。

「お、俺らは親友で相棒だろ?」

「あぁ、親友でこれからは人生の相棒だな」

 そんな爽やかな笑顔で言わないでくれよ頼むよ、俺はお前の事をこれからも最高の相棒で親友の関係でいたいんだよ。

「なぁ…いいだろ?お前と俺は今まで上手くいってたじゃないか。相性がいいのは今までが証明してるし、俺ら絶対上手くいって」

 うぅ…一体いつからこうなったんだよ…

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  10年前

「お前が引っ越してきたじゅんぺーか?俺ははるかだ、これからよろしくな」

「うん、よろしくね、はるかくん」

 僕たちは10年前、8歳の頃に出会った。この頃僕は今住む町に引っ越してきたばかりで一人でいたら声をかけてきてくれた。今思えばきっとこの時から僕をロックオンしていたのだろう、自覚してたかはわからないけど。

「なぁなぁ、遊ぼうぜ」

「うん、何して遊ぶ?」

「今日は山まで行って虫取りにしようぜ」

「わかった」

 この頃は遥の事を男だと思ってたな。そりゃ真っ黒に日焼けしてタンクトップに短い髪だったら誰もが男だと思うよ…

「えぇー、遥って女の子!?しかもサキュバス!?」

「あぁ、母さんから聞いてると思ったぜ」

 遥が女だとわかったのは出会ってから2年の歳月がたった小学4年生の頃だった。

「えっと、遥ちゃん?」

「今まで通り遥でいいって、俺たち相棒だろ?」

「うん!僕たち相棒だよね」

 この頃は僕も女と男、ましてはサキュバスと男の友情は成立すると思ってたよ。



「あぁ、遥…ちゃん。今日は蓮君たちと先に約束しちゃったんだ。」

「おお、そうか。あと、ちゃんはつけなくていいって言ったろ?俺の仲だろ」

「うん、ごめんね。あ、蓮君が読んでるから行くね」

「おう、またなー」

 僕は小学生高学年になる頃には遥を避けるようになった。理由は男友達に茶化されるのが嫌だったとかそんな理由だったはずだ。
 けど実際は遥と順平はセットみたいな認識だったらしい

 月日は流れ僕たちはともに高校生になった。この頃には遥と順平はもうデキてると
噂になっていた。

「なぁなぁ順平、俺は女子サッカーにしようと思ってんだけど。お前は?」

「え?僕はまだ決まってないから「じゃあ俺のマネージャーで決まりだな」

「え?え?僕に決める権利無いの?」

ここ花山高校の女子サッカー部には生徒一人に専属マネージャーを一人の形を基本としている。この形になった理由としては昔マネージャー一人を部員約20名が取り合い地獄と化したからだそう。

「そうゆう事だから放課後グラウンドに来いよー」

「ちょ、俺の話くらい…行っちゃった」

全く、遥は昔から人の話を聞かずに突っ走ることが多すぎるよ。しかしマネージャーか、嫌ではないけど…

間男「ちーす、ジュンぺー君がマネにならなかったから今日から俺が遥ちゃんのマネでーすwww」肩を組みながら胸をもまれる遥

「ダメだぁぁぁぁあぁぁぁ」

そうだよあいつは俺がいないときっと変な男引っ掛けるに決まってる、俺が相棒として守ってやんなきゃな。

放課後

「おーい順平、部活見学いくぞ〜」

「おう」

そのまま二人で女子サッカー部の集合場所へ向かう、

集合場所には先輩と思しきヘルハウンドと新入生だと思われる魔物とそのマネージャー候補と思われる男子が何人かいた

「おーし、時間だし入部希望者は集まったなー。じゃあ女子はこっちへ、男子はマネージャーに仕事の説明を受けてねー」

「じゃあ行ってくるね」

「おう、頑張ってな」

返事を返すと遥も集団に混ざっていった。そのあとすぐにマネージャーの先輩が来て説明を聞くことになった。

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「っとまあこんなのがマネージャーの仕事かな。何か質問はある?」

特に質問はなかった、周りもそうみたいで場が静まる

「じゃあこっちから質問してもいい?この中で女の子に無理やり連れてこられたのは何人いる?」

すると周りも僕と同じく女の子に連れてこられたのか5人中5人そうですと反応した。

「やっぱそうだよね〜、かくいう俺もさっきのヘルハウンドの彼氏でさ、無理矢理入らされたよ」

と苦笑しながら先輩は語った。

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かくして僕たちがサッカー部に入部してから少し経った、遥はもともと得意だったサッカーの才能を開花させ1年のエースとなっている。僕はまぁ…案外楽しくやってる

「はい、スポドリ」

「おっ、サンキュー」

正直彼女のサポートという事では今までと大差はなかった。故にマネージャの作業に句を感じたことは今までないし何より彼女の笑顔を見れるのは嬉しかった。
今考えるとあの太陽のような輝きを放つ笑顔にすでに魅了されていたのかもしれない。

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キーンコーンカーンコーン

部活が終わる時間となった、彼女たちはクールダウンをするのでゴールやボールの片づけは僕たちマネージャーの仕事だ。この時は大体他のマネとの片づけながらの雑談タイムだ。

「でさぁ、真央が放してくれないからさぁ」

まあ大体猥談になるんだが

「で、順平は遥ちゃんとどうよ」

「俺ぇ?俺はまぁあれだよ」

「あれってなんだよw」

「そもそも俺ら付き合ってねぇし」

マネ仲間は目をまん丸くして驚く

「は?あれで?あれで付き合ってないは無理あるってw」

「ほんとだって…おい、先輩呼んでるから早くしなきゃ」

「ってマジじゃん」

全く俺らが付き合ってないのってそんな不思議なのか?俺からしたらあれが普通なんだけどなぁ…ちょっと遥とも話してみるか

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下校中

「でさぁ〜あいつ俺と遥が付き合ってると思ってるらしくてさぁw」

「俺は付き合ってもいいと思ってるよ」

「だよな〜wって、え?」

聞き間違いか?

「聞き間違い?今なんて言った」

「だから、付き合いたいって言った」 ドンっ

えっ、ちょ、なになになに壁ドン?!…そもそも何で急に

「なぁ、お前は俺の事どう思ってんだ?」

「えっと〜その〜」

「どう思ってんだ?まさか嫌いなんて言うわけないよな」

「お、俺ら親友で相棒だろ?」

「ああ、親友でこれからは人生の相棒だな」

あぁ、逃げられそうにもない…

「お前が悪いんだからな、おれにつきっきりにしないと他の女の匂い体にプンプンさせるお前がな」

「俺それ悪くな「悪いよ」

「おい、早くスマホ出せ」

「え?なん「早く出せ」

「ハイ」

俺は鞄のポケットの中にあるスマホを手渡す、すると彼女は慣れた手つきでスマホを開く、何故かロックは突破された
暫くポチポチと何かをしているようだが「よし」というとスマホを返却された

「お前んちへ連絡したから今日は俺の愛をお前にたっくさん教えてやるからな。逃げんなよ」

と肩を組まれれた。逃げられない、これはもうあきらめるしかないようだ

この瞬間、一組のカップルが誕生したのだ



その後、学校一のお似合いカップルとなり卒業後も一緒の大学に入りそのままゴールイン、遥はサッカーのプロへ行き、俺は彼女を支える主夫にさせられたのは言うまでもない。
22/09/07 00:22更新 / photon

■作者メッセージ
最近は創作意欲がたくさん沸いてくる

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