読切小説
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痴漢電車

とある市内。ごく普通の一軒家や背の低いアパート、所々に高層マンションなどが軒を連ねる住宅街の一角。凍り付くような寒空の下、眩い朝日が煌々と降り注ぐ線路の上を、内部に人を満載した電車が走り抜けて行く。

通勤・通学ラッシュに見舞われている車内は、スーツ姿の会社員や制服姿の学生達など、特定の人種で埋め尽くされていた。暖房の効いた暖かいその場所では、朝刊を読み込むサラリーマン、ヒソヒソと猥談に花を咲かせる魔物の女子学生、イヤホンで音楽を聴きながら携帯電話を弄っている男子学生、その他、人波に揉みくちゃにされながら渋い顔をして吊革に掴まっている人々など、多種多様にひしめいている。職場や学校に至るまでの時間を、それぞれが思い思いに、またはやや窮屈そうに過ごしていた。

ーーひゃ……

そんな雑多な空間の何処かで、小さく、本当に小さく、か弱い悲鳴が上がった。しかしそれは、電車の車輪とレールが織り成す騒音の前にいとも容易く掻き消され、誰の耳にも届くことは無かった。

最後尾の車両、その中央にある自動扉の前に、年端もいかない小柄な女の子が一人、立っていた。左手で扉脇の鉄棒に掴まって、揺れや人波に流されないように堪えている。今しがた、小さな悲鳴を上げた女の子だった。

年の頃は十代前半、背丈は周囲の大人や学生達と比べて幾分低く、齢相応に幼さの残る可愛らしい顔立ちをしている。首には丈の長いタータンチェックのマフラーが巻かれていた。背中に背負った茶色い鞄と、身に纏っている黒いブレザーの胸元に「中」と目立つように刺繍されているのを見るに、市内にある中学校の生徒だと思われた。全体的に飾り気が無い、大人しそうな雰囲気を漂わせている。

外見を見る限り、人間ではなく魔物であるらしい。ロングストレートの黒髪から覗く、側頭部から生えた二本の角。そして腰の辺り、ジャケットの裾からは一対の翼が、スカート上部に開けられた通し穴からは足元まで届く長い尻尾が、それぞれ伸びている。その特徴から、この女の子は魔物の中で最もポピュラーかつ、「彼女達」の象徴とも言える存在、サキュバスであろうと推察できた。

ーーは……ぁふ……っ

半開きになった女の子の口元から、吐息混じりの掠れ声が細く、洩れ出した。先ほどの悲鳴とはまた違う声音だ。湿り気と熱を帯びているそれは目の前の自動扉の窓を白く曇らせ、その後すぐに蒸散し、空気中へと消えた。

車内の暖房のせいか、はたまた身体の調子が悪いのか。女の子の顔も吐息と同様、大分熱っぽく、紅い。しかしそれは暖房の暑さに当てられたにしては朱に染まり過ぎ、風邪を引いているにしてはその顔色はさほど悪くない。……羞恥に染まっている。あえて表現するならば、それが妥当だろうか。

ーーんっ……!

次ぐ強張った声と同時。細く整っていた眉がハの字に歪み、唇は真一文字に結ばれる。畳まれた翼と垂れている尻尾が、ピクリピクリと小刻みに跳ねる。プリーツスカートを掴んだ右手に、キュッと力が籠り。もじもじと内股が擦り合わされ、黒のニーソックスが衣擦れの音を立てた。

電車の揺れに隠されてはいたが、女の子の様子は、明らかにおかしかった。悶え、身動ぎし、ついには顔を俯けて何かを我慢するかのように固く目を瞑る。彼女の心身を脅かしているのだろう、「何か」。それは、一体。そうして身を硬くしたまま、人知れず耐え続ける。

しばらくそうして耐え凌いだのち、女の子は閉じていた瞼を、ゆっくりと開いた。窓の外へと視線を向け、電車の後方へ流れ去る景色が数分前と殆ど変わっていないことを確認し、息をつく。そして弱々しくも、全身に力を込めて。かの「何か」を探るように……否、その「何か」を確認するために、自身の背後へ恐る恐る、振り向いた。

女の子の右後方には、男が一人、立っていた。
見た目はまだ若く、二十代半ば。背丈は成人男性の平均からやや高めの長身で、髪を短く切り揃えた清潔感のある出で立ちをしている。縒れの無いピシリとしたスーツの上には、厚手のロングコートを着込んでいた。快活なサラリーマンといった印象を受けるその男は、右手で吊革に掴まりながら、女の子の身体にピタリと寄り添うように直立している。

今この場所が通勤ラッシュ中の電車内である以上、乗客同士の身体がある程度触れ合ってしまうのは仕方のないことだ。……が、とはいえ、そんな今の状況を鑑みても、女の子と男の身体はあまりに密着し過ぎているように見て取れた。

ーーぁぅ……っ!

幾度目かの呻き声。男の姿を視界に入れてすぐ、女の子はビクリと全身を震わせて、視線を前に戻してしまった。再び伏せた目尻には、薄らと涙が滲んでいる。その様子はまるで、誰かに辱めを受けているかのような……

……目的地に到着するまで決して開放されない密室に、これだけ雑多な人や魔物が溢れていれば、その中に一人や二人、日頃から邪な妄想を抱いている者がいてもおかしくはない。……その妄想を、実際に行動へと移してしまう者も。そして残念なことに、混み合った電車内という人の目が行き届きにくい状況下において、そんな輩の餌食とされてしまう者も当然、存在するのだった。

この場合、前者が「男」。
後者が、「女の子」だった。

電車がカーブに差し掛かり、車内では人も物も大きく揺れた。男の脚の間に置かれている手提げ鞄も左右に揺れて、内容物が軽い物音を立てる。……男は、鞄を手に持っていなかった。右手は吊革。ならば、会社の資料や仕事道具が入っているだろう大事な持ち物を脚の間に預けている左手は、一体何をしているのか。

その左手が、ゆるりと蠢く。

同時に、女の子が細身の身体を捩らせた。電車の揺れや騒音、もしくは自分の世界に意識を傾けている乗客達では、赤の他人である女の子が見せるほんの僅かな異常になど、誰も気付けない。震えにも、呻きにも。そして勿論、男の行為にも。

ーーや、ぁ……っ

男の左手は、女の子のお尻へと伸ばされていた。
尻尾より内側に手を差し込み、スカートの上から女の子の小振りな臀部に触れ、緩急をつけて撫で回している。彼女が大人しくしている時には、ねっとりと、スカートの生地と柔らかな尻肉の質感を愉しむように掌を這いずらせ。逆に何か動きを見せそうになった時には、その行いを戒めるように、やんわりと、それでいて力強く指を食い込ませ、揉み上げる。

男は、痴漢だったのだ。
女の子は自らの肉体に襲い掛かる卑劣な行為に対し、今まで必死に耐えていたのだった。

ーーんぅ……ぅう……っ

女の子は依然、誰にも聞こえることの無い小さな呻きを洩らすばかりだ。助けを求めることも、抵抗することもない。ただただ身を硬くして、声を抑え続けるだけ。彼女が何も出来ないまま現状に甘んじているのは、羞恥からか、嫌悪からか、それとも恐怖からか。何にせよ、女の子に自分から窮地を脱する術は皆無だった。そして、唯一の助け舟であろう周囲の乗客達の中には、自分達のすぐ傍らで行われている淫行に気付けた者など存在しない。

何の抵抗も見せない女の子の反応に、味を占めたのだろう。男の行為は、さらにエスカレートしていった。

ーーひ……っ!

男の手が、スカートを捲り上げた。
女の子は小さく息を呑む。恥辱によって体温が上昇し、鉄棒とスカートを握り込む手が、じっとりと汗ばんだ。

捲り上げた、とはいえ、周囲に気取られてしまうような大っぴらな行動を取るほど、男も間抜けではないようだ。スカートの裾を手元まで静かに手繰り寄せ、指先で小さく摘み上げると、するりと内部に手を侵入させた。行動に一切の迷い、澱みが無い。その手口は明らかに手慣れていた。常習犯なのかもしれない。

侵入した指先は、薄い純白の布地……ショーツへと、触れた。女の子の純真無垢さを体現しているかのようなそれを、男の黒い情欲が穢す。尻肉と太腿の境に位置するショーツの下縁を、右脚の外側から内側にかけてつぅっとなぞり上げていく指先は、そのまま進んでいけば、女性にとって一にも二にも大切な場所、秘所へと到達する以外に、無い。その事実に気が付いてしまった女の子は、戦慄するように呼吸を止めた。男のぬるい体温を纏う圧感が、内股へ差し掛かり。祈るように、固く目を瞑った。

指先は、女の子の秘所へ真っ直ぐ……向かわなかった。途中で進路を変更、指先だけではなく掌全体でもって、お尻をショーツ越しに撫で付けた。

「ふぅ……ッ!?」

予想していた箇所とは全く違う場所への攻めに、止めていた息がまとめて洩れ出した。それは想像以上に大きな音量となって電車内に響いてしまい、女の子は慌てて口を噤んだ。……幸いにも、不審を抱く者は居なかったようだ。周囲の誰からも声は掛からず、一瞬だけ感じた視線もしばらくして消える。危うく気付かれそうになった危機を脱し、思わず安堵の溜息をつきかけて。

ーーひぅっ!?

現状が安堵するような状況では全く無かったことを、男の手、そのものによって思い知らされた。ゴツゴツと節くれ立った大きな掌が、薄布一枚挟んだだけの尻肉を舐めるように這いずり回る。布地の厚いスカートの上から触れられるのとはまるで違う、はっきりと伝わってくる指掌の形状、節々の感触、体温の生暖かさに、女の子の心身は否が応にも掻き乱され、翻弄されるしかなかった。

上下、左右、斜め。手首を捻らせ、軽い回転も加えて。女の子が身悶えする間も、男の掌は小振りな二つの肉球を交互に分け隔て無く、すっぽりと包み込むように愛で続ける。

男は、綿のように柔らかい素材で編まれたショーツの優しい肌触りをいたく気に入ったらしい。時間にして、五分。そして六分。スカートの時よりも遥かに長い間、その手を触れさせていた。行為自体も、徐々に激しさを増している。ただ闇雲に撫で回すだけではない。五本の指を巧みに操り、まるで壊れ物を扱うかのようにやんわりと、それでいて前戯にも似たいやらしい指使いで柔肉を揉みしだいていく。

ーーふっ……ふぅう……っ!

これに堪らないのは女の子だ。男の行為は、決して乱暴ではない。そこに痛みや苦しみは無く。むしろ女の子を身体を労わり、愛し、慈しんでいるかのようなそれは……

ーーひゃぅう……っ!♪

……ぞわぞわと。女の子の背筋に甘く痺れる、微弱に流るる電流の如き感覚を、はっきりと刻み込んだ。

『ドアが、開きます』

と、その時。

気の抜けた空気音を立てて、女の子のいる場所とは反対側の自動扉が開いた。突如現実へと引き戻されて、ハッと我に返る。彼女が痴漢の魔の手から必死に耐え抜いている内に、いつの間にか電車は停車駅へと到着していたらしい。車内の乗客が一斉に出入り口へと殺到する。それに合わせて、男の手はさっと引っ込められていった。

「あ……」

……瞬間、女の子の口から零れた声には、一体どんな感情が込められていたのだろうか。

多数の乗客が駅のホームへと降りていき、その減った分を補充するように、新しい顔触れ達が続々と車内に乗り込んでくる。その間、男も、そして女の子も、その場に立ったまま動かなかった。移動し逃げる隙は幾らでもあった筈なのに、そうしなかった。その事実が、今の彼女の心中を如実に表しているのかもしれない。

乗降が済むまでの間、女の子は息継ぎするように、はぁはぁと、ひたすら早い呼吸を繰り返していた。男に触れられていた部分が、ジンジンと鈍く疼いている。治まる気配の無い疼きは行き場を求め、彷徨い。お尻から最も近い器官である、子宮、そして秘所へと伝播し、そのまま蓄積されていく。

それは女の子にとって、決して不快なものでは、無かった。

『ドアが閉まります。ご注意ください』

車内が再び満員になり、事務的な女性のアナウンスが流れた所で自動扉が閉まる。一度大きく揺れた後、二人を乗せる電車は出発した。再度作られた密室が開放されるまでの数分間。女の子と男は、事実上の二人きりだ。

ーーん……っ♪

発車してすぐ。また男の手が、人波の影で女の子のスカートを捲り上げた。掌から発せられ、お尻へと放射される熱感が、これから男によって齎される未来を暗示している。女の子は鉄棒とスカートを改めて握り締め、すぐさま襲い来るだろう男の攻めに身構えた。今度は、どんな風に自分の肉体を触られてしまうのか。次々浮かぶ想像に、胸の鼓動を高鳴らせて。

男の指先は、女の子の秘所へと吸い込まれていった。

ーー〜〜ッ!?

閉じられた両太腿の付け根、股間部の直下に空いた逆三角形の隙間に、中指と薬指がすっぽりと収まる。次いで、布地が二重になっているショーツの股布部分、クロッチに指先が押し当てられ、そのまま布地の奥、ふにふにとした柔肉の中に埋まった。

ショーツの肌触りを愉しむでもなく、尻肉を執拗に揉み解すでもなく。ワンクッションも置かずいきなり大切な所に触れてきたことに驚いて、女の子はスカートを掴んでいた右手を咄嗟に離し、急いで口元を覆い、声を押し殺した。今まで繰り返されていたねちっこい男の攻めには無かった手段だ。完全に予想外だったその行動に、女の子は目を白黒させる。

そんな女の子の様子には全く構わず、男は痴漢行為を続行する。ショーツ、それもクロッチ越しとはいえ、たかが薄布二枚を隔てただけに過ぎないそこは、元々繊細な感覚を備えている人間の指に様々な触覚情報を送り込んでくる。指先が埋まるのは、女の子のぷっくりと盛り上がった大陰唇。若さ故の張りのある弾力が、触れる指を押し返す。未だ身体的に未発達な彼女の、しかし確かな「雌」の因子を孕んでいるそこは、先ほど刺激を与え続けられていた尻肉からの甘美な疼きを受けて、身体中の何処よりも熱く火照っていた。

しっとりと湿り、微かに滑りを帯びた布地の感触は、汗、によるものだけではなく。恐らくは……

「……濡れてる」
ーーッッ! ぃ、ゃぁ……っ♪

誰にも聞こえないくらい小さく呟かれた男の声は、しかし、女の子の耳にだけはしっかりと届いていた。サキュバスの尖った耳は人間より大きな分、聴覚も良好だ。男の口から自身の有り様をはっきりと聞かされ、その耳を頬と同じくらい真っ赤に染め上げる。そして、依然口を覆っていた手で首元のマフラーを握り締めると、恥ずかしそうに顔の下半分を隠してしまった。

……マフラーの内側から微かに発せられた拒絶の声に、確かな艶と悦が含まれていたのを聞き漏らす男ではない。言葉とは裏腹に、女の子の精神は現状に流されつつある。そう確信したのだろう、目を満足気に細め……嗜虐的に、口の端を歪めた。

ーーんぃ……ッ!♪

そして容赦無く、男の指は、中指と薬指を中心として動き始めた。ショーツを濡らす滑り気のある液体……愛液を指の腹に丹念に絡めて、薄黒く染みになったクロッチ部分を擦り立てていく。愛液の作用によって潤滑になった指が、摩擦も少なく滑らかに、火照った秘所を行き来する。小振りな大陰唇に二本の指を押し付けながらの愛撫は、柔らかなそこを介して内部の秘肉を揉み込み、その場に宿り始めていた劣情を時間と共に増幅させていった。

ーーんくっ、はふ……っ♪

増幅されゆく劣情は、甘い痺れとなって女の子を襲う。尻肉を蹂躙されていた時よりも遥かに強烈なそれは、背筋を猛烈な勢いで駆け上がり、神経を介して全身の隅々まで拡散していく。秘所への愛撫に伴い、ピタリと閉じ合わさった秘裂の奥からこんこんと滲み出てくる愛液は、男の指とクロッチとの間に粘着質な潤いを与え、粘っこい水音を次第に大きくしていった。それは、熱気と湿気、そして淫気に蒸れるスカート内部にのみ、にちゃにちゃと卑猥に響き渡った。

ーーふ……っ♪ くふっ♪ ふぅ……っ♪

指が秘所を一往復する毎に、断続的な吐息がマフラーの内側を湿らせていくが、もはやそんなことに気を回している余裕など女の子には無い。止むことのない痺れがまるで麻薬のように脳髄を蝕み始め、複雑な思考を麻痺させている。彼女の意識の向かう先は、洩れ出る声を抑えること。男の指の感触と動作。そして、下腹部に渦巻く劣情、痺れの正体である……蕩かすような快楽。ただこの三つに集約されていた。

ーーぅ、ぅ……ぅぅう゛あ、あ゛っ♪♪

快楽が脳髄を侵蝕し尽くすまで、大した時間は掛からなかった。遂にはその場所を、たった一つの単語によって支配し始める。気持ち良い。きもちいい。キモチイイ。脳内に浮かんだ全ての思考はただそれ一色に塗り変えられていく。何故声を抑えなければならないのか、その理由すらも薄れ始めて。ほんの僅かに残ったなけなしの理性だけが、淫らな嬌声を張り上げてしまうのを必死になって押し留めていた。

女の子は、男が自身に与えてくれる「キモチイイ」をただひたすら精一杯に、享受していく。

ーーぁうっ♪ ふぁっ、ひ、ひぁっ♪ ひぃっ♪

女の子が快楽に身を任せたのを感じ取ったのだろう、秘所を攻める指がその動きを激しくしていく。それは、実に多種多様。前後する指の早さに強弱を加える。左右の大陰唇を両脇から摘んで、互いにこすり合わせる。その膨らみを二本の指で、円を描くようにこねくり回す。女の子にとって、次々と繰り出される男の指技はあまりにも巧みだった。揺れる電車と男の影に隠れて、快楽に不慣れな小さな身体を何度も何度も、面白いように跳ねさせた。

秘所で生み出された快感は、膣道を介して徐々に徐々に、子宮内へと蓄積されていく。しかし、尻肉を蹂躙されていた時から溜まり続けていた快楽の総量に対し、女の子の子宮が元来持つその許容量は、既に限界に達しつつあり……快感が飽和し、注ぎ過ぎたコップの水のように溢れ出た先を、女の子は垣間見ようとしていた。

『次は、○○駅。次は、○○駅。お降りのお客様はーー』

ふと。女性の声が、車内に設置されたスピーカーから鳴り響く。女の子が快楽の海に沈んでゆく外側では、停車駅への到着を知らせるアナウンスが再び流れていた。勿論そんなものは、陶然と蕩ける女の子には聞こえていない。

だが、男の方は、そのアナウンスの内容に敏感に反応したようだった。アナウンスを聞いて、ちょうど頭上に位置している電光掲示板と窓の外、それぞれに視線を配らせる。その顔には、若干の焦りが見受けられた。

その様子を見るに、どうやら次の停車駅は男が降りる予定の駅だったらしい。電車は徐々にスピードを落としていて、あと数十秒もすれば駅のホームへと到着してしまうだろう。それは当然、女の子への痴漢行為が「最後まで」終わらないまま、中断することを意味する。動揺は行動にも反映され、活発だった指の動きは自然、拙いものへと変化した。

ーー……?

どうして? 女の子が思わず浮かべた不満げな表情には、そんな言葉が張り付いていた。彼女からしてみれば、折角極上の快楽に浸りきっていた最中なのに急に焦らされ、いじわるされてしまったも同然だろう。まさか、もう終わりなのか。そんな不安すらも鎌首をもたげ始め、彼女は紅く上気した顔に物足りなさそうな表情を浮かべ、背後へと振り向きかけて。

「……んむぐッ!?♪♪」

不意に強烈な快感が股間から湧き上がり、甲高い嬌声を上げそうになって、慌ててマフラー越しに口元を押さえ付けた。

拙さを見せていた二本の指先は、今では秘所へと強く押し込まれていた。元々二枚貝のようにピッタリと閉じ合わされていた幼い秘裂は、執拗に弄られたことにより左右へと解きほぐされ、今では桃色に充血した秘肉を覗かせている。押し込まれた指先は、クロッチ部の布地ごと秘裂内に食い込み。快楽神経が研ぎ澄まされて敏感になった秘肉を激しく、それでいて入念に擦り立てた。

今まではねちっこくありつつも、女の子に苦痛を与えまいとする意図が何処かしらに込められていた指の動きは、今はただ、彼女を無理矢理に絶頂へ導こうとする責め苦同然のものへと変わっていた。秘肉。膣口。尿道口。湧き出る愛液を含み切れず、しとどに濡れそぼった布地の繊維が、激しく前後する指先に連れられて、面積の狭い秘粘膜の表面を削ぐように摩擦していく。柔らかな触感の生地で作られているとはいえ、ショーツのそれは繊麗に過ぎる秘粘膜にとって幾分、粗雑だ。当然与えられる刺激も粗く、痛みを伴ってもおかしくはなかった。

ーーんむぅ゛っ♪ ん、んっ、ん゛っ♪ んぅ゛っ♪

にも関わらず。女の子の表情は悦楽に蕩けていた。自身の掌によって抑え込まれた嬌声の代わりに、ギリ、という異音が、女の子の咥内から微かに響く。奥歯を強く噛み締めた音だった。必死に歯を食い縛っていなければ嬌声を我慢出来ないがための、苦肉の策。些か乱雑な男の行為、しかしそれすらも、女の子の身体は今まで以上の快感と受けて……全身を、歓喜に震わせていた。

ひたすら快楽に溺れる女の子には、今居る場所が公共の場所、電車内であるという認識が既に、無い。彼女の意識に他の乗客は存在せず。今の自分が欲しているもの、それを今まさに与えてくれている男のみを認識し、その身全てを委ねている。男の指に導かれるまま、自らの欲望に促されるままに、快楽を得。快楽が飽和するその先を目指さんとする。

ーーんっ♪ んく゛っ♪ ……んん゛っ♪

電車の到着まで、あと三十秒ほど。
車窓の外の景色はいつの間にか、無数のビルが林立する繁華街へとその色を変えていた。高架の上から時折見える道路や歩道には、多数の車や人が溢れている。それぞれの日常の傍ら、通り過ぎていく電車の中で淫蕩に耽る女学生がいようなどとは、彼らは夢にも思っていないだろう。

ーーう゛っ♪ ぇう゛っ♪ ぅ゛ぅうっ♪

到着まで、あと二十秒。
悦びの涙を揺蕩える女の子の眼は虚ろに中空を眺め、車窓の景色を反射する黒い瞳はその実、何の色も捉えてはいない。濡れてぼんやりと霞む視界の中、女の子は無意識の内に、腰を、お尻を、後方へと突き出していた。自然、男の指に股間部が押し付けられる形となる。快感に打ち震える自身の大切な部分を、存分に弄くり倒してほしい。そしてもっともっと、キモチヨクして欲しい。そんな、男の指技に陥落してしまった、性欲に溺れた雌の言外の懇願が、動作としてはっきりと現れていた。

女の子の尻尾の先端部が、彼女を悦ばせている真っ最中の腕に、くるりくるりと、まるで縋り付くように巻き付いていく。気持ち良さそうな痙攣が尻尾を介して伝達し、まるで催促しているかの如き印象を彼に与えた。自身が手を掛けた女の心からの懇願に応えてやれないほど、この男も甲斐性無しではない。

「きゅぅッ……?!?」

容赦の無い愛撫を繰り出していた指先が突如として、女のの持つ性感帯の中でも最も敏感な部位……陰核を捉えた。充血し、すっかり勃起して包皮から顔を覗かせていた肉の芽が、数瞬の内に押し潰され、こねくられ、嬲られる。ショーツ越しとはいえ、快楽神経が極度に密集する部位への激しい攻めは、これまでの愛撫による数多の悦びに、更なる彩りを加えていく。

ーーく……ひぃ……っ♪

プツリ、プツリ。
「二本の指を、激しく、念入りに、秘裂内で往復させる」。そんな至極単純なサイクルに、「陰核の蹂躙」というたった一つのパターンを組み入れた。ただそれだけで、女の子の自意識を繋ぎ止めている糸が、一本一本、乱雑にほつれ、千切れていく。

到着まで、あと十秒。
子宮というダムが決壊し、蓄えられ続けた夥しい量の快感が、一気に放出される……いつしか女の子が心の底から待ち望んでいたその瞬間が、すぐそこまでやってきていた。

ーーくひっ♪ ……ぅひ、ぅう゛う゛、ひ……っ♪♪

ラストスパート。最後の仕上げに入る。
陰核だけを、集中的に。小刻みかつ、乱暴に。

ーーひ、ぐぃ゛っ♪ ……ぃぃぃいい゛い゛っ♪♪

女の子が達するその時まで、揉み込んだ。

「ふぅう゛ッ!!♪♪」

絶頂。
女の子の視界が真っ白に弾け、全身が大きく波打った。
それと全く同時に、電車が停車駅へと到着する。停車に従い金切り声を上げたブレーキが、女の子の嬌声を掻き消し。車両前方へと働く慣性が、淫らに跳ね続ける小柄な体躯を誤魔化した。

もはや聞き慣れた女性のアナウンスと共に自動扉が開き、乗客が再度、出入り口へと殺到する。その影、開いた扉とは反対側の扉の前には、幸せそうに蕩けた表情を、公然と、それでいて誰からも見えない場所で晒している、一人の女の子の姿。雑多な人々で溢れる車内で十数分もの間行われていた淫行は、しかし結局最後まで、誰一人として、その行為に気が付くことはなかった。

絶頂の余韻に痙攣を続ける秘所から、男の指が離れていく。まるで名残を惜しむように、細長く透明な粘液が一筋、両者の間を繋いでいた。滑る感触を指先で転がし、しばしその様子を眺めていた男は……特に何の表情も浮かべることなく。足元の手提げ鞄を拾い、余韻に震える女の子を一瞥したあと、それから一度も振り返ること無く、駅のホームへ歩を進めた。

充足感と……罪悪感。
織り交ざった相反する二つの感情。欲望を満たしたはずの彼の瞳を染めていたのは、ただ、それだけだった。










男が改札口を通り抜け、駅舎の出入り口へ向かおうとした、その時。手提げ鞄を持っていない手、先程まで女の子を蕩けさせていた左手を、何者かの手が捕まえた。

突然の事態に男は驚き……次の瞬間、何かを悟ったように、見開かせた目を固く閉じた。自分の手を掴んだのがもし大人の手だったとしたら、驚いて咄嗟に抵抗していただろう、手を振り払っていただろう。……それが小さくて柔らかい子供の手であると気付いた瞬間、男は自身の身体から力が抜け去り、まるで石膏で塗り固められたかのように脚全体が重く、動かなくなっていくのを感じた。

きっと、観念……いや、「安心」してしまったのだろう。
そうやって他人事のように、今の自身の有様を理解した。

一度だけ、鼻で小さく深呼吸して、覚悟を決める。動かすのも億劫なほどに重くなった脚を無理矢理に動かして、男は自身を引き止めた人物へと、振り向いた。

……果たしてそこには、彼が想像した通りの人物……自分本位な欲望の捌け口、痴漢行為の犠牲者たるサキュバスの女の子が立っていた。男の胸ほどまでしかない小さな体躯に加え、俯けた顔が垂れた前髪に隠れているため、その表情は窺い知れない。もしかしたら、怒りに歪んでいるのかもしれない。頬に涙が伝っているのかもしれない。後ろめたさ故に勝手に脳裏を駆け巡る妄想は、男の胸に鋭い痛みを残していく。

何故自分は、このような卑劣な犯罪行為に走ってしまったのだったか。そう男が振り返ると、当時の記憶が走馬灯のように蘇ってくる。

遡ること一ヶ月前。気が付かない内に落としてしまっていた定期券を拾ってくれた女の子を、見初めてしまった。それが全ての発端だった。女の子の柔和であどけない微笑みに、心奪われてしまったのか。それとも、身に着けているブレザーの下、発育途上の肢体に見え隠れする女の色気に、欲情してしまったのか。はたまた、魔物が持つとされる魅了の魔力が、何かの間違いで作用してしまったのか。どれか一つかもしれないし、全部かもしれない。今更どう考えを巡らせたところで、彼にはもう、確認する術はない。

恐らくあの時の自分は、どうかしていたのだろう。男は過去の自分自身を呪わずにはいられない。容姿端麗で可愛らしい、誰もがそう断言するだろうその見た目。わざわざ落し物を届けてくれ、見知らぬ男にも臆さず可憐な笑顔を向けてくれる、内面の良さ。そんな気立ての良い女をみすみす放っておく輩なんて、いる訳がない。自分がそうであるように。……自分の知らないところで、他の男にあの子を盗られてしまうかもしれない。誰とも知らない馬の骨が、あの子の未熟な肉体を、好き放題に。……絶対に許せる訳が無い、そんなもの。胸中に渦巻く、限りなく理不尽かつ醜悪な感情を男が自覚した時には。既に彼の掌は、女の子の臀部へと触れていた。

助けたはずの男に、恩を仇で返される。それも痴漢行為という、とてつもなく卑劣な手段で。……だというのに。女の子は、他ならぬ男の手に快楽を見出し、確かな悦びに震えていた。そして最後まで一切抵抗すること無く、快感に完全に身を委ねた彼女が、声を必死に押し殺しつつ、達した時……車窓に薄く映り込んだ彼女の顔が、恍惚に満ちているのを認識した瞬間。男は、既に自分だけの力では決して抜け出すことの出来ないドス黒く底の見えないナニカに、自身の全てが支配されたことを察した。

以後、一ヶ月の間。平日の早朝、特に示し合わせた訳でもなく。同じ時間帯、車両最後尾中央の自動扉の前で、人知れず淫行に耽る日々が始まった。……女の子が本当に受け入れてくれていたのかも、分からないにもかかわらず。恐怖や嫌悪に押さえ付けられて、拒絶出来ないだけかもしれないにもかかわらず。

誰でもいい。男は、誰かに自分の行為を止めて欲しかった。女の子を無理矢理に善がらせる、その行為に堪らない充足を得る傍ら、日を追うごとに増していく良心の呵責に苛まれていた。それでも、自分自身ではもう止められない、やめられない。だからこそ。彼は、こうして勇気を出して自身を捕まえてくれた女の子に感謝し、そして、安心した。

これでもう、「こんなこと」をしなくて済む。
それは、女の子をこれ以上傷付けなくて済むという理由からか。それとも、良心の呵責から解放されるからという、至極自分勝手な理由からか。少なくとも今の男に、それを判断できるだけの心の余裕は無い。ただただ、彼の胸中は理由不明の曖昧に過ぎる安堵で、満たされていた。

そうして口をつくのは。当初から言おうとしていて、結局今に至るまで言うことの出来なかった……今の状況を迎えることで初めて言えた、一つの言葉。

「ごめんな、こんなことして」
「!」

謝罪。
謝ったところで、身勝手甚だしい理由によって女の子の心を散々に傷付けてしまったことは、紛れもない事実である。既にもう、取り返しはつかない。それを分かっていながらも、男は、女の子に謝らずにはいられなかった。

女の子はその言葉に反応した様子を見せつつも、俯いたまま顔を上げようとはしない。男は女の子のその態度を、自身の台詞に対する憤慨と受け取った。当然のことだ、これ以上の発言は女の子の心を悪戯に傷付けるだけである、そう判断して。もはや言い逃れにしかならないだろう言葉の羅列を脳裏から全て掻き消した。

男は改めて、女の子を見据える。
さあ、自身の性欲に押し負けた馬鹿な犯罪者を、自分の手で捕まえたのだ。周囲に無数にいる人間達に助けを請うでも、このまま駅の事務室に連行するでも、好きにすればいい。 自分は、そうされるべき人間だ。

……本当に、済まなかった。
そう、心の中だけで、女の子に謝罪して。未だ自身の左手を握っている彼女の動向を、見守った。

……見守って。

「……トイレ、行きたい」

女の子の口から発せられた突飛な言葉に。

「……は?」

当然ながら男は、間抜けな返事で返すしかなかった。

「……トイレに、行きたいんです」
「なに、を……」

繰り返し女の子が呟き、対する男の脳内は疑問符に満ち溢れる。痴漢の犯人を捕まえたのだ。なのに助けを呼ぶでも駅員に引き渡すでもなく、何故この状況からそんな言葉が飛び出てくるのか。理解不明な女の子の言動に全く要領を得ず、男はつい、聞き返そうとして。

女の子が不意に、顔を上げた。

その顔に浮かんでいたのは。
辱めを受けたことに対する怒り、ではなく。
気持ち悪いモノを見るかのような嫌悪、でもなく。
些細な欲求のために人生を無駄にした犯罪者に向ける憐み、ですらなく。

紅くのぼせた頬、力無くふやけた口元、ドロドロに蕩けた瞳に扇情的な色を乗せた、それは……

情欲。

「っ……!」

男の目が再び、驚愕に見開かれる。
それには全く構うことなく。彼の目を熱い視線で真っ直ぐに射抜いたまま、女の子はゆっくりと、話し始めた。荒く熱っぽい吐息と共に鼓膜をくすぐる声音は、まるで客寄せする娼婦のように甘く、艶っぽく。

「実は、ぁ……電車に乗っていた時から、ずっとおしっこを、くふっ……我慢、していて。今すぐにでもトイレに、行きたいんですけどっ、んっ!♪ ……はあぁ……っ♪」

そこに十代前半の純真無垢な女の子の姿は、どこにもなかった。上気し切った顔は発情したそれであり、時折途切れる声、その合間に零れる音は、もはや嬌声にしか聞こえない。ふと視界の端に光の反射を捉え、男がそちらに視線を移せば、その場所、スカートの下に覗く白い内股には透明に煌く液体が幾筋も伝っていた。膝が小刻みに震えていて、今握られている手が離されてしまえばすぐにでも崩れ落ちてしまいそうだった。

痴漢行為を終え、罪悪感に苛まれたことで萎え始めていた下腹部のモノが、再び昂ぶりだす。目の前の信じ難い光景に瞼を瞬かせる陰で、ドス黒いナニカに自身が再び支配されていくのを男は、しっかりと感じていた。

「 ……探しても、ぉ……全然、見つからなぁっ♪ ……いん、です……っ」

嘘だ。男は、そう思った。
男はいつも、痴漢行為に及んだ後は逃げるように女の子の元を去っていた。が、それでも、女の子が通う学校がこの駅を降りた先にある、ということくらいは知っていた。彼女はわざわざ、痴漢を追い掛けてこの駅に降りた訳ではない。この駅を毎日使用しているだろう彼女がトイレの場所も知らないというのは、些か不自然だった。

では何故、女の子はそんな嘘をついているのか。彼女の有り様を間近で見ている男にとって、その理由を察するのは、極めて容易だった。

「なので……っ、連れて、行って。もらえませんか、ぁ? ……もしも並んでる、とっ♪ ……困る、ので。出来るだけ、人気の無い所、へぇ、ぇえ……っ♪」

……誘っている。
そう理解した瞬間、男は。「良心の呵責」という言葉も、「罪悪感」という言葉も。自身を縛り付けていた全てのモノが完璧に消え去ったことを、理解した。

「お願い、し、あっ!?♪♪」

魔物に誘惑される。それは即ち彼女達からの強い好意の現れであるという、もはや世間一般の常識となっている事実を受けて。男は、女の子が最後まで言い終わる前に、強く、それでいて優しく。彼女の手を握り返した。

「うん、いいよ」

そして、「了承」の意味を込めた言葉を、一つ、二つ。

「実は、俺もね。ずっと前から、シたくてシたくて堪らなかったんだ。」

君とね、と。そこだけ女の子にしか聞こえないように、ボソリと付け加える。無論それは、小便のことではない。その言葉で彼女の膝がくず折れかけるのを、握り返した手を支えることで押し留めると、そのまま腕を引き、周囲の人間達の視界から逃れるように歩き出した。

向かう先は勿論、女の子が希望する通りの場所。
いつかこんな日が来るかもと密かに願い、駅周辺を探索した末に見つけた、人の滅多に来ない場所。

「……なら。……だったら、ぁ。」

覚束無い足取りながら、遅れないよう従い歩く女の子は、男の背に向かって。

「思いっきり、好きなだけ、好きなように、ぃ……シちゃって、ください……っ♪ ……我慢は身体にっ♪ ……毒、ですから、ぁ♪♪」

今にも叫び出しそうに絞り出した声を、歓喜に震わせた。

それきり二人は、目的地へ向けて黙々と歩みを進める。
活気に満ち溢れたコンクリートジャングルの影へと身を隠した十数分後。何処とも知れない空間で、狂おしいまでの情事に耽る二人のことを。

知る者は当然、誰一人としていなかった。


14/06/18 12:14更新 / 気紛れな旅人

■作者メッセージ
「自分の意思で痴漢していると思っていたら、実は女の子によるすごく回りくどい誘い受けだった」話、いかがでしたでしょうか。

エロいシーンを書くのは久しぶりだった上、リアルの事情が重なってしまい、やたら難産な作品になってしまいましたね。こうして完成できて、良かったです。

まさかの本番シーン無しですが、こういった痴漢物は本番シーンが入ってしまうと「どう考えても周りにバレてんだろ!w」とか考えてしまって萎えてしまう人間なので、あえて入れなかったというのがあります。ぶっちゃけ弄くり回してるだけってシチュの方が燃える。

……まぁ、途中で息切れしてしまった部分も大いにあるのですが(泣) これが私の限界か……

いつかガッツリとしたエロシーンを書きたいところではありますね。魔物娘らしく。激しくて淫らな癖に愛情たっぷりなシチュは大好物です。このジャンルにのめり込んだ理由ですね。

今回はこの辺で。次は……何を書こうかなぁ。砂糖吐く系か、王道なボーイミーツガールか。どっちかになりそうですかね。あ、ただヤリまくるだけってのもありかもしれない。書きたいのが多過ぎて、悩みます。

では。

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