後編
私です。
浮気をしたらあれよあれよ事が進み、気付けば嫁さんが二人になっていました。
「旦那様ぁ…♡」
「だ、だんなさま…♡」
両手に花である。
いやほんとによかったのだろうか、ひょっとして寧々さんに言い包められているのでは、という思考は両腕に押し付けられる胸の感触によってかき消される。
や、やわらかい…。
「…お主は良かったのか?わしみたいな悪戯好きな狐と添い遂げるなどと」
「三人で暮らす、というのは私としても願ったり叶ったりな話です。さっきは苦し紛れな嘘をついてすみませんでした。スズさんこそ私みたいな男でほんとに良いんでしょうか…」
「惚れたからこそ幻術使うて襲ったんじゃ。既に女がいる匂いがした故な、少しばかり悪戯もかねてじゃが」
「ふーん…」
トーンの低い声で相槌を打つ寧々さん。
やだめっちゃ怖い。
「ね、寧々には悪かったと思っとるよ!?まさか手を出した男の嫁が知り合いだとは想像できんかった…」
「まったく…。襲った件も、そのあとしばらく旦那様を誘惑していた件も、私はとっくに許しています。あとはスズさんのお気持ちを聞かせてくださいな」
「う、うむ。わしはお主のことが好き…いや大好きじゃ。わしのことも幸せにしてくれ…」
「は、はい!不肖な男ですが、二人に寂しい思いはさせないと誓います…!」
「お主…♡」
「ふふふ♡では改めて♡三人で仲直りセックス、いたしましょう♡」
◆
寧々さんへの後ろめたさから解放された私は、左右それぞれから身体を擦り付ける二人に興奮の波を押し返す。
身体の右側に絡みつく寧々さんには肌表面の淫液を掬い取るように全身を撫でまわしてみる。
掴み心地が素晴らしい臀部から、興奮具合と連動して激しく上下運動を繰り返す臍へと指を這わせると「あんっ♡」と寧々さんは可愛らしく喘いだ。
私は指の行き先を寧々さん自慢の乳房へと設定する。行き場なく臍をぐるぐると周回していた指は鳩尾をつーっと駆け上がり、麓に到達するや否や魅惑の双丘をかぷりと咥え込んでしまった。
分泌が止まらない粘液の滑り気が乳を揉んでくれと煽っていたからだ。
揉みしだく過程でたまに手のひらにコリコリと当たる乳首を摘まめば喘ぎ声の音量も大きくなり、触覚・聴覚から性的興奮を刺激され続けた私にとって、彼女への胸責めはもはや私の意志で止められるものではなくなっていた。
一方で左半身にじゃれつくスズさんは口を大きく開けて涎を垂らしている。その姿は発情を迎えた獣そのものだ。
はぁはぁと淫靡な呼吸を続ける口内は淫臭立ち込める蜜壺と化しており、私はそこに指を差し込んでみる。
試しに入れた人差し指がかぷりと甘噛みされ、あたたかい唾液でコーティングされた舌や唇に迎え入れられた。
およそ私の指は食虫植物に誘われ食べられた哀れな虫といったところだろう。
人差し指は唇で動きを封じられ、その先端を舌でレロレロと舐められる。
指の腹に当たるザラりとした感触をもっと味わいたくて、唇を掻き分け中指も挿入するとスズさんの舌は指を二本ごと包み込んでしまった。
それからはふやけるまでに指に絡みつこうとする舌と、口の中全体の触感を味わいたい指との攻防が続き、気付けば彼女の口周りはだらしなく蜜まみれになっていた。
「おっぱいばかりいやらしいお人♡私も旦那様のおちんちん、触りますね」
「じゅる、れろれろ、ぷはぁっ。わしもお主のちんぽ、触るぞ」
二人の細い手が私の愚息へとあてがわれる。
今日は散々おあずけを喰らってからの刺激だからか、やたらめったらに気持ちがいい。
「あらあら。まだ撫でただけなのにおつゆがたっぷり。たっぷりシコシコしてあげますからいっぱい気持ちよくなってくださいね♡」
「だからと言って手だけで射精はするなよ。出すならわしと寧々の膣に全て出すのじゃ」
「まあ。スズさんったら厳しい。旦那様♡我慢できなかったら射精しちゃってもいいんですよ♡」
耳元で二人に囁かれる内容は対照的で、片や射精を促す甘言、片や手での射精を禁じる峻烈な言葉。
蠱惑的な誘惑の板挟みに私のペニスは更なる剛直を見せる。
「ふふっ♡出して♡いっぱい気持ちよくなってください♡」
「あはっ♡出すな♡上がってる精液は交尾用に取っておけ♡」
「射精してください♡」「射精するな♡」
言葉に合わせて苛烈になる彼女たちの手の動きに、ついに私のペニスは上りつつあった精液の流れを堰き止められなくなった。
びゅ〜〜〜っびゅるるるるっ♡♡♡
「すごっ♡あ〜あ、お主出しおったな♡この節操無しめ♡だが…はむっれろっ、じゅるっ…。こんな濃いもの中で出されたら一発で孕むかもしれなかったな♡」
「いつ見てもすごい射精です♡旦那様ご覧ください…。旦那様の精子が手にこんなに掛かって…♡んーっちゅっじゅるっ♡相変わらず旦那様の精液はおいしゅうございます♡」
大量に吐き出された私の精液が二人の手、顔、胸を白色に染め上げている。
たった一度の射精にもかかわらず、二人の女性を自分のものにしたという感覚が得も言えぬ背徳感を誘う。
「すごく気持ちよさそう♡旦那様はそのまま私のおっぱいに甘えててくださいね♡」
そう言うと寧々さんは私の上に覆いかぶさってきた。
視界が塞がれた先に待つのは天国のような圧迫感。
大きな膨らみが生み出す嫋やかな感触を顔全体で感じ取る。
しかしこれだけは満足できない。
ふくらみの先端を舐めたい。
舌を使って胸全体をべろべろと舐めまわしながらびんびんに勃起した乳首を探し出し、しゃぶりついて彼女の喘ぎ声を引き出そうと試みる。
しかし出てくる声は女の悦びではなく、母性に溢れた慈しみの受容であった。
「まぁまぁ♡旦那様は赤ん坊ちゃまでしたね♡ほーらママのおっぱいおいちいでちゅか♡」
まるで大人として扱われていない悔しさから私のペニスは再び興奮の色を見せる。
二人の女性を何度も雌に変えてきた私の象徴が、数分前に大量に吐き出したとは思えないほどに復活している。
「すん、すんすん…。お主のちんぽ、さっきよりも雄臭くて硬くて…♡そろそろ我慢できんぞ…。なあ寧々、わしが先に入れてもいいか…?」
「そうですねぇ…。本当なら私も今すぐ旦那様を奥で感じたいのですが…。今は赤ちゃん旦那様のお世話で忙しいので…♡仕方ありません。お先にどうぞ…♡」
「よ、良いのか…?…じゃあ早速♡いただこうかのう♡」
寧々さんの乳首に夢中だった私は、下半身に突如訪れる破滅的な快楽に意識を失いかける。
媚薬でできたわたあめの中に挿入するような感覚、ふわふわとした膣感はスズさんによるものだろう。
「ああ〜〜♡七尾狐を一匹の雌に貶めた凶悪魔羅めっ♡罰として子宮にたっぷり注いでもらうぞ♡」
淡い感覚が延々と私の剛直を襲い続ける。
長くゆっくりとしたストロークで行われる彼女とのセックスは、膣全体で竿の根元から先端までをじんわりと食べられているような気分だった。
スズさんが深く腰を落とすと鈴口が子宮口との邂逅を果たす。
ちゅっちゅっという音が聞こえそうなほどにネットリとした快感が亀頭を撫でる。
幾ばくかの性器同士によるキスのあと、スズさんが腰を上げるのに合わせてカリ裏が膣ひだを激しく掻き分けた。
「ん〜〜〜♡♡♡」
スズさんにとってもカリ首が与える刺激はたまらないようで、腰の動きに合わせてびく膣の奥がびくんびくんと震えていた。
やがて陰茎は膣の浅い場所に到達し、その先端部分だけをぐっぽりと咥え込む。
亀頭のみへ加えられる刺激がセックスの快感をより鮮明なものと仕立て上げる。
スズさんの腰遣いも緩慢な抽送から竿の先端だけを弄ぶ、高い位置でのグラインドへと変化していた。
「ほれほれ♡腰を浮かして先っちょだけの責め…たまらんじゃろう♡」
執拗なまでの亀頭責めに睾丸から何かがせり上がるのを感じた。
二度目の吐精を行おうと海綿体が更に硬化しているのを感じ取ったのか、スズさんも膣壁の動きを活発にしながら最後の迎え入れの準備をしている。
「出そうなのか?ん〜?淫乱狐に種付けしたいのか?本能的にお前だけの雌だと分かりこませる特濃射精するか?…良いぞ♡最後は全部子宮に流し込め♡」
スズさんに射精の催促を受け、そのまま腰を突き上げる。
私にまたがる彼女の腰をズン、と一突きし彼女の子宮膣にありったけの精液を送り込む。
セックスの間ずっと舐めとり続けていた寧々さんの粘液のせいもあって、その量は常人からは想像もできない夥しいものだった。
「〜〜〜〜♡♡♡♡!!!」
本気の種付けと同時に彼女も絶頂に達したようで、口をぱくぱくと開けながらセックスの余韻を最大限に味わっていた。
「スズさんったら言葉もできないくらい善がりきっちゃって…。旦那様?次は私の番ですから、おっぱいちゅっちゅの時間は終わりですよ」
重く柔らかなマシュマロから解放された私は、絶頂の波に浸るスズさんの姿を目にする。
長く美しい金色の髪から生える耳はだらしなく垂れ、絹のようになめらかな尻尾は受容出来る快感の限度を超えたせいかボサボサに逆立っていた。
「ほらスズさん、早くおちんちん抜いちゃってください」
「そそそそ、そうは…言っても…気持ち良すぎて…腰が抜けて…んっ♡しもうた…♡」
ブルブルと身体を震わせながらやっとという感じに返事をするスズさん。
その様子を見た寧々さんはこれから自分の身に起こる出来事を想像したのか、含みのある笑みを浮かべながらスズさんの動きを手伝っていた。
◆
「よいっしょ…と。まあまあまあ♡スズさんのおまんこからこんなにも精液が♡旦那様ったら容赦のないこと♡」
膣から精液があふれ出すスズさんを隣の布団に寝かせ、ようやく寧々さんと正面から対峙する。
後頭部で結ばれていた黒髪は重力のままに垂れ落ち、汗か粘液か分からないほどに混濁した彼女の体液が月明かりに照らされ、全身の肌を艶めかしく飾っている。
「私キスがしたいです…♡」
その言葉とほぼ同時に彼女の唇を感じる。
数回唇が触れ合った段階で、私たちは言葉も交わさず舌を絡めあう。
「はむっ…ちゅるっ…れろれろっ…ちゅぅ♡」
絡み合っているのは舌だけではない。
彼女の下半身は私の足ににゅるにゅると絡みつき、こちらが動けるだけの猶予を一切与えない。
上半身とて自由があるわけではなく、首に手をまわされ、再び胸を押し付けられる。
寧々さんの勃起した乳首が私の乳首に擦り付けられ、言葉にならない微小な快感が生じた。
「んっ…ふうっ…チュッ…♡…ぷはぁっ♡」
甘く激しい口付けが終わり彼女の舌に別れを告げると、交換し合った唾液が名残惜しそうに二人の間に橋を作る。
二人の口からこぼれた唾液は寧々さんの乳の上にぽたぽたと滴り落ち、乳首同士のキスのための潤滑油となっていた。
「あんっ♡お腹に何か当たってます♡わるぅ〜い狐さんを退治したおちんちんかな♡」
三度目の屹立だった。
「では旦那様♡おかえりなさい♡」
またしても挿入時の耐え難い快楽に意識が飛びそうになる。
鰻女郎の膣は締まりの良い別の生き物のようである。
蜜壺に誘いこまれた哀れな獲物を、彼女の膣ひだひとつひとつが愛撫する。
寧々さんの肉厚な腰回りの筋肉が膣そのもの蠕動させ、私のペニスを咀嚼しているようだった。
「はぁっ♡♡旦那様のおちんちん凄くおっきぃ…っ!たくさんパンパンしましょうね…♡」
寧々さんはそう言うと落とし込んだ腰を再び持ち上げ、そしてまた落とした。
スズさんの時とは異なる、激しい抽送。
「寧々さん、ちょっ激しい…っ!」
「ダーメっ♡旦那様は襲われててくださいっ♡」
こちらの口を塞ぐように彼女の唇が降ろされる。
じゅるじゅるという貪られるようなキスで私の理性が溶かしつくされていくのを感じた。
互いに触れ合えるだけの肌表面でくっ付きあいながらも腰だけは苛烈な上下運動が行われる。
「あっ♡出そうですか?じゃあ一回出しましょうか♡」
びゅるるるっっ〜〜〜〜♡♡♡
甘美な接吻の中で、私は漏らすように射精した。
身体のどの部位にどういった快感が充てられているのかの判断さえつかないまま、ただただ「私」を襲うエクスタシーに溺れてしまう。
何となく「とてつもない気持ち良い射精をした」という認識が浮かび上がる段階で、寧々さんの腰の動きが再開された。
接合部からあふれ出す精液は二人の交わりをより激しくするためだけの道具でしかなく、寧々さんの思うままに勃起させられ、そして果てを迎える。
「旦那様の精子がお腹を叩くたびに子宮がビリビリします♡可愛い旦那様♡愛しの旦那様♡私を、そしてスズさんを、何度も何度も汚してくださいね♡」
「あ゛あ゛〜〜っ♡♡旦那様のおちんちんでまたイっちゃいますっ♡旦那様もまた出そうですか♡今度は膣圧で果ててください♡何度も何度もマーキングしてください♡」
「何度も種付けされてもうお乳出てきそうです♡旦那様おっぱい吸って♡勃起乳首舐めて♡」
幾度も幾度も射精する。
彼女に膣出しするたびに発せられる体液・フェロモンが更なる種付けを誘引し、無限に身体を重ねる。
そうだった、忘れていた。
スズさんを怒らせても決して叱られることはない。
ただ少し、ほんの少し……いや、やっぱり割と本格的に──
いやらしく食べられるだけだ。
◆
「おはようございます、旦那様」
「おはようございます寧々さん…」
翌朝、私は寧々さん腕の中で目を覚ました。
彼女の乳首に甘えながら眠りについていたようで、彼女の乳房には唾液がべったりと付着していた。
「あっすいません、朝から汚してしまって…」
「良いのですよ♡おっぱいにしゃぶりつく旦那様可愛かったです♡」
思考がはっきりしてきた段階で背中にも柔らかいものが当たっていることに気付く。
「むにゃむにゃ…。旦那さまぁ…わしのおっとぉ…」
「スズさん…?動けないんですけど…?」
「まだ御眠のようですね。仕方ありません、旦那様の一突きで快感まみれになったのですから」
スズさんもどうやらセックス直後に意識を失ってそのまま寝てしまっていたらしい。
寝相のせいか、後ろからがっちりとホールドされてとてもじゃないが身動きが取れない。
「とりあえず今は三人でゆっくりと過ごすとしましょう」
「そうですね…」
今日から始まる三人での生活。
嫋やかで気立ては良いが怒らせると性的な意味で怖い鰻女郎の寧々さん。
悪戯好きだが心は乙女、いるだけで賑やかな妖狐のスズさん。
二人を大切にしよう。
何があっても二人と最後まで添い遂げよう。
緩やかに過ぎる朝の布団の中で、私はそう誓ったのだった。
「あっでも…」
「しばらくはこんな感じで搾り取らせてもらいますからね♡」
………マジで浮気だけは気を付けよう。
浮気をしたらあれよあれよ事が進み、気付けば嫁さんが二人になっていました。
「旦那様ぁ…♡」
「だ、だんなさま…♡」
両手に花である。
いやほんとによかったのだろうか、ひょっとして寧々さんに言い包められているのでは、という思考は両腕に押し付けられる胸の感触によってかき消される。
や、やわらかい…。
「…お主は良かったのか?わしみたいな悪戯好きな狐と添い遂げるなどと」
「三人で暮らす、というのは私としても願ったり叶ったりな話です。さっきは苦し紛れな嘘をついてすみませんでした。スズさんこそ私みたいな男でほんとに良いんでしょうか…」
「惚れたからこそ幻術使うて襲ったんじゃ。既に女がいる匂いがした故な、少しばかり悪戯もかねてじゃが」
「ふーん…」
トーンの低い声で相槌を打つ寧々さん。
やだめっちゃ怖い。
「ね、寧々には悪かったと思っとるよ!?まさか手を出した男の嫁が知り合いだとは想像できんかった…」
「まったく…。襲った件も、そのあとしばらく旦那様を誘惑していた件も、私はとっくに許しています。あとはスズさんのお気持ちを聞かせてくださいな」
「う、うむ。わしはお主のことが好き…いや大好きじゃ。わしのことも幸せにしてくれ…」
「は、はい!不肖な男ですが、二人に寂しい思いはさせないと誓います…!」
「お主…♡」
「ふふふ♡では改めて♡三人で仲直りセックス、いたしましょう♡」
◆
寧々さんへの後ろめたさから解放された私は、左右それぞれから身体を擦り付ける二人に興奮の波を押し返す。
身体の右側に絡みつく寧々さんには肌表面の淫液を掬い取るように全身を撫でまわしてみる。
掴み心地が素晴らしい臀部から、興奮具合と連動して激しく上下運動を繰り返す臍へと指を這わせると「あんっ♡」と寧々さんは可愛らしく喘いだ。
私は指の行き先を寧々さん自慢の乳房へと設定する。行き場なく臍をぐるぐると周回していた指は鳩尾をつーっと駆け上がり、麓に到達するや否や魅惑の双丘をかぷりと咥え込んでしまった。
分泌が止まらない粘液の滑り気が乳を揉んでくれと煽っていたからだ。
揉みしだく過程でたまに手のひらにコリコリと当たる乳首を摘まめば喘ぎ声の音量も大きくなり、触覚・聴覚から性的興奮を刺激され続けた私にとって、彼女への胸責めはもはや私の意志で止められるものではなくなっていた。
一方で左半身にじゃれつくスズさんは口を大きく開けて涎を垂らしている。その姿は発情を迎えた獣そのものだ。
はぁはぁと淫靡な呼吸を続ける口内は淫臭立ち込める蜜壺と化しており、私はそこに指を差し込んでみる。
試しに入れた人差し指がかぷりと甘噛みされ、あたたかい唾液でコーティングされた舌や唇に迎え入れられた。
およそ私の指は食虫植物に誘われ食べられた哀れな虫といったところだろう。
人差し指は唇で動きを封じられ、その先端を舌でレロレロと舐められる。
指の腹に当たるザラりとした感触をもっと味わいたくて、唇を掻き分け中指も挿入するとスズさんの舌は指を二本ごと包み込んでしまった。
それからはふやけるまでに指に絡みつこうとする舌と、口の中全体の触感を味わいたい指との攻防が続き、気付けば彼女の口周りはだらしなく蜜まみれになっていた。
「おっぱいばかりいやらしいお人♡私も旦那様のおちんちん、触りますね」
「じゅる、れろれろ、ぷはぁっ。わしもお主のちんぽ、触るぞ」
二人の細い手が私の愚息へとあてがわれる。
今日は散々おあずけを喰らってからの刺激だからか、やたらめったらに気持ちがいい。
「あらあら。まだ撫でただけなのにおつゆがたっぷり。たっぷりシコシコしてあげますからいっぱい気持ちよくなってくださいね♡」
「だからと言って手だけで射精はするなよ。出すならわしと寧々の膣に全て出すのじゃ」
「まあ。スズさんったら厳しい。旦那様♡我慢できなかったら射精しちゃってもいいんですよ♡」
耳元で二人に囁かれる内容は対照的で、片や射精を促す甘言、片や手での射精を禁じる峻烈な言葉。
蠱惑的な誘惑の板挟みに私のペニスは更なる剛直を見せる。
「ふふっ♡出して♡いっぱい気持ちよくなってください♡」
「あはっ♡出すな♡上がってる精液は交尾用に取っておけ♡」
「射精してください♡」「射精するな♡」
言葉に合わせて苛烈になる彼女たちの手の動きに、ついに私のペニスは上りつつあった精液の流れを堰き止められなくなった。
びゅ〜〜〜っびゅるるるるっ♡♡♡
「すごっ♡あ〜あ、お主出しおったな♡この節操無しめ♡だが…はむっれろっ、じゅるっ…。こんな濃いもの中で出されたら一発で孕むかもしれなかったな♡」
「いつ見てもすごい射精です♡旦那様ご覧ください…。旦那様の精子が手にこんなに掛かって…♡んーっちゅっじゅるっ♡相変わらず旦那様の精液はおいしゅうございます♡」
大量に吐き出された私の精液が二人の手、顔、胸を白色に染め上げている。
たった一度の射精にもかかわらず、二人の女性を自分のものにしたという感覚が得も言えぬ背徳感を誘う。
「すごく気持ちよさそう♡旦那様はそのまま私のおっぱいに甘えててくださいね♡」
そう言うと寧々さんは私の上に覆いかぶさってきた。
視界が塞がれた先に待つのは天国のような圧迫感。
大きな膨らみが生み出す嫋やかな感触を顔全体で感じ取る。
しかしこれだけは満足できない。
ふくらみの先端を舐めたい。
舌を使って胸全体をべろべろと舐めまわしながらびんびんに勃起した乳首を探し出し、しゃぶりついて彼女の喘ぎ声を引き出そうと試みる。
しかし出てくる声は女の悦びではなく、母性に溢れた慈しみの受容であった。
「まぁまぁ♡旦那様は赤ん坊ちゃまでしたね♡ほーらママのおっぱいおいちいでちゅか♡」
まるで大人として扱われていない悔しさから私のペニスは再び興奮の色を見せる。
二人の女性を何度も雌に変えてきた私の象徴が、数分前に大量に吐き出したとは思えないほどに復活している。
「すん、すんすん…。お主のちんぽ、さっきよりも雄臭くて硬くて…♡そろそろ我慢できんぞ…。なあ寧々、わしが先に入れてもいいか…?」
「そうですねぇ…。本当なら私も今すぐ旦那様を奥で感じたいのですが…。今は赤ちゃん旦那様のお世話で忙しいので…♡仕方ありません。お先にどうぞ…♡」
「よ、良いのか…?…じゃあ早速♡いただこうかのう♡」
寧々さんの乳首に夢中だった私は、下半身に突如訪れる破滅的な快楽に意識を失いかける。
媚薬でできたわたあめの中に挿入するような感覚、ふわふわとした膣感はスズさんによるものだろう。
「ああ〜〜♡七尾狐を一匹の雌に貶めた凶悪魔羅めっ♡罰として子宮にたっぷり注いでもらうぞ♡」
淡い感覚が延々と私の剛直を襲い続ける。
長くゆっくりとしたストロークで行われる彼女とのセックスは、膣全体で竿の根元から先端までをじんわりと食べられているような気分だった。
スズさんが深く腰を落とすと鈴口が子宮口との邂逅を果たす。
ちゅっちゅっという音が聞こえそうなほどにネットリとした快感が亀頭を撫でる。
幾ばくかの性器同士によるキスのあと、スズさんが腰を上げるのに合わせてカリ裏が膣ひだを激しく掻き分けた。
「ん〜〜〜♡♡♡」
スズさんにとってもカリ首が与える刺激はたまらないようで、腰の動きに合わせてびく膣の奥がびくんびくんと震えていた。
やがて陰茎は膣の浅い場所に到達し、その先端部分だけをぐっぽりと咥え込む。
亀頭のみへ加えられる刺激がセックスの快感をより鮮明なものと仕立て上げる。
スズさんの腰遣いも緩慢な抽送から竿の先端だけを弄ぶ、高い位置でのグラインドへと変化していた。
「ほれほれ♡腰を浮かして先っちょだけの責め…たまらんじゃろう♡」
執拗なまでの亀頭責めに睾丸から何かがせり上がるのを感じた。
二度目の吐精を行おうと海綿体が更に硬化しているのを感じ取ったのか、スズさんも膣壁の動きを活発にしながら最後の迎え入れの準備をしている。
「出そうなのか?ん〜?淫乱狐に種付けしたいのか?本能的にお前だけの雌だと分かりこませる特濃射精するか?…良いぞ♡最後は全部子宮に流し込め♡」
スズさんに射精の催促を受け、そのまま腰を突き上げる。
私にまたがる彼女の腰をズン、と一突きし彼女の子宮膣にありったけの精液を送り込む。
セックスの間ずっと舐めとり続けていた寧々さんの粘液のせいもあって、その量は常人からは想像もできない夥しいものだった。
「〜〜〜〜♡♡♡♡!!!」
本気の種付けと同時に彼女も絶頂に達したようで、口をぱくぱくと開けながらセックスの余韻を最大限に味わっていた。
「スズさんったら言葉もできないくらい善がりきっちゃって…。旦那様?次は私の番ですから、おっぱいちゅっちゅの時間は終わりですよ」
重く柔らかなマシュマロから解放された私は、絶頂の波に浸るスズさんの姿を目にする。
長く美しい金色の髪から生える耳はだらしなく垂れ、絹のようになめらかな尻尾は受容出来る快感の限度を超えたせいかボサボサに逆立っていた。
「ほらスズさん、早くおちんちん抜いちゃってください」
「そそそそ、そうは…言っても…気持ち良すぎて…腰が抜けて…んっ♡しもうた…♡」
ブルブルと身体を震わせながらやっとという感じに返事をするスズさん。
その様子を見た寧々さんはこれから自分の身に起こる出来事を想像したのか、含みのある笑みを浮かべながらスズさんの動きを手伝っていた。
◆
「よいっしょ…と。まあまあまあ♡スズさんのおまんこからこんなにも精液が♡旦那様ったら容赦のないこと♡」
膣から精液があふれ出すスズさんを隣の布団に寝かせ、ようやく寧々さんと正面から対峙する。
後頭部で結ばれていた黒髪は重力のままに垂れ落ち、汗か粘液か分からないほどに混濁した彼女の体液が月明かりに照らされ、全身の肌を艶めかしく飾っている。
「私キスがしたいです…♡」
その言葉とほぼ同時に彼女の唇を感じる。
数回唇が触れ合った段階で、私たちは言葉も交わさず舌を絡めあう。
「はむっ…ちゅるっ…れろれろっ…ちゅぅ♡」
絡み合っているのは舌だけではない。
彼女の下半身は私の足ににゅるにゅると絡みつき、こちらが動けるだけの猶予を一切与えない。
上半身とて自由があるわけではなく、首に手をまわされ、再び胸を押し付けられる。
寧々さんの勃起した乳首が私の乳首に擦り付けられ、言葉にならない微小な快感が生じた。
「んっ…ふうっ…チュッ…♡…ぷはぁっ♡」
甘く激しい口付けが終わり彼女の舌に別れを告げると、交換し合った唾液が名残惜しそうに二人の間に橋を作る。
二人の口からこぼれた唾液は寧々さんの乳の上にぽたぽたと滴り落ち、乳首同士のキスのための潤滑油となっていた。
「あんっ♡お腹に何か当たってます♡わるぅ〜い狐さんを退治したおちんちんかな♡」
三度目の屹立だった。
「では旦那様♡おかえりなさい♡」
またしても挿入時の耐え難い快楽に意識が飛びそうになる。
鰻女郎の膣は締まりの良い別の生き物のようである。
蜜壺に誘いこまれた哀れな獲物を、彼女の膣ひだひとつひとつが愛撫する。
寧々さんの肉厚な腰回りの筋肉が膣そのもの蠕動させ、私のペニスを咀嚼しているようだった。
「はぁっ♡♡旦那様のおちんちん凄くおっきぃ…っ!たくさんパンパンしましょうね…♡」
寧々さんはそう言うと落とし込んだ腰を再び持ち上げ、そしてまた落とした。
スズさんの時とは異なる、激しい抽送。
「寧々さん、ちょっ激しい…っ!」
「ダーメっ♡旦那様は襲われててくださいっ♡」
こちらの口を塞ぐように彼女の唇が降ろされる。
じゅるじゅるという貪られるようなキスで私の理性が溶かしつくされていくのを感じた。
互いに触れ合えるだけの肌表面でくっ付きあいながらも腰だけは苛烈な上下運動が行われる。
「あっ♡出そうですか?じゃあ一回出しましょうか♡」
びゅるるるっっ〜〜〜〜♡♡♡
甘美な接吻の中で、私は漏らすように射精した。
身体のどの部位にどういった快感が充てられているのかの判断さえつかないまま、ただただ「私」を襲うエクスタシーに溺れてしまう。
何となく「とてつもない気持ち良い射精をした」という認識が浮かび上がる段階で、寧々さんの腰の動きが再開された。
接合部からあふれ出す精液は二人の交わりをより激しくするためだけの道具でしかなく、寧々さんの思うままに勃起させられ、そして果てを迎える。
「旦那様の精子がお腹を叩くたびに子宮がビリビリします♡可愛い旦那様♡愛しの旦那様♡私を、そしてスズさんを、何度も何度も汚してくださいね♡」
「あ゛あ゛〜〜っ♡♡旦那様のおちんちんでまたイっちゃいますっ♡旦那様もまた出そうですか♡今度は膣圧で果ててください♡何度も何度もマーキングしてください♡」
「何度も種付けされてもうお乳出てきそうです♡旦那様おっぱい吸って♡勃起乳首舐めて♡」
幾度も幾度も射精する。
彼女に膣出しするたびに発せられる体液・フェロモンが更なる種付けを誘引し、無限に身体を重ねる。
そうだった、忘れていた。
スズさんを怒らせても決して叱られることはない。
ただ少し、ほんの少し……いや、やっぱり割と本格的に──
いやらしく食べられるだけだ。
◆
「おはようございます、旦那様」
「おはようございます寧々さん…」
翌朝、私は寧々さん腕の中で目を覚ました。
彼女の乳首に甘えながら眠りについていたようで、彼女の乳房には唾液がべったりと付着していた。
「あっすいません、朝から汚してしまって…」
「良いのですよ♡おっぱいにしゃぶりつく旦那様可愛かったです♡」
思考がはっきりしてきた段階で背中にも柔らかいものが当たっていることに気付く。
「むにゃむにゃ…。旦那さまぁ…わしのおっとぉ…」
「スズさん…?動けないんですけど…?」
「まだ御眠のようですね。仕方ありません、旦那様の一突きで快感まみれになったのですから」
スズさんもどうやらセックス直後に意識を失ってそのまま寝てしまっていたらしい。
寝相のせいか、後ろからがっちりとホールドされてとてもじゃないが身動きが取れない。
「とりあえず今は三人でゆっくりと過ごすとしましょう」
「そうですね…」
今日から始まる三人での生活。
嫋やかで気立ては良いが怒らせると性的な意味で怖い鰻女郎の寧々さん。
悪戯好きだが心は乙女、いるだけで賑やかな妖狐のスズさん。
二人を大切にしよう。
何があっても二人と最後まで添い遂げよう。
緩やかに過ぎる朝の布団の中で、私はそう誓ったのだった。
「あっでも…」
「しばらくはこんな感じで搾り取らせてもらいますからね♡」
………マジで浮気だけは気を付けよう。
20/03/04 18:09更新 / 孀婦顰蹙
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