第十三記 -ユニコーン-
…見慣れた、天井。
筋肉痛でガッチガチな身体は、肘と膝から先を動かすのがやっと。
首も45度くらいまでしか回せないほど痛い。まるでお人形。
こんなにひどい筋肉痛になったのは、当然生まれて初めてで。
天井板の節目を見ながら…筋肉痛って、こんなに痛くなるんだ…って、考えた。
………あと…お尻も。
…ピラミッドに行って、あーちゃん達と会ってから…まる2日。
ずーっと…それこそ寝食もそこそこ、ほとんど…あんなことばっかりだった。
スーフィちゃんがことあるごとにしようとして、それを止めるあーちゃんも、
最終的には加わっちゃって…最後の頃には、雀の涙ほどしか出なかったくらい…。
その中でも一番ひどかったのは、真珠のスカラベ…って名前の、
丸い虫を象った宝石が5個くらい繋がった棒を…あそこに、入れられたこと。
さすがに痛くて、泣いちゃったら…あのスーフィちゃんも反省してくれて、
それを使うことは二度となかったけれど…まだ、かなり、トラウマ。夢に出そう。
ふたりとも、また遊びに来てって言ってくれたけれど…よく考えてから、行こうと思う。
ただ、研究については、約束通り惜しみなく協力してくれた。
どんな術が使える…とか、ファラオを筆頭とした組織の仕組み…とか。
その中で、あの遺跡にはもうひとり、守護者がいることも教えてくれた。
遺跡の東口側にある大迷宮…そこの主、ミノタウロス。
今度来た時に、遠目で見せてくれるって約束してくれた。
…なんで遠目でなのかは…教えてくれなかった。
…というわけで、成果もいっぱい、疲労もいっぱいだった砂漠の遺跡調査。
筋肉痛だけじゃなく、ずっと砂の中を歩いていたせいか、目もしぱしぱする。
でも…疲労困憊は、悪い事ばかりじゃなかった。
ももちゃんが、つきっきりであれこれ看護してくれるのだ。
ドラちゃんも、プランターを枕元に移して、いつでも私の話し相手をしてくれる。
…身体は痛いけれど………とても、幸せだなって…思った。
「ご主人様〜っ」
廊下を早足で歩く音と、私を呼ぶももちゃんお声。
なんだろう…。まだ、ご飯の時間には早い。おやつもさっき食べたばかり。
…草刈りでもして、指を切っちゃったのかな…。外の掃除をするって言ってたから…。
不安な考えを巡らせる中…がちゃりと開く、部屋の扉。
「ご主人様〜、お客様が見えていますよ〜」
…お客様? お客様…。
ポコさんが次に来るのは来月のはずだし…、他に家に来そうな知り合い…。
……あっ、そっか、うーちゃんかな? 砂漠に行っている時に来たって言ってたし。
エプロン姿のももちゃんに、うーちゃん?、と聞くと…首を横に、ふるふる。
「いいえ〜。え〜と……角が生えてて〜…4本足の綺麗な方でしたぁ♪」
…角? 4本足?
角…といえば、ぷーさんだけれど……4本足…?
たぶん、魔物だってことは分かる。でも、4本足の知り合いはいない。
………ハッ!? まさか…遺跡のふたり!? 4本足に見えなくもないし!
金の蛇の冠も、ももちゃん目には角に見えたのかもしれないし!
…2日間の出来事が、脳裏によぎり…くらっ…とする。
それに気付いたのか…心配そうな顔をするドラちゃん。
「お通ししてもいいですかぁ?」
………どうしよう。
確かに、こっちにもいつでも遊びに来て、とは言ったけれど。
特製ハチミツミルクをごちそうする、とも言ったけれど。
家族のみんなのことも紹介する、とも言ったけれど。
……………悩みに、悩んだ末………答えた。
「は〜い♪ お通ししますねぇ♪」
とてとてと、しっぽを振りながら玄関まで走っていくももちゃん。
………どうしよう。
ふたりに加えて、今度はももちゃんとドラちゃんもいる。
特にももちゃんは、最初の頃と比べてスタミナが格段に上がってきている。
ドラちゃんも、私より全然上手になってきているし…。
……指先まで動かなくなるのを覚悟しよう…。
「こちらです〜。どうぞ〜♪」
…蹄の音が、いくつも。
ももちゃんの歩く音とも違う。顔を上げ、扉の方を見る。
「御丁寧にありがとうございます。…失礼します」
「………」
ぺこり、と…頭を下げて入ってくる…ふたりの魔物。
…白い肌と、白い毛並、それに溶ける様な…ウェディングドレスのような衣装。
下半身は馬のそれで、背丈が小さいコの方は、ポニーほどの大きさ。
額には、サイクロプスのものよりも細身な螺子状の角。
純潔の乙女を体現する、神秘の魔物…ユニコーン。
「お初にお目にかかります、ソラ様。わたくしはニコ…」
「この子は、ユニと申します」
母親と思われるユニコーン…ニコさんが、背中に隠れるコに目を向ける。
「ユニ。隠れていないで、御挨拶なさい」
「………」
…ちら、と母親の影から出てきて…目が合うと、また顔を引っ込めてしまったユニさん。
恥ずかしがり屋さんなのか…、ニコさんもそれを見て、困ったように笑う。
「ごめんなさい。無作法な子でして…」
謝るニコさん。
そんなことないと返しつつ、こんな恰好で、こちらこそごめんなさいとも付け加える。
「連絡もせず、急に訪ねたこちらの否です。どうかお気になさらず…」
礼儀正しく、また返され……慣れないことに、少し戸惑い気味の自分。
頭をフル稼働し、分かる限りの丁寧な言葉で用件を尋ねる。
「はい。今日こうして訪ねましたのは…」
そこまで言って、ちら…と、ドラちゃんに目を向ける。
…察して、お茶を取りに行ったももちゃんを呼び、
ドラちゃんと部屋の外で待っているようお願いする。
…ひとりと、ふたりの、空間。
「ごめんなさい。ソラ様だけにお話ししたいことでしたので…」
そう言って、ベッドの横まで歩み寄り…膝を下ろすニコさん。
…膝を下ろす…と言っても、かなり高い。ぷーさんやあーちゃんくらいある。
立っていた状態で、お母さんの方は天井に届きそうなくらいだから、当然と言えば当然。
…ところで、ユニちゃんの姿が見えないけれど…また後ろに隠れているのかな?
「治癒の術を使えば、お身体を癒すことが出来るのでしょうが…」
あたたかい手が、額に触れる。…お母さんの、手。
「私の身も、その術も、既に夫のものなのです」
申し訳ございません、と添えてニコさんが額を撫でてくれる。
…なんだか、とっても…やすらぎを感じる……。
小さい頃…お母さんが、私が寝る前に…いつもこうして撫でてくれたことを思い出す…。
「お話とは、こちらのユニのことです」
ユニ、とニコさんが名前を呼ぶと………ちら、と、また先程のように顔だけ覗かせるコ。
今度は目が合っても引っ込まなかったけれど…雪のような肌に、ほんのり紅い色。
「あなたが会いたがっていたんでしょう。ユニ」
もう一度名前を呼ばれ………ゆっくり、お母さんから出てくるユニさん。
目を伏せて、指を絡め、もじもじ…。やっぱり、恥ずかしそう。
「内気な子でして…。父親に似たのでしょうか」
頭を撫で…背を押す母親に、何度も何か言いたげな視線を送る子供。
あぁ…なんとなく、分かるなぁ。ユニさんの気持ち。
私も、はじめてはす向かいのお姉さんのところへ挨拶に行った時、
なんだか恥ずかしくて、お母さんの影に隠れていた覚えがある。
なんで恥ずかしかったのかは、今でも分からないけれど…。
でも、小さい頃って、そんな事でも気にしちゃうもんね。
…ん? あれ? ユニさん…もしかして、私より年下…?
「…は、はじめましてっ…」
考え中なところに割って入ってきた…小さくも、透き通った声。
「ユニと言います…。…よろしく、お願いします…」
ぺこり、と一礼。
こちらも、首だけだけれど…ぺこり、と返す。
「………」
……押し黙ってしまうユニさん。
またニコさんの方を、ちらちら。
「…ソラ様。3ヶ月ほど前、シュッブの森へいらした事を覚えていらっしゃいますか?」
…シュッブの森。グリズリーがいる森だ。
時期的にも、ちょうどグリズリーに会った時のことだと思う。
ニコさんの質問に、頷く。
「あの時、この子が偶然、グリズリーの子供達と遊ぶソラ様を見まして…」
ちら、と目配せ。…顔を伏せたままの、受け取り手。
「…恐縮ながら、一目惚れしてしまったそうなのです」
「………」
……………?
一目惚れ…? 誰に?
「ソラ様。不躾は百も承知ではありますが…この子を娶って頂けませんか?」
………え? 私?
めとる、って……え? めとる? 結婚?
私と、そのコが、結婚?
「戸惑うお気持ちはよく分かります。私達の中でも、この様な事は恐らく初めてです」
ニコさんが、また私の頭を撫で…言葉を続ける。
「ですが、それを説明する前に……ひとつ、お尋ねしたいことがあります」
「ソラ様は…殿方の性器を宿しておいでではないですか?」
…びっくり。目を丸くする。
自分の身体のことを、見られたり、話したりする前に言い当てられたこと。
………頷く。
「やはり、そうでしたか…」
「私達ユニコーンは、人間の持つ魔力…『精』の強さと、その汚れ…」
「それを、直感的にですが、察することができる力を持っています」
「この子はソラ様の『精』を感じ取り、その強さに惹かれたのでしょう」
もちろん、惹かれた理由は他にもあるようですが…と、ニコさん。
「更に、御存じでしょうが…私達は貞操を守る男性のみを愛おしく思います」
「…先程、こちらにいた御二方から…ソラ様の匂いを強く感じました」
「ですが、ソラ様の『精』は汚れていない…清らかなものです」
「理由は分かりませんが…私達は、ソラ様を純心な殿方と同じ様に感じられます」
…説明を聞き終えても、頭に残るクエスチョンマーク。
理屈は説明を聞けば、確かに分かる。そうなる理由が謎な部分もあるけれど。
ただ…私の外見は、どう見ても女性…のはず。それに、大人っぽくもない。
そこがさっぱり分からない。
「今お話させて頂きましたのは、ユニコーンとしての性質の面です」
「個としての面は…この子から、直接お話させて頂きます」
…立ちあがり、3歩、ニコさんが後ろに下がる。
その間に出来上がる…ちょうど、ユニさんが入れそうなスペース。
「………」
………おずおずと…その場所に移動し……膝を下ろすユニさん。
「………」
「………」
「………」
「………ソラ様…」
長い長い沈黙の後に………振り絞るような、掠れた声。
「…あの日……森で遊んでいた私は…偶然、ソラ様を見つけました…」
「グリズリー達と別れ…何度も……ソラ様は手を振っていました…」
「魔物と…人間の女性が…あそこまで仲良くしている姿をみるのは……初めてでした…」
「…その時……私は、ソラ様と…お友達になりたい…と、思いました……」
「ですが…その後、森でソラ様の姿を見ることはできませんでした…」
「私は、グリズリーと会って……ソラ様のことを、お聞きしました…」
「……お話を聞くに連れ……ソラ様への想いが……どんどん強まりました…」
「優しくて……子供が好きで……遠慮深くて……礼儀正しくて……」
「………いつしか……ソラ様が、…女性であることも忘れて……」
「陽が笑う時も…月が歌う時も……」
「………ソラ様の……ことばかり………」
…一言、紡ぐ度に……顔の紅みが増していく。
告白している方も………。聞いている方も………。
「………」
…再び、沈黙…。
「…ユニ」
「嫁ぐ者は、相手に秘密を持っていてはいけません…」
「恥ずかしがらず、全てお話ししなさい…」
そっと…震える肩を撫でる、母親。
「………」
「………」
「………」
「……………毎、晩……」
「ソラ様を………思って……」
「……ひとり………」
「………」
「…っ……」
「………ひと、り……我が身を………慰め…て……おりました……っ…」
「……指を……ソラ様の…愛撫と思って……」
「」
「…この3ヶ月………ずっと……っ」
「……っ…!」
…ぽろぽろと…こぼれ落ちる涙。
……ニコさんが、肩を抱き寄せ…私を見る。
「…断って頂いても、構いません」
「その場合、無礼のお詫びとしまして、つまらないものですが…」
「私の余剰した魔力で作りました、治癒の軟膏を差し上げます」
「骨折ほどの傷でも、塗ればたちまち治りましょう」
…目線が移り………嗚咽を上げて泣くユニさんを見る、ニコさん。
「………ですが」
「ですが、ほんの僅かな親心からのお願いと…」
「このコの、恥を忍んだ想いを汲み取って頂けますのなら…」
「………幸せにして………あげて頂けませんか……?」
……………。
「………」
「っ…ひっく…。…うぇっ……」
……………。
「………ソラ様」
「ソラ様が、魔物の研究をしていらっしゃることは聞き及んでおります」
「…続けて頂いて、構いません」
「この子も、それは了解しています」
「…その後は、自分で何とかする……と」
……………。
「………」
「ぐすっ……。…っ……ずびっ……」
……………
………
…
「それでは…後をよろしくお願いします、ソラ様」
パタン…と閉められる、部屋の扉。
「…ソラ様…」
ひとりと、ひとりの、空間。
「あの…、お身体は、大丈夫なのですか…?」
半分作り笑い、半分心からの笑顔で、大丈夫と返す。
…正直に言えば、こうして毛布から手を出すだけでも、痛い。
「………」
その手を両手で握り……何か、一生懸命考えているような顔。
「………」
「………」
「………」
「……ソラ様…」
きゅっ…と、握る手の力が強くなる。
「…私が……御奉仕させて頂きます…」
………毛布を剥がれ…ベッドに足が掛かり……ぎし、と軋む音。
…ぎし。…ぎし。…ぎし。
「……失礼、します…」
跨られ…頬に手を添えられる…。
………震えている手…。
「…ぁっ……」
……頬に手を添える…。
………震えている手…。
「………」
…近付いていく…距離…。
「………」
「………」
「…んっ……♥」
………ふれあう…。
「……ん…♥」
「…ふ…ぅ……♥」
「………ふはっ…♥」
…離れる。お互いの口から洩れる…熱い吐息。
「……ソラ様の…くちびる…♥」
「………やわらかかった……♥」
………再び、触れ合う…。
最初は、唇を付けるだけ。
次は、相手の息をのみこんで。
その次は、お互いの舌先をつつきあって。
そのまた次は、舌と唾液を絡め合って。
最後に…息の限界までくっついた。
「っ…は…♥♥ ソラ様…っ♥♥」
とろん…とした表情のユニさん。
…清純さのせいか…その顔は、とてもエッチに見えた…。
「…ご、御奉仕を……♥」
…膝の位置まで後ずさり……パジャマのズボンに、手を掛ける。
「……ごくんっ…♥」
「………夢にまで見た…ソラ様、の……♥」
「…失礼します…♥」
……ゆっくりと…一枚、一枚、膝下まで下ろされる。
「…わぁ…ぁ……♥♥♥」
…見なくても……半分くらい、元気になっているのが…わかる……。
「こ…これが……ソラ様の……オチン、チン…♥♥♥」
「想像より……かわいくて…、でも…♥♥」
「ずっと……すてき………♥♥♥」
………添えられる…指……。
「…動かし……ますね…♥♥」
…皮ごと擦られて……おつゆが、それを通して全体を湿らせていく…。
「あ…♥ これは……殿方の愛液…ですね…?♥♥」
「…ソラ様が……私の指で…えっちな気持ちに……♥♥」
「……んっ…♥♥ どう…ですか?♥ 気持ち良い、ですか…?♥♥」
……頷く…と…、目を潤ませて……満面の笑み…。
「あっ……あっ…♥♥ すごいです…♥ どんどん熱くなって…♥♥♥」
「大きくなって…♥♥♥ …でも……やっぱり、かわいい……♥♥♥」
「かわいいです……ソラ様…♥♥♥ 早く迎えてあげたい…♥♥♥」
……にちゃ…。…にちゃ…。
「…愛液がこんなに…♥♥ 嬉しい…♥♥♥」
「……ソラ様…、もっと…、もっと私を……♥♥♥」
…はらり……と落ちる…胸元の衣装。
こぼれ落ちる…ぽよん、とした…胸……。
「…はしたないですが……どうか、お許しください…♥♥♥」
……ふんわりと…男の子が、マシュマロのような感触に包まれる…。
「んっ……ふっ…ぅ…♥♥♥ ソラ様の…熱いっ……♥♥♥」
「…胸に…愛液が絡んで…♥♥♥ やっ…♥♥ はしたない音…が…♥♥」
「…全部隠れて……でも…こりこりって……自己主張しています…♥♥♥」
「………ソラ様っ…♥♥♥」
…ガチガチの身体に反射が走って……動かそうとする…。
その度に感じる………鈍い痛みと……鋭い心地良さ…。
「はぁっ…♥♥ はぁっ…♥♥ んっ…♥ ……はぁ…っ♥♥」
……ゆっくり持ち上げられる胸………いくつも糸を引いて……男の子が顔を出す……。
「……もう………構いませんか……?♥♥♥」
…前足を胸の位置まで乗り出し……腰を上げる、ユニさん…。
……べちゃ…と…男の子に掛かる……滝のようなおつゆ……。
「…恥ずかしい……♥♥♥」
顔を両手で覆って隠される。
…そうなのかな……とは思っていたけれど、お馬さんの方に入れるみたい。
もしかしたら、前掛けの部分に隠れているのかも…という予想は外れた。
「……ソラ様……♥♥♥」
……さきっぽが……触れる……。
「…ぁっ…♥♥♥♥ ぁぁ〜っ……っ…♥♥♥♥」
…ぬとぬとと……幾重ものおにくと、おつゆが、男の子を絡め取る…。
「……ぁ…? えっ…?」
ふと…驚いた顔で、結合部を見るユニさん。
「え…、そ、そんな…っ」
「と……とどいてないっ…?」
腰を捻り、奥へと導こうとする。
…ここで私も、気付く。女の子の初めてに……触れていない…。
「………」
「………」
「…そ……ソラ、様…っ」
「ごめっ…ごめんな、さ…っ…」
「私の、が……ぐすっ…、…私のが…はしたない大きさな…ばっかりに……っ…」
「…ひっぐ……っ…。うぅ…」
……………何かが、吹っ切れた。
「ぐす…っ………っきゃあっ!?」
「そ、ソラ様…!? 何を…!?」
身体中が悲鳴を上げる。下唇を噛んで、誤魔化す。
「い、いけません! ソラ様は横に……ふあぁっ!?♥♥♥♥」
「やっ…♥♥♥ そ…ソラ様っ♥♥♥ だめっ♥♥♥♥ だめです…ぅっ♥♥♥♥」
「動いちゃ…っ♥♥♥♥ わ…私が上に…なりますからっ…♥♥♥♥ きゃうぅぅっ♥♥♥♥」
頭の中が…色んな刺激で、ごちゃごちゃしてくる。
「ソラ様…っ♥♥♥♥ ソラ様の…熱いの、わかるっ…♥♥♥♥ 感じますっ…♥♥♥♥」
「ちゃんと私をっ…♥♥♥♥ 愛してっ…♥♥♥♥ 愛してくれていますっ…♥♥♥♥」
汗や、唾液や、おつゆや…。ぬるぬるが、密着した身体に塗り込まれる。
「ひぅぅっ♥♥♥♥ ソラ、様っ…♥♥♥♥ 愛してるっ…♥♥♥♥ 愛していますっ…♥♥♥♥」
「ずっとっ…♥♥♥♥ 一生ッ…♥♥♥♥ お傍にいますっ…♥♥♥♥」
「だからっ…♥♥♥♥ だから…ぁ…っ♥♥♥♥」
………もう……………限、界………っ。
「私だけを………愛して……くださいっ……♥♥♥♥♥」
―…で、る……っ…。
「はいっ…♥♥♥♥ はいっ…♥♥♥♥ だしてくださいっ…♥♥♥♥」
―……ごめ…んね…。
「えっ…?」
―…ちい、さくて……ごめん…ね…。
―はじめて……ちゃんと、して…あげられなくって………ごめん、ね……。
「っ…♥♥♥♥」
「いいんです…♥♥♥♥ いいんですっ…♥♥♥♥ ソラ様っ…♥♥♥♥」
「私…♥♥♥♥ 私…っ♥♥♥♥」
―………ぁっ―
「幸せ……です…♥♥♥♥♥」
どぷんっ。
……………
………
…
「…そろそろ終わりましたかね〜?」
「………」
「そうだと良いのですが…」
「でも〜、うまくいったとしても〜」
「?」
「私やドラちゃんが、その先は許しませんよ〜♪」
「……うん…」
「………」
「…ふふっ」
「……娘を、よろしくお願い致します…」
「いいえ〜、こちらこそ〜♪」
「……よろしくお願いします…」
「では、そろそろ台所をお借りしますね」
「いいですけど〜、何を作るんですかぁ?」
「…夕ご飯…?」
「はい。ジパングにいる親友から習ったもので…」
「『お赤飯』というものです」
……………
………
…
筋肉痛でガッチガチな身体は、肘と膝から先を動かすのがやっと。
首も45度くらいまでしか回せないほど痛い。まるでお人形。
こんなにひどい筋肉痛になったのは、当然生まれて初めてで。
天井板の節目を見ながら…筋肉痛って、こんなに痛くなるんだ…って、考えた。
………あと…お尻も。
…ピラミッドに行って、あーちゃん達と会ってから…まる2日。
ずーっと…それこそ寝食もそこそこ、ほとんど…あんなことばっかりだった。
スーフィちゃんがことあるごとにしようとして、それを止めるあーちゃんも、
最終的には加わっちゃって…最後の頃には、雀の涙ほどしか出なかったくらい…。
その中でも一番ひどかったのは、真珠のスカラベ…って名前の、
丸い虫を象った宝石が5個くらい繋がった棒を…あそこに、入れられたこと。
さすがに痛くて、泣いちゃったら…あのスーフィちゃんも反省してくれて、
それを使うことは二度となかったけれど…まだ、かなり、トラウマ。夢に出そう。
ふたりとも、また遊びに来てって言ってくれたけれど…よく考えてから、行こうと思う。
ただ、研究については、約束通り惜しみなく協力してくれた。
どんな術が使える…とか、ファラオを筆頭とした組織の仕組み…とか。
その中で、あの遺跡にはもうひとり、守護者がいることも教えてくれた。
遺跡の東口側にある大迷宮…そこの主、ミノタウロス。
今度来た時に、遠目で見せてくれるって約束してくれた。
…なんで遠目でなのかは…教えてくれなかった。
…というわけで、成果もいっぱい、疲労もいっぱいだった砂漠の遺跡調査。
筋肉痛だけじゃなく、ずっと砂の中を歩いていたせいか、目もしぱしぱする。
でも…疲労困憊は、悪い事ばかりじゃなかった。
ももちゃんが、つきっきりであれこれ看護してくれるのだ。
ドラちゃんも、プランターを枕元に移して、いつでも私の話し相手をしてくれる。
…身体は痛いけれど………とても、幸せだなって…思った。
「ご主人様〜っ」
廊下を早足で歩く音と、私を呼ぶももちゃんお声。
なんだろう…。まだ、ご飯の時間には早い。おやつもさっき食べたばかり。
…草刈りでもして、指を切っちゃったのかな…。外の掃除をするって言ってたから…。
不安な考えを巡らせる中…がちゃりと開く、部屋の扉。
「ご主人様〜、お客様が見えていますよ〜」
…お客様? お客様…。
ポコさんが次に来るのは来月のはずだし…、他に家に来そうな知り合い…。
……あっ、そっか、うーちゃんかな? 砂漠に行っている時に来たって言ってたし。
エプロン姿のももちゃんに、うーちゃん?、と聞くと…首を横に、ふるふる。
「いいえ〜。え〜と……角が生えてて〜…4本足の綺麗な方でしたぁ♪」
…角? 4本足?
角…といえば、ぷーさんだけれど……4本足…?
たぶん、魔物だってことは分かる。でも、4本足の知り合いはいない。
………ハッ!? まさか…遺跡のふたり!? 4本足に見えなくもないし!
金の蛇の冠も、ももちゃん目には角に見えたのかもしれないし!
…2日間の出来事が、脳裏によぎり…くらっ…とする。
それに気付いたのか…心配そうな顔をするドラちゃん。
「お通ししてもいいですかぁ?」
………どうしよう。
確かに、こっちにもいつでも遊びに来て、とは言ったけれど。
特製ハチミツミルクをごちそうする、とも言ったけれど。
家族のみんなのことも紹介する、とも言ったけれど。
……………悩みに、悩んだ末………答えた。
「は〜い♪ お通ししますねぇ♪」
とてとてと、しっぽを振りながら玄関まで走っていくももちゃん。
………どうしよう。
ふたりに加えて、今度はももちゃんとドラちゃんもいる。
特にももちゃんは、最初の頃と比べてスタミナが格段に上がってきている。
ドラちゃんも、私より全然上手になってきているし…。
……指先まで動かなくなるのを覚悟しよう…。
「こちらです〜。どうぞ〜♪」
…蹄の音が、いくつも。
ももちゃんの歩く音とも違う。顔を上げ、扉の方を見る。
「御丁寧にありがとうございます。…失礼します」
「………」
ぺこり、と…頭を下げて入ってくる…ふたりの魔物。
…白い肌と、白い毛並、それに溶ける様な…ウェディングドレスのような衣装。
下半身は馬のそれで、背丈が小さいコの方は、ポニーほどの大きさ。
額には、サイクロプスのものよりも細身な螺子状の角。
純潔の乙女を体現する、神秘の魔物…ユニコーン。
「お初にお目にかかります、ソラ様。わたくしはニコ…」
「この子は、ユニと申します」
母親と思われるユニコーン…ニコさんが、背中に隠れるコに目を向ける。
「ユニ。隠れていないで、御挨拶なさい」
「………」
…ちら、と母親の影から出てきて…目が合うと、また顔を引っ込めてしまったユニさん。
恥ずかしがり屋さんなのか…、ニコさんもそれを見て、困ったように笑う。
「ごめんなさい。無作法な子でして…」
謝るニコさん。
そんなことないと返しつつ、こんな恰好で、こちらこそごめんなさいとも付け加える。
「連絡もせず、急に訪ねたこちらの否です。どうかお気になさらず…」
礼儀正しく、また返され……慣れないことに、少し戸惑い気味の自分。
頭をフル稼働し、分かる限りの丁寧な言葉で用件を尋ねる。
「はい。今日こうして訪ねましたのは…」
そこまで言って、ちら…と、ドラちゃんに目を向ける。
…察して、お茶を取りに行ったももちゃんを呼び、
ドラちゃんと部屋の外で待っているようお願いする。
…ひとりと、ふたりの、空間。
「ごめんなさい。ソラ様だけにお話ししたいことでしたので…」
そう言って、ベッドの横まで歩み寄り…膝を下ろすニコさん。
…膝を下ろす…と言っても、かなり高い。ぷーさんやあーちゃんくらいある。
立っていた状態で、お母さんの方は天井に届きそうなくらいだから、当然と言えば当然。
…ところで、ユニちゃんの姿が見えないけれど…また後ろに隠れているのかな?
「治癒の術を使えば、お身体を癒すことが出来るのでしょうが…」
あたたかい手が、額に触れる。…お母さんの、手。
「私の身も、その術も、既に夫のものなのです」
申し訳ございません、と添えてニコさんが額を撫でてくれる。
…なんだか、とっても…やすらぎを感じる……。
小さい頃…お母さんが、私が寝る前に…いつもこうして撫でてくれたことを思い出す…。
「お話とは、こちらのユニのことです」
ユニ、とニコさんが名前を呼ぶと………ちら、と、また先程のように顔だけ覗かせるコ。
今度は目が合っても引っ込まなかったけれど…雪のような肌に、ほんのり紅い色。
「あなたが会いたがっていたんでしょう。ユニ」
もう一度名前を呼ばれ………ゆっくり、お母さんから出てくるユニさん。
目を伏せて、指を絡め、もじもじ…。やっぱり、恥ずかしそう。
「内気な子でして…。父親に似たのでしょうか」
頭を撫で…背を押す母親に、何度も何か言いたげな視線を送る子供。
あぁ…なんとなく、分かるなぁ。ユニさんの気持ち。
私も、はじめてはす向かいのお姉さんのところへ挨拶に行った時、
なんだか恥ずかしくて、お母さんの影に隠れていた覚えがある。
なんで恥ずかしかったのかは、今でも分からないけれど…。
でも、小さい頃って、そんな事でも気にしちゃうもんね。
…ん? あれ? ユニさん…もしかして、私より年下…?
「…は、はじめましてっ…」
考え中なところに割って入ってきた…小さくも、透き通った声。
「ユニと言います…。…よろしく、お願いします…」
ぺこり、と一礼。
こちらも、首だけだけれど…ぺこり、と返す。
「………」
……押し黙ってしまうユニさん。
またニコさんの方を、ちらちら。
「…ソラ様。3ヶ月ほど前、シュッブの森へいらした事を覚えていらっしゃいますか?」
…シュッブの森。グリズリーがいる森だ。
時期的にも、ちょうどグリズリーに会った時のことだと思う。
ニコさんの質問に、頷く。
「あの時、この子が偶然、グリズリーの子供達と遊ぶソラ様を見まして…」
ちら、と目配せ。…顔を伏せたままの、受け取り手。
「…恐縮ながら、一目惚れしてしまったそうなのです」
「………」
……………?
一目惚れ…? 誰に?
「ソラ様。不躾は百も承知ではありますが…この子を娶って頂けませんか?」
………え? 私?
めとる、って……え? めとる? 結婚?
私と、そのコが、結婚?
「戸惑うお気持ちはよく分かります。私達の中でも、この様な事は恐らく初めてです」
ニコさんが、また私の頭を撫で…言葉を続ける。
「ですが、それを説明する前に……ひとつ、お尋ねしたいことがあります」
「ソラ様は…殿方の性器を宿しておいでではないですか?」
…びっくり。目を丸くする。
自分の身体のことを、見られたり、話したりする前に言い当てられたこと。
………頷く。
「やはり、そうでしたか…」
「私達ユニコーンは、人間の持つ魔力…『精』の強さと、その汚れ…」
「それを、直感的にですが、察することができる力を持っています」
「この子はソラ様の『精』を感じ取り、その強さに惹かれたのでしょう」
もちろん、惹かれた理由は他にもあるようですが…と、ニコさん。
「更に、御存じでしょうが…私達は貞操を守る男性のみを愛おしく思います」
「…先程、こちらにいた御二方から…ソラ様の匂いを強く感じました」
「ですが、ソラ様の『精』は汚れていない…清らかなものです」
「理由は分かりませんが…私達は、ソラ様を純心な殿方と同じ様に感じられます」
…説明を聞き終えても、頭に残るクエスチョンマーク。
理屈は説明を聞けば、確かに分かる。そうなる理由が謎な部分もあるけれど。
ただ…私の外見は、どう見ても女性…のはず。それに、大人っぽくもない。
そこがさっぱり分からない。
「今お話させて頂きましたのは、ユニコーンとしての性質の面です」
「個としての面は…この子から、直接お話させて頂きます」
…立ちあがり、3歩、ニコさんが後ろに下がる。
その間に出来上がる…ちょうど、ユニさんが入れそうなスペース。
「………」
………おずおずと…その場所に移動し……膝を下ろすユニさん。
「………」
「………」
「………」
「………ソラ様…」
長い長い沈黙の後に………振り絞るような、掠れた声。
「…あの日……森で遊んでいた私は…偶然、ソラ様を見つけました…」
「グリズリー達と別れ…何度も……ソラ様は手を振っていました…」
「魔物と…人間の女性が…あそこまで仲良くしている姿をみるのは……初めてでした…」
「…その時……私は、ソラ様と…お友達になりたい…と、思いました……」
「ですが…その後、森でソラ様の姿を見ることはできませんでした…」
「私は、グリズリーと会って……ソラ様のことを、お聞きしました…」
「……お話を聞くに連れ……ソラ様への想いが……どんどん強まりました…」
「優しくて……子供が好きで……遠慮深くて……礼儀正しくて……」
「………いつしか……ソラ様が、…女性であることも忘れて……」
「陽が笑う時も…月が歌う時も……」
「………ソラ様の……ことばかり………」
…一言、紡ぐ度に……顔の紅みが増していく。
告白している方も………。聞いている方も………。
「………」
…再び、沈黙…。
「…ユニ」
「嫁ぐ者は、相手に秘密を持っていてはいけません…」
「恥ずかしがらず、全てお話ししなさい…」
そっと…震える肩を撫でる、母親。
「………」
「………」
「………」
「……………毎、晩……」
「ソラ様を………思って……」
「……ひとり………」
「………」
「…っ……」
「………ひと、り……我が身を………慰め…て……おりました……っ…」
「……指を……ソラ様の…愛撫と思って……」
「」
「…この3ヶ月………ずっと……っ」
「……っ…!」
…ぽろぽろと…こぼれ落ちる涙。
……ニコさんが、肩を抱き寄せ…私を見る。
「…断って頂いても、構いません」
「その場合、無礼のお詫びとしまして、つまらないものですが…」
「私の余剰した魔力で作りました、治癒の軟膏を差し上げます」
「骨折ほどの傷でも、塗ればたちまち治りましょう」
…目線が移り………嗚咽を上げて泣くユニさんを見る、ニコさん。
「………ですが」
「ですが、ほんの僅かな親心からのお願いと…」
「このコの、恥を忍んだ想いを汲み取って頂けますのなら…」
「………幸せにして………あげて頂けませんか……?」
……………。
「………」
「っ…ひっく…。…うぇっ……」
……………。
「………ソラ様」
「ソラ様が、魔物の研究をしていらっしゃることは聞き及んでおります」
「…続けて頂いて、構いません」
「この子も、それは了解しています」
「…その後は、自分で何とかする……と」
……………。
「………」
「ぐすっ……。…っ……ずびっ……」
……………
………
…
「それでは…後をよろしくお願いします、ソラ様」
パタン…と閉められる、部屋の扉。
「…ソラ様…」
ひとりと、ひとりの、空間。
「あの…、お身体は、大丈夫なのですか…?」
半分作り笑い、半分心からの笑顔で、大丈夫と返す。
…正直に言えば、こうして毛布から手を出すだけでも、痛い。
「………」
その手を両手で握り……何か、一生懸命考えているような顔。
「………」
「………」
「………」
「……ソラ様…」
きゅっ…と、握る手の力が強くなる。
「…私が……御奉仕させて頂きます…」
………毛布を剥がれ…ベッドに足が掛かり……ぎし、と軋む音。
…ぎし。…ぎし。…ぎし。
「……失礼、します…」
跨られ…頬に手を添えられる…。
………震えている手…。
「…ぁっ……」
……頬に手を添える…。
………震えている手…。
「………」
…近付いていく…距離…。
「………」
「………」
「…んっ……♥」
………ふれあう…。
「……ん…♥」
「…ふ…ぅ……♥」
「………ふはっ…♥」
…離れる。お互いの口から洩れる…熱い吐息。
「……ソラ様の…くちびる…♥」
「………やわらかかった……♥」
………再び、触れ合う…。
最初は、唇を付けるだけ。
次は、相手の息をのみこんで。
その次は、お互いの舌先をつつきあって。
そのまた次は、舌と唾液を絡め合って。
最後に…息の限界までくっついた。
「っ…は…♥♥ ソラ様…っ♥♥」
とろん…とした表情のユニさん。
…清純さのせいか…その顔は、とてもエッチに見えた…。
「…ご、御奉仕を……♥」
…膝の位置まで後ずさり……パジャマのズボンに、手を掛ける。
「……ごくんっ…♥」
「………夢にまで見た…ソラ様、の……♥」
「…失礼します…♥」
……ゆっくりと…一枚、一枚、膝下まで下ろされる。
「…わぁ…ぁ……♥♥♥」
…見なくても……半分くらい、元気になっているのが…わかる……。
「こ…これが……ソラ様の……オチン、チン…♥♥♥」
「想像より……かわいくて…、でも…♥♥」
「ずっと……すてき………♥♥♥」
………添えられる…指……。
「…動かし……ますね…♥♥」
…皮ごと擦られて……おつゆが、それを通して全体を湿らせていく…。
「あ…♥ これは……殿方の愛液…ですね…?♥♥」
「…ソラ様が……私の指で…えっちな気持ちに……♥♥」
「……んっ…♥♥ どう…ですか?♥ 気持ち良い、ですか…?♥♥」
……頷く…と…、目を潤ませて……満面の笑み…。
「あっ……あっ…♥♥ すごいです…♥ どんどん熱くなって…♥♥♥」
「大きくなって…♥♥♥ …でも……やっぱり、かわいい……♥♥♥」
「かわいいです……ソラ様…♥♥♥ 早く迎えてあげたい…♥♥♥」
……にちゃ…。…にちゃ…。
「…愛液がこんなに…♥♥ 嬉しい…♥♥♥」
「……ソラ様…、もっと…、もっと私を……♥♥♥」
…はらり……と落ちる…胸元の衣装。
こぼれ落ちる…ぽよん、とした…胸……。
「…はしたないですが……どうか、お許しください…♥♥♥」
……ふんわりと…男の子が、マシュマロのような感触に包まれる…。
「んっ……ふっ…ぅ…♥♥♥ ソラ様の…熱いっ……♥♥♥」
「…胸に…愛液が絡んで…♥♥♥ やっ…♥♥ はしたない音…が…♥♥」
「…全部隠れて……でも…こりこりって……自己主張しています…♥♥♥」
「………ソラ様っ…♥♥♥」
…ガチガチの身体に反射が走って……動かそうとする…。
その度に感じる………鈍い痛みと……鋭い心地良さ…。
「はぁっ…♥♥ はぁっ…♥♥ んっ…♥ ……はぁ…っ♥♥」
……ゆっくり持ち上げられる胸………いくつも糸を引いて……男の子が顔を出す……。
「……もう………構いませんか……?♥♥♥」
…前足を胸の位置まで乗り出し……腰を上げる、ユニさん…。
……べちゃ…と…男の子に掛かる……滝のようなおつゆ……。
「…恥ずかしい……♥♥♥」
顔を両手で覆って隠される。
…そうなのかな……とは思っていたけれど、お馬さんの方に入れるみたい。
もしかしたら、前掛けの部分に隠れているのかも…という予想は外れた。
「……ソラ様……♥♥♥」
……さきっぽが……触れる……。
「…ぁっ…♥♥♥♥ ぁぁ〜っ……っ…♥♥♥♥」
…ぬとぬとと……幾重ものおにくと、おつゆが、男の子を絡め取る…。
「……ぁ…? えっ…?」
ふと…驚いた顔で、結合部を見るユニさん。
「え…、そ、そんな…っ」
「と……とどいてないっ…?」
腰を捻り、奥へと導こうとする。
…ここで私も、気付く。女の子の初めてに……触れていない…。
「………」
「………」
「…そ……ソラ、様…っ」
「ごめっ…ごめんな、さ…っ…」
「私の、が……ぐすっ…、…私のが…はしたない大きさな…ばっかりに……っ…」
「…ひっぐ……っ…。うぅ…」
……………何かが、吹っ切れた。
「ぐす…っ………っきゃあっ!?」
「そ、ソラ様…!? 何を…!?」
身体中が悲鳴を上げる。下唇を噛んで、誤魔化す。
「い、いけません! ソラ様は横に……ふあぁっ!?♥♥♥♥」
「やっ…♥♥♥ そ…ソラ様っ♥♥♥ だめっ♥♥♥♥ だめです…ぅっ♥♥♥♥」
「動いちゃ…っ♥♥♥♥ わ…私が上に…なりますからっ…♥♥♥♥ きゃうぅぅっ♥♥♥♥」
頭の中が…色んな刺激で、ごちゃごちゃしてくる。
「ソラ様…っ♥♥♥♥ ソラ様の…熱いの、わかるっ…♥♥♥♥ 感じますっ…♥♥♥♥」
「ちゃんと私をっ…♥♥♥♥ 愛してっ…♥♥♥♥ 愛してくれていますっ…♥♥♥♥」
汗や、唾液や、おつゆや…。ぬるぬるが、密着した身体に塗り込まれる。
「ひぅぅっ♥♥♥♥ ソラ、様っ…♥♥♥♥ 愛してるっ…♥♥♥♥ 愛していますっ…♥♥♥♥」
「ずっとっ…♥♥♥♥ 一生ッ…♥♥♥♥ お傍にいますっ…♥♥♥♥」
「だからっ…♥♥♥♥ だから…ぁ…っ♥♥♥♥」
………もう……………限、界………っ。
「私だけを………愛して……くださいっ……♥♥♥♥♥」
―…で、る……っ…。
「はいっ…♥♥♥♥ はいっ…♥♥♥♥ だしてくださいっ…♥♥♥♥」
―……ごめ…んね…。
「えっ…?」
―…ちい、さくて……ごめん…ね…。
―はじめて……ちゃんと、して…あげられなくって………ごめん、ね……。
「っ…♥♥♥♥」
「いいんです…♥♥♥♥ いいんですっ…♥♥♥♥ ソラ様っ…♥♥♥♥」
「私…♥♥♥♥ 私…っ♥♥♥♥」
―………ぁっ―
「幸せ……です…♥♥♥♥♥」
どぷんっ。
……………
………
…
「…そろそろ終わりましたかね〜?」
「………」
「そうだと良いのですが…」
「でも〜、うまくいったとしても〜」
「?」
「私やドラちゃんが、その先は許しませんよ〜♪」
「……うん…」
「………」
「…ふふっ」
「……娘を、よろしくお願い致します…」
「いいえ〜、こちらこそ〜♪」
「……よろしくお願いします…」
「では、そろそろ台所をお借りしますね」
「いいですけど〜、何を作るんですかぁ?」
「…夕ご飯…?」
「はい。ジパングにいる親友から習ったもので…」
「『お赤飯』というものです」
……………
………
…
12/03/13 00:01更新 / コジコジ
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