アヌビスさんの後ろの穴を弄りたいだけの話
――果てしなく広がる砂漠。
そこにある遺跡の奥に作られた、石造りの一室で僕は目を覚ます。
そして僕が起きて間もなく、誰かが僕のいる部屋の扉をノックした。
「ユータ。起床の時間だ」
部屋の前にいるのはフィデルさんだと、声だけでもすぐに分かる。
彼女は毎朝、きっちり決まった時間に僕を起こしにきてくれるからだ。
落ち着いた声は、それだけで真面目そうな印象を漂わせる。
時間がないので部屋や服装に異常がないかだけ見渡して、「どうぞ」と声を掛けると、扉が開く。
「おはよう」
「おはようございます」
今でこそ普通に話しているが、フィデルさんはそもそも人間ではない。『アヌビス』という魔物だ。
整った顔立ちに長い黒髪と、健康的で張りのある褐色の肌に、控えめに膨らんだ乳房。それだけ見ればまるで人間だが、アヌビスの特徴として、耳と手足としっぽが黒い毛で犬のようにふさふさとしている。
その黒い毛並みを見ると、”元の世界”で僕と暮らしていた黒い柴犬がよく思い浮かぶ。
「それでは、朝食の準備を――む、」
フィデルさんは僕を見ながら、ちらりと下に目線を遣った。
その熱い視線はどう見ても僕の股間に注がれている。
どうにかして隠そうとしても、その膨らみは誤魔化しきれなかった。
「ふふふ……今日も朝から元気じゃないか」
「い、いえこれは……」
生理現象なのでどうしようもない、という言い訳は毎日のようにしているが、彼女は気にしない。
「勃起してしまった時はどうするか……ちゃんと取り決めしただろう?
条約違反はまた追加の”罰”になるぞ」
「わ、分かりました……」
僕は仕方なくベッドに腰掛け、ズボンと下着をずり降ろす。
女性の前で、しかも自分から服を脱ぐというのは何時まで経っても慣れず、羞恥心が燻ってしまう。
もう何度もフィデルさんの前で行ったことなのに、いつだって特別に感じてしまう。
「ふふ……よろしい。それでは、聞き分けの良い子にはご褒美だ……」
フィデルさんからケモノの匂いと、しかし女性らしい甘い匂いがふんわり漂ってくる。
彼女は小さく舌なめずりをすると、僕の両膝を開いてその間に体を置いた。
ふさふさとした体毛に触れるだけでも気持ちがいいのに、これからその手で愛撫されるのだ。
彼女の目前に、朝立ちでいきり勃った僕のペニスが晒された。
「ああ……今日も逞しくて立派なおちんちんだ。すぐに私が気持ちよくしてやろう……♥」
フィデルさんの犬のような右手がペニスの根元を支えながら、しゅっ、しゅっ、と労わるように擦ってくる。ふさふさとした毛が擦れるだけでくすぐったく、それさえ快感になってしまう。
さらに、唾液でぬめった舌がれろりと亀頭をひと撫ですると、裏スジや傘の部分といった敏感な所を舐め回す。
僕の弱い所を知り尽くしたとても熱心なフェラチオ。
「あ……ぅ、」
「ほら、声もガマンするなと言っただろう。もっと蕩けた声を出せ……♥」
ずっぽりと肉棒を咥えこまれ、激しい上下運動で粘膜と粘膜が触れ合ってぬちゃぬちゃと淫らな水音が鳴り響く。
さらに右手でペニスを擦られながら、左手のぷにっとした肉球で睾丸をもみもみと優しく揉まれる。
下半身がとろけそうなその刺激に耐え切れず、思わず僕は腰を引いてしまうが、
「ほは、にへるんひゃない……んぐっ、」
「あ、ああ……そんな奥までぇ……」
ぎゅっと腰に抱きつかれて身動きできなくなり、快感からそれ以上逃げられなくなる。
そして射精を促す激しい責めに耐え切れず、僕はすぐに果ててしまう。
「あ、あぁぁ……!」
「んむっ、ごくっ……ぷはぁ。やはり朝一番は濃くて美味だな」
僕が吐き出した精液はフィデルさんの喉奥にごくんと吸い込まれる。
ちゅうっと吸い出される感覚に腰が抜けそうになって、僕は思わず前かがみになり、彼女の頭を抱きしめていた。
「ふふ……今日も先に私だけ頂いてしまったな。では改めて朝食の準備にしよう。
ほら、三分以内に身なりを整えて準備をしろ。でないとまたお仕置きだ……♪」
「は、はい……」
――フィデルさんと初めて会ったのは一年ほど前の話になる。
僕は何の因果か、魔物のはびこる”この世界”に突然来てしまった。
しかも目を覚ましたのは砂漠の真ん中。
とにかく人のいる所はないか、と僕は歩き続けた。
しかし、凍りつくような夜の寒さと、うだるように照りつける日光に体力を奪われ――
あてどなく歩けど歩けど彷徨うばかりで、身体だけが飢えと渇きと疲労に苦しんだ。
果ての見えない砂漠の中で僕は建物を見つけ、必死で歩きそこに辿りついた。
そこで体力の限界に陥り、遺跡の入り口で倒れていた僕を助けてくれたのが、
「……い……おい、しっかりしろ! 大丈夫か、水は飲めるか?」
他でもない、フィデルさんだ。
彼女が居なければ、あのまま乾いて死んでいたかもしれない。
僕を介抱してくれた彼女は、体力が戻るまで僕を遺跡に泊まらせてくれた。
フィデルさんの見た目は人間と犬が混じったようで不思議だったし、話を聞いてみると彼女は『アヌビス』という魔物だそうだが、そんな事はささいな事だった。何しろ命の恩人なのだから。
……しかし僕をかくまってくれた次の日、フィデルさんはとんでもないことを僕に告げた。
「ユータ……だったな、無事で何よりだ。
弱みに付け込むようで心苦しいが、お前に折り入って頼みがある」
元々礼儀正しい人ではあったけれど、その時はことさらに畏まったような口調だった。
「もうしばらく、この遺跡に居てはくれまいか?」
遺跡に住む――それ自体は僕も満更ではなかった。
”この世界”について何も知らないうちから外へ行くわけにはいかないし、どこに行けばいいかも分からない。住む場所があるだけでも僕にとっては有り難いことだ。
しかし、次の一言には耳を疑った。
「お前の精液があれば、レギスタン様が……ファラオ様が蘇るはずなのだ」
「せ、精液?!」
詳しい話を聞くと、どうやら”この世界”の魔物は男の精から魔力を手に入れるらしい。
そして魔力が溜まれば、この遺跡に眠る『ファラオ』という王が目覚め、王国が再建できる――とのこと。
「以前、この遺跡に男達が侵入者としてやって来てな。
幸いにも宝物は無事で、しかもマミー達によって男達も籠絡されたらしい。
たった一日で驚くほどの精も蓄えられた……ようなのだが……」
そこで苦虫を噛み潰したような顔をして、フィデルさんの言葉が詰まる。
「その……予想外な事に、遺跡を守護していたマミー達が全員連れて行かれてしまってな。
必然的に、この遺跡に残されたのは私だけになり……どうしようもなくなっていたのだ」
「それは、なんというか……災難ですね」
「しかし! お前が来てくれたおかげで、魔力を満ちさせることができるのだ。
そうだな……あと半年もあれば、お前一人だけでも問題ないはずだが……」
「半年……ですか」
「……はっきり言えば、私は手荒な手を使ってでもお前を引き留めたい。
だが、お前にとっても悪い話ばかりではないはずだ。
生活に関しては、物資搬入の為の転移ゲートが遺跡にある分、苦労はしない。
もちろん私の目を盗んで、そこから脱出しようと思えば出来る。
だが、お前には今のところ行く当てもないのだろう?」
「……そうですね」
「ならば、ひとまずここで暮らすのも一つだろう。
なに、我が王レギスタン様は聡明かつ偉大なお方。
封印さえ解かれれば、お前にこれからの道を示すことも容易いはずだ」
「じゃあ……お邪魔でなければ。 不束者ですが、よろしくお願いします」
「う、うむ。 ……そこまで飲み込みが良いと、逆に慌ててしまうな。
とりあえず、こちらこそよろしく頼むぞ」
と、そこまではトントン拍子に話が進んだ。
一先ずはこの遺跡で生活する事が出来る――と少しは安心したのだが。
「では……取り決めが必要だな。夜の営みと、お前の精について」
「え?」
その日の夜から、僕はベッドの上で彼女に犯されることになる。
「こら、一人だけ裸を隠すな。私だって平気なわけではないのだからな?」
「で、でも……」
「条項第二条、『夜は必ず私と性交を行い、射精を行う』と決めたはずだ。
なに、心配はいらぬ。私がしっかりとリードしてやろう……お前の主人としてな……♥」
背後からさわさわと柔らかい黒毛が僕の肌に触れる。
彼女の手足のもふっとした体毛で身体をくすぐられ、敏感な箇所をなぞられていく。
「ふふ……なんだ、乳首まで勃たせているな。
どうだ?ここをコリコリされるのは……気持ちいいか?」
「あ、あぅ……」
「どうした、まるで女のように感じているじゃないか?
男のくせに、こんな所が気持ちいいのか……仕方のないヤツめ♥」
朝立ちの処理、昼の添い寝、夜の営み。
僕はほぼ全ての時間でフィデルさんに見張られ、性欲が湧くたび彼女に搾られている。
プライベートな時間も彼女の”スケジュール”により持たされてはいたが、それ以外はつきっきりと言っても過言ではなかった。
ある日、遺跡に珍しく僕たち以外の人間……いや、魔物が来た。
一見して狸のようなその女性は、僕たちが生活するための物資を売ってくれる商人だった。
つまり遺跡にある宝物と引き換えに、日用品を渡してくれているということだ。
フィデルさんはもちろん何回も彼女と会っているが、遺跡まで来るのは珍しいことらしい。
狸のような女性は僕たちが生活に使っている小部屋までやって来て、フィデルさんと共にテーブルに座った。背中に背負っていた荷物が置かれると、重そうな音が響く。
僕はお茶を淹れて、二人に差しだす。
「おいすー。 いやあ、こんな若いニーサンがいらっしゃったんかいな。
どうりで最近ようさん買いなさってたワケや」
「どうも初めまして。 ユータと申します」
「こらご丁寧に。 アタシはサカイ言いますわ。ま、名乗るほどのモンでもあらへんけどね」
「うむ。では、鑑定してもらいたかった品物を持ってくる。少し待っていてくれ」
フィデルさんが部屋を離れると、サカイさんが興味深そうにこちらを見てきた。
「……ところであんさん、フィデルさんとはもうネンゴロなわけよね?」
「ま、まあ」
「フーン……見たところ、あのヒトにゃ頭上がりませんてな感じやな。
もしかして夜の方もそんな感じ?」
否定することができず、僕は黙って頷く。
サカイさんはけらけらと笑いながら両手を組んだ。
「そらアカンなぁ。あのヒト見た目こそああやけど、ホンマは押しに弱いんやで。
もちっと男の方が気張ったらんとなぁ。せやろ?」
「うーん……」
「ああそや、丁度ええモンがある。
ほら、これやこれ。ショゴス印のローション!」
「え、ええ?」
「気の強いオンナはアナルが弱い……ンッン〜名言やなこれは。
なんとこのローション、潤滑から穴のほぐしまで一気にやってくれる優れモンや。
フツーならアナル開発には時間掛けなアカンとこを、みるみるうちに性感帯にする……。
しかもなんと、排泄物を掃除して面倒な直腸洗浄の手間まで省いてくれるねんで!」
「は、はあ」
セールストークに火が付いたのか、サカイさんの勢いは止まらない。
「フツー、アナルを使おうと思ったら洗浄がいる。だから『お尻を使う』ってのがバレてまうわけや。
でもこれを使えば、相手の予測してない責めができる。びっくりした相手は怯んでまう。
そして、男でも女でも一瞬でお尻の穴の虜になってまうって寸法やな。
……ま、最初はサービスや。気がむいたら使うてみ?」
「そう言われましても……」
「『アヌビス』ってのは特に、予想してない事には弱いんや。
ま、あんさんなら襲いかかるだけでも大慌てやろけど……そーいうガラじゃなさそうやしな。
騙されたと思ってほら、な!」
結局怪しい薄紫色のローションをサカイさんに押し付けられ、僕は自分の部屋にしまっておいた。
……そして、その日の夜。
今日も今日とて、彼女との交わりが始まっていた。
僕たちはベッドの上で裸になり、シックスナインの形になって互いを愛撫しあう。僕が下になり、彼女が上に伸し掛かる形だ。
丹念にペニスを舐め上げられる快感に耐えながら、僕は負けじと彼女のクリトリスを舌で舐める。
「んぅっ、んむっ……いいぞ。その調子だ……♥
私を先にイかせられたら、今日もご褒美を与えてやろう……♥」
刺激を続けると膣穴が濡れそぼり、フィデルさんのお尻が下がりはじめる。
頭を上げれば彼女のお尻の穴にも舌が届きそうだ。
彼女が一度ペニスから口を離したところで僕は顔を持ち上げ、フィデルさんのお尻の割れ目に顔を埋める。
ふにゅっと柔らかいお尻の肉に挟まれ、心地が良い。
元々フィデルさんはとても清潔に気を遣っているから、これからする事も別段気にならなかった。
「んっ……?」
異変を感じた彼女が不思議がる声。
僕は舌を伸ばし、窄まったお尻の穴をツンツンと突いた。
「こっ、こらっ。どこを……んぅっ?!」
キュッと締まったアナルを舌で責めるたびに、慌てたような声が上がる。
普段では聞けない、フィデルさんの焦った声色だ。
菊穴を刺激するたびにヒクヒクとうごめいて、とてもいやらしい。
「あっ、ふぅぅっ……そ、そんな、とこを……ひゃぅっ!
き、汚いから、舐めるのをやめっ……あぁぁ……」
つつくような舌の動きから、アナルを舐め回すような動きに変えていく。
ちゅぷっ、ぴちゃっ。
チロチロと皺をなぞるような動きで責めると、悲鳴にも似た声がまた上がる。
厳格さを重んじる、普段のフィデルさんでは出さないような可愛らしい声。
「だ、だめ……だって、いってるのにぃ……」
穴が柔らかくなってきたところで、ベロをぐいっとねじ込む。思ったよりも楽に入っていった。
ぐにゅぐにゅと舌を動かして、僕はフィデルさんの菊穴を責めていく。
「あああっ……!?し、舌が、お尻の中でぇ……っ! んあぁっ、ら、らめぇ……」
唾液でベトベトになる頃には、彼女の身体からすっかり力が抜けていた。
その隙をついて、僕はサカイさんから貰ったあの特製ローションの袋を取り出す。
「はぁ、はぁ……んひゃぁっ!?」
薄紫色のローションをお尻の穴に指で塗りたくり、ぬるぬるにさせる。
スライムに似た感触で、塗り込むたびにアナルの滑りが良くなっていく。
少し力を入れると、ちゅぽん、と指がフィデルさんのお尻の穴へ簡単に飲み込まれた。
「ゆ、ゆびなんか、いれるなっ……んうぅ……っ」
直腸の中は熱く、括約筋がきゅうきゅうと指を締め付けてくる。
入り口を広げるように、円を描くようにして指でアナルの中を弄ると、また彼女が身をよじらせた。
「あ、あぁぁ……お、お尻なんて、つかったこと、ないのにぃっ……な、なんでぇ……!
なんで、こんなにっ……んあぁっ……♥」
更に二本、三本と挿れる指を増やしていく。
フィデルさんのお尻の穴は貪欲に指を飲み込み、ヒクヒクといやらしく蠢いていた。
、僕は責めることの快感を覚え、彼女のアナルを弄りながら耳元で囁く。
「フィデルさん、ちょっと弄っただけなのに、もう三本も指が食べられちゃったよ。
呂律も回ってないけど……お尻の穴で感じちゃってるの?」
「ばっ、バカいうなっ……お、おしりなんかで……ひゃぁっ……!」
ぐちゅぐちゅと音が立つぐらいに直腸内部を指で掻きまわす。コトバで責めるのは効果的だったようだ。
ローションの効果は凄まじく、膣への愛撫、いやそれ以上の快感を得ているように見えた。
自分では意識したことのないであろう性器をほじくられ、快楽に頭が追い付いていないのだろう。
「あ、熱くて、ヘンになるぅ……お尻……おしりは、もう、ゆるしてぇっ……♥」
そんな彼女を見ていると僕ももうガマン出来ず、すっかり勃起したペニスをアナルに添える。
「ら、らめぇ……そっちはっ……ヘンに、なるぅっ……♥」
力ない彼女の制止も聞かず、僕は後背位の形になって、四つん這いの彼女を犯す。
ぬぷっ、ぬぷぷ……とペニスがお尻の穴にゆっくりと飲み込まれていく。
ほぐれてもなお強い締め付けがペニスをぎゅうっと握ってきた。
「あっ、ああぁぁ……!
お、おちんちん……おしり、こじあけて、はいってくるぅっ……!」
奥までずっぽりと挿入したのも束の間に、僕は激しく腰を打ち付ける。
ぱんっ、ぱんっ、とフィデルさんのお尻と腰がぶつかり、小気味よく音を立てた。
ペニスを抜くたびに亀頭がアナルで締め付けられ、僕にも強い快感を与えてくる。
ピストン運動を繰り返すたび、彼女が嬌声を上げ、ベッドに汗が飛び散っていく。
「んっ、あっ、んぁっ、やぁっ……!
お、おしりなのにぃ……こんなトコで感じたら、ヘンタイなのにっ……!」
フィデルさんのお尻はとても具合が良く、膣とはまた違った締め付けだ。
異物感は大きそうだが、喘ぎ声を我慢できないところを見ると感じてくれているらしい。
彼女もまさかここまでアナルを性感帯にされるとは思ってなかっただろう。
ぬるぬると膣からはとめどなく愛液が溢れ、シーツを汚していく。
「お尻でするのは初めてなのに、もうこんなに濡らしてっ。
フィデルさん、ヘンタイの才能があったんだね」
「あっ、あっ、うぁっ、あっ、あぁっ……ち、ちがうぅ……!♥
お、おしりなんか、さわったこと、ないのにぃ……♥」
ぬるぬるになったフィデルさんのお尻の中は熱く、ペニスをゆったりと甘く柔らかに包んでくる。
ただ入り口の括約筋はきゅっとペニスを締め付けてきて、刺激を与えてくるのだ。
「お、おしり……あつい……っ、すっごく、熱いよぉっ……♥
突かれる、たびに、んあぁっ、お、おしり、溶けちゃいそうっ……♥」
ずぽっとペニスを最奥まで挿入し、すぐにずるりとペニスを引き出す。
単純な動きだけれど、彼女の身体は疲れるたび大きく震える。
柔らかい尻たぶを撫でながら、僕は更に腰を振るスピードを増した。
「だっ、だめっ……お、おしり……おしりで、イっちゃうぅっ……!」
彼女が絶頂の声を上げ、小刻みに肛門がヒクついて肉棒を締め付けてくる。
甘く抱きしめるようなその刺激に、僕も耐え切れずに射精してしまった。
どぴゅっ、どぴゅっと大きくペニスを震わせて、熱い腸内へ思い切り精を吐き出す。
「あぁあぁ……っ、あ、あついっ、おしりのなか、あついぃっ……♥
せーえき、いっぱい、でてるぅっ……♥」
長い射精が終わると、ペニスをちゅぽんと引き抜く。その刺激でまた彼女がぴくんと震えた。
抜いた後もだらしなくぱくぱくとお尻の穴をヒクつかせている。
彼女は荒い息を整えながら、絶頂の余韻に浸っているようだった。
「ま……まったく! 私の命令も無視して、勝手に続けるとは……!
違反だ!お仕置きだ!」
「でも、前に決めた取り決めには『お尻を責めてはいけない』なんてなかったから……」
「う……あ、そ、それは……っ。
いやそもそも、あ、あんな所をいきなり責めるヤツがあるかっ!ばかものっ!」
普段の冷静な彼女とは違う、落ち着きのない怒り方。
その一面が見れただけでも、やってみた甲斐があるというものだ。
「悪かったよ。これからはやめておくから」
「えっ……そ、それは……その……」
「……?」
「いや、ぷ、プレイの一環としては、とてもよく出来ていたからな……。
トクベツに、ゆ、許してやらんこともない……オマエが望むならばっ!」
そういうわけで、これからの夜の営みでは後ろの穴を責めることも許容されたのだった。
そこにある遺跡の奥に作られた、石造りの一室で僕は目を覚ます。
そして僕が起きて間もなく、誰かが僕のいる部屋の扉をノックした。
「ユータ。起床の時間だ」
部屋の前にいるのはフィデルさんだと、声だけでもすぐに分かる。
彼女は毎朝、きっちり決まった時間に僕を起こしにきてくれるからだ。
落ち着いた声は、それだけで真面目そうな印象を漂わせる。
時間がないので部屋や服装に異常がないかだけ見渡して、「どうぞ」と声を掛けると、扉が開く。
「おはよう」
「おはようございます」
今でこそ普通に話しているが、フィデルさんはそもそも人間ではない。『アヌビス』という魔物だ。
整った顔立ちに長い黒髪と、健康的で張りのある褐色の肌に、控えめに膨らんだ乳房。それだけ見ればまるで人間だが、アヌビスの特徴として、耳と手足としっぽが黒い毛で犬のようにふさふさとしている。
その黒い毛並みを見ると、”元の世界”で僕と暮らしていた黒い柴犬がよく思い浮かぶ。
「それでは、朝食の準備を――む、」
フィデルさんは僕を見ながら、ちらりと下に目線を遣った。
その熱い視線はどう見ても僕の股間に注がれている。
どうにかして隠そうとしても、その膨らみは誤魔化しきれなかった。
「ふふふ……今日も朝から元気じゃないか」
「い、いえこれは……」
生理現象なのでどうしようもない、という言い訳は毎日のようにしているが、彼女は気にしない。
「勃起してしまった時はどうするか……ちゃんと取り決めしただろう?
条約違反はまた追加の”罰”になるぞ」
「わ、分かりました……」
僕は仕方なくベッドに腰掛け、ズボンと下着をずり降ろす。
女性の前で、しかも自分から服を脱ぐというのは何時まで経っても慣れず、羞恥心が燻ってしまう。
もう何度もフィデルさんの前で行ったことなのに、いつだって特別に感じてしまう。
「ふふ……よろしい。それでは、聞き分けの良い子にはご褒美だ……」
フィデルさんからケモノの匂いと、しかし女性らしい甘い匂いがふんわり漂ってくる。
彼女は小さく舌なめずりをすると、僕の両膝を開いてその間に体を置いた。
ふさふさとした体毛に触れるだけでも気持ちがいいのに、これからその手で愛撫されるのだ。
彼女の目前に、朝立ちでいきり勃った僕のペニスが晒された。
「ああ……今日も逞しくて立派なおちんちんだ。すぐに私が気持ちよくしてやろう……♥」
フィデルさんの犬のような右手がペニスの根元を支えながら、しゅっ、しゅっ、と労わるように擦ってくる。ふさふさとした毛が擦れるだけでくすぐったく、それさえ快感になってしまう。
さらに、唾液でぬめった舌がれろりと亀頭をひと撫ですると、裏スジや傘の部分といった敏感な所を舐め回す。
僕の弱い所を知り尽くしたとても熱心なフェラチオ。
「あ……ぅ、」
「ほら、声もガマンするなと言っただろう。もっと蕩けた声を出せ……♥」
ずっぽりと肉棒を咥えこまれ、激しい上下運動で粘膜と粘膜が触れ合ってぬちゃぬちゃと淫らな水音が鳴り響く。
さらに右手でペニスを擦られながら、左手のぷにっとした肉球で睾丸をもみもみと優しく揉まれる。
下半身がとろけそうなその刺激に耐え切れず、思わず僕は腰を引いてしまうが、
「ほは、にへるんひゃない……んぐっ、」
「あ、ああ……そんな奥までぇ……」
ぎゅっと腰に抱きつかれて身動きできなくなり、快感からそれ以上逃げられなくなる。
そして射精を促す激しい責めに耐え切れず、僕はすぐに果ててしまう。
「あ、あぁぁ……!」
「んむっ、ごくっ……ぷはぁ。やはり朝一番は濃くて美味だな」
僕が吐き出した精液はフィデルさんの喉奥にごくんと吸い込まれる。
ちゅうっと吸い出される感覚に腰が抜けそうになって、僕は思わず前かがみになり、彼女の頭を抱きしめていた。
「ふふ……今日も先に私だけ頂いてしまったな。では改めて朝食の準備にしよう。
ほら、三分以内に身なりを整えて準備をしろ。でないとまたお仕置きだ……♪」
「は、はい……」
――フィデルさんと初めて会ったのは一年ほど前の話になる。
僕は何の因果か、魔物のはびこる”この世界”に突然来てしまった。
しかも目を覚ましたのは砂漠の真ん中。
とにかく人のいる所はないか、と僕は歩き続けた。
しかし、凍りつくような夜の寒さと、うだるように照りつける日光に体力を奪われ――
あてどなく歩けど歩けど彷徨うばかりで、身体だけが飢えと渇きと疲労に苦しんだ。
果ての見えない砂漠の中で僕は建物を見つけ、必死で歩きそこに辿りついた。
そこで体力の限界に陥り、遺跡の入り口で倒れていた僕を助けてくれたのが、
「……い……おい、しっかりしろ! 大丈夫か、水は飲めるか?」
他でもない、フィデルさんだ。
彼女が居なければ、あのまま乾いて死んでいたかもしれない。
僕を介抱してくれた彼女は、体力が戻るまで僕を遺跡に泊まらせてくれた。
フィデルさんの見た目は人間と犬が混じったようで不思議だったし、話を聞いてみると彼女は『アヌビス』という魔物だそうだが、そんな事はささいな事だった。何しろ命の恩人なのだから。
……しかし僕をかくまってくれた次の日、フィデルさんはとんでもないことを僕に告げた。
「ユータ……だったな、無事で何よりだ。
弱みに付け込むようで心苦しいが、お前に折り入って頼みがある」
元々礼儀正しい人ではあったけれど、その時はことさらに畏まったような口調だった。
「もうしばらく、この遺跡に居てはくれまいか?」
遺跡に住む――それ自体は僕も満更ではなかった。
”この世界”について何も知らないうちから外へ行くわけにはいかないし、どこに行けばいいかも分からない。住む場所があるだけでも僕にとっては有り難いことだ。
しかし、次の一言には耳を疑った。
「お前の精液があれば、レギスタン様が……ファラオ様が蘇るはずなのだ」
「せ、精液?!」
詳しい話を聞くと、どうやら”この世界”の魔物は男の精から魔力を手に入れるらしい。
そして魔力が溜まれば、この遺跡に眠る『ファラオ』という王が目覚め、王国が再建できる――とのこと。
「以前、この遺跡に男達が侵入者としてやって来てな。
幸いにも宝物は無事で、しかもマミー達によって男達も籠絡されたらしい。
たった一日で驚くほどの精も蓄えられた……ようなのだが……」
そこで苦虫を噛み潰したような顔をして、フィデルさんの言葉が詰まる。
「その……予想外な事に、遺跡を守護していたマミー達が全員連れて行かれてしまってな。
必然的に、この遺跡に残されたのは私だけになり……どうしようもなくなっていたのだ」
「それは、なんというか……災難ですね」
「しかし! お前が来てくれたおかげで、魔力を満ちさせることができるのだ。
そうだな……あと半年もあれば、お前一人だけでも問題ないはずだが……」
「半年……ですか」
「……はっきり言えば、私は手荒な手を使ってでもお前を引き留めたい。
だが、お前にとっても悪い話ばかりではないはずだ。
生活に関しては、物資搬入の為の転移ゲートが遺跡にある分、苦労はしない。
もちろん私の目を盗んで、そこから脱出しようと思えば出来る。
だが、お前には今のところ行く当てもないのだろう?」
「……そうですね」
「ならば、ひとまずここで暮らすのも一つだろう。
なに、我が王レギスタン様は聡明かつ偉大なお方。
封印さえ解かれれば、お前にこれからの道を示すことも容易いはずだ」
「じゃあ……お邪魔でなければ。 不束者ですが、よろしくお願いします」
「う、うむ。 ……そこまで飲み込みが良いと、逆に慌ててしまうな。
とりあえず、こちらこそよろしく頼むぞ」
と、そこまではトントン拍子に話が進んだ。
一先ずはこの遺跡で生活する事が出来る――と少しは安心したのだが。
「では……取り決めが必要だな。夜の営みと、お前の精について」
「え?」
その日の夜から、僕はベッドの上で彼女に犯されることになる。
「こら、一人だけ裸を隠すな。私だって平気なわけではないのだからな?」
「で、でも……」
「条項第二条、『夜は必ず私と性交を行い、射精を行う』と決めたはずだ。
なに、心配はいらぬ。私がしっかりとリードしてやろう……お前の主人としてな……♥」
背後からさわさわと柔らかい黒毛が僕の肌に触れる。
彼女の手足のもふっとした体毛で身体をくすぐられ、敏感な箇所をなぞられていく。
「ふふ……なんだ、乳首まで勃たせているな。
どうだ?ここをコリコリされるのは……気持ちいいか?」
「あ、あぅ……」
「どうした、まるで女のように感じているじゃないか?
男のくせに、こんな所が気持ちいいのか……仕方のないヤツめ♥」
朝立ちの処理、昼の添い寝、夜の営み。
僕はほぼ全ての時間でフィデルさんに見張られ、性欲が湧くたび彼女に搾られている。
プライベートな時間も彼女の”スケジュール”により持たされてはいたが、それ以外はつきっきりと言っても過言ではなかった。
ある日、遺跡に珍しく僕たち以外の人間……いや、魔物が来た。
一見して狸のようなその女性は、僕たちが生活するための物資を売ってくれる商人だった。
つまり遺跡にある宝物と引き換えに、日用品を渡してくれているということだ。
フィデルさんはもちろん何回も彼女と会っているが、遺跡まで来るのは珍しいことらしい。
狸のような女性は僕たちが生活に使っている小部屋までやって来て、フィデルさんと共にテーブルに座った。背中に背負っていた荷物が置かれると、重そうな音が響く。
僕はお茶を淹れて、二人に差しだす。
「おいすー。 いやあ、こんな若いニーサンがいらっしゃったんかいな。
どうりで最近ようさん買いなさってたワケや」
「どうも初めまして。 ユータと申します」
「こらご丁寧に。 アタシはサカイ言いますわ。ま、名乗るほどのモンでもあらへんけどね」
「うむ。では、鑑定してもらいたかった品物を持ってくる。少し待っていてくれ」
フィデルさんが部屋を離れると、サカイさんが興味深そうにこちらを見てきた。
「……ところであんさん、フィデルさんとはもうネンゴロなわけよね?」
「ま、まあ」
「フーン……見たところ、あのヒトにゃ頭上がりませんてな感じやな。
もしかして夜の方もそんな感じ?」
否定することができず、僕は黙って頷く。
サカイさんはけらけらと笑いながら両手を組んだ。
「そらアカンなぁ。あのヒト見た目こそああやけど、ホンマは押しに弱いんやで。
もちっと男の方が気張ったらんとなぁ。せやろ?」
「うーん……」
「ああそや、丁度ええモンがある。
ほら、これやこれ。ショゴス印のローション!」
「え、ええ?」
「気の強いオンナはアナルが弱い……ンッン〜名言やなこれは。
なんとこのローション、潤滑から穴のほぐしまで一気にやってくれる優れモンや。
フツーならアナル開発には時間掛けなアカンとこを、みるみるうちに性感帯にする……。
しかもなんと、排泄物を掃除して面倒な直腸洗浄の手間まで省いてくれるねんで!」
「は、はあ」
セールストークに火が付いたのか、サカイさんの勢いは止まらない。
「フツー、アナルを使おうと思ったら洗浄がいる。だから『お尻を使う』ってのがバレてまうわけや。
でもこれを使えば、相手の予測してない責めができる。びっくりした相手は怯んでまう。
そして、男でも女でも一瞬でお尻の穴の虜になってまうって寸法やな。
……ま、最初はサービスや。気がむいたら使うてみ?」
「そう言われましても……」
「『アヌビス』ってのは特に、予想してない事には弱いんや。
ま、あんさんなら襲いかかるだけでも大慌てやろけど……そーいうガラじゃなさそうやしな。
騙されたと思ってほら、な!」
結局怪しい薄紫色のローションをサカイさんに押し付けられ、僕は自分の部屋にしまっておいた。
……そして、その日の夜。
今日も今日とて、彼女との交わりが始まっていた。
僕たちはベッドの上で裸になり、シックスナインの形になって互いを愛撫しあう。僕が下になり、彼女が上に伸し掛かる形だ。
丹念にペニスを舐め上げられる快感に耐えながら、僕は負けじと彼女のクリトリスを舌で舐める。
「んぅっ、んむっ……いいぞ。その調子だ……♥
私を先にイかせられたら、今日もご褒美を与えてやろう……♥」
刺激を続けると膣穴が濡れそぼり、フィデルさんのお尻が下がりはじめる。
頭を上げれば彼女のお尻の穴にも舌が届きそうだ。
彼女が一度ペニスから口を離したところで僕は顔を持ち上げ、フィデルさんのお尻の割れ目に顔を埋める。
ふにゅっと柔らかいお尻の肉に挟まれ、心地が良い。
元々フィデルさんはとても清潔に気を遣っているから、これからする事も別段気にならなかった。
「んっ……?」
異変を感じた彼女が不思議がる声。
僕は舌を伸ばし、窄まったお尻の穴をツンツンと突いた。
「こっ、こらっ。どこを……んぅっ?!」
キュッと締まったアナルを舌で責めるたびに、慌てたような声が上がる。
普段では聞けない、フィデルさんの焦った声色だ。
菊穴を刺激するたびにヒクヒクとうごめいて、とてもいやらしい。
「あっ、ふぅぅっ……そ、そんな、とこを……ひゃぅっ!
き、汚いから、舐めるのをやめっ……あぁぁ……」
つつくような舌の動きから、アナルを舐め回すような動きに変えていく。
ちゅぷっ、ぴちゃっ。
チロチロと皺をなぞるような動きで責めると、悲鳴にも似た声がまた上がる。
厳格さを重んじる、普段のフィデルさんでは出さないような可愛らしい声。
「だ、だめ……だって、いってるのにぃ……」
穴が柔らかくなってきたところで、ベロをぐいっとねじ込む。思ったよりも楽に入っていった。
ぐにゅぐにゅと舌を動かして、僕はフィデルさんの菊穴を責めていく。
「あああっ……!?し、舌が、お尻の中でぇ……っ! んあぁっ、ら、らめぇ……」
唾液でベトベトになる頃には、彼女の身体からすっかり力が抜けていた。
その隙をついて、僕はサカイさんから貰ったあの特製ローションの袋を取り出す。
「はぁ、はぁ……んひゃぁっ!?」
薄紫色のローションをお尻の穴に指で塗りたくり、ぬるぬるにさせる。
スライムに似た感触で、塗り込むたびにアナルの滑りが良くなっていく。
少し力を入れると、ちゅぽん、と指がフィデルさんのお尻の穴へ簡単に飲み込まれた。
「ゆ、ゆびなんか、いれるなっ……んうぅ……っ」
直腸の中は熱く、括約筋がきゅうきゅうと指を締め付けてくる。
入り口を広げるように、円を描くようにして指でアナルの中を弄ると、また彼女が身をよじらせた。
「あ、あぁぁ……お、お尻なんて、つかったこと、ないのにぃっ……な、なんでぇ……!
なんで、こんなにっ……んあぁっ……♥」
更に二本、三本と挿れる指を増やしていく。
フィデルさんのお尻の穴は貪欲に指を飲み込み、ヒクヒクといやらしく蠢いていた。
、僕は責めることの快感を覚え、彼女のアナルを弄りながら耳元で囁く。
「フィデルさん、ちょっと弄っただけなのに、もう三本も指が食べられちゃったよ。
呂律も回ってないけど……お尻の穴で感じちゃってるの?」
「ばっ、バカいうなっ……お、おしりなんかで……ひゃぁっ……!」
ぐちゅぐちゅと音が立つぐらいに直腸内部を指で掻きまわす。コトバで責めるのは効果的だったようだ。
ローションの効果は凄まじく、膣への愛撫、いやそれ以上の快感を得ているように見えた。
自分では意識したことのないであろう性器をほじくられ、快楽に頭が追い付いていないのだろう。
「あ、熱くて、ヘンになるぅ……お尻……おしりは、もう、ゆるしてぇっ……♥」
そんな彼女を見ていると僕ももうガマン出来ず、すっかり勃起したペニスをアナルに添える。
「ら、らめぇ……そっちはっ……ヘンに、なるぅっ……♥」
力ない彼女の制止も聞かず、僕は後背位の形になって、四つん這いの彼女を犯す。
ぬぷっ、ぬぷぷ……とペニスがお尻の穴にゆっくりと飲み込まれていく。
ほぐれてもなお強い締め付けがペニスをぎゅうっと握ってきた。
「あっ、ああぁぁ……!
お、おちんちん……おしり、こじあけて、はいってくるぅっ……!」
奥までずっぽりと挿入したのも束の間に、僕は激しく腰を打ち付ける。
ぱんっ、ぱんっ、とフィデルさんのお尻と腰がぶつかり、小気味よく音を立てた。
ペニスを抜くたびに亀頭がアナルで締め付けられ、僕にも強い快感を与えてくる。
ピストン運動を繰り返すたび、彼女が嬌声を上げ、ベッドに汗が飛び散っていく。
「んっ、あっ、んぁっ、やぁっ……!
お、おしりなのにぃ……こんなトコで感じたら、ヘンタイなのにっ……!」
フィデルさんのお尻はとても具合が良く、膣とはまた違った締め付けだ。
異物感は大きそうだが、喘ぎ声を我慢できないところを見ると感じてくれているらしい。
彼女もまさかここまでアナルを性感帯にされるとは思ってなかっただろう。
ぬるぬると膣からはとめどなく愛液が溢れ、シーツを汚していく。
「お尻でするのは初めてなのに、もうこんなに濡らしてっ。
フィデルさん、ヘンタイの才能があったんだね」
「あっ、あっ、うぁっ、あっ、あぁっ……ち、ちがうぅ……!♥
お、おしりなんか、さわったこと、ないのにぃ……♥」
ぬるぬるになったフィデルさんのお尻の中は熱く、ペニスをゆったりと甘く柔らかに包んでくる。
ただ入り口の括約筋はきゅっとペニスを締め付けてきて、刺激を与えてくるのだ。
「お、おしり……あつい……っ、すっごく、熱いよぉっ……♥
突かれる、たびに、んあぁっ、お、おしり、溶けちゃいそうっ……♥」
ずぽっとペニスを最奥まで挿入し、すぐにずるりとペニスを引き出す。
単純な動きだけれど、彼女の身体は疲れるたび大きく震える。
柔らかい尻たぶを撫でながら、僕は更に腰を振るスピードを増した。
「だっ、だめっ……お、おしり……おしりで、イっちゃうぅっ……!」
彼女が絶頂の声を上げ、小刻みに肛門がヒクついて肉棒を締め付けてくる。
甘く抱きしめるようなその刺激に、僕も耐え切れずに射精してしまった。
どぴゅっ、どぴゅっと大きくペニスを震わせて、熱い腸内へ思い切り精を吐き出す。
「あぁあぁ……っ、あ、あついっ、おしりのなか、あついぃっ……♥
せーえき、いっぱい、でてるぅっ……♥」
長い射精が終わると、ペニスをちゅぽんと引き抜く。その刺激でまた彼女がぴくんと震えた。
抜いた後もだらしなくぱくぱくとお尻の穴をヒクつかせている。
彼女は荒い息を整えながら、絶頂の余韻に浸っているようだった。
「ま……まったく! 私の命令も無視して、勝手に続けるとは……!
違反だ!お仕置きだ!」
「でも、前に決めた取り決めには『お尻を責めてはいけない』なんてなかったから……」
「う……あ、そ、それは……っ。
いやそもそも、あ、あんな所をいきなり責めるヤツがあるかっ!ばかものっ!」
普段の冷静な彼女とは違う、落ち着きのない怒り方。
その一面が見れただけでも、やってみた甲斐があるというものだ。
「悪かったよ。これからはやめておくから」
「えっ……そ、それは……その……」
「……?」
「いや、ぷ、プレイの一環としては、とてもよく出来ていたからな……。
トクベツに、ゆ、許してやらんこともない……オマエが望むならばっ!」
そういうわけで、これからの夜の営みでは後ろの穴を責めることも許容されたのだった。
15/12/14 02:00更新 / しおやき