後編ニャ
あれから何回もドラゴンさんに挑戦して、旦那さんが必要とする素材が集まったところで、キムさんは帰って行ったニャ。
「さて、必要とする素材は集まったんだけど・・・」
キムさんを、手を振って見送りながら旦那さんが少し沈んだ声でポツリとつぶやくニャ。
「どうしたニャ？」
「集団クエストだとお金は山分けだから、金欠状態には変わりないんだよな・・・」
旦那さんは肩をすくめるけど・・・まぁ、これは採取クエストでなんとかなるのニャ。
旦那さんもそれを知っているはずだニャ。
それよりも旦那さんがあまり元気ないのは・・・
「ほとんど人の力を借りて素材を集めたっていうのがちょっとな・・・」
そう言うことかニャ。
てっきりキムさんと別れたからさみしくて元気ないのかと心配しちゃったニャ。
まぁ旦那さんの、その申し訳ないという気持ちも分かるけどニャ・・・
「気にすることないニャ。今は仕方がないのニャ。いつか一流のハンターになったときに、同じようなことを後輩のハンターさんにできたり、キムさんのサポートをできたりするようになればいいのニャ！」
ボクがそう言うと旦那さんはハッとした表情をしてボクを見て、そしてにっこり笑ったニャ。
「ありがとう、アシュリー。お前はいつも優しいな」
「そ、そんニャ・・・ボクは・・・ふみゃう・・・」
あ・・・旦那さんがボクを撫で撫でしてくれているニャ・・・
う〜ん・・・幸せだニャ〜♪
いつまでもこんな日が続くと良いのニャ〜・・・
うん、いつまでも・・・
「一流のハンターさんねぇ・・・なれるのかニャ〜、うちの新しいご主人は・・・」
帰ってきてボクの話を聞いたクリスタルがやっぱり寝そべりながらつぶやいているニャ。
「旦那さんはガンバリ屋さんなのニャ！ オトモワーキャットだったら絶対にねばり上手なのニャ！ 旦那さんは頑張っていつかきっと一流のハンターさんになるのニャ！」
「はいはい、分かったニャ」
クリスタルがうるさそうに手を振るニャ。
けどすぐに不思議そうな顔をしてあたしに話しかけて来たニャ。
「それにしてもアシュリーって、すっごい主人贔屓だニャ？」
「だって、ボクは主人愛だから、ご主人を大切に思うのは当然だニャ！」
「でもアシュリーの主人愛は尋常じゃないニャ。前のご主人のオトモをしていた時、何人か他の主人愛のオトモワーキャットとおしゃべりをしたことあるけど、アシュリーほどじゃなかったニャ」
そ・・・そうなのかニャ？
あんまり他のワーキャットとしゃべったことないから分からないけど・・・でも、ボクは本当に旦那さんのことを大切に思っているニャ！
とそのときクリスタルがあたしに近寄り、耳元でとんでもないことをささやいたにゃ。
「アシュリー、あんた、旦那さんのことが好きニャんでしょ？」
「にゃ・・・にゃ！？」
「だって戦っていないときはいつも新しいご主人を目で追っているニャ」
他にもクリスタルそう思う根拠を次々と挙げていったニャ。
う・・・うぅ、よく見ているニャ・・・
そこまで見られていたら、自分でもごまかしていた気持ちを明かすしかないニャ・・・
「うん・・・実は、ボクは旦那さんのことが好きニャ。でも・・・」
「でも・・・？」
そう、そこで「でも」なのニャ。
「でも、ボクはオトモワーキャットだから、旦那さんのことを好きになっちゃいけないのニャ。近くでずっとオトモしているのがボクのするべきことなんだニャ」
ボクはあくまで旦那さんに雇われたワーキャットにゃ。
立場ってものがあるニャ。
だから自分の気持ちをごまかしごまかし、ここまで来たんだニャ。
「う〜ん・・・分かるけどにゃ〜・・・そんな風にぐずっていると、他のワーキャットに盗られたり、さっきの狩りのようにドラゴンさんに押し倒されたり、もしかしたらうちの前のご主人と付き合ったりしちゃうかもしれないニャ。それでもいいのかニャ？」
クリスタルの言葉に思わず想像しちゃったニャ。
ワーキャットに身体を擦り寄せられている旦那さん、ドラゴンさんに押し倒されて身ぐるみを引っぺがされている旦那さん、キムさんとキスして二人でベッドに裸で横になる旦那さん・・・
それは嫌ニャ！
でも立場が・・・でも・・・でも・・・！！
「にゃにゃ〜〜〜っ！？」
「あ、パニクったニャ・・・」
『どうするべきか、考えておくことニャ！』
クリスタルに最後にそう言われたところで旦那さんが戻ってきて、ボクたちは採取クエストに行くことになったニャ。
今回は孤島でキノコの採取ニャ！
ハンターを名乗るにしては地味〜な仕事だけど・・・でも確実にほぼ報酬が手に入るクエストだニャ。
そう、『ほぼ』確実に・・・
必要な量のキノコが集まったところでボクたちは帰ろうとしたニャ。
けれど帰ろうとしたときに出くわしてしまったのは野良ワーキャットの群れだったニャ！
こいつらは狩場をうろちょろしてハンターから物を盗んでいく、文字通りの泥棒猫だニャ。
でも、盗むのが物だけだったらまだ良かったニャ。
「にゃ〜ん！ 良い男がうろついているニャ！」
「子作りをたくさんしたいニャン♪」
「気持ち良くなりたいニャン♪」
にゃにゃ・・・にゃんてことを抜かすんだニャ！
そんなこと、ボクがさせないのニャ！
でも、相手はちょこまかと動くワーキャット・・・旦那さんの片手剣攻撃はひらひら交わされるし、爆弾攻撃はちょっと歩が悪いのニャ。
それでもなんとか切り抜けようとしたその時、野良ワーキャットが何かを投げつけたニャ！
めくるめく閃光と炸裂音・・・閃光玉だニャ！
そして視力が回復したころ・・・野良ワーキャット達と旦那さんの姿がなかったニャ！
ど・・・どこに行ったニャ？
とその時、脳裏によぎった彼女たちの言葉・・・
『子作りをたくさんしたいニャン♪』
『気持ち良くなりたいニャン♪』
だ・・・旦那さんの危険が危なすぎるのニャ〜〜〜！！
確か孤島の野良ワーキャットの集落は孤島中心の洞窟内にあるはずなのニャ！
ボクは大急ぎでそこに向かったニャ。
旦那さんはやっぱりワーキャットの集落に連れ去られていたニャ。
そしてぐるぐる巻きにされて、身ぐるみを引っぺがされそうになっていたところだったニャ！
「させないニャ！ ふにゃー！」
大タルマタタビ爆弾・・・本当だったら作り出せない特製爆弾をお見舞いしてやるニャ！
どごぉん！
あたりに派手にまき散らされる濃厚なマタタビの臭い・・・あっという間に野良ワーキャットは自我を失うくらいに発情したニャ。
「にゃ〜ん・・・ムラムラしちゃったニャ〜！」
「ホルンちゃん、ワーキャット同士でいいからチュッチュしようニャ〜」
「あ、そんなケーナ姉ちゃん、駄目ニャ・・・・ニャ〜ン！」
ニャハハハハ、してやったりニャ！
でも発情した野良ワーキャットが旦那さんに襲いかかったりしたら無意味だし、ボクもちょっとフラフラするから、大急ぎで旦那さんを救出するのにゃ！
「アシュリー！ 助けに来てくれたのか！ すまない！」
「旦那さんのことを思えば・・・なんのその・・・ニャ」
旦那さんのことを感じて身体が熱くなるけど、今は我慢ニャ。
旦那さんのポーチを探ってモドリ玉をとりだして地面に叩きつけるニャ。
緑色の煙が噴き出してボクたちはベースキャンプへ・・・
気付けばボクたちはベースキャンプのベッドに並んで腰かけていたニャ。
にゃへ〜・・・助かったニャ。
でも、そのことを実感すると気が抜けて、頭が酔っ払ったみたいにボーっとしてきたのニャ。
「アシュリー、いつも本当にすまないな・・・その・・・感謝している」
にゃんか旦那さんがいつも以上に嬉しい事を言ってくれているにゃ〜・・・
「アシュリーがいなかったら、ハンターを続けられなかっただろうな・・・肉体的にも、精神的にも・・・」
だ・・・ダメにゃ、旦那さん・・・
今、こんな雰囲気でそんなこと言われたら・・・いや、ボクがこの状態でそんなこと言われたら・・・
「その・・・アシュリー？」
「もう・・・我慢できないのニャーッ！！」
我慢が出来なくなってボクは旦那さんをベッドの上に押し倒したニャ！
「ちょ・・・どうしたアシュリー！？ 止せ・・・」
「止めないニャ！ もう我慢できないのニャ！ ずっとずっと我慢していたんだニャ！ ・・・マタタビのことじゃないニャ！ 旦那さん・・・ボクは旦那さんのことが好きニャ！ 大好きニャ！」
旦那さんに遮られる前に、マタタビで酔った勢いで一気に言ってしまうのニャ！
「旦那さん・・・旦那さんと一緒にいるとムネが熱くなるのニャ・・・もうボク、旦那さんナシの生活なんて考えられないニャ。 ボクは本気ニャ！ 一生、旦那さんのお役に立ちたいニャ！」
「あ〜、もう！」
突然、旦那さんが大きな声を出したのでボクはビクッとしたニャ。
「全く、俺が告白しようとしたその直前に告白するだなんて・・・」
「にゃ・・・？」
「もうちょっといい雰囲気で告白したかったけど、今はチャンスと思って告白しようとしたけど・・・」
え・・・それって、もしかして・・・ニャ？
「先に言われちゃったな〜」
う・・・嬉しすぎるニャ〜！
まさか両想いだったなんて・・・素敵ニャ！
聞けば旦那さんも、雇っているという立場のボクに手を出して良いものかどうか迷っていたらしいのニャ。
でも、ボクたちは二人とも同じ気持ちだから、もうそんなもの関係ないのニャ！
だから・・・
「旦那さん・・・ボクを、オトモワーキャットとしてじゃなく、女として可愛がって欲しいニャ・・・」
それからのことはあまり覚えていないニャ。
マタタビで酔っていたし・・・
でも、上になったり下になったり前から後ろからと激しかったことは覚えているニャ・・・ニャ///
そして、お昼の採取クエストに行ったはずなのに、気付いたら朝だったニャ！
何を言っているか分からないだろうけど、ありのままを言っているニャ。
え？ 本来は50分の制限時間を過ぎてクエスト失敗なんじゃニャいかって？
そこはクリスタルが上手くやってくれていたニャ。
ニャンだかんだ言ってボクと旦那さんのことを応援してくれていたんだニャ〜。
でも、帰ったら村長さんに、狩り場を長く使い過ぎたことに、エラく怒られちゃったニャ、反省ニャ・・・
とは言えニャ！
旦那さんをいっぱい愛せて、旦那さんにもいっぱい愛してもらえて、ボクは幸せだったニャ〜！
でも、やっぱりそう上手い話がないのが世の中なのニャ・・・
「さて、必要とする素材は集まったんだけど・・・」
キムさんを、手を振って見送りながら旦那さんが少し沈んだ声でポツリとつぶやくニャ。
「どうしたニャ？」
「集団クエストだとお金は山分けだから、金欠状態には変わりないんだよな・・・」
旦那さんは肩をすくめるけど・・・まぁ、これは採取クエストでなんとかなるのニャ。
旦那さんもそれを知っているはずだニャ。
それよりも旦那さんがあまり元気ないのは・・・
「ほとんど人の力を借りて素材を集めたっていうのがちょっとな・・・」
そう言うことかニャ。
てっきりキムさんと別れたからさみしくて元気ないのかと心配しちゃったニャ。
まぁ旦那さんの、その申し訳ないという気持ちも分かるけどニャ・・・
「気にすることないニャ。今は仕方がないのニャ。いつか一流のハンターになったときに、同じようなことを後輩のハンターさんにできたり、キムさんのサポートをできたりするようになればいいのニャ！」
ボクがそう言うと旦那さんはハッとした表情をしてボクを見て、そしてにっこり笑ったニャ。
「ありがとう、アシュリー。お前はいつも優しいな」
「そ、そんニャ・・・ボクは・・・ふみゃう・・・」
あ・・・旦那さんがボクを撫で撫でしてくれているニャ・・・
う〜ん・・・幸せだニャ〜♪
いつまでもこんな日が続くと良いのニャ〜・・・
うん、いつまでも・・・
「一流のハンターさんねぇ・・・なれるのかニャ〜、うちの新しいご主人は・・・」
帰ってきてボクの話を聞いたクリスタルがやっぱり寝そべりながらつぶやいているニャ。
「旦那さんはガンバリ屋さんなのニャ！ オトモワーキャットだったら絶対にねばり上手なのニャ！ 旦那さんは頑張っていつかきっと一流のハンターさんになるのニャ！」
「はいはい、分かったニャ」
クリスタルがうるさそうに手を振るニャ。
けどすぐに不思議そうな顔をしてあたしに話しかけて来たニャ。
「それにしてもアシュリーって、すっごい主人贔屓だニャ？」
「だって、ボクは主人愛だから、ご主人を大切に思うのは当然だニャ！」
「でもアシュリーの主人愛は尋常じゃないニャ。前のご主人のオトモをしていた時、何人か他の主人愛のオトモワーキャットとおしゃべりをしたことあるけど、アシュリーほどじゃなかったニャ」
そ・・・そうなのかニャ？
あんまり他のワーキャットとしゃべったことないから分からないけど・・・でも、ボクは本当に旦那さんのことを大切に思っているニャ！
とそのときクリスタルがあたしに近寄り、耳元でとんでもないことをささやいたにゃ。
「アシュリー、あんた、旦那さんのことが好きニャんでしょ？」
「にゃ・・・にゃ！？」
「だって戦っていないときはいつも新しいご主人を目で追っているニャ」
他にもクリスタルそう思う根拠を次々と挙げていったニャ。
う・・・うぅ、よく見ているニャ・・・
そこまで見られていたら、自分でもごまかしていた気持ちを明かすしかないニャ・・・
「うん・・・実は、ボクは旦那さんのことが好きニャ。でも・・・」
「でも・・・？」
そう、そこで「でも」なのニャ。
「でも、ボクはオトモワーキャットだから、旦那さんのことを好きになっちゃいけないのニャ。近くでずっとオトモしているのがボクのするべきことなんだニャ」
ボクはあくまで旦那さんに雇われたワーキャットにゃ。
立場ってものがあるニャ。
だから自分の気持ちをごまかしごまかし、ここまで来たんだニャ。
「う〜ん・・・分かるけどにゃ〜・・・そんな風にぐずっていると、他のワーキャットに盗られたり、さっきの狩りのようにドラゴンさんに押し倒されたり、もしかしたらうちの前のご主人と付き合ったりしちゃうかもしれないニャ。それでもいいのかニャ？」
クリスタルの言葉に思わず想像しちゃったニャ。
ワーキャットに身体を擦り寄せられている旦那さん、ドラゴンさんに押し倒されて身ぐるみを引っぺがされている旦那さん、キムさんとキスして二人でベッドに裸で横になる旦那さん・・・
それは嫌ニャ！
でも立場が・・・でも・・・でも・・・！！
「にゃにゃ〜〜〜っ！？」
「あ、パニクったニャ・・・」
『どうするべきか、考えておくことニャ！』
クリスタルに最後にそう言われたところで旦那さんが戻ってきて、ボクたちは採取クエストに行くことになったニャ。
今回は孤島でキノコの採取ニャ！
ハンターを名乗るにしては地味〜な仕事だけど・・・でも確実にほぼ報酬が手に入るクエストだニャ。
そう、『ほぼ』確実に・・・
必要な量のキノコが集まったところでボクたちは帰ろうとしたニャ。
けれど帰ろうとしたときに出くわしてしまったのは野良ワーキャットの群れだったニャ！
こいつらは狩場をうろちょろしてハンターから物を盗んでいく、文字通りの泥棒猫だニャ。
でも、盗むのが物だけだったらまだ良かったニャ。
「にゃ〜ん！ 良い男がうろついているニャ！」
「子作りをたくさんしたいニャン♪」
「気持ち良くなりたいニャン♪」
にゃにゃ・・・にゃんてことを抜かすんだニャ！
そんなこと、ボクがさせないのニャ！
でも、相手はちょこまかと動くワーキャット・・・旦那さんの片手剣攻撃はひらひら交わされるし、爆弾攻撃はちょっと歩が悪いのニャ。
それでもなんとか切り抜けようとしたその時、野良ワーキャットが何かを投げつけたニャ！
めくるめく閃光と炸裂音・・・閃光玉だニャ！
そして視力が回復したころ・・・野良ワーキャット達と旦那さんの姿がなかったニャ！
ど・・・どこに行ったニャ？
とその時、脳裏によぎった彼女たちの言葉・・・
『子作りをたくさんしたいニャン♪』
『気持ち良くなりたいニャン♪』
だ・・・旦那さんの危険が危なすぎるのニャ〜〜〜！！
確か孤島の野良ワーキャットの集落は孤島中心の洞窟内にあるはずなのニャ！
ボクは大急ぎでそこに向かったニャ。
旦那さんはやっぱりワーキャットの集落に連れ去られていたニャ。
そしてぐるぐる巻きにされて、身ぐるみを引っぺがされそうになっていたところだったニャ！
「させないニャ！ ふにゃー！」
大タルマタタビ爆弾・・・本当だったら作り出せない特製爆弾をお見舞いしてやるニャ！
どごぉん！
あたりに派手にまき散らされる濃厚なマタタビの臭い・・・あっという間に野良ワーキャットは自我を失うくらいに発情したニャ。
「にゃ〜ん・・・ムラムラしちゃったニャ〜！」
「ホルンちゃん、ワーキャット同士でいいからチュッチュしようニャ〜」
「あ、そんなケーナ姉ちゃん、駄目ニャ・・・・ニャ〜ン！」
ニャハハハハ、してやったりニャ！
でも発情した野良ワーキャットが旦那さんに襲いかかったりしたら無意味だし、ボクもちょっとフラフラするから、大急ぎで旦那さんを救出するのにゃ！
「アシュリー！ 助けに来てくれたのか！ すまない！」
「旦那さんのことを思えば・・・なんのその・・・ニャ」
旦那さんのことを感じて身体が熱くなるけど、今は我慢ニャ。
旦那さんのポーチを探ってモドリ玉をとりだして地面に叩きつけるニャ。
緑色の煙が噴き出してボクたちはベースキャンプへ・・・
気付けばボクたちはベースキャンプのベッドに並んで腰かけていたニャ。
にゃへ〜・・・助かったニャ。
でも、そのことを実感すると気が抜けて、頭が酔っ払ったみたいにボーっとしてきたのニャ。
「アシュリー、いつも本当にすまないな・・・その・・・感謝している」
にゃんか旦那さんがいつも以上に嬉しい事を言ってくれているにゃ〜・・・
「アシュリーがいなかったら、ハンターを続けられなかっただろうな・・・肉体的にも、精神的にも・・・」
だ・・・ダメにゃ、旦那さん・・・
今、こんな雰囲気でそんなこと言われたら・・・いや、ボクがこの状態でそんなこと言われたら・・・
「その・・・アシュリー？」
「もう・・・我慢できないのニャーッ！！」
我慢が出来なくなってボクは旦那さんをベッドの上に押し倒したニャ！
「ちょ・・・どうしたアシュリー！？ 止せ・・・」
「止めないニャ！ もう我慢できないのニャ！ ずっとずっと我慢していたんだニャ！ ・・・マタタビのことじゃないニャ！ 旦那さん・・・ボクは旦那さんのことが好きニャ！ 大好きニャ！」
旦那さんに遮られる前に、マタタビで酔った勢いで一気に言ってしまうのニャ！
「旦那さん・・・旦那さんと一緒にいるとムネが熱くなるのニャ・・・もうボク、旦那さんナシの生活なんて考えられないニャ。 ボクは本気ニャ！ 一生、旦那さんのお役に立ちたいニャ！」
「あ〜、もう！」
突然、旦那さんが大きな声を出したのでボクはビクッとしたニャ。
「全く、俺が告白しようとしたその直前に告白するだなんて・・・」
「にゃ・・・？」
「もうちょっといい雰囲気で告白したかったけど、今はチャンスと思って告白しようとしたけど・・・」
え・・・それって、もしかして・・・ニャ？
「先に言われちゃったな〜」
う・・・嬉しすぎるニャ〜！
まさか両想いだったなんて・・・素敵ニャ！
聞けば旦那さんも、雇っているという立場のボクに手を出して良いものかどうか迷っていたらしいのニャ。
でも、ボクたちは二人とも同じ気持ちだから、もうそんなもの関係ないのニャ！
だから・・・
「旦那さん・・・ボクを、オトモワーキャットとしてじゃなく、女として可愛がって欲しいニャ・・・」
それからのことはあまり覚えていないニャ。
マタタビで酔っていたし・・・
でも、上になったり下になったり前から後ろからと激しかったことは覚えているニャ・・・ニャ///
そして、お昼の採取クエストに行ったはずなのに、気付いたら朝だったニャ！
何を言っているか分からないだろうけど、ありのままを言っているニャ。
え？ 本来は50分の制限時間を過ぎてクエスト失敗なんじゃニャいかって？
そこはクリスタルが上手くやってくれていたニャ。
ニャンだかんだ言ってボクと旦那さんのことを応援してくれていたんだニャ〜。
でも、帰ったら村長さんに、狩り場を長く使い過ぎたことに、エラく怒られちゃったニャ、反省ニャ・・・
とは言えニャ！
旦那さんをいっぱい愛せて、旦那さんにもいっぱい愛してもらえて、ボクは幸せだったニャ〜！
でも、やっぱりそう上手い話がないのが世の中なのニャ・・・
11/05/21 01:44更新 / 三鯖アキラ（旧：沈黙の天使）
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