連載小説
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X Con amore ~二人のセッション~
 何度も何度も、角度を変えて口づけを交わす。でもそれだけだと満足できなくなってくる。互いに口を軽く開けて舌を伸ばして、相手の中に差し入れる。こんなこと、楽器を吹くときにやらない。
 立っていることがだるくなった俺達は、手をつないでそのままベッドになだれ込んだ。互いに向き合って横向きに寝て、そこでもキスを続ける。
「はぁ、はぁ……のぶくん……」
 荒い息使いをしながら俺を見上げてくるルイ。ロングトーンをどれだけしてもここまで息はあがらないし、こんなとろけた目はしてこない。その目にドキっとしながら、逃げるように視線を下げると、ぴんとブラウスのテントが貼られた胸が飛び込んでくる。
「……いいよ。のぶくんの体だから……脱がせて……」
 ささやきながらぐいっとルイは胸を突き出してくる。震える手で俺はボタンを外していく。
 大きくて目立つルイの胸。男子学生の間でも注目の的となっている。それが今、俺の前に明かされる。
 現れたのは大きくて丸い柔らかな果実……そのいただきにはハート型のニップレスをつけていた。
「あの、その……ブラだと締め付けがきつくて楽器吹くのにちょっとつらいときもあるから……」
 やはりそういう理由でブラはしていなかったらしい。
「でも、ノーブラだと……その……乳首見えちゃうから……」
 それもそうだ。そしてそれを想像すると嫉妬のようなものが俺の胸のうちに起きる。他の男にルイの大事なところを見せたくないという気持ちが。ルイも見せたくないという気持ちがあるだろう。
 でも、俺には特別だ。そう言うかのように、ルイはニップレスの片方を剥がした。現れた乳首は興奮してぷっくりと立ち上がっている。そっと、フルートのキーを押すかのように俺はその尖を静かにタッチした。
「んっ♡」
 幼馴染の口からそれまで聞いたことのない、可愛らしい声が上がる。
 その声がもっと聞きたくて、さらに、乳首だけじゃなくて胸ももっと触りたくて。人差し指は乳首に乗せたまま俺は手のひらでルイの膨らみを包みこんでそっと握ってみた。ルイの胸は重たく柔らかくて、それでいてしっかりとした弾力をもって俺の指を押し返してきた。
「すげぇ、柔らかい……」
「あ、あん♡ のぶくん……」
 切なく俺の名を呼ぶルイ。もじもじと脚を動かしている。
「ルイ、気持ちいい?」
「うん、すっごく気持ちいいよ。こっちも触って?」
 そう言ってルイはもう一方のニップレスを外した。そう言えばこれがハート型なのって……普段からこういうのをつけているのだろうか? 訊ねてみるとルイは首を横に振った。
「まず、部活がない日は普通のブラをつけてるの。部活ある日はニップレスだね。でもシンプルな丸いやつ。今日は……その……」
 勝負下着的なものだったのだろう。最初からこのことを期待していたのだ。でもそれを口にするのは憚られたのか、ルイは口ごもってしまった。そんなルイが可愛くて、着飾ってくれたのが嬉しくて、俺はルイに覆いかぶさってキスをした。その間も胸から手を離していなかったけど。ルイも下から腕を伸ばして俺を抱きしめてくる。その拍子に、ルイの太ももが俺のペニスにあたった。
 顔を離すとルイがにんまりと笑いながら手を伸ばして、俺の張り詰めたそこを握り、さすってきた。
「のぶくんのここ、大きくなっているね」
「そ、そりゃ……」
 幼馴染のそんな乱れた姿を見ておっぱいももんでたらそりゃ嫌でもこうなる。ましてや触られたら……どうにかなってしまいそうだ。
 のぶくんも脱いで? とねだってくるルイ。直接触られたらどうなるんだろうと思いながら、俺はいったんルイから離れ、学生ズボンを下着ごとおろした。ぶるんとしなりながら現れた肉棒を見てルイが目を輝かせる。
「わあ、おっきい♡ こ、こんな大きいの咥えられるかな……」
 楽器で喩えられないよ、とか言っている。ベッドから起き上がって猫のように四つん這いになりながら俺のペニスをまじまじと見ている。そんなルイに俺も頼んでみる。ルイも見せてよ、と。
 ルイは何も言わなかったが、拒否などしなかった。はだけたブラウスを滑り落とし、リボンとスカートとソックスだけと言った格好になる。そのスカートを脱ぐ前に、ルイはいたずらっぽく、でも恥ずかしそうに笑いながらスカートの裾を持ち上げてみせた。
 先ほどルイは言っていた。今日この時のことを期待してニップレスはわざわざハート型をつけてきた。当然、その下も気合を入れていた。
 ショーツはホットピンクをベースに、縁が黒のレースで彩られた代物だった。そのピンクは彼女の青肌と互いに強調しあっていて鮮やかだった。みんなの憧れの吹奏楽部のトランペット奏者が、真面目な制服の下にこんな下着を着ていたのかという衝撃と、このときの俺のためにこんな下着を着てくれたことが俺の胸を打つ。
 まあ、下着だけなら、何かの事故で他の人が見てしまうことはあるかもしれない。女子も体育の着替えで見たりすることはあるだろう。でもそこから先を見ることができるのは俺だけだ。
 スカートに手を入れてルイはショーツの再度に親指をひっかけた。そのまま腕を伸ばしてショーツをおろしていく。長い脚からショーツが抜かれて、放り捨てられる。でもその下着には俺は興味ない。
 現れたナマの女性器……それに俺は夢中になっていた。まさに「下のくちびる」という異称が似合う、ぷっくりとした二枚の膨らみ……その合わせ目のおなか側には、米粒のような小さな膨らみが起き上がって主張している。くちびるの合わせ目からはとろとろとした液体がこぼれ落ちていた。さっきまではショーツがある程度吸収していたが、それがなくなった今、おしりを伝ってスカートの内側にしたたり落ちようとしている。
「すごく濡れてる……」
「やぁん、恥ずかしい♡」
 顔を押さえて体をくねらせるルイ。でも、これからもっと恥ずかしいことをするのだ。顔を押さえいていた手をルイはまた下に持っていった。そしてスカートのホックを外してファスナーもおろし、脱ぎ去った。
「のぶくん……」
 熱にうかされたようにささやくルイ。ベッドに腰をおろしたまま、そっと両脚を開き、濡れた秘裂を見せてくる。
 彼女の意図を察した俺は彼女の足元に回った。彼女の太ももを少し撫でてから抱え込み、顔を彼女の股に寄せる。そのまま俺は陰唇にくちづけした。トランペットのマウスピースにくちびるを押し当てるように。でも、そこから先は楽器とは全く違っていた。舌を伸ばして中を、上のクリトリスを舐め、溢れ出てくる液体を味わう。
「ひゃっ、あぁん♡ のぶくん……!」
 楽器のように、俺が口をつけるたびに甘い声を上げるルイ。その声がもっと聞きたくて、俺は夢中になってルイのソコを舐め続ける。クリトリスを舌でコリコリと弄ってみたり、溢れ出てきた液をじゅるじゅると啜ってみたり。
 ルイの方も嫌がる素振りは見せない。それどころかより気持ちいいところを探ろうと腰を動かしている。ルイをもっと気持ちよくしてあげたかったけど、そのエッチな動きも見てみたくて俺は顔を離してみた。
「のぶくん……」
 せつなそうに、物足りなさそうにルイが腰をくねらせる。学校や部活では絶対に見られないその仕草に、俺の放置されていたペニスがひくつく。ルイもそれに気づいた。
「今度は私の番ね? のぶくん、座って♡」
 もう少しルイにクンニしたかったけど、今度はルイの方がやる気まんまんだし、俺もちょっとおあずけが辛かった。ルイの言う通りに、ベッドの上にあぐらをかいて彼女を待つ。
 四つん這いになって這い寄るルイ。俺のペニスに手をそえてそっと何度かしごく。それだけでどうにかなってしまいそうなくらい気持ちいいのだが、それ以上のことがこれから起きる。俺はルイと自分の股間から目が離せなかった。
 何度か俺のペニスをしごいたルイは添えた手で固定する。そしてそっと目を閉じて口を肉棒に寄せ……そのまま咥えた。
「ううぅう……!」
 思わず俺はうめき声を上げていた。ルイのくちびるは柔らかくてつるりとしていて、それに撫でられるだけで気持ちよかった。
 だがなにより興奮するのは、あの秋月ルイが、今回は学園祭でサックスを吹いていた彼女が、楽器ではなく男性器を……それも俺のを咥えこんでいるという事実とビジュアルが、脳を灼き切るくらいに俺を狂わせた。
 そしてルイがしていることは、フェラチオである。咥えただけで終わるはずがない。咥えた口の中でぬるりぬるりと舌が亀頭やカリ首、竿を這い回る。こんな動き、楽器演奏でやるはずがない。
「ひもひいい?」
 咥えたままルイが俺に訊ねる。俺は、ああ、と短く返事をするので精一杯だった。俺の反応に調子づいた彼女の動きは大胆になっていく。より深く咥えこんだかと思いきや、離れていく。それが繰り返される。彼女が頭を揺り動かすたびに黄金色のさらさらとした髪が揺れた。
 先程のくちびるに動きが加わったうえ、それに舌も乗っている。彼女の口の中でしごかれた俺の肉棒はあっという間に限界が近づいてきた。
「ちょ、やばっ……ルイ! 出るっ、出るから……!」
 離れてくれと言うつもりで俺は言う。ルイの動きが緩み、上目遣いで俺を見てきた。その目が三日月のようにニィっと細められた。
 やめるどころかとどめを刺すつもりだ。そう俺が理解してもう一度声をかけようとしたその時に、ルイは動き出した。頭をますます激しく動かして、くちびると舌でしごきぬく。それに加えて、ストローのように吸い出してきた。楽器を吹くのとは真逆の動き。その刺激に俺は情けない声を上げながらあっさりと白旗を上げた。
「うっ、あああ……!」
「んっ!?」
 一瞬驚いた顔をするルイ。その口の中にどくどくと男の欲望の結果が注がれていく。だが口は肉棒から離さない。それどころか出ている最中も彼女は吸引をかけて俺の尿道に残っている精液を吸い出そうとしている。おかげで俺は射精の最後の瞬間まで気持ちよかった。
 射精が終わったのを感じ取ったルイはようやく俺のペニスから口を離した。射精の余韻に呆然としている俺の前で彼女はちょっと微笑んでから軽く口を開けた。その中では俺が今出した白濁液がぷるぷると揺れていた。
 あの世界的なトランペット奏者の娘の、部活でももてはやされてみんなの憧れの天才トランペット奏者の秋月ルイの、楽器を演奏する口の中に自分の汚液を出した……その背徳的な事実が、今射精したばかりの牡器に活力をみなぎらせる。今度はその女に種付けさせろと。
 実際に受け止めたルイ自身もその背徳感は分かっているようだ。分かってて見せつけてきたのだ。液を飲み下してにんまりと笑いながら彼女は言う。
「いっぱい出したね♡ そんなに私のお口は気持ちよかった?」
「あ、ああ……」
 良かった、と俺の返事を聞いて無邪気に嬉しそうに笑うルイ。彼女の足元には、下の口から滴り落ちた愛液が小さな水たまりを作っていた。
「のぶくん、私、もう我慢できない……」
 ルイは膝立ちになって俺の肩に手を置いて熱っぽく言う。こちらはフェラでイカされたから、こっちもクンニで一回イカせてから本番に行きたかったけど、限界のようだ。もう、押し倒されたし。
 俺の体をルイはまたいだ。後ろ手に俺のペニスを掴み、はしたなくも用足しのような体勢で腰を落としていく。
「のぶくん、入れるね?」
 ルイの下の口が俺の肉棒に近づき、押し当てられ、そのまま咥え込まれた。
「う、あ、あああ……」
 思わず俺は声を上げていた。ルイの性器は愛液でぬめっていて粘膜でぬるぬるしていて温かく気持ちよかった。彼女の口もぬるぬるしていて温かく気持ちよかったけど、似て全く非なるものであった。入ってきた俺の分身を歓迎するかのように撫でてくる肉襞の感触と周囲の締め付けは、口にはないものだ。
 なにより、腰を沈めていくごとに、膣肉を俺の肉棒に撫でられて声を上げるルイが魅力的過ぎた。
 ルイが腰を落としきり、柔らかくて丸い尻と俺の腰が密着した。その結合部では俺の亀頭が何かコリっとしたものに触れた。ルイの子宮口だ。
「ふぎゅううう!?」
 その時、ルイがこれまで聞いたことのないような声を上げて体をのけぞらせ、痙攣させた。何事だと心配になったが同時に膣肉がぎゅっとしまり、まるでペニスをもみ洗いするかのように蠕動運動する。その気持ちよさに俺の心配は半分ほど飛んでいってしまった。
 痙攣していたのはほんの数秒だったと思う。ルイはばったりと俺の胸板に倒れ込んできた。俺の上ではあはあと荒い息をしている。心配していた俺だが、その様子に思い当たることがあった。
「ルイ? 大丈夫? もしかして……」
「うぅうう……恥ずかしいぃ……」
 俺の顔を見ずにルイが呻く。やっぱりと俺は思った。
「腰、砕けちゃって……入れただけでイッちゃったよ……♡」
 ルイは恥ずかしそうに言っていたが俺は嬉しくなっていた。俺のモノが気持ちよくて入れただけで達してくれたのだ。そんなことなら男冥利に尽きるというやつだ。
 ルイの頭を下から抱え込んで撫でると、ルイは嬉しそうに鼻を鳴らした。けれどもいつまでこうしているのもルイの本意ではないらしい。少し落ち着いたところで彼女は上体を起こした。入れるときは立てていた膝を今度はおろしてベッドにつける。
 その体勢からルイは腰を器用に前後にうねらせ始めた。
 ずちゅ、ぬちゅ、ぬちゅ……
 彼女が腰をうねらせるたびに俺のペニスは柔らかい肉壁とこすれていやらしい音が立ち、快感がペニスから脊髄を通って脳に響く。
「あ、ああ……ルイ……!」
「んっ♡ あんっ♡ のぶくん、どう? ……楽器もそうだけど何事も練習って大事だよね?」
 不意に練習という言葉を出したルイ。何の事だと思ってルイを見ていると、彼女ははにかみながら秘密を明かす。
「私、こういうことも練習していたの♡ 枕にまたがって、腰をこんなふうに動かして……♡」
 腰の動きに前後だけでなく、左右や回転の動きも加わる。その動きは変化自在だった。
「クリトリスがこすれて気持ちいいってのもあったけど、こうやったらのぶくんが気持ちよくなってくれるかなぁって思いながら腰を動かしてたの♡」
 ピストン運動はやったことないから分からないけどと少し困り顔のルイだが俺はそれどころではない。入念に自主練をしていたルイの腰さばきは俺を圧倒していた。愛液でぬめったヒダも多い膣肉が、彼女が腰をゆするたびに俺のペニスを撫で回すのだ。
 少し前にフェラでイカされたと言うのに、再び俺の腰にうずきが沸き起こっていた。
「んんん〜♡ だめぇええ、気持ちいい、気持ちいいよぉ♡ こんなの……大好きなのぶくんとのエッチなんか知っちゃったら、もう枕でのこすりつけオナニーなんかに戻れないよぉ♡」
 俺にまたがってぐねぐねと腰を動かしながら、ルイはそんなことを口走っている。あの楽器を奏でるその口で嬉しいことと「オナニー」なんてエロいことを言われたら……!
 どくん、と、言霊に導かれたかのように、俺は射精していた。重力に逆らって白濁のマグマが噴き上がり、子宮口を叩く。
 ルイも何が起きたか理解したようだ。腰の動きを緩めて俺の精液を受け入れる。うっとりとしたその顔は堕天使にふさわしい。
「んふふ……でてる♡ のぶくんをおまんこで射精させちゃった♡」
 膣肉がうごめいて俺のペニスを絞り上げている。ルイが意識的に締め付けているのか、膣で感じていて自然にこうなっているのか分からないが気持ちいい。
 二度目の射精がおさまったのを感じて、ルイは満足そうに笑って再び腰をゆすろうとした。だが、俺は彼女の腰を抑え込んでそれを妨げる。子宮口を圧迫されてルイが軽く嬌声を上げた。
「の、のぶくん?」
「……俺にも見せ場を残してくれよ」
 さっきから俺はルイに攻められっぱなしだ。さっきルイがイッたのは、フェラでおあずけされているところに刺激があったから。俺が攻めたわけではない。そのことに、俺の中にプライドのようなものが掻き立てられていた。
 一瞬きょとんとしたルイだが、すぐにその顔がにっこりと、嬉しそうなものになる。
 俺は上体を起こしてルイの体を抱きしめる。ルイも抱きしめ返してくる。そのまま俺はそっとルイの体を仰向けに横たえた。つながったまま、正常位の体勢に移行する。
「翼、大丈夫?」
「うん、平気」
 腕だけでなく、その堕天使の翼も俺の背中に回される。ふわふわしているのに思った以上に力が強い。絶対にはなさないという意思を感じる。
「のぶくん……私をイカせて?」
 そう言われて奮起しない男などいない。ルイのように腰の動き方なんか研究してないけど。俺は自分の気持ちをぶつけるように、ルイに腰を打ち付ける。
「あんっ! あぁああんっ! のぶくん! のぶくん!」
 俺に突かれる度に嬌声を上げるルイ。初めてなのに痛かったり辛かったりしないか不安だったが、その声の様子に嘘はなくのびやかだ。あのとき初めて聞いたルイのサックスの音のように。そんな声を俺が上げさせているということがとても嬉しくなる。
 ルイの嬌声といっしょに部屋に響くのは、二人の結合部との水音。俺が突くたびにルイの股間から漏れる愛液と俺がさっき出した精液が混ざってぐちゅぐちゅといやらしい音が鳴った。これに二人の体がぶつかる音と、ベッドが軋む音が加わり、淫らで激しいカルテッドが奏でられる。
「だめぇえ♡ 気持ちいい♡ 気持ちよすぎて私堕ちているのにもっと堕ちちゃううう♡」
 ルイの顔は完全にとろけきっている。とても普段、穏やかな顔で楽器を吹いているとは思えない。この顔を見ることができるのは俺だけなのだ。その気持ちと、もっと彼女を気持ちよくさせたくて、ピストン運動を繰り返す。だが、同時に自分の腰の動きは自分も追い込んでしまう。少し前に二度も射精したはずなのに、もう射精欲が沸き起こってきていた。それだけルイの膣内は良かった。
「ごめ……ルイ……またイキそ……」
「ああんっ! うんっ! いいよっ! 一緒にイッて! のぶくんの精子っ! 私の膣内にいっぱいいっぱいちょうだい!」
 限界を訴えたらルイのほうもギリギリだったようだ。翼、腕、脚、すべてが俺を抱えて引き寄せ、体の奥の奥に迎え入れて一つに溶け合おうとする。そんな彼女に応えるように俺も彼女を包み込み、その奥で自分の存在を主張する。
「ああぁあっ! イクッ! イクうぅうッ! のぶくぅん! ああぁあああぁああんっっっ!!」 
「ルイっ、ルイッ! くぅうう!」
 クライマックス。俺とルイのセッションの最後は二人の嬌声で締めくくられる。抱き合って声を伸ばす俺達。その結合部ではルイに精液を送り込もうと俺の肉棒は拍動し、それをさらに取り込もうとルイの膣肉はしぼるようにうねっていた。互いが互いの刺激に呼応し、その絶頂は永遠に続くのではないかとすら思えた。
 やがてその激しい絶頂が過ぎ去り、俺達は脱力した。拍手なき二人のセッション。だけれども俺達は幸せだった。
「のぶくん……」
「ルイ……」
 幸せの余韻を味わうように俺達は互いの名前を呼び合い、そして静かにキスをした。
25/06/10 22:00更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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■作者メッセージ
con amore:愛情をもって

そんなわけでサルピンクスのエロSSじゃぁあい! 楽器を奏でる口でのご奉仕とか下の口とかそのあたりを強調して書かせていただきました、書いてて楽しかったです。皆様いかがだったでしょうか?

さて、最後に少し続いてこのお話しは終わりです。最後の最後で明かします。この三鯖アキラは何をしたくてこのSSを書いたのか!?

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