心悪しき者、魔のランプを手にし……
「くくく……ふははは! ついに手に入れたぞ!」
一匹狼の盗賊男、カリムは洞窟の奥で抑えきれぬ笑いを放っていた。彼の視線の先には黄金色の物が台座にある。人によってはそれを薬缶だの急須だの言うかも知れない。だがこれはランプ、灯りの道具である。砂漠の国ではよくあるデザインだ。
鎮座ましましているランプはそれは芸術的な作りがされていた。繊細な唐草模様がランプの表面に主張しすぎない程度に施されている。その唐草模様の先端には大粒の血のような色をしたルビーがあしらわれていた。黄金色のランプは悠久の時を経てもくすむことなく、鈍い光を放っており……そして不思議なことにほこりをかぶっていなかった。
そう、このランプはただの灯りのランプではない。魔法のランプである。このランプを使うと中からランプの精が現れ、願い事を叶えてくれるという伝説が言い伝えられている。そのランプを、カリムは見つけたのだ。
正しき心を持つ者が手にすればそれは正しく使われるかもしれない。しかし悪しき心が持つ者が手にするとどうなるか……その時は世界が終わるかもしれない。カリムは、後者であった。
「はじめに不老不死を願う。次に俺は一国の王になるのだ。もし願い事が三つまでであればそのときはランプの精に自害を命じるのだ。ふはははは!」
その欲望にまみれた皮算用な願いを口にしながら、カリムは手をワキワキと蠢かせ、ランプに覆いかぶさる。そしてついに、ランプを手にとった。それまでも何度も高笑いをしていたカリムは、その日一番の高笑いを上げたのであった。
さて、お楽しみはこれからだ。ランプの精を呼び出さねばならない。魔神などを召喚するとなったら生贄を要するのが常であるが、このランプの精の召喚の方法は極めて簡単だ。ランプを手で擦ればいいだけだ。ふふふ、とほくそ笑みながらカリムはランプに手をかけた。
「いでよ〜、いでよ〜、ランプの精よ〜」
ランプの魔神を呼び出す言葉をかけながら、カリムはランプにかけている手を前後にすばやく動かす。
効果はたちまちのうちに現れた。ランプが摩擦熱以外の温かみを一人でに持ち、その熱を逃すかのように、火を灯す口から煙が、それも桃色の煙が沸き起こった。煙はもくもくと尋常ではない量が出て絨毯のように広がり、溜まる水のように厚みをもった。まるで雲だ。
そしてその煙の雲からぬっと人影が現れた。まだ人影は煙に包まれており、よく見えないが割と小柄だ。その人影を包んでいる煙だけがふっと風に吹かれて消えた。
「呼ばれて飛び出てこんにちは〜! ランプの精のジーニーのジーンちゃんですよ〜!」
「……え?」
現れた魔神を見てカリムはあっけに取られた。魔神であるならば魔神らしくおどろおどろしい者か、あるいは大柄な男が現れる者だと思ったのだ。だが現れたのは煙に包まれていた姿そのままに小柄であった。それだけではない。
現れたのは少女だったのだ。
白に近い桃色の長い髪を後頭部の高い位置で束ねている。顔立ちはあどげなさと妖艶さ、両方を兼ね備えておりなんとも不思議で美しい。その顔にある目は好奇心旺盛そうに光っているが、まるでルビーのように赤い。
胸は決して大きくはないが、それでも大ぶりなレモンくらいはあり控えめながらもしっかりと存在を主張している。胸周りを包んでいるのは布一枚なのでその形の良さがよく分かる。
お腹は健康的に平らでくびれている。褐色の肌が眩しい。
腰から下はよく透けている赤紫の布で包まれている。透けているためつるりとした脚が見えるが、はっきりとは見えない。さらに腰回りはもっとぼやけて見える。はっきりと見えないが故に見てしまう。
そのような扇情的な格好をしている少女のような姿をしているのが、ランプの精、ジーニーのジーンであった。
現れた彼女の姿を見てあっけに取られているカリム。そのカリムをジーンは覗き込む。
「ん〜? これじゃ通じないかな? それじゃあ……問おう! 貴方が私のマスターか!?」
「あ、ああ……確かにお前を呼び出したのは俺だが……」
少女の姿に毒気を抜かれた男は先程の高笑いはどこへやら、湿気た声でジーンの言葉に答える。対してジーンは破顔一笑だ。
「ああよかった! 長い間寝ていたからもう言葉が通じなくなっちゃったと思ったよ。もう何年寝ていたのかな? 十年? 百年? 千年? 一万年と二千年?」
「魔の者は見かけの年齢を信じちゃいけないと言うがそれはさすがにないだろ!」
腕を組み首をかしげる少女に思わずカリムは突っ込む。そうしてから咳払いをして本題に映る。
「それはともかくランプの精のジーンとやら。ランプの精ということは願いを叶える力があるんだな?」
「むぅ……せっかく出会ってはじめましてってところなのにいきなりその話〜? ワイルドなワルの男の人も嫌いじゃないけど、前戯をすっ飛ばしてがっつくガサツな男は嫌いだよ〜?」
ぷっとジーンは不機嫌そうに頬をふくらませる。しかし、自分を呼び出した主の質問には答える。できる、と。
「ほほう……いくつ願いを叶えてくれるんだ?」
「ジーンの機嫌次第だけど、それでも三つは叶えてあげる」
つまり、彼女のご機嫌を保てば三つどころかいくらでも願いを叶えることができると言うことだ。思わずカリムは片方のくちびるの端を持ち上げ、ニィっと笑う。
「ただ例外はある」
それまでの明るい口調を崩し、真剣な口調になったジーン。
「例外はいくつもあるけど……まあ絶対できない例外は三つ。ひとーつ、人殺しや魔物殺しはダメ。生命を奪うことはまずできませーん。ふたーつ、死者を生き返らせるのはダメ。それは別の人にお願いしてくださーい。みーっつ、さすがに世界の秩序や科学などをすべてひっくり返すような大きなことはできませーん」
他いろいろ、要相談とのこと。
カリムは自分の顎をつまんで考える。つまり、都合が悪くなったら自害を命じることは厳しいのかもしれない。どうしたものか。だがまあ良い。まずはこの願いを叶え、永久の時を得るのだ。
「ではジーンよ。ひとつめの願いだ。俺を不老不死にしろ!」
「え? まだ説明の途中だよ? いいの? ジーンはいいけど……知らないよ? それから不老不死と言っても限りなく近い状態にはなるけど本当に不老不死とまではいかないとは思うよ?」
カリムは口をへの字に歪めた。まあでも仕方がないランプの魔神と言えども全知全能ではないのだろう。その限りなく近い状態で妥協することにする。カリムはうなずいた。
「じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう! アバラダケ・ダブラ!」
ビッとジーンはカリムの胸に指を向けた。その指先から光線が放たれ、カリムに命中する。カリムの身体が一瞬、桃色の光に包まれた。
「おおお!?」
感嘆の声をカリムは上げる。不老不死を今、実感することはできない。だが、身体のそこから力が沸き起こるのを感じる。闇に生きるぶん、少し無理をさせていた身体に力が取り戻されているのを感じる。
驚き感心している様子のカリムにジーンはどんなもんだいと胸を反らせる。大ぶりのレモンを思わせる乳房がぷるんと揺れた。
「さて、では代償をいただきまーす」
「ま、待て!? 代償だと!? そんな話聞いてないぞ!?」
突然のジーンの言葉にカリムは狼狽する。
「そりゃ聞いてないでしょ。説明の途中なのに願い事言っちゃうんだもん」
じわじわとにじり寄るジーン。そして次の瞬間にはカリムは押し倒されていた。洞窟の床に身体を強かに打ち付けるかと思ったが、いつの間にか床にはランプの口から漏れている煙に覆われ、それにふんわりとカリムは抱きとめられていた。その煙がひとりでに動き、カリムの手首と足首を拘束する。
「な、な、何をする!?」
「大丈夫。とって食いやしないし、怖いことないから。そ〜れ、ごたいめーん♪」
そう言ってジーンはカリムの帯を解き、パンツを下着ごと下ろす。カリムの男の象徴が顕になった。現れた逸物にジーンの目が輝く。
「わあっ! 勃起してないのにおおきい!」
でもなぜ勃起していないんだ、とジーンは不満そうに言う。仕方がないだろう、急な展開にカリムがついていけていない。そんなカリムにランプの精は挑戦的に目を細めた。
「でもぉ……おててでこすったらぁ、おっきくなるよね?」
甘ったるい舌っ足らずな猫撫で声で言うジーン。果たして彼女の言葉どおり、ジーニーの手は男のまだ柔らかな肉棒をそっと握り込んだ。その手がいやらしく上下運動を始める。
「おっきくなぁれ♪ おっきくなぁれ♪」
「お、お、おお?」
急な展開に素っ頓狂な声をカリムは上げる。しかしそのような状況であろうと彼の牡は女の手による刺激を全面的に肯定し、反応する。あっという間に肉棒はジーンの手の中で硬さを持って膨れ上がる。
カリムとて女を抱いたことはある。"収穫"があった日には良く街の女を買ったものであった。故に女のさまざまな技工を味わった経験があるが、ジーンの手遊びはそれまでの娼婦のそれらを遥かに上回っていた。
「うふふ、気持ちいい?」
目を三日月のように細めてジーンは訊ねる。ランプより現れたときはそれほどまで意識をしていなかったが、その顔は非常に蠱惑的であった。この女に種付けしてみたい。その牡の本能を語るかのように、女の手の中で肉棒がぴくりと動いた。
快感に頭がとろけていく。しかし、大きな疑問は流しきれない。
「おい、なぜこんなことを……」
「代償だよ、代償〜。私達ジーニーはね、願い事を叶える代償と男の人の精液をもらうの」
その精液がまたランプの精の魔力となり、彼女は願いを叶える力をつけていくのだ。もちろん、その必要とする精液は願い事の規模によって大きくなっていく。
「大丈夫〜? 不老不死なんて願っちゃって。相当な精液が必要になるよ〜?」
「くっ!」
もがこうとするカリムだが、彼を抑えてつけている煙はびくとも動かない。腰のバネを使って自分にしなだれかかっているジーンを振り落とそうとしたが、人外の存在であるランプの精はそれを上回る力で押さえつけた。その間も手の上下運動は止まらない。
「ほらほら、出して出して〜♡ 精液出して〜♡」
願いを叶える者から発せられるお願い事。肉棒を手でこすりながら、彼女は精を中から呼び出そうとする。さらにふーっと息を吹きかけた。思わずカリムは快感に声を上げる。
ランプの少女の手さばきは確実に男盗賊を追い詰めていく。ひくひくとジーンの手の中で肉棒は白濁の溶岩流を噴火する予兆を見せる。にんまりとランプの精は笑った。
「もう我慢出来ないね。イッちゃうね。ね、ね。ジーンにイカせて欲しい?」
「……ああ、イカせて欲しい」
先程まで展開に驚き、そして抵抗してもがいていたカリムは、うわ言のように答えた。ランプの精の笑みがさらに大きくなった。
「ふふ、わっかりましたぁ♡ じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう!」
それまでリズミカルにしごきぬいていたジーンの手の動きが、速くなった。容赦なく精液を玉袋の中から絞り出す、とどめの動き。
少女は肉棒を擦り、精が出るのを望む。その望みはすぐに叶えられた。出し抜けに、どぷりと鈴口から白濁の液が吹き上がる。その勢いは凄まじく、彼女の顔にまで飛び散った。
「きゃっ!?」
さしものジーンもそれは予想しておらず、避けられずに顔でその液を受けてしまう。あっという間に肌は白濁の汚液で白く染まった。彼女の肌は褐色であるがゆえに、その白さはカリムが快感に屈したということを見せつけるかのように、いやに鮮やかに映った。
驚きこそしたものの望むものを手に入れたジーン。ぺろりと舌なめずりをする。そうして指でへばりついた精液をこそぎとり、舌を伸ばして舐め取った。
「ん、ちゅば……んふふ、濃くて美味しい♪」
ジーンは一心不乱に精液を舐め味わう。一見少女のように見える彼女の痴態に、出したばかりのカリムの牡器は再び力を取り戻し始める。再び勃起したカリムの肉棒を見てジーンは目を光らせる。その目は肉食獣を思わせた。
「元気だね。ジーンもさっきのお願い事と比べたらまだまだ精液必要だしぃ……もう一回出してもらおうかな」
だがジーンはペニスに手を伸ばさなかった。かと言って顔も足も何も近づけない。彼女は立ち上がったのだ。訝しげにジーンを見るカリム。
そんなカリムを見下ろしながら、ジーンは腰に手をかけた。次の瞬間、彼女の下半身を覆っていた薄衣がはらりと力なく落ちた。見えそうで見えなかった彼女の下肢が顕になる。果たしてそのすらりとした脚はシミひとつなくすべすべとしている。その脚が交叉しているそこにはランプの精の秘密の花が開いており……触れられてもいないのにとろりと蜜をこぼしていた。
「精液舐めてたら、こんなに濡れてきちゃった……」
恥ずかしそうに言うジーン。だが恥じらいはありつつもこれからお前を食べるという意思を、その紅い目はしっかりとカリムに告げていた。
煙の絨毯に縛り付けられているカリムをジーンはまたいだ。はしたなく大きく脚を広げ腰を落としていく。見せつけるように、腰を左右に踊るようにして捻りながら。
にちゅっと音を立てて、牡器と雌器が触れ合う。そして触れ合うだけにとどまらず、それは距離を縮めて通り抜け……一つになった。
「あぁああん♡」
「く、おっ……!」
伸びやかな嬌声と切羽詰まった声が、洞窟の中に響いた。前者はもちろんジーンの、後者はカリムのものだ。
自分を呼び出した主の象徴は、ランプの精を大いに喜ばせた。それを表すかのように、彼女の下の口はそれを離すまいとするかのようにねっとりと吸い付きむしゃぶりつき、締め付ける。
一方のカリムは余裕がない。一度射精していなかったらこれで瞬殺されていたかもしれない。それだけ、ランプの精の肉壷は名器であった。たっぷりと濡れ、ヒダがたくさん備わって肉棒に絡みつき、さらに精液を吸い出すかのように吸引がかかっている。
入れただけでもこの心地よさである。ジーニーが動き出したときには。
「あっあっ!」
こうなる。一匹狼の盗賊は女のように情けない声を上げる。
「あんっ♡ ぁはっ! いい! 奥ずんずんされて気持ちいいよぉ♡」
ジーンの方も快感に乱れる。長い髪を振り乱しながら腰を弾ませた。しかし乱れていながらも余裕はカリムよりずっとある。故に、カリムをからかい、言葉で攻め立てることもできる。
「んふふ……しごいてるよ♡ ジーンのおまんこ、あなたのおちんちんこすってるよ♡ こすって精を出るようにしているよ♡」
「や、やめ……!」
「やめてほしいの? やぁだ♡ 精液どくどく、ジーンのおまんこにたっぷり出してくれるまでやめないよ♡」
召喚主の言葉を呼び出された者は笑いながら却下する。そうしてせっせと腰を弾ませ、的確に男を追い込んでいく。
「や、やめろ! また出る!」
「出る? 出ちゃう? 精液出ちゃう?」
腰を振りながらランプの精はにやにやと勝ち誇った笑みを顔に貼り付けながら組み敷いている男を見下ろす。だが、その腰の動きは徐々に鈍り、そして止まった。
「うーん、どうしようかなぁ?」
「な!?」
寸止め。もどかしくなってカリムは下から腰を突き上げて動こうとするがジーンは器用に身体を弾ませて、肉棒と柔肉が擦れ合うのを最小限に留める。ゆえに、じんわりとした快感がカリムにはもたらされる。その快感は、冷めさせることはないが、射精に導くこともなかった。もどかしさだけがカリムの中に蓄積されていく。
そんなカリムを見下ろしながらランプの精はくすくすと笑う。
「イキたい? イキたいの? でもダ〜メ♡ ジーンにお願いしてくれなきゃヤダ♪」
「さっきのようにイカせてくれってか?」
「う〜ん? それだけじゃたりな〜い♡」
先程は主の手加減の要求を蹴り射精を求めて動いていたランプの精。今度はその射精を先延ばしにしようとする。先程の言葉とは相反する事だ。
本来はよだれが上の口からも下の口からも出るほど欲しい精液を先延ばしにしてまで彼女が求めるもの。それは……
「中出しエッチってね、恋人同士とか夫婦じゃなきゃしちゃダメなんだよ?」
「??」
「だからぁ……俺の恋人になってくださいってお願いしてくれたらぁ、そのお願いを叶えてあげるしぃ……さらに恋人らしく膣内射精、させてあげてもいいよ?」
突然に魔の者から、それも本来であれば召喚して隷属させるはずのランプの精より提案された、主従以上の深い関係。それは破滅的な予感をカリムに覚えさせた。
「ちなみにぃ……実はそれ、三つ目の願いになるからよぉおく考えてね?」
「なっ!?」
何を突然理不尽なことを言い出す!? と目を剥いたカリムだったが、落ち着いて考えると少し前に「イカせて欲しい」と言った。あれを二つ目の願いとジーンは取ったのだろう。確信的に。
この魅惑的なランプの魔物に屈するか、それともその誘惑を突っぱねるか、カリムの心がグラグラと揺れる。
……ここで恋人になると宣言して彼女のご機嫌をとれば、願い事ができる回数は無制限に増やせることができるだろう。そんな打算的な考えもすることはできたはずだ。
しかし、答えを口にした彼の頭からは、そのような物は砂漠に置かれたバターのように溶けて見る影もなくしていた。主は従者に堕とされていた。
「俺と……恋人になってくれ……」
男の答えを聞いた女は満足げに、そして最初から知っていたかのように、笑った。
「じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう!」
再び繰り出されるランプの精の腰さばき。待ち望んでいた快感に反射的にカリムは腰を付きあげる。短く嬌声を上げたジーンは上体を崩し、彼に預けた。彼女もまたその快感を求めていたのだ。二人の顔が近くなる。
「いいよ、その願い、恋人のジーンが叶えてあげるよ。いっぱい気持ちよくなって、いっぱいジーンのおまんこにびゅーって中出ししていいよ。それも恋人のようにこうしながら……んっ……!」
目を閉じた彼女はさらに顔を寄せた。二人のくちびるがつながる。その間も腰の動きは止まらない。肉棒は、濡れた肉壁によってこすられ続ける。
ランプの精に願った、そしてランプの精が願っていた、その時が来たのはそれから間もなくのことであった。ランプの精の肉壷の中に二度目とは思えないほどの量の白濁液が重力に逆らって注がれていく。
「……! ……♡!」
くちびるを男に押し当てたまま、ジーンも達した。膣肉がきゅうきゅうと収縮し、こすっていた男の注ぎ口より精を呼び出し、子宮へと招かれていった……
かくして男の手に渡った魔法のランプ。彼を手にした魔法のランプ。
その願いを叶える力が最終的にどのようになったか……それはその洞窟を中心として栄えた明緑魔界の王国を見れば一目瞭然であろう……
一匹狼の盗賊男、カリムは洞窟の奥で抑えきれぬ笑いを放っていた。彼の視線の先には黄金色の物が台座にある。人によってはそれを薬缶だの急須だの言うかも知れない。だがこれはランプ、灯りの道具である。砂漠の国ではよくあるデザインだ。
鎮座ましましているランプはそれは芸術的な作りがされていた。繊細な唐草模様がランプの表面に主張しすぎない程度に施されている。その唐草模様の先端には大粒の血のような色をしたルビーがあしらわれていた。黄金色のランプは悠久の時を経てもくすむことなく、鈍い光を放っており……そして不思議なことにほこりをかぶっていなかった。
そう、このランプはただの灯りのランプではない。魔法のランプである。このランプを使うと中からランプの精が現れ、願い事を叶えてくれるという伝説が言い伝えられている。そのランプを、カリムは見つけたのだ。
正しき心を持つ者が手にすればそれは正しく使われるかもしれない。しかし悪しき心が持つ者が手にするとどうなるか……その時は世界が終わるかもしれない。カリムは、後者であった。
「はじめに不老不死を願う。次に俺は一国の王になるのだ。もし願い事が三つまでであればそのときはランプの精に自害を命じるのだ。ふはははは!」
その欲望にまみれた皮算用な願いを口にしながら、カリムは手をワキワキと蠢かせ、ランプに覆いかぶさる。そしてついに、ランプを手にとった。それまでも何度も高笑いをしていたカリムは、その日一番の高笑いを上げたのであった。
さて、お楽しみはこれからだ。ランプの精を呼び出さねばならない。魔神などを召喚するとなったら生贄を要するのが常であるが、このランプの精の召喚の方法は極めて簡単だ。ランプを手で擦ればいいだけだ。ふふふ、とほくそ笑みながらカリムはランプに手をかけた。
「いでよ〜、いでよ〜、ランプの精よ〜」
ランプの魔神を呼び出す言葉をかけながら、カリムはランプにかけている手を前後にすばやく動かす。
効果はたちまちのうちに現れた。ランプが摩擦熱以外の温かみを一人でに持ち、その熱を逃すかのように、火を灯す口から煙が、それも桃色の煙が沸き起こった。煙はもくもくと尋常ではない量が出て絨毯のように広がり、溜まる水のように厚みをもった。まるで雲だ。
そしてその煙の雲からぬっと人影が現れた。まだ人影は煙に包まれており、よく見えないが割と小柄だ。その人影を包んでいる煙だけがふっと風に吹かれて消えた。
「呼ばれて飛び出てこんにちは〜! ランプの精のジーニーのジーンちゃんですよ〜!」
「……え?」
現れた魔神を見てカリムはあっけに取られた。魔神であるならば魔神らしくおどろおどろしい者か、あるいは大柄な男が現れる者だと思ったのだ。だが現れたのは煙に包まれていた姿そのままに小柄であった。それだけではない。
現れたのは少女だったのだ。
白に近い桃色の長い髪を後頭部の高い位置で束ねている。顔立ちはあどげなさと妖艶さ、両方を兼ね備えておりなんとも不思議で美しい。その顔にある目は好奇心旺盛そうに光っているが、まるでルビーのように赤い。
胸は決して大きくはないが、それでも大ぶりなレモンくらいはあり控えめながらもしっかりと存在を主張している。胸周りを包んでいるのは布一枚なのでその形の良さがよく分かる。
お腹は健康的に平らでくびれている。褐色の肌が眩しい。
腰から下はよく透けている赤紫の布で包まれている。透けているためつるりとした脚が見えるが、はっきりとは見えない。さらに腰回りはもっとぼやけて見える。はっきりと見えないが故に見てしまう。
そのような扇情的な格好をしている少女のような姿をしているのが、ランプの精、ジーニーのジーンであった。
現れた彼女の姿を見てあっけに取られているカリム。そのカリムをジーンは覗き込む。
「ん〜? これじゃ通じないかな? それじゃあ……問おう! 貴方が私のマスターか!?」
「あ、ああ……確かにお前を呼び出したのは俺だが……」
少女の姿に毒気を抜かれた男は先程の高笑いはどこへやら、湿気た声でジーンの言葉に答える。対してジーンは破顔一笑だ。
「ああよかった! 長い間寝ていたからもう言葉が通じなくなっちゃったと思ったよ。もう何年寝ていたのかな? 十年? 百年? 千年? 一万年と二千年?」
「魔の者は見かけの年齢を信じちゃいけないと言うがそれはさすがにないだろ!」
腕を組み首をかしげる少女に思わずカリムは突っ込む。そうしてから咳払いをして本題に映る。
「それはともかくランプの精のジーンとやら。ランプの精ということは願いを叶える力があるんだな?」
「むぅ……せっかく出会ってはじめましてってところなのにいきなりその話〜? ワイルドなワルの男の人も嫌いじゃないけど、前戯をすっ飛ばしてがっつくガサツな男は嫌いだよ〜?」
ぷっとジーンは不機嫌そうに頬をふくらませる。しかし、自分を呼び出した主の質問には答える。できる、と。
「ほほう……いくつ願いを叶えてくれるんだ?」
「ジーンの機嫌次第だけど、それでも三つは叶えてあげる」
つまり、彼女のご機嫌を保てば三つどころかいくらでも願いを叶えることができると言うことだ。思わずカリムは片方のくちびるの端を持ち上げ、ニィっと笑う。
「ただ例外はある」
それまでの明るい口調を崩し、真剣な口調になったジーン。
「例外はいくつもあるけど……まあ絶対できない例外は三つ。ひとーつ、人殺しや魔物殺しはダメ。生命を奪うことはまずできませーん。ふたーつ、死者を生き返らせるのはダメ。それは別の人にお願いしてくださーい。みーっつ、さすがに世界の秩序や科学などをすべてひっくり返すような大きなことはできませーん」
他いろいろ、要相談とのこと。
カリムは自分の顎をつまんで考える。つまり、都合が悪くなったら自害を命じることは厳しいのかもしれない。どうしたものか。だがまあ良い。まずはこの願いを叶え、永久の時を得るのだ。
「ではジーンよ。ひとつめの願いだ。俺を不老不死にしろ!」
「え? まだ説明の途中だよ? いいの? ジーンはいいけど……知らないよ? それから不老不死と言っても限りなく近い状態にはなるけど本当に不老不死とまではいかないとは思うよ?」
カリムは口をへの字に歪めた。まあでも仕方がないランプの魔神と言えども全知全能ではないのだろう。その限りなく近い状態で妥協することにする。カリムはうなずいた。
「じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう! アバラダケ・ダブラ!」
ビッとジーンはカリムの胸に指を向けた。その指先から光線が放たれ、カリムに命中する。カリムの身体が一瞬、桃色の光に包まれた。
「おおお!?」
感嘆の声をカリムは上げる。不老不死を今、実感することはできない。だが、身体のそこから力が沸き起こるのを感じる。闇に生きるぶん、少し無理をさせていた身体に力が取り戻されているのを感じる。
驚き感心している様子のカリムにジーンはどんなもんだいと胸を反らせる。大ぶりのレモンを思わせる乳房がぷるんと揺れた。
「さて、では代償をいただきまーす」
「ま、待て!? 代償だと!? そんな話聞いてないぞ!?」
突然のジーンの言葉にカリムは狼狽する。
「そりゃ聞いてないでしょ。説明の途中なのに願い事言っちゃうんだもん」
じわじわとにじり寄るジーン。そして次の瞬間にはカリムは押し倒されていた。洞窟の床に身体を強かに打ち付けるかと思ったが、いつの間にか床にはランプの口から漏れている煙に覆われ、それにふんわりとカリムは抱きとめられていた。その煙がひとりでに動き、カリムの手首と足首を拘束する。
「な、な、何をする!?」
「大丈夫。とって食いやしないし、怖いことないから。そ〜れ、ごたいめーん♪」
そう言ってジーンはカリムの帯を解き、パンツを下着ごと下ろす。カリムの男の象徴が顕になった。現れた逸物にジーンの目が輝く。
「わあっ! 勃起してないのにおおきい!」
でもなぜ勃起していないんだ、とジーンは不満そうに言う。仕方がないだろう、急な展開にカリムがついていけていない。そんなカリムにランプの精は挑戦的に目を細めた。
「でもぉ……おててでこすったらぁ、おっきくなるよね?」
甘ったるい舌っ足らずな猫撫で声で言うジーン。果たして彼女の言葉どおり、ジーニーの手は男のまだ柔らかな肉棒をそっと握り込んだ。その手がいやらしく上下運動を始める。
「おっきくなぁれ♪ おっきくなぁれ♪」
「お、お、おお?」
急な展開に素っ頓狂な声をカリムは上げる。しかしそのような状況であろうと彼の牡は女の手による刺激を全面的に肯定し、反応する。あっという間に肉棒はジーンの手の中で硬さを持って膨れ上がる。
カリムとて女を抱いたことはある。"収穫"があった日には良く街の女を買ったものであった。故に女のさまざまな技工を味わった経験があるが、ジーンの手遊びはそれまでの娼婦のそれらを遥かに上回っていた。
「うふふ、気持ちいい?」
目を三日月のように細めてジーンは訊ねる。ランプより現れたときはそれほどまで意識をしていなかったが、その顔は非常に蠱惑的であった。この女に種付けしてみたい。その牡の本能を語るかのように、女の手の中で肉棒がぴくりと動いた。
快感に頭がとろけていく。しかし、大きな疑問は流しきれない。
「おい、なぜこんなことを……」
「代償だよ、代償〜。私達ジーニーはね、願い事を叶える代償と男の人の精液をもらうの」
その精液がまたランプの精の魔力となり、彼女は願いを叶える力をつけていくのだ。もちろん、その必要とする精液は願い事の規模によって大きくなっていく。
「大丈夫〜? 不老不死なんて願っちゃって。相当な精液が必要になるよ〜?」
「くっ!」
もがこうとするカリムだが、彼を抑えてつけている煙はびくとも動かない。腰のバネを使って自分にしなだれかかっているジーンを振り落とそうとしたが、人外の存在であるランプの精はそれを上回る力で押さえつけた。その間も手の上下運動は止まらない。
「ほらほら、出して出して〜♡ 精液出して〜♡」
願いを叶える者から発せられるお願い事。肉棒を手でこすりながら、彼女は精を中から呼び出そうとする。さらにふーっと息を吹きかけた。思わずカリムは快感に声を上げる。
ランプの少女の手さばきは確実に男盗賊を追い詰めていく。ひくひくとジーンの手の中で肉棒は白濁の溶岩流を噴火する予兆を見せる。にんまりとランプの精は笑った。
「もう我慢出来ないね。イッちゃうね。ね、ね。ジーンにイカせて欲しい?」
「……ああ、イカせて欲しい」
先程まで展開に驚き、そして抵抗してもがいていたカリムは、うわ言のように答えた。ランプの精の笑みがさらに大きくなった。
「ふふ、わっかりましたぁ♡ じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう!」
それまでリズミカルにしごきぬいていたジーンの手の動きが、速くなった。容赦なく精液を玉袋の中から絞り出す、とどめの動き。
少女は肉棒を擦り、精が出るのを望む。その望みはすぐに叶えられた。出し抜けに、どぷりと鈴口から白濁の液が吹き上がる。その勢いは凄まじく、彼女の顔にまで飛び散った。
「きゃっ!?」
さしものジーンもそれは予想しておらず、避けられずに顔でその液を受けてしまう。あっという間に肌は白濁の汚液で白く染まった。彼女の肌は褐色であるがゆえに、その白さはカリムが快感に屈したということを見せつけるかのように、いやに鮮やかに映った。
驚きこそしたものの望むものを手に入れたジーン。ぺろりと舌なめずりをする。そうして指でへばりついた精液をこそぎとり、舌を伸ばして舐め取った。
「ん、ちゅば……んふふ、濃くて美味しい♪」
ジーンは一心不乱に精液を舐め味わう。一見少女のように見える彼女の痴態に、出したばかりのカリムの牡器は再び力を取り戻し始める。再び勃起したカリムの肉棒を見てジーンは目を光らせる。その目は肉食獣を思わせた。
「元気だね。ジーンもさっきのお願い事と比べたらまだまだ精液必要だしぃ……もう一回出してもらおうかな」
だがジーンはペニスに手を伸ばさなかった。かと言って顔も足も何も近づけない。彼女は立ち上がったのだ。訝しげにジーンを見るカリム。
そんなカリムを見下ろしながら、ジーンは腰に手をかけた。次の瞬間、彼女の下半身を覆っていた薄衣がはらりと力なく落ちた。見えそうで見えなかった彼女の下肢が顕になる。果たしてそのすらりとした脚はシミひとつなくすべすべとしている。その脚が交叉しているそこにはランプの精の秘密の花が開いており……触れられてもいないのにとろりと蜜をこぼしていた。
「精液舐めてたら、こんなに濡れてきちゃった……」
恥ずかしそうに言うジーン。だが恥じらいはありつつもこれからお前を食べるという意思を、その紅い目はしっかりとカリムに告げていた。
煙の絨毯に縛り付けられているカリムをジーンはまたいだ。はしたなく大きく脚を広げ腰を落としていく。見せつけるように、腰を左右に踊るようにして捻りながら。
にちゅっと音を立てて、牡器と雌器が触れ合う。そして触れ合うだけにとどまらず、それは距離を縮めて通り抜け……一つになった。
「あぁああん♡」
「く、おっ……!」
伸びやかな嬌声と切羽詰まった声が、洞窟の中に響いた。前者はもちろんジーンの、後者はカリムのものだ。
自分を呼び出した主の象徴は、ランプの精を大いに喜ばせた。それを表すかのように、彼女の下の口はそれを離すまいとするかのようにねっとりと吸い付きむしゃぶりつき、締め付ける。
一方のカリムは余裕がない。一度射精していなかったらこれで瞬殺されていたかもしれない。それだけ、ランプの精の肉壷は名器であった。たっぷりと濡れ、ヒダがたくさん備わって肉棒に絡みつき、さらに精液を吸い出すかのように吸引がかかっている。
入れただけでもこの心地よさである。ジーニーが動き出したときには。
「あっあっ!」
こうなる。一匹狼の盗賊は女のように情けない声を上げる。
「あんっ♡ ぁはっ! いい! 奥ずんずんされて気持ちいいよぉ♡」
ジーンの方も快感に乱れる。長い髪を振り乱しながら腰を弾ませた。しかし乱れていながらも余裕はカリムよりずっとある。故に、カリムをからかい、言葉で攻め立てることもできる。
「んふふ……しごいてるよ♡ ジーンのおまんこ、あなたのおちんちんこすってるよ♡ こすって精を出るようにしているよ♡」
「や、やめ……!」
「やめてほしいの? やぁだ♡ 精液どくどく、ジーンのおまんこにたっぷり出してくれるまでやめないよ♡」
召喚主の言葉を呼び出された者は笑いながら却下する。そうしてせっせと腰を弾ませ、的確に男を追い込んでいく。
「や、やめろ! また出る!」
「出る? 出ちゃう? 精液出ちゃう?」
腰を振りながらランプの精はにやにやと勝ち誇った笑みを顔に貼り付けながら組み敷いている男を見下ろす。だが、その腰の動きは徐々に鈍り、そして止まった。
「うーん、どうしようかなぁ?」
「な!?」
寸止め。もどかしくなってカリムは下から腰を突き上げて動こうとするがジーンは器用に身体を弾ませて、肉棒と柔肉が擦れ合うのを最小限に留める。ゆえに、じんわりとした快感がカリムにはもたらされる。その快感は、冷めさせることはないが、射精に導くこともなかった。もどかしさだけがカリムの中に蓄積されていく。
そんなカリムを見下ろしながらランプの精はくすくすと笑う。
「イキたい? イキたいの? でもダ〜メ♡ ジーンにお願いしてくれなきゃヤダ♪」
「さっきのようにイカせてくれってか?」
「う〜ん? それだけじゃたりな〜い♡」
先程は主の手加減の要求を蹴り射精を求めて動いていたランプの精。今度はその射精を先延ばしにしようとする。先程の言葉とは相反する事だ。
本来はよだれが上の口からも下の口からも出るほど欲しい精液を先延ばしにしてまで彼女が求めるもの。それは……
「中出しエッチってね、恋人同士とか夫婦じゃなきゃしちゃダメなんだよ?」
「??」
「だからぁ……俺の恋人になってくださいってお願いしてくれたらぁ、そのお願いを叶えてあげるしぃ……さらに恋人らしく膣内射精、させてあげてもいいよ?」
突然に魔の者から、それも本来であれば召喚して隷属させるはずのランプの精より提案された、主従以上の深い関係。それは破滅的な予感をカリムに覚えさせた。
「ちなみにぃ……実はそれ、三つ目の願いになるからよぉおく考えてね?」
「なっ!?」
何を突然理不尽なことを言い出す!? と目を剥いたカリムだったが、落ち着いて考えると少し前に「イカせて欲しい」と言った。あれを二つ目の願いとジーンは取ったのだろう。確信的に。
この魅惑的なランプの魔物に屈するか、それともその誘惑を突っぱねるか、カリムの心がグラグラと揺れる。
……ここで恋人になると宣言して彼女のご機嫌をとれば、願い事ができる回数は無制限に増やせることができるだろう。そんな打算的な考えもすることはできたはずだ。
しかし、答えを口にした彼の頭からは、そのような物は砂漠に置かれたバターのように溶けて見る影もなくしていた。主は従者に堕とされていた。
「俺と……恋人になってくれ……」
男の答えを聞いた女は満足げに、そして最初から知っていたかのように、笑った。
「じゃあ、その願い。ジーンが叶えてあげましょーう!」
再び繰り出されるランプの精の腰さばき。待ち望んでいた快感に反射的にカリムは腰を付きあげる。短く嬌声を上げたジーンは上体を崩し、彼に預けた。彼女もまたその快感を求めていたのだ。二人の顔が近くなる。
「いいよ、その願い、恋人のジーンが叶えてあげるよ。いっぱい気持ちよくなって、いっぱいジーンのおまんこにびゅーって中出ししていいよ。それも恋人のようにこうしながら……んっ……!」
目を閉じた彼女はさらに顔を寄せた。二人のくちびるがつながる。その間も腰の動きは止まらない。肉棒は、濡れた肉壁によってこすられ続ける。
ランプの精に願った、そしてランプの精が願っていた、その時が来たのはそれから間もなくのことであった。ランプの精の肉壷の中に二度目とは思えないほどの量の白濁液が重力に逆らって注がれていく。
「……! ……♡!」
くちびるを男に押し当てたまま、ジーンも達した。膣肉がきゅうきゅうと収縮し、こすっていた男の注ぎ口より精を呼び出し、子宮へと招かれていった……
かくして男の手に渡った魔法のランプ。彼を手にした魔法のランプ。
その願いを叶える力が最終的にどのようになったか……それはその洞窟を中心として栄えた明緑魔界の王国を見れば一目瞭然であろう……
18/11/27 04:07更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)