Main event! ~All of I love you ♥~
「ん、あむっ、んっ、んんっ……♥」
「んちゅう……ねぇ……もっと舌出して……はむっ♥」
「ん、れるれる……♥」
「ここにもキスしてあげる……ん、ちゅぱ……♥」
僕はウィルマリナにキスの嵐を受けていた。正面に二人のウィルマリナが回っており、交互にくちびるを僕のそれに押し付けてくる。後ろにいる二人のウィルマリナには耳にキスをされていた。わざとよだれや舌の音を立てているのがいやらしい。また左右にいるウィルマリナは僕の手にキスをしてくる。手にキスなんて紳士が淑女にするものだからちょっと照れくさいような気がした。
だけどそんなことに気を払える余裕はない。手にキスをしていたウィルマリナが指を咥えてきたのだ。まるで、フェラチオをするように。指を舐められているだけなのに不思議な気持よさが僕の腕から背中、脳へと広がっていく。
他のウィルマリナも少し趣向を変えだした。
「前の私ばっかりずるい……私たちにもさせてよ……んっ、んちゅ♥」
僕の左後ろにいたウィルマリナが僕の頭を掴んで強引に自分の方に向けさせ、くちびるを奪ってきた。そしてねっとりと僕の舌に自分の舌を絡み付けてくる。
「あ、ずるい！ 私も……！」
「ふふふ、順番にすればいいじゃない♥ ん、んちゅ……」
「それに、私たちは感覚を共有しているんだから……れる、れろ……♥」
くちびるを尖らせる右後ろのウィルマリナに、正面にいたウィルマリナ二人が苦笑する。そして彼女たちも行動を変えた。二人とも膝を曲げ、くちづけの位置を落としていく。最終的に辿り着き、攻め立ててきたのは僕の乳首。
「ん、んんんっ！」
くすぐったさとゾクゾクとした快感に思わず僕は身体を震わせる。だけど六人のウィルマリナに囲まれてほとんど押さえつけられているようなものなので、ほとんど動けなかった。
「んちゅ、ちゅうう♥ れる、れろれろ……♥」
「れろれろ……ちゅぅううう♥」
悶える僕に構わず、前の二人のウィルマリナは無心に僕の胸を攻める。赤ちゃんがおっぱいを吸うかのように僕の乳首を吸いたてたり、舌で転がしたり……
「んっ、ぷはっ！ ちょ、マリィ！ そんな……んんっ！？」
左後ろのウィルマリナのキスが止まった瞬間に僕はやめて欲しいと言おうとする。だけどそれより先に右後ろのウィルマリナが僕の首を強引に捻じ回してくちびるを押し付けてきた。
「あはは♥ 休んでいる暇はないわよ♥ ん、ちゅぱっ♥」
今まで僕と口同士のキスをしていた左後ろのウィルマリナが笑い、また耳にキスをしてきた。
六人のウィルマリナによる口唇愛撫。その口は僕の大事な部分に触れていないのに、すでに僕のソコは爆発しそうなくらいに張り詰めていた。自分で弄りたくても指フェラをしているウィルマリナがそれを許さない。
「ふふふ……苦しそうね……♥ ピクピクしてる♥ 我慢、できないんでしょう？」
左前にいるウィルマリナが僕の乳首から口を離していたずらっぽく笑う。
ウィルマリナの方もギリギリなのかもしれない。何度も彼女と身体を重ねたから分かる。今頃、彼女のすべすべした内股にはとろりとした粘液がアソコからこぼれ落ちてカーペットに何滴か零れているはずだ。僕がギリギリなのを察知したのは、それがあったのかもしれない。
「これ以上いじめるのも可哀想だから……とりあえず一回、イカせてあげるわ♥」
右前にいるウィルマリナがそう言って、他のウィルマリナたちに頷く。五人は頷き、そして僕を軽々と持ち上げた。
六人のウィルマリナによって僕はベッドに運ばれ、横たえられる。すぐに僕の両側にウィルマリナが三人ずつ並んだ。少し配置換えをしたみたいだけど、完全に同じ体型同じ顔をしているため見分けがつかない。
「それじゃあ私たちが手でシてあげる♥ 我慢しないでぴゅーぴゅー出して♥」
腰のあたりにいる二人のウィルマリナがそれぞれ片手を伸ばして、指で僕のペニスの先端側と根本側を掴んだ。そしてゆっくりと上下に動かす。
「なら私たちはまたここを攻めてあげる♥ 今度は指でね♥」
胸の横にいたウィルマリナが、彼女たちのよだれにまみれた僕の乳首に手を伸ばす。そして転がすように指で撫でてきた。
「私たちは、そうね……じゃあ、まったりと膝枕をしてあげる♥」
頭側にいたウィルマリナが僕の上体を軽く持ち上げ、頭の下に太腿を滑りこませる。これによって僕は半強制的に、しごかれている僕のモノを見せられる状態になってしまった。
普段は剣を握り、あるいは貴族の道具を上品に使うウィルマリナの手。その手がいやらしく上下に動いている。
良家の出の女性に男の淫らな棒を弄ばれている様子は実に背徳的だった。興奮もするが気恥ずかしさも沸き起こる。
「うぅう……」
「どうしたの？ 恥ずかしいの？」
「こうしたら落ち着く？」
頭側にいるウィルマリナが僕の頭をまるで子どもを落ち着かせるかのように優しく撫でた。だがそれをされても恥ずかしいものは恥ずかしい。
さらにその羞恥心にウィルマリナが追い打ちをかける。
「さあ、射精するところを見せて……♥」
十二の瞳が一斉に僕の股間を注目した。みんな同じ顔で同じ表情で、僕がイク瞬間を見逃すまいと固唾を飲んで見守っている。
「ほらほら、出してだして〜♥」
「精液出して〜♥」
猫のような甘えた声でおねだりをしながら、足元にいるウィルマリナが僕をしごく手の動きを少し早めた。同時に胸をいじっているウィルマリナの攻めも素早くなった。やはり同じ存在であるため、考えることは連動しているみたいだ。
その凄まじい連携に僕は着実に追い詰められていく。
「すごい……息が荒くなって……」
「身体もぴくぴくして……」
右の頭側にいるウィルマリナと左の胸側にいるウィルマリナが僕の様子を実況する。恥ずかしさに僕は目を閉じる。すかさず頭側にいるウィルマリナと足側にいるウィルマリナが声を上げる。
「あ、ダメっ！」
「私たちと一緒にちゃんと見て……あなたのイクところ……♥」
ウィルマリナの言葉で僕は目を開けた。それを確認した足側にいるウィルマリナが僕をイカせようと、いよいよ本格的に手を動かしだした。特に先端側を摘んでいる方は親指で時々裏筋を圧迫したり、時々エラの部分をかすめたりと敏感な部分を攻めてくる。亀頭や鈴口を攻めないのは、他のウィルマリナが射精する様子を見ることができなくなってしまうからだろう。もちろん、この間も乳首への攻めは止んでいない。
六人のウィルマリナの攻めに、終わりがとうとう僕の身体に迫ってきた。身体がぶるりと震え、会陰のあたりが締まる。
「あああ……マリィぃい……」
「イクの？ イクのね♥」
根本側をしごいているウィルマリナが嬉々として言った。他のウィルマリナも目を輝かせ、舌なめずりをしながら口々に言う。
「いいよ、イッて♥」
「出して♥」
「我慢しないで♥」
「ほらほら♥」
「うあ、あああああっ！」
六人のウィルマリナに囲まれて攻められて、僕はイッた。白い飛沫が鈴口から上がって僕の身体を、そして足側にいたウィルマリナを汚す。
「すごい、いっぱい出た……♥」
「ん……もったいない……♥」
「れる、んちゅ……♥」
「あ、こら！ 人の顔に付いているのを勝手に……んんっ♥」
僕の身体やウィルマリナの顔に付いた精液を、彼女たちは丁寧に口と舌を使って舐めとっていった。
自分が泌尿器から出した青臭い汚液をあのウィルマリナが四つん這いになって夢中になって舌を這わせる。すでにインキュバスになっていて回復力が人間の時とくらべて格段に上昇した僕だけど、その淫らなビジョンはあっという間に僕に力を取り戻させる。そしてまた魔界勇者に精液を捧げようとするのだ。
「ん……もう回復したの？ あはは、嬉しい♥」
「じゃあ、次はもっと気持ちよくしてあげるね♥」
六人のウィルマリナたちが位置替えをする。二人が僕の胸の横につき、一人が僕の脚の間に身体を割り入れた。今度は何をするのだろうか。
疑問に思っているうちに二人のウィルマリナが僕の頭側に周り、その内の一人が僕の上体を起こす。膝枕とは違う。まるで椅子の背もたれになったかのようだ。当然、僕の背中にはウィルマリナの柔らかい膨らみが当たる。
何度も触ったことのある彼女の胸なのに、意識してしまうとやはりドキドキする。そして僕はふと思い当たった。最初は六人にキス攻めをされた。さっきは全員に手で攻められた。すると次は……
「気づいた？」
にんまりと他の五人のウィルマリナが笑った。そして行動を起こす。
「ほら、こっち向いて……♥」
僕の頭側にいるもう一人のウィルマリナが僕の首を強引にねじり、自分の胸に埋めた。
左右にいたウィルマリナは僕の乳首に自分の乳首を擦りつけてきたようだ。乳首に彼女の乳房の皮膚とは違う、ぷるぷるとしたグミのような感触がある。それだけではない。
「ほらほら、私たちにもサービスしてよ♥」
それぞれのウィルマリナが僕の手を取る。そして自分の胸を掴ませた。ふんわりと柔らかくて、それでいながら弾力のある胸だ。少し指に力を込めると、むにゅりと指は沈み込むが弾力を持って跳ね返してくる。
「「んっ……♥」」
二人のウィルマリナが声を上げる。よく聞けば、六人が声を上げたかもしれない。だけど、一番感じているのは直接触られている者なのかもしれない。
「そしてここももちろん……♥」
足元にいるウィルマリナの声が聞こえた。
「「「ほら、見て……♥」」」
僕を胸に抱いているウィルマリナと足元にいるウィルマリナ、そして一人待機しているウィルマリナが同時に言う。僕の首が少しだけ自由になった。下腹部を見てみると、今まさにウィルマリナは自分の胸を掬いあげて広げ、その中央に僕のペニスが位置するように身体を調節した。
「いくわよ……♥」
そしてその大きな胸で僕のモノを挟み込んできた。
今、僕が左右の手で揉んでいる、柔らかくて弾力のある乳房……その胸に僕のペニスが包まれた。
「あ、あ、ああああ……」
アソコや手とは全くことなる感触……その夢見心地な柔らかさに僕は思わず声を漏らす。
「うふふっ、すっごく気持ちよさそうな顔をしている♥ それに、熱い……♥」
ぎゅっと左右の手で胸を寄せ、肉棒を挟み込んでいるウィルマリナが嬉しそうに笑う。
「もっと気持ちよくしてあげる♥ そのために……」
ウィルマリナが軽く口を開き、舌を少し出した。その先から透明な粘液が糸を引いて垂れる。ウィルマリナの唾液だ。ぽたり、ぽたりと唾液は滴り落ち、僕のペニスにまぶされる。潤滑油代わりにするつもりなのだ。
「こうしてから、こうして……♥」
左右からじんわりと圧迫するだけだった動きから、左右の胸を交互に上下させる動きが加わる。にちゃにちゃと嫌らしい音を立てながら僕のペニスがウィルマリナのおっぱいにもみくちゃにされた。
パイズリの刺激とウィルマリナがそれをしているという事実に、僕は思わず声を上げた。その様子に周囲のウィルマリナがちょっとだけ不満そうな声を上げる。
「ずるいわ……」
「私もあんなふうにしたい……」
「でも、分身だから私も同じように感じているのだけど」
見てみると、どのウィルマリナの顔も少し緩んでいた。おそらく、僕が触っている胸の快感をみんな共有しているのだろう。
「ああほら。見るのもいいけど、私の胸にも溺れて♥」
僕の顔に胸を押し当てていたウィルマリナがぎゅっと腕に力を込めた。僕の顔はまた彼女の胸に埋もれてしまう。柔らかな感触に僕の顔が包まれた。
「はあ……息が……当たってる……♥」
胸を押し当てながらウィルマリナがため息のような喘ぎ声混じりにうっとりとつぶやく。感じている様子のウィルマリナに僕は少し気を良くした。舌を伸ばしてれろりとウィルマリナの胸の柔肌を舐めたり、くちびるで甘咬みしてみる。
「あんっ♥ もう、エッチ♥」
怒っているような言葉だが声が弾んでいて僕の反撃に喜んでいるのは明らかだった。
「じゃあ、お礼に私も参戦してあげる」
今まで見物を決め込んでいたもう一人のウィルマリナがそう言った。
「あら？ 参加するの？ じゃあちょっと位置を変えて……」
足元にいるウィルマリナが言い、一度僕のペニスから胸を離してもぞもぞと動いた。何をしているのだろうか。もぞもぞと僕は頭を上に動かして目だけを覗かせる。ウィルマリナは「動かないでよ」と言いながらも、見たいと思う僕の気持ちは察してくれたのか、抱き直したりはしなかった。
今まで待機していたウィルマリナと足元にいたウィルマリナは僕の腰元で膝をついていた。そして胸を両手で挟み、左右から身体を僕の方へと寄せる。
むにゅ、ふにゅ
僕のペニスが四つの白くて柔らかい女性の果実に押し包まれていた。柔らかな胸肉に僕の肉棒は根本から包まれている。かろうじて亀頭の部分が四つの白い山の谷間から覗いていた。
「んっ、んんっ……♥」
「んしょ、よいしょ……♥」
左右の腰元にいるウィルマリナが身体を揺するようにして胸を使い、僕を刺激してきた。柔らかくて弾力のある膨らみが僕のペニスを押し合い圧し合いする。
特に右側にいるウィルマリナは僕のペニスを揉みしだくように手も使って刺激してきた。胸の谷間がてらてら光っているところを見ると、多分最初から僕にパイズリをしていたウィルマリナだろう。
一方、後から参加したウィルマリナはじんわりと弾力を味わわせるかのように、押し付けたり挟んだりする動きを重点的にしている。
「あ、あああ……」
恍惚の声を僕は漏らす。顔、背中、胸、手、ペニス……僕はいろんなところをウィルマリナの胸に愛されていた。男にはない女だけの柔らかな感触に包まれている……その感覚に僕は天にも昇るような気持ちだった。
そしてその柔らかな刺激に男として屈服する瞬間が近づいてきた。
「あっ♥ あなたのおちんちん、私たちのおっぱいの中でぴくぴくしてる♥」
「それに、ぷくって膨らんで……先走り汁がぬるぬる出ていて、オスの匂いも一杯で……♥」
僕のモノを直接胸で愛撫しているウィルマリナが僕の射精の予兆を敏感に感じ取る。感覚も思考も共有しているため、他のウィルマリナも僕がイキそうな事は分かっているようだった。
「またイク？ イッちゃう？」
「いいよ、イッて♥」
「ほらほら♥ 私たちのおっぱいに中出しして♥」
「私たちの胸を汚して……♥」
「我慢しないで♥」
「うぅっ！ 出る……！」
四つの山に囲まれた火山が噴火したかのようだった。白いマグマが山の中心からを噴き上がり、周囲の山に降り注ぐ。
「すごい……♥ 熱い……♥」
「私の胸、すごいドロドロ……♥」
僕のペニスを直接攻めていたウィルマリナが白濁に汚れた自分の胸を見て恍惚とした。その二人のウィルマリナに他の四人のウィルマリナが近づく。二人ずつに分かれ、彼女たちは自分の胸についた精液を舐め取り始めた。乳房一つにつき一人ずつ。
「ん、んんっ……濃くて、おいしい……♥」
「早く、これを中に出して欲しい……れるっ、んむっ……♥」
「うふふ、まるで赤ちゃんにおっぱいあげているみたい……ああ、早く赤ちゃん、欲しいなぁ♥」
絡み合っている六人のウィルマリナ。その淫靡な光景を見て僕はまた勃起してしまう。
僕もウィルマリナと同じ気持ちなのだ。早くウィルマリナと交わりたい、彼女を愛したい。そして、二人の子どもも欲しい。生まれてくる子どもは僕やウィルマリナと違って、のびのびと育って欲しい……
「でもその前に、もうちょっとやりたいことがあるの」
胸についた精液を舐め終えた一人のウィルマリナが言う。隣にいたウィルマリナが続けた。
「今まではキス、手、胸と、みんな同じ攻めをしていた……でも今度は、みんなバラバラの攻めをしてみたいの♥」
「そうすれば、私も全身が気持ちいいし……♥」
その快感はいかほどの物か……それを想像しているのか、とろけただらしない表情をウィルマリナは浮かべている。ずりずりと僕の方に這い寄ろうと脚を動かしているが、その内股まで濡れていた。
「じゃあ、今度は私がここ♥」
一人のウィルマリナが僕の足元に座り込んだ。
「むぅ……まあいいわ。さっきは私が直接攻めていたんだし」
胸を自分の唾液まみれにしているウィルマリナが渋々と言った調子で頷く。同じ存在だというのに、やはり直接するのとしないのとでは少し感覚が違うのだ。僕もウィルマリナたちを相手に分身薬を飲んで擬似輪姦プレイをしたことがあるから分かる。
「じゃあ、口でのキスにあぶれていたから、今度は私が口をもらうわ♥」
いそいそとウィルマリナが僕の左に座った。
「私は……攻めて欲しい……」
一人のウィルマリナが僕の右に座った。そして僕の右手を取って自分の股間に導く。僕の右手は濡れたぬかるみの中に沈む。六人のウィルマリナが一斉に短く声を上げ、身体を震わせた。
「私は後ろに回ろうかしら♥」
また一人のウィルマリナが僕の後ろに陣取った。ふにゅりと柔らかい胸をまた押し当ててくる。何度触れても飽きないおっぱいだ。さらに両腕を前にまわして僕の乳首を攻めてくる。
さて、これで僕は四方をウィルマリナに囲まれてしまった。もう一人くらい後ろに行くこともできたかもしれないけど、ちょっとキツいかもしれない。このことに不満の声を一人のウィルマリナが上げた。
「ねえ、私……まだ一度も直接おちんちんを攻めてないんだけど！」
射精の余韻でボーっとする頭で考えてみると、確かに一人、まだ僕のペニスを直接攻めていないウィルマリナがいるはずだ。ここで待機を喰らうのはちょっと酷だろう。
「えーっ、結局みんな同じなんだからいいじゃない」
フェラをしようとしているウィルマリナが反論するが、あぶれているウィルマリナはヤダヤダと首を振る。短めに切られている銀髪が遠心力に従って宙を舞った。
勇者だったころのウィルマリナなら我慢したかもしれないが、今のウィルマリナは欲望に忠実なサキュバスだ。そう簡単にうんとは頷かない。そしてそれは今、僕の四方を囲んでいるウィルマリナもそうだ。順番だと言わんばかりに譲ろうとしない。
「仕方ないわねぇ……」
もう一人待ちぼうけを食らったウィルマリナがため息をつく。彼女も胸が光っているところを見ると、先ほど僕にパイズリをしていたウィルマリナのようだ。彼女は文句を言っているウィルマリナの背後に回りこみ、僕の前で彼女を強引に座らせた。さらに手足で自由を奪う。
「ちょ、何するの！？」
急な自分の襲撃にウィルマリナは驚いてもがくが、背後にいるウィルマリナの拘束は堅い。格下の相手でも、拘束が綺麗に決まると抜け出すのは難しくなってくるのだ。ましてや相手は自分自身。よほど無理でもしないと拘束は破れそうにない。
「可哀想だから、次の本番で最初にする権利はあなたに譲るわ。そして今は私があなたを気持ちよくシてあげる♥ いいね、私？」
ウィルマリナの言葉に、動揺したように他の五人のウィルマリナは身体を震わせた。彼女たちは感覚を共有している。つまり、残された二人の絡みによる快感も共有することになるのだ。その上、僕は右手でウィルマリナのアソコを攻める。そうすると、六人が共有する感覚は二人分、通常の二倍だ。
しかし、それもまた一興。ウィルマリナたちは頷きあった。
「ん……♥」
おもむろに、僕の足元でうずくまっていたウィルマリナが顔をさらに下げた。その可憐な口に僕のグロテスクに怒張したモノが咥え込まれていく。
「はうっ、う……！」
口の中に入っていくだけでも快感だ。ぬるりとしたくちびる、吐きつけられる温かく湿った吐息、ちろりと裏筋をなぞる舌……この快感に涼しげな顔をしろと言う方が無理だ。
もちろん、咥えるだけで止まるはずがない。ゆっくりとウィルマリナは頭を上下させる。頭の動きに合わせて彼女の短めに切られた銀髪がさらさらと揺れた。くちびるが、舌が僕の竿や先端を這いまわる。時々ウィルマリナは口を開けて、舌をくるくると回して亀頭を撫でた。そのたびに僕は身体をびくびくと震わせた。
だけど、身体を震わせるのは他の要素もあった。背後にいるウィルマリナだ。彼女の乳首攻めも的確で、僕は身を悶えさせる。
「ほらほら、させてばっかじゃなくて私にもシてよ……ん、んっ♥」
僕の右手にいるウィルマリナが腰を揺すった。秘裂がクチクチと音を立て、ウィルマリナは押し殺した声を上げる。
頷いて僕は右手の中指を動かした。ウィルマリナの膣内を確認するかのようにゆっくりと、肉壁を撫で回す。
「はぁあああ……♥」
身体を震わせながら詰めていた息を搾り出すかのようにウィルマリナがあえぐ。身体を震わせたのは他の五人も一緒だった。だけど我慢している者もいるのか、震え方は一様ではない。特にキスしているウィルマリナとフェラをしているウィルマリナの震えは抑えられている。
「んっ……ねえ、他の私を見るのもいいけど、私のキスにも集中してよ……あむっ、んちゅう……♥」
僕にキスをしていたウィルマリナが不満そうにいい、より一層強くくちびるを押し付け、さらに大胆に舌をねじ込んできた。僕の唾液を全て舐めとるかのように、逆に自分の唾液を僕の口の中全てに塗りたくるかのように、ウィルマリナの舌は僕の口内を蹂躙してくる。そんな激しいキスなのに彼女の顔は、目を閉じて眉を下げ、とろけきっていた。
彼女の望みどおり、目は閉じてキスの雰囲気に集中した。それでも、右手でウィルマリナのアソコを攻め、前後のウィルマリナの攻めもどんなことをしているか感じるのも忘れない。
「んっ、あん♥ じゃあ私、もっと気持ちよくなりましょう？」
自分を自分で拘束しているウィルマリナが楽しげに言うのが聞こえた。
「ん、あっ♥ あ、あああ……♥」
おそらく、拘束されているウィルマリナが嬌声を上げている。自分自身に攻められているのだろう。そしてその快感は他の五人にも伝わっている。フェラチオをしているウィルマリナの舌がわずかに鈍った。
ウィルマリナは自分自身にどんなことをされているんだろうか。今、どこを攻められているのだろうか。見たい、だけど今は彼女の望みに応えてキスに集中したい。見たいのに見れない……そのもどかしさは聞こえてくるウィルマリナの嬌声だけでさらに想像をしようとさらに貪欲に聞こうと僕を駆り立てる。
また、声を上げているのは僕の前にいるウィルマリナだけではない。右手にいるウィルマリナも後ろにいるウィルマリナもひっきりなしに声を上げ、キスしているウィルマリナとフェラチオをしているウィルマリナはくぐもった嬌声を上げている。彼女たちの嬌声を僕は全部聞き取っていた。
「ねぇ、見て……」
拘束しているウィルマリナが甘く、媚びたように言う。それと同時に僕とキスをしていたウィルマリナがくちびるを離した。同じウィルマリナだから、今はキスではなく、自分自身に攻められている自分を見て欲しいという気持ちになったのだろう。
僕は左に曲げていた首を戻し、正面を見る。そこには思っていた以上に淫靡な光景が広がっていた。
前にいるウィルマリナが、後ろにいる自分自身によって胸を攻め立てられていた。後ろにいるウィルマリナが手に力を込めると、その指はむにゅんと柔らかな肉の中に埋まった。だが力を緩めるとすぐに弾力で指は押し戻される。さらに、人差し指はピンク色の尖りを転がしていた。後ろにいるウィルマリナが胸を揉み、乳首を転がすたびに前にいるウィルマリナは可愛らしい声を上げ、身体を震わせた。
おそらく、攻められているのは胸だけだ。それなのに、前にいるウィルマリナはとろけきっていた。目はやや焦点が定まっておらず、頬は紅潮し、熱い吐息を吐いている。脚は、後ろにいるウィルマリナの脚によって大きく広げられていた。その中心では彼女の秘花が精液とは違う白く濁った粘液を滴らせている。液はウィルマリナの小さなすぼまりを通り越し、尻の割れ目に入り込み、そしてシーツの上に糸を引いて落ちていた。
だが感覚を共有している以上、攻めているウィルマリナも涼しい顔ではいられない。前にいる自分に負けず劣らず、だらしない顔をしていた。
「すごい……♥ 私、エッチしているときこんないやらしい顔しているんだ……♥」
後ろにいるウィルマリナがごくりと喉を鳴らした。そのウィルマリナににやりと笑いかけてから、熱に浮かされたような声でウィルマリナの独白が始まる。
「私ね、一人でする時……」
一人でする時……僕が他の恋人といる時、ウィルマリナは一人さびしく自分を慰めているのだろう。そのことにチクリと胸が痛むが、同時に彼女の一人の時の秘密が聞けることに興味をそそられていた。
「最初は今のように胸から始まってね……」
「んっ、ふぁあん♥」
「あなたに抱きしめられて、撫でられていることを想像しながら……」
前にいるウィルマリナが自分自身の腕に包まれながら身体を捩った。身悶えしている彼女の胸を揉んでいた手の片方が、すべすべの肌を這いながら下へと降りていく。その手は核心へと迫り……
「とろとろになったここを触るの♥」
つぷり……ウィルマリナの右手の中指が、自分であって自分でない膣内へと消えた。
「うぅううんっ♥」
身体をのけぞらせて指を挿し込まれたウィルマリナが嬌声を上げた。彼女だけではない。僕にキスをしていたウィルマリナ、胸を押し付けながら乳首を攻めていたウィルマリナ、僕に攻められているウィルマリナ、そして自分自身を攻めているウィルマリナも同じように声をあげていた。フェラチオをしているウィルマリナは、僕のモノを咥えこんでいたため、声は上げていない。でも身体は快感で竦んでいる。
ウィルマリナの独白は続く。
「挿れるだけじゃなくて……うあっ……中ぁ、ぐちゅぐちゅに掻き回してぇ……♥」
言葉の通り、後ろにいるウィルマリナは手を激しく動かした。いつもと少し位置は違うが、攻めるべき場所は自分の身体だから良く分かっているのだろう。彼女の手の動きは迷いがなかった。下品な音が彼女の股間から立ち、泡立った愛液が掻き出されていく。
今、ウィルマリナは自分で自分を慰めている。だが攻めているのは分身。自慰であって自慰ではない。それをウィルマリナは僕に見せている。
攻めているウィルマリナの手に同調させるかのように、僕は右手の中指をぐねぐねと動かした。
「やああっ！？ ダメッ♥ それ……激しすぎ♥」
直接僕に攻められているウィルマリナは崩れそうになる身体をなんとか支えようと、僕の右肩に強くしがみついてきた。左にいるキスをしていたウィルマリナも、直接攻められているわけでもないのに、共有している快感に耐えられなくなったか、僕にしがみついてくる。それでもさっきまで自分からキスをしていて攻めていたという意地からか、僕の耳に舌を這わせてきた。右にいるウィルマリナも真似して耳を舌で攻めてくる。
「あんっ♥ あっ、あっ♥ んはっ……れるっ、あっ、あああっ♥」
「ふあっ、あふんっ♥ あえっ……じゅる、じゅるる……あっ、はっ♥」
二人の嬌声と唾液の音を耳元で、舌での攻めの合間に聞かされる。エッチな喘ぎ声とぬるりとした舌攻めは耳に響き、まるで脳まで犯されている感じだった。左右でタイミングや声の高さがわずかにずれていることがさらに脳をかき回しているかのような感覚をかきたてる。ゾクゾクしてしまう。
「だめっ、だめぇ♥ そんなにされると……すぐイッちゃう……♥」
後ろにいるウィルマリナが僕の乳首をつまみながら自分の今の状態を僕に伝える。フェラチオをしているウィルマリナも、快感に逆らうかのように頭を激しく振った。銀髪が僕の太腿や下腹部をさらさらと撫でる。両耳と両乳首、そしてペニス。五ヶ所を同時に攻められ、僕の限界も近づいていた。
「マリィ……僕も……」
「イク？ イキそう？」
「みんなでイキましょう♥ あ、あああああっ♥」
「ひああああっ♥」
もう遠慮をしなくなったウィルマリナ三人が激しく声を上げる。僕の耳を攻めている二人のウィルマリナは耳元だからか遠慮しているが、それでも声を抑えることはできていない。そしてフェラチオをしているウィルマリナが快感に耐えながら僕をイカせようとラストスパートをかけている。
ぶるりと僕の身体が震えた。腰の奥がきゅっとしまり、熱い滾りがたまる。
射精の予兆をウィルマリナも感じ取ったようだ。とどめとばかりにウィルマリナはちゅうっと僕のペニスを吸い立てた。
「出る……うぅう！」
どくんと僕の肉棒が脈打ち、ウィルマリナの温かい口内に体液が吐き出された。精を粘膜に受け、魔物娘である彼女も絶頂に達したようだ。くぐもった声を上げながら、身体がぶるぶると震える。それでも彼女は僕のペニスから口を離さない。
「んっ、んふぅううう♥」
「やっ♥ あっ♥ だめぇえええ♥」
「イクっ♥ くぅううう♥」
他のウィルマリナたちも絶頂を迎える。感覚を共有している彼女たちは口々に声を上げ、身体をわななかせた。そしてぐにゃりと力なくベッドに崩れ落ちる。
最初に復帰したのはフェラチオをしていて、直接精を吸収したウィルマリナだった。僕の目の前で口を開き、出された精液を全部飲み下したことを見せつけてくる。
「ふふふ、ごちそうさま♥」
そう言ってウィルマリナは妖艶に微笑む。他のウィルマリナたちも次々と身体を起こし、熱っぽい視線を僕に向けてきた。今のウィルマリナと同じように、早く自分も精液が欲しい、その愛と欲望の証を自分の身体に注ぎ込んで欲しいとねだっている。
みんなの期待に応えてあげたいけど、順番だ。最初は……
「待たせたね」
僕はさっきまで自分自身に攻められていたウィルマリナににじり寄った。嬉しそうにウィルマリナが微笑む。
「ええ、待ったわ。早く、シて♥」
最初は僕に気持ちよくしてもらいたいらしい。ウィルマリナは獣の姿勢を取り、尻とサキュバスの尾を振って僕を誘う。その尾の下では一度絶頂を迎えてびしょ濡れになったクレヴァスが物欲しげにヒクついていた。
僕はウィルマリナの腰に両手を添えた。そして三度射精しても萎えていない肉棒を彼女の秘裂に近づけていく。
「そうはいかないわ。そのままだといつも通りじゃない」
一人のウィルマリナが僕の肩に手を置いてそれをとどめた。そして僕の後ろに回って抱きすくめてくる。また僕の背中にむにゅりとした物が当たる。そう言えば、ウィルマリナは「バックの時に胸を押し当てられない」って言っていたっけ。それをしようとしているのかと思ったが、それだけではなかった。
「せっかくだから、これを使って……ここも攻めてあげるわ」
ウィルマリナが僕の鼻先で自分の尻尾を揺らした。その尻尾は、僕のアヌスをつつく。何度か経験はあるけど、慣れないアナル攻め……そう言えばこれも、バックではできないことの一つだ。
「何、その連結……」
「おもしろいでしょう？」
後ろにいるウィルマリナではなく、僕の右手に擦り寄ってきたウィルマリナが耳元で囁く。
「前後だけじゃなく、左右も埋めてあげるわ♥」
左にもウィルマリナが寄ってくる。左右にいるウィルマリナは胸を押し付けながら、また僕の乳首に指を這わせた。
「ちょっとマリィ、今日は僕の胸ばっかりいじってない？」
「「いいじゃない♥ 気持ちいいんでしょ？」」
さっきイクときは微妙に違ったけど、今は揃っている。今度は同じ声、同じタイミングで左右からウィルマリナは僕に笑いながら言った。
彼女の言葉を否定できない。確かに乳首を攻められて気持ちいいと思っているし、物理的に他に攻めることができる男の性感帯はないだろう。
そして、この状態だとまた二人があぶれてしまっていた。
「……仕方がないわね」
「じゃあ、私たちは自分とあなたをじっくりと見てあげるわ♥」
見られる……目と目を合わせてセックスをしたり鏡を一緒に見たりするのとは違う。第三者に本来なら二人だけの秘密にしたい行為の様子を観察されるのだ。しかもその第三者がセックスしているはずのウィルマリナというのは実に不思議な気分で、そして恥ずかしかった。ウィルマリナの腰を抱えたまま僕は固まってしまう。
「ねえねえ、どうしたの？」
「早く挿れて……♥」
「腰を動かしてよ♥」
「早く私たちを気持ち良くしてよ♥」
「早く早くぅ♥」
口々にウィルマリナが挿入と抽送をねだる。四つん這いの体勢を取っているウィルマリナに至っては尻をいやらしく振って誘ってくる。その仕草に僕は我慢ができなかった。
僕は先端をウィルマリナの秘唇にあてがう。ウィルマリナも少し腰を引いたため、少し先が入った。亀頭がぬぷっとウィルマリナの膣粘膜に包まれる。ウィルマリナたち全員の顔が途端にゆるみ、半開きになった口から吐息が漏れた。
そのままゆっくりと僕は腰を押し進めた。僕のペニスがウィルマリナの柔肉を掻き分けて奥へと入る。
「くぅうううう！」
挿入されているウィルマリナが快感に耐えるようにシーツをギュッと握りしめる。同じように、外野で観察をしているウィルマリナもシーツを握りしめていた。左右と後ろにいるウィルマリナはシーツの代わりに僕にしがみつく。
そしてついに、僕は根本まで自分のモノをウィルマリナの中に埋め込んだ。熱くてぬめっていて、挿入しただけで互いに動いていないのに、まるで優しくしごかれているかのような感触に僕は震える。だけど震える理由はそれだけではない。かつてこの国のみならず世界の希望とされたウィルマリナの大事なところと限りなく深くつながっている……そのことに男としての征服感のような喜びと、そして愛する者と一つになっている喜びに僕は震えた。
僕は腰を前後に動かし始める。僕の身体とウィルマリナのお尻がぶつかり合い、パンパンと乾いていて下品な音が立った。それが僕を、レスカティエで一番だった勇者とケダモノのようにセックスをしているという実感を抱かせる。ウィルマリナも同じようだった。
「いいっ♥ 気持ちいいっ♥ 私、後ろからあなたに犯されて……いいっ♥」
銀のショートヘアーを振り乱しながらウィルマリナは歓喜の声を上げた。その様子を二人のウィルマリナが、身体を快感にくねらせながら観察する。
「すごい……きゃん♥ あんなに突き入れられて……私も腰を振って……♥」
「あ、ふあっ……♥ おっぱいもたぷんたぷん揺れてる……♥」
「真後ろにいる私は見えないのが残念だわ……」
僕のお尻に尻尾を挿れているウィルマリナがつぶやく。挿れてはいるけど僕の腰の動きに合わせて一緒に尻尾を動かして調節していたからか、抽送のような刺激はなかった。
「まあ仕方ないか。じゃ、私も攻めさせててもらうわ♥」
「うっ、ひぐっ！ あ、キツ……！」
尻尾の動きがずれた。腸壁を小刻みに擦られるかのような感覚が僕の尻から起こり、背中を走り抜ける。尻尾が少し抜かれる感覚は排泄の感覚に極めて近い。それは不安とともに生理的な快感のような物を僕に催させていた。
「こっちも、キツい……尻尾が食いちぎられてしまいそう……♥」
そうつぶやくウィルマリナの声はどこかうっとりとしている。まるで僕が牝になってウィルマリナが牡になったかのように、ウィルマリナは腰を動かし始めた。ウィルマリナが僕のお尻に腰と尻尾を押し込むと、僕のペニスも下になっているウィルマリナの膣内へと押し込まれていく。僕たち三人の動きが連動していた。
「ん、あっ……すごく気持よさそう……♥」
「私の中におちんちん挿れて……私にお尻の中に尻尾を挿れられて……♥」
「私の身体、気持ちいい？」
左右にいるウィルマリナが喘ぎ声混じりに、僕の耳元で囁く。その声すら、僕を犯されているかのような感じがした。
「まだまだよ。まだ入り口しか攻めていないんだから……もっと奥のイイトコロを攻めてあげる♥」
そう言ってウィルマリナはさらに尻尾を押し進める。とたんに、お尻の奥がとても熱くなってきたように感じた。
一方、獣の体勢で僕を受け入れているウィルマリナも同時に背筋を反らせ、嬌声をあげる。感覚を共有している他のウィルマリナも海老反りになって悶えた。
「あ……先走り汁が、中に……♥」
うっとりとした声を上げながら、ウィルマリナは腰を左右に振り始めた。結合部の摩擦が大きくなり、僕とウィルマリナの限界がどんどん近づいてくる。
周りにいるウィルマリナも同じだ。顔はとろけきっている。眉は下がり、舌がだらしなく口から覗いており、歓喜の最高潮を待ちわびている。誰かが、イキそうと口走った。
お尻の熱い感覚が、股間全体に広がってきた。その熱は僕のペニスをさらに膨れ上がらせ、射精の準備を整える。
「ひぅうううん♥ 中で、大きく……♥」
「出るの？ 出るのね？ いいよ、いっぱい、出して……♥」
膣内で僕の牡性器の変化を感じ取ったウィルマリナが鳴き、さらにそれを察した周囲のウィルマリナが僕に射精をねだる。
それに返事をする間もなく、僕の身体は限界を迎えた。どくどくと、四つん這いの魔界勇者の蜜壺に白濁液が注がれていく。
「ふぁぁぁあっ……♥ 出てる……濃いのが、いっぱい……んんぅううう♥」
魔物娘の身体は男の精液に敏感だ。それだけでも達してしまうこともある。今のウィルマリナもそうだった。僕に中に出されただけでオーガズムを迎えている。身体を支えていた腕から力が抜けて上半身をベッドにつけ、ぴくぴくと身体を痙攣させていた。
「ひあ、あ、ああああっ……♥」
「私も、イッてる……一人で……くひぃいいいん♥」
他のウィルマリナたちも感極まっていた。僕にしがみついたり、あるいは少し離れたところで淫らに身体を踊らせている。
その様子をじっくり見たくもあったが、ウィルマリナへの膣内射精はそんなことをする余裕を与えてくれなかった。精液とともに意識や心まで吸い取られているのではないか……そう思ってしまうくらい、気持ち良かった。
「ん、ふぅ……♥」
僕の精液を一滴漏らさず受け止めたウィルマリナは満足そうな声を上げ、もぞもぞと僕の下から這い出た。こちらにお尻を向けている彼女の膣孔はまだだらしなく口をゆるやかに開けている。そこに僕は自分のペニスを突き込み、精液を注いだのだ……あの膣奥では僕の白濁液がひたひたと波打っているのだ。肛門に挿れられている尻尾の影響もあるが、その事実は僕をまた興奮させた。
射精したばかりだと言うのに僕のモノはビキビキといきり立ち、まだオスとしての役割を果たせることを主張していた。ウィルマリナもまた、僕が萎えていない様子を見て、目を輝かせる。
「すごい……♥ まだできるの？」
「当然よね♥ 何回もセックスしたんだから、分かるわ……♥」
「もっとシたいでしょう？ 私も……シたい……♥」
僕にまとわりついていた三人のウィルマリナが僕の身体を転がす。僕は、ベッドの上にあぐらをかいたウィルマリナの上に座り込むような形を強制された。もちろん、尻穴にはウィルマリナの尻尾が入ったままだ。
「あの……マリィ、ちょっと恥ずかしいし……マリィは重くない？」
「大丈夫よ。あなたの重さも温かさも感じられるし……私は勇者なのよ？ その気になればあなたを三人くらいは簡単に受け止められるわ」
僕の身体に腕を回して引き寄せ、背中に柔らかい双丘を押し当てながらウィルマリナは囁く。
その間にも他のウィルマリナが動く。予め決めていたかのようにてきぱきと彼女たちは動いた。二人のウィルマリナが僕の左右に膝をつく。身体を寄せて僕の腕に胸を押し当て、さらに顔を近づけてきた。
「耳もたっぷり犯してあげる♥」
「この舌と……声で……♥」
僕の耳をウィルマリナの濡れた舌がかすめ、吐息と囁き声がくすぐる。それだけでも僕はどうにかなってしまいそうだった。でもこれはメインではない。
さっき、あぶれてしまった一人が僕の身体を跨いだ。このウィルマリナが今回は僕と交わるらしい。
「ふふふ……今度は直接、私を満足させて……♥」
ウィルマリナは立った状態で僕に向かってはしたなく股間を突き出す。そして両手でその秘裂を開いて見せた。先ほどお預けを食らっていた蜜壺は中で糸を引いており、物欲しそうに柔壁がヒクついている。漏れた愛液がたらりと僕の亀頭にかかった。
僕の肩に手を置き、ゆっくりとウィルマリナは膝を折って腰を落としてきた。用足しのように脚を広げて互いの性器が近づいていく様子を見せつけてくる。その様子を僕は思わず見つめてしまう。
僕だけではない。今まさに挿れようとしているウィルマリナも、左右と後ろにいるウィルマリナも、今まさに結合しようとしている大事な所に目が釘づけだ。それぞれの目が「早く、早く」とねだっている。
肉棒が肉鞘に入り込み、先端が見えなくなった。そのまま奥へ、奥へと僕のペニスは咥え込まれていく。その様子を僕も含め、十四の目が見つめていた。
「あ、ああ……」
僕は思わず声を漏らしてしまう。膣道を亀頭が割って進むたびに、敏感なところがぬめった柔肉に撫でられる。たまらなかった。
一方、たまらないのはウィルマリナも同じようだった。半開きのくちびるからは熱い吐息が漏れ、閉じたまぶたは歓喜に震えている。魅せつけるように腰をひねりながら落とし、僕をさらに迎え入れた。
ついにウィルマリナと僕の股間がピタリと密着した。僕のペニスは魔界勇者の奥まで迎え入れられ、赤ちゃんの部屋の入り口を先端がつついている。
「すごい……♥ 深くまで……届いてる♥」
「うん、感じてる……♥」
周囲のウィルマリナもうっとりとしながら、最大限の挿入の快感を味わっていた。しかし、もちろんこれだけで満足するはずがない。僕を受け入れたウィルマリナがゆるやかに腰を前後し始める。
グラインドの快感に六人のウィルマリナのそれぞれの口から艶かしい嬌声が漏れた。その声は左右の耳元はもちろん、サラウンドに聞こえる。下腹部からの甘い快感を味わいながら、僕はレスカティエの魔界勇者による淫らな六重奏（セクステット）を贅沢に視聴する。
不意に、僕の鼻先にワインレッドの尾が二本、左右から突きつけられた。残った二人によるものだ。
「ほら、あなたの方からもサービスして♥」
「私たちの尻尾をしゃぶって♥」
僕に尻尾を咥え込まれ、舐められる快感を期待しているからだろうか。おねだりするウィルマリナの顔はまだ咥えられてないのにとろけている。
彼女らの期待に応えるべく、僕は左右のそれぞれの手で尻尾を握りしめる。それだけで二人のウィルマリナは短く声を上げ、身体を震わせる。
少し焦らす意味も込め、その尻尾を男根と同じようにしごいてみた。
「あっ、やあああ♥」
「それっ、いい……♥」
やはり魔物娘の人ならざる部分は敏感なのか、面白いようにウィルマリナは嬌声をあげる。ちらりと右のウィルマリナの股間を見てみると、内股をたらりと白濁の愛液が伝っていた。
その様子に僕は興奮し、手の動きをさらに速くした。驚いたのはウィルマリナだ。
「えっ！？ ちょ……！？」
「あっ！ やっ……やめ、やめて……♥」
強すぎる快感にウィルマリナは膝をガクガクと震わせ、反射的に腰を引いた。だが僕は容赦せずに尻尾を握り、しごき続ける。
「んん、もう……そんな悪戯するならイカせちゃうぞ……♥」
僕とつながっているウィルマリナが反撃の宣言をし、腰を弾ませ始めた。陰唇がねっとりと僕のモノを撫でているのがよく見える。彼女が腰を上げるたびに、幹が愛液でてらてらと光っているのが卑猥だった。
結構激しく上下に動いているので僕の下にいるウィルマリナは大丈夫だろうかと少し不安になった。それは杞憂だったようだ。下にいるウィルマリナもアナルをつつき、肩口にキスをしている。
前後のウィルマリナが僕をイカせようと、せっせと攻め立ててくる。だけど僕は少し前に射精しており、少し余裕があった。多分今までの経験上、ウィルマリナがイク方が先だろう。
案の定、僕にしごかれているウィルマリナは既に弱音を上げている。
「ダメぇ……そんなにしごかれると私……私……♥」
自分から弱みを見せてしまうとは、レスカティエ最強の勇者も変わったものだ。戦士としては褒められた物ではないのかもしれないけど……自分の気持ちを抑圧してきた勇者時代のことを考えれば、そのくらいの甘えはいいのかもしれない。それに、捉えようによっては、僕には心を開いてくれてるってことだからそれはそれで嬉しい。
だからって、手はゆるめてあげないのだけれど。いや、手だけじゃない。最初の望みどおり、僕は口を開け、右のウィルマリナの尻尾を口の中に入れた。そしてその尻尾をちゅうちゅうと吸い立てる。今まで何度もやったことがあるから、どうすればウィルマリナが気持よくなるか僕は知っていた。
「やっ！？ ああああっ！ それっ！ それダメっ！ すぐイッちゃうからぁ♥」
「ぷはっ、分かったよ。じゃあこっちにするよ」
右のウィルマリナが声を上げたので口を離し、今度は左のウィルマリナの尻尾をくわえ込む。
「ひあっ♥ ダメだってばぁ♥ んうっ、うううう♥」
左のウィルマリナも身体を捩って嬌声を上げた。一方、僕の口から解放された右のウィルマリナはどうかと言うと、やっぱり声を上げている。それはそうだろう。この六人のウィルマリナたちは感覚を共有しているのだから。
「あううっ♥ イッちゃうぅ♥ イカされちゃううぅ♥」
「いいよマリィ。イッて」
そう言って僕は左右の尻尾を軽く引っ張って先端をくっつけた。合わさった尻尾に舌を這わせたり絡みつかせたりし、いっぺんに攻める。左右のウィルマリナが、さらに僕にまたがっているウィルマリナが身体を震わせた。
「イク、イクッ……♥」
「ん、くぅううう♥」
「はぁああああん♥」
ウィルマリナたちが一斉に達した。狂おしい嬌声を上げながら、身体を痙攣させている。そして僕のモノを包み込んでいる柔肉がきゅうきゅうと収縮し、僕に一緒にイッて欲しいとねだってきた。
下腹部に力を込め、なんとかして射精の感覚をやり過ごす。一緒にイッても良かったが、鬼ごっこからこのセックスまで今のところ全部ウィルマリナの良いようにヤラれていたので、ちょっと勝ちたい気分だったのだ。
それも分かってくれているのだろう。絶頂後の脱力で僕の胸にもたれかかっているウィルマリナは「しょうがないわね」と言う表情を浮かべながらも言わなかった。代わりに次をおねだりする。
「今度は一緒にイこうね♥」
「ああ……」
僕が返事をするのとほぼ同時に、ウィルマリナは僕に身体を密着させたまま、腰をゆすり動き始めた。お尻の膨らみが上下して僕の視界にちらちらと入る。まだ激しく動かさないのはイッたばかりでまだ力が入らないのと感じ過ぎてしまうからだ。僕もお返しは激しくしない。一度、それぞれの手に握っていた尻尾を離し、僕にまたがっているウィルマリナの頭と背中に回して掻き抱く。
「ん……♥」
ウィルマリナが微かに声を漏らす。人間の勇者だったころは聞けなかった、リラックスした声。エッチに喘ぐ声も好きだけど、こんな声も好きだ。解放された魔界勇者の頭と背中を撫でながら僕はその声を楽しむ。
だけど、僕の身体はそれでは物足りないと声をあげていた。ウィルマリナの膣内で僕のモノは欲望の白濁を吐き出したい、種付けをしたいと熱り立っている。
僕の欲棒を胎内に受け止めてくれているウィルマリナもそれを感じ取っていた。そして彼女も物足りないらしかった。腕を突っ張って僕にウィルマリナは身体を起こす。
「ほらほら、また私の尻尾を気持ちよくして♥」
「早くぅ♥」
ウィルマリナを撫でている間は黙っていた左右のウィルマリナが尻尾を揺らす。その尻尾の先端を僕は握った。中指から小指でしごきながら、人差し指と親指で先端を撫でる。時には手をこねくり回して手のひら全体で先端を撫でた。ウィルマリナが僕のペニスに手でしたことのある技だ。ビクビクとウィルマリナの身体が震える。
「いい、いいよぉ♥」
「ね、私たちのおっぱいもいいでしょう？」
僕の肩にしがみつき、胸を押し当てているウィルマリナが耳元で喘いだり頬を僕にこすりつけたりしながら言う。左にいるウィルマリナが尻尾ごと僕の手をとり、胸の間に挟んだ。むにゅりと柔らかい感触に僕の手は包まれる。
「ああ、すごくいいよ。背中に当たっている胸も……」
見えなかったけど、後ろにいるウィルマリナの顔が嬉しそうに笑った気がした。お尻に入っている尻尾が「もっと気持ちよくしてあげる」とばかりにうねる。
そしてメイン、僕と交わっているウィルマリナがいよいよ本格的に腰を動かし始めた。前後に腰を細かくゆすりつつも上下に身体を弾ませる。騎乗の文字通り、馬に乗って跳ねさせているかのような激しさだった。その動きにあわせて胸肉が上下に揺れる。
「あああっ！ すごっ、すごい！ いいっ♥」
いやいやをするようにウィルマリナは首を振る。闇を舞う銀のショートヘアーが淫靡だ。その髪で隠されている顔は紅潮していて、口の端からはよだれがこぼれている。
「ううっ……！」
悠長に観賞している余裕はなかった。先ほどは出したばかりだったからウィルマリナの絶頂の際の射精は免れたが、今はそうではない。
ウィルマリナの膣と腰振りは着実に僕を限界へと押し進めていた。腰を上げると肉襞がカリの傘に何度も擦れる。腰を落とすと亀頭全体がねっとりとした熱い肉襞に撫で回される。奥まで迎え入れられると、膣肉とはまた違う感触の子宮口が僕の亀頭にくちづけをする。その間もウィルマリナの肉洞全体がきゅうきゅうと収縮し、僕の精液を吸い上げようとしていた。
ぐっと僕のペニスが膨れ上がり、射精の準備を始める。
「イキ、そ……？ ねえ、んっ♥ ねぇ、イキそう……？」
ウィルマリナが僕を覗きこむようにして訊ねてきた。その顔は僕を気持ちよくしているという喜びと、僕からもたらされている悦びにあふれている。
がくりとウィルマリナの身体が崩れ落ちかけた。慌てて彼女は首肩に手を置き、前腕を僕の胸に置いて身体を支える。急に体重をかけられたので少し僕はよろめいたが、後ろにいるウィルマリナが支えてくれていた。
「ああ、イキそう……マリィは？」
「んっ……私も……♥ 一緒に、一緒にぃ♥ ん、んむっ……♥」
突然、ウィルマリナは僕の顔を手で包み込み、強引にくちびるを押し当ててきた。さらに舌が僕のくちびるを割って入り、口内を蹂躙する。
少し僕は驚いたけど、すぐにそのキスに応えた。二本の蔓が絡まり合うかのように、僕達の舌が絡まり合い、互いに唾液を擦り付けあって交換する。キスの合間に、ウィルマリナの喘ぎ声が口から漏れた。
「ダメっ……♥ イク……イク……！」
口がふさがっているウィルマリナの代わりに、後ろにいたウィルマリナが切羽詰まった声で限界を訴えた。それとほぼ同時に、僕にまたがっているウィルマリナの膣がきゅうぅ、と収縮する。耐えられなかった。
破裂するんじゃないかと思うほど、ペニスが限界まで膨れ上がる。そして頭の中が真っ白になると同時に、ウィルマリナの中で脈動が始まった。五回目とは思えないほどの量が尿道の中を通り抜けるのを感じる。
「んんっ♥ んんんんっ♥」
僕の精液を受け止めながら、オーガズムを迎えているウィルマリナはびくびくと身体を震わせている。それでも彼女は僕の口から自分の口を離さない。
他のウィルマリナも同じだ。狂おしいアクメの声を上げながらも、僕の身体からは離れようとしない。
おかげで僕は射精の最後の瞬間まで、ウィルマリナのくちびる、頬、胸、尻尾、声、顔、膣……ウィルマリナをいっぺんに味わうことができたのであった。
「うぅ……」
六人のウィルマリナに埋もれていた僕は呻き声をあげる。僕とつながっていたウィルマリナは僕の身体に倒れこんでいた。それに折り重なるようにして左右にいたウィルマリナたちも倒れている。少しだけ苦しかった。
僕の呻き声を聞いて慌ててウィルマリナたちは起き上がって離れる。
「ご、ごめんね。苦しかったよね……」
「いや、僕はいいんだけどさ……マリィは大丈夫なの？」
「私？ 私は平気よ」
僕の下にいたウィルマリナが応える。五人のウィルマリナと僕、全てをその身体で受け止めていたのだ。相当な重量だったはずだが、苦しげに息をしたり咳き込んだりすることもなく、けろりとしている。僕は少しホッとした。
「抜くね……んっ♥」
僕と直接セックスをしていたウィルマリナも立ち上がった。ヴァギナから僕のペニスがちゅるんと抜ける。オスの仕事を短時間で何度もしたのはキツかったか、さすがに力を失いつつある。
しかし……
「じゃあ、次は私の番ね……♥」
「えっ、私が次だと思っていたのに……」
「あなたはフェラチオしたでしょう？」
「だって、私も中出しして欲しいんだもの……♥」
僕の疲労をよそにウィルマリナたちが次を巡ってワイワイと盛り上がる。そうだ。僕と直接セックスしたのは二人だけ。あと四人もいるのだ。
「……大丈夫？」
さっき、バックで交わったウィルマリナが心配そうに話しかけてくる。彼女もまたウィルマリナで全く同じ存在で、同じ感覚を共有し、同じ思考をする。一応、まだまだセックスはしたいらしいが、僕の身体を気遣う気持ちもあるようだ。
「まあ、なんとかね……」
ちょっと疲れてはいるけど、まだまだ大丈夫だ。すでにこの身体はインキュバスとなっている。ウィルマリナたちが僕専用の身体になっているのと同様に、僕もまたウィルマリナたちといくらでも交われるような身体になっているのだ。このくらいで完全にダウンするはずがない。
気遣いはしたが、それはウィルマリナも分かっていたようだ。
「あははっ、そうよね♥ これで終わりなんてはずないよね♥」
下敷きになっていたウィルマリナが笑い声を上げながら言う。そしてまだ僕の肛門に入ったままだった尻尾をぐいっとねじ込んできた。
「ううっ、うわあああっ！？」
男に存在する秘密のツボを押され、僕のペニスが強制的に勃起させられる。順番を争っていたウィルマリナも、すでに膣内射精を受けて次はサポートに回ろうとしていたウィルマリナも、僕をこうした張本人のウィルマリナも目を輝かせた。
「それじゃ次は、おちんぽを勃起させた手柄として私が行くわね♥ ほら、今度は正常位で……」
下にいたウィルマリナは尻尾を僕のお尻から抜いて宣言する。まだ本番をしていない三人のウィルマリナは少しだけ不服そうな表情を見せたが、頷いた。順番が後ろになるだけだ。それを愉しめばいい。
「じゃあ、次は私はここね♥」
「なら私はここ♥」
「私は……」
ウィルマリナたちはまた僕にまとわりついてくる。僕に身体の全てを一度に味わってもらうために。
内容も規模も違うけど、僕が今交わっている相手は実質一人だけど。
異世界の妖狐、妲己が行った酒池肉林を凌ぐ淫らな宴は、まだまだ続く……
「んちゅう……ねぇ……もっと舌出して……はむっ♥」
「ん、れるれる……♥」
「ここにもキスしてあげる……ん、ちゅぱ……♥」
僕はウィルマリナにキスの嵐を受けていた。正面に二人のウィルマリナが回っており、交互にくちびるを僕のそれに押し付けてくる。後ろにいる二人のウィルマリナには耳にキスをされていた。わざとよだれや舌の音を立てているのがいやらしい。また左右にいるウィルマリナは僕の手にキスをしてくる。手にキスなんて紳士が淑女にするものだからちょっと照れくさいような気がした。
だけどそんなことに気を払える余裕はない。手にキスをしていたウィルマリナが指を咥えてきたのだ。まるで、フェラチオをするように。指を舐められているだけなのに不思議な気持よさが僕の腕から背中、脳へと広がっていく。
他のウィルマリナも少し趣向を変えだした。
「前の私ばっかりずるい……私たちにもさせてよ……んっ、んちゅ♥」
僕の左後ろにいたウィルマリナが僕の頭を掴んで強引に自分の方に向けさせ、くちびるを奪ってきた。そしてねっとりと僕の舌に自分の舌を絡み付けてくる。
「あ、ずるい！ 私も……！」
「ふふふ、順番にすればいいじゃない♥ ん、んちゅ……」
「それに、私たちは感覚を共有しているんだから……れる、れろ……♥」
くちびるを尖らせる右後ろのウィルマリナに、正面にいたウィルマリナ二人が苦笑する。そして彼女たちも行動を変えた。二人とも膝を曲げ、くちづけの位置を落としていく。最終的に辿り着き、攻め立ててきたのは僕の乳首。
「ん、んんんっ！」
くすぐったさとゾクゾクとした快感に思わず僕は身体を震わせる。だけど六人のウィルマリナに囲まれてほとんど押さえつけられているようなものなので、ほとんど動けなかった。
「んちゅ、ちゅうう♥ れる、れろれろ……♥」
「れろれろ……ちゅぅううう♥」
悶える僕に構わず、前の二人のウィルマリナは無心に僕の胸を攻める。赤ちゃんがおっぱいを吸うかのように僕の乳首を吸いたてたり、舌で転がしたり……
「んっ、ぷはっ！ ちょ、マリィ！ そんな……んんっ！？」
左後ろのウィルマリナのキスが止まった瞬間に僕はやめて欲しいと言おうとする。だけどそれより先に右後ろのウィルマリナが僕の首を強引に捻じ回してくちびるを押し付けてきた。
「あはは♥ 休んでいる暇はないわよ♥ ん、ちゅぱっ♥」
今まで僕と口同士のキスをしていた左後ろのウィルマリナが笑い、また耳にキスをしてきた。
六人のウィルマリナによる口唇愛撫。その口は僕の大事な部分に触れていないのに、すでに僕のソコは爆発しそうなくらいに張り詰めていた。自分で弄りたくても指フェラをしているウィルマリナがそれを許さない。
「ふふふ……苦しそうね……♥ ピクピクしてる♥ 我慢、できないんでしょう？」
左前にいるウィルマリナが僕の乳首から口を離していたずらっぽく笑う。
ウィルマリナの方もギリギリなのかもしれない。何度も彼女と身体を重ねたから分かる。今頃、彼女のすべすべした内股にはとろりとした粘液がアソコからこぼれ落ちてカーペットに何滴か零れているはずだ。僕がギリギリなのを察知したのは、それがあったのかもしれない。
「これ以上いじめるのも可哀想だから……とりあえず一回、イカせてあげるわ♥」
右前にいるウィルマリナがそう言って、他のウィルマリナたちに頷く。五人は頷き、そして僕を軽々と持ち上げた。
六人のウィルマリナによって僕はベッドに運ばれ、横たえられる。すぐに僕の両側にウィルマリナが三人ずつ並んだ。少し配置換えをしたみたいだけど、完全に同じ体型同じ顔をしているため見分けがつかない。
「それじゃあ私たちが手でシてあげる♥ 我慢しないでぴゅーぴゅー出して♥」
腰のあたりにいる二人のウィルマリナがそれぞれ片手を伸ばして、指で僕のペニスの先端側と根本側を掴んだ。そしてゆっくりと上下に動かす。
「なら私たちはまたここを攻めてあげる♥ 今度は指でね♥」
胸の横にいたウィルマリナが、彼女たちのよだれにまみれた僕の乳首に手を伸ばす。そして転がすように指で撫でてきた。
「私たちは、そうね……じゃあ、まったりと膝枕をしてあげる♥」
頭側にいたウィルマリナが僕の上体を軽く持ち上げ、頭の下に太腿を滑りこませる。これによって僕は半強制的に、しごかれている僕のモノを見せられる状態になってしまった。
普段は剣を握り、あるいは貴族の道具を上品に使うウィルマリナの手。その手がいやらしく上下に動いている。
良家の出の女性に男の淫らな棒を弄ばれている様子は実に背徳的だった。興奮もするが気恥ずかしさも沸き起こる。
「うぅう……」
「どうしたの？ 恥ずかしいの？」
「こうしたら落ち着く？」
頭側にいるウィルマリナが僕の頭をまるで子どもを落ち着かせるかのように優しく撫でた。だがそれをされても恥ずかしいものは恥ずかしい。
さらにその羞恥心にウィルマリナが追い打ちをかける。
「さあ、射精するところを見せて……♥」
十二の瞳が一斉に僕の股間を注目した。みんな同じ顔で同じ表情で、僕がイク瞬間を見逃すまいと固唾を飲んで見守っている。
「ほらほら、出してだして〜♥」
「精液出して〜♥」
猫のような甘えた声でおねだりをしながら、足元にいるウィルマリナが僕をしごく手の動きを少し早めた。同時に胸をいじっているウィルマリナの攻めも素早くなった。やはり同じ存在であるため、考えることは連動しているみたいだ。
その凄まじい連携に僕は着実に追い詰められていく。
「すごい……息が荒くなって……」
「身体もぴくぴくして……」
右の頭側にいるウィルマリナと左の胸側にいるウィルマリナが僕の様子を実況する。恥ずかしさに僕は目を閉じる。すかさず頭側にいるウィルマリナと足側にいるウィルマリナが声を上げる。
「あ、ダメっ！」
「私たちと一緒にちゃんと見て……あなたのイクところ……♥」
ウィルマリナの言葉で僕は目を開けた。それを確認した足側にいるウィルマリナが僕をイカせようと、いよいよ本格的に手を動かしだした。特に先端側を摘んでいる方は親指で時々裏筋を圧迫したり、時々エラの部分をかすめたりと敏感な部分を攻めてくる。亀頭や鈴口を攻めないのは、他のウィルマリナが射精する様子を見ることができなくなってしまうからだろう。もちろん、この間も乳首への攻めは止んでいない。
六人のウィルマリナの攻めに、終わりがとうとう僕の身体に迫ってきた。身体がぶるりと震え、会陰のあたりが締まる。
「あああ……マリィぃい……」
「イクの？ イクのね♥」
根本側をしごいているウィルマリナが嬉々として言った。他のウィルマリナも目を輝かせ、舌なめずりをしながら口々に言う。
「いいよ、イッて♥」
「出して♥」
「我慢しないで♥」
「ほらほら♥」
「うあ、あああああっ！」
六人のウィルマリナに囲まれて攻められて、僕はイッた。白い飛沫が鈴口から上がって僕の身体を、そして足側にいたウィルマリナを汚す。
「すごい、いっぱい出た……♥」
「ん……もったいない……♥」
「れる、んちゅ……♥」
「あ、こら！ 人の顔に付いているのを勝手に……んんっ♥」
僕の身体やウィルマリナの顔に付いた精液を、彼女たちは丁寧に口と舌を使って舐めとっていった。
自分が泌尿器から出した青臭い汚液をあのウィルマリナが四つん這いになって夢中になって舌を這わせる。すでにインキュバスになっていて回復力が人間の時とくらべて格段に上昇した僕だけど、その淫らなビジョンはあっという間に僕に力を取り戻させる。そしてまた魔界勇者に精液を捧げようとするのだ。
「ん……もう回復したの？ あはは、嬉しい♥」
「じゃあ、次はもっと気持ちよくしてあげるね♥」
六人のウィルマリナたちが位置替えをする。二人が僕の胸の横につき、一人が僕の脚の間に身体を割り入れた。今度は何をするのだろうか。
疑問に思っているうちに二人のウィルマリナが僕の頭側に周り、その内の一人が僕の上体を起こす。膝枕とは違う。まるで椅子の背もたれになったかのようだ。当然、僕の背中にはウィルマリナの柔らかい膨らみが当たる。
何度も触ったことのある彼女の胸なのに、意識してしまうとやはりドキドキする。そして僕はふと思い当たった。最初は六人にキス攻めをされた。さっきは全員に手で攻められた。すると次は……
「気づいた？」
にんまりと他の五人のウィルマリナが笑った。そして行動を起こす。
「ほら、こっち向いて……♥」
僕の頭側にいるもう一人のウィルマリナが僕の首を強引にねじり、自分の胸に埋めた。
左右にいたウィルマリナは僕の乳首に自分の乳首を擦りつけてきたようだ。乳首に彼女の乳房の皮膚とは違う、ぷるぷるとしたグミのような感触がある。それだけではない。
「ほらほら、私たちにもサービスしてよ♥」
それぞれのウィルマリナが僕の手を取る。そして自分の胸を掴ませた。ふんわりと柔らかくて、それでいながら弾力のある胸だ。少し指に力を込めると、むにゅりと指は沈み込むが弾力を持って跳ね返してくる。
「「んっ……♥」」
二人のウィルマリナが声を上げる。よく聞けば、六人が声を上げたかもしれない。だけど、一番感じているのは直接触られている者なのかもしれない。
「そしてここももちろん……♥」
足元にいるウィルマリナの声が聞こえた。
「「「ほら、見て……♥」」」
僕を胸に抱いているウィルマリナと足元にいるウィルマリナ、そして一人待機しているウィルマリナが同時に言う。僕の首が少しだけ自由になった。下腹部を見てみると、今まさにウィルマリナは自分の胸を掬いあげて広げ、その中央に僕のペニスが位置するように身体を調節した。
「いくわよ……♥」
そしてその大きな胸で僕のモノを挟み込んできた。
今、僕が左右の手で揉んでいる、柔らかくて弾力のある乳房……その胸に僕のペニスが包まれた。
「あ、あ、ああああ……」
アソコや手とは全くことなる感触……その夢見心地な柔らかさに僕は思わず声を漏らす。
「うふふっ、すっごく気持ちよさそうな顔をしている♥ それに、熱い……♥」
ぎゅっと左右の手で胸を寄せ、肉棒を挟み込んでいるウィルマリナが嬉しそうに笑う。
「もっと気持ちよくしてあげる♥ そのために……」
ウィルマリナが軽く口を開き、舌を少し出した。その先から透明な粘液が糸を引いて垂れる。ウィルマリナの唾液だ。ぽたり、ぽたりと唾液は滴り落ち、僕のペニスにまぶされる。潤滑油代わりにするつもりなのだ。
「こうしてから、こうして……♥」
左右からじんわりと圧迫するだけだった動きから、左右の胸を交互に上下させる動きが加わる。にちゃにちゃと嫌らしい音を立てながら僕のペニスがウィルマリナのおっぱいにもみくちゃにされた。
パイズリの刺激とウィルマリナがそれをしているという事実に、僕は思わず声を上げた。その様子に周囲のウィルマリナがちょっとだけ不満そうな声を上げる。
「ずるいわ……」
「私もあんなふうにしたい……」
「でも、分身だから私も同じように感じているのだけど」
見てみると、どのウィルマリナの顔も少し緩んでいた。おそらく、僕が触っている胸の快感をみんな共有しているのだろう。
「ああほら。見るのもいいけど、私の胸にも溺れて♥」
僕の顔に胸を押し当てていたウィルマリナがぎゅっと腕に力を込めた。僕の顔はまた彼女の胸に埋もれてしまう。柔らかな感触に僕の顔が包まれた。
「はあ……息が……当たってる……♥」
胸を押し当てながらウィルマリナがため息のような喘ぎ声混じりにうっとりとつぶやく。感じている様子のウィルマリナに僕は少し気を良くした。舌を伸ばしてれろりとウィルマリナの胸の柔肌を舐めたり、くちびるで甘咬みしてみる。
「あんっ♥ もう、エッチ♥」
怒っているような言葉だが声が弾んでいて僕の反撃に喜んでいるのは明らかだった。
「じゃあ、お礼に私も参戦してあげる」
今まで見物を決め込んでいたもう一人のウィルマリナがそう言った。
「あら？ 参加するの？ じゃあちょっと位置を変えて……」
足元にいるウィルマリナが言い、一度僕のペニスから胸を離してもぞもぞと動いた。何をしているのだろうか。もぞもぞと僕は頭を上に動かして目だけを覗かせる。ウィルマリナは「動かないでよ」と言いながらも、見たいと思う僕の気持ちは察してくれたのか、抱き直したりはしなかった。
今まで待機していたウィルマリナと足元にいたウィルマリナは僕の腰元で膝をついていた。そして胸を両手で挟み、左右から身体を僕の方へと寄せる。
むにゅ、ふにゅ
僕のペニスが四つの白くて柔らかい女性の果実に押し包まれていた。柔らかな胸肉に僕の肉棒は根本から包まれている。かろうじて亀頭の部分が四つの白い山の谷間から覗いていた。
「んっ、んんっ……♥」
「んしょ、よいしょ……♥」
左右の腰元にいるウィルマリナが身体を揺するようにして胸を使い、僕を刺激してきた。柔らかくて弾力のある膨らみが僕のペニスを押し合い圧し合いする。
特に右側にいるウィルマリナは僕のペニスを揉みしだくように手も使って刺激してきた。胸の谷間がてらてら光っているところを見ると、多分最初から僕にパイズリをしていたウィルマリナだろう。
一方、後から参加したウィルマリナはじんわりと弾力を味わわせるかのように、押し付けたり挟んだりする動きを重点的にしている。
「あ、あああ……」
恍惚の声を僕は漏らす。顔、背中、胸、手、ペニス……僕はいろんなところをウィルマリナの胸に愛されていた。男にはない女だけの柔らかな感触に包まれている……その感覚に僕は天にも昇るような気持ちだった。
そしてその柔らかな刺激に男として屈服する瞬間が近づいてきた。
「あっ♥ あなたのおちんちん、私たちのおっぱいの中でぴくぴくしてる♥」
「それに、ぷくって膨らんで……先走り汁がぬるぬる出ていて、オスの匂いも一杯で……♥」
僕のモノを直接胸で愛撫しているウィルマリナが僕の射精の予兆を敏感に感じ取る。感覚も思考も共有しているため、他のウィルマリナも僕がイキそうな事は分かっているようだった。
「またイク？ イッちゃう？」
「いいよ、イッて♥」
「ほらほら♥ 私たちのおっぱいに中出しして♥」
「私たちの胸を汚して……♥」
「我慢しないで♥」
「うぅっ！ 出る……！」
四つの山に囲まれた火山が噴火したかのようだった。白いマグマが山の中心からを噴き上がり、周囲の山に降り注ぐ。
「すごい……♥ 熱い……♥」
「私の胸、すごいドロドロ……♥」
僕のペニスを直接攻めていたウィルマリナが白濁に汚れた自分の胸を見て恍惚とした。その二人のウィルマリナに他の四人のウィルマリナが近づく。二人ずつに分かれ、彼女たちは自分の胸についた精液を舐め取り始めた。乳房一つにつき一人ずつ。
「ん、んんっ……濃くて、おいしい……♥」
「早く、これを中に出して欲しい……れるっ、んむっ……♥」
「うふふ、まるで赤ちゃんにおっぱいあげているみたい……ああ、早く赤ちゃん、欲しいなぁ♥」
絡み合っている六人のウィルマリナ。その淫靡な光景を見て僕はまた勃起してしまう。
僕もウィルマリナと同じ気持ちなのだ。早くウィルマリナと交わりたい、彼女を愛したい。そして、二人の子どもも欲しい。生まれてくる子どもは僕やウィルマリナと違って、のびのびと育って欲しい……
「でもその前に、もうちょっとやりたいことがあるの」
胸についた精液を舐め終えた一人のウィルマリナが言う。隣にいたウィルマリナが続けた。
「今まではキス、手、胸と、みんな同じ攻めをしていた……でも今度は、みんなバラバラの攻めをしてみたいの♥」
「そうすれば、私も全身が気持ちいいし……♥」
その快感はいかほどの物か……それを想像しているのか、とろけただらしない表情をウィルマリナは浮かべている。ずりずりと僕の方に這い寄ろうと脚を動かしているが、その内股まで濡れていた。
「じゃあ、今度は私がここ♥」
一人のウィルマリナが僕の足元に座り込んだ。
「むぅ……まあいいわ。さっきは私が直接攻めていたんだし」
胸を自分の唾液まみれにしているウィルマリナが渋々と言った調子で頷く。同じ存在だというのに、やはり直接するのとしないのとでは少し感覚が違うのだ。僕もウィルマリナたちを相手に分身薬を飲んで擬似輪姦プレイをしたことがあるから分かる。
「じゃあ、口でのキスにあぶれていたから、今度は私が口をもらうわ♥」
いそいそとウィルマリナが僕の左に座った。
「私は……攻めて欲しい……」
一人のウィルマリナが僕の右に座った。そして僕の右手を取って自分の股間に導く。僕の右手は濡れたぬかるみの中に沈む。六人のウィルマリナが一斉に短く声を上げ、身体を震わせた。
「私は後ろに回ろうかしら♥」
また一人のウィルマリナが僕の後ろに陣取った。ふにゅりと柔らかい胸をまた押し当ててくる。何度触れても飽きないおっぱいだ。さらに両腕を前にまわして僕の乳首を攻めてくる。
さて、これで僕は四方をウィルマリナに囲まれてしまった。もう一人くらい後ろに行くこともできたかもしれないけど、ちょっとキツいかもしれない。このことに不満の声を一人のウィルマリナが上げた。
「ねえ、私……まだ一度も直接おちんちんを攻めてないんだけど！」
射精の余韻でボーっとする頭で考えてみると、確かに一人、まだ僕のペニスを直接攻めていないウィルマリナがいるはずだ。ここで待機を喰らうのはちょっと酷だろう。
「えーっ、結局みんな同じなんだからいいじゃない」
フェラをしようとしているウィルマリナが反論するが、あぶれているウィルマリナはヤダヤダと首を振る。短めに切られている銀髪が遠心力に従って宙を舞った。
勇者だったころのウィルマリナなら我慢したかもしれないが、今のウィルマリナは欲望に忠実なサキュバスだ。そう簡単にうんとは頷かない。そしてそれは今、僕の四方を囲んでいるウィルマリナもそうだ。順番だと言わんばかりに譲ろうとしない。
「仕方ないわねぇ……」
もう一人待ちぼうけを食らったウィルマリナがため息をつく。彼女も胸が光っているところを見ると、先ほど僕にパイズリをしていたウィルマリナのようだ。彼女は文句を言っているウィルマリナの背後に回りこみ、僕の前で彼女を強引に座らせた。さらに手足で自由を奪う。
「ちょ、何するの！？」
急な自分の襲撃にウィルマリナは驚いてもがくが、背後にいるウィルマリナの拘束は堅い。格下の相手でも、拘束が綺麗に決まると抜け出すのは難しくなってくるのだ。ましてや相手は自分自身。よほど無理でもしないと拘束は破れそうにない。
「可哀想だから、次の本番で最初にする権利はあなたに譲るわ。そして今は私があなたを気持ちよくシてあげる♥ いいね、私？」
ウィルマリナの言葉に、動揺したように他の五人のウィルマリナは身体を震わせた。彼女たちは感覚を共有している。つまり、残された二人の絡みによる快感も共有することになるのだ。その上、僕は右手でウィルマリナのアソコを攻める。そうすると、六人が共有する感覚は二人分、通常の二倍だ。
しかし、それもまた一興。ウィルマリナたちは頷きあった。
「ん……♥」
おもむろに、僕の足元でうずくまっていたウィルマリナが顔をさらに下げた。その可憐な口に僕のグロテスクに怒張したモノが咥え込まれていく。
「はうっ、う……！」
口の中に入っていくだけでも快感だ。ぬるりとしたくちびる、吐きつけられる温かく湿った吐息、ちろりと裏筋をなぞる舌……この快感に涼しげな顔をしろと言う方が無理だ。
もちろん、咥えるだけで止まるはずがない。ゆっくりとウィルマリナは頭を上下させる。頭の動きに合わせて彼女の短めに切られた銀髪がさらさらと揺れた。くちびるが、舌が僕の竿や先端を這いまわる。時々ウィルマリナは口を開けて、舌をくるくると回して亀頭を撫でた。そのたびに僕は身体をびくびくと震わせた。
だけど、身体を震わせるのは他の要素もあった。背後にいるウィルマリナだ。彼女の乳首攻めも的確で、僕は身を悶えさせる。
「ほらほら、させてばっかじゃなくて私にもシてよ……ん、んっ♥」
僕の右手にいるウィルマリナが腰を揺すった。秘裂がクチクチと音を立て、ウィルマリナは押し殺した声を上げる。
頷いて僕は右手の中指を動かした。ウィルマリナの膣内を確認するかのようにゆっくりと、肉壁を撫で回す。
「はぁあああ……♥」
身体を震わせながら詰めていた息を搾り出すかのようにウィルマリナがあえぐ。身体を震わせたのは他の五人も一緒だった。だけど我慢している者もいるのか、震え方は一様ではない。特にキスしているウィルマリナとフェラをしているウィルマリナの震えは抑えられている。
「んっ……ねえ、他の私を見るのもいいけど、私のキスにも集中してよ……あむっ、んちゅう……♥」
僕にキスをしていたウィルマリナが不満そうにいい、より一層強くくちびるを押し付け、さらに大胆に舌をねじ込んできた。僕の唾液を全て舐めとるかのように、逆に自分の唾液を僕の口の中全てに塗りたくるかのように、ウィルマリナの舌は僕の口内を蹂躙してくる。そんな激しいキスなのに彼女の顔は、目を閉じて眉を下げ、とろけきっていた。
彼女の望みどおり、目は閉じてキスの雰囲気に集中した。それでも、右手でウィルマリナのアソコを攻め、前後のウィルマリナの攻めもどんなことをしているか感じるのも忘れない。
「んっ、あん♥ じゃあ私、もっと気持ちよくなりましょう？」
自分を自分で拘束しているウィルマリナが楽しげに言うのが聞こえた。
「ん、あっ♥ あ、あああ……♥」
おそらく、拘束されているウィルマリナが嬌声を上げている。自分自身に攻められているのだろう。そしてその快感は他の五人にも伝わっている。フェラチオをしているウィルマリナの舌がわずかに鈍った。
ウィルマリナは自分自身にどんなことをされているんだろうか。今、どこを攻められているのだろうか。見たい、だけど今は彼女の望みに応えてキスに集中したい。見たいのに見れない……そのもどかしさは聞こえてくるウィルマリナの嬌声だけでさらに想像をしようとさらに貪欲に聞こうと僕を駆り立てる。
また、声を上げているのは僕の前にいるウィルマリナだけではない。右手にいるウィルマリナも後ろにいるウィルマリナもひっきりなしに声を上げ、キスしているウィルマリナとフェラチオをしているウィルマリナはくぐもった嬌声を上げている。彼女たちの嬌声を僕は全部聞き取っていた。
「ねぇ、見て……」
拘束しているウィルマリナが甘く、媚びたように言う。それと同時に僕とキスをしていたウィルマリナがくちびるを離した。同じウィルマリナだから、今はキスではなく、自分自身に攻められている自分を見て欲しいという気持ちになったのだろう。
僕は左に曲げていた首を戻し、正面を見る。そこには思っていた以上に淫靡な光景が広がっていた。
前にいるウィルマリナが、後ろにいる自分自身によって胸を攻め立てられていた。後ろにいるウィルマリナが手に力を込めると、その指はむにゅんと柔らかな肉の中に埋まった。だが力を緩めるとすぐに弾力で指は押し戻される。さらに、人差し指はピンク色の尖りを転がしていた。後ろにいるウィルマリナが胸を揉み、乳首を転がすたびに前にいるウィルマリナは可愛らしい声を上げ、身体を震わせた。
おそらく、攻められているのは胸だけだ。それなのに、前にいるウィルマリナはとろけきっていた。目はやや焦点が定まっておらず、頬は紅潮し、熱い吐息を吐いている。脚は、後ろにいるウィルマリナの脚によって大きく広げられていた。その中心では彼女の秘花が精液とは違う白く濁った粘液を滴らせている。液はウィルマリナの小さなすぼまりを通り越し、尻の割れ目に入り込み、そしてシーツの上に糸を引いて落ちていた。
だが感覚を共有している以上、攻めているウィルマリナも涼しい顔ではいられない。前にいる自分に負けず劣らず、だらしない顔をしていた。
「すごい……♥ 私、エッチしているときこんないやらしい顔しているんだ……♥」
後ろにいるウィルマリナがごくりと喉を鳴らした。そのウィルマリナににやりと笑いかけてから、熱に浮かされたような声でウィルマリナの独白が始まる。
「私ね、一人でする時……」
一人でする時……僕が他の恋人といる時、ウィルマリナは一人さびしく自分を慰めているのだろう。そのことにチクリと胸が痛むが、同時に彼女の一人の時の秘密が聞けることに興味をそそられていた。
「最初は今のように胸から始まってね……」
「んっ、ふぁあん♥」
「あなたに抱きしめられて、撫でられていることを想像しながら……」
前にいるウィルマリナが自分自身の腕に包まれながら身体を捩った。身悶えしている彼女の胸を揉んでいた手の片方が、すべすべの肌を這いながら下へと降りていく。その手は核心へと迫り……
「とろとろになったここを触るの♥」
つぷり……ウィルマリナの右手の中指が、自分であって自分でない膣内へと消えた。
「うぅううんっ♥」
身体をのけぞらせて指を挿し込まれたウィルマリナが嬌声を上げた。彼女だけではない。僕にキスをしていたウィルマリナ、胸を押し付けながら乳首を攻めていたウィルマリナ、僕に攻められているウィルマリナ、そして自分自身を攻めているウィルマリナも同じように声をあげていた。フェラチオをしているウィルマリナは、僕のモノを咥えこんでいたため、声は上げていない。でも身体は快感で竦んでいる。
ウィルマリナの独白は続く。
「挿れるだけじゃなくて……うあっ……中ぁ、ぐちゅぐちゅに掻き回してぇ……♥」
言葉の通り、後ろにいるウィルマリナは手を激しく動かした。いつもと少し位置は違うが、攻めるべき場所は自分の身体だから良く分かっているのだろう。彼女の手の動きは迷いがなかった。下品な音が彼女の股間から立ち、泡立った愛液が掻き出されていく。
今、ウィルマリナは自分で自分を慰めている。だが攻めているのは分身。自慰であって自慰ではない。それをウィルマリナは僕に見せている。
攻めているウィルマリナの手に同調させるかのように、僕は右手の中指をぐねぐねと動かした。
「やああっ！？ ダメッ♥ それ……激しすぎ♥」
直接僕に攻められているウィルマリナは崩れそうになる身体をなんとか支えようと、僕の右肩に強くしがみついてきた。左にいるキスをしていたウィルマリナも、直接攻められているわけでもないのに、共有している快感に耐えられなくなったか、僕にしがみついてくる。それでもさっきまで自分からキスをしていて攻めていたという意地からか、僕の耳に舌を這わせてきた。右にいるウィルマリナも真似して耳を舌で攻めてくる。
「あんっ♥ あっ、あっ♥ んはっ……れるっ、あっ、あああっ♥」
「ふあっ、あふんっ♥ あえっ……じゅる、じゅるる……あっ、はっ♥」
二人の嬌声と唾液の音を耳元で、舌での攻めの合間に聞かされる。エッチな喘ぎ声とぬるりとした舌攻めは耳に響き、まるで脳まで犯されている感じだった。左右でタイミングや声の高さがわずかにずれていることがさらに脳をかき回しているかのような感覚をかきたてる。ゾクゾクしてしまう。
「だめっ、だめぇ♥ そんなにされると……すぐイッちゃう……♥」
後ろにいるウィルマリナが僕の乳首をつまみながら自分の今の状態を僕に伝える。フェラチオをしているウィルマリナも、快感に逆らうかのように頭を激しく振った。銀髪が僕の太腿や下腹部をさらさらと撫でる。両耳と両乳首、そしてペニス。五ヶ所を同時に攻められ、僕の限界も近づいていた。
「マリィ……僕も……」
「イク？ イキそう？」
「みんなでイキましょう♥ あ、あああああっ♥」
「ひああああっ♥」
もう遠慮をしなくなったウィルマリナ三人が激しく声を上げる。僕の耳を攻めている二人のウィルマリナは耳元だからか遠慮しているが、それでも声を抑えることはできていない。そしてフェラチオをしているウィルマリナが快感に耐えながら僕をイカせようとラストスパートをかけている。
ぶるりと僕の身体が震えた。腰の奥がきゅっとしまり、熱い滾りがたまる。
射精の予兆をウィルマリナも感じ取ったようだ。とどめとばかりにウィルマリナはちゅうっと僕のペニスを吸い立てた。
「出る……うぅう！」
どくんと僕の肉棒が脈打ち、ウィルマリナの温かい口内に体液が吐き出された。精を粘膜に受け、魔物娘である彼女も絶頂に達したようだ。くぐもった声を上げながら、身体がぶるぶると震える。それでも彼女は僕のペニスから口を離さない。
「んっ、んふぅううう♥」
「やっ♥ あっ♥ だめぇえええ♥」
「イクっ♥ くぅううう♥」
他のウィルマリナたちも絶頂を迎える。感覚を共有している彼女たちは口々に声を上げ、身体をわななかせた。そしてぐにゃりと力なくベッドに崩れ落ちる。
最初に復帰したのはフェラチオをしていて、直接精を吸収したウィルマリナだった。僕の目の前で口を開き、出された精液を全部飲み下したことを見せつけてくる。
「ふふふ、ごちそうさま♥」
そう言ってウィルマリナは妖艶に微笑む。他のウィルマリナたちも次々と身体を起こし、熱っぽい視線を僕に向けてきた。今のウィルマリナと同じように、早く自分も精液が欲しい、その愛と欲望の証を自分の身体に注ぎ込んで欲しいとねだっている。
みんなの期待に応えてあげたいけど、順番だ。最初は……
「待たせたね」
僕はさっきまで自分自身に攻められていたウィルマリナににじり寄った。嬉しそうにウィルマリナが微笑む。
「ええ、待ったわ。早く、シて♥」
最初は僕に気持ちよくしてもらいたいらしい。ウィルマリナは獣の姿勢を取り、尻とサキュバスの尾を振って僕を誘う。その尾の下では一度絶頂を迎えてびしょ濡れになったクレヴァスが物欲しげにヒクついていた。
僕はウィルマリナの腰に両手を添えた。そして三度射精しても萎えていない肉棒を彼女の秘裂に近づけていく。
「そうはいかないわ。そのままだといつも通りじゃない」
一人のウィルマリナが僕の肩に手を置いてそれをとどめた。そして僕の後ろに回って抱きすくめてくる。また僕の背中にむにゅりとした物が当たる。そう言えば、ウィルマリナは「バックの時に胸を押し当てられない」って言っていたっけ。それをしようとしているのかと思ったが、それだけではなかった。
「せっかくだから、これを使って……ここも攻めてあげるわ」
ウィルマリナが僕の鼻先で自分の尻尾を揺らした。その尻尾は、僕のアヌスをつつく。何度か経験はあるけど、慣れないアナル攻め……そう言えばこれも、バックではできないことの一つだ。
「何、その連結……」
「おもしろいでしょう？」
後ろにいるウィルマリナではなく、僕の右手に擦り寄ってきたウィルマリナが耳元で囁く。
「前後だけじゃなく、左右も埋めてあげるわ♥」
左にもウィルマリナが寄ってくる。左右にいるウィルマリナは胸を押し付けながら、また僕の乳首に指を這わせた。
「ちょっとマリィ、今日は僕の胸ばっかりいじってない？」
「「いいじゃない♥ 気持ちいいんでしょ？」」
さっきイクときは微妙に違ったけど、今は揃っている。今度は同じ声、同じタイミングで左右からウィルマリナは僕に笑いながら言った。
彼女の言葉を否定できない。確かに乳首を攻められて気持ちいいと思っているし、物理的に他に攻めることができる男の性感帯はないだろう。
そして、この状態だとまた二人があぶれてしまっていた。
「……仕方がないわね」
「じゃあ、私たちは自分とあなたをじっくりと見てあげるわ♥」
見られる……目と目を合わせてセックスをしたり鏡を一緒に見たりするのとは違う。第三者に本来なら二人だけの秘密にしたい行為の様子を観察されるのだ。しかもその第三者がセックスしているはずのウィルマリナというのは実に不思議な気分で、そして恥ずかしかった。ウィルマリナの腰を抱えたまま僕は固まってしまう。
「ねえねえ、どうしたの？」
「早く挿れて……♥」
「腰を動かしてよ♥」
「早く私たちを気持ち良くしてよ♥」
「早く早くぅ♥」
口々にウィルマリナが挿入と抽送をねだる。四つん這いの体勢を取っているウィルマリナに至っては尻をいやらしく振って誘ってくる。その仕草に僕は我慢ができなかった。
僕は先端をウィルマリナの秘唇にあてがう。ウィルマリナも少し腰を引いたため、少し先が入った。亀頭がぬぷっとウィルマリナの膣粘膜に包まれる。ウィルマリナたち全員の顔が途端にゆるみ、半開きになった口から吐息が漏れた。
そのままゆっくりと僕は腰を押し進めた。僕のペニスがウィルマリナの柔肉を掻き分けて奥へと入る。
「くぅうううう！」
挿入されているウィルマリナが快感に耐えるようにシーツをギュッと握りしめる。同じように、外野で観察をしているウィルマリナもシーツを握りしめていた。左右と後ろにいるウィルマリナはシーツの代わりに僕にしがみつく。
そしてついに、僕は根本まで自分のモノをウィルマリナの中に埋め込んだ。熱くてぬめっていて、挿入しただけで互いに動いていないのに、まるで優しくしごかれているかのような感触に僕は震える。だけど震える理由はそれだけではない。かつてこの国のみならず世界の希望とされたウィルマリナの大事なところと限りなく深くつながっている……そのことに男としての征服感のような喜びと、そして愛する者と一つになっている喜びに僕は震えた。
僕は腰を前後に動かし始める。僕の身体とウィルマリナのお尻がぶつかり合い、パンパンと乾いていて下品な音が立った。それが僕を、レスカティエで一番だった勇者とケダモノのようにセックスをしているという実感を抱かせる。ウィルマリナも同じようだった。
「いいっ♥ 気持ちいいっ♥ 私、後ろからあなたに犯されて……いいっ♥」
銀のショートヘアーを振り乱しながらウィルマリナは歓喜の声を上げた。その様子を二人のウィルマリナが、身体を快感にくねらせながら観察する。
「すごい……きゃん♥ あんなに突き入れられて……私も腰を振って……♥」
「あ、ふあっ……♥ おっぱいもたぷんたぷん揺れてる……♥」
「真後ろにいる私は見えないのが残念だわ……」
僕のお尻に尻尾を挿れているウィルマリナがつぶやく。挿れてはいるけど僕の腰の動きに合わせて一緒に尻尾を動かして調節していたからか、抽送のような刺激はなかった。
「まあ仕方ないか。じゃ、私も攻めさせててもらうわ♥」
「うっ、ひぐっ！ あ、キツ……！」
尻尾の動きがずれた。腸壁を小刻みに擦られるかのような感覚が僕の尻から起こり、背中を走り抜ける。尻尾が少し抜かれる感覚は排泄の感覚に極めて近い。それは不安とともに生理的な快感のような物を僕に催させていた。
「こっちも、キツい……尻尾が食いちぎられてしまいそう……♥」
そうつぶやくウィルマリナの声はどこかうっとりとしている。まるで僕が牝になってウィルマリナが牡になったかのように、ウィルマリナは腰を動かし始めた。ウィルマリナが僕のお尻に腰と尻尾を押し込むと、僕のペニスも下になっているウィルマリナの膣内へと押し込まれていく。僕たち三人の動きが連動していた。
「ん、あっ……すごく気持よさそう……♥」
「私の中におちんちん挿れて……私にお尻の中に尻尾を挿れられて……♥」
「私の身体、気持ちいい？」
左右にいるウィルマリナが喘ぎ声混じりに、僕の耳元で囁く。その声すら、僕を犯されているかのような感じがした。
「まだまだよ。まだ入り口しか攻めていないんだから……もっと奥のイイトコロを攻めてあげる♥」
そう言ってウィルマリナはさらに尻尾を押し進める。とたんに、お尻の奥がとても熱くなってきたように感じた。
一方、獣の体勢で僕を受け入れているウィルマリナも同時に背筋を反らせ、嬌声をあげる。感覚を共有している他のウィルマリナも海老反りになって悶えた。
「あ……先走り汁が、中に……♥」
うっとりとした声を上げながら、ウィルマリナは腰を左右に振り始めた。結合部の摩擦が大きくなり、僕とウィルマリナの限界がどんどん近づいてくる。
周りにいるウィルマリナも同じだ。顔はとろけきっている。眉は下がり、舌がだらしなく口から覗いており、歓喜の最高潮を待ちわびている。誰かが、イキそうと口走った。
お尻の熱い感覚が、股間全体に広がってきた。その熱は僕のペニスをさらに膨れ上がらせ、射精の準備を整える。
「ひぅうううん♥ 中で、大きく……♥」
「出るの？ 出るのね？ いいよ、いっぱい、出して……♥」
膣内で僕の牡性器の変化を感じ取ったウィルマリナが鳴き、さらにそれを察した周囲のウィルマリナが僕に射精をねだる。
それに返事をする間もなく、僕の身体は限界を迎えた。どくどくと、四つん這いの魔界勇者の蜜壺に白濁液が注がれていく。
「ふぁぁぁあっ……♥ 出てる……濃いのが、いっぱい……んんぅううう♥」
魔物娘の身体は男の精液に敏感だ。それだけでも達してしまうこともある。今のウィルマリナもそうだった。僕に中に出されただけでオーガズムを迎えている。身体を支えていた腕から力が抜けて上半身をベッドにつけ、ぴくぴくと身体を痙攣させていた。
「ひあ、あ、ああああっ……♥」
「私も、イッてる……一人で……くひぃいいいん♥」
他のウィルマリナたちも感極まっていた。僕にしがみついたり、あるいは少し離れたところで淫らに身体を踊らせている。
その様子をじっくり見たくもあったが、ウィルマリナへの膣内射精はそんなことをする余裕を与えてくれなかった。精液とともに意識や心まで吸い取られているのではないか……そう思ってしまうくらい、気持ち良かった。
「ん、ふぅ……♥」
僕の精液を一滴漏らさず受け止めたウィルマリナは満足そうな声を上げ、もぞもぞと僕の下から這い出た。こちらにお尻を向けている彼女の膣孔はまだだらしなく口をゆるやかに開けている。そこに僕は自分のペニスを突き込み、精液を注いだのだ……あの膣奥では僕の白濁液がひたひたと波打っているのだ。肛門に挿れられている尻尾の影響もあるが、その事実は僕をまた興奮させた。
射精したばかりだと言うのに僕のモノはビキビキといきり立ち、まだオスとしての役割を果たせることを主張していた。ウィルマリナもまた、僕が萎えていない様子を見て、目を輝かせる。
「すごい……♥ まだできるの？」
「当然よね♥ 何回もセックスしたんだから、分かるわ……♥」
「もっとシたいでしょう？ 私も……シたい……♥」
僕にまとわりついていた三人のウィルマリナが僕の身体を転がす。僕は、ベッドの上にあぐらをかいたウィルマリナの上に座り込むような形を強制された。もちろん、尻穴にはウィルマリナの尻尾が入ったままだ。
「あの……マリィ、ちょっと恥ずかしいし……マリィは重くない？」
「大丈夫よ。あなたの重さも温かさも感じられるし……私は勇者なのよ？ その気になればあなたを三人くらいは簡単に受け止められるわ」
僕の身体に腕を回して引き寄せ、背中に柔らかい双丘を押し当てながらウィルマリナは囁く。
その間にも他のウィルマリナが動く。予め決めていたかのようにてきぱきと彼女たちは動いた。二人のウィルマリナが僕の左右に膝をつく。身体を寄せて僕の腕に胸を押し当て、さらに顔を近づけてきた。
「耳もたっぷり犯してあげる♥」
「この舌と……声で……♥」
僕の耳をウィルマリナの濡れた舌がかすめ、吐息と囁き声がくすぐる。それだけでも僕はどうにかなってしまいそうだった。でもこれはメインではない。
さっき、あぶれてしまった一人が僕の身体を跨いだ。このウィルマリナが今回は僕と交わるらしい。
「ふふふ……今度は直接、私を満足させて……♥」
ウィルマリナは立った状態で僕に向かってはしたなく股間を突き出す。そして両手でその秘裂を開いて見せた。先ほどお預けを食らっていた蜜壺は中で糸を引いており、物欲しそうに柔壁がヒクついている。漏れた愛液がたらりと僕の亀頭にかかった。
僕の肩に手を置き、ゆっくりとウィルマリナは膝を折って腰を落としてきた。用足しのように脚を広げて互いの性器が近づいていく様子を見せつけてくる。その様子を僕は思わず見つめてしまう。
僕だけではない。今まさに挿れようとしているウィルマリナも、左右と後ろにいるウィルマリナも、今まさに結合しようとしている大事な所に目が釘づけだ。それぞれの目が「早く、早く」とねだっている。
肉棒が肉鞘に入り込み、先端が見えなくなった。そのまま奥へ、奥へと僕のペニスは咥え込まれていく。その様子を僕も含め、十四の目が見つめていた。
「あ、ああ……」
僕は思わず声を漏らしてしまう。膣道を亀頭が割って進むたびに、敏感なところがぬめった柔肉に撫でられる。たまらなかった。
一方、たまらないのはウィルマリナも同じようだった。半開きのくちびるからは熱い吐息が漏れ、閉じたまぶたは歓喜に震えている。魅せつけるように腰をひねりながら落とし、僕をさらに迎え入れた。
ついにウィルマリナと僕の股間がピタリと密着した。僕のペニスは魔界勇者の奥まで迎え入れられ、赤ちゃんの部屋の入り口を先端がつついている。
「すごい……♥ 深くまで……届いてる♥」
「うん、感じてる……♥」
周囲のウィルマリナもうっとりとしながら、最大限の挿入の快感を味わっていた。しかし、もちろんこれだけで満足するはずがない。僕を受け入れたウィルマリナがゆるやかに腰を前後し始める。
グラインドの快感に六人のウィルマリナのそれぞれの口から艶かしい嬌声が漏れた。その声は左右の耳元はもちろん、サラウンドに聞こえる。下腹部からの甘い快感を味わいながら、僕はレスカティエの魔界勇者による淫らな六重奏（セクステット）を贅沢に視聴する。
不意に、僕の鼻先にワインレッドの尾が二本、左右から突きつけられた。残った二人によるものだ。
「ほら、あなたの方からもサービスして♥」
「私たちの尻尾をしゃぶって♥」
僕に尻尾を咥え込まれ、舐められる快感を期待しているからだろうか。おねだりするウィルマリナの顔はまだ咥えられてないのにとろけている。
彼女らの期待に応えるべく、僕は左右のそれぞれの手で尻尾を握りしめる。それだけで二人のウィルマリナは短く声を上げ、身体を震わせる。
少し焦らす意味も込め、その尻尾を男根と同じようにしごいてみた。
「あっ、やあああ♥」
「それっ、いい……♥」
やはり魔物娘の人ならざる部分は敏感なのか、面白いようにウィルマリナは嬌声をあげる。ちらりと右のウィルマリナの股間を見てみると、内股をたらりと白濁の愛液が伝っていた。
その様子に僕は興奮し、手の動きをさらに速くした。驚いたのはウィルマリナだ。
「えっ！？ ちょ……！？」
「あっ！ やっ……やめ、やめて……♥」
強すぎる快感にウィルマリナは膝をガクガクと震わせ、反射的に腰を引いた。だが僕は容赦せずに尻尾を握り、しごき続ける。
「んん、もう……そんな悪戯するならイカせちゃうぞ……♥」
僕とつながっているウィルマリナが反撃の宣言をし、腰を弾ませ始めた。陰唇がねっとりと僕のモノを撫でているのがよく見える。彼女が腰を上げるたびに、幹が愛液でてらてらと光っているのが卑猥だった。
結構激しく上下に動いているので僕の下にいるウィルマリナは大丈夫だろうかと少し不安になった。それは杞憂だったようだ。下にいるウィルマリナもアナルをつつき、肩口にキスをしている。
前後のウィルマリナが僕をイカせようと、せっせと攻め立ててくる。だけど僕は少し前に射精しており、少し余裕があった。多分今までの経験上、ウィルマリナがイク方が先だろう。
案の定、僕にしごかれているウィルマリナは既に弱音を上げている。
「ダメぇ……そんなにしごかれると私……私……♥」
自分から弱みを見せてしまうとは、レスカティエ最強の勇者も変わったものだ。戦士としては褒められた物ではないのかもしれないけど……自分の気持ちを抑圧してきた勇者時代のことを考えれば、そのくらいの甘えはいいのかもしれない。それに、捉えようによっては、僕には心を開いてくれてるってことだからそれはそれで嬉しい。
だからって、手はゆるめてあげないのだけれど。いや、手だけじゃない。最初の望みどおり、僕は口を開け、右のウィルマリナの尻尾を口の中に入れた。そしてその尻尾をちゅうちゅうと吸い立てる。今まで何度もやったことがあるから、どうすればウィルマリナが気持よくなるか僕は知っていた。
「やっ！？ ああああっ！ それっ！ それダメっ！ すぐイッちゃうからぁ♥」
「ぷはっ、分かったよ。じゃあこっちにするよ」
右のウィルマリナが声を上げたので口を離し、今度は左のウィルマリナの尻尾をくわえ込む。
「ひあっ♥ ダメだってばぁ♥ んうっ、うううう♥」
左のウィルマリナも身体を捩って嬌声を上げた。一方、僕の口から解放された右のウィルマリナはどうかと言うと、やっぱり声を上げている。それはそうだろう。この六人のウィルマリナたちは感覚を共有しているのだから。
「あううっ♥ イッちゃうぅ♥ イカされちゃううぅ♥」
「いいよマリィ。イッて」
そう言って僕は左右の尻尾を軽く引っ張って先端をくっつけた。合わさった尻尾に舌を這わせたり絡みつかせたりし、いっぺんに攻める。左右のウィルマリナが、さらに僕にまたがっているウィルマリナが身体を震わせた。
「イク、イクッ……♥」
「ん、くぅううう♥」
「はぁああああん♥」
ウィルマリナたちが一斉に達した。狂おしい嬌声を上げながら、身体を痙攣させている。そして僕のモノを包み込んでいる柔肉がきゅうきゅうと収縮し、僕に一緒にイッて欲しいとねだってきた。
下腹部に力を込め、なんとかして射精の感覚をやり過ごす。一緒にイッても良かったが、鬼ごっこからこのセックスまで今のところ全部ウィルマリナの良いようにヤラれていたので、ちょっと勝ちたい気分だったのだ。
それも分かってくれているのだろう。絶頂後の脱力で僕の胸にもたれかかっているウィルマリナは「しょうがないわね」と言う表情を浮かべながらも言わなかった。代わりに次をおねだりする。
「今度は一緒にイこうね♥」
「ああ……」
僕が返事をするのとほぼ同時に、ウィルマリナは僕に身体を密着させたまま、腰をゆすり動き始めた。お尻の膨らみが上下して僕の視界にちらちらと入る。まだ激しく動かさないのはイッたばかりでまだ力が入らないのと感じ過ぎてしまうからだ。僕もお返しは激しくしない。一度、それぞれの手に握っていた尻尾を離し、僕にまたがっているウィルマリナの頭と背中に回して掻き抱く。
「ん……♥」
ウィルマリナが微かに声を漏らす。人間の勇者だったころは聞けなかった、リラックスした声。エッチに喘ぐ声も好きだけど、こんな声も好きだ。解放された魔界勇者の頭と背中を撫でながら僕はその声を楽しむ。
だけど、僕の身体はそれでは物足りないと声をあげていた。ウィルマリナの膣内で僕のモノは欲望の白濁を吐き出したい、種付けをしたいと熱り立っている。
僕の欲棒を胎内に受け止めてくれているウィルマリナもそれを感じ取っていた。そして彼女も物足りないらしかった。腕を突っ張って僕にウィルマリナは身体を起こす。
「ほらほら、また私の尻尾を気持ちよくして♥」
「早くぅ♥」
ウィルマリナを撫でている間は黙っていた左右のウィルマリナが尻尾を揺らす。その尻尾の先端を僕は握った。中指から小指でしごきながら、人差し指と親指で先端を撫でる。時には手をこねくり回して手のひら全体で先端を撫でた。ウィルマリナが僕のペニスに手でしたことのある技だ。ビクビクとウィルマリナの身体が震える。
「いい、いいよぉ♥」
「ね、私たちのおっぱいもいいでしょう？」
僕の肩にしがみつき、胸を押し当てているウィルマリナが耳元で喘いだり頬を僕にこすりつけたりしながら言う。左にいるウィルマリナが尻尾ごと僕の手をとり、胸の間に挟んだ。むにゅりと柔らかい感触に僕の手は包まれる。
「ああ、すごくいいよ。背中に当たっている胸も……」
見えなかったけど、後ろにいるウィルマリナの顔が嬉しそうに笑った気がした。お尻に入っている尻尾が「もっと気持ちよくしてあげる」とばかりにうねる。
そしてメイン、僕と交わっているウィルマリナがいよいよ本格的に腰を動かし始めた。前後に腰を細かくゆすりつつも上下に身体を弾ませる。騎乗の文字通り、馬に乗って跳ねさせているかのような激しさだった。その動きにあわせて胸肉が上下に揺れる。
「あああっ！ すごっ、すごい！ いいっ♥」
いやいやをするようにウィルマリナは首を振る。闇を舞う銀のショートヘアーが淫靡だ。その髪で隠されている顔は紅潮していて、口の端からはよだれがこぼれている。
「ううっ……！」
悠長に観賞している余裕はなかった。先ほどは出したばかりだったからウィルマリナの絶頂の際の射精は免れたが、今はそうではない。
ウィルマリナの膣と腰振りは着実に僕を限界へと押し進めていた。腰を上げると肉襞がカリの傘に何度も擦れる。腰を落とすと亀頭全体がねっとりとした熱い肉襞に撫で回される。奥まで迎え入れられると、膣肉とはまた違う感触の子宮口が僕の亀頭にくちづけをする。その間もウィルマリナの肉洞全体がきゅうきゅうと収縮し、僕の精液を吸い上げようとしていた。
ぐっと僕のペニスが膨れ上がり、射精の準備を始める。
「イキ、そ……？ ねえ、んっ♥ ねぇ、イキそう……？」
ウィルマリナが僕を覗きこむようにして訊ねてきた。その顔は僕を気持ちよくしているという喜びと、僕からもたらされている悦びにあふれている。
がくりとウィルマリナの身体が崩れ落ちかけた。慌てて彼女は首肩に手を置き、前腕を僕の胸に置いて身体を支える。急に体重をかけられたので少し僕はよろめいたが、後ろにいるウィルマリナが支えてくれていた。
「ああ、イキそう……マリィは？」
「んっ……私も……♥ 一緒に、一緒にぃ♥ ん、んむっ……♥」
突然、ウィルマリナは僕の顔を手で包み込み、強引にくちびるを押し当ててきた。さらに舌が僕のくちびるを割って入り、口内を蹂躙する。
少し僕は驚いたけど、すぐにそのキスに応えた。二本の蔓が絡まり合うかのように、僕達の舌が絡まり合い、互いに唾液を擦り付けあって交換する。キスの合間に、ウィルマリナの喘ぎ声が口から漏れた。
「ダメっ……♥ イク……イク……！」
口がふさがっているウィルマリナの代わりに、後ろにいたウィルマリナが切羽詰まった声で限界を訴えた。それとほぼ同時に、僕にまたがっているウィルマリナの膣がきゅうぅ、と収縮する。耐えられなかった。
破裂するんじゃないかと思うほど、ペニスが限界まで膨れ上がる。そして頭の中が真っ白になると同時に、ウィルマリナの中で脈動が始まった。五回目とは思えないほどの量が尿道の中を通り抜けるのを感じる。
「んんっ♥ んんんんっ♥」
僕の精液を受け止めながら、オーガズムを迎えているウィルマリナはびくびくと身体を震わせている。それでも彼女は僕の口から自分の口を離さない。
他のウィルマリナも同じだ。狂おしいアクメの声を上げながらも、僕の身体からは離れようとしない。
おかげで僕は射精の最後の瞬間まで、ウィルマリナのくちびる、頬、胸、尻尾、声、顔、膣……ウィルマリナをいっぺんに味わうことができたのであった。
「うぅ……」
六人のウィルマリナに埋もれていた僕は呻き声をあげる。僕とつながっていたウィルマリナは僕の身体に倒れこんでいた。それに折り重なるようにして左右にいたウィルマリナたちも倒れている。少しだけ苦しかった。
僕の呻き声を聞いて慌ててウィルマリナたちは起き上がって離れる。
「ご、ごめんね。苦しかったよね……」
「いや、僕はいいんだけどさ……マリィは大丈夫なの？」
「私？ 私は平気よ」
僕の下にいたウィルマリナが応える。五人のウィルマリナと僕、全てをその身体で受け止めていたのだ。相当な重量だったはずだが、苦しげに息をしたり咳き込んだりすることもなく、けろりとしている。僕は少しホッとした。
「抜くね……んっ♥」
僕と直接セックスをしていたウィルマリナも立ち上がった。ヴァギナから僕のペニスがちゅるんと抜ける。オスの仕事を短時間で何度もしたのはキツかったか、さすがに力を失いつつある。
しかし……
「じゃあ、次は私の番ね……♥」
「えっ、私が次だと思っていたのに……」
「あなたはフェラチオしたでしょう？」
「だって、私も中出しして欲しいんだもの……♥」
僕の疲労をよそにウィルマリナたちが次を巡ってワイワイと盛り上がる。そうだ。僕と直接セックスしたのは二人だけ。あと四人もいるのだ。
「……大丈夫？」
さっき、バックで交わったウィルマリナが心配そうに話しかけてくる。彼女もまたウィルマリナで全く同じ存在で、同じ感覚を共有し、同じ思考をする。一応、まだまだセックスはしたいらしいが、僕の身体を気遣う気持ちもあるようだ。
「まあ、なんとかね……」
ちょっと疲れてはいるけど、まだまだ大丈夫だ。すでにこの身体はインキュバスとなっている。ウィルマリナたちが僕専用の身体になっているのと同様に、僕もまたウィルマリナたちといくらでも交われるような身体になっているのだ。このくらいで完全にダウンするはずがない。
気遣いはしたが、それはウィルマリナも分かっていたようだ。
「あははっ、そうよね♥ これで終わりなんてはずないよね♥」
下敷きになっていたウィルマリナが笑い声を上げながら言う。そしてまだ僕の肛門に入ったままだった尻尾をぐいっとねじ込んできた。
「ううっ、うわあああっ！？」
男に存在する秘密のツボを押され、僕のペニスが強制的に勃起させられる。順番を争っていたウィルマリナも、すでに膣内射精を受けて次はサポートに回ろうとしていたウィルマリナも、僕をこうした張本人のウィルマリナも目を輝かせた。
「それじゃ次は、おちんぽを勃起させた手柄として私が行くわね♥ ほら、今度は正常位で……」
下にいたウィルマリナは尻尾を僕のお尻から抜いて宣言する。まだ本番をしていない三人のウィルマリナは少しだけ不服そうな表情を見せたが、頷いた。順番が後ろになるだけだ。それを愉しめばいい。
「じゃあ、次は私はここね♥」
「なら私はここ♥」
「私は……」
ウィルマリナたちはまた僕にまとわりついてくる。僕に身体の全てを一度に味わってもらうために。
内容も規模も違うけど、僕が今交わっている相手は実質一人だけど。
異世界の妖狐、妲己が行った酒池肉林を凌ぐ淫らな宴は、まだまだ続く……
13/11/01 21:43更新 / 三鯖アキラ（旧：沈黙の天使）
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