後編
「う、ううん……」
エリアルの閉じられていたまぶたが震え、ゆっくりと開く。
「あら、お目覚めかしら?」
エリアルがうめき声を上げたのに気づき、デニスが声をかける。
デニスに声をかけられ、一気にエリアルの意識が覚醒していく。
相変わらず全裸のデニスがニコニコと笑いながらエリアルを見ていた。
『くそっ!』
その余裕ぶった顔に一撃をかまそうとエリアルは腕を振るおうとした。
だが、腕は動かない。
魔法の枷によって腕は固定されていた。
腕だけではない。
エリアルは手足を広げられて大の字の格好で、空中に垂直の状態で拘束されていた。
それも全裸で。
「な、何をする気だっ!? 殺すならこんなことをせずにさっさと殺せ!」
羞恥心に顔を赤くしながらエリアルはわめく。
そう叫ばれてもデニスは笑みを崩さない。
「殺す? 魔物が人間を好き好んで殺すはずなんてないでしょう?」
人間を殺すのは獣と人間だけだとデニスは鼻で笑う。
「ここは、館のゲストルーム……館にいらっしゃった方をもてなし、休んでいただく部屋ですわ」
見渡してみると、部屋にはベッドやクローゼット、化粧机やライトデスクなどが揃っている。
さらに、客の退屈の慰めのためか、大型のオルゴールも置かれていた。
確かに二人が今いる部屋は他の屋敷にもあるようなゲストルームだ。
「貴女は無粋ではありましたが、この館にいらっしゃった方……きちんともてなさせていただきましょう」
エリアルがにこりと笑う。
その笑みは魅惑的であったが、同時に捕食者を思わせる恐ろしさもあった。
「貴女も魔物にしてあげますわ。そうすれば分かるでしょう。魔物の素晴らしさが……人間が捨てるべき弱さが……」
「断る! 誰がそんな……ふわあっ!?」
叫ぼうとしたエリアルの口から、途中で嬌声が上がる。
デニスがエリアルの筋肉質な腹を舐め上げていた。
腹を舐め上げたその舌はそのまま蛇が這うように上に登っていき、乳房の裾野を舐める。
それだけでエリアルの身体にはビリビリと快感が走った。
「な、なんで……!?」
「それはですね、貴女が気絶している間に私がある程度魔力を流し込んでおいたからですよ」
その影響でエリアルの身体の感度は普段より飛躍的に上昇しているらしい。
デニスが舌だけでなく、指も使い始めた。
ふわりと指が肌を這うだけでエリアルは身体をよじって嬌声をあげた。
下腹部が、とくに秘裂が熱を持っているのを感じる。
「や、やめろ……っ、触るな……汚らわしい!」
エリアルが叫ぶが、そんなものはどこ吹く風と言った調子でデニスは愛撫を続ける。
そしてデニスの手がついに本格的に胸を愛撫し始めた。
筋肉質な身体を持つエリアルの胸は小ぶりであるが、胸筋によってその形は美しく保たれている。
乳房をデニスは掌で感触を味わうかのように揉みほぐす。
または指二本で乳首をつまんだりくすぐったり攻め立てる。
長い爪と柔らかな指の腹を使い分ける、女ならではの繊細な攻めにエリアルの情欲の炎が掻き立てられた。
「うふふ……可愛らしくて感度の良い胸ですわね。気持ちいいですか?」
「くっ、女の手で揉まれて気持ちよくなんか……!」
言ってしまってからハッとしたがもう遅い。
エリアルの言葉に我が意を得たりとばかりにデニスの笑みが広がっていく。
「あら? 戦う前は私を『元男のくせに気持ち悪い』だなんて罵っていたくせに、今は私を女と認めてくれるのですね? 光栄ですわ。ならば……」
パチンとデニスが指を鳴らす。
するとエリアルの足首が持ち上がっていき、膝を屈曲させる。
ただし脚は開脚したまま。
つまり、エリアルの秘所がデニスの眼前にさらけ出される形になった。
かああっとエリアルの顔に熱が上る。
「いやっ!? いや、いやああああーっ!?」
何とかこの体勢から逃れようと頭を振ったりジタバタしたりするが、効果はない。
エリアルの秘所はじっくりとデニスによって観察される。
「ふぅん、そこそこ経験をなさったそうですね。誰ですか? 教団幹部のモノを銜えこみましたか? 貴族の男を寝取りでもしましたか? それとも……」
嘲るような調子だったデニスの声が優しいものになる。
「好きな人と結ばれることができましたか?」
「う、うあああ……」
羞恥心で判断力を欠いているエリアルはまともな反応ができない。
「女の証を攻めさせていただきますわ。女ならではの技で……」
「んああっ!?」
エリアルの身体が跳ね上がる。
秘裂がれろりと舐め上げられた。
蜜を掬うように舌先が蠢き、さらに女性の弱点の陰核をつつく。
それが何度も、何度も、焦らすように施された。
時々意表を突くかのように、陰核にキスされたり、舌先で陰核を転がされたりする。
「あ、いや! そ、そこは、はう!? やめ、やめてぇ!!」
「あらあら? 随分弱気になってしまったものですわね。まだちょっと舐めただけではありませんか……」
下腹部から呆れたような目付きでデニスはエリアルを見る。
「まぁ、私の唾液を差し引いてもこんなに濡れてしまったのであれば、仕方がないとは思いますけどね」
「ぬ、濡れてなんか……」
「あら? まだそんなことを言える気力がありましたか」
デニスがエリアルの股から抜け出し、横に立つ。
そして右手をエリアルの下腹部に伸ばし、そのまま指を2本潜り込ませた。
デニスの口と舌でとろかされていた秘裂は何の抵抗もなく、その侵入を許す。
「うああああっ!? ダメぇ! 入れないでぇ!! ん、くうう!」
身体をくねらせながらエリアルが叫ぶ。
だが拒絶の声を上げながらも、その声は快楽に染まりきっている。
その様子に淫らな笑みを浮かべながらデニスはエリアルの弱点を探すべく、膣内の感触を楽しみながら指をぐりぐりと動かした。
「あああ、身体が鍛え上げられているからか、ココも締りがいいですわね。男の人も喜ぶでしょう」
「あっ!? やっ……あああっ! そんなにこねくり回さないでぇえ……!! ひゃう!? うあああっ!」
指が肉壁のある一点を抉ったとき、エリアルの腰がびくんびくんと跳ね上がった。
弱点を探り当てたデニスの口に笑みが広がる。
無言でデニスはその弱点をぐちゅぐちゅと音を立てるようにして激しく攻め立てた。
「やだ……やだあっ!! ふああっ! く、んんんっ! あ、ああああっ!」
「嫌だなんてウソばっかり……もっとして欲しいのでしょう? 私に膣をこのようにぐちゅぐちゅと掻き回されて、気持ちいいのでしょう?」
デニスがエリアルの耳元でいたぶるように囁く。
「そんな、あたしは……うあっ! あん! ひあああっ!」
抗議しようにも、沸き上がる快感で途切れてしまう。
そもそも床上手の淫魔の指使いにエリアルの気力はもうすっかり削られてしまっていた。
腰がガクガクと動くが、それがデニスの指から逃れようとして動かしているのか、それとも快感で勝手に腰が動いているのか分からない。
「あっ、あっ……! あああああああっ!!」
手足を広げられた状態で拘束されたまま、エリアルは身体を弓なりに反らせる。
達していた。
ひとしきり身体を硬直させてガクリと脱力したエリアルをデニスは満足そうに微笑む。
「うふふ……イッてしまわれましたね、そして……」
デニスが膣から指を引き抜き、エリアルの目の前でかざした。
指先からエリアルの愛液がぽたぽたと垂れ、胸に滴り落ちる。
「さっき、濡れていないと言っていたくせに、こんなに濡れていますわよ?」
「いや、いやあああっ! こんなの、あたしの身体じゃない……!」
エリアルはそれから目を背けようとするが、デニスは意地悪くそれを見せつけようとする。
「気持ち良かったでしょう? でも、魔物になればもっと気持ちよくなれますわよ?」
デニスはそう言って自分の濃い紫色の尻尾をかざした。
矢印型の尻尾の先からは黒いタールのようなものがじわじわとあふれ出ている。
「そ……それは!?」
「これは魔物の魔力を凝集して目に見えるようにしたもの……本来はリリムやバフォメットなど高位の魔物でないと作れないものですが……元勇者であり、かつ少し前までオーギュストにたっぷりと精をいただいていた私にも作れます」
デニスの笑みが広がる。
だがその笑顔は目に影が差しており、恐ろしげにも見えた。
「この尻尾を貴女の中に挿れ、滅茶苦茶に動かして、ぐちゅぐちゅに掻き回して、徹底的に犯して、貴女が泣いても喚いても何度もイカせて、この魔力を膣に子宮に、どくどくと注ぎ込んで……」
うわごとのような口調でデニスは言う。
しかしその目ははっきりとエリアルを見据えており、これからその言葉の通りにするという意思に満ち溢れていた。
じりじりとデニスの尾がエリアルの秘裂に迫る。
「や、やめろ……やめろおおぉおお!」
自分のこれからの運命に、今まで快感でとろけていたエリアルが弾かれたように拒絶の悲鳴をあげる。
だが、身体は反応して止まない。
むしろ早くデニスの尾を受け入れたいと言わんばかりに秘所から涎を垂らし、カーペットにシミを作っている。
逃げようとする腰の動きはもはや誘っているようにしか見えない。
くちゅ……
ハートの形にも似たデニスの尾の先端がエリアルの秘裂に接する。
デニスは肉洞に尾を潜り込ませていく。
「うあっ、うううううっ!」
魔力のタールが膣壁に塗りたくられ、あまりの快感にエリアルは身体を激しく震わせる。
「まだ挿れただけですわよ? これからが本格的に動くというのに……」
「や、やめろ……やああああっ!」
エリアルがまた悲鳴ともつかない嬌声を上げてのけぞった。
膣内でデニスの尾が動き始めたからだ。
デニスの指摘どおり、エリアルも男を受け入れた経験がある。
だがその動きは男根など決して真似できない動きだった。
抽送しながらも蛇のごとく膣内でうねる。
男根とは違う動きではあるが……男を知っており、かつ魔物の魔力にあてられているエリアルの身体はそれを快感として受け止め、よりデニスの尾を銜えこもうとする。
結果、デニスの尾は奥にまで達し、先端がエリアルの子宮口をつついた。
魔力の粘液が子宮口になすりつけられる。
尻尾ではそのような攻めをしつつ、手や口による攻めも忘れない。
両手はエリアルの乳房に添えられ、揉んだり乳首を弾いたりする。
そして口はキスを身体に落としたり、乳首を吸ったりした。
一度に身体全体をそのように攻められたエリアルの身体が限界を振り切る。
「ぐっ、ううっ! あああああっ!」
エリアルの身体が絶頂を迎えた。
だが、デニスは尾の動きを止めない。
それどころかさらに激しく動かした。
膣が掻き回される粘液質な音が部屋に響く。
「やめ、やめ……うあああっ! イッ、イッてる、のに、い、ひいいいい!」
絶頂に達している身体を更に追い立てられ、エリアルの目がカッと見開かれる。
そして身体がおこりでも起こったかのようにブルブルと震え、また達した。
そんなエリアルにデニスはささやきかける。
「ほぅら……ごらんになりますか? 貴女のおまんこが、私の尻尾をおいしそうに銜えこんでいるところを……」
デニスは枷を動かして、エリアルが自分の下腹部を覗きこむような形に強制する。
「ほら、貴女の愛液が私の尻尾を伝っていますわよ……」
「あっ、ああああ……」
まともな発言が出来ていないし目も虚ろだが、確かにエリアルは自分の膣とデニスの尾の結合部を見た。
デニスの指摘どおり、エリアルの花園からあふれ出た白濁の露はデニスの尾を伝い、ぽたぽたとカーペットに滴り落ちている。
「やっ、いやあぁあ……」
エリアルが弱々しい声をあげたが、膣はそれとは裏腹に強くデニスの尾を締め付けていた。
「あら、今ので興奮されましたか? イッてしまわれたようですね」
「……」
いったん尾での攻めを中止してデニスは話しかけるが、エリアルは答えない。
いや、答えられない。
口の端から涎を垂らしながら、荒い呼吸をするので精一杯だった。
「これ以上いじめるのも酷ですわね。では、そろそろ仕上げと行きましょうか……!」
自在に動く尾が、先端を子宮口にはめ込む。
ぷくりと尾が、特に先端が膨らんだ。
それを敏感になった膣で感じ取り、脱力していたエリアルの目に恐怖の影がさす。
「な、何を……う、うわあああああっ!?」
雷に打たれたかのようにエリアルが悲鳴を上げ、身体が反り返らせる。
中でデニスの尻尾が爆ぜ、魔力の粘液を大量に吐き出していた。
普通の液体とは異なり、意思を持っているかのように動く魔力の粘液は子宮口を通り抜けて子宮に注がれて行く。
「ひあああっ! 熱い、熱いいいいっ!」
身体を捩りながらエリアルは叫ぶ。
しかし、苦痛を感じている様子はない。
むしろ口の端からは涎を垂らし、目からは歓喜の涙を流している。
腰もまるで男の射精をせがむかのように、淫らに動かされていた。
「うああっ! はらが……はらがぁあ……!」
子宮が魔力で満たされる。
そこから発せられる熱は全身へと周り、身体を作り変えていく。
快感に泣き叫んでいるエリアルにデニスは口を寄せ囁いた。
「どう? 気持ちいいでしょう? 人間のときよりも、ずっと、ずうっと……」
囁いている間も魔力を注ぎ続け、尾を蜜壷の中でうねらせるのを止めない。
そのため、エリアルは断続的にオーガズムに達しており、デニスの囁きに答えられなかった。
「それでは、これで最後です……んんんっ!」
デニスが軽く息む。
それと同時に尾が一際激しくうねり、脈打った。
どぷりと大量の魔力の粘液が膣奥に放たれ、子宮に注がれる。
「うああああああっ!」
そして変化が起こる。
まるで粘液に押し出されたかのように、頭から角が、腰から未熟で小さい翼と尾がずるりと生えてきた。
さらに、身体のところどころから、桃色の体毛が生えていく。
「がああああああっ!」
断末魔のような嬌声を上げ、身体を硬直させたところでエリアルの身体の変化は終わった。
いや、「断末魔のような」ではなく、断末魔だっただろう。
人間としての生はもう終わりだ。
エリアル=グランツマンは魔物娘としてこれからを生きていくこととなる。
今のレッサーサキュバスを経て、やがてはサキュバスとして……
「ふぅ、魔物化は初めてだったけど、上手くいきましたわね」
エリアルの拘束を解いてデニスは詰めていた息を吐き出した。
拘束を解かれたエリアルはカーペットで四つん這いになり、荒い呼吸をしている。
「気分はいかがですか?」
「とても……いい……」
声をかけたデニスに対し、エリアルは顔を上げて応える。
その顔はすっかりとろけきり、淫らなことを好む魔物娘の顔になっていた。
「ようこそこちらの世界……悲しみも苦しみも殺意もない、愛と快楽の魔物たちの世界へ……」
そのエリアルにデニスは優しい笑みを浮かべながら手を差し伸べた。
つい少し前までは敵意と殺気を剥き出しにして襲いかかってきたのが嘘だったかのように、エリアルはデニスの手を握り返して立ち上がったのだった。
かくして、勇者狩りの女は魔物娘となった元男の勇者によって女の快楽を叩き込まれ、魔物となった。
彼女もまた男を得て、魔物娘としての生を謳歌するのだが、それはまた別の話である。
エリアルの閉じられていたまぶたが震え、ゆっくりと開く。
「あら、お目覚めかしら?」
エリアルがうめき声を上げたのに気づき、デニスが声をかける。
デニスに声をかけられ、一気にエリアルの意識が覚醒していく。
相変わらず全裸のデニスがニコニコと笑いながらエリアルを見ていた。
『くそっ!』
その余裕ぶった顔に一撃をかまそうとエリアルは腕を振るおうとした。
だが、腕は動かない。
魔法の枷によって腕は固定されていた。
腕だけではない。
エリアルは手足を広げられて大の字の格好で、空中に垂直の状態で拘束されていた。
それも全裸で。
「な、何をする気だっ!? 殺すならこんなことをせずにさっさと殺せ!」
羞恥心に顔を赤くしながらエリアルはわめく。
そう叫ばれてもデニスは笑みを崩さない。
「殺す? 魔物が人間を好き好んで殺すはずなんてないでしょう?」
人間を殺すのは獣と人間だけだとデニスは鼻で笑う。
「ここは、館のゲストルーム……館にいらっしゃった方をもてなし、休んでいただく部屋ですわ」
見渡してみると、部屋にはベッドやクローゼット、化粧机やライトデスクなどが揃っている。
さらに、客の退屈の慰めのためか、大型のオルゴールも置かれていた。
確かに二人が今いる部屋は他の屋敷にもあるようなゲストルームだ。
「貴女は無粋ではありましたが、この館にいらっしゃった方……きちんともてなさせていただきましょう」
エリアルがにこりと笑う。
その笑みは魅惑的であったが、同時に捕食者を思わせる恐ろしさもあった。
「貴女も魔物にしてあげますわ。そうすれば分かるでしょう。魔物の素晴らしさが……人間が捨てるべき弱さが……」
「断る! 誰がそんな……ふわあっ!?」
叫ぼうとしたエリアルの口から、途中で嬌声が上がる。
デニスがエリアルの筋肉質な腹を舐め上げていた。
腹を舐め上げたその舌はそのまま蛇が這うように上に登っていき、乳房の裾野を舐める。
それだけでエリアルの身体にはビリビリと快感が走った。
「な、なんで……!?」
「それはですね、貴女が気絶している間に私がある程度魔力を流し込んでおいたからですよ」
その影響でエリアルの身体の感度は普段より飛躍的に上昇しているらしい。
デニスが舌だけでなく、指も使い始めた。
ふわりと指が肌を這うだけでエリアルは身体をよじって嬌声をあげた。
下腹部が、とくに秘裂が熱を持っているのを感じる。
「や、やめろ……っ、触るな……汚らわしい!」
エリアルが叫ぶが、そんなものはどこ吹く風と言った調子でデニスは愛撫を続ける。
そしてデニスの手がついに本格的に胸を愛撫し始めた。
筋肉質な身体を持つエリアルの胸は小ぶりであるが、胸筋によってその形は美しく保たれている。
乳房をデニスは掌で感触を味わうかのように揉みほぐす。
または指二本で乳首をつまんだりくすぐったり攻め立てる。
長い爪と柔らかな指の腹を使い分ける、女ならではの繊細な攻めにエリアルの情欲の炎が掻き立てられた。
「うふふ……可愛らしくて感度の良い胸ですわね。気持ちいいですか?」
「くっ、女の手で揉まれて気持ちよくなんか……!」
言ってしまってからハッとしたがもう遅い。
エリアルの言葉に我が意を得たりとばかりにデニスの笑みが広がっていく。
「あら? 戦う前は私を『元男のくせに気持ち悪い』だなんて罵っていたくせに、今は私を女と認めてくれるのですね? 光栄ですわ。ならば……」
パチンとデニスが指を鳴らす。
するとエリアルの足首が持ち上がっていき、膝を屈曲させる。
ただし脚は開脚したまま。
つまり、エリアルの秘所がデニスの眼前にさらけ出される形になった。
かああっとエリアルの顔に熱が上る。
「いやっ!? いや、いやああああーっ!?」
何とかこの体勢から逃れようと頭を振ったりジタバタしたりするが、効果はない。
エリアルの秘所はじっくりとデニスによって観察される。
「ふぅん、そこそこ経験をなさったそうですね。誰ですか? 教団幹部のモノを銜えこみましたか? 貴族の男を寝取りでもしましたか? それとも……」
嘲るような調子だったデニスの声が優しいものになる。
「好きな人と結ばれることができましたか?」
「う、うあああ……」
羞恥心で判断力を欠いているエリアルはまともな反応ができない。
「女の証を攻めさせていただきますわ。女ならではの技で……」
「んああっ!?」
エリアルの身体が跳ね上がる。
秘裂がれろりと舐め上げられた。
蜜を掬うように舌先が蠢き、さらに女性の弱点の陰核をつつく。
それが何度も、何度も、焦らすように施された。
時々意表を突くかのように、陰核にキスされたり、舌先で陰核を転がされたりする。
「あ、いや! そ、そこは、はう!? やめ、やめてぇ!!」
「あらあら? 随分弱気になってしまったものですわね。まだちょっと舐めただけではありませんか……」
下腹部から呆れたような目付きでデニスはエリアルを見る。
「まぁ、私の唾液を差し引いてもこんなに濡れてしまったのであれば、仕方がないとは思いますけどね」
「ぬ、濡れてなんか……」
「あら? まだそんなことを言える気力がありましたか」
デニスがエリアルの股から抜け出し、横に立つ。
そして右手をエリアルの下腹部に伸ばし、そのまま指を2本潜り込ませた。
デニスの口と舌でとろかされていた秘裂は何の抵抗もなく、その侵入を許す。
「うああああっ!? ダメぇ! 入れないでぇ!! ん、くうう!」
身体をくねらせながらエリアルが叫ぶ。
だが拒絶の声を上げながらも、その声は快楽に染まりきっている。
その様子に淫らな笑みを浮かべながらデニスはエリアルの弱点を探すべく、膣内の感触を楽しみながら指をぐりぐりと動かした。
「あああ、身体が鍛え上げられているからか、ココも締りがいいですわね。男の人も喜ぶでしょう」
「あっ!? やっ……あああっ! そんなにこねくり回さないでぇえ……!! ひゃう!? うあああっ!」
指が肉壁のある一点を抉ったとき、エリアルの腰がびくんびくんと跳ね上がった。
弱点を探り当てたデニスの口に笑みが広がる。
無言でデニスはその弱点をぐちゅぐちゅと音を立てるようにして激しく攻め立てた。
「やだ……やだあっ!! ふああっ! く、んんんっ! あ、ああああっ!」
「嫌だなんてウソばっかり……もっとして欲しいのでしょう? 私に膣をこのようにぐちゅぐちゅと掻き回されて、気持ちいいのでしょう?」
デニスがエリアルの耳元でいたぶるように囁く。
「そんな、あたしは……うあっ! あん! ひあああっ!」
抗議しようにも、沸き上がる快感で途切れてしまう。
そもそも床上手の淫魔の指使いにエリアルの気力はもうすっかり削られてしまっていた。
腰がガクガクと動くが、それがデニスの指から逃れようとして動かしているのか、それとも快感で勝手に腰が動いているのか分からない。
「あっ、あっ……! あああああああっ!!」
手足を広げられた状態で拘束されたまま、エリアルは身体を弓なりに反らせる。
達していた。
ひとしきり身体を硬直させてガクリと脱力したエリアルをデニスは満足そうに微笑む。
「うふふ……イッてしまわれましたね、そして……」
デニスが膣から指を引き抜き、エリアルの目の前でかざした。
指先からエリアルの愛液がぽたぽたと垂れ、胸に滴り落ちる。
「さっき、濡れていないと言っていたくせに、こんなに濡れていますわよ?」
「いや、いやあああっ! こんなの、あたしの身体じゃない……!」
エリアルはそれから目を背けようとするが、デニスは意地悪くそれを見せつけようとする。
「気持ち良かったでしょう? でも、魔物になればもっと気持ちよくなれますわよ?」
デニスはそう言って自分の濃い紫色の尻尾をかざした。
矢印型の尻尾の先からは黒いタールのようなものがじわじわとあふれ出ている。
「そ……それは!?」
「これは魔物の魔力を凝集して目に見えるようにしたもの……本来はリリムやバフォメットなど高位の魔物でないと作れないものですが……元勇者であり、かつ少し前までオーギュストにたっぷりと精をいただいていた私にも作れます」
デニスの笑みが広がる。
だがその笑顔は目に影が差しており、恐ろしげにも見えた。
「この尻尾を貴女の中に挿れ、滅茶苦茶に動かして、ぐちゅぐちゅに掻き回して、徹底的に犯して、貴女が泣いても喚いても何度もイカせて、この魔力を膣に子宮に、どくどくと注ぎ込んで……」
うわごとのような口調でデニスは言う。
しかしその目ははっきりとエリアルを見据えており、これからその言葉の通りにするという意思に満ち溢れていた。
じりじりとデニスの尾がエリアルの秘裂に迫る。
「や、やめろ……やめろおおぉおお!」
自分のこれからの運命に、今まで快感でとろけていたエリアルが弾かれたように拒絶の悲鳴をあげる。
だが、身体は反応して止まない。
むしろ早くデニスの尾を受け入れたいと言わんばかりに秘所から涎を垂らし、カーペットにシミを作っている。
逃げようとする腰の動きはもはや誘っているようにしか見えない。
くちゅ……
ハートの形にも似たデニスの尾の先端がエリアルの秘裂に接する。
デニスは肉洞に尾を潜り込ませていく。
「うあっ、うううううっ!」
魔力のタールが膣壁に塗りたくられ、あまりの快感にエリアルは身体を激しく震わせる。
「まだ挿れただけですわよ? これからが本格的に動くというのに……」
「や、やめろ……やああああっ!」
エリアルがまた悲鳴ともつかない嬌声を上げてのけぞった。
膣内でデニスの尾が動き始めたからだ。
デニスの指摘どおり、エリアルも男を受け入れた経験がある。
だがその動きは男根など決して真似できない動きだった。
抽送しながらも蛇のごとく膣内でうねる。
男根とは違う動きではあるが……男を知っており、かつ魔物の魔力にあてられているエリアルの身体はそれを快感として受け止め、よりデニスの尾を銜えこもうとする。
結果、デニスの尾は奥にまで達し、先端がエリアルの子宮口をつついた。
魔力の粘液が子宮口になすりつけられる。
尻尾ではそのような攻めをしつつ、手や口による攻めも忘れない。
両手はエリアルの乳房に添えられ、揉んだり乳首を弾いたりする。
そして口はキスを身体に落としたり、乳首を吸ったりした。
一度に身体全体をそのように攻められたエリアルの身体が限界を振り切る。
「ぐっ、ううっ! あああああっ!」
エリアルの身体が絶頂を迎えた。
だが、デニスは尾の動きを止めない。
それどころかさらに激しく動かした。
膣が掻き回される粘液質な音が部屋に響く。
「やめ、やめ……うあああっ! イッ、イッてる、のに、い、ひいいいい!」
絶頂に達している身体を更に追い立てられ、エリアルの目がカッと見開かれる。
そして身体がおこりでも起こったかのようにブルブルと震え、また達した。
そんなエリアルにデニスはささやきかける。
「ほぅら……ごらんになりますか? 貴女のおまんこが、私の尻尾をおいしそうに銜えこんでいるところを……」
デニスは枷を動かして、エリアルが自分の下腹部を覗きこむような形に強制する。
「ほら、貴女の愛液が私の尻尾を伝っていますわよ……」
「あっ、ああああ……」
まともな発言が出来ていないし目も虚ろだが、確かにエリアルは自分の膣とデニスの尾の結合部を見た。
デニスの指摘どおり、エリアルの花園からあふれ出た白濁の露はデニスの尾を伝い、ぽたぽたとカーペットに滴り落ちている。
「やっ、いやあぁあ……」
エリアルが弱々しい声をあげたが、膣はそれとは裏腹に強くデニスの尾を締め付けていた。
「あら、今ので興奮されましたか? イッてしまわれたようですね」
「……」
いったん尾での攻めを中止してデニスは話しかけるが、エリアルは答えない。
いや、答えられない。
口の端から涎を垂らしながら、荒い呼吸をするので精一杯だった。
「これ以上いじめるのも酷ですわね。では、そろそろ仕上げと行きましょうか……!」
自在に動く尾が、先端を子宮口にはめ込む。
ぷくりと尾が、特に先端が膨らんだ。
それを敏感になった膣で感じ取り、脱力していたエリアルの目に恐怖の影がさす。
「な、何を……う、うわあああああっ!?」
雷に打たれたかのようにエリアルが悲鳴を上げ、身体が反り返らせる。
中でデニスの尻尾が爆ぜ、魔力の粘液を大量に吐き出していた。
普通の液体とは異なり、意思を持っているかのように動く魔力の粘液は子宮口を通り抜けて子宮に注がれて行く。
「ひあああっ! 熱い、熱いいいいっ!」
身体を捩りながらエリアルは叫ぶ。
しかし、苦痛を感じている様子はない。
むしろ口の端からは涎を垂らし、目からは歓喜の涙を流している。
腰もまるで男の射精をせがむかのように、淫らに動かされていた。
「うああっ! はらが……はらがぁあ……!」
子宮が魔力で満たされる。
そこから発せられる熱は全身へと周り、身体を作り変えていく。
快感に泣き叫んでいるエリアルにデニスは口を寄せ囁いた。
「どう? 気持ちいいでしょう? 人間のときよりも、ずっと、ずうっと……」
囁いている間も魔力を注ぎ続け、尾を蜜壷の中でうねらせるのを止めない。
そのため、エリアルは断続的にオーガズムに達しており、デニスの囁きに答えられなかった。
「それでは、これで最後です……んんんっ!」
デニスが軽く息む。
それと同時に尾が一際激しくうねり、脈打った。
どぷりと大量の魔力の粘液が膣奥に放たれ、子宮に注がれる。
「うああああああっ!」
そして変化が起こる。
まるで粘液に押し出されたかのように、頭から角が、腰から未熟で小さい翼と尾がずるりと生えてきた。
さらに、身体のところどころから、桃色の体毛が生えていく。
「がああああああっ!」
断末魔のような嬌声を上げ、身体を硬直させたところでエリアルの身体の変化は終わった。
いや、「断末魔のような」ではなく、断末魔だっただろう。
人間としての生はもう終わりだ。
エリアル=グランツマンは魔物娘としてこれからを生きていくこととなる。
今のレッサーサキュバスを経て、やがてはサキュバスとして……
「ふぅ、魔物化は初めてだったけど、上手くいきましたわね」
エリアルの拘束を解いてデニスは詰めていた息を吐き出した。
拘束を解かれたエリアルはカーペットで四つん這いになり、荒い呼吸をしている。
「気分はいかがですか?」
「とても……いい……」
声をかけたデニスに対し、エリアルは顔を上げて応える。
その顔はすっかりとろけきり、淫らなことを好む魔物娘の顔になっていた。
「ようこそこちらの世界……悲しみも苦しみも殺意もない、愛と快楽の魔物たちの世界へ……」
そのエリアルにデニスは優しい笑みを浮かべながら手を差し伸べた。
つい少し前までは敵意と殺気を剥き出しにして襲いかかってきたのが嘘だったかのように、エリアルはデニスの手を握り返して立ち上がったのだった。
かくして、勇者狩りの女は魔物娘となった元男の勇者によって女の快楽を叩き込まれ、魔物となった。
彼女もまた男を得て、魔物娘としての生を謳歌するのだが、それはまた別の話である。
12/04/24 19:29更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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