七章 運命の刻
「へぇ〜、これがラブホなのねぇ〜! すごいわ!」
カラオケに入った時と同じような、いや、それ以上のはしゃぎぶりを斉田は見せる。
「全部がこんな感じと思ってもらっちゃ困るよ。これは贅沢な方だ」
ベッドに腰掛けながら俺は言う。
涼しげに言っているが、俺もちょっと驚いている。
ほのかなピンク色にライトアップされている壁と天井、オシャレな模様の入った二人がけのソファ、
シャワールームはラブホらしくガラス張りで丸見えだが、石造りで高級感が漂っている。
広さもこの豪勢さに負けることなく、広々としていた。
ラブホは何回か人間の女の子と付き合っているときに来たことがあるけど、こんな部屋は初めてだ。
そんな部屋を斉田はあちこち飛び回って観察している。
「こっちにはバイブとかおもちゃが売られてる。すごい、DVDプレイヤーもある! DVDは全部エッチなものね。こっちは……」
「落ち着けよ斉田。ほら、こっちおいで」
ベッドをポンポンと叩いて俺は斉田を横に誘う。
斉田がピタリと動きを止めた。
そのままおずおずと俺の横にやってきて腰掛ける。
『ああ、ついに私、襲われちゃうのね♪ 押し倒されて服を脱がされて、アソコをぐちゃぐちゃにかき回されてフェラして正上位から騎乗位になってバックになって……』
「待て待て、なんだよそのAVのテンプレートみたいなエロは」
流し込まれた妄想に思わず口に出してツッコミを入れる。
「えっ? でもDVDじゃそうしていたし……」
AVの弊害だな、まったく。
「あれはあまり信じるな。もうちょっとまったりと行こうぜ」
「う、うん……」
少し照れたように斉田が縮こまる。
そんな斉田の背中にそっと手を回してみた。
ぴくりと身体が震えるが、いやがる素振りは見せない。
「んっ……」
それどころか顔を上に向け、俺にキスをせがんでくる。
チュッ……と、触れるだけのキスを一回した。
もう一回軽くくちびるに触れ、三回目から大胆に動く。
半開きになった斉田の口に自分の舌をさし入れ、彼女の舌を絡めとった。
「んっ、んんっ!? ん……んんぅ、んちゅ、あむっ……ん、んっ」
俺のキスに少し驚いた斉田だったがすぐにそれを受け入れ、自分からも舌を絡み付けてくる。
ちょっと動きは拙いが、それでも積極的だった。
「んちゅ……えへへ、濃いファーストキスだったわね」
少し照れくさそうに斉田は言う。
「キスだけなのに何か気持ちいい……」
「もっとしたい?」
俺が尋ねると斉田は少し顔を赤くして、でも潤んだ欲情している目で頷いた。
再びくちびるを重ねる。
だがそれと同時に俺の片手は斉田の胸の膨らみに添えられており、少し力を込めて彼女を押し倒していた。
ベッドに二人でもつれこんでも、二人のくちびるは離れない。
「んふぅ……ん、んちゅぅ……」
その間にも俺は手を休めない。
むにゅむにゅと指をうごめかし、斉田の胸の感触を愉しむ。
ふわふわのマシュマロのような胸は、ブラジャー越しでもふんわりと俺の指を押し返す。
「んぅ……佐々木君……」
斉田がちょっと手で俺を押し返すような素振りを見せる。
「ごめん、嫌だったか?」
「ううん、もっとして欲しい……だから、直接触って?」
そう言われたなら答えなければならないだろう。
俺は斉田のブラウスのボタンをひとつずつ外していった。
はだけさせると、可愛らしいピンク色のブラに包まれた胸が露になる。
「あっ、いや……」
直接触って欲しいと言ったのは斉田のはずなのに、恥ずかしがって手で胸元を隠そうとする。
だがその分、下がお留守となった。
彼女の腰に腕を回し、ファスナーを探り当てる。
そのままそっと下ろし、スカートを脚から抜き取った。
ブラと同じデザインのショーツが俺の目に入る。
「うぅ、やっぱりちょっと恥ずかしい……」
「そうか? 綺麗だぞ?」
やっぱり淫らな魔物娘でも羞恥心というものはあるのか、下着姿にブラウスだけの斉田が身体を縮こまらせた。
そんな彼女を安心させようと俺は抱きしめる。
だが安心させるのが目的だったのに、その行動は別の効果ももたらした。
「あ……佐々木君の、大きくなっている……」
俺の勃起したペニスが斉田の太ももに当たっていた。
それに気付いた斉田がにんまりと笑う。
片手を伸ばしてジーパンの上から俺のモノに触れた。
感触を確かめるようにさすったりぐいぐいと指を押し付けたりしてくる。
「すごく硬くなっている……ねぇ、直接見てもいい?」
「……別に構わないけど、今までも何度も見ただろう?」
「いいでしょう? 雰囲気が違うってものなの!」
そう言って斉田は俺のベルトを外そうとしてきた。
だが人のものを外すのは慣れていないようで苦戦している。
仕方がないので斉田の手をどかし、ベルトとボタンは自分で外す。
間髪いれずに斉田がファスナーを下ろし、さらに下着も下ろしてきた。
斉田の下着姿とこれからのセックスの期待感に勃起していたペニスが勢い良く飛び出す。
「な、何回も見ているけどすごいわね……こんなのが私の中に入るの? 初めては痛いって聞いたけど……」
やや怯えた口調と発言だが、それでも魔物娘らしく淫らに俺の肉棒を手で扱いて離さない。
「……男の気づかい次第だな。そのためにも前準備はしっかりしないと……」
そう言いながら俺は斉田の耳をそっと指先で撫でる。
くすぐったそうに身体をすくめた斉田だったが、口から可愛らしい声を漏らしたところをみると、ただくすぐったいだけではないようだ。
「あっ……AVではこんな愛撫なかったのに……」
「だから、AVをあんまり信じるなっつーの」
耳を撫でた手を今度は背中に持っていってくすぐってみる。
そのまま、ブラのホックを外した。
ぷるんと形の良い胸が飛び出てくる。
その先端は早く触って欲しいと自己主張していた。
両手をそれぞれの胸に這わせてその感触を楽しみ、さらに片方の乳首にくちづけをする。
「んっ、あっ! 佐々木……く、ん!」
先程の吐息より艷やかな反応を斉田がする。
その反応に俺は気を良くし、乳首を口に含んで中で転がす。
もう片方の乳首も、指先で転がしていじることも忘れない。
斉田の嬌声が断続的な物になり、そしてその快感をもっとねだるかのように俺の頭を腕で包み込んで胸に押し当ててきた。
「それ、気持ちいい……ねぇ、んぅ……男の人って、あっ……んんっ、やっぱり……胸が好きなの?」
俺を抱きしめたまま斉田が訊ねる。
「う〜ん……男の人にはないものだから、やっぱり好きなんじゃないかな?」
「私の胸は? 美穂より小さいけど……」
「可愛らしくて、形が綺麗で、感度が良くて好きだよ」
言葉だけではないことを示すため、俺は胸の頂を甘噛みする。
ひゃんっ、と斉田の口から甲高い声が漏れた。
愛撫を止めると、荒い息使いをしてこっちを見てくる。
なんで止めるの、とでも言いたげな顔だ。
「……」
俺は無言のまま微笑んで、胸を愛撫していた右手を、斉田の下腹部へと持っていった。
そしてショーツの上から、股間の柔らかい部分をきゅっと圧迫する。
「ん、んんっ!」
脚をギュッと閉じようとする斉田だが、構わず愛撫する。
布地は冷たかったが、その奥の柔肉は熱かった。
それを直接確かめるべく、俺は指でショーツのクロッチをずらし、そのまま中指をそっと差し入れる。
「んっ! んくっ……」
今まで甘い声をあげていた斉田が、少し苦しげな声を上げた。
「痛かった?」
「うん、ちょっとだけ……でも、大丈夫。もっと……して?」
くいくいと斉田は腰を揺すって続きを催促する。
あまり手を動かさず、指を曲げて軽く掻くようにして、膣壁を愛撫した。
粘液がぬるぬると俺の中指に絡みついてくるのを感じる。
これには斉田も苦痛の声を上げることなく、喘いだ。
左手と口は胸の愛撫を続けているから、その快感で痛みもまぎれているのかもしれない。
『でも、挿れるにはもう少し濡らしたほうがいいな……』
おもむろに俺は膣から指を抜き、左手も胸から離した。
「んぅ? 佐々木君? 私は大丈夫だから、もっと……」
「安心して。指よりもっといいことをするよ」
そう言って俺は斉田の下半身に回り、下着を取り去った。
さらに軽く脚を押し広げて顔を突っ込む。
とろけていた斉田の顔が急に紅くなった。
「いやだっ! 佐々木君っ! そんなの恥ずかし……あああっ!」
抗議の言葉は途中で切れ、斉田は快感に身体をベッドの上で波打たせる。
俺は舌で斉田の秘裂と、そのうえでぷくりと膨れ上がっていたクリトリスを舐め上げたのだ。
「ああんっ! ダメっ! ダメよっ、さ、んぁあっ! 佐々木く、んんっ! そ……ふあああんっ! そんなところ……うぅうっ、汚いし……ふぅうん! は、恥ずかし……い!」
「そんなことないよ。それに、斉田も気持ちいいんでしょう?」
「そ、それは……!」
否定しない。
再び俺は斉田の秘部に口と舌を這わせる。
俺の舌が愛液をすくい、クリトリスをつつくたびに斉田の口から嬌声が上がった。
「んぷっ……どう、斉田? 気持ちいい?」
「うん、きもちいい……! すごくきもちいい!」
さっきまで恥ずかしがっていたのに、今は素直に快感を叫んでいる。
あそこも、俺の唾液もあるのかもしれないけど、さっきよりたっぷりと濡れているようだ。
試しにもう一度指を入れてみる。
「あっ、ああんっ! ん、ふあああっ!」
今はすんなりと中に入った。
少し掻き回しても、痛がる様子はない。
『そろそろかも……』
同じことを斉田も思っていたようだ。
「ねぇ佐々木君……ちょうだい……指なんかじゃなくて、佐々木君が欲しい……」
すっかりとろけて上気した顔で斉田が言う。
俺は手早く残っていた服を脱ぎ捨て、斉田に覆いかぶさった。
「行くよ斉田……」
「うん……あっ、待って!」
秘裂に亀頭をあてがったところで、急に斉田が俺を押しとどめる。
やはりまだ待つべきかと思ったが、そうではなかった。
上目遣いで斉田がぽつりと言った。
「優しく……してね?」
どきんと胸が高鳴る。
改めて斉田を可愛いと思い、愛おしく思う。
「ああ、エッチでも、これからも……」
斉田の頭を優しく包み込むようにして抱きしめ、耳元でそう囁いて俺はゆっくりと腰を進めていった。
「うっ……」
思わず俺は声を漏らしていた。
斉田の処女壁は暖かくぬめっていて、それでいてキツかった。
腰を進めると同時にその粘膜が俺の肉棒を、とくに敏感な亀頭をにゅるにゅると撫で上げる。
「んっ、くうううっ!」
一方、斉田の声にはちょっと苦痛の声が混じっていた。
自分は気持ちいいのに、斉田は痛がっている。
それが理不尽で申し訳なく感じる。
「ごめん、斉田……痛かったよな?」
「ううん。痛くないって言ったら嘘になるけど……思ったほど痛くないよ」
斉田が笑ってみせる。
「それに私はゴーストだから……すぐ慣れるわよ。だから大丈夫」
そう言って斉田は脚を俺の腰に回し、さらに俺を奥まで誘い込もうとした。
「あっ、ちょ……斉田っ!」
「ふあああんっ!」
斉田の引き込みによって俺と斉田は深くまで繋がった。
「んんっ! 私の中……んぅ、佐々木君で……いっぱ、い……あああっ!」
俺のモノを全部納めた斉田が喘ぐ。
相変わらずその声には苦痛が混じっている様子だったが、さっきよりは嬌声が混じっていた。
「大丈夫か?」
「うん……もう慣れてきて……んぅ、気持ちいい……ねぇ、佐々木君は? あんっ、気持ち……いい?」
「ああ……ヤバいよ。気持ちよすぎてどうにかなってしまいそうだ……!」
斉田の膣内は、とろけそうなくらい熱くて、ぬるぬるしていて……それなのにキツく俺のモノを締め付けてくる。
ん?
ぬるぬる?
「ちょっと待った! 避妊してないじゃん!」
ついなりゆきと流れに任せて挿入していたけど、避妊するのを忘れていた。
さすがに今の俺たちの歳で子どもを持つのはまずい。
いくら相手が魔物娘で精が必要だとしても、中に出すのはまずいと思う。
俺はペニスを引き抜こうとしたが、斉田の脚がまだ腰に回されたままだったので抜けなかった。
いや、むしろ斉田は抜けないようにより強く俺に脚を絡み付けてくる。
「大丈夫よ佐々木君。私……身体は形成されたけど、子どもを作る能力を持つにはまだまだ魔力が必要らしいの。美穂が言っていた」
種族は違えど、同じ魔物娘が言うのなら信憑性はある。
「私が子どもを作る能力を手に入れるには……10年? 20年? 分からないわね。少なくとも……」
斉田が腕を俺の首に回し、力を込めて俺を引き寄せた。
そして耳元で囁く。
「今の私には中で射精していいよ。何回もね」
「……良いのか?」
「うん。むしろ……して? 魔力が必要だから……ううん、そんなんじゃなくて……佐々木君の精液が欲しい……佐々木君が欲しいから」
ストレートにそう言われて俺の胸が高鳴り、それにつられて斉田の中にある俺の分身も力を増す。
「だから良いわよ、そのまま動いても……」
「分かった、だけど痛かったら言うんだぞ」
そう言って俺は斉田を気遣いながら、でも自分の欲望に忠実に腰を動かし始める。
引く動作をすれば竿とカリの部分に柔肉が絡みついてきて、突き入れれば亀頭と竿に柔肉が絡みついてきた。
ゆっくり動けばその感触をじっくりと味わされる。
「あっ! すごい……! 佐々木君のが……中で、擦れて……ふぅん! いいっ! 気持ち……いいっ!」
斉田の口からも嬌声が上がる。
もう苦痛の様子は感じられない。
そこのところはさすが魔物娘と言ったところか……
「妄想していたとおり……ううん、妄想していた以上に気持ちいいっ!! あっ!? くあああっ!」
突然、斉田の嬌声が一際甲高くなる。
試しに同じ動きをして同じところにペニスの先端が擦れるように動かしてみると、身体を弓なりに反らせて感じていた。
「ここが気持ちいいんだね?」
「やあああっ! ダメぇ! そんなとこばっかりズンズン突かないでぇえ! んあっ、ふああああん」
イヤイヤをするように斉田が俺にしがみつきながら頭を振る。
彼女が頭を振る度にふわりとさらさらな髪が宙を舞う。
「佐々木君っ! 私、わたしっ……変っ! 何か変なのっ! あああっ! ダメっ! 気持ち良すぎるよぅ!」
俺の下で自分から腰を動かしながら斉田が叫ぶ。
「それは多分、イキそうなんだよ」
初体験なのに絶頂するとは、やはり魔物娘の身体はエッチなことに関しては殊更長けている。
一方、そんなことを言っている俺の方も限界が近い。
ギュッと斉田を抱きしめ、腰を動かしながらささやきかける。
「んあっ! あ、あれ? その、女のコがよく……ふぅん!」
快感で言い切れていないけど、AVのラストのことを言いたいのだろう。
「ああ、そうだよ。だから大丈夫、そのまま……身体を任せ、て……!」
「うんっ……ああ、佐々木君んっ!」
斉田が俺を抱きしめる腕に力を込める。
「佐々木君っ! 私、私もうっ!」
「俺も、もうそろそろ……!」
「出してっ! 中にだ、してね? んあっ! 顔とか、じゃ……なくて! 外には……今まで、ふぅん! 出して、あんっ! いたから、中に……中にぃい!」
さすがにこれはAVのような物は望まず、膣内射精を望んだようだ。
斉田に言われるまでもないし、俺も抜いて外で出すという余裕がもうない。
「くっ、くああっ!」
斉田の中で俺のモノが膨れあがり、そのまま爆発した。
中でどくんどくんと脈打ちながら射精する。
「ふあああっ! 佐々木君のがぁ! 中で暴れて……出てるぅ! 中に熱いのが……ん、くうううううっ!」
俺に中で出されながら斉田も絶頂した。
膣全体がまるで吸い上げるように収縮する。
その動きに俺は尿道に残っている精液まで絞られた。
「あっ、うあ……斉田……」
「んぅ、佐々木君……」
互いにきつく抱き合いながら、俺は斉田に生の証を注ぎ、斉田はそれを受け止めていた。
カラオケに入った時と同じような、いや、それ以上のはしゃぎぶりを斉田は見せる。
「全部がこんな感じと思ってもらっちゃ困るよ。これは贅沢な方だ」
ベッドに腰掛けながら俺は言う。
涼しげに言っているが、俺もちょっと驚いている。
ほのかなピンク色にライトアップされている壁と天井、オシャレな模様の入った二人がけのソファ、
シャワールームはラブホらしくガラス張りで丸見えだが、石造りで高級感が漂っている。
広さもこの豪勢さに負けることなく、広々としていた。
ラブホは何回か人間の女の子と付き合っているときに来たことがあるけど、こんな部屋は初めてだ。
そんな部屋を斉田はあちこち飛び回って観察している。
「こっちにはバイブとかおもちゃが売られてる。すごい、DVDプレイヤーもある! DVDは全部エッチなものね。こっちは……」
「落ち着けよ斉田。ほら、こっちおいで」
ベッドをポンポンと叩いて俺は斉田を横に誘う。
斉田がピタリと動きを止めた。
そのままおずおずと俺の横にやってきて腰掛ける。
『ああ、ついに私、襲われちゃうのね♪ 押し倒されて服を脱がされて、アソコをぐちゃぐちゃにかき回されてフェラして正上位から騎乗位になってバックになって……』
「待て待て、なんだよそのAVのテンプレートみたいなエロは」
流し込まれた妄想に思わず口に出してツッコミを入れる。
「えっ? でもDVDじゃそうしていたし……」
AVの弊害だな、まったく。
「あれはあまり信じるな。もうちょっとまったりと行こうぜ」
「う、うん……」
少し照れたように斉田が縮こまる。
そんな斉田の背中にそっと手を回してみた。
ぴくりと身体が震えるが、いやがる素振りは見せない。
「んっ……」
それどころか顔を上に向け、俺にキスをせがんでくる。
チュッ……と、触れるだけのキスを一回した。
もう一回軽くくちびるに触れ、三回目から大胆に動く。
半開きになった斉田の口に自分の舌をさし入れ、彼女の舌を絡めとった。
「んっ、んんっ!? ん……んんぅ、んちゅ、あむっ……ん、んっ」
俺のキスに少し驚いた斉田だったがすぐにそれを受け入れ、自分からも舌を絡み付けてくる。
ちょっと動きは拙いが、それでも積極的だった。
「んちゅ……えへへ、濃いファーストキスだったわね」
少し照れくさそうに斉田は言う。
「キスだけなのに何か気持ちいい……」
「もっとしたい?」
俺が尋ねると斉田は少し顔を赤くして、でも潤んだ欲情している目で頷いた。
再びくちびるを重ねる。
だがそれと同時に俺の片手は斉田の胸の膨らみに添えられており、少し力を込めて彼女を押し倒していた。
ベッドに二人でもつれこんでも、二人のくちびるは離れない。
「んふぅ……ん、んちゅぅ……」
その間にも俺は手を休めない。
むにゅむにゅと指をうごめかし、斉田の胸の感触を愉しむ。
ふわふわのマシュマロのような胸は、ブラジャー越しでもふんわりと俺の指を押し返す。
「んぅ……佐々木君……」
斉田がちょっと手で俺を押し返すような素振りを見せる。
「ごめん、嫌だったか?」
「ううん、もっとして欲しい……だから、直接触って?」
そう言われたなら答えなければならないだろう。
俺は斉田のブラウスのボタンをひとつずつ外していった。
はだけさせると、可愛らしいピンク色のブラに包まれた胸が露になる。
「あっ、いや……」
直接触って欲しいと言ったのは斉田のはずなのに、恥ずかしがって手で胸元を隠そうとする。
だがその分、下がお留守となった。
彼女の腰に腕を回し、ファスナーを探り当てる。
そのままそっと下ろし、スカートを脚から抜き取った。
ブラと同じデザインのショーツが俺の目に入る。
「うぅ、やっぱりちょっと恥ずかしい……」
「そうか? 綺麗だぞ?」
やっぱり淫らな魔物娘でも羞恥心というものはあるのか、下着姿にブラウスだけの斉田が身体を縮こまらせた。
そんな彼女を安心させようと俺は抱きしめる。
だが安心させるのが目的だったのに、その行動は別の効果ももたらした。
「あ……佐々木君の、大きくなっている……」
俺の勃起したペニスが斉田の太ももに当たっていた。
それに気付いた斉田がにんまりと笑う。
片手を伸ばしてジーパンの上から俺のモノに触れた。
感触を確かめるようにさすったりぐいぐいと指を押し付けたりしてくる。
「すごく硬くなっている……ねぇ、直接見てもいい?」
「……別に構わないけど、今までも何度も見ただろう?」
「いいでしょう? 雰囲気が違うってものなの!」
そう言って斉田は俺のベルトを外そうとしてきた。
だが人のものを外すのは慣れていないようで苦戦している。
仕方がないので斉田の手をどかし、ベルトとボタンは自分で外す。
間髪いれずに斉田がファスナーを下ろし、さらに下着も下ろしてきた。
斉田の下着姿とこれからのセックスの期待感に勃起していたペニスが勢い良く飛び出す。
「な、何回も見ているけどすごいわね……こんなのが私の中に入るの? 初めては痛いって聞いたけど……」
やや怯えた口調と発言だが、それでも魔物娘らしく淫らに俺の肉棒を手で扱いて離さない。
「……男の気づかい次第だな。そのためにも前準備はしっかりしないと……」
そう言いながら俺は斉田の耳をそっと指先で撫でる。
くすぐったそうに身体をすくめた斉田だったが、口から可愛らしい声を漏らしたところをみると、ただくすぐったいだけではないようだ。
「あっ……AVではこんな愛撫なかったのに……」
「だから、AVをあんまり信じるなっつーの」
耳を撫でた手を今度は背中に持っていってくすぐってみる。
そのまま、ブラのホックを外した。
ぷるんと形の良い胸が飛び出てくる。
その先端は早く触って欲しいと自己主張していた。
両手をそれぞれの胸に這わせてその感触を楽しみ、さらに片方の乳首にくちづけをする。
「んっ、あっ! 佐々木……く、ん!」
先程の吐息より艷やかな反応を斉田がする。
その反応に俺は気を良くし、乳首を口に含んで中で転がす。
もう片方の乳首も、指先で転がしていじることも忘れない。
斉田の嬌声が断続的な物になり、そしてその快感をもっとねだるかのように俺の頭を腕で包み込んで胸に押し当ててきた。
「それ、気持ちいい……ねぇ、んぅ……男の人って、あっ……んんっ、やっぱり……胸が好きなの?」
俺を抱きしめたまま斉田が訊ねる。
「う〜ん……男の人にはないものだから、やっぱり好きなんじゃないかな?」
「私の胸は? 美穂より小さいけど……」
「可愛らしくて、形が綺麗で、感度が良くて好きだよ」
言葉だけではないことを示すため、俺は胸の頂を甘噛みする。
ひゃんっ、と斉田の口から甲高い声が漏れた。
愛撫を止めると、荒い息使いをしてこっちを見てくる。
なんで止めるの、とでも言いたげな顔だ。
「……」
俺は無言のまま微笑んで、胸を愛撫していた右手を、斉田の下腹部へと持っていった。
そしてショーツの上から、股間の柔らかい部分をきゅっと圧迫する。
「ん、んんっ!」
脚をギュッと閉じようとする斉田だが、構わず愛撫する。
布地は冷たかったが、その奥の柔肉は熱かった。
それを直接確かめるべく、俺は指でショーツのクロッチをずらし、そのまま中指をそっと差し入れる。
「んっ! んくっ……」
今まで甘い声をあげていた斉田が、少し苦しげな声を上げた。
「痛かった?」
「うん、ちょっとだけ……でも、大丈夫。もっと……して?」
くいくいと斉田は腰を揺すって続きを催促する。
あまり手を動かさず、指を曲げて軽く掻くようにして、膣壁を愛撫した。
粘液がぬるぬると俺の中指に絡みついてくるのを感じる。
これには斉田も苦痛の声を上げることなく、喘いだ。
左手と口は胸の愛撫を続けているから、その快感で痛みもまぎれているのかもしれない。
『でも、挿れるにはもう少し濡らしたほうがいいな……』
おもむろに俺は膣から指を抜き、左手も胸から離した。
「んぅ? 佐々木君? 私は大丈夫だから、もっと……」
「安心して。指よりもっといいことをするよ」
そう言って俺は斉田の下半身に回り、下着を取り去った。
さらに軽く脚を押し広げて顔を突っ込む。
とろけていた斉田の顔が急に紅くなった。
「いやだっ! 佐々木君っ! そんなの恥ずかし……あああっ!」
抗議の言葉は途中で切れ、斉田は快感に身体をベッドの上で波打たせる。
俺は舌で斉田の秘裂と、そのうえでぷくりと膨れ上がっていたクリトリスを舐め上げたのだ。
「ああんっ! ダメっ! ダメよっ、さ、んぁあっ! 佐々木く、んんっ! そ……ふあああんっ! そんなところ……うぅうっ、汚いし……ふぅうん! は、恥ずかし……い!」
「そんなことないよ。それに、斉田も気持ちいいんでしょう?」
「そ、それは……!」
否定しない。
再び俺は斉田の秘部に口と舌を這わせる。
俺の舌が愛液をすくい、クリトリスをつつくたびに斉田の口から嬌声が上がった。
「んぷっ……どう、斉田? 気持ちいい?」
「うん、きもちいい……! すごくきもちいい!」
さっきまで恥ずかしがっていたのに、今は素直に快感を叫んでいる。
あそこも、俺の唾液もあるのかもしれないけど、さっきよりたっぷりと濡れているようだ。
試しにもう一度指を入れてみる。
「あっ、ああんっ! ん、ふあああっ!」
今はすんなりと中に入った。
少し掻き回しても、痛がる様子はない。
『そろそろかも……』
同じことを斉田も思っていたようだ。
「ねぇ佐々木君……ちょうだい……指なんかじゃなくて、佐々木君が欲しい……」
すっかりとろけて上気した顔で斉田が言う。
俺は手早く残っていた服を脱ぎ捨て、斉田に覆いかぶさった。
「行くよ斉田……」
「うん……あっ、待って!」
秘裂に亀頭をあてがったところで、急に斉田が俺を押しとどめる。
やはりまだ待つべきかと思ったが、そうではなかった。
上目遣いで斉田がぽつりと言った。
「優しく……してね?」
どきんと胸が高鳴る。
改めて斉田を可愛いと思い、愛おしく思う。
「ああ、エッチでも、これからも……」
斉田の頭を優しく包み込むようにして抱きしめ、耳元でそう囁いて俺はゆっくりと腰を進めていった。
「うっ……」
思わず俺は声を漏らしていた。
斉田の処女壁は暖かくぬめっていて、それでいてキツかった。
腰を進めると同時にその粘膜が俺の肉棒を、とくに敏感な亀頭をにゅるにゅると撫で上げる。
「んっ、くうううっ!」
一方、斉田の声にはちょっと苦痛の声が混じっていた。
自分は気持ちいいのに、斉田は痛がっている。
それが理不尽で申し訳なく感じる。
「ごめん、斉田……痛かったよな?」
「ううん。痛くないって言ったら嘘になるけど……思ったほど痛くないよ」
斉田が笑ってみせる。
「それに私はゴーストだから……すぐ慣れるわよ。だから大丈夫」
そう言って斉田は脚を俺の腰に回し、さらに俺を奥まで誘い込もうとした。
「あっ、ちょ……斉田っ!」
「ふあああんっ!」
斉田の引き込みによって俺と斉田は深くまで繋がった。
「んんっ! 私の中……んぅ、佐々木君で……いっぱ、い……あああっ!」
俺のモノを全部納めた斉田が喘ぐ。
相変わらずその声には苦痛が混じっている様子だったが、さっきよりは嬌声が混じっていた。
「大丈夫か?」
「うん……もう慣れてきて……んぅ、気持ちいい……ねぇ、佐々木君は? あんっ、気持ち……いい?」
「ああ……ヤバいよ。気持ちよすぎてどうにかなってしまいそうだ……!」
斉田の膣内は、とろけそうなくらい熱くて、ぬるぬるしていて……それなのにキツく俺のモノを締め付けてくる。
ん?
ぬるぬる?
「ちょっと待った! 避妊してないじゃん!」
ついなりゆきと流れに任せて挿入していたけど、避妊するのを忘れていた。
さすがに今の俺たちの歳で子どもを持つのはまずい。
いくら相手が魔物娘で精が必要だとしても、中に出すのはまずいと思う。
俺はペニスを引き抜こうとしたが、斉田の脚がまだ腰に回されたままだったので抜けなかった。
いや、むしろ斉田は抜けないようにより強く俺に脚を絡み付けてくる。
「大丈夫よ佐々木君。私……身体は形成されたけど、子どもを作る能力を持つにはまだまだ魔力が必要らしいの。美穂が言っていた」
種族は違えど、同じ魔物娘が言うのなら信憑性はある。
「私が子どもを作る能力を手に入れるには……10年? 20年? 分からないわね。少なくとも……」
斉田が腕を俺の首に回し、力を込めて俺を引き寄せた。
そして耳元で囁く。
「今の私には中で射精していいよ。何回もね」
「……良いのか?」
「うん。むしろ……して? 魔力が必要だから……ううん、そんなんじゃなくて……佐々木君の精液が欲しい……佐々木君が欲しいから」
ストレートにそう言われて俺の胸が高鳴り、それにつられて斉田の中にある俺の分身も力を増す。
「だから良いわよ、そのまま動いても……」
「分かった、だけど痛かったら言うんだぞ」
そう言って俺は斉田を気遣いながら、でも自分の欲望に忠実に腰を動かし始める。
引く動作をすれば竿とカリの部分に柔肉が絡みついてきて、突き入れれば亀頭と竿に柔肉が絡みついてきた。
ゆっくり動けばその感触をじっくりと味わされる。
「あっ! すごい……! 佐々木君のが……中で、擦れて……ふぅん! いいっ! 気持ち……いいっ!」
斉田の口からも嬌声が上がる。
もう苦痛の様子は感じられない。
そこのところはさすが魔物娘と言ったところか……
「妄想していたとおり……ううん、妄想していた以上に気持ちいいっ!! あっ!? くあああっ!」
突然、斉田の嬌声が一際甲高くなる。
試しに同じ動きをして同じところにペニスの先端が擦れるように動かしてみると、身体を弓なりに反らせて感じていた。
「ここが気持ちいいんだね?」
「やあああっ! ダメぇ! そんなとこばっかりズンズン突かないでぇえ! んあっ、ふああああん」
イヤイヤをするように斉田が俺にしがみつきながら頭を振る。
彼女が頭を振る度にふわりとさらさらな髪が宙を舞う。
「佐々木君っ! 私、わたしっ……変っ! 何か変なのっ! あああっ! ダメっ! 気持ち良すぎるよぅ!」
俺の下で自分から腰を動かしながら斉田が叫ぶ。
「それは多分、イキそうなんだよ」
初体験なのに絶頂するとは、やはり魔物娘の身体はエッチなことに関しては殊更長けている。
一方、そんなことを言っている俺の方も限界が近い。
ギュッと斉田を抱きしめ、腰を動かしながらささやきかける。
「んあっ! あ、あれ? その、女のコがよく……ふぅん!」
快感で言い切れていないけど、AVのラストのことを言いたいのだろう。
「ああ、そうだよ。だから大丈夫、そのまま……身体を任せ、て……!」
「うんっ……ああ、佐々木君んっ!」
斉田が俺を抱きしめる腕に力を込める。
「佐々木君っ! 私、私もうっ!」
「俺も、もうそろそろ……!」
「出してっ! 中にだ、してね? んあっ! 顔とか、じゃ……なくて! 外には……今まで、ふぅん! 出して、あんっ! いたから、中に……中にぃい!」
さすがにこれはAVのような物は望まず、膣内射精を望んだようだ。
斉田に言われるまでもないし、俺も抜いて外で出すという余裕がもうない。
「くっ、くああっ!」
斉田の中で俺のモノが膨れあがり、そのまま爆発した。
中でどくんどくんと脈打ちながら射精する。
「ふあああっ! 佐々木君のがぁ! 中で暴れて……出てるぅ! 中に熱いのが……ん、くうううううっ!」
俺に中で出されながら斉田も絶頂した。
膣全体がまるで吸い上げるように収縮する。
その動きに俺は尿道に残っている精液まで絞られた。
「あっ、うあ……斉田……」
「んぅ、佐々木君……」
互いにきつく抱き合いながら、俺は斉田に生の証を注ぎ、斉田はそれを受け止めていた。
12/03/21 20:03更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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