連載小説
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魔王(の娘、リリム)
こんなに遅く、夜と風をついて馬を走らせてゆくのは誰か?
それは兄とその妹・・・
兄は妹を腕に抱き、しっかりと抱きしめて温めている。


「妹よ、どうしてそう怖がって顔を隠そうとするんだ?」


「お兄ちゃんにはリリムが見えないの? 冠をかぶって白い翼を広げて、白い尻尾を垂れているリリムが?」


「妹よ、それは狭霧だよ・・・」

リリム
「かわいいお嬢ちゃん、私と一緒に行きましょう。 一緒に楽しい『お遊び』をしましょう? 魔界には綺麗な花がたくさん咲いているし、私の母はえっちぃ服や可愛らしい服をいっぱい持っているわよ」


「お兄ちゃん、お兄ちゃん。聞こえないの? リリムが私に囁いているのを」


「静かに、静かにしているんだ、妹よ。風で枯葉が音を立てているだけだよ・・・」

リリム
「可愛いお嬢ちゃん、私と一緒に行かないの? 私の娘がたっぷりとあなたを可愛がってくれるわ。毎晩、自慢の夜の歌や踊りを披露してくれるし、あなたにも教えてくれるわよ。いいところだよ、さぁおいで♪」


「お兄ちゃん、お兄ちゃん! そこにいるリリムの娘たちが見えないの?」


「妹よ、妹よ。うん、確かに見えるよ。古い灰色の柳の木だよ、あれは」

リリム
「あなたが大好きよ、お嬢ちゃん。その可愛らしい姿がとってもたまらない! いやがるのなら、力ずくでも連れていくわよ!」


「お兄ちゃん、お兄ちゃん!! リリムが私を掴んでくるよ! リリムが私を気持ちよくしてくる!」

兄は恐ろしくなり馬をさらに速く走らせ、喘ぐ妹を抱きしめて、やっとのことで医者の屋敷に着いたが・・・

妹はすでにロリサキュバスになっていた。


「お兄ちゃん♪」


「ま、待て! いくら魔物になったからって僕たちは血のつながった兄妹・・・アッー!?」



ジャン、ジャーン!






*文字数が足りないので 父&息子バージョンを・・・*






こんなにおそく夜と風をついて馬を走らせてゆくのは誰か?
それは父とその息子・・・
父は息子を腕に抱き、しっかりと抱きしめて温めている。


「息子よ、どうしてそう怖がって顔を隠そうとするんだ?」

息子
「お父さんにはリリムが見えないの? 冠をかぶって白い翼を広げて、白い尻尾を垂れているリリムが?」


「息子よ、それは狭霧だよ・・・」

リリム
「かわいい坊や、私と一緒に行きましょう。 一緒に楽しい『お遊び』をしましょう? 魔界には綺麗な花がたくさん咲いているし、私の母は綺麗な服をいっぱい持っているわよ」

息子
「お父さん、お父さん。聞こえないの? リリムが僕に囁いているのを」


「静かに、静かにしているんだ、息子よ。風で枯葉が音を立てているだけだよ・・・」

リリム
「可愛い坊や、私と一緒に行かないの? 私の娘がたっぷりとあなたを可愛がってくれるわ。毎晩、自慢の夜の歌や踊りを披露してくれて、気持ちよく寝かしつけてくれるわよ。いいところだよ、さぁおいで♪」

息子
「お父さん、お父さん! そこにいるリリムの娘たちが見えないの?」


「息子よ、息子。うん、確かに見えるよ。古い灰色の柳の木だよ、あれは」

リリム
「あなたが大好きよ、坊や。その可愛らしい姿がとってもたまらない! いやがるのなら、力ずくでも連れていくわよ!」

息子
「お父さん、お父さん!! リリムが僕を掴んでくるよ! リリムが僕を気持ちよくしてくる!」

父は恐ろしくなり馬をさらに速く走らせ、喘ぐ息子を抱きしめて、やっとのことで医者の屋敷に着いたが・・・

息子はいつの間にか森の妖精にすり替えられていた。

森の妖精
「うほっ、やらないか?」


「ま、待て! アルプになってしまったのならまだ納得できるが、いつの間にこんなものに入れ替わっていただなんて・・・魔物娘SSと全く関係ないじゃないか! ちょ、本当に止め・・・アッー!?」

もちろん、息子は魔界で魔物娘達に囲まれてたっぷり可愛がられていた(性的な意味で)


ジャン、ジャーン!
11/10/20 22:36更新 / 三鯖アキラ(旧:沈黙の天使)
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■作者メッセージ
中学か高校でこの歌曲を聞かなかった者はいないのではないでしょうか?
「おとーさん、おとーさん!」や「Mein Vater, mein Vater!」がやけに印象に残る、ゲー●詩、シュー○ルト作曲の『魔王』。
それを不埒にも、リリムバージョンでやらせていただきました。
書いていて何が一番辛かったかって、「誰かが書いた日本語翻訳歌詞を利用するのは、著作権的にもプライド的にも自分で自分を許せない!」と、ドイツ語原文を引っ張り出して、辞書を引いたり、英語翻訳してから自分で翻訳したりしたことです。
これでだいぶ時間が取られた・・・orz
でも、皆様に楽しんでいただけたら幸いです。

ではでは。

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