オットーは、羊たちの番をしていました。オットーのお父さんとお母さんは羊飼いです。オットーも大人になったら羊飼いになるのです。だから、こうして子供の時から羊の番をしているのです。
　オットーには、いつも羊の番を手伝ってくれる犬がいます。
「おーい、そっちへは行くな！ここで草を食べろ！」
　その犬は、よその草地へ行こうとしている羊を追いかけていました。その犬は、コボルドと言う魔物です。犬の耳や尻尾が生えていて、体中に犬の毛が生えています。ですが、人間と同じような顔であるため、人間の体と犬の体が混ざり合ったような姿です。彼女の名前はベーベルと言います。
　オットーの住む国では魔物は暮らすことは出来ませんが、コボルドは特別に住むことが許されていました。だから、オットーとベーベルは一緒に暮らせるのです。
　オットーは、羊を連れ戻したベーベルに笑いかけます。ベーベルは、お日さまの光を浴びながら得意げに黒いしっぽを振っていました。

　ある日、オットーは村の鍛冶屋さんへ刃物を取りに行きました。羊の毛を刈るために必要なものですが、刃こぼれがひどくなったので直してもらっているのです。出来上がる日にちが来たので、ベーベルと一緒に取りに行きました。
　道を歩いていると、一人の男の人と出会いました。どうやら、よそから来た商人らしいです。その人は、まじまじとベーベルを見ると、驚いたような声をあげました。そして慌てて二人から逃げ出します。
　オットーとベーベルは、顔を見合わせました。
「どうしたんだろう、あの人」
「変な奴だな。人を見てギャーギャーわめきながら逃げて行きやがった」
　二人とも、わけが分かりません。二人が首をかしげていると、その人は村の人たちを連れて戻ってきました。
「見ろ、こいつはコボルドじゃない。魔犬と言われているヘルハウンドだ！」
　よそから来た人は、ベーベルを指さして叫びました。
　オットーは、目をぱちくりとさせました。ベーベルは、ポカーンと口を開けています。二人とも、そのよそから来た人の言うことが分かりません。
「見ろ、この黒い毛と黒い肌を。それに大きな体を。何よりもこの赤い目だ。こいつはコボルドなんかじゃない！ヘルハウンドだ！」
　オットーは、ベーベルを見ました。確かにベーベルは、黒い色の毛を生やして黒い色の肌をしています。ベーベルの体は大きく、目は真っ赤です。ですが、コボルドとはそういう生き物だとオットーは思っていたのです。
　ベーベルは、顔をしかめていました。彼女は、今まで自分のことをコボルドだと思っていたのです。それがいきなり、お前はヘルハウンドだと言われたのだから不愉快になったのです。ベーベルは、よそから来た人にうなりながら歯をむきます。あわてて、オットーがベーベルを抑えました。
　オットーは、ベーベルを抑えながら体が震えそうになりました。ベーベルは、コボルドだから魔物でありながらオットーと一緒にいることが出来るのです。もし、コボルドでなければ、もう一緒にいることは出来ません。オットーの胸はしめ付けられそうです。
　オットーは、ベーベルをヘルハウンド呼ばわりした人の前に進みました。彼は怖かったのですが、このままではベーベルの身が危ないのです。
「おじさんは勘違いをしているよ。この辺りでは、コボルドは体が黒いし大きいんだよ。目は真っ赤なんだよ。おじさんは、よそから来たから分からないんだね」
　よそから来た人は、オットーに歯をむき出して怒鳴り付けます。
「馬鹿なことを言うな、このガキ！俺は、いろいろな所を旅して来たんだ。コボルドとヘルハウンドの違いくらい分かる！」
　オットーは怒鳴られてすくみそうになりましたが、おなかに力を入れてがんばります。
「おじさんはヘルハウンドを見たことがあるの？コボルドと違って普通の魔物は人をおそうはずだよ。ヘルハウンドを見たことがあるのなら、おじさんはどうやって助かったの？」
　よそから来た人は一瞬口ごもりましたが、すぐに言い返します。
「魔物について調べているやつは多いんだ！そいつらの話を聞いたし、そいつらが描いた魔物の絵も見たんだよ！お前のようなガキと違って、俺は顔が広いんだ！」
　よそから来た人は、オットーの顔に向かって怒鳴り声を叩き付けました。オットーは、震えそうになるのを必死にこらえて、その人の顔を正面から見ます。ベーベルは、今にも飛びかかろうとしてうなり声を上げています。
　人々がざわざわと話し合うなか、一人のおじいさんが進み出てきました。この村の村長さんです。
「よそから来たお方よ、お前さまは勘違いなさっている。この子はコボルドだ。村ではコボルドとして認めてきたし、村の記録でもコボルドとなっているのだ」
　さらに一人のおじさんが出てきました。村の教会の神父様です。
「教会もこの子をコボルトとして認めています。そして教会の記録もコボルドとなっています」
　まわりに入る村の人たちは、そうだ、そうだと言って、村長さんと神父さんに賛同しました。
「のう、よそから来たお方よ。こうなっている以上、法はこの子をコボルドと見なすだろう。裁判所もそう判断するはずだ。お前さまは、勘違いなさっているのだ。これ以上、おかしなことを言って、この村に騒ぎを起こして欲しくないのだよ」
　村長さんは諭すように言います。
　よそから来た人は、冷や汗をかきながら考えました。彼は、この村に物を売りに来た商人なのです。村の人たちを敵に回すわけにはいきません。それにヘルハウンドがこの村にいようといまいと、彼のふところに入るお金には関係ありません。
　自分の勘違いだった、この子はコボルドだと、よそから来た人はほがらかに言いました。村の人たちは嬉しそうにうなずいています。そして村の人たちは、その商人から次々と物を買いました。
　オットーとベーベルは、ポカーンとした顔で辺りを見ています。結局どうなったのか、彼らには良く分からなかったのです。
　村長さんが、ポンと二人の肩を叩きました。見上げると、村長さんは微笑んでいます。その笑顔で、二人は無事にことが済んだのだと分かりました。

　ベーベルがヘルハウンド呼ばわりされる騒ぎから３日がたちました。オットーとベーベルは、いつものように羊の番を終えて、羊たちを小屋へ入れています。オットーが羊を小屋へと誘いこみ、ベーベルが羊を小屋へと追い立てます。
　羊を小屋へしまいこむと、二人は草地で寄りそって座りました。日が沈むまで、まだ少し時間があります。草地を夕日が照らし、二人には穏やかな風が吹いてきます。二人は、オレンジ色に染まった草地を見ながら、気持ちよさそうに風に当たっています。
　オットーは、ベーベルの体の感触が気になりました。筋肉があって硬いけれど、柔らかい場所もあるのです。それに、草の匂いに混じってベーベルの甘い匂いも漂ってきます。
　オットーは、なんだか落ち着かなくなります。最近、ベーベルと触れ合っていると、体がむずむずしてくるのです。
「どうした、ボーとして」
　気が付くと、ベーベルはオットーに顔を近づけていました。ベーベルの整った顔は、息がかかるくらい近くにあります。思わずオットーは、変な声を上げてしまいました。
　ベーベルはにんまりと笑うと、オットーを押し倒してしまいます。草の上に倒して、オットーの体を抱きしめながら草の上を転げ回ります。
　オットーは驚きましたが、すぐにベーベルと一緒に転げ回りました。こうして二人で転げまわるのは、いつものことなのです。ただオットーは、今はちょっとだけ離れたいと思いました。ベーベルの体を感じていると、だんだん腰の下がおかしな感じになって来るのです。
「どうしたんだ、ここ？硬くなっているじゃないか」
　ベーベルは、自分のお股をオットーのお股に押し付けてきました。オットーのおちんちんは、硬くなってふくらんでいたのです。オットーは、赤い顔をしてふるえています。
　ベーベルは、オットーのズボンと下着をすばやく脱がします。ベーベルが下着を脱がせると、おちんちんがはね上がりながら出てきました。ベーベルは、オットーのおちんちんを毛の生えた手でなで回します。
　ベーベルは、オットーのお股に顔を近づけました。オットーのおちんちんに鼻を付けると、フンフン鼻を鳴らしながら臭いをかいでいます。
「うわー、くさいぞ。ちゃんと洗っているのかよ」
　そう言いながらも、ベーベルは臭いをかぎ続けます。そして舌なめずりをすると、オットーのおちんちんをなめ始めました。
　オットーは、体をふるわせてしまいました。おちんちんに気持ちの良い感じが走り、背中を通って頭まで届いたからです。
　ベーベルは、オットーのおちんちんに唾液をたっぷりとぬり込み、おちんちんの皮を口と舌でむいていきました。オットーは、か細い声を上げながら震えます。おちんちんの真っ赤な先の所やくびれがむき出しになると、ベーベルは舌をねっとりとはわせます。
「おい、こんなものがたっぷりと付いていたぞ」
　ベーベルが赤い舌を動かすと、その上に白いものが付いていました。ベーベルはニヤニヤ笑いながらその白いものを見せつけると、唾液と一緒に音を立てて飲み込んでしまいます。そしてオットーのおちんちんを口の中に含んで、舌でなめ回しました。
　オットーは、頭が熱くて何も考えることが出来ません。ただ、おちんちんに襲いかかる気持ちの良さに、ほんろうされるばかりです。
　ベーベルの責めは、これで終わりではありません。ベーベルは胸のおおいを外すと、ベーベルのおちんちんをはさみ込みました。そして人間と同じ形の胸の谷間で、ムニュムニュとおちんちんをもみほぐします。
　オットーは、もうがまんが出来ません。おちんちんから何かが出そうなのです。
「出るよ、出ちゃうよ！」
　オットーは、かん高い声を上げてしまいます。でも、ベーベルは手をゆるめません。とうとオットーは、がまんしていたものを出してしまいました。
　オットーのおちんちんの先から、白くて粘っこいものが噴き出します。その粘っこい液は、ベーベルの黒い胸を白く染め、胸から飛び出したものはベーベルのあごや首に当たります。オットーは、か細い悲鳴を上げながら出し続けました。
　ベーベルは、自分の胸についている白いものをオットーのおちんちんごとなめています。あたりには栗の花のような臭いがただよっています。
　ボーとしていたオットーは、すっぱい匂いで気が付きました。目の前にはベーベルがのしかかり、自分のお股をオットーの顔の前に突き出しているのです。ベーベルは自分のお股の毛をかき分けて、その中にあるピンク色のものを指でひろげて見せています。チーズのようなすっぱい匂いは、そこからただよってきます。
「なあ、あたしもなめてやったんだから、今度はお前もなめてくれよ」
　そう言って、ベーベルはピンク色のものをオットーの顔に押し付けてきます。
　オットーは、なめることをためらいました。でも、その濡れて光っているピンク色のものを見ているうちに、なんだか興奮してきました。それに、大好きなベーベルがなめてくれと言っているのです。オットーは、ミルクをなめる犬のようになめ始めました。
　そこは、すっぱいような、しょっぱいような、変な味がします。でも悪い味ではありません。それにベーベルは、オットーがなめてあげるとよだれを垂らして喜んでいます。ベーベルが喜んでいるのを見て、オットーはうれしくなって一生懸命になめました。
　ベーベルは、オットーの顔を自分から離すと、オットーの上にまたがりました。そして、今までオットーがなめていた所を、オットーのおちんちんに当てて飲み込んでいきます。そのとたんに、オットーのおちんちんはとろけるような気持ちの良さに包まれました。
　オットーには、何が何だかわかりません。気持ちよすぎて頭がついて行かないのです。ただ、ベーベルからただよう甘い匂い、ベーベルの体と毛並みの肌ざわり、そしてベーベルの嬉しそうな声は分かります。
　うずのようなものに頭が巻き込まれているうちに、オットーのおちんちんはまた果ててしまいました。まるでおちんちんが弾けたみたいです。オットーは自分が今どこにいるのか、何をしているのか分かりません。
　オットーは、自分のほほをなめられる感触で気が付きました。ベーベルが、オットーのほほをなめているのです。オットーは、その心地よい感触にうっとりしました。
　ベーベルはオットーの顔じゅうをなめ回してから、ようやくオットーから離れます。オットーは、ベーベルのお股を見て声を上げそうになりました。ベーベルのお股は、白いものに混じって赤いもので汚れています。ベーベルは血を流しているのです。
　オットーは、ベーベルのお股を指さしてあわててしゃべろうとします。ベーベルはきょとんとした顔をしましたが、オットーに抱き付きました。そしてオットーの髪を荒っぽくかき回します。ベーベルはオットーの顔を両手ではさみ、オットーの口に自分の口を重ねました。
「キスが最後になっちまったな」
　オットーは、ベーベルにキスをされて頭がぼんやりしました。そして、ベーベルは大丈夫なんだと言う気が、なんとなくしました。

　それからも、オットーとベーベルは仲良く暮らしました。二人は、オットーのお父さんとお母さんを手伝って、羊の世話をしながら暮らしているのです。大したさわぎが起こることはありません。オットーは、こんな毎日が続くことを望んでいます。
　オットーは、これからもベーベルと仲良く暮らしたいのです。ベーベルがコボルドでもヘルハウンドでも構いません。ベーベルはベーベルだからです。
　ただ、オットーは二人の間が少し変わったような気がしました。ベーベルと草地で裸になって抱き合ったことから、二人は少し変わったような気がするのです。あれからオットーは、ベーベルと何度も裸になって抱き合いました。気持ちが良くて、楽しくて止められないのです。ですが、その楽しいことが二人を変えた気がするのです。
　オットーは、時々どう変わったのか考えることがあります。でも、よく分かりません。言葉にしようとしても、はっきりとした言葉にならないのです。
　でも、今は仕方ないことかもしれません。だんだんオットーにもわかって来るでしょう。二人は仲良くしているし、それでよいのかもしれません。
　オットーとベーベルは、今日も草地で羊の世話をしています。二人は、風の吹きわたる草地を歩いています。