メドゥーサちゃんのナースがママ
灰色の飾りっ気のない箱のような部屋で僕はただ虚空を見つめる、そんなことにももう慣れてしまった
僕がこの病院で寝たきりになってしまってからもう数ヶ月が経った、いや看護婦さんの話によるとその前に二年間意識がなかったって話だったから実際にはもっとだ
何でこんなことになったのか、僕の最後の記憶は親と車で出かけたことだけだった…途中から意識がなくなって気がついたら病院で目覚めて二年が経っていた
看護婦さんから聞いた話によると不幸にも車で事故が起きて、両親は即死…重症の僕だけが運ばれたらしい
「何よアンタ…また薬飲んでないんだから」
そういって病室に入ってきた彼女が件の看護師さん、僕が運ばれた時からずっと付きっ切りで看病をしてくれたのだとか
実際僕は二年間意識がなかったから、僕にしてみれば数ヶ月の付き合いなのだが…まぁそれだけあれば男女が結ばれるのは別に変ではない
看護師さんの彼女と、患者の僕は…お互いに両思いで結ばれていた
「うん…メアリーに飲ませてもらいたくて…」
「もぉ…世話の焼ける子だこと、しょうがないわね…とりあえずご飯持ってきたから食べさせてあげるわね。お薬はその後飲ませてあげる♪」
ただ僕と彼女の関係はただの男女関係じゃなくて…
「ほら、お口あ〜んしなさい。ママが食べさせてあげるわ♪」
「うん…あーん」
母親と息子としての…母子関係にもなっている
…
さてどうして僕と彼女はそういう関係になったのか、それは僕が目を覚ました時まで遡る
「よかった…大丈夫?アンタ、二年間ずっと意識がなかったのよ?」
そんな言葉を掛けられて初めて彼女を見たときは意識が朧げながら驚いたことをよく覚えている、何故ならば彼女の姿が僕の知っている看護師さんとはかけ離れていたからだ、いや格好はたしかにナース服だったのだけど…
蛇…第一印象はそれだった。二つに結んだ水色の髪が数匹の畝る蛇になっていて、琥珀のような綺麗な瞳に、下半身は人間のものではなく長い蛇の身体を持つ彼女は自分のことをメドゥーサだと言った、見た目から推測するに多分僕よりかずっと幼く見える
魔物…そんな生き物が世の中にいることはなんら珍しいことではない、しかしメドゥーサという魔物が看護師をやっているということは珍しいだろう
メドゥーサという魔物はプライドが高いことで有名で、誰かの看護をするなんて考えられないのだから…事実彼女もそのような性格で、病院でも患者との問題が多々あったらしい
そこで意識がなかった僕の看病に回されたらしい、意識が戻ったらまたトラブルになると思ったから変わる予定だったらしいが…
「…はぁ、アンタ…また薬飲まなかったのね?まったく、二年間意識なかったの自覚しなさいよね…ただでさえまだ身体を自由に動かせないんだから、アンタも早く動けるようになりたいでしょ?」
しかし彼女は意識が戻ってからも僕の看病をし続けた、二年間も看病をしてるうちにやりがいを感じて途中で投げ出したくなかったそうだ
「…いらない、身体も動けなくてもいい」
当時の僕は事故で一人生き残ったこと、事故のせいで身体がロクに動かせなかったことから自分の殻に閉じこもっていた…支給された薬も飲まなかったしご飯もロクに食べなかった
しかしそんな僕にもメアリーは世話することをやめなかった
「何言ってるのよ、そんなわけないでしょ?ほら、今からでも飲みなさいよね…それともなに、何かあるの?話聞いてあげるわよ?」
プライドが高いはずの彼女だが、僕のことを本当に心配してくれているのかベッドの隣に並んで寝たきりの僕に目線を合わせてそういってくれる
メドゥーサの気持ちは髪の蛇の様子で分かるというが、その髪の蛇も心配そうに僕に擦り寄ってくる
「…いい、薬が嫌いなだけ」
しかしそんな彼女にも当時の僕は反抗的な態度を取った、流石にカチンときたのかメアリーは僕に詰め寄ってこう叱った
「あのねぇ、好き嫌いの問題じゃないのよ!これを飲まないとアンタのせっかく治ってきてる身体が治らなくなっちゃうの!ようやく意識が回復してアンタの身体は確実に回復に向かってるのよ!アンタの身体は絶対治るの!いいから飲みなさい!」
ここで僕は初めてメアリーのメドゥーサらしいところを見た、患者に対する看護師さんの態度とは到底思えない、そんな強気な態度だった
そんな彼女に僕の気持ちが爆発した、知られたくない僕の本当の気持ちが…
「うるさいなぁ!どうせ僕の身体が治ったところで僕は一人ぼっちなんだぞ!大好きな母さんもいない!仕事で世話してるだけのメアリーに僕の気持ちが分かるか!?どうせ一人きりなら死んで母さん達のとこに行った方がいいんだ!」
「なっ…!」
そんな僕の言葉に、彼女は目を見開いた…その表情は驚きと悲しみと怒りと…色々なものが混じっている
そしてすぐに、僕の頬に鋭い痛みが走った…それは目の前の彼女からの平手打ちだということがしばらくしてから分かった
「あんたバカじゃないの!?あんたこそ何にもわかってないじゃない!」
そうして彼女は髪の蛇を逆立てて怒りの形相でそういった、目尻に涙を浮かべて…
「あたしはねぇ!仕事ってだけでアンタの世話をしてるわけじゃないの!アンタが好きだから!ちゃんと元気になって笑顔になって欲しいからアンタにうるさく言ってるのよ!その気持ちこそアンタに分かるの!?その為だったらアタシはなんでもする!アンタが望めば母親にだって妹にだって姉にだってなってやるわよ!一人ぼっちじゃないわよ!私がいるじゃない!」
僕はここで初めて、メアリーが僕のことをずっと想ってくれてたことを知った
「せっかく生き残ったのに…自分から死んじゃうなんて…悲しすぎるじゃないのよ…」
顔を伏せて、声を震わせて、髪の蛇をしおらせて…彼女はそういう。彼女を泣かせてしまった…ここで僕はようやくとんでもないことを言ってしまったんだと気付く
今まで僕を生かすために、僕を治す為に、僕の事を思って看病してきた彼女に対して最悪の侮辱だった…その結果彼女を泣かせてしまっている
「…ごめん…なさい…」
僕はその言葉しか出すことが出来なかった、そのときは色んな気持ちがぐるぐるしていて、とてもまともじゃなかった
「ねぇ…私じゃダメ…?私じゃアンタのママになれない…?寂しさを埋められないかしら…私じゃアンタを笑顔に出来ないの…?」
彼女は涙に声を震わせながらそう言う、意識が戻ってからほぼずっと彼女は僕の側にいてくれた…反抗的だった僕を見放さないで親身になってくれた
「私ね、自分でも分かってるの…こんな私の性格じゃまともに看護師になれないって…患者ともよく喧嘩したりしたし…でも、アンタは…アンタだけは…!運ばれてきてからずっと面倒見てきたアンタだけは、私の手で元気にしたいの…!だから、お願いだから…自分から死ぬなんて言わないでよぉ…」
そこでようやく僕は、自分の殻から出ることが出来た…こんなにも彼女が僕のことを想ってくれてるのに、事故で身体が動かないからとか両親がいなくなったからとかで閉じこもっているのが馬鹿馬鹿しくなった
「ね…メアリー…さっき、言ったことって…本当…?本当に、僕の母親になってくれる…?」
「なるわよぉ…ママにだって、お姉ちゃんにだってぇ…!アンタが死ぬなんて思わないなら…っ」
「メアリーは僕の側にずっといてくれる…?僕が元気になってからも、ずっと僕を好きでいてくれるの…?」
「当たり前でしょぉ…っ!」
「…うん、だったら…僕…ちゃんと、頑張る…死ぬなんてもう言わない」
「ぇ…?」
「メアリーが、ママで…恋人になってくれるって言うんだから…そこまで僕のことを想ってくれるなら、僕だってそれに応えたいから…ご飯もちゃんと食べるし、薬も飲むよ」
こうして僕とメアリーは患者と看護師さん、息子と母、そして恋人同士という関係になったのだ
…
そして数ヶ月経った今は順調に快復に進んでいる、前は全身が動かなかったのに今は上半身だけなら少しだけ動かせるようになった、身体の感覚はあるのに動かないというのは奇妙なものだ
しかし数ヶ月経ってようやく上半身だけとは、全身動いてちゃんと生活できるようになるまでどれだけかかることやら…
「ママぁ…」
「あーはいはい、甘えんぼさんねぇ…まったく、よしよし…♪」
しかし病人でいる間は目一杯メアリーに甘えられるから、ずっとこのままでもいいと思ったりしている…そんなこと言ったらメアリーにまた叩かれてしまうから言わないが
「ほらぁ、ご飯が終わったらお薬よ?いつも通り、飲ませてあげるわ♪」
「んー…」
メアリーは自分の口に錠剤を含むと、僕の唇を奪った。そうして僕の口内に蛇のような長い舌が侵入して薬を飲み込ませてくる
喉まで舌が伸びてきて薬を食道まで押し込んでくる、その過程で喉の粘膜という粘膜をメアリーの舌が蹂躙する
「じゅる…れろぉ…ちゅぷっ、ぢゅるぅ…っ♪」
「ぉ…ん…ぢゅぐ…じゅぷっ…ごくっ…」
舌を伝って溢れるメアリーの唾液と共に薬を呑み下すと、僕はしばらく喉のメアリーに蹂躙されるのを味わった
息が出来なくて苦しいけど、それ以上にメアリーを感じられてとても幸せな気持ちになって胸が満たされる
「じゅる…んふ、かぁわいい…っ♪」
そんな僕を見たメアリーが幸せそうな顔をしている、きっと僕も今幸せそうな顔をしているんだろう
「じゅぷっ…はぁい、お薬おしまい♪」
「うー…」
「そんな残念そうな顔しないの、全く…少し前まであんな薬飲まなかったのにね?」
「…だってメアリーが」
「あーはいはい、そうよねー私のせいよねー?私が口移しで飲ましてあげたらハマっちゃったのよねー♪」
ちょっと拗ねたような様子を見せるとメアリーが僕を抱き寄せてくれる、別に本気で拗ねたわけではないのは向こうも分かっているだろうし、一種の戯れだ
「うー…メアリぃ…ママぁ…」
「はいはいママよ、よしよし…大きい子供ね…♪」
メアリーに身体を預ける僕に、ぎゅっとメアリーが胸に抱きしめて頭を撫でてくれる…メアリーは見た目はずっと幼い感じだけども、僕よりもずっと大人だ
身体を蛇の身体でぐるぐると巻きつかれて、その小さな…控えめな胸に抱かれるとその優しさにずっと包まれていたくなる
頭を撫でられて優しく囁かれるとそのちょっとこそばゆい感覚にずっと身を委ねたくなる
メドゥーサという種族はプライドが高く強気で素直じゃないというのが世間でのイメージかもしれないが、実際は素直で優しいんだとメアリーを見てると分かる
…まぁ、僕以外の人の前じゃ確かにそんな感じなんだけどね
「メアリー、ねっ…アレして、アレ…」
「アレやるの?…うん、分かったわ」
そういってメアリーは二つに結んだ髪の蛇たちをわさわさとこちらの顔に寄せる、蛇たちは待ってましたと言わんばかりの歓喜の顔をする
そうして蛇たちがぺたりと顔に巻きついてくる、ひんやりとした身体が気持ちいい
「…ほら、気持ちいいかしら?」
「うん…メアリーの髪、好きぃ…」
「…今まで私の蛇の髪を褒める人なんていなかったから、アンタの気持ちは嬉しいんだけどね?その、ちょっと変よ…?」
「メアリーは、こういうの…やだ?」
「そんなわけないじゃない!周りから見たらちょっと変かもしれないけど、私はそんなアンタが好きだから…♪」
そういってメアリーが僕に軽い口づけをする、そして慈しむような眼差しで僕のことを撫でた
「うぅ〜…ママぁ…っ」
「あらあら、甘えんぼさんモードね?いいのよ、いーっぱい私に、私だけに甘えなさいよね…♪私はアンタだけのママなんだから…♪」
しゅりしゅると僕の身体に巻きついたメアリーの身体がぎゅっと抱きしめてくれる、僕はメアリーのその控えめな胸に顔を埋めてスリスリとして感触を味わう
「もぉ…おっぱい欲しくなっちゃったの?しょうがない子ね、ほら…♪」
小さいながらも確かにある胸の膨らみを楽しんでいたらメアリーがナース服の胸元のボタンを外して、胸元だけをはだけさせて僕の前に晒した
自己主張の少ない、慎ましい双丘に僕は堪らずムシャぶりつく…そんな僕をメアリーは優しく受け入れてくれた
「そんながっつかなくたって私は逃げないわよ…そう、いーっぱいちゅーちゅーしていいのよ…♪私の小さいから、満足できないかもしれないけど…」
「ママの…好きだよ、ママのがいいんだ…ちゅる…っ」
「ぁんっ♪そ、そんなに吸っても…おっぱい出ないわよぉ…♪やだ、感じちゃう…♪ん…っ♪」
僕が吸うごとにメアリーの身体がピクピクと震える、そんな様子を見ていると僕の下半身がムクムクと欲情し始めてきた
身体はメアリーにぐるぐるされていて、その下半身がメアリーの身体に押し当たってしまうのでメアリーにすぐに気づかれてしまう
「あら?…何よ、アンタもえっちな気分になっちゃったんじゃないの…♪」
「あ、メアリー…」
「ふふ、私に興奮しちゃったんでしょ…♪いけない子なんだから…♪」
メアリーが僕をいやらしい妖艶な瞳で見つめる、目が逢うと僕の身体は首から上以外が事故から目覚めてすぐの時のように動かなくなってしまった
「アンタ、動けなくなってえっちに攻められるの好きなのよね…♪いいわ、私も興奮してるし…ゆっくり気持ち良くしてあげるわ…♪」
メアリーの指先が僕の身体を蛇のようにゆっくりと這った、その箇所からぞわぞわとした快感が身体に広がっていく
首筋から鎖骨を伝って胸元へ、そして脇腹から下半身の怒張したモノまでゆっくりねっとりとメアリーの指が這ってくる
「んぅ…め、ありぃ…っ…」
「ふふ、気持ちいいかしら?ほら、首から先は固めてないから…おっぱいちゅーちゅーってしてなさいね…♪」
そうしてゆっくりと這ってきたメアリーの指先が僕の下半身に触れた、電流が流れたような痺れるような快楽に身体をくねらせたくなるが身体が動かないためそうすることができない
そんなもどかしさすら今は快楽に変わっていく、そのままメアリーは下半身のモノを握るとゆっくりとねっとりと上下に動かし始める
すでに先走り汁が溢れ出しており、動かすごとににちゃりと水音が鳴る…メアリーのなすがままに僕はその快楽を受け入れた
「まだ始めたばっかなのに、もうこんなになってる…いやらしいんだぁ…♪ママに興奮しちゃったんのよね…?ママのおっぱいでえっちになっちゃったのよね…♪」
「うぅ…ママ…ママ…っ」
「うんうん♪ママ、ママって♪おっぱいに甘えて、おちんちん気持ち良くなりたいよーってなっちゃってるのよね♪いいのよ、ママでいっぱいえっちになってね♪動けないアンタが気持ち良くぴゅっぴゅできるように、しこしこ〜♪ってしてあげるから♪」
絡みつくような動きでメアリーの手の動きが早まった、にちゅにちゅと粘膜の擦れる音が大きくなって頭が焼き焦げるような快楽の波が襲いかかってくる
「ぅあっ…ま、ママぁ…っ」
「ママのおてて気持ちいいかしら?気持ちいいわよね♪おちんちんからびゅーびゅーしたいよーってビクビクしてるもんね♪うんうん♪いつでもぴゅっぴゅしていいんだから♪遠慮しないでいーっぱいおしゃせーぴゅるぴゅるしていいのよ♪」
「ぅ、うぅ〜…っ、ママ…っ!」
動かない体では力を込めて堪えることもできなかった、僕は快楽の思うがままメアリーの手に精液を大量に吐き出した
「ぁんっ♪いっぱい出たぁ…♪うんうん、ぴゅっぴゅー♪全部最後までぴゅっぴゅしちゃいなさいよね♪ほらぁ、ぴゅっぴゅー♪ぴゅるぴゅる♪びゅーびゅー♪たまたまに入ってるのぜんぶ、ぜーんぶ出しちゃいなさいよね♪ぴゅっぴゅくぴゅ〜♪ぴゅるる〜♪」
「あぅぅ…はぁ、はぁ…っ」
「濃ゆいせーえきいっぱい出たわね♪ママのおててにたくさんおしゃせーできてえらいわよ♪よしよし♪いいこいいこ♪」
全て出し切って身体をだらんとメアリーに預けた僕を、メアリーが笑顔で褒めてくれる…射精と同時に身体が動くようになったので、僕はメアリーの胸にぎゅっと抱きついて顔を埋める
「あら…うんうん、疲れちゃったわよね…♪よしよし…このまま寝ちゃっていいわよ…♪夜の食事になったら起こしてあげるから…ほら、ママのおっぱい吸っておねんねしましょうね〜…♪」
「メアリーママぁ…」
「…大丈夫よ、ママも一緒にねんねしてあげるから…どこにもいかないから、安心して眠っちゃいなさいよね…♪」
射精した疲れからかすぐに睡魔が襲ってくる、メアリーをもっと感じていたくてぎゅっと抱きしめてぐずる僕をメアリーが優しく頭を撫でてくれる
そして手が背中に回されて、間隔良く優しく背中をポンポンとされると僕はすぐに夢の世界へと旅立ってしまうことになった
…
「ねぇ…アンタは身体が治ったらしたいこととかあるの?」
僕がいくらか眠ってからご飯に起こされて、食事を終えたところでのんびりしているとメアリーはそんなことを聞いてきた
「んー…特に無いかなぁ、でも身体が動くようになったとしてしばらくはリハビリでしょ?」
「それはそうだけど…ほら、何か目標があると頑張れるじゃない」
「メアリーが側にいてくれるならいくらでも頑張れるよ」
僕がそういうとメアリーの顔が赤くなる、髪の蛇たちもざわざわと揺らめいた…その様子はとても可愛らくて思わず抱きしめたくなった
「もぉ…そういうこと言って、嬉しいけどぉ…」
「あ…無いこともないかな、やりたいこと」
少し考えてみると、身体が治ったらやりたいことを思い出した…これは絶対にしないといけないことだ
「何よ、あるなら最初から言いなさいよね。で、何なの?」
「メアリーと一緒に色んなところに行きたいな、今までは病院の中だけだったし…」
今まで車椅子に乗ってメアリーと病院の敷地内を散歩することはあったが、外の世界をメアリーと見てみたい…メアリーと一緒に色んなことをしてみたい
「ふふ、そうね…身体が治ったらいーっぱいデートしましょうね♪今からでも考えといた方がいいかしら?」
「まだ気が早いんじゃないかな」
「早く準備して悪いなんてことないもの、アンタと一緒に楽しめるところいっぱい探すわね♪まずは遊園地でしょ?水族館だっていいし、ちょっとピクニックに行くだけでも楽しそうね!退院したらたくさん色んなところに行きましょう♪時間はたっぷりあるんだから♪」
「あ…でも僕が退院したらメアリーとは中々会えなくなるんじゃ…」
そうだ、メアリーには看護師の仕事がある…そういうことを考えると退院したあとメアリーに会える日が少なくなるのではないだろうか
「ああ、それは大丈夫よ?アンタ身寄りがないでしょ、だから私が正式な保護者になったの!ちゃんと書類も出してあるんだから!ちゃんとしたママになるのよ♪アンタが退院したら看護師のお仕事はやめちゃうし、これからもずっと一緒よ♪」
「え、やめちゃっていいの?」
「いいのよ、アンタがいないのに看護師の仕事なんてつまらないもの!お金だって今までの蓄えがあるし、アンタの保険のお金もあるからしばらくは心配いらないわ♪アンタは何も心配しないで、少しづつ進んでいけばいいのよ?まずは一緒に出かけることからはじめましょ?」
「うん…メアリーと、ママと一緒ならきっとどこだって楽しいよ」
「えへへ、それじゃあ早く身体を治しちゃわないとね?これからも一層気合を入れて看病してあげる♪」
…
僕がこの病院で寝たきりになってしまってからもう数ヶ月が経った、いや看護婦さんの話によるとその前に二年間意識がなかったって話だったから実際にはもっとだ
何でこんなことになったのか、僕の最後の記憶は親と車で出かけたことだけだった…途中から意識がなくなって気がついたら病院で目覚めて二年が経っていた
看護婦さんから聞いた話によると不幸にも車で事故が起きて、両親は即死…重症の僕だけが運ばれたらしい
「何よアンタ…また薬飲んでないんだから」
そういって病室に入ってきた彼女が件の看護師さん、僕が運ばれた時からずっと付きっ切りで看病をしてくれたのだとか
実際僕は二年間意識がなかったから、僕にしてみれば数ヶ月の付き合いなのだが…まぁそれだけあれば男女が結ばれるのは別に変ではない
看護師さんの彼女と、患者の僕は…お互いに両思いで結ばれていた
「うん…メアリーに飲ませてもらいたくて…」
「もぉ…世話の焼ける子だこと、しょうがないわね…とりあえずご飯持ってきたから食べさせてあげるわね。お薬はその後飲ませてあげる♪」
ただ僕と彼女の関係はただの男女関係じゃなくて…
「ほら、お口あ〜んしなさい。ママが食べさせてあげるわ♪」
「うん…あーん」
母親と息子としての…母子関係にもなっている
…
さてどうして僕と彼女はそういう関係になったのか、それは僕が目を覚ました時まで遡る
「よかった…大丈夫?アンタ、二年間ずっと意識がなかったのよ?」
そんな言葉を掛けられて初めて彼女を見たときは意識が朧げながら驚いたことをよく覚えている、何故ならば彼女の姿が僕の知っている看護師さんとはかけ離れていたからだ、いや格好はたしかにナース服だったのだけど…
蛇…第一印象はそれだった。二つに結んだ水色の髪が数匹の畝る蛇になっていて、琥珀のような綺麗な瞳に、下半身は人間のものではなく長い蛇の身体を持つ彼女は自分のことをメドゥーサだと言った、見た目から推測するに多分僕よりかずっと幼く見える
魔物…そんな生き物が世の中にいることはなんら珍しいことではない、しかしメドゥーサという魔物が看護師をやっているということは珍しいだろう
メドゥーサという魔物はプライドが高いことで有名で、誰かの看護をするなんて考えられないのだから…事実彼女もそのような性格で、病院でも患者との問題が多々あったらしい
そこで意識がなかった僕の看病に回されたらしい、意識が戻ったらまたトラブルになると思ったから変わる予定だったらしいが…
「…はぁ、アンタ…また薬飲まなかったのね?まったく、二年間意識なかったの自覚しなさいよね…ただでさえまだ身体を自由に動かせないんだから、アンタも早く動けるようになりたいでしょ?」
しかし彼女は意識が戻ってからも僕の看病をし続けた、二年間も看病をしてるうちにやりがいを感じて途中で投げ出したくなかったそうだ
「…いらない、身体も動けなくてもいい」
当時の僕は事故で一人生き残ったこと、事故のせいで身体がロクに動かせなかったことから自分の殻に閉じこもっていた…支給された薬も飲まなかったしご飯もロクに食べなかった
しかしそんな僕にもメアリーは世話することをやめなかった
「何言ってるのよ、そんなわけないでしょ?ほら、今からでも飲みなさいよね…それともなに、何かあるの?話聞いてあげるわよ?」
プライドが高いはずの彼女だが、僕のことを本当に心配してくれているのかベッドの隣に並んで寝たきりの僕に目線を合わせてそういってくれる
メドゥーサの気持ちは髪の蛇の様子で分かるというが、その髪の蛇も心配そうに僕に擦り寄ってくる
「…いい、薬が嫌いなだけ」
しかしそんな彼女にも当時の僕は反抗的な態度を取った、流石にカチンときたのかメアリーは僕に詰め寄ってこう叱った
「あのねぇ、好き嫌いの問題じゃないのよ!これを飲まないとアンタのせっかく治ってきてる身体が治らなくなっちゃうの!ようやく意識が回復してアンタの身体は確実に回復に向かってるのよ!アンタの身体は絶対治るの!いいから飲みなさい!」
ここで僕は初めてメアリーのメドゥーサらしいところを見た、患者に対する看護師さんの態度とは到底思えない、そんな強気な態度だった
そんな彼女に僕の気持ちが爆発した、知られたくない僕の本当の気持ちが…
「うるさいなぁ!どうせ僕の身体が治ったところで僕は一人ぼっちなんだぞ!大好きな母さんもいない!仕事で世話してるだけのメアリーに僕の気持ちが分かるか!?どうせ一人きりなら死んで母さん達のとこに行った方がいいんだ!」
「なっ…!」
そんな僕の言葉に、彼女は目を見開いた…その表情は驚きと悲しみと怒りと…色々なものが混じっている
そしてすぐに、僕の頬に鋭い痛みが走った…それは目の前の彼女からの平手打ちだということがしばらくしてから分かった
「あんたバカじゃないの!?あんたこそ何にもわかってないじゃない!」
そうして彼女は髪の蛇を逆立てて怒りの形相でそういった、目尻に涙を浮かべて…
「あたしはねぇ!仕事ってだけでアンタの世話をしてるわけじゃないの!アンタが好きだから!ちゃんと元気になって笑顔になって欲しいからアンタにうるさく言ってるのよ!その気持ちこそアンタに分かるの!?その為だったらアタシはなんでもする!アンタが望めば母親にだって妹にだって姉にだってなってやるわよ!一人ぼっちじゃないわよ!私がいるじゃない!」
僕はここで初めて、メアリーが僕のことをずっと想ってくれてたことを知った
「せっかく生き残ったのに…自分から死んじゃうなんて…悲しすぎるじゃないのよ…」
顔を伏せて、声を震わせて、髪の蛇をしおらせて…彼女はそういう。彼女を泣かせてしまった…ここで僕はようやくとんでもないことを言ってしまったんだと気付く
今まで僕を生かすために、僕を治す為に、僕の事を思って看病してきた彼女に対して最悪の侮辱だった…その結果彼女を泣かせてしまっている
「…ごめん…なさい…」
僕はその言葉しか出すことが出来なかった、そのときは色んな気持ちがぐるぐるしていて、とてもまともじゃなかった
「ねぇ…私じゃダメ…?私じゃアンタのママになれない…?寂しさを埋められないかしら…私じゃアンタを笑顔に出来ないの…?」
彼女は涙に声を震わせながらそう言う、意識が戻ってからほぼずっと彼女は僕の側にいてくれた…反抗的だった僕を見放さないで親身になってくれた
「私ね、自分でも分かってるの…こんな私の性格じゃまともに看護師になれないって…患者ともよく喧嘩したりしたし…でも、アンタは…アンタだけは…!運ばれてきてからずっと面倒見てきたアンタだけは、私の手で元気にしたいの…!だから、お願いだから…自分から死ぬなんて言わないでよぉ…」
そこでようやく僕は、自分の殻から出ることが出来た…こんなにも彼女が僕のことを想ってくれてるのに、事故で身体が動かないからとか両親がいなくなったからとかで閉じこもっているのが馬鹿馬鹿しくなった
「ね…メアリー…さっき、言ったことって…本当…?本当に、僕の母親になってくれる…?」
「なるわよぉ…ママにだって、お姉ちゃんにだってぇ…!アンタが死ぬなんて思わないなら…っ」
「メアリーは僕の側にずっといてくれる…?僕が元気になってからも、ずっと僕を好きでいてくれるの…?」
「当たり前でしょぉ…っ!」
「…うん、だったら…僕…ちゃんと、頑張る…死ぬなんてもう言わない」
「ぇ…?」
「メアリーが、ママで…恋人になってくれるって言うんだから…そこまで僕のことを想ってくれるなら、僕だってそれに応えたいから…ご飯もちゃんと食べるし、薬も飲むよ」
こうして僕とメアリーは患者と看護師さん、息子と母、そして恋人同士という関係になったのだ
…
そして数ヶ月経った今は順調に快復に進んでいる、前は全身が動かなかったのに今は上半身だけなら少しだけ動かせるようになった、身体の感覚はあるのに動かないというのは奇妙なものだ
しかし数ヶ月経ってようやく上半身だけとは、全身動いてちゃんと生活できるようになるまでどれだけかかることやら…
「ママぁ…」
「あーはいはい、甘えんぼさんねぇ…まったく、よしよし…♪」
しかし病人でいる間は目一杯メアリーに甘えられるから、ずっとこのままでもいいと思ったりしている…そんなこと言ったらメアリーにまた叩かれてしまうから言わないが
「ほらぁ、ご飯が終わったらお薬よ?いつも通り、飲ませてあげるわ♪」
「んー…」
メアリーは自分の口に錠剤を含むと、僕の唇を奪った。そうして僕の口内に蛇のような長い舌が侵入して薬を飲み込ませてくる
喉まで舌が伸びてきて薬を食道まで押し込んでくる、その過程で喉の粘膜という粘膜をメアリーの舌が蹂躙する
「じゅる…れろぉ…ちゅぷっ、ぢゅるぅ…っ♪」
「ぉ…ん…ぢゅぐ…じゅぷっ…ごくっ…」
舌を伝って溢れるメアリーの唾液と共に薬を呑み下すと、僕はしばらく喉のメアリーに蹂躙されるのを味わった
息が出来なくて苦しいけど、それ以上にメアリーを感じられてとても幸せな気持ちになって胸が満たされる
「じゅる…んふ、かぁわいい…っ♪」
そんな僕を見たメアリーが幸せそうな顔をしている、きっと僕も今幸せそうな顔をしているんだろう
「じゅぷっ…はぁい、お薬おしまい♪」
「うー…」
「そんな残念そうな顔しないの、全く…少し前まであんな薬飲まなかったのにね?」
「…だってメアリーが」
「あーはいはい、そうよねー私のせいよねー?私が口移しで飲ましてあげたらハマっちゃったのよねー♪」
ちょっと拗ねたような様子を見せるとメアリーが僕を抱き寄せてくれる、別に本気で拗ねたわけではないのは向こうも分かっているだろうし、一種の戯れだ
「うー…メアリぃ…ママぁ…」
「はいはいママよ、よしよし…大きい子供ね…♪」
メアリーに身体を預ける僕に、ぎゅっとメアリーが胸に抱きしめて頭を撫でてくれる…メアリーは見た目はずっと幼い感じだけども、僕よりもずっと大人だ
身体を蛇の身体でぐるぐると巻きつかれて、その小さな…控えめな胸に抱かれるとその優しさにずっと包まれていたくなる
頭を撫でられて優しく囁かれるとそのちょっとこそばゆい感覚にずっと身を委ねたくなる
メドゥーサという種族はプライドが高く強気で素直じゃないというのが世間でのイメージかもしれないが、実際は素直で優しいんだとメアリーを見てると分かる
…まぁ、僕以外の人の前じゃ確かにそんな感じなんだけどね
「メアリー、ねっ…アレして、アレ…」
「アレやるの?…うん、分かったわ」
そういってメアリーは二つに結んだ髪の蛇たちをわさわさとこちらの顔に寄せる、蛇たちは待ってましたと言わんばかりの歓喜の顔をする
そうして蛇たちがぺたりと顔に巻きついてくる、ひんやりとした身体が気持ちいい
「…ほら、気持ちいいかしら?」
「うん…メアリーの髪、好きぃ…」
「…今まで私の蛇の髪を褒める人なんていなかったから、アンタの気持ちは嬉しいんだけどね?その、ちょっと変よ…?」
「メアリーは、こういうの…やだ?」
「そんなわけないじゃない!周りから見たらちょっと変かもしれないけど、私はそんなアンタが好きだから…♪」
そういってメアリーが僕に軽い口づけをする、そして慈しむような眼差しで僕のことを撫でた
「うぅ〜…ママぁ…っ」
「あらあら、甘えんぼさんモードね?いいのよ、いーっぱい私に、私だけに甘えなさいよね…♪私はアンタだけのママなんだから…♪」
しゅりしゅると僕の身体に巻きついたメアリーの身体がぎゅっと抱きしめてくれる、僕はメアリーのその控えめな胸に顔を埋めてスリスリとして感触を味わう
「もぉ…おっぱい欲しくなっちゃったの?しょうがない子ね、ほら…♪」
小さいながらも確かにある胸の膨らみを楽しんでいたらメアリーがナース服の胸元のボタンを外して、胸元だけをはだけさせて僕の前に晒した
自己主張の少ない、慎ましい双丘に僕は堪らずムシャぶりつく…そんな僕をメアリーは優しく受け入れてくれた
「そんながっつかなくたって私は逃げないわよ…そう、いーっぱいちゅーちゅーしていいのよ…♪私の小さいから、満足できないかもしれないけど…」
「ママの…好きだよ、ママのがいいんだ…ちゅる…っ」
「ぁんっ♪そ、そんなに吸っても…おっぱい出ないわよぉ…♪やだ、感じちゃう…♪ん…っ♪」
僕が吸うごとにメアリーの身体がピクピクと震える、そんな様子を見ていると僕の下半身がムクムクと欲情し始めてきた
身体はメアリーにぐるぐるされていて、その下半身がメアリーの身体に押し当たってしまうのでメアリーにすぐに気づかれてしまう
「あら?…何よ、アンタもえっちな気分になっちゃったんじゃないの…♪」
「あ、メアリー…」
「ふふ、私に興奮しちゃったんでしょ…♪いけない子なんだから…♪」
メアリーが僕をいやらしい妖艶な瞳で見つめる、目が逢うと僕の身体は首から上以外が事故から目覚めてすぐの時のように動かなくなってしまった
「アンタ、動けなくなってえっちに攻められるの好きなのよね…♪いいわ、私も興奮してるし…ゆっくり気持ち良くしてあげるわ…♪」
メアリーの指先が僕の身体を蛇のようにゆっくりと這った、その箇所からぞわぞわとした快感が身体に広がっていく
首筋から鎖骨を伝って胸元へ、そして脇腹から下半身の怒張したモノまでゆっくりねっとりとメアリーの指が這ってくる
「んぅ…め、ありぃ…っ…」
「ふふ、気持ちいいかしら?ほら、首から先は固めてないから…おっぱいちゅーちゅーってしてなさいね…♪」
そうしてゆっくりと這ってきたメアリーの指先が僕の下半身に触れた、電流が流れたような痺れるような快楽に身体をくねらせたくなるが身体が動かないためそうすることができない
そんなもどかしさすら今は快楽に変わっていく、そのままメアリーは下半身のモノを握るとゆっくりとねっとりと上下に動かし始める
すでに先走り汁が溢れ出しており、動かすごとににちゃりと水音が鳴る…メアリーのなすがままに僕はその快楽を受け入れた
「まだ始めたばっかなのに、もうこんなになってる…いやらしいんだぁ…♪ママに興奮しちゃったんのよね…?ママのおっぱいでえっちになっちゃったのよね…♪」
「うぅ…ママ…ママ…っ」
「うんうん♪ママ、ママって♪おっぱいに甘えて、おちんちん気持ち良くなりたいよーってなっちゃってるのよね♪いいのよ、ママでいっぱいえっちになってね♪動けないアンタが気持ち良くぴゅっぴゅできるように、しこしこ〜♪ってしてあげるから♪」
絡みつくような動きでメアリーの手の動きが早まった、にちゅにちゅと粘膜の擦れる音が大きくなって頭が焼き焦げるような快楽の波が襲いかかってくる
「ぅあっ…ま、ママぁ…っ」
「ママのおてて気持ちいいかしら?気持ちいいわよね♪おちんちんからびゅーびゅーしたいよーってビクビクしてるもんね♪うんうん♪いつでもぴゅっぴゅしていいんだから♪遠慮しないでいーっぱいおしゃせーぴゅるぴゅるしていいのよ♪」
「ぅ、うぅ〜…っ、ママ…っ!」
動かない体では力を込めて堪えることもできなかった、僕は快楽の思うがままメアリーの手に精液を大量に吐き出した
「ぁんっ♪いっぱい出たぁ…♪うんうん、ぴゅっぴゅー♪全部最後までぴゅっぴゅしちゃいなさいよね♪ほらぁ、ぴゅっぴゅー♪ぴゅるぴゅる♪びゅーびゅー♪たまたまに入ってるのぜんぶ、ぜーんぶ出しちゃいなさいよね♪ぴゅっぴゅくぴゅ〜♪ぴゅるる〜♪」
「あぅぅ…はぁ、はぁ…っ」
「濃ゆいせーえきいっぱい出たわね♪ママのおててにたくさんおしゃせーできてえらいわよ♪よしよし♪いいこいいこ♪」
全て出し切って身体をだらんとメアリーに預けた僕を、メアリーが笑顔で褒めてくれる…射精と同時に身体が動くようになったので、僕はメアリーの胸にぎゅっと抱きついて顔を埋める
「あら…うんうん、疲れちゃったわよね…♪よしよし…このまま寝ちゃっていいわよ…♪夜の食事になったら起こしてあげるから…ほら、ママのおっぱい吸っておねんねしましょうね〜…♪」
「メアリーママぁ…」
「…大丈夫よ、ママも一緒にねんねしてあげるから…どこにもいかないから、安心して眠っちゃいなさいよね…♪」
射精した疲れからかすぐに睡魔が襲ってくる、メアリーをもっと感じていたくてぎゅっと抱きしめてぐずる僕をメアリーが優しく頭を撫でてくれる
そして手が背中に回されて、間隔良く優しく背中をポンポンとされると僕はすぐに夢の世界へと旅立ってしまうことになった
…
「ねぇ…アンタは身体が治ったらしたいこととかあるの?」
僕がいくらか眠ってからご飯に起こされて、食事を終えたところでのんびりしているとメアリーはそんなことを聞いてきた
「んー…特に無いかなぁ、でも身体が動くようになったとしてしばらくはリハビリでしょ?」
「それはそうだけど…ほら、何か目標があると頑張れるじゃない」
「メアリーが側にいてくれるならいくらでも頑張れるよ」
僕がそういうとメアリーの顔が赤くなる、髪の蛇たちもざわざわと揺らめいた…その様子はとても可愛らくて思わず抱きしめたくなった
「もぉ…そういうこと言って、嬉しいけどぉ…」
「あ…無いこともないかな、やりたいこと」
少し考えてみると、身体が治ったらやりたいことを思い出した…これは絶対にしないといけないことだ
「何よ、あるなら最初から言いなさいよね。で、何なの?」
「メアリーと一緒に色んなところに行きたいな、今までは病院の中だけだったし…」
今まで車椅子に乗ってメアリーと病院の敷地内を散歩することはあったが、外の世界をメアリーと見てみたい…メアリーと一緒に色んなことをしてみたい
「ふふ、そうね…身体が治ったらいーっぱいデートしましょうね♪今からでも考えといた方がいいかしら?」
「まだ気が早いんじゃないかな」
「早く準備して悪いなんてことないもの、アンタと一緒に楽しめるところいっぱい探すわね♪まずは遊園地でしょ?水族館だっていいし、ちょっとピクニックに行くだけでも楽しそうね!退院したらたくさん色んなところに行きましょう♪時間はたっぷりあるんだから♪」
「あ…でも僕が退院したらメアリーとは中々会えなくなるんじゃ…」
そうだ、メアリーには看護師の仕事がある…そういうことを考えると退院したあとメアリーに会える日が少なくなるのではないだろうか
「ああ、それは大丈夫よ?アンタ身寄りがないでしょ、だから私が正式な保護者になったの!ちゃんと書類も出してあるんだから!ちゃんとしたママになるのよ♪アンタが退院したら看護師のお仕事はやめちゃうし、これからもずっと一緒よ♪」
「え、やめちゃっていいの?」
「いいのよ、アンタがいないのに看護師の仕事なんてつまらないもの!お金だって今までの蓄えがあるし、アンタの保険のお金もあるからしばらくは心配いらないわ♪アンタは何も心配しないで、少しづつ進んでいけばいいのよ?まずは一緒に出かけることからはじめましょ?」
「うん…メアリーと、ママと一緒ならきっとどこだって楽しいよ」
「えへへ、それじゃあ早く身体を治しちゃわないとね?これからも一層気合を入れて看病してあげる♪」
…
16/08/03 17:33更新 / ミドリマメ