デーモンメール
目の前にある二つの男女の遺影に手を合わせて、御線香を炊く
ついこの間、俺…恋染(こいそ)フミヤの両親が他界した…目の前にある二つの遺影は両親のものだ
俺は一人っ子だった、つまりはもう俺に家族がいない…ということになる
「…はぁ、なんで俺を置いて死んじゃったんだよ…」
死因は交通事故によるものだと聞いた、親は同じ会社で働いていたので車で一緒に出勤をしていたところを…といったところだ
頼れる親戚も俺にはいない、まだ俺は学生だ…一人で生きていくには若過ぎるのではないだろうか?
なぜこの世界はこんなにも辛いのだろう、これならばいっそのこと死んで両親の元へ行った方が良いのではないか
「…そう、かもな」
俺は遺影に焚いた御線香が燃え尽きるのを見届けて、自分の部屋に戻った
部屋についてパソコンを立ち上げる、遺書というのを手で書くのも面倒臭い…パソコンに打ち込んでおこう
インターネットは繋がっているが、親が死んでお金を払う人がいないのでじきに止まるだろう
俺は最後にパソコンに届いているメールを確認することにした、メールフォームを開くと一件だけ新着で届いている
「…なんだこれ、迷惑メール…?」
件名には悪魔を信じますか?…と書かれている、何か怪しい迷惑メールのようだ
俺は最近巷で噂にやっている、「デーモンメール」という都市伝説を思い出した
いつの間にか届いているメールで、そのメールが届くと悪魔が現れて魔界へと連れ去ってしまう…という、まぁ普通ならば信じられないような話だ
「もしかして、これが?」
もしそうだとしたら、俺の元に悪魔が…いやなんて非現実的な!悪魔なんてこの世に存在するはずがない
しかし、どうせ死ぬつもりなのだから…その前に検証をしてみてもいいかも知れない
悪魔、という存在が本当にやってきてきたら…俺を死なせてくれるのではないだろうか?ならどっちにしろ死ぬことに変わりはない、ダメで元々…俺はメールを開いた
「…あれ、これは…」
開くと本文には、「はい」と「いいえ」と書かれていた…どうやらクリックで答えられるようだ
「…はい、っと」
カチッと「はい」をクリックすると…急にパソコンの画面が真っ黒になった
「はぁ…?」
何かヤバいウイルスでも感染したのだろうか、ともかくやはり「デーモンメール」などというものは存在しなかったということだ
パソコンは黒い画面のまま反応がない、動いている様ではあるのだが…しかしこれで今はパソコンで遺書を書くことが出来なくなった
…仕方ない、手書きで遺書を書くかとパソコンから目を離した瞬間にパソコンから眩い閃光が走った
「わぁっ!?」
あまりの眩しさに俺は目を閉じ、驚いて尻餅をついた
「いたた…」
光が収まり、尻を摩りながら俺は目を開けた
そこには…
「…っ、っ!?」
「人間よ、よくぞ我を呼び出した…褒めてやろう」
深い紫色の長い髪から捩れた二本の角が伸び、青い肌の整った顔に色を反転させたような黒と赤の目
スタイルの良い豊満な体には申し訳程度に隠すような蝙蝠みたいな服を着て…その後ろからは黒い羽や尻尾が生えている
そんな、まるで悪魔のような美しい美貌の女性が佇んで俺を見下ろしていた
「あ、あ…悪魔だ…」
本来ならば、おかしな格好の女性…のはずだが彼女の出すオーラが俺の本能に教えてくれる、人間より強大な力を持つ者だと
「ふふ、そうだ…悪魔さ」
唇を舌で舐める動作一つで、俺の体は萎縮する程の威圧感を感じる…本物だ
「え、あっ…その、俺…」
「そう怯えるな、とって食うわけではない…人食は流行らぬからな」
微笑を浮かべる彼女は俺の様子を見て、少しだけ威圧感を無くしてくれたようだった
「我を呼び出したのだ、望みを言え…悪魔の契約を交わそう」
「あの、だったら…俺を…殺して…」
「そうか、では契約を…って、は?」
俺が告げると、彼女がぽかーんとした表情で止まった
「待て…我の聞き間違いか、今殺してと聞こえたが…」
「あぁ…殺して、ほしいんだ…悪魔さんなら、簡単だろ…?」
俺が再びそう告げると、彼女は急にうろたえ始めた
「み、見たところまだ若い身空ではないか?し、死に急ぐには早いだろう?まだこれからの人生で楽しいことが沢山あるはずだろう、なっ?」
「いや…もう良いんだ、親が死んだから…もう一人ぼっちだし…どうせなら俺も両親の所へ…」
突然彼女は俺の身体を抱き寄せて、俺の身体をキツく抱き締めた…あぁ柔らかくて暖かくて気持ちいいなぁ
「ば、馬鹿者!し、死ぬなんて言うな…っ!つ、辛かったのだろう…悲しかったのだろう、だが、そんなっ…簡単に死ぬなんて言うなっ!」
「え、あ…」
泣いていた、俺の身体を強く抱き締めている彼女の目尻には涙が浮かんでいた
「あ、あの…泣かないで…」
「な、泣いてなどない…!」
目を手で擦り、涙を拭く彼女…何故彼女はこんなにも親身になってくれているのだろうか
「んん…こほん、我はデーモン…悪魔だ。人が堕落する姿を見るのは好きだが…人が死ぬのを見るのは好かぬ、だから我にお前は殺せぬ」
「そう…か」
「だが、お前を…お前が生きようと思わせることはできる、と思う。だから、我に少しだけお前の時間をくれないか…?」
どうせ死ぬのなら時間なんて関係ない、だったら少しくらい彼女に時間を割いても問題ないだろう
「…わかったよ、どうせ死ぬんだったら…時間くらい…」
「そ、そうか!ふふっ…絶対にお前の考えを変えてみせるからな♪」
彼女はにっこりと笑ってそういった、その笑顔は悪魔的威圧感を感じさせない乙女のような笑顔で…胸がドクン、と大きく高鳴った様な気がした
「いつまでもお前、と呼ぶのはムードに欠けるな…名は何という?我はデーモンのクロエだ」
「…フミヤ、恋染フミヤ…」
「そうか、フミヤか…良い名だな」
デーモンのクロエさんは、抱き締めたまま俺をベッドまで運んだ
「あ、あの…一体何が…?」
「ふふっ…もう絶対に、死にたいなんて言わせないようにしてやる♪」
クロエさんが俺の身体の上に乗っかる、身体にクロエさんの豊満な胸が押し付けられて気持ちいい
「キスは、初めてか?」
「え、ぁ…」
「ふふ、初めてなのだな…我もだ♪」
突如として唇を何か柔らかいもので塞がれた、目の前にはクロエさんの整った顔がある…
「んっ…ちゅっ、じゅぅ…っ♪」
「ぁっ…ん、ちぅ…ぢゅる…」
唇を吸い付くように、クロエさんの柔らかい唇が俺の唇を貪る…これが、キス…
「どうだ…初めての、キスは…?」
「な、なんか…口から力を吸い取られてる感じ…気持ちよかった…」
「我も…気持ちよかったぞ♪」
またにっこりと笑うクロエさんに、胸が高鳴る…なんだろうこの胸の動悸は
「ほら、我の心臓も…ドキドキしておるだろう?」
「う…あ、凄っ…」
クロエさんが俺の手を取り、その豊満な胸に押し付けた…柔らかくて、でも押し返すような不思議な感じだ
そして、その上からでも分かるくらいに…クロエさんもドキドキしている
「ふふ、おっぱいが好きなのか?」
「き、嫌いじゃない…」
手を動かすと自由に形を変える柔らかい胸の感触に夢中になっていると、愛しむような柔らかい笑みを浮かべたクロエさんにそう言われた
「フミヤ…さぁ、本番はここからだ♪」
「えっ…」
これよりももっと凄いのが、待っていたと言うのか…既に俺の頭からは「死にたい」などという考えは抜けていて、この身体を貪り尽くしたいという劣情でいっぱいだった
「ほらここ…我の大事なところだ、もう準備は出来ているぞっ♪」
「ぅ…わぁ…」
クロエさんが申し訳程度に局部を隠していた布をずらすと、そこからは既に愛液が滴りいやらしく糸を引いた
「フミヤのも…ふふ、準備万端だな♪」
「わっ、ぬ…脱がしちゃ…」
ズボンを取っ払われて、先ほどのキスでもう痛々しいまでにそそり勃った俺のモノが外気に晒された
「く、クロエさん…俺、初めてだから…怖いよ…」
「そう怯えるな、きっと気持ちいいから…大丈夫だ♪」
クロエさんが俺のモノを自分の秘所にあてがった、触れた瞬間のくちゅりとした感触…あぁこの中に俺のが入ると言うのか
「行くぞ、フミヤ♪」
「あ、あぁ…クロエさん…」
クロエさんがゆっくりと腰を下ろす、柔らかい粘膜のウネる感触が俺のモノを飲み込んでいく…
「あぁっ♪ふみやぁ…♪」
「ぅあっ…すご…」
なんだこれは、飲み込んでいく俺のモノをぎゅうぎゅうと締め付けて搾りとろうとしてくる…まるで別の生き物のようだ
「ふみや、ふみやぁ♪はい、ってるの…分かるか♪我の、我のおまんこにぃ…ふみやの、大きいのぉ♪ふぁあああっ♪」
「ぐうっ…!」
すこし入ったところで、何か抵抗を感じた…まだ半分も入っていないが…これは…
「ぁん♪我の、我の処女膜がぁ♪ふみやに、破られてしまうぅ♪くっ…あぁぁぁぁ♪」
「っ!」
クロエさんが思い切り腰を下ろし、奥に打ちつけるような衝撃が俺のモノを刺激した
「くああああっ!」
「ふぁああああああっ♪出てるっ、我の一番奥にぃ♪ふみやの熱い精液が、我の子宮にぃ♪我を孕まそうとしてるぅぅぅぅっ♪」
押し寄せる快感の波に抗うことができずに、俺はクロエさんの一番奥で白濁の劣情を吐き出した
それに伴って、クロエさんも一番大きな矯正をあげて身体を反らせ絶頂を迎えたようだった
「ぁぁぁっ…」
「すごいぃぃ♪ふみやの、たくさん…出してるぅ…♪」
「ご、ごめんなさぃ…お、俺初めてで…すぐに出しちゃって…!」
「ぁん♪何を言う…こんなに、凄かったではないかぁ♪頭が、焼き切れるかと思ったぞぉ♪」
恍惚の表情を浮かべて俺にもたれかかるクロエさん、さっきまで繋がっていた秘所からは少量の血と白濁の液体が溢れている
「でも…」
「ふふ、よしよし♪」
頭を撫でられてしまった…クロエさんは俺より背が高いから、なんか母さんとか姉みたいで恥ずかしい
「お互いに初めてだったんだ、ここまでできたら上出来だろう♪よく頑張ったな、えらいぞぉ♪」
「な、なんで撫でるんだよ…」
「よくできたのを褒めるのは当然であろう♪」
俺はあまり身長が高いほうではないから、子供扱いされるのはあまり好きじゃないんだけど…なんだろうか、クロエさんに撫でられるとすごい心地いい…
「ふふ、その顔を見ると…つい撫でたくなってしまう、というのもあるがな♪」
「こ、子供扱いは、あまり好きじゃない…」
「あ…す、すまない…そうだったのか?」
「けど…その、クロエさんにならいいかなって…」
「お前…可愛いことを言うやつだな♪よしよし、お姉ちゃんが甘やかしてあげよう♪」
お姉ちゃん…俺は一人っ子だったから姉とかそういうのが羨ましい時があったなぁ
「じゃ、じゃあ…クロ姉、とか?」
「はぅ…!い、いいじゃないか、クロ姉…クロ姉か♪えへへ…全く甘え上手なやつだな♪」
なんだかご機嫌な様子だ、俺も姉ができたようで嬉しくある
「クロ姉って…悪魔って言ってたけど、優しいな」
「そ、そんなことはないぞ!悪魔は意地悪なのだ!」
「はは、そうだった…クロエさんは悪魔だったか」
「なんだ…やはり笑っていた方がいい顔じゃないか。それで、フミヤ…?もう、死にたい…だなんて思ってないか?」
気持ち良すぎて忘れていた、「死ぬ」なんてことはもう頭になくて…頭にあるのは「この気持ち良さを手放したくない」と言う気持ちだ
「あんな気持ちいいことされて、死にたいだなんて思えないよ…クロエさんの意地悪」
「ふふ、だから言っただろう?悪魔とは意地悪なものだぞフミヤ♪」
クロエさんがにっこりと笑う、あぁ…俺はもう心をこの悪魔に奪われてしまったようだ
「それじゃあ…契約をしよう、フミヤ…♪」
「契約…」
悪魔の契約、というとやはりオドロオドロしいものを思い浮かべてしまうが…クロエさんの言う契約もそういうものなのだろうか?
「契約といってもそんな難しいことじゃない、私にフミヤの全てを捧げてくれればよいのだ。そうすれば永遠の快楽を約束しよう…さっきの様な極楽の快楽を、永遠に…だ♪」
「お、俺の全てを…」
「難しいことではなかろう、ただ私の側にいてくれれば良いのだ。…書類やら規則やら騙し合いやら…面倒な人間の契約より単純明快であろう?私のモノになれ、フミヤ♪」
そっと頭を撫でられると、もうなんだか思考が上手く働かない…無条件に従ってしまいたくなる
「お前が望む私をやろう。お前が望むのなら家族、母親にだって姉にだって…恋人にだってなる、二度と死にたいだなんて言わせないし思わせない…もう二度と淋しい思いはさせないぞ」
「ほ、本当…に…?」
「あぁ、お前はお姉ちゃんが好みか?ふふ…お姉ちゃんは嘘はつかないぞ♪」
ぎゅっと抱きしめられて、この身体の温かさを感じると…こんなの卑怯だ、勝てるわけがない
「…っ」
「ん…?」
「け、契約…する…っ」
「そうか、我に全てを捧げてくれると言うのだな?」
「さ、捧げるよ…俺の全部…!」
「そうか、契約完了だな♪」
クロエさんが再び俺の唇を奪った、柔らかくて…身体の力がクロエさんに吸い取られてしまいそうな快感を感じる
「ん…ふ、ちゅるっ…♪…じゅるっ、ちゅっ…ちゅぅ…んぅっ…♪」
「んっ…く、クロエ…さ…!」
「んちゅ…ふふ、お姉ちゃんだぞ?」
「く、クロ姉…って気に入ったの?これ…」
「うむ、気に入った。フミヤも好きだろう?」
確かに…お姉ちゃんができたような感じで嬉しいが、恥ずかしさが勝るというか…
「それじゃあ、行こうか」
「行くって…何処へ?」
「我の世界…魔界だ、我々デーモンはこの世界とは別の魔界という場所からメールを通じてやってきているのでな。詳しい仕組みは人間のお前には理解できないような魔術的要素があるから言わぬが…」
「なんだっていいさ…どうせこんな世界にはもう未練なんてないから、クロ姉と一緒にいれれば俺はそれでいい」
「あぁ…勿論だ、ずっと…ずぅーっと一緒だぞ♪」
こうしてこの日、この世界から一人の男が消えた。
もしかしたらあなたにも、デーモンメールが届いているかもしれませんよ
あなたは悪魔を信じますか?
ついこの間、俺…恋染(こいそ)フミヤの両親が他界した…目の前にある二つの遺影は両親のものだ
俺は一人っ子だった、つまりはもう俺に家族がいない…ということになる
「…はぁ、なんで俺を置いて死んじゃったんだよ…」
死因は交通事故によるものだと聞いた、親は同じ会社で働いていたので車で一緒に出勤をしていたところを…といったところだ
頼れる親戚も俺にはいない、まだ俺は学生だ…一人で生きていくには若過ぎるのではないだろうか?
なぜこの世界はこんなにも辛いのだろう、これならばいっそのこと死んで両親の元へ行った方が良いのではないか
「…そう、かもな」
俺は遺影に焚いた御線香が燃え尽きるのを見届けて、自分の部屋に戻った
部屋についてパソコンを立ち上げる、遺書というのを手で書くのも面倒臭い…パソコンに打ち込んでおこう
インターネットは繋がっているが、親が死んでお金を払う人がいないのでじきに止まるだろう
俺は最後にパソコンに届いているメールを確認することにした、メールフォームを開くと一件だけ新着で届いている
「…なんだこれ、迷惑メール…?」
件名には悪魔を信じますか?…と書かれている、何か怪しい迷惑メールのようだ
俺は最近巷で噂にやっている、「デーモンメール」という都市伝説を思い出した
いつの間にか届いているメールで、そのメールが届くと悪魔が現れて魔界へと連れ去ってしまう…という、まぁ普通ならば信じられないような話だ
「もしかして、これが?」
もしそうだとしたら、俺の元に悪魔が…いやなんて非現実的な!悪魔なんてこの世に存在するはずがない
しかし、どうせ死ぬつもりなのだから…その前に検証をしてみてもいいかも知れない
悪魔、という存在が本当にやってきてきたら…俺を死なせてくれるのではないだろうか?ならどっちにしろ死ぬことに変わりはない、ダメで元々…俺はメールを開いた
「…あれ、これは…」
開くと本文には、「はい」と「いいえ」と書かれていた…どうやらクリックで答えられるようだ
「…はい、っと」
カチッと「はい」をクリックすると…急にパソコンの画面が真っ黒になった
「はぁ…?」
何かヤバいウイルスでも感染したのだろうか、ともかくやはり「デーモンメール」などというものは存在しなかったということだ
パソコンは黒い画面のまま反応がない、動いている様ではあるのだが…しかしこれで今はパソコンで遺書を書くことが出来なくなった
…仕方ない、手書きで遺書を書くかとパソコンから目を離した瞬間にパソコンから眩い閃光が走った
「わぁっ!?」
あまりの眩しさに俺は目を閉じ、驚いて尻餅をついた
「いたた…」
光が収まり、尻を摩りながら俺は目を開けた
そこには…
「…っ、っ!?」
「人間よ、よくぞ我を呼び出した…褒めてやろう」
深い紫色の長い髪から捩れた二本の角が伸び、青い肌の整った顔に色を反転させたような黒と赤の目
スタイルの良い豊満な体には申し訳程度に隠すような蝙蝠みたいな服を着て…その後ろからは黒い羽や尻尾が生えている
そんな、まるで悪魔のような美しい美貌の女性が佇んで俺を見下ろしていた
「あ、あ…悪魔だ…」
本来ならば、おかしな格好の女性…のはずだが彼女の出すオーラが俺の本能に教えてくれる、人間より強大な力を持つ者だと
「ふふ、そうだ…悪魔さ」
唇を舌で舐める動作一つで、俺の体は萎縮する程の威圧感を感じる…本物だ
「え、あっ…その、俺…」
「そう怯えるな、とって食うわけではない…人食は流行らぬからな」
微笑を浮かべる彼女は俺の様子を見て、少しだけ威圧感を無くしてくれたようだった
「我を呼び出したのだ、望みを言え…悪魔の契約を交わそう」
「あの、だったら…俺を…殺して…」
「そうか、では契約を…って、は?」
俺が告げると、彼女がぽかーんとした表情で止まった
「待て…我の聞き間違いか、今殺してと聞こえたが…」
「あぁ…殺して、ほしいんだ…悪魔さんなら、簡単だろ…?」
俺が再びそう告げると、彼女は急にうろたえ始めた
「み、見たところまだ若い身空ではないか?し、死に急ぐには早いだろう?まだこれからの人生で楽しいことが沢山あるはずだろう、なっ?」
「いや…もう良いんだ、親が死んだから…もう一人ぼっちだし…どうせなら俺も両親の所へ…」
突然彼女は俺の身体を抱き寄せて、俺の身体をキツく抱き締めた…あぁ柔らかくて暖かくて気持ちいいなぁ
「ば、馬鹿者!し、死ぬなんて言うな…っ!つ、辛かったのだろう…悲しかったのだろう、だが、そんなっ…簡単に死ぬなんて言うなっ!」
「え、あ…」
泣いていた、俺の身体を強く抱き締めている彼女の目尻には涙が浮かんでいた
「あ、あの…泣かないで…」
「な、泣いてなどない…!」
目を手で擦り、涙を拭く彼女…何故彼女はこんなにも親身になってくれているのだろうか
「んん…こほん、我はデーモン…悪魔だ。人が堕落する姿を見るのは好きだが…人が死ぬのを見るのは好かぬ、だから我にお前は殺せぬ」
「そう…か」
「だが、お前を…お前が生きようと思わせることはできる、と思う。だから、我に少しだけお前の時間をくれないか…?」
どうせ死ぬのなら時間なんて関係ない、だったら少しくらい彼女に時間を割いても問題ないだろう
「…わかったよ、どうせ死ぬんだったら…時間くらい…」
「そ、そうか!ふふっ…絶対にお前の考えを変えてみせるからな♪」
彼女はにっこりと笑ってそういった、その笑顔は悪魔的威圧感を感じさせない乙女のような笑顔で…胸がドクン、と大きく高鳴った様な気がした
「いつまでもお前、と呼ぶのはムードに欠けるな…名は何という?我はデーモンのクロエだ」
「…フミヤ、恋染フミヤ…」
「そうか、フミヤか…良い名だな」
デーモンのクロエさんは、抱き締めたまま俺をベッドまで運んだ
「あ、あの…一体何が…?」
「ふふっ…もう絶対に、死にたいなんて言わせないようにしてやる♪」
クロエさんが俺の身体の上に乗っかる、身体にクロエさんの豊満な胸が押し付けられて気持ちいい
「キスは、初めてか?」
「え、ぁ…」
「ふふ、初めてなのだな…我もだ♪」
突如として唇を何か柔らかいもので塞がれた、目の前にはクロエさんの整った顔がある…
「んっ…ちゅっ、じゅぅ…っ♪」
「ぁっ…ん、ちぅ…ぢゅる…」
唇を吸い付くように、クロエさんの柔らかい唇が俺の唇を貪る…これが、キス…
「どうだ…初めての、キスは…?」
「な、なんか…口から力を吸い取られてる感じ…気持ちよかった…」
「我も…気持ちよかったぞ♪」
またにっこりと笑うクロエさんに、胸が高鳴る…なんだろうこの胸の動悸は
「ほら、我の心臓も…ドキドキしておるだろう?」
「う…あ、凄っ…」
クロエさんが俺の手を取り、その豊満な胸に押し付けた…柔らかくて、でも押し返すような不思議な感じだ
そして、その上からでも分かるくらいに…クロエさんもドキドキしている
「ふふ、おっぱいが好きなのか?」
「き、嫌いじゃない…」
手を動かすと自由に形を変える柔らかい胸の感触に夢中になっていると、愛しむような柔らかい笑みを浮かべたクロエさんにそう言われた
「フミヤ…さぁ、本番はここからだ♪」
「えっ…」
これよりももっと凄いのが、待っていたと言うのか…既に俺の頭からは「死にたい」などという考えは抜けていて、この身体を貪り尽くしたいという劣情でいっぱいだった
「ほらここ…我の大事なところだ、もう準備は出来ているぞっ♪」
「ぅ…わぁ…」
クロエさんが申し訳程度に局部を隠していた布をずらすと、そこからは既に愛液が滴りいやらしく糸を引いた
「フミヤのも…ふふ、準備万端だな♪」
「わっ、ぬ…脱がしちゃ…」
ズボンを取っ払われて、先ほどのキスでもう痛々しいまでにそそり勃った俺のモノが外気に晒された
「く、クロエさん…俺、初めてだから…怖いよ…」
「そう怯えるな、きっと気持ちいいから…大丈夫だ♪」
クロエさんが俺のモノを自分の秘所にあてがった、触れた瞬間のくちゅりとした感触…あぁこの中に俺のが入ると言うのか
「行くぞ、フミヤ♪」
「あ、あぁ…クロエさん…」
クロエさんがゆっくりと腰を下ろす、柔らかい粘膜のウネる感触が俺のモノを飲み込んでいく…
「あぁっ♪ふみやぁ…♪」
「ぅあっ…すご…」
なんだこれは、飲み込んでいく俺のモノをぎゅうぎゅうと締め付けて搾りとろうとしてくる…まるで別の生き物のようだ
「ふみや、ふみやぁ♪はい、ってるの…分かるか♪我の、我のおまんこにぃ…ふみやの、大きいのぉ♪ふぁあああっ♪」
「ぐうっ…!」
すこし入ったところで、何か抵抗を感じた…まだ半分も入っていないが…これは…
「ぁん♪我の、我の処女膜がぁ♪ふみやに、破られてしまうぅ♪くっ…あぁぁぁぁ♪」
「っ!」
クロエさんが思い切り腰を下ろし、奥に打ちつけるような衝撃が俺のモノを刺激した
「くああああっ!」
「ふぁああああああっ♪出てるっ、我の一番奥にぃ♪ふみやの熱い精液が、我の子宮にぃ♪我を孕まそうとしてるぅぅぅぅっ♪」
押し寄せる快感の波に抗うことができずに、俺はクロエさんの一番奥で白濁の劣情を吐き出した
それに伴って、クロエさんも一番大きな矯正をあげて身体を反らせ絶頂を迎えたようだった
「ぁぁぁっ…」
「すごいぃぃ♪ふみやの、たくさん…出してるぅ…♪」
「ご、ごめんなさぃ…お、俺初めてで…すぐに出しちゃって…!」
「ぁん♪何を言う…こんなに、凄かったではないかぁ♪頭が、焼き切れるかと思ったぞぉ♪」
恍惚の表情を浮かべて俺にもたれかかるクロエさん、さっきまで繋がっていた秘所からは少量の血と白濁の液体が溢れている
「でも…」
「ふふ、よしよし♪」
頭を撫でられてしまった…クロエさんは俺より背が高いから、なんか母さんとか姉みたいで恥ずかしい
「お互いに初めてだったんだ、ここまでできたら上出来だろう♪よく頑張ったな、えらいぞぉ♪」
「な、なんで撫でるんだよ…」
「よくできたのを褒めるのは当然であろう♪」
俺はあまり身長が高いほうではないから、子供扱いされるのはあまり好きじゃないんだけど…なんだろうか、クロエさんに撫でられるとすごい心地いい…
「ふふ、その顔を見ると…つい撫でたくなってしまう、というのもあるがな♪」
「こ、子供扱いは、あまり好きじゃない…」
「あ…す、すまない…そうだったのか?」
「けど…その、クロエさんにならいいかなって…」
「お前…可愛いことを言うやつだな♪よしよし、お姉ちゃんが甘やかしてあげよう♪」
お姉ちゃん…俺は一人っ子だったから姉とかそういうのが羨ましい時があったなぁ
「じゃ、じゃあ…クロ姉、とか?」
「はぅ…!い、いいじゃないか、クロ姉…クロ姉か♪えへへ…全く甘え上手なやつだな♪」
なんだかご機嫌な様子だ、俺も姉ができたようで嬉しくある
「クロ姉って…悪魔って言ってたけど、優しいな」
「そ、そんなことはないぞ!悪魔は意地悪なのだ!」
「はは、そうだった…クロエさんは悪魔だったか」
「なんだ…やはり笑っていた方がいい顔じゃないか。それで、フミヤ…?もう、死にたい…だなんて思ってないか?」
気持ち良すぎて忘れていた、「死ぬ」なんてことはもう頭になくて…頭にあるのは「この気持ち良さを手放したくない」と言う気持ちだ
「あんな気持ちいいことされて、死にたいだなんて思えないよ…クロエさんの意地悪」
「ふふ、だから言っただろう?悪魔とは意地悪なものだぞフミヤ♪」
クロエさんがにっこりと笑う、あぁ…俺はもう心をこの悪魔に奪われてしまったようだ
「それじゃあ…契約をしよう、フミヤ…♪」
「契約…」
悪魔の契約、というとやはりオドロオドロしいものを思い浮かべてしまうが…クロエさんの言う契約もそういうものなのだろうか?
「契約といってもそんな難しいことじゃない、私にフミヤの全てを捧げてくれればよいのだ。そうすれば永遠の快楽を約束しよう…さっきの様な極楽の快楽を、永遠に…だ♪」
「お、俺の全てを…」
「難しいことではなかろう、ただ私の側にいてくれれば良いのだ。…書類やら規則やら騙し合いやら…面倒な人間の契約より単純明快であろう?私のモノになれ、フミヤ♪」
そっと頭を撫でられると、もうなんだか思考が上手く働かない…無条件に従ってしまいたくなる
「お前が望む私をやろう。お前が望むのなら家族、母親にだって姉にだって…恋人にだってなる、二度と死にたいだなんて言わせないし思わせない…もう二度と淋しい思いはさせないぞ」
「ほ、本当…に…?」
「あぁ、お前はお姉ちゃんが好みか?ふふ…お姉ちゃんは嘘はつかないぞ♪」
ぎゅっと抱きしめられて、この身体の温かさを感じると…こんなの卑怯だ、勝てるわけがない
「…っ」
「ん…?」
「け、契約…する…っ」
「そうか、我に全てを捧げてくれると言うのだな?」
「さ、捧げるよ…俺の全部…!」
「そうか、契約完了だな♪」
クロエさんが再び俺の唇を奪った、柔らかくて…身体の力がクロエさんに吸い取られてしまいそうな快感を感じる
「ん…ふ、ちゅるっ…♪…じゅるっ、ちゅっ…ちゅぅ…んぅっ…♪」
「んっ…く、クロエ…さ…!」
「んちゅ…ふふ、お姉ちゃんだぞ?」
「く、クロ姉…って気に入ったの?これ…」
「うむ、気に入った。フミヤも好きだろう?」
確かに…お姉ちゃんができたような感じで嬉しいが、恥ずかしさが勝るというか…
「それじゃあ、行こうか」
「行くって…何処へ?」
「我の世界…魔界だ、我々デーモンはこの世界とは別の魔界という場所からメールを通じてやってきているのでな。詳しい仕組みは人間のお前には理解できないような魔術的要素があるから言わぬが…」
「なんだっていいさ…どうせこんな世界にはもう未練なんてないから、クロ姉と一緒にいれれば俺はそれでいい」
「あぁ…勿論だ、ずっと…ずぅーっと一緒だぞ♪」
こうしてこの日、この世界から一人の男が消えた。
もしかしたらあなたにも、デーモンメールが届いているかもしれませんよ
あなたは悪魔を信じますか?
15/08/28 02:33更新 / ミドリマメ