怪談パロディ4 ろくろ首
とある山道を男が歩いていた。
「あーあ、まさかこんな所で車が故障するなんてな・・・」
この男、とある私情で隣町に行っておりその帰る最中だったのだが、途中で車が止まってしまったのである。
運の悪い事に陽は始めており、辺りは薄暗くなっていた。
この寒空の中、エンジンのかからない車の中にいても寒いだけだと判断した男はとりあえず家を探そうと決めたのだった。
だがしかし、こんな山道に家があるはずもなく、男は諦めて車に戻ろうとした。
「・・・・あれ?俺どっちから来たんだっけか?」
そう、後先考えずに行動した結果、彼は迷子になってしまったのだ
「し・・・・しまったぁぁぁぁぁぁ・・・」
それに気付いた男は頭を抱える。
「・・・・いや、慌てても仕方ない、とりあえず野宿できる場所を探すしかない、あとは・・・・薪もだな」
意外とタフなやつである。
それから少しして、男は寝床を確保できるようなスペースを見つけ、蒔となる木を拾い始めていた。
そしてある程度木が集まったその時だった、向こうの方に明かりが見えたのは。
「あれは民家に違いない!」
極限状態・・・・ではないが、寒いのが辛かった男はそう思う事にした。
明かりの方へと近付いて見ると、そこはどこか古い感じのする民家であった。
「やったぜフラン・・・・じゃなくて、ごめんくださーい」
喜びながら男は戸を叩く。
すると
「はーい」
という声と共に、おっとりとした感じの女性が出てきた。
「あの、突然すいません、さっき車が故障してしまって・・・明日の朝までで良いので一晩泊めてもらえないでしょうか?」
恐る恐る男は尋ねてみる、すると
「えぇ、構いませんよ〜」
おっとり女性はあっさりとOKしてくれた。
すると奥の方から
「・・・」
「客かい姉さん?」
「お腹すいたー」
「おきゃくさんー?」
4人の女の子が現れる。
「えーっと・・・?」
「私の妹達です、私達5人姉妹なんですよ」
「あぁ・・・そうでしたか」
そして男は流れるままに奥へと案内され美味しい料理で持て成され、風呂で疲れを落し、部屋へと案内され、眠りについた。
それからしばらく時間が経った時である。
ふと男は目を覚ます、顔を横に向けると隣の部屋から明かりがもれている。
なんだろうと思い、男は隙間から覗き込んだ。
「うーん、あの男の人はどうでしょうか?」
「・・・」
「ガタイは普通だから、アタシの好みじゃないかな」
「うーん、私もちょっと・・・・」
「かっこいいとおもうー!」
そこには、先程の女の子達が自分達の首を胸元に抱えて何かを話し合っていた。
それを見て、男の身の毛がよだつ
「では、あの方はモェ貰う、ということで」
「・・・」
「異議なーし」
「はーい」
「やったー!」
(あれは、あの妖怪たちは俺を食う気なんだ・・・!そしてあの末っ子がまず最初に・・・に、逃げなきゃ!)
男はそろりそろりと動き始める。
が、うっかり布団を踏んでしまい男は転んでしまった。
しかもそれに加えて壁に頭を打ってしまい、その音が響き渡る
次の瞬間襖が開き
「見て・・・しまわれましたね、私達の秘密」
「・・・」
「やれやれ・・・」
「あー」
「うー」
現れる5人姉妹、そして冷汗の止まらない男
「こ、殺さないでくれー!」
直後、男は慌てて逃げ出したのだった。
数日後、男は近くの村で無事に保護されたという
「今回も・・・・だめでしたわね」
「・・・」
「だからさー、首を外すからいけないんだって」
「でも、デュラハンである以上隠してもいつかは〜・・・」
「グスッ・・・ヒック、わたしのだんなさまがー・・・」
5姉妹がこちらの世界に来てからもう1年、ここまで迷い込む男性を旦那とする為に過ごしてきましたが、未だ願い叶わず・・・
こちらには、表立って魔物娘がいるわけではないので首が取れるのは驚いてしまうのも無理はないんのですが・・・
はてさて、彼女らに春は来るのやら
「私達、姉妹は」
「・・・」
「いつでも待ってるぜ!」
「というわけで〜」
「グスッ・・・グスッ」
〜めでたしめでたし?〜
「グスッ、めでたくないよ!」
「あーあ、まさかこんな所で車が故障するなんてな・・・」
この男、とある私情で隣町に行っておりその帰る最中だったのだが、途中で車が止まってしまったのである。
運の悪い事に陽は始めており、辺りは薄暗くなっていた。
この寒空の中、エンジンのかからない車の中にいても寒いだけだと判断した男はとりあえず家を探そうと決めたのだった。
だがしかし、こんな山道に家があるはずもなく、男は諦めて車に戻ろうとした。
「・・・・あれ?俺どっちから来たんだっけか?」
そう、後先考えずに行動した結果、彼は迷子になってしまったのだ
「し・・・・しまったぁぁぁぁぁぁ・・・」
それに気付いた男は頭を抱える。
「・・・・いや、慌てても仕方ない、とりあえず野宿できる場所を探すしかない、あとは・・・・薪もだな」
意外とタフなやつである。
それから少しして、男は寝床を確保できるようなスペースを見つけ、蒔となる木を拾い始めていた。
そしてある程度木が集まったその時だった、向こうの方に明かりが見えたのは。
「あれは民家に違いない!」
極限状態・・・・ではないが、寒いのが辛かった男はそう思う事にした。
明かりの方へと近付いて見ると、そこはどこか古い感じのする民家であった。
「やったぜフラン・・・・じゃなくて、ごめんくださーい」
喜びながら男は戸を叩く。
すると
「はーい」
という声と共に、おっとりとした感じの女性が出てきた。
「あの、突然すいません、さっき車が故障してしまって・・・明日の朝までで良いので一晩泊めてもらえないでしょうか?」
恐る恐る男は尋ねてみる、すると
「えぇ、構いませんよ〜」
おっとり女性はあっさりとOKしてくれた。
すると奥の方から
「・・・」
「客かい姉さん?」
「お腹すいたー」
「おきゃくさんー?」
4人の女の子が現れる。
「えーっと・・・?」
「私の妹達です、私達5人姉妹なんですよ」
「あぁ・・・そうでしたか」
そして男は流れるままに奥へと案内され美味しい料理で持て成され、風呂で疲れを落し、部屋へと案内され、眠りについた。
それからしばらく時間が経った時である。
ふと男は目を覚ます、顔を横に向けると隣の部屋から明かりがもれている。
なんだろうと思い、男は隙間から覗き込んだ。
「うーん、あの男の人はどうでしょうか?」
「・・・」
「ガタイは普通だから、アタシの好みじゃないかな」
「うーん、私もちょっと・・・・」
「かっこいいとおもうー!」
そこには、先程の女の子達が自分達の首を胸元に抱えて何かを話し合っていた。
それを見て、男の身の毛がよだつ
「では、あの方はモェ貰う、ということで」
「・・・」
「異議なーし」
「はーい」
「やったー!」
(あれは、あの妖怪たちは俺を食う気なんだ・・・!そしてあの末っ子がまず最初に・・・に、逃げなきゃ!)
男はそろりそろりと動き始める。
が、うっかり布団を踏んでしまい男は転んでしまった。
しかもそれに加えて壁に頭を打ってしまい、その音が響き渡る
次の瞬間襖が開き
「見て・・・しまわれましたね、私達の秘密」
「・・・」
「やれやれ・・・」
「あー」
「うー」
現れる5人姉妹、そして冷汗の止まらない男
「こ、殺さないでくれー!」
直後、男は慌てて逃げ出したのだった。
数日後、男は近くの村で無事に保護されたという
「今回も・・・・だめでしたわね」
「・・・」
「だからさー、首を外すからいけないんだって」
「でも、デュラハンである以上隠してもいつかは〜・・・」
「グスッ・・・ヒック、わたしのだんなさまがー・・・」
5姉妹がこちらの世界に来てからもう1年、ここまで迷い込む男性を旦那とする為に過ごしてきましたが、未だ願い叶わず・・・
こちらには、表立って魔物娘がいるわけではないので首が取れるのは驚いてしまうのも無理はないんのですが・・・
はてさて、彼女らに春は来るのやら
「私達、姉妹は」
「・・・」
「いつでも待ってるぜ!」
「というわけで〜」
「グスッ・・・グスッ」
〜めでたしめでたし?〜
「グスッ、めでたくないよ!」
11/02/03 01:13更新 / 猫目
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