第一話『上等だ、生き残ってやらあ!!』
みんなは不幸とか幸運を信じるかな?
俺は信じてるよ。だって・・・・・・
「不幸じゃなきゃあ俺は今ここでこんな事してませんもんね!!」
俺が今居る所:ファンタジーの世界☆
やっている事:村の用心棒☆
異世界ハンター奮闘記
第一話『上等だ、生き残ってやらあ!!』
俺の名は哀駆。
俺は元々ドンドルマ、ミナガルデ、ロックラック、などの大きな街を点々としていた流れのハンターで、アカムやらウカムやらラオシャやらヤマツやらを単独で『華麗』に狩り落とす事の出来る『微妙な』凄腕ハンターと唄われていた。
ん?微妙ってどういう事かって?
お恥ずかしいながら実際俺が『華麗』に狩り殺せたのは奇跡みたいなもんで。
俺がモンスターと戦うとき、いつも『何かしらのラッキー』が起きるのだ。
アカムと戦った時には、突如火山に歴史上あり得ない量の雪が降り。
ウカムとの死闘の時には、なぜが久しぶりに大噴火した火山から溶岩が降り注ぎ。
ラオシャに挑めば、無謀な突撃がラオの顔面の鱗をすり抜け脳みそにクリーンヒッツ!!
ヤマツに猛攻を仕掛ければ、偶然来ていたキリンさんの雷が奇跡の援護射撃に。
とうとう数えれば無限にある。
一番びっくりしたのは、ナズチさんと戦ったとき偶然投げた毒煙玉が口の中に入りその毒でナズチさんが死にかけると言う奇跡の事態がおきたときだった。
だけど『自力』だけとなれば死にかけ這々の体で泥臭い勝利を手に入れる事になる。
だから『微妙な』凄腕ハンターだと呼ばれています。
・・・・・・畜生。
ええい嫌な思い出は振り払うべし。さてここに来てしまったいきさつだが。
崖から足滑らせて落っこちて、気づいたらここに居たのだ!!
・・・・・・ええい、何でモンスター戦では『幸運』が起きるのに日常生活では『不幸』しか起きないんだ。
鎧を陰干しすれば必ずキノコが生え。
農場の蜂蜜箱から蜂蜜がとれる可能性は500回に1回。
工房の近くに寄れば、試作品の暴発に巻き込まれ。
・・・・こんちっきしょー!!
そんな事を、事件の日も思ってた訳で。
で、そんな事を考えつつクエストを進めていたら。
・・・落ちました。はい。
ええそうですよ、自業自得ですよ。畜生!!
そんな訳で気がついたらここに居た俺は、近くに有った集落に向かい事情を説明。ここの用心棒として住まわせてもらう事にしたのだ。
ちなみに俺のランクはG級だ。無論な。
さて、その日も俺はあくびをしながら村の門の前に立っていた。
用心棒兼門番なので。それにしても、今日も穏やかな一日だねえ・・・・・
「おおい、用心坊さん」
そんな風にのんびりしていたら、村長さんが来ていた。
「おう、村長さん。どうしたい?」
「いやの?わしの元に妙な知らせが届いたので教えておこうかと思うてな?」
「人が襲われた?」
「うむ、昨日村の若者が森に入って行った所、魔物に襲われたと言うての。一応、警戒を強める様に伝えに来たんじゃよ」
魔物に襲われた、か。この世界のモンスターは俺たちの所の奴とは違うけど、それでも警戒しとくのにこした事は無いだろう。
ま、G級の俺にかなうモンスターなんざ・・・・・・・すいません沢山居ました。。
でも腕には自信が有るので、頑張る。
でも。
「そんな来る分けないよな・・・・・・」
そんなほいほい魔物が来たらたまった物ではない。俺の世界でもモンスターがホイホイ来る事は無かった。
と。
「・・・・・・・ん?」
村の裏口から、誰かが出て行くのが見えた。
「あれは・・・武器屋の息子のレグじゃねえか?」
レグ。彼は、俺が速い段階で友達になった村の若者の一人で俺の武器の手入れを無償でしてくれている。
・・・・・しかし?
「様子がおかしいな。何かに吸い寄せられているような・・・・・」
目も虚ろ。完璧におかしい。
「・・・・・何なんだ?」
「随分と奥まで来たもんだな・・・・」
暫くレグの奴を尾行していると、こんなに奥まで来ちまった。
お、レグの奴が止まった。
「ふふふ。ようやく来てくれたのね・・・・・・」
と、上から何か降りて来る。
「・・・・・・あれは、ダークエンジェル!?昨日ここらに出た魔物ってのはあいつの事だったのか!?」
ダークエンジェル。
エンジェルがサキュバスの魔力に染まりきった姿で、堕天使。
無論その性格も快楽全力優先のエロエロ状態。
人や他のエンジェルを堕落させようと行動する。
ちなみに人を誘拐し永遠にどっかへ連れて行っちまう習性あり。
「結構やばい奴じゃねえか・・・・!!さてはレグの奴、襲われた時になんかしかけられたな!?」
恐らく、目がうつろなのはそれ関係だろう。
「やっぱり、昨日の情熱が忘れられないのね♡いいわよぉ、今日もとろけさせてあげるわぁ・・・♡」
そう言うや否や、ダーエン(略称)はレグの足下にかがみ込み、ズボンを引き摺り下ろした。
そして下着をずらし、そのまま出て来たレグのアレを・・・・咥えた!!
「ふふっ♡・・・ぺろぺろ、はむっ、じゅるう、じゅぼぼぼぼ!!」
先を舐めて、また咥え、一気にストロークに持って行く。
「じゅるっ、ぐぷっ、じゅぼぼ、じゅるるっ!!」
「あ、ああ・・・・・・・・」
恐ろしいスピードで繰り返される頭の上下。恐らくはレグ奴、頭のとろけるような快感を得ている事だろう。
「じゅぱあ・・・・ふふっ」
と、いったん頭を止めると、次はその豊満な胸で挟み込みに掛かる。
・・・・さっきから淡白な解説しかしてないけど勘弁してよね、俺が体験している訳じゃないから様子をそのまま伝えるしか出来ないんだよ。
青紫の肌にピンクの美しい乳首が栄えていて、大きさも申し分無くでかい。
しかもダーエンがその手で持ち上げると、タプンッとその重さと大きさをさらに主張する様に胸がはねる。
その旨が、レグのアレを挟みこむと、レグの背が弓なりにそり上がる。
よほど柔らかいのだろうか、動かし始めれば、ダーエンの手の動きに合わせて形が自由自在に変わる。
ず・・・すりゅ・・・ずりゅぅぅ・・・
そしてそれは、挟み込んでいる物に確実な快楽を与えているのだろう。
・・・・・っは!?何のんびり解説してんだよ俺は!?
「ふう・・・堪能している場合じゃないな」
すぐさま、背中に背負った愛槍を構え、
「悪いがそこまでだっ!!」
突撃をかける。
それに気づいたのか、すぐさまダーエンはレグを突き飛ばし、上空へ退散。
俺と魔物は、下と上で睨み合う形になった。
「あら、紳士と淑女の逢い引きを邪魔するなんて。野暮天にも程が有りますわよ?ジェントルメン?」
「残念ながら、紳士の相手が永遠の快楽に男を縛る魔物となれば。それを阻止するのは当たり前かと。マダム?」
「そ。なら・・・・」
何やら手にピンク色の光をともすと、此方に視線を向けるダーエン。
「あなた様には退場していただきましょうか?」
「ご遠慮しますよっ!!」
そう返し、後方にバックステップし距離をさらに取る。
「それっ!!」
上空から突っ込んでくダーエン。流石に魔物、スピードが半端無い。
しかしこの程度のスピードなら、リオレウスの滑空でなれている!!
「あらよっと」
光をともした手をひらりとバックステップで躱し、がら空きの背中に、
「せいやっ!!」
気合い一発の突きを繰り出す。
「あらやだっ!!」
しかし、それを後方にエビ反りつつはねることで躱すダーエン。
チッ、こっちのモンスターは随分と身が軽い!!
再びバックステップ、
「えいっ!!」
する間もなく突っ込んで来たダーエン。
少しは油断してほしい。
「なんとお!?」
盾を構え、手を防ぐ。
ガギッ!!
っ!?おいおい、何だこのパワー!?この細腕からこんだけの力が出るとか、詐欺っしょ!!
「魔物ですからっ!!」
「心読むなや!!」
ぎんっ!!
お互いに後ろに下がり、距離を取る。
速く、身も軽いし力もそれなり。俺の所のモンスターと本当に違う。
やりにくいったら有りゃしない。
「退いてはくれねぇか?」
「あいにく、愛した人を置いて行く程私はさめてないのよ?」
ですよね。退くわきゃないってのは分かっちゃ居たが。
「ならっ!!」
再びランスを構え、突撃する。
無骨な突撃。だがそれだけに殺傷能力は非常に高い。
しかし、
「それっと」
直線的なので躱されやすい。
しかし、その動きは読んでいるぜ。
「おぉらぁ!!」
突進を止め、強引にランスを真横に振る。
「えっ!?」
その動きは予測できなかったのか、腹にランスの腹をうけ吹き飛ばされるダーエン。
そのまま気の幹に激突し、くたっとなる。
「悪いが、とどめだ!!」
そのままダーエンに向け「まって・・くれ」・・・・と、そんな俺をレグが止めた。
「っち!!何でだ!?」
「彼女に・・・・僕は・・・惚れたんだ」
「はあ!?」
「僕の事を、しっかりと思って愛してくれたから・・・・・・僕は嬉しかったんだ・・・・・・」
「んな事言ってる場合か!?」
「ああ、そうさ」
「・・・・・・っち!!」
しょうがなく、いったん槍を下げる。
「おい、本当にあいつに連れて行かれても良いんだな?」
「ああ・・・・・・」
「なら、村長と話し合ってからにしろ、良いな?後親御さんとも」
「・・・分かった」
その後、いったん俺たちは村に戻り村長らと相談。
その間、レグは、自分の愛を語り続け村長がもうあきれ果てて許可を出した。
そんな訳でレグとダーエンはめでたく結ばれて、レグは彼女の住処に連れて行かれる事となった。
「そんな訳で俺は、今日門番やってますってか・・・・」
今日ものどか。
レグが連れて行かれた日から、全く変化がない。
「けど・・・・・」
気になる事はある。
「あいつが最後に言ってた事」
『あなたのその強さ。いろいろな魔物が目を付けるでしょう。気をつけなさい♡』
・・・・・我が世の春が来る、のかね?
13/02/02 14:25更新 / ブルデュエル
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