〜Part2!!
Q、お兄さんにやって欲しい事はなんですか?
竜胆
「朝まで私の枕になってもらう!!」
雫
「1日でいいので、お兄様に巻き付いていたいです」
翡翠
「一緒にお昼寝!!」
兄
「もう少し遊ぶ時間を増やしてやるか・・・」
〜親〜
初めに言っておこう。
俺達の家族は少し特殊である。
そして、それは長男である俺も知らない事があるほどである。
「お母さん!!久しぶり!!」
「竜胆!!みない内に大きくなったわね!!」
竜胆を抱くドラゴン・・・。
「母様。父様とはどうですか?」
「すこぶる友好よ。雫も諦めずに頑張りなさい!!」
「はい!!」
雫を抱きしめながらそういう龍・・・。
「ママ!!あのね、あのね!!もう少しで重り11`から13`に挑戦するんだよ!!」
「あらあら、翡翠は頑張り屋さんね」
翡翠を翼膜で包みながら頭を撫でるワイバーン・・・。
この3人全てが俺の母さん達である。
因みに俺は竜胆を抱いているドラゴンから産まれた。
これで分かったかも知れないが、俺達は竜胆以外腹違いの兄妹である。
腹違いではあるが、そんなのは些細な問題。
気にする方がおかしいのである。
そんな俺には、ドラゴンの血が全く入っていない。
なぜなら、ドラゴンの母さんは元人間の女だったのだ。
ドラゴンの母さんが人間の時に俺が産まれたのである。
母さんがドラゴンになった訳は、元々母さんはドラゴンに憧れを抱いていたらしく、俺が産まれた後に知り合ったリリムにドラゴンにしてもらったらしい。
俺が中学校を卒業しようという時の出来事だったので、母さんがドラゴンになって帰ってきたときは腰を抜かして驚いたのを今でも覚えている。
そして、他の2人は全く分からない。
母さんがドラゴンになった頃にバカ親父が連れてきて、いきなり「今日からお前の母さん達だ!!」って言ってきたからだ。
その時は、思いっきりバカ親父を殴りつけてやったが、あとで、聞いた話だが、俺に紹介した時にはもう式を挙げて、役所に書類を提出した後だったらしい。
順序が逆なんだよな・・・。
んで、バカ親父に結婚の理由を聞いても『大人になったらわかる!』とか言って教えてくれなかった(因みに、聞いたのは20になる手前辺りである)。
だから、本人達に聞いてみたんだが、顔を 赤らめて『内緒よ』って言われてしまった。
恐らくハメ倒したんだと思うけど、真相は分からない。
「んで、今回は何でこっちに来たの?『息子、娘がいない方がはしゃげる』って言って、竜胆たちを俺のところに寄越したの忘れたか?」
「はははっ!たまには、愛する息子と娘に会いたいのが親の心情ってやつさ!!」
「ふ〜ん。じゃあ、もう帰ったら?用は済んだんだろ」
「そう冷たいことを言うもんじゃないぞ。父さん泣いちゃうぞ」
うぜぇ・・・。
こんなクソ親父は無視して母さん達に聞いてみるか・・・。
ここに来た理由は別にどうでもいいや・・・。
「なぁ、母さん」
「ん?どうした?」
とりあえず、俺の産みの親であるドラゴンの火燐(カリン)母さんに話を聞いてみることにした。
「バカ親父にさ。霙(ミゾレ)母さんと灯(アカリ)母さんが出来た時ってどうだったの?」
「ふむ、その時の話か・・・」
そういうと、竜胆を抱いたまま色々複雑そうな表情になった。
「正直、あの人が2人を連れて来た時は、引き裂こうと思ったけど、あの2人に上手く丸められちゃったのよね・・・」
「あの2人なら、考えられるな・・・」
霙母さんは分かるんだけど、灯母さんも以外と口が強いんだよな・・・。
「でも、そのおかげであの人と一杯気持ちよくなっていられるから良いんだけどね」
と、惚れ気満々でクネクネし始めた。
竜胆もそれに当てられたのか頬が赤くなってきた。
「全く・・・、あんな親父のどこがいいんだか・・・」
モジモジし始めた母さんから竜胆を非難させると、竜胆をソファにおいて、昼の準備を始めた。
分からない事は色々残ったが、気にしない方が精神衛生上良いだろう・・・。
そんな事を気にしている暇があるなら、昼の心配するか。
人数もいつもの倍だし、量もかなりのものになるだろうしな。
〜宿題〜
竜胆達は小学生である。
竜胆は小学5年生で雫が3年生、翡翠が1年生である。
小学生の頃は、宿題が地獄だった記憶がある。
俺の妹達もそれと同じようで、とても四苦八苦している。
まぁ、人間の俺とはカリキュラムも違うみたいだから、本当の所は良く分からないが・・・。
時折、俺に手伝いをお願いしてくるが、ヒントを教えるだけで後は教えないようにしている。
宿題は自分でやらないと意味ないしな。
「兄貴!!ここどうやるの!?」
「どれどれ・・・って、掛け算か。これなら基本に戻れば分かるだろ?」
「分からないから聞いてるの!!」
と、竜胆は俺が答えを言うまでとことん粘るタイプである。
なので、竜胆には一緒に解いていくという方式をとっている。
「お兄様。この問題はどうすれば解けるのですか?」
「ん?ここか。ふむふむ、『主人公がどうしてこの様な行動に出たのか』か・・・」
「はい。主人公が好きな女性のために自分から身を引くという物語なのですが、私には理解できなくて・・・」
「え、え〜っと・・・、こういう問題は前の文に答えがあるから、よく読めば分かるはずなんだけど・・・」
「そうなんですか?では、お兄様が私の隣で間違っていないか見ていてくれませんか?」
雫は、俺が隣でヒントを与えると、それだけでどんどん解いていってしまう。
最近は、分からないのは演技じゃないかって思えてならないのだ。
「兄ちゃん!兄ちゃん!!ここはこれで良いか!?」
「ん?どれどれ・・・。うん、ここの問題が間違っているな」
「ん?本当か!?兄ちゃんはやっぱり凄いな!!見ただけですぐ分かっちゃった!!」
「・・・そうか?」
「うん!!」
尻尾を左右に揺らして嬉しそうする翡翠。
このやり取りも何十回も続けている。
学生時代では下の方だったが、それでもそこそこ取れていたのだ、小1の問題で躓くわけにもいかない。
それでも、無邪気に喜んでくれるのは嬉しいもんだな。
さて、三人とももうすぐ終わるな。
ココアでも作っておいてやるか・・・。
竜胆
「朝まで私の枕になってもらう!!」
雫
「1日でいいので、お兄様に巻き付いていたいです」
翡翠
「一緒にお昼寝!!」
兄
「もう少し遊ぶ時間を増やしてやるか・・・」
〜親〜
初めに言っておこう。
俺達の家族は少し特殊である。
そして、それは長男である俺も知らない事があるほどである。
「お母さん!!久しぶり!!」
「竜胆!!みない内に大きくなったわね!!」
竜胆を抱くドラゴン・・・。
「母様。父様とはどうですか?」
「すこぶる友好よ。雫も諦めずに頑張りなさい!!」
「はい!!」
雫を抱きしめながらそういう龍・・・。
「ママ!!あのね、あのね!!もう少しで重り11`から13`に挑戦するんだよ!!」
「あらあら、翡翠は頑張り屋さんね」
翡翠を翼膜で包みながら頭を撫でるワイバーン・・・。
この3人全てが俺の母さん達である。
因みに俺は竜胆を抱いているドラゴンから産まれた。
これで分かったかも知れないが、俺達は竜胆以外腹違いの兄妹である。
腹違いではあるが、そんなのは些細な問題。
気にする方がおかしいのである。
そんな俺には、ドラゴンの血が全く入っていない。
なぜなら、ドラゴンの母さんは元人間の女だったのだ。
ドラゴンの母さんが人間の時に俺が産まれたのである。
母さんがドラゴンになった訳は、元々母さんはドラゴンに憧れを抱いていたらしく、俺が産まれた後に知り合ったリリムにドラゴンにしてもらったらしい。
俺が中学校を卒業しようという時の出来事だったので、母さんがドラゴンになって帰ってきたときは腰を抜かして驚いたのを今でも覚えている。
そして、他の2人は全く分からない。
母さんがドラゴンになった頃にバカ親父が連れてきて、いきなり「今日からお前の母さん達だ!!」って言ってきたからだ。
その時は、思いっきりバカ親父を殴りつけてやったが、あとで、聞いた話だが、俺に紹介した時にはもう式を挙げて、役所に書類を提出した後だったらしい。
順序が逆なんだよな・・・。
んで、バカ親父に結婚の理由を聞いても『大人になったらわかる!』とか言って教えてくれなかった(因みに、聞いたのは20になる手前辺りである)。
だから、本人達に聞いてみたんだが、顔を 赤らめて『内緒よ』って言われてしまった。
恐らくハメ倒したんだと思うけど、真相は分からない。
「んで、今回は何でこっちに来たの?『息子、娘がいない方がはしゃげる』って言って、竜胆たちを俺のところに寄越したの忘れたか?」
「はははっ!たまには、愛する息子と娘に会いたいのが親の心情ってやつさ!!」
「ふ〜ん。じゃあ、もう帰ったら?用は済んだんだろ」
「そう冷たいことを言うもんじゃないぞ。父さん泣いちゃうぞ」
うぜぇ・・・。
こんなクソ親父は無視して母さん達に聞いてみるか・・・。
ここに来た理由は別にどうでもいいや・・・。
「なぁ、母さん」
「ん?どうした?」
とりあえず、俺の産みの親であるドラゴンの火燐(カリン)母さんに話を聞いてみることにした。
「バカ親父にさ。霙(ミゾレ)母さんと灯(アカリ)母さんが出来た時ってどうだったの?」
「ふむ、その時の話か・・・」
そういうと、竜胆を抱いたまま色々複雑そうな表情になった。
「正直、あの人が2人を連れて来た時は、引き裂こうと思ったけど、あの2人に上手く丸められちゃったのよね・・・」
「あの2人なら、考えられるな・・・」
霙母さんは分かるんだけど、灯母さんも以外と口が強いんだよな・・・。
「でも、そのおかげであの人と一杯気持ちよくなっていられるから良いんだけどね」
と、惚れ気満々でクネクネし始めた。
竜胆もそれに当てられたのか頬が赤くなってきた。
「全く・・・、あんな親父のどこがいいんだか・・・」
モジモジし始めた母さんから竜胆を非難させると、竜胆をソファにおいて、昼の準備を始めた。
分からない事は色々残ったが、気にしない方が精神衛生上良いだろう・・・。
そんな事を気にしている暇があるなら、昼の心配するか。
人数もいつもの倍だし、量もかなりのものになるだろうしな。
〜宿題〜
竜胆達は小学生である。
竜胆は小学5年生で雫が3年生、翡翠が1年生である。
小学生の頃は、宿題が地獄だった記憶がある。
俺の妹達もそれと同じようで、とても四苦八苦している。
まぁ、人間の俺とはカリキュラムも違うみたいだから、本当の所は良く分からないが・・・。
時折、俺に手伝いをお願いしてくるが、ヒントを教えるだけで後は教えないようにしている。
宿題は自分でやらないと意味ないしな。
「兄貴!!ここどうやるの!?」
「どれどれ・・・って、掛け算か。これなら基本に戻れば分かるだろ?」
「分からないから聞いてるの!!」
と、竜胆は俺が答えを言うまでとことん粘るタイプである。
なので、竜胆には一緒に解いていくという方式をとっている。
「お兄様。この問題はどうすれば解けるのですか?」
「ん?ここか。ふむふむ、『主人公がどうしてこの様な行動に出たのか』か・・・」
「はい。主人公が好きな女性のために自分から身を引くという物語なのですが、私には理解できなくて・・・」
「え、え〜っと・・・、こういう問題は前の文に答えがあるから、よく読めば分かるはずなんだけど・・・」
「そうなんですか?では、お兄様が私の隣で間違っていないか見ていてくれませんか?」
雫は、俺が隣でヒントを与えると、それだけでどんどん解いていってしまう。
最近は、分からないのは演技じゃないかって思えてならないのだ。
「兄ちゃん!兄ちゃん!!ここはこれで良いか!?」
「ん?どれどれ・・・。うん、ここの問題が間違っているな」
「ん?本当か!?兄ちゃんはやっぱり凄いな!!見ただけですぐ分かっちゃった!!」
「・・・そうか?」
「うん!!」
尻尾を左右に揺らして嬉しそうする翡翠。
このやり取りも何十回も続けている。
学生時代では下の方だったが、それでもそこそこ取れていたのだ、小1の問題で躓くわけにもいかない。
それでも、無邪気に喜んでくれるのは嬉しいもんだな。
さて、三人とももうすぐ終わるな。
ココアでも作っておいてやるか・・・。
12/09/30 02:22更新 / ランス
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