連載小説
[TOP][目次]
因縁の開幕戦と無念の中断
※不思議の国・競技場※
※バイザー視点※


「お飲み物はいかがですかーオススメはサバト特性幼化ジュースと成化ジュースでーす」

本日前半の競技、格闘技無差別級バトルロイヤル、フォーカードの一人、マーチヘアのマッチ選手が次々と参加者を(性的に)倒し、場外へ突き飛ばす!

「バイザーちゃん、幼化と成化を一つずつ」「銀貨十枚です。はい、薬の成分は極力薄めているので三日経てば元に戻りますからね」

因みに―場外は媚薬の池で―選手のダウンイコール絶頂もしくはセックスですから―

「私はポップコーンを一つ」「味は塩、キャラメル、媚薬、精液のどれにしますか?」「媚薬で」「銀貨三枚です」

カイ選手のパンチがマッチ選手の胸に決まる!しかし胸の弾力でバランスを崩され場外へ、控え席で見守っていた奥様も一緒に飛び込んだ!残るはマッチ選手とドギア選手、因縁の対決再び

「こっちは紅茶を二つ」「銀貨二枚です」

ドギア選手は―何度もマッチ選手に挑んでるけど―中々勝てないのよね―マッチ選手もフォーカードの座を掛けてるから負けられないんだよね―

「魔界豚のカツサンドをふたつ」「銀貨六枚です」

ボヨヨヨョーン♪♪♪♪

マッチ選手の"必達技"クワトロパンチが決まった!ドギア選手ダウン!

「バイザーちゃんは元気があっていいね」
「誉めても安くはしませんよ、それにマーチヘアの奥さんが妬きますよ?」

両腕と両胸の四つで相手を殴る技ね―わざわざ胸なんて使わなくてもいいのに―

「だーりんはアタシより売り子さんに興味があるの?」「そんなことは無いよ。君の巨乳が一番さ」

選手二名の健闘を讃えて拍手!

「いやーん、おっぱいちゅーちゅーするなんてー」「チュパッ、いいじゃんチュッ。ここでは交わりながら試合観戦してもいいしハムッ、観戦中に(性的に)襲ってもいいんだしレロレロ」「そういえばアンッだーりんと出会ったのもイヤンあたしがムラムラして隣にいただーりんを……あァァん促

「バイザー、私にも虜のジュースを一つ」

ジャバウォックの一人が僕にジュースを注文してきた。

「ジャッジじゃないか、審判の仕事はどうしたの?」
「今日は有給休暇です。バイザーこそ今日も売り子の仕事頑張ってますね」
「僕の生き甲斐だからね」

「ヤッホー♪バイザーにジャッジ」「相変わらずほっそり体型だね」
「カウにベレじゃないか。君達も観戦に来たの?」
「今日は野球の開幕戦だから」「この機会に夫をゲットしようと思ってね♪」
「確かにいつも以上に観客が多いね」
「でしょ、それに来訪者一万人よ一万人」「夫をゲットするチャンスよ」
「討伐隊だっけ?この前も脱出目的で競技に参加した人が魔物娘に襲われて夫婦になったよね」
「つまり早い者勝ちなの」「狙いは観客席にいる男二人組よ!」

二人一緒に別々の男性をゲットすることに張り切るカウとベレ。

「ところでジャッジは審判しないの?」「てっきりアンパイアをヤってると思ったわ」
「今日は両親が実況と解説をしてるのですよ」

本日の競技後半、野球の開幕戦、サイクロンツ対ジンコース、因縁の対決!改めて実況はウンサー、解説は僕の妻であるジャバウォックのジャークがお送りします

ジャークで―す

始球式を務めるのは

「うおおおぉぉ!!」

レース用のパラソルから生まれた付喪神、今や競技場の人気コンパニオン、唐傘おばけのパラカさんです

男共の総立ちアンド歓声が鬱陶し―い。胸か?胸を見て興奮してるの―?

パラソルの中から伸びた舌がパラカさんのハイレグを濡らしている、ハイレグ越しで胸が、臍が、お尻の形がくっきり見えるぞぉ!足を縛っていた布を消して、足を高く上げて、投げた―――!ボールはキャッチャーのミットに入る!しかし観客の大半は彼女の長足と股間、身体中に滴る潤滑液に釘付けだぁ!

何でこうジロジロ胸ばかり見るのかな―胸なんて邪魔なだけなのに―

ジャーク、さっきから胸の事ばかり言ってるよ

いいじゃない胸が大きいのは事実だし

君が言っても説得力ないよ……


「父様の言う通りです!母様の胸を私に分けてください!」
「ジャッジ、少し落ち着いたら?女の子の価値は胸で決まるわけじゃないんだよ」
「バイザー、貴女は悔しくないのですか?不思議の国で生を受けて十七年、背はのびても胸は膨らまないこの屈辱が!?」

「確かに二人とも十七なのにつるんすとーんだね」ムニュ「私達はそこそこあるのにね」フニュ
「胸パンされたいようですね?」
「「ごめんなさい_(._.)__(._.)_」」

一回表サイクロンツの攻撃です

「ジンコースの試合の時間か」「がんばれジンコース」

「切り替えが早いですね」
「ジンコースメンバーの約半分がタマゴの里出身だからね。タマゴの里の住民なら応援したくなるさ。はい虜のジュース」
「代金の銀貨一枚です」
「確かに受け取ったよ。じゃあ僕は場所を移すから」



スリーストライク、バッターアウト!

ジンコーズのエース、ボル選手の投球が決まった!一番セカンドカミオ選手また予告ホームラン決まらず!

妻でキャッチャーのべス選手の的確な指示が効いてるよね―

「やぁサンダー三郎サード」

「バイザーお疲れ」
「売り子の仕事頑張ってるね」
「サンバイザー似合ってるよハァハァ」

でも―ここは不思議の国―ただ投げるだけじゃ面白みも無いわ―

二番ショート バリス

おおっと、ボル選手のボールが巨大化してバスケットボール並みの大きさになったぞ

不思議の国ではあらゆる物や場所に女王様が施した仕掛けがあるのよ―それはボールやバットも例外ではないの―

ボル選手、ボールをフリースローで投げたが、バリス選手は打つ!バリス選手がバットを投げ出し一塁へ走りだす!と思いきやバットを額に当てて回り出したぞ!?

あれはスイカ割り用のバットね―

スイカ割り用だから一定の回数回らないと出塁不可能、やっと解放されましたがバリス選手はふらつく、ファーストがバスケットボールをキャッチしアウトー!

「三人とも番人の仕事頑張ってるね」
「神聖な試合だからな」
「こうして試合をちゃんと観戦してるか見張ってるんだ」
「観客席に足を踏み入れる以上、大人しく試合観戦するか、エッチしながら試合観戦するかのどちらかだハァハァ」

サイクロンツ現在ツーアウト、次はどんな魔球が飛び出すのか?おや?ボールが三つに分裂して、トリプルボールだ!しかしバッターのバットはボールに当たらない。ベス選手、ボール三つをキャッチ

スリーストライク、バッターアウト!チェンジ!

ボール三つによるスリーストライク、サイクロンツ点取れず

「流石不思議の国の競技」
「何が起こっても」
「不思議じゃない」
「ハァハァ」

一回裏ジンコースの攻撃です

 一番ショート もも

もも選手は居合いの構えを取ります……シャーシャ選手の投球、もも選手、刀で斬るかのようにボールを当てゴロ、シャーシャ選手すかさずキャッチしてファーストへ、走り込んでセーフ!

いつも鬼達と戦ってるだけはあるね―

 二番レフト 三瓶莉菜

ヒュン バシッ! ボール
ヒュン バシッ! ボール
ヒュン バシッ! ボール!フォアボール

ピッチャーシャーシャ選手の投球しますがストライクが決まらない

つ―かピクシーサイズのアリスじゃ狙いが定まらないでしょ―

 三番レフト ピータ

見た目は男の子っぽいけど立派なアリスだそうで―す

おっと!シャーシャ選手が投げたボールが空高く飛んで行く、これは自動的に敬遠になるボールだ!しかしピータ選手が身体を宙に浮かせボールに向かって飛んで行き打ったー!ピータ選手そのままファーストへ着地

三人のアリスがホームを埋め尽くしたわね―

 四番ピッチャー ボル

カキン

ボル選手のスイングが決まった!ボールは飛んでいき、ホームラン!満塁ホームラン!四番でピッチャーの肩書きは伊達じゃない!

 五番センター カムリ

満塁ホームランという劇的な展開が起こる中、寡黙の巨人の異名を持つ男、八番ライトクラウン選手の夫がホームに立つ、サングラスを掛け無表情で立つ姿はマネキンが設置されたと錯覚してしまう、そんな彼に支給されるバットは

金棒だ!巨大な金棒が出てきたぞ!

ビュウウウ!!

「きゃー、エッチな風よ」
「いやーん、きょうはパンツはいてないのに」
「よくも濡れ濡れおまんこ見たな!責任とって結婚しろ!」

ホームに吹き込む突風によって観客席で応援しているチェシャ猫やマーチヘア、そしてジャバウォックのスカートが捲りあがる、はいているかはいていないかを確かめるいい機会だぞ!おや突風の影響か金棒が倒れて

ズン!

金棒が地面にめり込む、何て重さだ流石のカムリ選手もこんな物持ち上げ

ブン!ブン!

られた―

金棒でスイングをしている!なんという腕力だ!銀貨兵の軍団を単独で倒した経歴を持つ男の剛腕に不可能は無いのか!?

シャーシャ選手、一拍置いて……投げた!

ブオン! カン!

巨大な金棒を大きく振りかぶって打ったー!
ボールはレフトとセンターの間へ転がる

ドドドドド!!!

カムリ選手走る走る、彼の強さは腕力だけじゃない、鍛えられた足腰が一塁、二塁、三塁に足跡を刻む、センターがボールを取るがカムリ選手ホームイン、五対ゼロ



「よくやったカムリよ」
「……ああ」
「余が誉めているのに笑み一つも見せんとは……お前と夫婦になって二十数年、お前が何を考えてるのか未だに理解できん」



S-1000選手打ったーセンターへのゴロだ、サイクロンツ七番センター トロールのトラル選手がキャッチして、なんと走り出した!直接タッチアウト狙いか?

「オトコ〜」「来るなぁぁ!」

タッチアウトのついでにS-1000選手を犯し始めた!

トラル選手は未婚だからね―

「私の半身になって〜」「キャアアァァァァアンッ♪」

今度はY-100選手がサイクロンツファースト リリラウネのリリファ選手に捕まり蜜責めを始めた!ボールをキャッチしたカミオ選手が一塁を踏んでアウト!

リリファは半身がいないからね―

「次は余の出番だな」

ジンコース現在ツーアウト、ここで八番ライトクラウン選手がウォーミングアップを始める

「皆の衆、余の活躍を見るがよい」

両チームそれぞれ選手交代して試合再開



『しませんよ』



拡声が競技場全体に響いた。

エプロンドレスの上に胸当て程度の鎧を装着したアリスを筆頭に兵士の大群が観客席を包囲する。

「女王様の親衛隊だ」
「エリーゼ隊長だ」

「女王様の命により、各地に散らばった討伐隊を収集しに参りました。試合を中断させてください」

エリーゼ隊長は証書を見せる。

『えっと、女王様の指示により、試合は中断させていただきます』

「なんだと」「ふざけるな!」「ブーイングじゃー」

「魔力測定ガン」ピッピッピー「王魔界の魔力確認、討伐隊と確認、来い」
「畜生、鎧を破棄したのに」

「ちょっと私達は夫探しの最中なのよ」「夫候補を連行しないで!」

「女王様に逆らう気か?」

「うっ!?」「ぐぬぬ…」
「カウ、ベレ、ここは素直に引き下がろう」
「でもサンダーさんが」「雷を放とうとしてるよ」
「えっ」

「神聖な試合に水をさすな」バチィッ!

パシッ

「雷を片手で受け止めただと!?」

「お返しします」パチン

バチィ「ぎゃあっ」ビュク!ビュク!バタッ…

「サンダーが雷に射たれた!大丈夫か!?……精液の匂い……射精してる」

「これが噂の絶頂する程の雷……頼む俺にも雷撃を浴びさせてくれハァハァ」
「何故?」
「どんな快感なのか味わいたいんだハァハァ」
「お下品です、三人共正座しなさい」

エリーゼ隊長直々の説教が始まる。

ハァハァ…

だがサードは充分に興奮していた。


※タマゴの里※


解放された僕達は意気消沈で帰路につく

「余の活躍が……」ポンポン「カムリ、また頭をポンポンと……余を子供扱いするな!」

魔物に襲われたメンバーと共に

「トラルの匂いでおっきしちゃう〜」「オトコ〜」
「リリファぁ…」チュッ「ん〜促クチュ♪クチュ♪

「ぐぬぬ、羨ましい」「バイザー、今日はタマゴの里でやけ食いパーティーよ!」
「ハイハイ、僕も付き合うよ」


※続く※
14/08/04 22:20更新 / ドリルモール
戻る 次へ

■作者メッセージ
ドリルモールです。

 今回の話は苦労しました。

 試合を中断させた女王親衛隊及び、エリーゼ隊長はカラシア様の作品に出てくるアリスです。カラシア様、出演許可誠にありがとうございます。修正等がありましたら、感想欄にてお願いします。

 次回はいよいよ、初太とマドラ視点のソーンファームのデート回だ〜初太とマドラのラブラブっぷりを楽しみに待っててください。
 その前に『魔王の娘達と未来への署名』もしくは読み切りを出す予定ですが……。





キャラクター紹介@
【名前】バイザー
【性別】女
【年齢】17
【種族】マッドハッター
【容姿】サンバイザー(キノコ)+茶髪のショートウェーブヘア+ヘソだし燕尾服+半ズボン+貧乳
【一人称】僕
【口調・口癖】元気な声で販売がモットー
【能力・特技】売り子
【概要】
 タマゴの里のマッドハッター。
 普段は競技場の観客席で売り子をしており、夫探しをせず忠実に職務を全うしている。
 ほっそりした体型かつ貧乳であるが、本人は特段気にしておらず、ましてや肩への負担が少ない分多くの物を担ぐことが出来るとのこと。

【補足事項】
観客席での交わりは黙って笑顔で見守ると決めている。





キャラクター紹介A
【名前】ジャッジ
【性別】女
【年齢】17
【種族】ジャバウォック
【容姿】図鑑のジャバウォックを若くした姿+貧乳
【一人称】私
【口調・口癖】真面目
【能力・特技】審判
【概要】
 ジャーバレーに住むジャバウォック。
 先代フォーカードジャークの娘でジャバウォックにしては珍しい生真面目な性格。競技場及びジャーバレーにて勝負の審判を務めており、手加減は見逃しても不正は見逃さないをモットーにジャッジする。
 貧乳であることにコンプレックスを抱いているため、貧乳扱いする相手には手加減をしない。

【補足事項】
巨乳に否定的な母親からは突然変異かつ理想の娘として歓迎されている。





キャラクター紹介B
【名前】サンダー
【性別】男
【年齢】サンドラとほぼ同じ
【種族】インキュバス
【容姿】(仕事)警備兵用の鎧,
(プライベート)三度笠+燕尾服
【一人称】僕
【口癖】神聖な試合
【能力・特技】雷の魔術,競技場の警備
【概要】
 タマゴの里のインキュバス。
 サンドラの夫で、普段は競技場で警備兵を勤めている。
 同じく警備兵のサンダーと三郎の三人組で競技場を守っているため、観客からは『スリーカード(非公式)』と呼ばれている。
 競技場で行われる試合を神聖なものと崇め、観戦せず会場を出る者には雷を放つ。

【補足事項】
彼の雷には絶頂させる効果は無い。





キャラクター紹介C
【名前】カムリ
【性別】男
【年齢】三十代(外見年齢)
【種族】インキュバス
【容姿】王冠+短髪+サングラス+スーツ系燕尾服+マネキンのような風貌+身長200センチ
【一人称】俺
【口調】野太い声
【能力・特技】驚異的な身体能力,家事炊事
【概要】
 タマゴの里のインキュバス。
 自警団の長クラウンの夫で補佐役を勤めており、拳一つで貨兵を倒し捕獲する。
 寡黙かつ無感情に見えるが妻であるクラウンを愛しており、就寝中のクラウンの布団をかけ直したり、彼女が落ち込んで仕事に支障がある時は無言でフォローする等、クラウンの体調や気分に合わせて最適なサポートを行うキキーモラのような一面があり、体格に比例するかのような剛直でクラウンを(性的に)ご奉仕する。しかし、妻であるクラウンはカムリに支えられている自覚がない。

【補足事項】
クラウンと一緒に並んだ姿は、どう見ても親子。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33