ヘルハウンドの保育士さん!
とある城下町。
そこは魔物娘と人間が互いに支え合って生活している。人間は魔物娘の力を、魔物娘は人間の知恵を。
そんな町にある1つの幼稚園。魔物娘の子どもと人間の子どもが通っているその幼稚園では教育はもちろん、将来のパートナーを選ぶ場としても機能している。小さい頃から多くの経験を共にし、お互いのことを知っていく。それが意外にも好評であり、この幼稚園に入園希望する者は後を絶たない。
そんな幼稚園の園長室、ジオ・R・グローブは園長の白澤、ロデュウに呼びだされていた。
「グローブ先生、お仕事には慣れましたか?」
「まぁ、ボチボチっすね。最初はこんな30近いオッサンで大丈夫かと思いましたが、最近は子ども達も自分を見てビビらなくなりましたから」
黒みがかった赤い髪、右目には眼帯。まるで丸太のような手足にガッチリとしたジオは絵に描いた傭兵のような男だった。可愛らしいクマの描かれたエプロンを着けていても変わりはしないが、どこかシュールだった。
「フフ、子どもは素直ですから。最初は怖がっていてもグローブ先生がとても優しい人だって分かったから、今は人気者ですね」
「怖いって言われるのは慣れてますよ。ガキの頃から言われてるんで」
「コラ」
今までニコニコしていたロデュウはムッと頬を膨らませ、ジオの額をコツンと指でつついた。
「いだッ」
「もう、駄目ですよ?そんな言葉使いしちゃ。子ども達が真似したらどうするんですか?」
「うっす…いや、はい。気を付けます」
「はい、よく言えました♪」
ジオの言葉に満足したのかロデュウはまたニコニコとした笑顔に戻り、まるで子どもをあやすようにジオの頭を優しく撫でた。ロデュウも背は高いが、さすがにジオには敵わない。一生懸命背を伸ばし、爪先立ちになってまでジオの頭を撫でるロデュウはまるで背伸びして大人ぶる子どものようだった。
ロデュウは博識であり頼れるお姉さんのような存在だったが、時折こういった子どものような事をするから微笑ましい。そんな彼女に憧れる男性職員も多い。
(敵わないな、この人には)
頭を撫でられながらジオは苦笑した。
しかし、ジオは首を傾げた。
「ロデュウ先生、今日はこのために自分を呼んだんですか?」
ジオはロデュウに呼びだされてこの園長室にいるのだ。それを忘れたわけではない。
ロデュウは頭を撫でるのを止め、困ったように頬を掻いた。
「今日呼びだしたのは“彼女”のことです。実は……」
「おい、そこのガキ2人ッ!ちょっとこっち来いッ!!」
幼稚園に不似合いのドスの利いたがなり声、それだけで園児達の肩はビクンと震え、その声に呼びだされた2人の子どもは蛇に睨まれた蛙のように動けなくなった。
それに構わず“彼女”はドスッドスッと足を鳴らし、身体を硬くした子どもを両手で1人ずつつ襟首をつかんで持ち上げると顔を近付けた。
漆黒の肌に艶やかな毛を頭の後ろでまとめポニーテールにしている。深紅の瞳はまるで溶岩のようである。ウサギの描かれたエプロンを付けていても彼女の迫力を和らげることはできなかった。
彼女はヘルハウンドのクーガー、ジオと同じくこの幼稚園の先生として働いていた。
ガルルと唸り声を上げ、子ども2人を持ち上げている彼女は今にも子ども達を食べてしまいそうなそんな危険を感じる。しかし、そんな事はせずクーガーは眉を吊り上げ子ども達を睨んだ。
「道路で遊んだら危ねぇって何回も言っただろうがッ!馬車が来たらどうすんだ?あ?」
言っている事はまともであるが、その口調と怖い顔で台無しである。
クーガーに掴み上げられている子ども2人はすっかり怯えた様子で目に涙を浮かべ何度も首を縦に振っている。
「分かったら返事ッ!これも何度も言ってんだろうがッ!!」
「ハ、ハィィィッ!!」
悲鳴に近い返事にクーガーは鼻を鳴らし、子ども達をそっと地面に下ろした。
しばらく子ども達は怯えた表情でクーガーを見上げていたが、泣きながら教室に入っていった。
そんな様子をジオとロデュウは柱の陰から見つめ、ジオは顔を手で覆い、ロデュウは頭を抱えている。
「あ、あの馬鹿ッ」
「要件はこの事なんですよ、グローブ先生…」
疲れたように呟くロデュウの言葉にジオも頷いた。
「…難しい要件ですね」
「彼女の言っている事は正しいんです。でも、言葉とあの態度じゃ…」
「……ヘルハウンドってあんなガラの悪い種族なんですか?」
「違いますね。個人差はあれど、あそこまでガラの悪いヘルハウンドは大陸中を探しても彼女だけだと思います」
ヘルハウンドは本来、火山地帯や魔界などに生息する凶暴な魔物娘である。彼女達は獲物となる人間の男性の匂いを察知すると襲いかかり、その場でまるで貪るように犯す危険な魔物娘であり、こういった町の中で人間と共同生活を送っている事などとてもではないが考えにくい事だ。
そんなヘルハウンドのクーガーが保育士として働いているとなればそれはもはや奇跡に近い。
「…何でアイツを保育士として雇ったんですか?」
「それは彼女の強い希望ですね。あんなに頼まれたら断れる人なんていませんよ。」
脅迫じゃなかったのか…
ジオがふとそんな事を考えていると、ロデュウが顔を覗き込むようにジオを見上げてきた。
「それよりも、グローブ先生はクーガー先生と小さい頃から一緒…幼馴染なんですよね?」
「あぁ、そうっすね。クーガーとはガ…子どもの頃から一緒です」
「昔から彼女はあんな感じだったんですか?」
「いや、あそこまでは……」
そう言われてジオは昔のクーガーをまるで走馬灯のように思い出していた。
『おい、ジオ!クーをおいていくな!かむぞッ!』
『ジオ!クーはさむいのはダメなんだ!だから、いっしょのベッドでねるぞ!』
『コラッ!クーをなかまはずれにするなっていってるだろッ!かむぞッ!』
(…大差無いか?いや、あるか?うーん……)
昔からあんな感じだった気はしなくもないが、確かに子どもの頃より口が悪く、尖っている気がしなくもない。
「どうだったかなぁ。あんな感じ…ではなかったと思います。大体、何でアイツ保育士になったんだ?」
「どういう意味ですか?」
「アイツ保育士になりたいなんて一言も言った事無いんですよ。なのに、自分が保育士になってから急に勉強し始めて…その結果はあんな感じですけどね」
「…あ」
ジオの言葉にロデュウは何か気付いたように目を見開いた。
「ロデュウ先生、何か心当たりが?」
「ん、いーえ。何も?」
絶対嘘だ。
その証拠にロデュウは流し眼でジオを見つめ、含み笑いが口からこぼれている。
「ロデュウ先生」
「私はこの件、グローブ先生にお任せしようと思います。彼女の態度を180°変えろとは言いませんが軟化させてくださいね」
「ちょ、待って下さいよ!アイツが自分の言う事なんか聞くわけ無いじゃないですか!」
「いえ、グローブ先生こそが適任…貴方しかできないと私は考えています。もし、失敗したら彼女は…」
ロデュウの言葉にジオは気が付いた。
「クビ…ですか」
「さすがにあの態度は保護者の方から言われているんですよ。私としても彼女をクビにするのは不本意なんです。クーガー先生のためにも、そして、グローブ先生のためにも…ね?」
「自分の?」
ロデュウの言葉にジオは間の抜けた声で答えた。その態度にロデュウは批難するようにジトッとジオの顔を見た。
それと同時にジオに任せて大丈夫か、と不安にもなったがそれは仕方無い。
ジオにしかできない、ジオだからこそ彼女を変える事が出来るのだろうから。
「あ?どういう意味だ、それ」
夕方、園児達が帰った教室でジオはクーガーと2人で話していた。
内容はもちろん、昼にロデュウと話した事だ。
「だから、もう少し柔らかくなれないかって事だ。ガ…子ども達もお前にビビってるじゃねぇか」
「ハ!馬鹿か?お前は」
ジオの言葉にクーガーは苛立ちを隠そうともしない。
その態度にジオはイラッとしたが、同時にある事に気が付いた。
ここ最近…でもないが、記憶にあるクーガーは何かにずっと苛立っている。いつの頃かは覚えていないが、少なくとも昔はここまでではなかったはずだ。口は悪かったが今のクーガーはそれに拍車がかかり、周囲の人間に対して八つ当たりに近い態度で接している。
まるで何にイライラしているのか分からず、そのせいで解決する方法も分からない子どものようだ。
「いいか?お前らみたいに甘い態度でやってたら、ガキ共だって言う事聞かねぇだろ。アイツらの事を考えれば厳しく言ってやるべきなんだよ。甘やかして甘やかして取り返しのつかねぇ事だってあるだろうぜ。あたしだってどうでもいいと思ったら何も言わねぇし、関わりやしねぇよ」
うん、言ってる事は相変わらず正しい。唯一の救いはクーガーが理不尽ではないという事だ。
「だからってビビらせる必要はないだろ?相手は子どもだぜ」
「それが甘いって言ってんだよ、この馬鹿ッ!」
瞳に怒りを宿し、クーガーはジオに詰め寄った。
そんな態度の彼女にさすがのジオも堪忍袋の緒が切れた。
「いい加減にしろ、クーガー!お前がそう考えるのは勝手だが、それを子ども達やオレ達に押し付けるな!」
「んだと、テメェッ!」
今にも殴りかかりそうな態度のクーガーにジオは一歩も引かず、怒鳴った。
「お前の考えは立派だ、好きにすればいい!でもな、そのせいで周りがどれだけ迷惑してるか考えた事はあるか!?」
「ッ!う、うるせぇなッ!テメェにあたしの何が分かるって言うんだッ!!」
ジオの言葉にクーガーは怒りが頂点に達したようだ。全身の毛が逆立ち、牙をむき出しにしている。
そのままお互い無言で睨みあっていたが、最初に動いたのはクーガーだった。
舌打ちをするとクーガーはジオに背中を向けて教室から出て行こうとした。
「クーガー!待てよ!」
「やかましいッ!このタコッ!」
クーガーは振り返りそう叫んだが、それが悪かった。
前にあった園児用の机に気が付かず、足を取られてしまったのだ。
「なッ…!」
「お、おい!クーガー!」
倒れそうになるクーガーにジオは慌てて駆け寄った。傾き、宙に投げられたクーガーの腕をジオは思わず掴み、そのまま引っ張った。
不意の事でクーガーは体制を整えることもできず、ジオの胸の中に倒れ込む。クーガーの倒れてきた衝撃にジオは足元がふらつき、ついクーガーを抱き締めた。
「んひゃッ!?」
「だ、大丈夫か?」
「…あ、あぁ。悪い」
ジオの言葉にクーガーは素直に頷いた。そのまま、気まずい沈黙が流れる。そんな中、ジオはクーガーを離すタイミングを見失っていた。
思わず抱き締めたもののクーガーの事だからさっさと離れるだろうと考えていた。しかし、クーガーはジオに抱き締められたまま何を言うでもなく、抵抗するでもなく大人しくジオに抱かれていた。
「……」
「……」
普段のガサツな態度から考えもしなかったが、こうして見ればクーガーも中々の美人であった。気が強い性格を表したかのような吊り上がった赤い瞳、スッと鼻が高く整った顔立ちに漆黒の美しい肌。それだけではない。女性を象徴するかのように形の整った大きい乳房、キュッと締まったウエストに肉付きの良いむっちりとした尻はジオに女性を意識させる。
そして、先ほどの反応。
抱き締めて彼女に触れた時、クーガーの口から出た甘い声がジオの耳に残っている。
(コイツも…そう言えば魔物娘なんだよな)
ジオはそう思うと、不意にクーガーの背中をゆっくりと撫で始めた。クーガーはジオの動きに肩を震わせ、驚いたようにジオを見上げた。
「な、おい、コラ!ジオ!テメェ、何して…んんんッ!」
「……」
「な、何とか言えッふあぁッ」
すべすべとした肌に軽く指で押してやると確かな弾力があり跳ねかえってくる。掌でさするように撫でるだけでもクーガーは唇を噛みしめ、ギュッと目を閉じていた。ジオはそのまま背中をさすっている手を下へと下げ、丸みをおびた尻へと届ける。
ジオの手が尻に触れるとクーガーはビクンと身体を震わせたが、何も言わず抵抗もしなかった。
「ん…くぅ、っつ……ふ」
(これって、つまり……)
ジオがそのまま尻を撫でてもクーガーは唇を噛みしめ声を押し殺している。心なしか、頬に赤が差しているようにも見える。
ジオの動きは次第にエスカレートし、片手で尻を撫でていたが両手を使い撫でる動きから揉みしだくような動きへと変化していった。
指を食い込ませ、細かな強弱を付けてやるとクーガーの口から喘ぎ声が漏れ始めた。
「あ、ううぅん…い、はッあぁぁ」
「クーガー…」
ジオはそのまま片手で尻を愛撫しつつ、もう片方の手を前に回すと彼女の秘所を指先でそっと撫でた。撫でられた衝撃にクーガーはまたビクッと身体を震わせ、信じられないとでも言うように目を大きく見開きジオを見上げたが、特に抵抗するでもなくジオに任せていた。
顔つきも普段の物ではなく次第に熱に侵されたように目尻は下がり、色に染まりつつあった。
「ハッ、ハッ、ハァッ…ジオ」
「クーガー…あぁ」
「もう…くぅんッ、どう、なってもッ知らないからなッ…!」
クーガーの言葉にジオはどういう意味か考える暇も無くその身体は押し倒された。
背中に走る鈍い痛み、それと同時に感じる押しつけられた肉の感触。
状況が飲み込めず、うろたえるジオに馬乗りになりながらクーガーは溶岩のような深紅の瞳をギラギラとさせて舌舐めずりをした。
「ハァッ…ハァッ…お前が、お前が悪いんだからな。お前があたしをそういう目で見てたって分かったら……」
「ク、クーガー…?」
クーガーは馬乗りになったままジオに顔を近付けた。思い切り乱暴に押し倒されたにもかかわらず、ジオはクーガーの温もり、柔らかさを感じていた。
クーガーはニンマリと笑うと、そのままジオの唇を奪った。
「んぐッ!?む、うぅぅ…」
「んちゅ、じゅ…んはぁッ、あむッ…んちゅるる」
焼けつくように熱く、ねっとりとした舌がジオの口内を遠慮なく舐め回す。頬の内側、歯の裏側、そして舌をまるで自分の唾液でマーキングするように。
それは理性の無い本能的で暴力的で何よりも愛おしいと思わせる甘く熱い口付けだった。
クーガーは息をするのもさせるのも惜しいと思わせるような激しさでジオの口内を蹂躙する。ジオの唾液をすすり、お返しと言わんばかりに自分の唾液をジオの口内に流し込む。舌を吸い、自分の口内へと招くとカプッと甘噛みする。
そんな獣のようなキスをしばらくしていたが、クーガーはプハァッと自分から唇を離した。
「へへ…♪キスって気持ち良いなぁ♪ん、まだお前の味がするぞ♪」
「はぁ、はぁ…」
「何だよ、キスだけでへばってる場合じゃねーだろ?これからお前はあたしともっとすごい事をするんだぞ?」
クーガーは嬉しそうにそう言うと、ジオの服を脱がし始めた。ジオは抵抗したものの、魔物娘であるクーガーの力には叶わず脱がされてしまった。
服から解放された肉棒が天を突きそそり立っていた。ビクンビクンと小刻みに揺れるそれにクーガーは胸が高まった。
「何だよ、キスだけでこんなになってるじゃねーか」
「っつ、そ…それは…」
「馬鹿、誤魔化すなよ。それにあたしは嬉しいんだぜ?お前があたしでこんなになってるなんて、な」
どういう意味か、ジオがそれを聞こうとした瞬間、肉棒が柔らかく、熱くぬめった粘膜に包まれた。ジオは慌てて見ると、クーガーがジオのモノを咥え込んでいた。
唾液に包まれた唇がねっとりと包み込んでくる。ザラザラとした舌が尿道口を舐め、カリをなぞるようにまきついてくる。
「ぐ…ッ!クーガー…!」
「んん〜?ろおひたんらぁ?」
唇が肉竿を締めつけ、唾液とカウパー液で濡れた舌が這いまわるその動きにジオは思わず呻き声を上げた。それを聞いて気が良くなったのか、クーガーは嬉しそうに目を細めるとジオへの奉仕を続けた。
肉棒全体を舌と唇が撫で、ジュルジュルとすする音が響く。
クーガーが唇をすぼめ、音を立てて吸うとまるでマグマのように熱く全てを溶かすような快感が股間から脳へと響いた。
「う、うぅ…」
「ぷはぁ…ッ!ハァ…ジオォ」
何の前触れも無く、クーガーはジオのモノから唇を離すと再び馬乗りになった。
「お前は私のオスだ…オスなんだ。絶対、絶対に他のメスになんか渡さないからな…ッ!」
「クーガー…」
「そうだ、最初からこうしていれば良かったんだ…!さっさとお前を私のオスにすればムカつかなくてすんだのによぉ…」
「な、何を言って…んむッ!?」
ジオが何か言う前に再び唇が塞がれる。先ほどよりも激しく、貪るようなキス。クーガーはキスをしながらジオに身体を押しつけ、胸を擦り付ける。それだけでもむず痒いというのに、クーガーは自身の秘所を肉竿にまるで円を描くような動きで擦りつけてくる。
前走液と愛液が混じり合い、お互いの大腿部と腹部を濡らす。
しばらく、ジオとのキスを味わったクーガーは唇を離すとジオの顔を両手で挟み自分の顔を近付けた。
「お前が、お前が全部いけないんだぞ?せ、せっかく保育士になってやったのにお前、全然あたしに反応しないし、あたしもどうすればいいか分からなくなって…で、段々イライラしてきて…」
「おま、まさか、保育士になったのって…」
「お前の側にいるためだよッ!馬鹿ッ!大好きなオスの側にいたいって思うのは当たり前だろうが、この馬鹿ッ!!」
そうだったのか……
烈火の如く怒り出すクーガーにジオは胸の中が何かに満たされるような奇妙な気持ちにになっていた。
「でも、もう我慢なんてしないからなッ…お前をあたしのオスにする。するんだからぁ…」
クーガーは天を突き上げんばかりに大きく張り詰めそそり勃ったジオの肉棒を握り、軽く腰を浮かせてその先端を自らの秘所に擦り付けた。
「ん、あぁ…はふぅう……」
もどかしく、なめまかしい息を漏らし、ゆっくりと腰を沈めて行く。
「んぐッ…!くぅぅ、あッ…あぁ…!」
肉棒が体内へと飲み込まれ、秘所が広がっていく感覚にクーガーは酔いしれていた。
やがて全部入ると、クーガーはジオの胸に両手を置いて深く息をついた。しかし、一度目覚めてしまった魔物娘としての本能がそのままでいる事を許さずクーガーの女体を急かすように熱で染め上げる。クーガーはそれに逆らうような真似をせず、ゆっくりと尻を上下させ始めた。
「あ、ひゃうぅ…あぁ、んいいぃッ」
腰を次第に激しく動かしていくクーガーをジオは快楽に唇を噛みしめ、眺めていた。
クーガーはその視線が恥ずかしくも何故か嬉しく思え、動きがますますエスカレートしていく。ジオの胸に手をついたまま更に尻の動きが加速する。
「くぁあぁ、いいッ…ジオ、ジオォォッ」
ジオの名前を呼び、嬌声を上げるたびに動きは激しく滑らかなものになっていく。円を描くように腰を揺らし、膣を支配するように大きく膨れ上がったジオの肉竿をギュウッと締めつける。頭の後ろで組んだポニーテールが大きく振り乱れ、形の良いツンと上を向いた乳房が動きに合わせて大きく揺れた。
「ッ!クーガー…!」
不意にジオがその乳房を下から持ち上げるように、揉みしだく。ジオの指が乳首を擦るたびに痺れるような快感が胸から全身へと渡っていく。
「きゃふぅ!ジ、ジオ、それダメぇぇッ!」
たまらず、クーガーは喜びの声を上げ、下から突き上げてくる力強いジオの腰の動きに合わせて自らも腰を動かした。乳首を弄ぶようにジオが摘まむとクーガーの膣肉は本人の意に反してジオを絞りたてる。
キュウッと締めるたびに呻き声を漏らすジオが愛おしく、クーガーの獣欲はより激しく燃え上がる。膣肉がざわざわと蠢き、まるで無数の舌で舐められ責めるような感覚にジオは射精感を覚えた。
「クーガー…!も、もう少し落ち着いてく、れッ…!!」
「はんんッ、い、嫌だね!お、あんん♪お前はッ、あたしのだからッひうんッ!どうしッようが、あたしの勝手なんだッあ、あおぉぉぉ♪」
ジオの懇願をクーガーは笑い飛ばし、ジオを射精させようと遠慮ない動きでジオを絶頂へと導く。
クーガーの出来あがった身体は膣肉が蠢き、ジオを喜ばせようとしているのか容赦なく快楽を与えてくる。ジオは無我夢中で腰を動かし、高ぶる快感から少しでも気を反らそうとクーガーの胸への愛撫を続けた。
「んんッ!くふぅぅうう!」
クーガーは胸への愛撫に身をよじらせながらも、動きを止めようとはしなかった。
すっかりとろけきったクーガーの淫らな姿にジオの興奮と限界は大きくせり上がっていく。
今までに経験した事が無いほどに大きく硬くなった肉棒からは、ジオの意思に反して精液交じりの粘液が漏れ出ている。
「あぁッ!いいッ!ジオ、気持ちいいだろう?んあぁ、あたしもすごく良いッ、良いんだぁッ♪」
欲望と快楽に飲み込まれたクーガーは襲い来る絶頂に身体を何度も波立たせる。
ジオは限界が近い事を察すると、さらに激しくピストン運動を繰り出していく。
「はあぁ!こ、れはッ、イクのか?あたしの中でイクんだなッ!?」
「も、もう…出、るッ」
「良いんだぞッ!全部ッ吐き出せ!お、あはぁ♪お前の精液も、何もかもッ…全部、全部全部全部あたしのモノなんだからなぁぁッ!」
クーガーの言葉にジオはズンッと大きく突き上げた。
その瞬間、クーガーの膣が今まで以上に強く収縮し、
「ぐ、うぅぅッ!」
「ひぃあ!あ、あぁぁぁぁぁぁあッ!!♪」
クーガーの子宮目掛けてジオの肉棒からは勢いよく精子が放たれた。膣全体で飲み干すように何度も締めつけ、震える。クーガーが絶頂の余韻に尻を大きく震わせると結合部から本気の雌汁と精液が溢れ出てくる。子宮全体が熱湯のような白濁液で溢れかえり、クーガーとジオの口からは満足げなため息が溢れ出た。
「ん…ジオ、まだやる気なんだな?」
ふと、クーガーはまだ体内にある肉棒が硬さを失っていない事に気が付き、クスッと笑ってジオの頬を撫でた。
「あ、あぁ…」
「ははは、良いぜ。相手してやるよ♪ま、あたしもまだまだ満足していないだけなんだけどな…よっ、と」
嬉しそうにクーガーは呟くと、ゆっくりと自分の膣からジオのモノを抜いた。抜いた刺激でクーガーの腰はブルリと震え、また精液が溢れだした。
クーガーはそれに構わず、ジオに尻を向けて四つん這いになった。
「ほぉら♪次はお前があたしを犯す番だぞ?そのぶっといちんぽであたしを屈服させてみろよ♪」
クーガーは丸く大きな尻を左右に揺らし、ジオを誘う。黒曜石のような美しい肌に光る白い精液が映えて映った。
ジオはゴクリと喉を鳴らし、クーガーの腰を掴むとそのままズンッと肉棒をクーガーの身体に打ち込んだ。
「あひッ、くあああああッ♪」
クーガーの唇から喜びの声が溢れた。
すでにクーガーは喘ぎ声を押さえようという気は無いようであり、ジオが与えてくる快楽に素直に反応し、本能のままに犯される快楽を味わった。
「んくぅ、すご、あぁッ!これ、すごぃいいいいッ」
クーガーは背中を震わせて叫ぶ。
ジオは腰を打ちつけながら、上体を前へ倒しクーガーの背中に浮かぶ汗を舌で舐めとる。舌先に広がる汗の味と香りを楽しみつつ、動きに合わせてユサユサと揺れる乳房に手を伸ばして鷲掴みにする。
「あううッ、ふッ♪んん、ハァッ!ジオ、好きッ好きぃぃッ!」
ジオが欲望のままに胸をこね、揉みしだくとクーガーの身体はさらに喜びに震え、口からは唾液がこぼれ落ちた。ためしにジオが乳首を摘まんでやると、クーガーの身体は痙攣した。
クーガーがジオの動きに合わせて尻を動かすと、熱くすっかり濡れそぼった肉壁が肉棒に擦りつけられ、痺れるような快感が走った。
ジオは肉棒を抜ける寸前まで腰を引き、子宮口まで届くほど強く打ちつけるとクーガーの口からは喜びと快楽の声が漏れる。
互いに絶頂したばかりだ。長く保つわけがなかった。
「んくあ、ジオ!あ、あたし…またッ!」
「あぁ、クーガー!…クーガー!」
「あきゅう、わ、おぉぉ♪イク!あたし、ジオに後ろからされてッ、わんん♪イクぅぅッ!!」
クーガーは声を震わせ、自ら尻を前後にがむしゃらな動きで振る。ジオも2度目の絶頂へと向けて猛然と腰を突きたてた。
そして、
「ぐ、ッツツゥゥッ!!」
「ひぃんッ、んくあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!」
2度目とは思えぬ量の精液がほとばしり、クーガーの子宮だけでなく、身体も心もジオへと染めていった。
「クー先生!わたしの見て見て!」
「んー?どれどれ…おぉ、よく描けてるじゃねか!」
「えー?せんせーオレの方がうまいよ」
「あぁ、リチャードもよく描けてるぜ!どっちも上手いさ」
クレヨンで描かれたそれぞれの絵を見てクーガーは嬉しそうに笑い、その絵を描いた園児2人の頭を撫でた。
そんな様子をロデュウとジオは遠くから見つめていた。
「やっぱり、グローブ先生に任せて正解でした。あれから、クーガー先生もすっかり丸くなりましたね」
「そ、そうですね…恐縮です」
ロデュウの嬉しそうな顔にジオは困ったように鼻の頭を掻いた。
「で・も」
「…?」
ロデュウにビシッと指をさされ、ジオは思わず身体を固くした。
「愛を営むなら自分の家、ですよ?幼稚園は学びの場なんですから…ね?」
「!!」
バレてた……
「あんなにエッチな匂いが残ってたら誰だって気が付きますよ。それに、クーガー先生のグローブ先生を見る目を見れば」
「こ、今度からは気を付けます……」
力無く笑うジオにロデュウはクスッと微笑んだ。
ロデュウの言う通り、あれからクーガーの態度は柔らかくなった。叱る時は容赦ないが、それ以外ではすっかり面倒見も良くなり、怒鳴るような事も無くなった。
「で、でも、クーガーもだいぶ優しくなりましたよね」
「ふふ、そうですね。愛の力は偉大ですから」
「んぐッ…」
「おーい、お前ら!お絵描きの授業は終わりだ!次は教室で特別授業やるぞ!」
クーガーの言葉にロデュウとジオは首を傾げた。
「今回は特別にお前達に子どもの作り方を教えてやる!お前達の目の前で私とジオ先生が実践するからな!」
「あ、あの馬鹿…!!」
「全然丸くなってなかったですね…むしろ、違う方向に悪化したような…」
ロデュウはその場に蹲って頭を抱え、ジオは慌ててクーガーを止めに走った。
おわり
16/02/28 23:42更新 / ろーすとびーふ泥棒