連載小説
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小ネタ集
 第1話の感想で、MTGネタに対する感想をいろいろいただいたので、千文字に満たなかった小ネタをいろいろと書いてみた。

注意:今回の話には、第1話以上に元ネタを知らないと意味が分からない話しが、いくつかあります。



『イラスト的に手投げ』

「実はな、賭けの代償としていろいろと道具を貰った時にの、道具の他にもいろいろな呪文書や巻物の類ももらっておったのじゃ。」
「はあ。」
「この魔法もその1つ。その名も、『ラーヴァアックス』なのじゃ!」

 そういって、バフォ様はなにやら呪文をブツブツと唱え始める。

「この呪文は、その名の通り溶岩でできた斧を呼び出し、相手にぶつける呪文なのじゃ!」

 バフォ様がそう言うと、たしかにそこには熱く灼熱する斧が出現していた。

「あとはこれを投げつけるのじゃ。」

 そう言って、“溶岩”でできた斧を鷲掴み・・・。ん?鷲掴み?

ジュウウウウウ

「あっついのじゃ〜〜〜!!!」



『気のせいです』

 その日のバフォ様は、何か違っていた。

「今日はなにやら、たとえ勇者が来てもなんとかなる(ような)気がするぞい。」
「はい、私も今日のバフォ様はいつもと(なんとなく)違うような気がします。」

 ふと、私がバフォ様の横を見ると。そこには、一つの呪文が書かれていた巻物が落ちていた。
 私がそれを拾い上げてみると、そこには『凡人の錯覚』の呪文が書かれていたのだった。



『登場に対応して消されると・・・』

「あの〜〜。」
「ん?どうしたのじゃ?」
「いえ・・・、なんでまた屋敷とか、そこに置いてあった物とかが無くなっているのですか?」

 そう、その日唐突に屋敷やそこに置いていた物が、突如として消滅したのだ。
 私の周辺には、何が起こったのか自体が飲み込めていない他の魔女達が茫然と立ち尽くしている。

 否。ただ一人だけ、見慣れない人物が一人、その場に仁王立ちしていたのだ。

「あの〜。そこに立っておられる女性は誰ですか?見たところ、ドラゴンの様なのですが?」

 そう、そこには真っ赤な鱗に蓋われた女性が一人立っていたのだ。背中から生えた大きな翼や、全身から発する圧倒的な威圧感から、彼女がリザードマンやサラマンダーではなくドラゴンであることを無言のうちに語っていた。

「うむ、実はな、『世界食いのドラゴン』なる者を召喚してみたのじゃが。そうしたら、なぜか何もかも消えてしまったのじゃ。」



『一撃必殺その1』

「はあ〜〜〜」

 私は、いつもの通りバフォ様のしでかした後始末をようやく終えたところだった。
 ため息をつくたびに、幸せが逃げていくとは言うが、どうやってもため息が出てしまうのであった。

「あう〜〜〜、これからの事を考えると頭が痛い・・・。」

 いや、言葉の比喩ではなく、本当に“頭痛”がしてきた・・・。
 と、そんなとき、バフォ様の部屋の前を通ったら、中から話し声が聞こえてきたのだ。どうやら、バフォ様と私ではない別の魔女がなにやら話しをしているようだ。

「へえ〜。記憶を入れることができる魔法の壺ですか〜。」
「うむ。この壺一つにつき、“7つの記憶”を閉じ込めることができるのじゃ。ただ、問題なのが記憶を取りだすのにいちいち壺を割る必要があることじゃの。」
「なんかもったいないですね〜。」
「ものはためしじゃ、さっそく“2個”ほど割ってみるかの。」

バリンバリン・・・。



『一撃必殺その2』

「相手に一瞬で勝つ方法を見つけたですって?」
「うむ。この本によると、とある学院にて学び『精神力』でもって『天才のひらめき』を発すればいかなる相手であろうとも、一瞬で勝つことができると書かれておる。」

 そう言って、バフォ様は私にそのページを示したのだ。

「で、この本に書かれている『トレイリアのアカデミー』というのは、何処にあるのですか?」
「知らん。」
「・・・」
「・・・」

 しかし、なんだろう。“学院”に“精神力”に“天才”とは、うちのバフォ様とは決して縁が無いような気がする・・・。



『女王と筋肉と水晶がいればいい』

「「「わぁぁぁぁあぁぁぁ」」」
「な!な!な!」

 その日の屋敷は、何故か無数の女の子達であふれかえっていた。私は、またいつものパターンかと思い、バフォ様の部屋に向かったのだ。
 はたして、そこにはバフォ様と、一人の見覚えのない女性が紅茶を飲んでいたのだ。

「ええと、バフォ様こちらの女性は?」

 バフォ様にした質問に対して、謎の女性自身が答えた。

「はい。私はスリヴァーの女王をやっている者なのです。本来なら、もっとでっかくて虫っぽい体つきをしているのですが、この世界にやってきたらこのような姿になってしまいましたが。」
「ちなみに、ワシの屋敷内を走り回っておる女の子達は、皆彼女の子供達なのじゃ。」
「はあ。」

 と、その女性は立ち上がると。

「では、そろそろ失礼しますね。私が寝床にしている要塞に、船長を取り戻しに来た侵入者が入り込んだようなので。」
「うむ、達者でな。」

 そう言って、彼女は元の世界に帰って行ったのだった。
 が、しかし・・・。

「「「わあぁぁぁぁ」」」

 相変わらず、屋敷何には子供達の声が響いている。

「彼女、子供達を置いて行っちゃいましたよ・・・。」
「安心するがいいぞい。子供達は皆、ワシの掌握化におる。」

 そう言って、バフォ様が手を叩くと・・・。屋敷中に散らばっていた、彼女の子供達がこの部屋に集まってきたのだ。

「での、この子供達には面白い特徴があるのじゃ。」

 そう言って、何やら呪文をとなるバフォ様。どうやら、何かを召喚するつもりのようだ。
 しばらくすると、何者かがこの部屋に召喚される。
 召喚された者は、屋敷内を走り回っていた子供達によく似た者だった。だが、その体色は緑色であり、妙に筋肉質であったが。
 すると、部屋の中にいた子供達に変化が現れ始める。なんと、部屋の中にいた子供達全員が、召喚された者のように、体つきが筋肉質なものへと変化したのだ。

「な!子供達がみな、ロリマッチョな形態に!」
「うむ。この子供達はの、個体が持つ特性を、近くにいる仲間にその特性を伝播させる性質をもっているのじゃ。」

 そして、バフォ様が私を見ながらニヤリと笑うと・・・。

「では、ここに淫乱スリヴァーなるものを召喚してみる。」

 注意:そんなスリヴァーはいません。

 それが呼び出されると、女の子達全員の目つきが一瞬にして妖しいものへと変化する。

「あ、あ、あの・・、バフォ様何を考えていらっしゃるので・・・?」
「ハッハッハ。いつぞやの仕返しをしようかと考えておっての。さあ、この『旗印』を持ってあの魔女を襲うのじゃ!」
「嫌やァァァァァ!」



・・・



 日記を読み返して、私はがっくりと頭をうなだれた。

 無理だ・・・。次々に来るトラブルに対して、仮に予測できても、防ぎようがない気がする・・・。

「だが、私はけっして負けない。きっと・・・、いつかきっとこの日記を役立ててくれる人が・・・・。・・・、出てくるといいな〜〜・・・・。」

 言ってみて、かなり私は虚しくなった・・・。だが、ここで挫けるわけには行かないのだ。

「私って・・・、けなげ・・・。」
11/06/08 07:21更新 / KのHF
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■作者メッセージ
 感想で、スリヴァーネタと言うリクがあったので、1つ書いてみた。もっとも、リクされたものとはかなり内容が違うかもしれないけど・・・。
 スリヴァー達も、きっとこの世界に来たら魔物娘化・・・ゲフンゲフン。と、いうコンセプトで書いてみました。

 リクにマスティコアの事を書いてくれた人がいたのですが、マスティコアってよくスクイーとペアでネタにされているのですが、スクイーもゴブリンなだけにこの世界に来ると・・・(あんまし想像したくないな)。

 他にも、教会の騎士が妙に無敵かと思ったら、『崇拝』とエンジェルでエセ不死身だったというものや。この世界にきた『霧衣の究極体』は、サキュバス、スライム・・・・・・ぬれおなご、ウシオニ等103(6月8日現在)の魔物娘の特性を持つ。
 なんてネタを考えたが、話しが行き詰ってボツになってたりする。

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