side/ラーシュ

気性が強気とされる我が種族だが、私個人はよくクールだとか言われる。
私の名前はラーシュ・ラグナス、種族でいえばワイバーンだ。

「ま、待てそりゃ行きたいが・・あれは酔った勢いで・・」
「いやーあたしもそのつもりだったんだけどさ・・」

頭を掻きながら私の友人―サラマンダーのザイード・レナは―付け加えた。

「こんなのが送られてきてね・・」「見せてくれ」

＿ラーシュ、ザイード、後ガザルアへ
今度、旦那たちを連れて一緒に夫婦旅行にいかない？
温泉もあるし、宿は広間以外は当然二人部屋よ。
時と場所は、四日後の朝の７：３０頃、場所は北門で。
朝ご飯は食べてきてね、それじゃあね〜　　ミーア・ラナスより＿

「・・・・な？」「なんというか・・身勝手だな、相も変わらず。」

しかし温泉か・・ジパング出身の椿は喜ぶだろうな・・

「分かった。とりあえずあいつに聞いてみるよ」「よろしくなー」
そう告げたあと、ザイードは走って行った。
旦那と修行するらしい。よくあそこまで頑張るものだ・・

「さて・・椿にきかなくてはな・・」
翼を広げ一直線に飛ぶ。椿―我が愛しの竜風椿の許へ。

side/椿

俺の名前は竜風椿（たつかぜ　つばき）
名前からもわかるかも知れんが、ジパング出身だ
手紙が届いていたので、まぁ簡単にいえば
読む、納得、決める、準備、とした。
翼の風を切る音が聞こえる。どうやらラーシュが帰ってきたようだ。

「お、帰ってきたな、おーいラーシュ」「椿、言いたいことが・・」
おそらく旅行のことだろう、チラチラと手紙のほうを見ている。

「旅行の話だろ？ミーアさんからの手紙読んだよ。行きたいんだろ？
俺は構わないよ。」「ほ、本当か？」

やはりだ。普段は堂々として冷静なだけに、こうしてもじもじしたり、
喜ぶ様は見ていてかわいい。

「正直またどこか行きたいなとも思っていたしな。
まぁ、レグザやバルズからも旅行どうよ？と言われていた。
丁度いいさ。」

「ま、お前と行くことが最低かつ最高の条件だけどな。」
ラーシュの顔がみるみるうちに綻んでいく
ああ、この流れは・・

「ありがとう椿！」ギュッ！

やはり。ラーシュ曰く、事あるごとに俺に抱きつきたくなるのだとか。

ワイバーンの威厳とかそういうのは大丈夫なのか？と以前聞いてみたのだが

「威厳？そんなもの、お前を好きだと思う気持ちと比べれば、塵にも等しい。
それに、いつも抱き返してくれるからな。治すつもりもないぞ？」

ああも、はっきりと愛をこめて言われてはどうでもいいかと思ったりもする。




「よし準備もできたし、寝るか。」「今日もお疲れ様」「ああ」
寝るとき？もちろん一緒だ。俺自身、今ではラーシュと抱き合ってないと
眠れる気がしない。

「ふふふ・・お休み・・椿・・」「ああ・・お休み・・」








side/アルべス

「起きろ・・おい、起きろって」「うー・・あと５・・・」

俺の名前は、アルベス・ノア。
見知った顔には良くアルと呼ばれる。
いつもは妻のミーア共々酒場なんぞをやっている。
まぁ、その酒場も一週間閉めるんだが。

「５分か・・ま、そんくらいなら・・」「時間・・」「馬鹿か！？早く起きろって」

・・いくらラミアが変温動物だからってここまで朝が弱いのだろうか・・

「ん〜ん〜」
唇を突き出して唸っている・・なるほど、そういうことか。

「分かったよ・・はむっ・・むぅっ！？」「あむっ・・はぁっ、おはよう！アル」

ミーアはキスをしなければ起きないことがある。
最初それに気付かず起きるのを待っていたら
涙目で締めあげられ、顔を真っ赤にして
「わたしはずっと待ってた！」「な、何を・・」「おはようのキスだよ！！」
・・こうなった。

それ以来できる限り、キスで起こすようにしている。

「ミーア、あと４０分ほどだ。下手すりゃ遅れるぞ」
「下手をしなければいいんでしょ？」「・・まぁ、そうだが」
そう言って、寝ていたとは思えない機敏な動きで支度をする。
やっぱり、寝惚けた振りだったか・・
さておき、俺も支度をしなくてはな。

「「ごちそうさまでした」」「よし、行こう？アル！」「あぁ」
本当に大した下手もなく、済ませてしまうのだからやはり敵わない。
その上、料理もできる、すこぶる美人とほぼ完璧だ。
俺に出来るのは、洗濯、掃除くらいだろうか。

「あ・・着替え用意するの忘れてた・・」「・・荷物まとめとくね・・」「うん・・」
肝心なところが抜けるのを除いては。そんなところも含めて可愛いんだけどな。

side/ミーア

「ごめんね・・アル・・」「ああ、気にしなくていいよ」
やってしまった・・・
肝心なところが抜けるこの性格は治さなくては、と思うのだけど・・

「本当にごめんね・・」「いいって。間に合いそうだしね！」
ああ、このフォローだ・・彼は出来る事などないと言うけれど、そんなことはない。
はっきり言って私は気遣いや、細々としたことは苦手。
でも彼は、私の苦手な事がとても上手い。
洗濯物はとても丁寧に畳むし、今のようなフォローもしてくれる。
私にとっては頼もしい自慢の旦那様だ。


「ごめん！遅れちゃった？」「いや、私たちが早めに来ただけだ。」
北門に行くと、もう一組は来ちゃっていた。
デュラハンのガザルア・コルグスちゃんと、旦那さんのバルズ・バンクーダさん。
ガザルアちゃんは、最初ちゃんづけしたら怒ったのだけど
「いいじゃんか、ガザルアちゃん。かわいいとおもうよ？」「・・そうか？」
バルズさんのフォローもあって、ちゃんづけが続いている。

「いやーガザルアが早めに行くって言ってきかなくってさ」
「呼ばれておきながら、遅れるのがいやだっただけだ」

わたしからみると、二人はお似合いだと思う。
軽くてやりすぎる所があるバルズさんと、考えすぎる所があるガザルアちゃん。
まるで、二人で一つのような、まぁ私たちもそうだけど。

「ラーシュとザイードは？」「一緒に来るらしい」

五分後・・ちょうど待ち合わせの時間に残りの二組は来た。
　

「「いやーいい汗かいたなー」」
一組はザイードとその夫、レグザ・リードさん。
サラマンダーと夫婦であるだけに、なかなかに血の気が多い。

「そのせいで危うく遅れかけたがな・・」「全くだ・・」
そんな二人に釘を刺すのが、ラーシュさん、椿夫婦。

ラーシュさんはザイードと昔馴染だから、特に仲がいい。

「ま・・みんな揃ったことだし、行きますか・・！」

side/バルズ

「なぁなぁ、椿〜」「なんだ？バルズ・・」
気になっていたことを聞いてみる。

「道筋、どんな感じなんだ？」「・・知らん。アルに聞いたらどうだ？」
おーおー、相変わらず冷たいねえ・・

「なぁなぁ、アル。道筋は・・」
「平原を突っ切って、隣町に行く。まぁ、一日あれば着くだろうよ。」

平原を突っ切るのに一日か・・・ん？一日？
今、昼で一日っつーことは・・

「一日は野宿するってことか？」「まぁ、そうなるな。」
野宿ねえ・・やったことはあるし、どうにかなりそうだな。

「じゃあ、問題！グラキエス、スフィンクス、スケルトン、次は？」
「「次・・？なんだろうな・・」」「・・」

楽しそうだな・・あっちはしりとりか・・
ガザルア・・そんな顔すんなよ・・わからんかもしれないけどさ・・


「椿！また今度ジパングの四十八手教えてくれよ。」
「そうだな・・サラマンダー・・二つ巴あたりか。」
「おお？どんなやつだ？」「まず上下逆に向き合って寝て・・」「ほうほう」

いや・・こっちもこっちで楽しそうだな。
つうかなんだ？四十八手って・・
アルに聞いてみるか、そういうの知ってそうだし。

「あいつらの言ってる四十八手ってなんだ？」
「ああ、四十八手というのはな・・」


side/ラーシュ
ミーアが出題したが、しりとりを詳しく知らない二人に
いきなりこれは難しいのではないだろうか。

「スケルトン・・トン・・あ、豚か！？」「ザイード、不正解〜」
まぁ、発想としてはおかしくはないな・・
「じゃあ、牛か？」「いやそういう問題じゃないのよ、ガザルアちゃん・・」
なぜそうなったんだ・・

「「むむむ・・」」

二人が考え込んでしまった。そろそろいいだろう。

「・・・ないんだろう？その次自体が。」「ラーシュさん、正解〜」
「「・・・え？」」
やはりか・・とつい苦笑いを浮かべてしまう。
椿に以前ジパングの遊びを教えてもらったときに、しりとりはやったことがある。
「どういうことだよ・・？ラーシュ？」
「ふふ・・簡単にいえば、ミーアにうまくしてやられたということだ。
ジパングには、しりとりというものがあってだな・・」
「あぁ、しりとりでいいのか・・」
ガザルア・・今更気付いたのか・・まぁこの場は続けよう。

「しりとりの一般的な規則として、んが最後に来ると終わりと言うがある。」
「・・・・あぁー！」「まぁ、そういうことだ」

side/ザイード
「よし、この辺で野宿しよう。皆テントはいるか・・・？」
「俺は、ラーシュと寝るからいらんぞ。」
まぁ、あんたはそうだろうよ。わざわざワイバーンに襲いかかる馬鹿も居ないだろうし。
「ミーアと動いても大丈夫なの、有るか？」「あぁ、あるぞ」
まあ妥当だろう。ラミアは、営みを見られたくはないだろうからね。
「私もいいか？」「ん、はいよ」
デュラハン、これは言うべくもないだろう。

「さて、飯はどうするか・・」「あたしが狩ってくるよ！」
そう言って、勢い良く走っていく。
目的は野生のヌー、カモシカなどだ。
それを察してか、レグザと椿、ラーシュも着いてくる。

side/レグザ

「いやぁ、よく焼けてんなぁ。」「ああ、うまいだろ？」
俺たちは、夕食を食っていた。
それぞれの行動だ...
まず、ミーアとアルだが、いきなり
「はいミーア、あーん」「あーんなんて嫌だな・・」
ミーアと言えども流石に恥じらうのだろうか？
そんな甘いことを思っていたら、
「そんなこと言われても・・」「私はぁ・・アルの口移しがいいなぁ・・♥」
・・・予想以上だったよ、こんちくしょう。

「あ、そっかゴメンゴメン、はむっ・・ほりゃ」
「はふっ・・んむっ・・うん！美味しい！ありがとう！」
そしてアル、なんの躊躇いもなく・・
ああ、あんたらにとってはそれこそ日常茶飯事か。

「なぁ・・椿、私も・・」「ん？・・しょうがないな・・」
お前らもか・・こっちはこっちで
まるでポッキーゲームか何かのように端から・・
「どうだ？美味かったか？」「ああ、お前の味がして美味しかったよ・・」
おうおう、見せ付けるねぇ・・

「この流れッ！ガザルア、ふぁい。」
「なっ・・ああ・・分かったよ、分かったからそんな目をするな・・」
なんだよ流れって・・いやわかるがよ・・
ん・・・？

「どうしたザイー「ひふほっ！（行くぞっ！）」「ふぁむっ！？」
あーうん、ザイードならやりたがるよなそりゃ。
というかこれは俺からやりたかったのによ・・

「どうだ！？美味かったか？」「ああ、とってもな」
なんか悔しかったから、もう一回俺からやっといた。

side/ガザルア

私達は食事を摂ったあと、男性組と女性組に分かれていた。
なんでも、ミーア曰く女子会だとか。

「ねぇ、ザイードはレグザさんのどんなところが好きになったの？」
「ん〜いろいろ有んだけどよ・・やっぱり腕っ節の強さかな！
闘りあってあんなに楽しい奴はいねえよ！」
ああ、実にサラマンダーらしい理由だな。
確かに、先ほどの狩りにおいてもなかなかの身のこなしであった。

「後は、燃えやすい性格だな！まぁ、負けず嫌いなのかもしれねえんだけどよ
、すぐに熱くなっていくんだ！」
なるほど、それは合うだろうな。
しかし、その次に少し赤くなり、

「あ、でも優しいところもあるんだぞ？風邪ひいた時なんかは、
医者を連れてきてくれたりな？あの時は嬉しかったなぁ・・」
こんな事を言った。
薬をもらう、ではなく連れてくるあたりが実に彼女ららしい。

「あ〜話してたら闘りたくなってきたな・・」
「ミーア、どうなんだ？」「ん〜、行ってらっしゃーい。」
どうなんだ司会としてその進め方は・・

「ありがとよ！ミーア！」
聞くが早いか、彼女は猛ダッシュしていった。

「ミーア、良かったのか？」「良いんじゃない？分かってて話を振ったんだし。」
なるほど、わざとか。

「あーでも私もアルとしたくなってきちゃったな〜」
「この流れは・・」「まぁ、そうだろうな・・」

「終了〜！アルー！まっててね〜！」

やっぱり。
ミーアが司会になって、まずまともになる事などない。

ともあれ、二人きりになってしまったので、
「どうする？ラーシュ。」
ラーシュに聞いてみる、答えは聞くまでもないが。
「椿のところに行くさ。お前もそうするだろ？」「まぁな」
魔物娘であるならば、当然の行動を私達も取ることにした。

side/レグザ
あ・・ありのまま起っていることを話すぜ！
俺たちは男子会をしていたと思ったら、
嫁自慢からの口喧嘩に発展したバルズとアル、
それに苦笑を向ける二人が出来上がっていた・・
まぁ、ここまではわかるだろうが問題は次だ！

ザイードはいつも以上の嬉々とした笑顔で
「一発やろうぜ！」
と闘るなのか犯るなのか（多分両方だろうが）よく解らんことになってるし

「駄目だよアル。今夜の元気を使わないでよ〜」「分かってるって」
アルはミーアに巻かれてテントにゴーしたし

「私は騎乗位をするぞーッ！椿ーィ！」「望むところだッ！」
ラーシュと椿は、どこで飲んだのか酒が入ってるし

「バルズ・・こっちでいいことするぞ・・・」「ガザルア？ちょっ・・痛いって」
ガザルアは、首が取れて中身ダダ洩れしてるしで

しかし、俺はザイードと楽しむべくテントから二振り槍を取り出していた。

「あたしを相手によそ見かい！やってくれるね！」
「お前こそ！手加減のつもりか！」

槍をとるまでは明らかに手を抜いていた。
踏み込みも浅く、速いわけでもない。

「せりゃぁっ！」「いつもながら見事だな！」

一本目で、大剣を受け流す。無茶にも見える行為だが、こうでもしなくては
ザイードの速さについていけない。

飛ばされそうになる右腕の勢いのままに左腕の槍を突き出す。
・・が流石はサラマンダーと言うべきか、体を捻りギリギリでかわす。

「熱くなってきたね・・！でも！次で決めさせてもらうよ！」「やってみろよ！」
中々に熱くなってきた・・ザイードも焔が大きくなっている。

「そぉらっ！」
突如大剣を放り投げた・・？何をする気だ・・？
と、ここで気を取られてしまう。
たった一瞬、それでも勝負が決まるには十分すぎる一瞬だ。

「うおぉっ！」「なっ・・・！？」
タックルの姿勢をとるザイードを捉える・・がもう遅い。
いくら俺が戦士といえど、同じく百戦錬磨であるならば
サラマンダーの彼女のほうが有利だ。
弾こうとするもそのまま押し倒される。

「はあっ。今回はあたしの勝利だね。」「ちっ・・まけたか・・・」

俺とザイードとの闘いには、２つのルールがある。
一つ目は原則、組み伏せた方が勝ちということ。
これは以前、やりすぎて二人とも半日動けなくなったことがあるからだ。

「へへ・・大好きだよ、レグザ・・はむっ・・んん・・」「んっ・・」
二つ目は勝った方が、初めのリードを握るというもの。
これもあくまで原則だが。

組み伏せられたまま、ザイードを見上げる。
体は火照っており息は荒い、だがとても楽しそうだ。

「レグザ・・あたしのここ・・すっごく濡れてんのわかるか・・？」
「ふ・・闘いながら興奮か、まるで変態だな？」
言い合いつつ互いの体を求め、裸に近くなっていく。

「じゃあ、あたしに興奮するあんたも変態だね・・」
「当たり前だろ？お前の夫だぞ・・」
腰のあたりに手を這わせていく。ラーシュは這わせるということに弱いからだ。

「うあっ・・攻めるのは私のはずだろ・・れえっ・・れむ・・はぁっ・・」
お返しと言わんばかりに、首筋を激しく舐め回してくる。
「うぅっ・・おまっ・・そこっ・・」
「そういや・・こんなのもあったっけ」
と、いきなり肉棒が何かに挟み込まれた。ザイードの股だ。
俺の肉棒を股で挟み込んだのだ。

「ううぁっ！」「大きい声だしちまってさ・・これからだってのに」
今度はおもむろに股を動かされる。
それだけでも激しい快感だというのに、それがザイードの鍛え抜かれた物だという
事実が加速を掛ける。
「うっ・・うあっ・・」「あっ・・駄目だぞ、一人で気持ち良くなろうなんて」
そう言うとザイードは一旦肉棒を解放し・・
もはや、濡れているどころではない己の秘部でそれを咥え込む。
奥まで咥えられた俺のそれは、グチュグチュと彼女のそれに激しく咀嚼された。
そんなことをされた俺はというと

「んんっ・・あぁ・・ああああっ！あ・・っ！」
体全体で彼女を抱きしめながら、白い汁をぶちまけていた。

「あっ・・熱くておいしいの・・出したな・・」「はぁ・・はぁ・・」
肉棒に喰らい付いていた力が少し緩む。
恐らく呼吸を合わせたいのだろう。だが俺は・・

「ふぬうっ！」「んあっ！？」
もっと先程の快感を味わいたいとばかりに、彼女を突き上げた。
不意打ちを浴びせる形になったわけだが・・

「第二ラウンドってかい・・？」「ああ・・」
むしろ彼女には、好意的に受け取られたようだ。


「ああっ・・もっとだ・・もっと突いてくれ・・！」
「ふうあっ！・・お望みとありゃあ・・！」
一回目よりも激しく互いを求め合う。
唇は度重なる侵略のし合いによって、濡れそぼり
手足はより近くへと絡み合う。

そして、幾度かの嬌声ののち・・
「はぁっ・・！ザイードっ・・！」「あぁっ・・二人で・・一緒にっ・・！」
渾身の力で突き上げたそれが、千切られるかと思うほどかみつかれる。
「ああああっっ・・！」「んっ・・！ーーーーーっ！」
ほぼ同時に絶頂を迎え、互いにひしと抱きつき快感に酔い痴れる。
落ち着くまで、ずっとそうしていた。



「はぁ・・は・・っ、ごめん眠たく・・なってきて・・」
「休むといいさ・・テントまでは運んでってやるから・・」
ザイードは、今日はがんばったしな・・そんなことを考えていると
ぐったりとした様子で眠っている、椿夫妻を見かける。
・・地面軽くくぼんでねえか・・？

ガザルア達のテントは、静かにたっていた。
やはり、サイズの問題で外からは分かりにくいのだろうか。

ミーア達のテントは・・
「ふぁぁぁぁん！もっとぁぁ！」「ああっ・・！いくぞ・・！」
激しいものだ・・テントから輪郭がはっきり見て取れる。

ーと、テントについたか。
ザイードを寝かせたところで、寝惚けたザイードに引き摺りこまれる。
「んん・・レグザ・・一緒に・・」「分かってるって」
全てが可愛いとは・・まったくずるい奴だ。
そう考えつつ、俺も眠りに落ちていった。

■作者メッセージ
なんだか、考えてる間にふざける二組と
諌める二組そんな構図ができていました。

ちなみに４組の夫婦は結構仲が良く
アルベスの酒場で良くつるんでる、という設定です。