独りもんの悪夢
・・状況を整理しよう。
俺は、下半身を露出させている。
うん、まぁ、この時点でおかしいけどそれは置いといて。
「ふふ・・気持ち良いですか・・?」
もっとおかしいのは、俺の結構な大きさに勃起したそれを、
紫髪で童顔の美女が手コキしてるって事だ。
しかも結構気持ち良い。
「あ・・ピクッてしました。
もう射精しちゃうんですね、ふふ、良いですよ・・っほら!」
そう言って、扱く手に力を込めてくる女性。
って、そんなに強くされたら・・!
「っ、あっ・・!!」
ドピュッ・・!
「ぁ・・ふふ、こんなに・・」
そう言いつつ、手に着いた精液を舐め取る女性。
「ん・・おいしい♪」
その姿はとても淫らで美しくて・・
しかも、童顔なのが俺に背徳感を抱かせる。
「じゃあ・・もう一回・・」
そんなことを考える俺の股間に、彼女はもう一度手を伸ばしてくる・・
「という夢を見たんだ、統里(とうり)。」
「・・帰路について早々そんなこと言うなよ天香(てんか)・・
一言言うぜ、妄想乙。」
にべもなくそう言いきられる。
だが、今日の俺はひと味違うぜ!
「いやいや、本当なんだって!感覚とかやけにリアルだったし!」
「あーそーですか、はいはい良かったねー」
そう言って、なま暖かい視線を向けられた。
こいつ、いつもながら言い方がうぜえ・・
「どうせ、エロゲやってそのまま寝たんだろ?
コ○ナあたりか、ああん?」
「ふ、甘いな統里。
昨日俺がやってたのは聖もん○す学園だ!」
「どっちでもいいっつの・・エロゲやってたんじゃん、結局は。」
そう言って、呆れ顔のままため息を吐く統里。
対して俺は、あきらめ悪く粘っていた。
「いや、でもあれはマジで・・」
「・・なぁ、俺だったから良いがそれ他の奴に言うなよ?
確実に絶対に、引かれるから。」
「え?お前引いてねえの?絶対引いてると思ったのに。」
「・・分かってるならわざわざ聞くなよ・・
まぁ、お前が変なのは知ってたから。」
「変!?変態じゃなくて、変!?」
「おう、変態っつうほど煮詰まってねえから。」
「・・要するににわかって事かよ。」
「何で落ち込んでんだよ・・」
その日の夜。
風呂入って歯磨きして、ちょっとアイス食って。
俺はジャージを履いて自室のベッドに寝ころんでいた。
「・・くっそー・・結局信じなかったなあいつ。」
天井を見上げつつ呟く。
統里は最後まで信じなかった挙げ句、最後に。
「明日も同じ夢見たっつー話してきたら信じてやるよ」
なんて言いやがった。
「夢なんて同じもん見る訳ねえだろ・・」
またしても呟く。
・・つか、同じの見たっつって信じるかよ、普通。
「そうか・・!すまなかった、疑って悪かったよ!」
「っ・・ぅくっ・・ぷ、はははははは!!
有り得ねえ!絶対有り得ねえわ!」
一人ベッドの上で笑い転げる。
破壊力抜群だ、ピシッと腰が直角に曲がってたりするとさらに良い。
こんなに笑っていれば普通なら、誰かが気になって見に来るだろうが、
俺は一人暮らしなので問題ない。
ああ素晴らしきは一人暮らしか。
「ふー・・ふー・・よし、寝るか。
とりあえず、嘘で一回言ってみるかな・・」
後で殴られたらそれはそれで良いや。
そう思って俺は目を閉じた。
俺は寝そべっていた。
・・妙な感覚だ。
体がそこにあると分かるのに、自由に動かせない。
勝手に体は、動きたいように動いている。
そして、視点は引いたり寄ったり。
・・ああ、そうか・・また、夢見てんのか。
「・・夢か・・」
夢の中で俺が呟く。
口だけは自由に動いていた。
「うん・・夢だよ、これは夢・・」
「!?」
女性の声が聞こえた。
その瞬間、体が文字通り硬直する。
首から下が自由に動かせなくなった恐怖を味わいながら、
ゆっくりと声がする方、すなわち背後に首を回す。
・・うそーん・・
そこには、あの女性が立っていた。
「えへへ・・昨日ぶり、ですね。」
女性はそう言って、俺の正面に回り込んでくる。
そして・・
「また、気持ちよくしてあげますね・・」
俺のジャージを脱がしてきた。
「あっ、ちょっと何を!?」
止めようとする、が手なんて動くはずもなく。
・・動いてたとしても止めたか、俺よ?
俺に対して、彼女はこう言って立ち上がる。
「分かってるくせに、訊いちゃうんですね。
そんな人には・・」
そして、足を持ち上げ俺のペニスの・・!?
「足で十分ですよね?」
「や、ちょっと待って・・!?」
止めようとするが、彼女はそのまま足を下ろし・・!
「っ・・う・・!!」
親指と中指の間で挟み込んできた。
そのせいで俺の体はピクリと震え、
意志と関係なくそれはむくむくと大きくなっていく。
「あ・・ふふ、待ってって言った割には、
体は準備万端みたいですよ・・?」
そして、挟んだまま指をくにくにと・・っ!!
「っ、ふ、あぁっ・・!」
俺、足コキに興味なかった筈なのに・・!
「んふ・・気持ち良いんですね・・?」
挟んだ指が上下に揺れる度に、
体をゾワゾワとした何かが駆け上がっていく。
くびれを擦られる度に、体がピクリと跳ねて・・!
「あ・・先走りです・・もう出ちゃうんですか?
まだ始めてそんなに経ってもいないのに・・♪」
女性はニヤリと笑うと・・
「良いですよ、出しましょうね・・」
そう言って、指全てを使って俺のペニスを握りしめた。
俺に、そんなの耐えられるはずもなく・・
「はっ、う、ああっっぁ・・!!」
俺はあっけなく、射精していた。
それはとても気持ち良くて・・
夢の中だっていうのに、やけにリアルな快感で・・あれ・・?
「ふふ・・おいしい・・♪」
これは・・目が覚めかけてるのか・・?
「あ・・ふふ、今宵はここでお別れですね・・」
あ・・待って・・なま・・え・・
「・・マジかよ。」
起きて呟く。
外からはもう朝日がさしていた。
・・聞こえよがしに、雀も鳴いている。
これが朝チュンってやつですか、わかりません。
というか、夢の中でヤられたという特殊な状態に、
朝チュンは対応できるんだろうか。
ま・・とりあえず、鞄持って学校行くか・・。
何でか分かんねえけども、やけに気分は良いし・・。
それに、統里にも認めさせてやんねえといけねえしな・・。
放課後。
俺は早速統里を探して、それを言おうとした・・が・・。
統里を屋上のベンチで見つけた、そこまでは良かった。
「・・うあ・・ぐげ・・」
あるぇー・・なんで、俯いてグッタリしてらっしゃりますのん?
「おー・・てんが・・」
「いや、ちげえよ、いつか言われるだろうとは思ってたけども。」
「あー・・まぁ良いんだ・・こっちゃ来い・・」
ツッコんで見せるも、いつもと比べて反応が薄い。
こういうときのこいつはガチで参ってるときだ。
そんな参ってますオーラバリバリの統里の隣まで行くと。
「なぁ・・昨日はごめんな・・
お前の夢がどうとか言って・・俺もなんかおかしいわ・・」
そんなことを言ってきた。
言われた俺はというと。
「・・どうした統里!?彗星がバアーッってする夢でも見たか?!
それともスイカバーに腹から刺される夢か!?」
「・・ああ・・夢だったらどんなに良かったか・・」
「おいおい、マジで大丈夫か?精神科とか」
行った方が良いんじゃ・・そう言おうとしたときだ。
「昨日、五回も搾られた・・もう、今日一日気になって授業が・・
結論な・・俺の義姉ちゃん・・サキュバスだった・・」
「ホワッツ?」
とってもいきなりびっくり発言だった。
「えー・・つまり・・えー?サキュバスって、
あの、あれだよな、エロい、設定とかに良く使われる・・」
理解が追いつかないから、
エロゲとかで使われるとかの意見を出す。
・・無意識にそれが出るとか、それもどうよと思わないでもなかったが。
「ああ・・」
統里は頷く。
・・まじかよ・・
「それだ・・サキュバス・・エロい奴な・・。
しかも、レッサー・・元女性とかじゃなくって、
真性の、混じりっ気ない、サキュバス・・はぁ・・
これまで隠してたのは、成長したあんたを襲いたかったからって・・」
溜め息を吐く統里。
それを見て、俺は場違いなことを口走っていた。
「・・でもお前、サキュバス好きって言ってなかったけ?」
聞いた統里は、顔を上げた。
・・うわ・・スゲエ、微妙な顔・・
「ああ・・好きだぜ・・何度オカズにしたことか。
でもよ、実際にされてみると・・
もう、気持ちよすぎて気持ち悪いっていうか・・」
「・・?」
何だ・・?心なしか、ちょっと元気になった。
「ああ、いや、気にすんな・・それより、よ?
お前、昨日も同じ夢見たろ?」
統里はそんなことを言ってきた。
・・正直、驚きだ。
「あ、うん・・て、何で分かったんだよ?」
「義姉ちゃんから聞いたんだよ、射精五回と引き換えに。
お前を狙ってるのも、魔物娘って奴らしいぜ。
世の中には、もう結構要るらしい・・この学校にも結構いるって話だ。」
「魔物娘・・それって、聖・・」
「ああうん、それだ、それ・・現実になったな、喜べよ。」
「わーいやったーうれしいなー・・アホか。」
ツッコむ。
すると、こいつはふぅ、と一つ息を吐いた。
「・・まぁ、真面目な話をするとだな。
お前に悪夢・・てか淫夢?を見せてんのは、ナイトメアって魔物娘だ。」
「ナイトメア・・?そういやあれって、ドラマだっけ。
何であの歳の子がメソポタミアの悪魔とか知ってんだろーな。」
「あ○むちゃんじゃねーよ・・こっちは真面目な話してんだ。」
「・・おう。」
「それで、だな。
もしその、ナイトメアを止めたければ、寝たふりをすると良いらしい。
案外、楽々捕まえることができるらしいぞ。」
「捕まえるって・・いや、でも俺しないわ。」
「あ?なんでだよ?」
心底不思議そうな顔をする統里。
俺は、胸を張ってこう答えた。
「だって、捕まえなかったら、
いつまでも夢ん中で気持ちよくしてもらえるんだぜ?」
一瞬の硬直。
「・・アホ。」
繰り出される冷たい言葉。
そっから先、統里は何も話さなかった。
就寝前。
いつものようにジャージを履いて、俺はビデオアニメを見ていた。
「・・どうすっかな・・」
しかし、どうにも身が入らない。
当然だ、魔物娘がどうとか、ナイトメアがどうとか・・。
捕まえるかどうかは別として、気になるのは確かだ。
「・・ああもう良いや・・寝よ寝よ・・」
そう言ってテレビのオフタイマーをセットし、布団に潜り込む。
これで、寝ちまっても電源は切れてくれるだろ・・
・・体の変な感触。
予測はできていたから、もう驚きはしない。
「ふふ・・こんばんは・・三日目ですね・・」
そして、どこからともなく現れる女性。
これもまた、予想通りだ。
「今日は・・口で・・なんて、どうです・・?」
そう言って、女性は口を歪ませ舌なめずりをする。
その淫美さに、心が奪われかけたその瞬間・・
「ソ○モンよ!私は帰ってきたぁーっ!!」
どこかから、そんな声が聞こえてきた。
次いで大きな爆発音。
それに、俺の中の何かが反応してしまう。
俺の意識を引き上げてしまう。
や、待ってくれ、もうちょっとでフェラ・・チオが・・
「・・・・・・」
覚めちまった。
目が、開いてしまった。
そこにいたのは・・馬?
「・・ど・・どうも・・」
やけにもこもこした馬が、そう言って頭を下げてくる。
よく見ると、馬の上半身は女の子だった。
・・割と胸がデカい、いやそうじゃなくて。
<む・・いつぞやの男か・・!確か・・
困惑する俺をよそに、
俺がつけっぱなしにしていたビデオは再生されていく。
それを見た少女は言った。
「あ・・あの・・2号機、格好いいですよね・・」
場違いだ、あまりにも場違いすぎる。
あんまりに場違いだったもんだから・・
「分かる分かる、あの肩の奴とか格好いいよね・・」
ついつい、合わせてしまった。
いや、ほら、本性は焦ったときにこそ出るって言うじゃん?
つまり俺の本性は場違いってことか、畜生。
「あー・・終わっちゃいました・・」
「終わったな・・」
結局、俺と少女はビデオが終わるまでずっと動かなかった。
そして、ビデオが終わった瞬間。
「あ・・それじゃ、お邪魔しました・・」
出ていこうとする少女。
「あ、うん、気をつけて帰ってな・・」
それをついつい見送ってしまいそうになり・・
「っ、いやいや、待てい!!不法侵入だろ!」
慌てて呼び止める。
少女は、ビクウゥッ!!っと体を震わせ立ち止まり、こちらを振り向く。
・・涙目だった。
「あ・・ああ・・」
しかも、声が震えている。
すっげえ、罪悪感。
「あ、いや、ごめん、怒っているわけじゃないんだ。
ただちょっと、話がしたくって・・」
うん、なんだろうね、この・・
爪が伸びてたときに足を踏まれて、踏まれたのはこっちなのに、
何でか謝っちゃうアレの感じ。
「あ、あう・・あう・・」
ゆっくりと、体を震わせながら少女はこっちに歩いてくる。
手にやたらゴテゴテの鎌を持ってるのはこの際気にしないでおこう。
ツッコんだらまたビビりそうだし。
ともかく、少女は俺の目の前まで来た。
・・凄く震えて、怯えた表情でこちらを見ている。
「あーうん・・その、なんだ・・まず一つね。」
流石にこの状況で茶化せるほど俺は話術が巧みでないので、
普通に話し始めた。
「えっと・・何者なんだ?」
それから少しして。
俺はこの少女と話をしていた訳なんだが。
「ふーん・・ナイトメア・・精液を餌にする・・ねぇ・・」
「は、はい・・」
「水無月 睡夢(みなづき すいむ)っていうのか・・」
「そ、そうです・・」
「え?じゃああの女の人はお前が?」
「ぅ・・はい・・」
・・どうも、話しにくい。
いや、彼女が悪いんじゃなくて、オドオドされてると、
遠慮するというか、申し訳なくなってくるっていうか・・
「う・・」
睡夢を見る。
身を小さくしながら、体はまだ震えていた。
・・どうにか、普通の状態で喋れないもんかね・・
考える・・もっと考える・・あ、そうだ。
「な、なぁ・・なんか飲むか?
牛乳か茶か、水くらいしかないけど・・」
そう訊いてみる。
天の岩戸ってわけでもないが、飲み物を飲めばいくらかは良くなるだろ。
睡夢は、俯いたまま答えた。
「じゃ・・じゃあ・・牛、乳で・・」
・・顔が赤いのが、可愛かった。
また少しして。
「んくっ・・んく・・ん、んっんっ・・」
白い何かを・・少女に飲ませ・・はっ!落ち着け俺。
いくら男子だからって、考えて良いことと悪いことがあるだろう!
そう言うのは夢の中で・・って、夢に見てたのは睡夢だよな!?
あれ?あっれー!?やべ、分かんなくなってきた。
「はぁ・・ありがとうございます・・」
「あ、うん、少しは落ちついた?」
などとさっきまで錯乱しかけてたバカが言ってみる。
「はい・・落ち着きましたぁ・・」
睡夢はそう言ってふわっと笑った。
「・・・・・・」
一瞬、時が止まったかと思う。
それほどに、可愛かった。
「あ、あの・・天香さん?」
凝視したからだろう、彼女は不思議そうな顔をした。
「あ、ああいや、大丈夫だ。
それよりも、お前のことなんだけどさ。」
「ぁ、はい・・」
再び、身を小さくしてしまう睡夢。
そして彼女はこう言った。
「不法侵入ですもんね・・警察行きですよね・・」
!?
「や、あの、睡夢、さん?」
「分かってます・・ああ、何年かな・・」
顔を斜め上に上げ、彼女が見据えるは虚空。
・・え?
「いや、あの、落ち着いて?」
「良いんです、どう考えても悪いのは私ですから・・」
「や、あのこういうのは個人の感情で」
「でも、犯罪はダメなことですよね・・?」
ああ、ダメだ、これはあれだ、正論なもんだから論で止められない。
・・いや、待てよ・・?よし!
俺は意を決して、口を開いた。
「・・いや!?おっれは良いと思うよ!?
その・・あれだよあれ!気持ちよかったし!?
正直ナイトメアが狙ってるって知ってたけど、
気持ちよくなりたいから無視しようと思ったくらいだし!」
「え、ふぇ・・!?」
予想通り、硬直する睡夢。
へへ、やってやるぜ、正論を覆すのはいつだって暴論さ!
「や、でも、精液を搾り取るんですよ!?」
「それがどうした、男はな、アレだよ!
あの、気持ちよけりゃあ良いんだよ!
そんなことを言えるような変態が存在するんだよ!」
やべえ、自分でも何言ってるか分かんねえ!
「だ、だけど、不法侵入は・・」
「罪っていうのは、誰かが罪だと言うから罪なんだ。
バレなきゃ犯罪じゃないって言う名ゼリフを知らないのかよ。」
「で、でも・・」
それでも、渋る睡夢。
ならば、羞恥心は投げ捨てるもの!ユクゾッ!
「良いか、良く聞いてくれ。
不法侵入、夢の中とはいえ強姦、一般的に見りゃあそりゃあ犯罪さ。
しかしだな・・人の心は謎なもんで、ルールだけじゃ縛れない。
すーはー・・良いか・・よっく、聞けよ・・う、うん!ふぅ・・
可愛い女の子が気持ちよくしてくれる事と、
その女の子を犯罪だと言って警察に通報する事!
男にとって、俺にとって、その二つは天秤に乗せるまでもないんだ!」
ハッハー!何言ってんだろーな俺!
「ふ、ぇえぇええ!?で、でも!!」
「そうだな・・どうしても納得できないって言うなら、
形だけで良いから俺と一緒に住めばいいさ!
ほら、アレだ、愛し合ってたなら強姦とかも、プレイになるだろ!?」
「あ、愛!?そ、それにプレイって・・」
顔を真っ赤にする睡夢、ああもう可愛いなぁ!!
「形だけだ形だけ!
一緒に住んでたら、不法侵入でも強姦でもなくなるだろ!?
久しぶりに彼女が来た、みたいな感じにしとけばいいさ!」
「か、彼女・・あ、あわわ・・」
「つまりだぁ!もうなんていうかアレだけど直球で言うぞ!
俺の彼女になってくれ!!」
言ったアァーッ!!俺言ったー!バカぁー!!
「う・・!」
言葉を詰まらせる睡夢。
まぁそりゃそうですよね!いきなり、
会っていきなり彼女になれなんて正気の沙汰とは思えませんよね!
うん、俺もそう思う!全く、恥ずかし
「う、は、はい!分かりました!」
いィーーーーー!?!?!??
「え!?いいの?マジで!」
「は、はい、良いです!ここは譲れません!」
「大丈夫?俺に合わせて無理してテンション上げなくて良いんだよ?!」
睡夢はぶんぶんと首を振った。
「ち、違います!あ、あの、ナイトメアっていうのはですね、
気になる人の夢の中にしか入らないんです!
だ、だから、その、えっと、あなたのことが好きだから、
夢に入ったんですから、だ、大丈夫です!」
「・・・・・・」
ポカーンとする。
え、つまりアレですか?知らん所で俺フラグ立ててたって事ですか?
・・やるじゃん、俺。
じゃなくて。
「あーじゃあ・・えっと・・うん、よろしくな、睡夢。」
「あ・・はい・・よろしくお願いしますね。」
握手する。
・・笑顔が、やっぱり可愛かった。
「・・ってことがあったんだ、統里。」
「おめでとう、そして死ね。」
説明して早々、そんなことを言う統里。
「なんで怒ってんだよ、お前だって近親相姦っていうロマンを、
しかも、逆レイプも込みで味わってんだろ?」
だからそう言ってやった訳なんですが。
「まぁそれはどうでも良いとしてさ。
お前、そのナイトメア、睡夢さんって言ったよな?」
おもっくそ、スルーして下さりました。
スルースキル高いっすね、予測できてたけどさ。
「ああうん、言ったけど・・それがどうかした?」
「それ・・水無月っていう名字じゃなかったか?」
驚いた。
「・・なんで知ってんの?」
すると、こいつは呆れたように溜め息を吐いてきた。
なんだよ、何だって言うんだ。
「なんでって・・お前な、この前全員参加のマラソンあっただろ?
そのとき、俺達のクラスの先に走ったクラスの中に、
水無月睡夢って奴がいたんだよ。」
「へ〜・・よく覚えてるな、お前。」
「いや、最後尾からすっごい離れてたら普通覚えてるよ・・」
「性格悪いな」「なんでだよ・・」
「しかし、まぁ・・そういや、居たような気がする。
別クラスだからあんまり気にしてなかったけど。」
「あーお前基本的に気にしないもんな、そういうの。
・・ところでよ、夢に入られたって事は、
睡夢さんとの間になんか有ったのかお前?」
「やー・・それがさっぱりでさ・・ん、待てよ・・?
マラソン大会・・確か、俺も走るの苦手だから最後尾になってて・・
通り過ぎるその瞬間、ゴールがもうちょっとだったから、
お互いに頑張ろうって言って、睡夢を抜いていった気がする。
でも・・それだけでフラグになるか・・?」
そう言った途端、統里が目を見開く。
「や、充分だってお前。
いいか、誰にも気にされずにそれでも頑張って走ってた睡夢さん。
皆が自分のことだけを考えて目もくれずに抜いていく中、
自分と同じように最後尾である男子が、
『お互いに頑張ろう』って言ってくれたんだぞ?
惚れるってそれは。」
なるほど、確かに、そうかもしれない。
「だけどそれ、ただしイケメンに限るって奴だろ?」
「一つ言い忘れてた、姉ちゃんから聞いたんだけどさ。
魔物娘って顔がイケメンかどうかは、二の次らしいぜ?
心がイケメンかどうか、それが一番大事なんだってさ。
それによって惹かれたら、他の所にも全部補正がかかるんだと。
数字で言えば、1000%くらい?」
「・・そう、なのかねぇー・・」
「そ、だからお前、ちゃんと愛してやれよ?
とりあえずその場凌ぎ、で恋愛はするなよ?」
「ジジくさっ」
「茶化すな茶化すな、俺はマジだっての。」
「わぁってるよ。」
家に帰ってみると、睡夢が居た。
親が間違えて合い鍵が一つ多く作られていたので、
それを睡夢には渡しておいたのだ。
何がどう使えるか、本当に分からないものである。
「あ・・お帰りなさい、天香さん。」
帰るなり睡夢からそう言われる。
・・なんだろう、なんか涙出てきたわ。
家に俺以外の人が居る・・こんなに嬉しいことはない・・!
「て、天香さん?!なんで涙ぐんで?
も、もしかして、何か気に障ることしちゃいました!?あわわ・・」
「あ、うん、違うんだ睡夢。
なんて言うか、お前が居てくれてよかったなぁってさ・・」
「ふぇっ・・あ、ありがとうございますぅ・・」
うぅーん、やっぱり可愛いな。
その後、俺は睡夢が作ってくれた焼そばを食べた後。
「・・本当に、して良いんですか・・?」
「あ、うん、良い・・よ?」
俺はベッドに座って息子を晒していた・・睡夢の前に。
「精を餌にするなら、やっぱ毎日とらないと気持ち悪いのか?」
きっかけは、この一言から。
そこからなんやかんやで、こうなった。
「じゃ、じゃあ・・失礼して・・ぇろっ・・」
「っ・・」
剥き出しの亀頭の先っちょを座った睡夢の舌がなぞる。
それだけで体はぴくりと反応し、ペニスは急成長した。
「ふぁ、急におっきく・・」
それを見て、彼女はそう呟く。
まじまじと見つめられながらそう言われたもんだから・・
「あ・・!もっと、大きく・・」
俺のそれはすぐに、最大まで膨らんだ。
・・正直だなあ、俺のペニスは。
「あ・・えと、い、いただきまあふ・・」
そう思っていると、睡夢はそれを自らの口の中に入れた。
「む・・・ふぁむ・・」
「んぅっ・・!!」
皮が剥かれたのが、急に感度が高くなったことから分かる。
「えふぇふぇ・・んっ、じゃあ・・いきますね・・えぅ・・」
舌でくびれがなぞられた。
亀頭にダイレクトに伝わる暖かくてぬるっとした感触に、
「っぁ・・!!」
俺は呻いて体を硬直させる。
「あふ・・あむっ・・」
睡夢はその反応に気を良くしたらしく、
尻尾を振りつつそれをさらに口の奥に入れ、レロレロと舐め回してきた。
「ふむ、りゅ、んぅ・・んぁむぅ、む・・」
「くぅあっ・・!」
緩やかながらも制御の効かない快楽が襲ってくる感覚に、
俺はたまらず身を捩ってしまう。
「ふぁ・・?ん、っらめれす・・むりゅぅ・・!」
それを彼女は逃げようとしたと感じたのか、
身を乗り出して口をもにゅもにゅと動かしてきた。
亀頭が頬のぬめりに触れる感触、舌が鈴口付近を舐める感触、
それらを同時に味わった俺は、体をビクビクと震わせながら
「っ、ふあぁっ・・!!」
情けない声を出し、ベッドに倒れ込んでしまう。
いや、無理だろ・・耐えられるかよこんなの・・
「ふぁ・・んふ・・赤い顔・・可愛いです・・」
そんな俺を見て睡夢はそう言い微笑んだ後、
「ん、っふむ・・むぅ・・んりゅ・・」
再びペニスを口に含み、頬肉や舌で弄ってくる。
上ってくる快感に震えつつ、両腕を使って体を起こして睡夢を見ると、
その大人しそうな顔は赤く染まり、目はとろんとしていた。
いつもの顔とのギャップに、俺はまた興奮してしまう。
そして、その興奮は素直に現れるわけで。
「んふぁ・・っちょっと、味変わってきました・・
ふふ、んむっ、もう少しでふぁむっ・・出ちゃいそうですか・・?」
そう言って彼女は口の中でチロリ、と鈴口を舐める。
「うぁっ・・うっ・・!!」
体を跳ねさせる、それが問いへの答えのようなものだった。
彼女は、ニヤァ・・っといやらしく笑う。
「じゃぁ・・出しちゃって、下さい・・!」
そう言って口を窄めて、
「んぢゅ、ちゅ、じゅちゅうぅぅ・・!!」
俺のペニスを吸い上げてきた。
ペニスがレロレロと舐め回されるのに加えて、
頬の肉に擦られるのと吸い上げられる感触。
フェラチオされるのも初めてだというのに、
それに睡夢の異様に高い技能が合わさっては、
俺に耐えられる訳など無かった。
「う、ぐ、うぅっ、はあぁあぁっ・・!!!」
下腹部に感じる強烈な射精感。
それと同時に吐き出されていく精液は、
「んむっ!!ん・・んむ、んくっ・・んむ・・」
どんどんと睡夢に飲み込まれていった。
「んむ、んく、ん・・んぅ・・んむ・・」
出てきたそばから精液は、彼女の喉の奥へと送られていく。
快感に悶える俺に出来たのはそれを感じることだけだった。
溢れ出る白い流れがやっと収まったとき、彼女は口を離しこう言う。
「ん・・っく・・っ・・えへへ・・気持ち良かったですか・・?
たくさん、出てましたね・・」
「あ、ああ・・正直、震えることしかできなかったよ。」
そう伝えると、彼女はふわっと笑う。
あんなことをした後だというのに、その笑顔は変わらず可愛い。
「じゃあ・・お掃除も、しちゃいます・・ね。」
三度彼女は俺のそれを口に含んだ。
「はむ・・ん、んちゅ・・あむ・・」
今度は、吸い出したり興奮させようとして舌を使ったりはしてこない。
先程彼女自身が言ったとおり、お掃除フェラなんだろう。
しかし、これはこれで、クる。
「あむ・・はむ・・ん、む・・」
ゆっくりとゆるゆるの快感が、優しく、優しく、俺の股間に伝わるのだ。
射精に至りそうなそれではなく、ゆっくりと労るようなフェラ。
「ぅ・・っ・・」
でも、気持ち良いものは気持ち良い。
「んはぁ・・あ、ありがとうございました・・
おかげで、お腹も一杯ですぅ・・」
そう言って、可愛く微笑む睡夢。
「そっか、良かったよ・・俺もその、気持ちよかった。」
会って三日も経たない少女にこんなことをさせている、
今更ながらそう思ったが、
合意していて、かつ必要だというならそれで良い。
とりあえず俺は、そう思うことにした。
昨日ああ言った以上、そう思うのが一番だろう。
睡夢が俺を選んでくれて、
しかもこういう事をしても良いと思ってくれている、
それを嬉しく思っている自分もどこかにいるのだし。
就寝前。
「じゃぁ・・おやすみ・・また、明日・・ん・・?」
そう言うと、睡夢は俺の手にそのもこもこの手を重ねてきた。
「いえ・・夢の中でも、一緒、ですよ・・」
そう言われた瞬間、瞼が急に重くなる。
まるで、睡夢から眠気が流れ込んできたみたいだ。
いや・・彼女の能力を考えるとあながち間違いでもない気がする。
夢の中で、と言ったのは・・恐らく、文字通りの・・意、味・・
ぼんやりとした世界に俺は立っていた。
その世界は、少し経つと緑の背の低い草達が生え、
心地よい風が吹く世界へと変わる。
どうやら、今回の夢の舞台は草原のようだ。
「気持ち良いですね・・」
声に導かれ左隣を見る。
何の気配も感じなかったはずなのに、
いつのまにかそこにはあの美女が立っていた。
しかし、残念なことに下半身が馬ではない。
・・そういや、なんでマラソンの時俺は睡夢が気にならなかったんだ?
下半身馬だったら、普通気づくだろ・・
「ふふ、それはですね・・今のように人化の術を使っていたからです。
・・慣れないもので、のろのろとしか走れませんでしたが。」
「!?」
驚く。
人化の術?え?いや、夢に入れるくらいだし不思議ではない・・か?
いや、それよりも。
もしかして、睡夢って心が読めるのだろうか?
「え?はい、読めますよ・・夢の中だけで、ですが。
夢はその人の体調や心の中を反映してます。
それに介入する・・もっと言えば支配して改変するわけですから、
夢の中のことなら何でも分かるということです。
例え、それが人の心の中であっても。」
「・・・・・・」
絶句する。
え、じゃあ、つまり、夢の中なら何でも出来るってことか?
「まぁ・・そうなりますね。
あくまで夢の中限定ですが・・そうだ、何かして欲しいことあります?
夢の中ですし、遠慮しないで良いですよ。」
そう言う睡夢に俺は即答した。
「じゃあさ、いつものお前の姿でいて欲しいな。
あの、馬の状態。」
「・・ふえ?そんなことで良いんですか?
あの、馬の状態って怖くないんですか?」
一瞬止まった後、睡夢はそう言ってくる。
そのやや戸惑った顔がまた、可愛い。
・・というか俺、睡夢の顔見る度可愛いって思ってないか?
まぁ、事実だし良いや。
「勿論、っていうか俺はあっちの姿の方が良いな。
俺は大学見学に行ったときに歩いている馬の尻を見て、
う・・美しい・・ハッ!となったことがあるのだよ。」
そんな事言うの恥ずかしくないかって?・・ほら、夢の中だから。
「・・そ、そうですか・・それじゃあ・・」
俺の言に微妙な顔をしつつも、彼女はそう言って目を閉じた。
すると、彼女は光に包まれる。
・・次の瞬間、彼女はいつもの半人半馬となっていた。
「はい、どうぞ。
あの、この姿の方が好きなんですよね?」
「ああ、うん。」
俺は睡夢の馬体の横まで歩いていって座る。
「・・睡夢、頭預けて良い?」
「はい、良いですよ・・」
睡夢は答えて座ってくれた。
俺の頭のちょうど後ろに彼女の頭が来る感覚。
「じゃ、ありがたく・・っと。」
俺はそれに頭を預ける。
・・ふさふさの毛が暖かい。
夢の中だというのに、眠ってしまいそうだ。
・・そうだ、夢と言えば。
「なぁ、睡夢?ちょっと気になってたんだけど。」
「はい、何ですか?」
「夢の中でこうやって動くのってさ、明日に響いたりとかしないのか?」
すると、睡夢は微笑んだ。
「ふふ、走り回る夢を見て起きると疲れてますか?」
言われてみれば、そうだ。
「それに、夢は無意識下での願望とか
自分では気付いていない体からのメッセージだったり・・
考えようによっては、達せられない願望を果たすために、
妄想を夢の中で現実のように作り上げているともとれます。
それは現実じゃないですから・・
どれだけ夢の中で動いても現実には響かないって訳です。」
夢のことに関して睡夢は造詣があるようだ。
さすがは、ナイトメア・・悪夢といったところだろうか。
「・・多分。」
・・信憑性がちょっと落ちたけど、まぁ、合ってるんだろう。
しばらく頭をふさふさの頭に預けていると。
「・・ふぁ・・あ・・ぁ・・」
俺は夢の中だというのに欠伸をしていた。
「ふふ・・眠いなら寝ちゃっても良いですよ。」
そんな俺の頭を、伸びてきた彼女の尻尾が撫でる。
彼女の尻尾はそんなに長くなかったはずだが・・
「夢の中ですから。
尻尾が胴の中程まで伸びても、なにもおかしくないですよ。」
ああ、なるほど・・なんか、納得だわ。
・・それにしても、尻尾に頭を撫でられるとは。
初めて味わう感覚だけど・・
「気持ち良いな・・やば、眠くなって・・」
あ・・意識が・・
「ふふ・・良いんですよ・・おやす・・さい・・」
ん・・おやすみ・・
それから、結構経ったある日。
俺と睡夢は色々あって、メロウの詩歌先生と生徒指導室に居た。
「あら〜良いわねぇ〜夢の中でも一緒なんて、素敵♪
しかし・・ナイトメアなのに、夢の中で襲わないなんて・・
ナニをもとい何をしたのかしら?」
「そ、それはその・・えと・・」
「あら〜顔が赤くなるようなことをさせちゃったの?
不純異性交遊なんじゃな〜い?」
「・・先生、どこからどこまでが不純なんですかね?」
「あー・・確かに問題ね、それは・・」
「まぁ、それを考えておくのは宿題って事で。」
「あーうん、考えなきゃあね・・」
「行こう、な、睡夢。」
「あ、うん、天香くん。」
「「それじゃあ、失礼しまし・・」」
「でもそれってあなた達が、
私の宿題を一週間すっぽかしたこととは何の関係も無いわよね?」
・・ちっ。
隣を見ると、睡夢もちょっと口の端がピクッと動いている。
良かった、俺と睡夢の心は同じだったようだ。
「や、舌打ちで通じ合ってることを確認するって、
ある意味すっごいレベル高いことだから。」
「あ、そうですね・・言われてみれば。」
「天香くん、私達通じ合ってるんだって・・」
微笑む睡夢、可愛い。
「ああ、嬉しいな・・」
微笑み返す。
「じゃあ、あの、先生・・そういう、事で・・」
そして俺達は部屋を出ようと
「待てや!どういう事で、なのよ!?」
その日、午後8時。
俺と睡夢はやっとこさ帰り着いてご飯を食べ終わって。
今はカップル用だという銭湯の個室に入っていた。
「いくら何でも居残りなんてあんまりだよぅ・・」
愚痴る睡夢。
背中を後ろから洗いながら聞いているため分かるが、
その濡れた尻尾はしにゃ〜っとしていた。
「だよな・・しかも課題も課題っていう・・」
返す俺も負けず劣らずへにゃーっとしていたが。
・・や、無理だろあの課題は・・。
「何だよ、恋人が出来たときのための宿題、
『これから一週間、恋人としたいことを一日毎に一個書いてくる、
ただし、同じ事を二回書くのは許可しない』って。
イチャつく事以外書いちゃダメとかあれ、相当な拷問に近いぞ・・」
「私みたいに、軽く妄想癖のある人ならまだ良いけど・・
あれ、真面目な人にとっては恐ろしく耐え難いものだよ・・
リザードマンの刃ちゃん・・図書室の隅の方で頭を抱えて、
『イチャイチャって何だ・・イチャつくってなんだ・・』
って下校時間までずっとぶつぶつ呟いてたらしいもん・・」
「うぁ・・ご愁傷様・・」
教師が出して良い宿題じゃないだろ、あれ・・。
・・ちなみに。
俺達が二人がかりで先生に提出したのはこれだ。
一日目:頭ナデナデ。
二日目:一緒にお風呂、流し合い。
三日目:手をにぎにぎし合って、微笑む。
四日目:二人で草原に座ってのんびり。
五日目:寝るときに不意打ちでギュッてする。
六日目:ほっぺをつつき合う。
七日目:正面からおでこにキスし合う。
・・正直、書いてる途中で何度脱走しようとしたことか。
しかし、そうしようとすれば先生の歌(妄想)を、
長々と聞かされることになるのは想像に難くなかった。
だから、俺達は何とかさっきのアレを完成させたのだ。
最後の辺りは俺達の想像した事やら夢の中でやった事やらから、
色々と、文字通り絞り出して。
「・・忘れよう、睡夢・・ほら、背中流すよ。」
「そうだね・・ん、ありがとう天香くん・・」
・・俺達の気持ちは一つだったようだ。
嬉しいけど、素直に喜べないのは何故なんだろうな。
そして、帰ってきた自室で。
「・・ね、あの、天香、くん・・?
私達、付き合って結構経つ、よね。
だ、だから・・その・・そろ、そろ・・」
俺は睡夢にそんなことを言われていた。
・・ああ統里が言ってたな、魔物娘って・・
「まぁ、あれだ・・
好きな人とエロい事をするのが一番人生で大事らしいぜ、魔物娘って。
・・義姉ちゃんが言ってたから、
ちょっとサキュバスよりの考え方混じってるかも知れんが・・」
・・だったけ。
「あ、ああ・・」
しかし、恥ずかしいものは恥ずかしい。
フェラとか、手コキとかはしたけど・・所謂本番はしてないしな。
「あ、や、あの、したくないなら、あの・・!!」
俺が曖昧に返したせいだろう、睡夢はあたふたしてしまっている。
「ああ、違うんだ睡夢。
いきなり言われたから恥ずかしくって、ああ言っちゃっただけで、
その、俺も、したい・・よ?」
「ほ、ほんと・・!?」
明るくなりかける睡夢。
しかし、俺はこう言ってしまった。
「あ、でも・・避妊とかした方が良いよな。
もし、その、そういうことになったら・・」
それは、人間としての一般常識の範疇だったのだ、が。
「ふ、ぇ・・?天香くんは、赤ちゃん・・欲しく、無いの・・?」
睡夢は泣きそうな顔になってしまった。
凄い、罪悪感。
「あ、や、その、勿論欲しい。
だけどその、な?法律とか、倫理とか・・」
しかし、罪悪感に負けて罪を犯すわけにはいかない。
そう思って言うと、睡夢はキョトンとした顔になった後。
「え?ああ、何だ、そんなことかぁ・・」
そう言った。
って、ちょっと?
「そんなこと、って。」
口を挟もうとするが、珍しく彼女はそれをさせなかった。
「だったら、問題ないよ。
えっとね?魔物娘って基本的に赤ちゃんがとても出来にくいの。
だから、国とか県とかはむしろ赤ちゃんが出来ちゃうことを歓迎してる。
たしか、法律とか保障とかも充実、してたよ。」
ポカンとする。
「・・詳しいな。」
「う、うん・・実は、天香くんが気にするかなって思って、
図書室で調べたの。
書いたのアヌビスさんだったから、信用できると思うよ。」
首を傾げて微笑む睡夢・・可愛い。
そう思いながら、俺はこう返した。
「・・そっか、なら問題ないよ。」
「本当・・?良かったぁ・・!」
顔がふにゃ〜っと緩む睡夢・・本当にほっとしたのだろう。
やっぱり、可愛い・・自然と頬が緩む。
「俺だってそういうの抜きにしたら、睡夢の気持ちに応えたいしさ。
そういうことなんだったら、大丈夫だ。」
「うん・・良かった・・」
そう言って俺に抱きついてくる睡夢。
俺もそれを強く抱きしめた。
もこもこの感触が、心地よい。
しばらくそうして抱き合った後。
「じゃあ・・お願い、天香くん。」
「あ、ああ・・上手く出来るかは分かんないけど。」
俺達は、ベッドの傍でついにそれをしようとしていた。
「といっても、手順すら全く分からないんだけどな・・」
そう言いながら、屈む。
目の前にはもこもこの両足がある。
そのもこもこの中間に、湿っている部分があった。
・・これ、だよな。
「あ・・そこ、私のおまんこ・・」
凝視していたためか、睡夢が言う。
やはりそうだったようだ。
・・意識すると途端に顔が熱くなってくる。
しかし、そうしてばかりも居られないので、顔を上げ睡夢に訊く。
「な、なぁ睡夢・・どんな風にしたらとか、あるか?」
すると睡夢は顔を赤くして言った。
「え、えと・・天香くんの好きなようにして、良いよ。」
「そ・・そっか・・」
そう返して再び視線を戻したのは良いのだが。
・・どうやればいいんだ?
正直戸惑う。
いや、やり方が最初から最後まで分からない訳じゃない。
そういう薄い本は読んだことがある。
・・とりあえず、試してみるか。
そう思って、湿っている所に指で触れてみる。
「んぁっ・・」
瞬間、睡夢の体がビクッ、と揺れた。
びっくりして指を離す。
「ぁ・・良いの、天香くん・・気持ちよかったよ・・」
「そ、っか・・」
もう一度触れてみる。
今度もビクッと彼女が揺れるが、今度は続けて撫で上げてみた。
「はうぅ・・ん・・!」
ビクビクッ・・と揺れる。
やはり、気持ち良いものらしい。
このまま撫で続けるのも良い、と思ったが。
・・そういや、薄い本の中でここを舐めてたな。
あれ、どういう感じなんだろ・・
そう思って、口をそこに近づけていく。
「て、天香くん・・?」
睡夢が疑問に思ったらしくそんな声を出すが・・
ぺろっ。
「ふぅにゃっ!?」
それよりも先に俺はそこを舐めた。
・・なんだ、この味・・?よく分からないな・・
ぺろぺろっ。
「はぅうっ!」
もう一舐めしてみる。
なんだろう・・嫌ではない・・むしろ、もっと舐めたいような・・
「て、天香くっ・・!」
ぺろりっ。
「ひゃうぅん・・!」
ぬるぬるの部分を舐めてみる。
そこには、舌がもっと入っていきそうな割れ目があった。
・・いじってみたい。
そうすることは何かを引き起こしそうな予感もした。
いつもなら、その予感に従ってやめていただろう。
ぺろ・・ぢゅつ・・
「ふやぁ!?て、天香くぅ・・ん・・!」
しかし、俺はそこを舌でいじった。
睡夢のせいにするわけではないが・・さっきまんこを舐めたときから、
何かが俺の頭をボーッとさせているのだ。
それが何なのかは分からない。
ぺろぉ・・っ。
「ひぅう・・!」
でも、今はそんなことはどうでも良かった。
今大事なのは、睡夢を舐めることだ・・。
ぴちゃっ・・びちゃっ・・
音を響かせながら、そこを舐める。
「はっ、はぁうんっ・・!」
その度に睡夢は可愛い声を出してビクビクッと震える。
それが、たまらなく愛おしい。
もっと気持ちよくしてやりたくなる。
レロォ・・ッ・・
今度は、下から上へと舐め上げてみた。
何か、小さな出っ張りを舌が通り過ぎる。
「ひ・・っ!ひゃぁ・・っ!!」
するとまた、そう言ってブルブルと震えた。
・・もしかして、さっきの出っ張りが・・?
つん、つん・・
今度はそこを舌先でつついてみる。
「ふぁっ、ん、んんぁっ・・!」
やはりだ・・他の所よりも、反応が強い。
「ん・・なぁ、ここ、気持ち良いのか?」
見上げて訊く。
「はぁっ・・え・・?うん・・そこ・・クリトリス、だから・・
ちょっとでも触られると、すぐ気持ちよくなっちゃうの・・っ。」
そう言う彼女の顔は、赤くなっていて。
はぁはぁと息をやや荒らげるその様が、たまらなかったから。
「・・っ!」
俺はすぐに舌を出っ張りへと伸ばした。
「ひゃっ・・!」
ツンツンとつついた後。
ぺろ、ぺろっ。
クリトリスを、まるで往復ビンタでもするかのように、
優しく舐め回していく。
「ひゃっ、ふやっ・・んくぅ・・っ!」
舌がクリトリスを撫でる度に、睡夢が艶のある声を出す。
その声が、俺に舌の動きを加速させる。
ベロッ、レロッ・・!
「ふあっ、あうっ、んん、んんぅ・・!」
俺の顔を、そこに近づけさせる。
いつしか俺は目の前に割れ目が見えるほど、
顔を睡夢の秘所に近づけていた。
それに気づくが・・俺の頭は、もう、そんなことを気にしていない。
睡夢の割れ目から出てくる液体を、啜っていく。
「はぁっ、はぁっ・・天香ぁ・・くぅん・・」
睡夢の甘えるような声。
もっとして欲しいのだと・・俺は、本能的にそれを悟った。
「ああ・・分かってる・・」
答えて、割れ目に唇を密着させる。
「あっ・・!」
ピクリと震える睡夢・・本当に、可愛い。
そう思いながら、俺は口の中から舌を伸ばし、割れ目をなぞった。
レロッ、ペロッ、レ、ロ・・
舐める度に液体が滴り、それを俺の口は受け止めていく。
液体が口を通る程に、もっと、もっとそれが欲しくなる。
「はぁっ、あうっ、て、天香く、んっ、もっと、はげし、くぅ・・!」
突然、睡夢がそう言った。
睡夢にしては驚くべき発言だったが、
俺はそれこそ驚くほど素直にその発言を受け入れていた。
ベロ、レロッちゅぢゅ・・っ・・!
舌を割れ目に侵入するかないかの所で動かし、くすぐる。
びちゃびちゃと滴ってくる液体はほんのりと、甘い。
「はっ、あっ?あ、天香くんっ、私っ、もう、ダメにっ・・!」
睡夢がそう言った、直後。
ずちゅううぅうぅぅぅぅうぅ・・っ!!
俺はとどめとばかりに、割れ目から滴る液体を啜り上げた。
「ふやぁっ、あ、う、やあっ、うんっ・・!!」
甘い液が口の中に流れ込んでくる。
その味がもっと欲しくて。
ぢゅうううぅうぅ・・!!
もう一啜りした、その瞬間。
「も、もうだめっ・・!天香、くんっ・・!
ふや、ああああぁあぁあっぁあああっ!!」
睡夢は叫んだかと思うと、一気に体勢を崩した。
「おわっ・・!?」
それに気づき、慌てて受け止める。
「はぁっ・・はぁっ・・はっ、はっ・・えへへ・・
て、天香くん・・激しいぃん・・だね・・♥」
受け止めて、開口一番に睡夢はそう言った。
その表情はいつものオドオドしたものではない。
睡夢は口の端をグニャァ・・ッと歪めて、
こちらを誘うような淫らな笑みを浮かべている。
まるで、もっとしても良いんだよ、とでも言うかのように。
その、いつもとの差に俺が止まったその瞬間。
「ふふ・・天香くぅん・・ん・・」
「んぷっ・・!?」
いきなり俺は、睡夢にかなりの力で抱き寄せられキスされていた。
「あむ・・む・・むぅ・・」
口の中をベロベロと舌が這いずり回る。
その動きは、やはりいつもの睡夢らしくない。
しかしだからといって嫌なわけでは全く無く、
むしろ彼女の新たな魅力を垣間見たようで、嬉しくもある。
「っむ・・ぱぁ・・」
口が離される。
睡夢はハァハァと息をしながら、俺を見つめてきた。
「ふぅ、ふぅ・・睡夢、どうしたんだ・・?」
それを正面から見つめ返しながら、問う。
「良く分からないけど・・何だか、気持ち良すぎて・・
だから、おかしくなっちゃったん、じゃないかな・・」
すると睡夢自身も戸惑っているようで、所々詰まりながら答えた。
その直後。
「っう・・?!」
俺は床に押し倒された。
驚き、足をばたつかせるが、睡夢の後ろ足に挟まれ封じられてしまう。
しかも、その足が俺のジャージとパンツを脱がせてきた。
「睡夢・・」
見上げながらその名を呼ぶ。
彼女は、顔を赤く染めて余裕のない顔で言う。
「あ・・ごめん・・私・・
もう、我慢できないよ・・ねぇ、知ってる・・?
私達ケンタウロス属の魔物娘って・・」
そこまで言って、睡夢は馬体を持ち上げた。
後ろ半分の中程からは液体が滴っている。
その液体が俺の股間付近に落ち、その冷たさに俺が呻くと、
睡夢はいやらしい笑みを浮かべ、続けた。
「馬のおまんこと人のおまんこ・・どっちも持ってるんだよ・・?」
「え・・!?」
びっくりする。
確かに、目の前にはさっきまで舐めていた睡夢の秘所があった。
さっき、そこから出るのと同じような液体が馬体の後ろからも出た。
実は気になっていた事ではあったが、まさかそうなっていたとは。
・・待てよ、ってことは。
「・・さっきのと、その、挿れるのとどっちも出来るって事か?」
我ながら何を考えて言ってるんだと思ったが、
睡夢は嬉しそうににっこりと笑った。
「うん・・私も、天香くんもどっちとも気持ち良くなれるの。」
それを聞いた途端、さっきの睡夢の声を思い出して、
俺のペニスがさらに膨らんだ。
「あ・・天香くんも楽しみにしてるんだね・・」
それを見て、睡夢はそう言いにやぁりと笑うと。
「じゃあ、私ももう我慢できないから・・っ!」
一気に腰を落としてきた!
「あ・・っ、くあっ・・!」
何かを突き破る感触の後、
ぬるぬるの感触が俺のペニスをぬぷぬぷと音を立てて、
覆っていく。
「ふ・・ぶっ・・!」
同時に、俺の顔も睡夢の人間の陰部が覆う。
口に陰部が乗っている為、少々息が苦しい。
なんとか息をしようとして、口を動かすが・・
「ふあ、あ、はぅ・・ん!」
その度に、睡夢の陰部を口でくすぐる事になり、
その結果睡夢がもぞもぞと体を動かすので・・
「あっ、ぅっ・・くっぅ・・」
俺のペニスもくちゅくちゅといじられることになる。
「あは・・はぁっ・・♥
天香くん・・気持ち、良いよぉ・・♥」
睡夢はそう言って俺の方を見た。
その顔は既に快感にとろけているものの、少しの余裕が窺える。
対して俺はというと、余裕など無い。
味わう快感も、感触も、全てが初めてなのだ。
そんな俺を見て、睡夢は言う。
「あはぁ・・♥
天香くん、顔真っ赤にして・・可愛いんだぁ♥」
可愛い。
男にとってはやや傷つく言葉であったが、
事実余裕のない俺にとっては、その通りでもあった。
「はぁっ・・はぁっ・・仕方ないだろ・・
何もかも、初めてなんだからさ・・」
そう返す。
すると、睡夢は優しく微笑み。
「えへへ・・そうだよね、初めてだもんね・・
私はさっき気持ち良くしてもらったから・・
今度は、私が天香くんを一回イかせてあげるね・・?」
そう言って、一回腰を前後に揺らしてきた。
暖かくてぬるぬるの膣肉はさっきから俺を高めてきていたというのに、
今度はそれがギュウッと締まり、
まるで俺のペニスを扱くかのように前後に引きずってくる。
「ぁ・・ぁっ・・!う、ぅあぁぁっ・・!!」
ついついそんな声が漏れる。
背筋をぞわりと何かが駆け抜け、
頭が熱くなり、気持ち良いという事以外考えられなくなっていく。
何よりも、睡夢に支配された下半身が快感に打ち震えてビクビクと跳ねる。
「はぁっ、はっ・・は、ぁっ・・」
たった一回。
たった一回腰を振られただけで、俺はそんなになってしまっていた。
俺の体がその腰の一振りだけで全て震わされてしまうのだ。
たった一回だけだったのに、俺はそれを悟った。
・・これが、何回も来たら俺はどうなってしまうんだ・・?
「あはっ・・天香くん・・とっても可愛かった・・
じゃあ、今度は続けて振るからね・・?」
「え・・?や、ちょっとぉ・・っ!!」
制止しようとする。
しかしそれよりも先に、睡夢が腰を振り始めてしまう。
クチュ・・グチュッ!
いやらしい水音が響いていく。
一振りでも凄まじかった快感が、
今度は間髪入れずに二回三回四回と連続でおそってくる。
一回の快感も感じ切らないうちに、
次の快感が俺の体に押し寄せてくる。
「あっ!あっ、す、いむっ・・!
ダメだぁっ・・俺っ、あんまり我慢できそうに・・っ!」
情けない声を上げる。
もはやそれを睡夢に聞かせることすらも、
俺の中では快感へと変わりつつあった。
「良いよ・・♥イって、天香くん・・。
私が、とぉっても気持ち良くして、あげるから・・!」
睡夢が、まるで夢の中の彼女のようにニタリと笑ってそう言ったその瞬間。
「あぅっ!ぐぅ、あぁっ・・!!」
腰の振りがさらに激しくなった・・いや、腰の振りだけではない。
膣肉の締め付けも、さっきよりも強い。
まさに、搾り取ろうとしているのだ。
そう、直感する。
「あ、ぅ、ああっ・・は、あぁ・・♥」
だからといって、どうすることも出来はしない。
俺に出来るのはただこうやって、快感を享受する事だけだった。
「は、あはっ、天香くん、可愛い・・可愛いよぉ♥」
ふるえる俺を見て、睡夢が言う。
同時に、さらに腰の振りと膣肉の締め付けが激しくなった。
締め付けられ、動かそうとするとまずいのに無理矢理動かされる。
締め付けられる快感が与えられ続ける状態のまま、
引きずられる快感すらも与えられる。
・・ぞわりと、一際大きい何かが体を駆け巡った。
ああ、射精、しようとしているんだ。
自慰の時にも感じた事はある感覚。
だが、今回のそれは格が違った。
今回の射精は、大変に気持ち良いものだと、本能が俺に告げている。
「あ・・ああっ・・!睡夢っ・・俺、もう・・!」
わなわなと体を震わせながら、辛うじて睡夢に告げると。
「うん♥良いよぉ・・私のおまんこで、
私のおまんこの中で、ドピュウッってしてぇっ!」
彼女はそう言って、腰を一際押し込んできた。
ペニスの全てが、彼女の膣に押しつぶされ、揉みしだかれ・・!
「あっ?ああっ!睡夢っ!すい、むっ・・
うくぅ、ああああっぁあああああっぁ・・っ!!!」
俺は、体を震わせながら精液をドピュドピュと吐き出していた。
「あはぁ・・♥来たぁっ・・
天香くんの精液・・ドクドクって、私の中に入っていくよぉ・・♥♥」
睡夢はそう言いながら、淫らに微笑んだ。
彼女の膣はそうする間にももぞもぞと動き、
俺の精液を彼女の中へと取り込んでいく。
その動きと俺の震えが止まったのは、
それからしばらくしてのことだった。
「はぁ・・はぁ・・っ・・」
息を荒くして、睡夢の方を見上げる。
「えへ・・可愛かったよ、天香くん?」
睡夢は淫らな微笑みを絶やさずに言った。
それが、何だか悔しかったから。
「そうか・・じゃあ、睡夢も気持ちよくならないとなぁ・・?」
そう言って、俺は彼女の陰部へと口を近づけると。
ジュブゥッ・・
「はぅああぁうん・・!」
手加減無しに、その割れ目へと舌を突き入れた。
舌先を動かすと、波打つ柔らかい何かがピクピクと動く。
「あっ、あうんっ!」
その何かを舐める度に、連動するように睡夢の体がびくびくと動く。
視界の上の端の睡夢の顔は、
目線が上に行き、口からはよだれが垂れてきそうだった。
・・気持ちよく、なってるんだな。
それが嬉しくて、もう一度舌を動かそうとすると。
「は、あは・・♥
でもぉ、天香くぅん・・私だけ気持ち良くなっちゃったら、
不公平だよぉ・・!!」
その表情のまま睡夢は腰をグニグニと動かしてきた。
先程と変わらぬ、恐ろしい快感だ。
「う・・んぅ・・んちゅ・・!」
耐えようとは思わない。
今度はただただその快感に身を任せ、快楽が頭を狂わせ、
その狂った頭のままに、睡夢の陰部を舐める。
「あ・・はぁぅう・・♥♥
良いよぉ、良いよおっ・・!!
天香くんが私で気持ち良くなって、
私が天香くんに気持ちよくさせられて、
一緒にきもちよくなってるよぉ・・!!」
「あむっ、れちゅっ・・んむっ、ああっ・・
俺も嬉しいよ・・れぅっ・・!
一緒に、うむりゅっ・・気持ちよく、なろう・・!!」
ピチャッ、ピチャッ。
液体が滴りそうになる。
その滴りそうになる液体を、残らず俺の口に運んでいく。
こんなにおいしい蜜・・床に味わわせるのはもったいない・・!
「はうんっ・・!あっ、わたひの愛液・・♥
天香くんに、全部飲まれてるよぉ・・♥」
睡夢が声を上げる。
「にゅあっ・・私も、天香くんをぉ・・んっ・・
気持ちよくさせてあげたいよぉっ・・!!」
そして、さらにさらに激しくなる腰の振り。
そろそろ、俺も限界が近づいていた。
「はっ、んちゅ、れろっ・・!!」
最後のスパートとばかりに、睡夢の中を舌で高速でくすぐる。
間断無く、連続で、無作為に、舌を出し入れし、舐め回す。
「あぅ、ああっ、いいのぉっ!!
天香くん、天香くんっ・・ひゃあぅううんあぁああぁ♥♥」
先にイったのは睡夢の方だった。
体を仰け反らせ、びくびく・・とぉっ!!?
そのイった反動か、もはや子宮まで降りてきて、
俺のペニスをパックリと飲み込んだ。
そして、イっている睡夢の震えは直接、俺に伝わって・・!!
「あ、あぐぅ、ん、んはぁぁ、っあぁあっぁぁぁっ・・♥♥」
次の瞬間、俺もイっていた。
・・そこから先は、意識が遠のいて、良く覚えてられなかった。
だから、夢も見られなかったんだと思う。
それくらい、気持ちよく疲れてしまっていた。
「ん・・んんん・・?」
光を感じて目を開ける。
そこには、差し込む朝日と睡夢が居た。
「あ・・天香、くん・・」
いつもの調子に戻っている睡夢。
次いで、まだ俺と睡夢が繋がっていることに気づく。
「・・なぁ、睡夢。
俺達・・ずっとこのままで寝てたのか・・?」
「うん・・起きてから、抜こうと思ったんだけど・・。
とっても暖かかったから、抜きたくなくって。」
「そっか・・」
答えつつ思う。
・・やっぱり、いつもの睡夢も可愛いなぁ、と。
「あ、でも、やっぱり抜いた方がいいよね。」
遠慮がちに言う睡夢。
「・・ああ頼む。」
俺はそう返した。
「うん、動きにくいし・・いくら休日といっても、
動けないと朝御飯も食べれないもんね・・」
睡夢はそう言うと、俺の体から退いていく。
ペニスがずるずると持ち上げられ、またもや俺の体は震える。
完全に退くと、睡夢はいつもの表情で、
「じゃ、じゃあ、何か作るね・・。」
と言って、背を向けようとした。
「おい、睡夢・・そのまま、動くなよ。
あと、こっちも見ちゃだめだ。」
立ち上がり、その背にそう声をかける。
「え?あ、うん、わかった・・」
睡夢は言われたとおりに従う。
その従順さを愛おしく思いながら、俺は彼女の背中まで歩を進め、
その胴体をギュウッと抱きしめた。
「朝といったら、これだろ?一回やってみたくってさ。」
そして、そう言う。
すると、今度は睡夢がくるりと体を反転させ・・
ぎゅっ。
「私も・・天香くんと、こうするのが一回やってみたかったよ?」
俺を抱きしめた後そう言った。
その小首を傾げた微笑みが可愛くて。
「んむ・・」
俺は無意識に口づけていた。
舌を入れるようなものではない、ソフトなキス。
「んむぅ・・」
睡夢も応えて、唇を押しつけてくる。
十秒くらいだろうか・・そうしていた後。
俺達は見つめあって言った。
「おはよう、天香くん」「おはよう、睡夢」
俺は、下半身を露出させている。
うん、まぁ、この時点でおかしいけどそれは置いといて。
「ふふ・・気持ち良いですか・・?」
もっとおかしいのは、俺の結構な大きさに勃起したそれを、
紫髪で童顔の美女が手コキしてるって事だ。
しかも結構気持ち良い。
「あ・・ピクッてしました。
もう射精しちゃうんですね、ふふ、良いですよ・・っほら!」
そう言って、扱く手に力を込めてくる女性。
って、そんなに強くされたら・・!
「っ、あっ・・!!」
ドピュッ・・!
「ぁ・・ふふ、こんなに・・」
そう言いつつ、手に着いた精液を舐め取る女性。
「ん・・おいしい♪」
その姿はとても淫らで美しくて・・
しかも、童顔なのが俺に背徳感を抱かせる。
「じゃあ・・もう一回・・」
そんなことを考える俺の股間に、彼女はもう一度手を伸ばしてくる・・
「という夢を見たんだ、統里(とうり)。」
「・・帰路について早々そんなこと言うなよ天香(てんか)・・
一言言うぜ、妄想乙。」
にべもなくそう言いきられる。
だが、今日の俺はひと味違うぜ!
「いやいや、本当なんだって!感覚とかやけにリアルだったし!」
「あーそーですか、はいはい良かったねー」
そう言って、なま暖かい視線を向けられた。
こいつ、いつもながら言い方がうぜえ・・
「どうせ、エロゲやってそのまま寝たんだろ?
コ○ナあたりか、ああん?」
「ふ、甘いな統里。
昨日俺がやってたのは聖もん○す学園だ!」
「どっちでもいいっつの・・エロゲやってたんじゃん、結局は。」
そう言って、呆れ顔のままため息を吐く統里。
対して俺は、あきらめ悪く粘っていた。
「いや、でもあれはマジで・・」
「・・なぁ、俺だったから良いがそれ他の奴に言うなよ?
確実に絶対に、引かれるから。」
「え?お前引いてねえの?絶対引いてると思ったのに。」
「・・分かってるならわざわざ聞くなよ・・
まぁ、お前が変なのは知ってたから。」
「変!?変態じゃなくて、変!?」
「おう、変態っつうほど煮詰まってねえから。」
「・・要するににわかって事かよ。」
「何で落ち込んでんだよ・・」
その日の夜。
風呂入って歯磨きして、ちょっとアイス食って。
俺はジャージを履いて自室のベッドに寝ころんでいた。
「・・くっそー・・結局信じなかったなあいつ。」
天井を見上げつつ呟く。
統里は最後まで信じなかった挙げ句、最後に。
「明日も同じ夢見たっつー話してきたら信じてやるよ」
なんて言いやがった。
「夢なんて同じもん見る訳ねえだろ・・」
またしても呟く。
・・つか、同じの見たっつって信じるかよ、普通。
「そうか・・!すまなかった、疑って悪かったよ!」
「っ・・ぅくっ・・ぷ、はははははは!!
有り得ねえ!絶対有り得ねえわ!」
一人ベッドの上で笑い転げる。
破壊力抜群だ、ピシッと腰が直角に曲がってたりするとさらに良い。
こんなに笑っていれば普通なら、誰かが気になって見に来るだろうが、
俺は一人暮らしなので問題ない。
ああ素晴らしきは一人暮らしか。
「ふー・・ふー・・よし、寝るか。
とりあえず、嘘で一回言ってみるかな・・」
後で殴られたらそれはそれで良いや。
そう思って俺は目を閉じた。
俺は寝そべっていた。
・・妙な感覚だ。
体がそこにあると分かるのに、自由に動かせない。
勝手に体は、動きたいように動いている。
そして、視点は引いたり寄ったり。
・・ああ、そうか・・また、夢見てんのか。
「・・夢か・・」
夢の中で俺が呟く。
口だけは自由に動いていた。
「うん・・夢だよ、これは夢・・」
「!?」
女性の声が聞こえた。
その瞬間、体が文字通り硬直する。
首から下が自由に動かせなくなった恐怖を味わいながら、
ゆっくりと声がする方、すなわち背後に首を回す。
・・うそーん・・
そこには、あの女性が立っていた。
「えへへ・・昨日ぶり、ですね。」
女性はそう言って、俺の正面に回り込んでくる。
そして・・
「また、気持ちよくしてあげますね・・」
俺のジャージを脱がしてきた。
「あっ、ちょっと何を!?」
止めようとする、が手なんて動くはずもなく。
・・動いてたとしても止めたか、俺よ?
俺に対して、彼女はこう言って立ち上がる。
「分かってるくせに、訊いちゃうんですね。
そんな人には・・」
そして、足を持ち上げ俺のペニスの・・!?
「足で十分ですよね?」
「や、ちょっと待って・・!?」
止めようとするが、彼女はそのまま足を下ろし・・!
「っ・・う・・!!」
親指と中指の間で挟み込んできた。
そのせいで俺の体はピクリと震え、
意志と関係なくそれはむくむくと大きくなっていく。
「あ・・ふふ、待ってって言った割には、
体は準備万端みたいですよ・・?」
そして、挟んだまま指をくにくにと・・っ!!
「っ、ふ、あぁっ・・!」
俺、足コキに興味なかった筈なのに・・!
「んふ・・気持ち良いんですね・・?」
挟んだ指が上下に揺れる度に、
体をゾワゾワとした何かが駆け上がっていく。
くびれを擦られる度に、体がピクリと跳ねて・・!
「あ・・先走りです・・もう出ちゃうんですか?
まだ始めてそんなに経ってもいないのに・・♪」
女性はニヤリと笑うと・・
「良いですよ、出しましょうね・・」
そう言って、指全てを使って俺のペニスを握りしめた。
俺に、そんなの耐えられるはずもなく・・
「はっ、う、ああっっぁ・・!!」
俺はあっけなく、射精していた。
それはとても気持ち良くて・・
夢の中だっていうのに、やけにリアルな快感で・・あれ・・?
「ふふ・・おいしい・・♪」
これは・・目が覚めかけてるのか・・?
「あ・・ふふ、今宵はここでお別れですね・・」
あ・・待って・・なま・・え・・
「・・マジかよ。」
起きて呟く。
外からはもう朝日がさしていた。
・・聞こえよがしに、雀も鳴いている。
これが朝チュンってやつですか、わかりません。
というか、夢の中でヤられたという特殊な状態に、
朝チュンは対応できるんだろうか。
ま・・とりあえず、鞄持って学校行くか・・。
何でか分かんねえけども、やけに気分は良いし・・。
それに、統里にも認めさせてやんねえといけねえしな・・。
放課後。
俺は早速統里を探して、それを言おうとした・・が・・。
統里を屋上のベンチで見つけた、そこまでは良かった。
「・・うあ・・ぐげ・・」
あるぇー・・なんで、俯いてグッタリしてらっしゃりますのん?
「おー・・てんが・・」
「いや、ちげえよ、いつか言われるだろうとは思ってたけども。」
「あー・・まぁ良いんだ・・こっちゃ来い・・」
ツッコんで見せるも、いつもと比べて反応が薄い。
こういうときのこいつはガチで参ってるときだ。
そんな参ってますオーラバリバリの統里の隣まで行くと。
「なぁ・・昨日はごめんな・・
お前の夢がどうとか言って・・俺もなんかおかしいわ・・」
そんなことを言ってきた。
言われた俺はというと。
「・・どうした統里!?彗星がバアーッってする夢でも見たか?!
それともスイカバーに腹から刺される夢か!?」
「・・ああ・・夢だったらどんなに良かったか・・」
「おいおい、マジで大丈夫か?精神科とか」
行った方が良いんじゃ・・そう言おうとしたときだ。
「昨日、五回も搾られた・・もう、今日一日気になって授業が・・
結論な・・俺の義姉ちゃん・・サキュバスだった・・」
「ホワッツ?」
とってもいきなりびっくり発言だった。
「えー・・つまり・・えー?サキュバスって、
あの、あれだよな、エロい、設定とかに良く使われる・・」
理解が追いつかないから、
エロゲとかで使われるとかの意見を出す。
・・無意識にそれが出るとか、それもどうよと思わないでもなかったが。
「ああ・・」
統里は頷く。
・・まじかよ・・
「それだ・・サキュバス・・エロい奴な・・。
しかも、レッサー・・元女性とかじゃなくって、
真性の、混じりっ気ない、サキュバス・・はぁ・・
これまで隠してたのは、成長したあんたを襲いたかったからって・・」
溜め息を吐く統里。
それを見て、俺は場違いなことを口走っていた。
「・・でもお前、サキュバス好きって言ってなかったけ?」
聞いた統里は、顔を上げた。
・・うわ・・スゲエ、微妙な顔・・
「ああ・・好きだぜ・・何度オカズにしたことか。
でもよ、実際にされてみると・・
もう、気持ちよすぎて気持ち悪いっていうか・・」
「・・?」
何だ・・?心なしか、ちょっと元気になった。
「ああ、いや、気にすんな・・それより、よ?
お前、昨日も同じ夢見たろ?」
統里はそんなことを言ってきた。
・・正直、驚きだ。
「あ、うん・・て、何で分かったんだよ?」
「義姉ちゃんから聞いたんだよ、射精五回と引き換えに。
お前を狙ってるのも、魔物娘って奴らしいぜ。
世の中には、もう結構要るらしい・・この学校にも結構いるって話だ。」
「魔物娘・・それって、聖・・」
「ああうん、それだ、それ・・現実になったな、喜べよ。」
「わーいやったーうれしいなー・・アホか。」
ツッコむ。
すると、こいつはふぅ、と一つ息を吐いた。
「・・まぁ、真面目な話をするとだな。
お前に悪夢・・てか淫夢?を見せてんのは、ナイトメアって魔物娘だ。」
「ナイトメア・・?そういやあれって、ドラマだっけ。
何であの歳の子がメソポタミアの悪魔とか知ってんだろーな。」
「あ○むちゃんじゃねーよ・・こっちは真面目な話してんだ。」
「・・おう。」
「それで、だな。
もしその、ナイトメアを止めたければ、寝たふりをすると良いらしい。
案外、楽々捕まえることができるらしいぞ。」
「捕まえるって・・いや、でも俺しないわ。」
「あ?なんでだよ?」
心底不思議そうな顔をする統里。
俺は、胸を張ってこう答えた。
「だって、捕まえなかったら、
いつまでも夢ん中で気持ちよくしてもらえるんだぜ?」
一瞬の硬直。
「・・アホ。」
繰り出される冷たい言葉。
そっから先、統里は何も話さなかった。
就寝前。
いつものようにジャージを履いて、俺はビデオアニメを見ていた。
「・・どうすっかな・・」
しかし、どうにも身が入らない。
当然だ、魔物娘がどうとか、ナイトメアがどうとか・・。
捕まえるかどうかは別として、気になるのは確かだ。
「・・ああもう良いや・・寝よ寝よ・・」
そう言ってテレビのオフタイマーをセットし、布団に潜り込む。
これで、寝ちまっても電源は切れてくれるだろ・・
・・体の変な感触。
予測はできていたから、もう驚きはしない。
「ふふ・・こんばんは・・三日目ですね・・」
そして、どこからともなく現れる女性。
これもまた、予想通りだ。
「今日は・・口で・・なんて、どうです・・?」
そう言って、女性は口を歪ませ舌なめずりをする。
その淫美さに、心が奪われかけたその瞬間・・
「ソ○モンよ!私は帰ってきたぁーっ!!」
どこかから、そんな声が聞こえてきた。
次いで大きな爆発音。
それに、俺の中の何かが反応してしまう。
俺の意識を引き上げてしまう。
や、待ってくれ、もうちょっとでフェラ・・チオが・・
「・・・・・・」
覚めちまった。
目が、開いてしまった。
そこにいたのは・・馬?
「・・ど・・どうも・・」
やけにもこもこした馬が、そう言って頭を下げてくる。
よく見ると、馬の上半身は女の子だった。
・・割と胸がデカい、いやそうじゃなくて。
<む・・いつぞやの男か・・!確か・・
困惑する俺をよそに、
俺がつけっぱなしにしていたビデオは再生されていく。
それを見た少女は言った。
「あ・・あの・・2号機、格好いいですよね・・」
場違いだ、あまりにも場違いすぎる。
あんまりに場違いだったもんだから・・
「分かる分かる、あの肩の奴とか格好いいよね・・」
ついつい、合わせてしまった。
いや、ほら、本性は焦ったときにこそ出るって言うじゃん?
つまり俺の本性は場違いってことか、畜生。
「あー・・終わっちゃいました・・」
「終わったな・・」
結局、俺と少女はビデオが終わるまでずっと動かなかった。
そして、ビデオが終わった瞬間。
「あ・・それじゃ、お邪魔しました・・」
出ていこうとする少女。
「あ、うん、気をつけて帰ってな・・」
それをついつい見送ってしまいそうになり・・
「っ、いやいや、待てい!!不法侵入だろ!」
慌てて呼び止める。
少女は、ビクウゥッ!!っと体を震わせ立ち止まり、こちらを振り向く。
・・涙目だった。
「あ・・ああ・・」
しかも、声が震えている。
すっげえ、罪悪感。
「あ、いや、ごめん、怒っているわけじゃないんだ。
ただちょっと、話がしたくって・・」
うん、なんだろうね、この・・
爪が伸びてたときに足を踏まれて、踏まれたのはこっちなのに、
何でか謝っちゃうアレの感じ。
「あ、あう・・あう・・」
ゆっくりと、体を震わせながら少女はこっちに歩いてくる。
手にやたらゴテゴテの鎌を持ってるのはこの際気にしないでおこう。
ツッコんだらまたビビりそうだし。
ともかく、少女は俺の目の前まで来た。
・・凄く震えて、怯えた表情でこちらを見ている。
「あーうん・・その、なんだ・・まず一つね。」
流石にこの状況で茶化せるほど俺は話術が巧みでないので、
普通に話し始めた。
「えっと・・何者なんだ?」
それから少しして。
俺はこの少女と話をしていた訳なんだが。
「ふーん・・ナイトメア・・精液を餌にする・・ねぇ・・」
「は、はい・・」
「水無月 睡夢(みなづき すいむ)っていうのか・・」
「そ、そうです・・」
「え?じゃああの女の人はお前が?」
「ぅ・・はい・・」
・・どうも、話しにくい。
いや、彼女が悪いんじゃなくて、オドオドされてると、
遠慮するというか、申し訳なくなってくるっていうか・・
「う・・」
睡夢を見る。
身を小さくしながら、体はまだ震えていた。
・・どうにか、普通の状態で喋れないもんかね・・
考える・・もっと考える・・あ、そうだ。
「な、なぁ・・なんか飲むか?
牛乳か茶か、水くらいしかないけど・・」
そう訊いてみる。
天の岩戸ってわけでもないが、飲み物を飲めばいくらかは良くなるだろ。
睡夢は、俯いたまま答えた。
「じゃ・・じゃあ・・牛、乳で・・」
・・顔が赤いのが、可愛かった。
また少しして。
「んくっ・・んく・・ん、んっんっ・・」
白い何かを・・少女に飲ませ・・はっ!落ち着け俺。
いくら男子だからって、考えて良いことと悪いことがあるだろう!
そう言うのは夢の中で・・って、夢に見てたのは睡夢だよな!?
あれ?あっれー!?やべ、分かんなくなってきた。
「はぁ・・ありがとうございます・・」
「あ、うん、少しは落ちついた?」
などとさっきまで錯乱しかけてたバカが言ってみる。
「はい・・落ち着きましたぁ・・」
睡夢はそう言ってふわっと笑った。
「・・・・・・」
一瞬、時が止まったかと思う。
それほどに、可愛かった。
「あ、あの・・天香さん?」
凝視したからだろう、彼女は不思議そうな顔をした。
「あ、ああいや、大丈夫だ。
それよりも、お前のことなんだけどさ。」
「ぁ、はい・・」
再び、身を小さくしてしまう睡夢。
そして彼女はこう言った。
「不法侵入ですもんね・・警察行きですよね・・」
!?
「や、あの、睡夢、さん?」
「分かってます・・ああ、何年かな・・」
顔を斜め上に上げ、彼女が見据えるは虚空。
・・え?
「いや、あの、落ち着いて?」
「良いんです、どう考えても悪いのは私ですから・・」
「や、あのこういうのは個人の感情で」
「でも、犯罪はダメなことですよね・・?」
ああ、ダメだ、これはあれだ、正論なもんだから論で止められない。
・・いや、待てよ・・?よし!
俺は意を決して、口を開いた。
「・・いや!?おっれは良いと思うよ!?
その・・あれだよあれ!気持ちよかったし!?
正直ナイトメアが狙ってるって知ってたけど、
気持ちよくなりたいから無視しようと思ったくらいだし!」
「え、ふぇ・・!?」
予想通り、硬直する睡夢。
へへ、やってやるぜ、正論を覆すのはいつだって暴論さ!
「や、でも、精液を搾り取るんですよ!?」
「それがどうした、男はな、アレだよ!
あの、気持ちよけりゃあ良いんだよ!
そんなことを言えるような変態が存在するんだよ!」
やべえ、自分でも何言ってるか分かんねえ!
「だ、だけど、不法侵入は・・」
「罪っていうのは、誰かが罪だと言うから罪なんだ。
バレなきゃ犯罪じゃないって言う名ゼリフを知らないのかよ。」
「で、でも・・」
それでも、渋る睡夢。
ならば、羞恥心は投げ捨てるもの!ユクゾッ!
「良いか、良く聞いてくれ。
不法侵入、夢の中とはいえ強姦、一般的に見りゃあそりゃあ犯罪さ。
しかしだな・・人の心は謎なもんで、ルールだけじゃ縛れない。
すーはー・・良いか・・よっく、聞けよ・・う、うん!ふぅ・・
可愛い女の子が気持ちよくしてくれる事と、
その女の子を犯罪だと言って警察に通報する事!
男にとって、俺にとって、その二つは天秤に乗せるまでもないんだ!」
ハッハー!何言ってんだろーな俺!
「ふ、ぇえぇええ!?で、でも!!」
「そうだな・・どうしても納得できないって言うなら、
形だけで良いから俺と一緒に住めばいいさ!
ほら、アレだ、愛し合ってたなら強姦とかも、プレイになるだろ!?」
「あ、愛!?そ、それにプレイって・・」
顔を真っ赤にする睡夢、ああもう可愛いなぁ!!
「形だけだ形だけ!
一緒に住んでたら、不法侵入でも強姦でもなくなるだろ!?
久しぶりに彼女が来た、みたいな感じにしとけばいいさ!」
「か、彼女・・あ、あわわ・・」
「つまりだぁ!もうなんていうかアレだけど直球で言うぞ!
俺の彼女になってくれ!!」
言ったアァーッ!!俺言ったー!バカぁー!!
「う・・!」
言葉を詰まらせる睡夢。
まぁそりゃそうですよね!いきなり、
会っていきなり彼女になれなんて正気の沙汰とは思えませんよね!
うん、俺もそう思う!全く、恥ずかし
「う、は、はい!分かりました!」
いィーーーーー!?!?!??
「え!?いいの?マジで!」
「は、はい、良いです!ここは譲れません!」
「大丈夫?俺に合わせて無理してテンション上げなくて良いんだよ?!」
睡夢はぶんぶんと首を振った。
「ち、違います!あ、あの、ナイトメアっていうのはですね、
気になる人の夢の中にしか入らないんです!
だ、だから、その、えっと、あなたのことが好きだから、
夢に入ったんですから、だ、大丈夫です!」
「・・・・・・」
ポカーンとする。
え、つまりアレですか?知らん所で俺フラグ立ててたって事ですか?
・・やるじゃん、俺。
じゃなくて。
「あーじゃあ・・えっと・・うん、よろしくな、睡夢。」
「あ・・はい・・よろしくお願いしますね。」
握手する。
・・笑顔が、やっぱり可愛かった。
「・・ってことがあったんだ、統里。」
「おめでとう、そして死ね。」
説明して早々、そんなことを言う統里。
「なんで怒ってんだよ、お前だって近親相姦っていうロマンを、
しかも、逆レイプも込みで味わってんだろ?」
だからそう言ってやった訳なんですが。
「まぁそれはどうでも良いとしてさ。
お前、そのナイトメア、睡夢さんって言ったよな?」
おもっくそ、スルーして下さりました。
スルースキル高いっすね、予測できてたけどさ。
「ああうん、言ったけど・・それがどうかした?」
「それ・・水無月っていう名字じゃなかったか?」
驚いた。
「・・なんで知ってんの?」
すると、こいつは呆れたように溜め息を吐いてきた。
なんだよ、何だって言うんだ。
「なんでって・・お前な、この前全員参加のマラソンあっただろ?
そのとき、俺達のクラスの先に走ったクラスの中に、
水無月睡夢って奴がいたんだよ。」
「へ〜・・よく覚えてるな、お前。」
「いや、最後尾からすっごい離れてたら普通覚えてるよ・・」
「性格悪いな」「なんでだよ・・」
「しかし、まぁ・・そういや、居たような気がする。
別クラスだからあんまり気にしてなかったけど。」
「あーお前基本的に気にしないもんな、そういうの。
・・ところでよ、夢に入られたって事は、
睡夢さんとの間になんか有ったのかお前?」
「やー・・それがさっぱりでさ・・ん、待てよ・・?
マラソン大会・・確か、俺も走るの苦手だから最後尾になってて・・
通り過ぎるその瞬間、ゴールがもうちょっとだったから、
お互いに頑張ろうって言って、睡夢を抜いていった気がする。
でも・・それだけでフラグになるか・・?」
そう言った途端、統里が目を見開く。
「や、充分だってお前。
いいか、誰にも気にされずにそれでも頑張って走ってた睡夢さん。
皆が自分のことだけを考えて目もくれずに抜いていく中、
自分と同じように最後尾である男子が、
『お互いに頑張ろう』って言ってくれたんだぞ?
惚れるってそれは。」
なるほど、確かに、そうかもしれない。
「だけどそれ、ただしイケメンに限るって奴だろ?」
「一つ言い忘れてた、姉ちゃんから聞いたんだけどさ。
魔物娘って顔がイケメンかどうかは、二の次らしいぜ?
心がイケメンかどうか、それが一番大事なんだってさ。
それによって惹かれたら、他の所にも全部補正がかかるんだと。
数字で言えば、1000%くらい?」
「・・そう、なのかねぇー・・」
「そ、だからお前、ちゃんと愛してやれよ?
とりあえずその場凌ぎ、で恋愛はするなよ?」
「ジジくさっ」
「茶化すな茶化すな、俺はマジだっての。」
「わぁってるよ。」
家に帰ってみると、睡夢が居た。
親が間違えて合い鍵が一つ多く作られていたので、
それを睡夢には渡しておいたのだ。
何がどう使えるか、本当に分からないものである。
「あ・・お帰りなさい、天香さん。」
帰るなり睡夢からそう言われる。
・・なんだろう、なんか涙出てきたわ。
家に俺以外の人が居る・・こんなに嬉しいことはない・・!
「て、天香さん?!なんで涙ぐんで?
も、もしかして、何か気に障ることしちゃいました!?あわわ・・」
「あ、うん、違うんだ睡夢。
なんて言うか、お前が居てくれてよかったなぁってさ・・」
「ふぇっ・・あ、ありがとうございますぅ・・」
うぅーん、やっぱり可愛いな。
その後、俺は睡夢が作ってくれた焼そばを食べた後。
「・・本当に、して良いんですか・・?」
「あ、うん、良い・・よ?」
俺はベッドに座って息子を晒していた・・睡夢の前に。
「精を餌にするなら、やっぱ毎日とらないと気持ち悪いのか?」
きっかけは、この一言から。
そこからなんやかんやで、こうなった。
「じゃ、じゃあ・・失礼して・・ぇろっ・・」
「っ・・」
剥き出しの亀頭の先っちょを座った睡夢の舌がなぞる。
それだけで体はぴくりと反応し、ペニスは急成長した。
「ふぁ、急におっきく・・」
それを見て、彼女はそう呟く。
まじまじと見つめられながらそう言われたもんだから・・
「あ・・!もっと、大きく・・」
俺のそれはすぐに、最大まで膨らんだ。
・・正直だなあ、俺のペニスは。
「あ・・えと、い、いただきまあふ・・」
そう思っていると、睡夢はそれを自らの口の中に入れた。
「む・・・ふぁむ・・」
「んぅっ・・!!」
皮が剥かれたのが、急に感度が高くなったことから分かる。
「えふぇふぇ・・んっ、じゃあ・・いきますね・・えぅ・・」
舌でくびれがなぞられた。
亀頭にダイレクトに伝わる暖かくてぬるっとした感触に、
「っぁ・・!!」
俺は呻いて体を硬直させる。
「あふ・・あむっ・・」
睡夢はその反応に気を良くしたらしく、
尻尾を振りつつそれをさらに口の奥に入れ、レロレロと舐め回してきた。
「ふむ、りゅ、んぅ・・んぁむぅ、む・・」
「くぅあっ・・!」
緩やかながらも制御の効かない快楽が襲ってくる感覚に、
俺はたまらず身を捩ってしまう。
「ふぁ・・?ん、っらめれす・・むりゅぅ・・!」
それを彼女は逃げようとしたと感じたのか、
身を乗り出して口をもにゅもにゅと動かしてきた。
亀頭が頬のぬめりに触れる感触、舌が鈴口付近を舐める感触、
それらを同時に味わった俺は、体をビクビクと震わせながら
「っ、ふあぁっ・・!!」
情けない声を出し、ベッドに倒れ込んでしまう。
いや、無理だろ・・耐えられるかよこんなの・・
「ふぁ・・んふ・・赤い顔・・可愛いです・・」
そんな俺を見て睡夢はそう言い微笑んだ後、
「ん、っふむ・・むぅ・・んりゅ・・」
再びペニスを口に含み、頬肉や舌で弄ってくる。
上ってくる快感に震えつつ、両腕を使って体を起こして睡夢を見ると、
その大人しそうな顔は赤く染まり、目はとろんとしていた。
いつもの顔とのギャップに、俺はまた興奮してしまう。
そして、その興奮は素直に現れるわけで。
「んふぁ・・っちょっと、味変わってきました・・
ふふ、んむっ、もう少しでふぁむっ・・出ちゃいそうですか・・?」
そう言って彼女は口の中でチロリ、と鈴口を舐める。
「うぁっ・・うっ・・!!」
体を跳ねさせる、それが問いへの答えのようなものだった。
彼女は、ニヤァ・・っといやらしく笑う。
「じゃぁ・・出しちゃって、下さい・・!」
そう言って口を窄めて、
「んぢゅ、ちゅ、じゅちゅうぅぅ・・!!」
俺のペニスを吸い上げてきた。
ペニスがレロレロと舐め回されるのに加えて、
頬の肉に擦られるのと吸い上げられる感触。
フェラチオされるのも初めてだというのに、
それに睡夢の異様に高い技能が合わさっては、
俺に耐えられる訳など無かった。
「う、ぐ、うぅっ、はあぁあぁっ・・!!!」
下腹部に感じる強烈な射精感。
それと同時に吐き出されていく精液は、
「んむっ!!ん・・んむ、んくっ・・んむ・・」
どんどんと睡夢に飲み込まれていった。
「んむ、んく、ん・・んぅ・・んむ・・」
出てきたそばから精液は、彼女の喉の奥へと送られていく。
快感に悶える俺に出来たのはそれを感じることだけだった。
溢れ出る白い流れがやっと収まったとき、彼女は口を離しこう言う。
「ん・・っく・・っ・・えへへ・・気持ち良かったですか・・?
たくさん、出てましたね・・」
「あ、ああ・・正直、震えることしかできなかったよ。」
そう伝えると、彼女はふわっと笑う。
あんなことをした後だというのに、その笑顔は変わらず可愛い。
「じゃあ・・お掃除も、しちゃいます・・ね。」
三度彼女は俺のそれを口に含んだ。
「はむ・・ん、んちゅ・・あむ・・」
今度は、吸い出したり興奮させようとして舌を使ったりはしてこない。
先程彼女自身が言ったとおり、お掃除フェラなんだろう。
しかし、これはこれで、クる。
「あむ・・はむ・・ん、む・・」
ゆっくりとゆるゆるの快感が、優しく、優しく、俺の股間に伝わるのだ。
射精に至りそうなそれではなく、ゆっくりと労るようなフェラ。
「ぅ・・っ・・」
でも、気持ち良いものは気持ち良い。
「んはぁ・・あ、ありがとうございました・・
おかげで、お腹も一杯ですぅ・・」
そう言って、可愛く微笑む睡夢。
「そっか、良かったよ・・俺もその、気持ちよかった。」
会って三日も経たない少女にこんなことをさせている、
今更ながらそう思ったが、
合意していて、かつ必要だというならそれで良い。
とりあえず俺は、そう思うことにした。
昨日ああ言った以上、そう思うのが一番だろう。
睡夢が俺を選んでくれて、
しかもこういう事をしても良いと思ってくれている、
それを嬉しく思っている自分もどこかにいるのだし。
就寝前。
「じゃぁ・・おやすみ・・また、明日・・ん・・?」
そう言うと、睡夢は俺の手にそのもこもこの手を重ねてきた。
「いえ・・夢の中でも、一緒、ですよ・・」
そう言われた瞬間、瞼が急に重くなる。
まるで、睡夢から眠気が流れ込んできたみたいだ。
いや・・彼女の能力を考えるとあながち間違いでもない気がする。
夢の中で、と言ったのは・・恐らく、文字通りの・・意、味・・
ぼんやりとした世界に俺は立っていた。
その世界は、少し経つと緑の背の低い草達が生え、
心地よい風が吹く世界へと変わる。
どうやら、今回の夢の舞台は草原のようだ。
「気持ち良いですね・・」
声に導かれ左隣を見る。
何の気配も感じなかったはずなのに、
いつのまにかそこにはあの美女が立っていた。
しかし、残念なことに下半身が馬ではない。
・・そういや、なんでマラソンの時俺は睡夢が気にならなかったんだ?
下半身馬だったら、普通気づくだろ・・
「ふふ、それはですね・・今のように人化の術を使っていたからです。
・・慣れないもので、のろのろとしか走れませんでしたが。」
「!?」
驚く。
人化の術?え?いや、夢に入れるくらいだし不思議ではない・・か?
いや、それよりも。
もしかして、睡夢って心が読めるのだろうか?
「え?はい、読めますよ・・夢の中だけで、ですが。
夢はその人の体調や心の中を反映してます。
それに介入する・・もっと言えば支配して改変するわけですから、
夢の中のことなら何でも分かるということです。
例え、それが人の心の中であっても。」
「・・・・・・」
絶句する。
え、じゃあ、つまり、夢の中なら何でも出来るってことか?
「まぁ・・そうなりますね。
あくまで夢の中限定ですが・・そうだ、何かして欲しいことあります?
夢の中ですし、遠慮しないで良いですよ。」
そう言う睡夢に俺は即答した。
「じゃあさ、いつものお前の姿でいて欲しいな。
あの、馬の状態。」
「・・ふえ?そんなことで良いんですか?
あの、馬の状態って怖くないんですか?」
一瞬止まった後、睡夢はそう言ってくる。
そのやや戸惑った顔がまた、可愛い。
・・というか俺、睡夢の顔見る度可愛いって思ってないか?
まぁ、事実だし良いや。
「勿論、っていうか俺はあっちの姿の方が良いな。
俺は大学見学に行ったときに歩いている馬の尻を見て、
う・・美しい・・ハッ!となったことがあるのだよ。」
そんな事言うの恥ずかしくないかって?・・ほら、夢の中だから。
「・・そ、そうですか・・それじゃあ・・」
俺の言に微妙な顔をしつつも、彼女はそう言って目を閉じた。
すると、彼女は光に包まれる。
・・次の瞬間、彼女はいつもの半人半馬となっていた。
「はい、どうぞ。
あの、この姿の方が好きなんですよね?」
「ああ、うん。」
俺は睡夢の馬体の横まで歩いていって座る。
「・・睡夢、頭預けて良い?」
「はい、良いですよ・・」
睡夢は答えて座ってくれた。
俺の頭のちょうど後ろに彼女の頭が来る感覚。
「じゃ、ありがたく・・っと。」
俺はそれに頭を預ける。
・・ふさふさの毛が暖かい。
夢の中だというのに、眠ってしまいそうだ。
・・そうだ、夢と言えば。
「なぁ、睡夢?ちょっと気になってたんだけど。」
「はい、何ですか?」
「夢の中でこうやって動くのってさ、明日に響いたりとかしないのか?」
すると、睡夢は微笑んだ。
「ふふ、走り回る夢を見て起きると疲れてますか?」
言われてみれば、そうだ。
「それに、夢は無意識下での願望とか
自分では気付いていない体からのメッセージだったり・・
考えようによっては、達せられない願望を果たすために、
妄想を夢の中で現実のように作り上げているともとれます。
それは現実じゃないですから・・
どれだけ夢の中で動いても現実には響かないって訳です。」
夢のことに関して睡夢は造詣があるようだ。
さすがは、ナイトメア・・悪夢といったところだろうか。
「・・多分。」
・・信憑性がちょっと落ちたけど、まぁ、合ってるんだろう。
しばらく頭をふさふさの頭に預けていると。
「・・ふぁ・・あ・・ぁ・・」
俺は夢の中だというのに欠伸をしていた。
「ふふ・・眠いなら寝ちゃっても良いですよ。」
そんな俺の頭を、伸びてきた彼女の尻尾が撫でる。
彼女の尻尾はそんなに長くなかったはずだが・・
「夢の中ですから。
尻尾が胴の中程まで伸びても、なにもおかしくないですよ。」
ああ、なるほど・・なんか、納得だわ。
・・それにしても、尻尾に頭を撫でられるとは。
初めて味わう感覚だけど・・
「気持ち良いな・・やば、眠くなって・・」
あ・・意識が・・
「ふふ・・良いんですよ・・おやす・・さい・・」
ん・・おやすみ・・
それから、結構経ったある日。
俺と睡夢は色々あって、メロウの詩歌先生と生徒指導室に居た。
「あら〜良いわねぇ〜夢の中でも一緒なんて、素敵♪
しかし・・ナイトメアなのに、夢の中で襲わないなんて・・
ナニをもとい何をしたのかしら?」
「そ、それはその・・えと・・」
「あら〜顔が赤くなるようなことをさせちゃったの?
不純異性交遊なんじゃな〜い?」
「・・先生、どこからどこまでが不純なんですかね?」
「あー・・確かに問題ね、それは・・」
「まぁ、それを考えておくのは宿題って事で。」
「あーうん、考えなきゃあね・・」
「行こう、な、睡夢。」
「あ、うん、天香くん。」
「「それじゃあ、失礼しまし・・」」
「でもそれってあなた達が、
私の宿題を一週間すっぽかしたこととは何の関係も無いわよね?」
・・ちっ。
隣を見ると、睡夢もちょっと口の端がピクッと動いている。
良かった、俺と睡夢の心は同じだったようだ。
「や、舌打ちで通じ合ってることを確認するって、
ある意味すっごいレベル高いことだから。」
「あ、そうですね・・言われてみれば。」
「天香くん、私達通じ合ってるんだって・・」
微笑む睡夢、可愛い。
「ああ、嬉しいな・・」
微笑み返す。
「じゃあ、あの、先生・・そういう、事で・・」
そして俺達は部屋を出ようと
「待てや!どういう事で、なのよ!?」
その日、午後8時。
俺と睡夢はやっとこさ帰り着いてご飯を食べ終わって。
今はカップル用だという銭湯の個室に入っていた。
「いくら何でも居残りなんてあんまりだよぅ・・」
愚痴る睡夢。
背中を後ろから洗いながら聞いているため分かるが、
その濡れた尻尾はしにゃ〜っとしていた。
「だよな・・しかも課題も課題っていう・・」
返す俺も負けず劣らずへにゃーっとしていたが。
・・や、無理だろあの課題は・・。
「何だよ、恋人が出来たときのための宿題、
『これから一週間、恋人としたいことを一日毎に一個書いてくる、
ただし、同じ事を二回書くのは許可しない』って。
イチャつく事以外書いちゃダメとかあれ、相当な拷問に近いぞ・・」
「私みたいに、軽く妄想癖のある人ならまだ良いけど・・
あれ、真面目な人にとっては恐ろしく耐え難いものだよ・・
リザードマンの刃ちゃん・・図書室の隅の方で頭を抱えて、
『イチャイチャって何だ・・イチャつくってなんだ・・』
って下校時間までずっとぶつぶつ呟いてたらしいもん・・」
「うぁ・・ご愁傷様・・」
教師が出して良い宿題じゃないだろ、あれ・・。
・・ちなみに。
俺達が二人がかりで先生に提出したのはこれだ。
一日目:頭ナデナデ。
二日目:一緒にお風呂、流し合い。
三日目:手をにぎにぎし合って、微笑む。
四日目:二人で草原に座ってのんびり。
五日目:寝るときに不意打ちでギュッてする。
六日目:ほっぺをつつき合う。
七日目:正面からおでこにキスし合う。
・・正直、書いてる途中で何度脱走しようとしたことか。
しかし、そうしようとすれば先生の歌(妄想)を、
長々と聞かされることになるのは想像に難くなかった。
だから、俺達は何とかさっきのアレを完成させたのだ。
最後の辺りは俺達の想像した事やら夢の中でやった事やらから、
色々と、文字通り絞り出して。
「・・忘れよう、睡夢・・ほら、背中流すよ。」
「そうだね・・ん、ありがとう天香くん・・」
・・俺達の気持ちは一つだったようだ。
嬉しいけど、素直に喜べないのは何故なんだろうな。
そして、帰ってきた自室で。
「・・ね、あの、天香、くん・・?
私達、付き合って結構経つ、よね。
だ、だから・・その・・そろ、そろ・・」
俺は睡夢にそんなことを言われていた。
・・ああ統里が言ってたな、魔物娘って・・
「まぁ、あれだ・・
好きな人とエロい事をするのが一番人生で大事らしいぜ、魔物娘って。
・・義姉ちゃんが言ってたから、
ちょっとサキュバスよりの考え方混じってるかも知れんが・・」
・・だったけ。
「あ、ああ・・」
しかし、恥ずかしいものは恥ずかしい。
フェラとか、手コキとかはしたけど・・所謂本番はしてないしな。
「あ、や、あの、したくないなら、あの・・!!」
俺が曖昧に返したせいだろう、睡夢はあたふたしてしまっている。
「ああ、違うんだ睡夢。
いきなり言われたから恥ずかしくって、ああ言っちゃっただけで、
その、俺も、したい・・よ?」
「ほ、ほんと・・!?」
明るくなりかける睡夢。
しかし、俺はこう言ってしまった。
「あ、でも・・避妊とかした方が良いよな。
もし、その、そういうことになったら・・」
それは、人間としての一般常識の範疇だったのだ、が。
「ふ、ぇ・・?天香くんは、赤ちゃん・・欲しく、無いの・・?」
睡夢は泣きそうな顔になってしまった。
凄い、罪悪感。
「あ、や、その、勿論欲しい。
だけどその、な?法律とか、倫理とか・・」
しかし、罪悪感に負けて罪を犯すわけにはいかない。
そう思って言うと、睡夢はキョトンとした顔になった後。
「え?ああ、何だ、そんなことかぁ・・」
そう言った。
って、ちょっと?
「そんなこと、って。」
口を挟もうとするが、珍しく彼女はそれをさせなかった。
「だったら、問題ないよ。
えっとね?魔物娘って基本的に赤ちゃんがとても出来にくいの。
だから、国とか県とかはむしろ赤ちゃんが出来ちゃうことを歓迎してる。
たしか、法律とか保障とかも充実、してたよ。」
ポカンとする。
「・・詳しいな。」
「う、うん・・実は、天香くんが気にするかなって思って、
図書室で調べたの。
書いたのアヌビスさんだったから、信用できると思うよ。」
首を傾げて微笑む睡夢・・可愛い。
そう思いながら、俺はこう返した。
「・・そっか、なら問題ないよ。」
「本当・・?良かったぁ・・!」
顔がふにゃ〜っと緩む睡夢・・本当にほっとしたのだろう。
やっぱり、可愛い・・自然と頬が緩む。
「俺だってそういうの抜きにしたら、睡夢の気持ちに応えたいしさ。
そういうことなんだったら、大丈夫だ。」
「うん・・良かった・・」
そう言って俺に抱きついてくる睡夢。
俺もそれを強く抱きしめた。
もこもこの感触が、心地よい。
しばらくそうして抱き合った後。
「じゃあ・・お願い、天香くん。」
「あ、ああ・・上手く出来るかは分かんないけど。」
俺達は、ベッドの傍でついにそれをしようとしていた。
「といっても、手順すら全く分からないんだけどな・・」
そう言いながら、屈む。
目の前にはもこもこの両足がある。
そのもこもこの中間に、湿っている部分があった。
・・これ、だよな。
「あ・・そこ、私のおまんこ・・」
凝視していたためか、睡夢が言う。
やはりそうだったようだ。
・・意識すると途端に顔が熱くなってくる。
しかし、そうしてばかりも居られないので、顔を上げ睡夢に訊く。
「な、なぁ睡夢・・どんな風にしたらとか、あるか?」
すると睡夢は顔を赤くして言った。
「え、えと・・天香くんの好きなようにして、良いよ。」
「そ・・そっか・・」
そう返して再び視線を戻したのは良いのだが。
・・どうやればいいんだ?
正直戸惑う。
いや、やり方が最初から最後まで分からない訳じゃない。
そういう薄い本は読んだことがある。
・・とりあえず、試してみるか。
そう思って、湿っている所に指で触れてみる。
「んぁっ・・」
瞬間、睡夢の体がビクッ、と揺れた。
びっくりして指を離す。
「ぁ・・良いの、天香くん・・気持ちよかったよ・・」
「そ、っか・・」
もう一度触れてみる。
今度もビクッと彼女が揺れるが、今度は続けて撫で上げてみた。
「はうぅ・・ん・・!」
ビクビクッ・・と揺れる。
やはり、気持ち良いものらしい。
このまま撫で続けるのも良い、と思ったが。
・・そういや、薄い本の中でここを舐めてたな。
あれ、どういう感じなんだろ・・
そう思って、口をそこに近づけていく。
「て、天香くん・・?」
睡夢が疑問に思ったらしくそんな声を出すが・・
ぺろっ。
「ふぅにゃっ!?」
それよりも先に俺はそこを舐めた。
・・なんだ、この味・・?よく分からないな・・
ぺろぺろっ。
「はぅうっ!」
もう一舐めしてみる。
なんだろう・・嫌ではない・・むしろ、もっと舐めたいような・・
「て、天香くっ・・!」
ぺろりっ。
「ひゃうぅん・・!」
ぬるぬるの部分を舐めてみる。
そこには、舌がもっと入っていきそうな割れ目があった。
・・いじってみたい。
そうすることは何かを引き起こしそうな予感もした。
いつもなら、その予感に従ってやめていただろう。
ぺろ・・ぢゅつ・・
「ふやぁ!?て、天香くぅ・・ん・・!」
しかし、俺はそこを舌でいじった。
睡夢のせいにするわけではないが・・さっきまんこを舐めたときから、
何かが俺の頭をボーッとさせているのだ。
それが何なのかは分からない。
ぺろぉ・・っ。
「ひぅう・・!」
でも、今はそんなことはどうでも良かった。
今大事なのは、睡夢を舐めることだ・・。
ぴちゃっ・・びちゃっ・・
音を響かせながら、そこを舐める。
「はっ、はぁうんっ・・!」
その度に睡夢は可愛い声を出してビクビクッと震える。
それが、たまらなく愛おしい。
もっと気持ちよくしてやりたくなる。
レロォ・・ッ・・
今度は、下から上へと舐め上げてみた。
何か、小さな出っ張りを舌が通り過ぎる。
「ひ・・っ!ひゃぁ・・っ!!」
するとまた、そう言ってブルブルと震えた。
・・もしかして、さっきの出っ張りが・・?
つん、つん・・
今度はそこを舌先でつついてみる。
「ふぁっ、ん、んんぁっ・・!」
やはりだ・・他の所よりも、反応が強い。
「ん・・なぁ、ここ、気持ち良いのか?」
見上げて訊く。
「はぁっ・・え・・?うん・・そこ・・クリトリス、だから・・
ちょっとでも触られると、すぐ気持ちよくなっちゃうの・・っ。」
そう言う彼女の顔は、赤くなっていて。
はぁはぁと息をやや荒らげるその様が、たまらなかったから。
「・・っ!」
俺はすぐに舌を出っ張りへと伸ばした。
「ひゃっ・・!」
ツンツンとつついた後。
ぺろ、ぺろっ。
クリトリスを、まるで往復ビンタでもするかのように、
優しく舐め回していく。
「ひゃっ、ふやっ・・んくぅ・・っ!」
舌がクリトリスを撫でる度に、睡夢が艶のある声を出す。
その声が、俺に舌の動きを加速させる。
ベロッ、レロッ・・!
「ふあっ、あうっ、んん、んんぅ・・!」
俺の顔を、そこに近づけさせる。
いつしか俺は目の前に割れ目が見えるほど、
顔を睡夢の秘所に近づけていた。
それに気づくが・・俺の頭は、もう、そんなことを気にしていない。
睡夢の割れ目から出てくる液体を、啜っていく。
「はぁっ、はぁっ・・天香ぁ・・くぅん・・」
睡夢の甘えるような声。
もっとして欲しいのだと・・俺は、本能的にそれを悟った。
「ああ・・分かってる・・」
答えて、割れ目に唇を密着させる。
「あっ・・!」
ピクリと震える睡夢・・本当に、可愛い。
そう思いながら、俺は口の中から舌を伸ばし、割れ目をなぞった。
レロッ、ペロッ、レ、ロ・・
舐める度に液体が滴り、それを俺の口は受け止めていく。
液体が口を通る程に、もっと、もっとそれが欲しくなる。
「はぁっ、あうっ、て、天香く、んっ、もっと、はげし、くぅ・・!」
突然、睡夢がそう言った。
睡夢にしては驚くべき発言だったが、
俺はそれこそ驚くほど素直にその発言を受け入れていた。
ベロ、レロッちゅぢゅ・・っ・・!
舌を割れ目に侵入するかないかの所で動かし、くすぐる。
びちゃびちゃと滴ってくる液体はほんのりと、甘い。
「はっ、あっ?あ、天香くんっ、私っ、もう、ダメにっ・・!」
睡夢がそう言った、直後。
ずちゅううぅうぅぅぅぅうぅ・・っ!!
俺はとどめとばかりに、割れ目から滴る液体を啜り上げた。
「ふやぁっ、あ、う、やあっ、うんっ・・!!」
甘い液が口の中に流れ込んでくる。
その味がもっと欲しくて。
ぢゅうううぅうぅ・・!!
もう一啜りした、その瞬間。
「も、もうだめっ・・!天香、くんっ・・!
ふや、ああああぁあぁあっぁあああっ!!」
睡夢は叫んだかと思うと、一気に体勢を崩した。
「おわっ・・!?」
それに気づき、慌てて受け止める。
「はぁっ・・はぁっ・・はっ、はっ・・えへへ・・
て、天香くん・・激しいぃん・・だね・・♥」
受け止めて、開口一番に睡夢はそう言った。
その表情はいつものオドオドしたものではない。
睡夢は口の端をグニャァ・・ッと歪めて、
こちらを誘うような淫らな笑みを浮かべている。
まるで、もっとしても良いんだよ、とでも言うかのように。
その、いつもとの差に俺が止まったその瞬間。
「ふふ・・天香くぅん・・ん・・」
「んぷっ・・!?」
いきなり俺は、睡夢にかなりの力で抱き寄せられキスされていた。
「あむ・・む・・むぅ・・」
口の中をベロベロと舌が這いずり回る。
その動きは、やはりいつもの睡夢らしくない。
しかしだからといって嫌なわけでは全く無く、
むしろ彼女の新たな魅力を垣間見たようで、嬉しくもある。
「っむ・・ぱぁ・・」
口が離される。
睡夢はハァハァと息をしながら、俺を見つめてきた。
「ふぅ、ふぅ・・睡夢、どうしたんだ・・?」
それを正面から見つめ返しながら、問う。
「良く分からないけど・・何だか、気持ち良すぎて・・
だから、おかしくなっちゃったん、じゃないかな・・」
すると睡夢自身も戸惑っているようで、所々詰まりながら答えた。
その直後。
「っう・・?!」
俺は床に押し倒された。
驚き、足をばたつかせるが、睡夢の後ろ足に挟まれ封じられてしまう。
しかも、その足が俺のジャージとパンツを脱がせてきた。
「睡夢・・」
見上げながらその名を呼ぶ。
彼女は、顔を赤く染めて余裕のない顔で言う。
「あ・・ごめん・・私・・
もう、我慢できないよ・・ねぇ、知ってる・・?
私達ケンタウロス属の魔物娘って・・」
そこまで言って、睡夢は馬体を持ち上げた。
後ろ半分の中程からは液体が滴っている。
その液体が俺の股間付近に落ち、その冷たさに俺が呻くと、
睡夢はいやらしい笑みを浮かべ、続けた。
「馬のおまんこと人のおまんこ・・どっちも持ってるんだよ・・?」
「え・・!?」
びっくりする。
確かに、目の前にはさっきまで舐めていた睡夢の秘所があった。
さっき、そこから出るのと同じような液体が馬体の後ろからも出た。
実は気になっていた事ではあったが、まさかそうなっていたとは。
・・待てよ、ってことは。
「・・さっきのと、その、挿れるのとどっちも出来るって事か?」
我ながら何を考えて言ってるんだと思ったが、
睡夢は嬉しそうににっこりと笑った。
「うん・・私も、天香くんもどっちとも気持ち良くなれるの。」
それを聞いた途端、さっきの睡夢の声を思い出して、
俺のペニスがさらに膨らんだ。
「あ・・天香くんも楽しみにしてるんだね・・」
それを見て、睡夢はそう言いにやぁりと笑うと。
「じゃあ、私ももう我慢できないから・・っ!」
一気に腰を落としてきた!
「あ・・っ、くあっ・・!」
何かを突き破る感触の後、
ぬるぬるの感触が俺のペニスをぬぷぬぷと音を立てて、
覆っていく。
「ふ・・ぶっ・・!」
同時に、俺の顔も睡夢の人間の陰部が覆う。
口に陰部が乗っている為、少々息が苦しい。
なんとか息をしようとして、口を動かすが・・
「ふあ、あ、はぅ・・ん!」
その度に、睡夢の陰部を口でくすぐる事になり、
その結果睡夢がもぞもぞと体を動かすので・・
「あっ、ぅっ・・くっぅ・・」
俺のペニスもくちゅくちゅといじられることになる。
「あは・・はぁっ・・♥
天香くん・・気持ち、良いよぉ・・♥」
睡夢はそう言って俺の方を見た。
その顔は既に快感にとろけているものの、少しの余裕が窺える。
対して俺はというと、余裕など無い。
味わう快感も、感触も、全てが初めてなのだ。
そんな俺を見て、睡夢は言う。
「あはぁ・・♥
天香くん、顔真っ赤にして・・可愛いんだぁ♥」
可愛い。
男にとってはやや傷つく言葉であったが、
事実余裕のない俺にとっては、その通りでもあった。
「はぁっ・・はぁっ・・仕方ないだろ・・
何もかも、初めてなんだからさ・・」
そう返す。
すると、睡夢は優しく微笑み。
「えへへ・・そうだよね、初めてだもんね・・
私はさっき気持ち良くしてもらったから・・
今度は、私が天香くんを一回イかせてあげるね・・?」
そう言って、一回腰を前後に揺らしてきた。
暖かくてぬるぬるの膣肉はさっきから俺を高めてきていたというのに、
今度はそれがギュウッと締まり、
まるで俺のペニスを扱くかのように前後に引きずってくる。
「ぁ・・ぁっ・・!う、ぅあぁぁっ・・!!」
ついついそんな声が漏れる。
背筋をぞわりと何かが駆け抜け、
頭が熱くなり、気持ち良いという事以外考えられなくなっていく。
何よりも、睡夢に支配された下半身が快感に打ち震えてビクビクと跳ねる。
「はぁっ、はっ・・は、ぁっ・・」
たった一回。
たった一回腰を振られただけで、俺はそんなになってしまっていた。
俺の体がその腰の一振りだけで全て震わされてしまうのだ。
たった一回だけだったのに、俺はそれを悟った。
・・これが、何回も来たら俺はどうなってしまうんだ・・?
「あはっ・・天香くん・・とっても可愛かった・・
じゃあ、今度は続けて振るからね・・?」
「え・・?や、ちょっとぉ・・っ!!」
制止しようとする。
しかしそれよりも先に、睡夢が腰を振り始めてしまう。
クチュ・・グチュッ!
いやらしい水音が響いていく。
一振りでも凄まじかった快感が、
今度は間髪入れずに二回三回四回と連続でおそってくる。
一回の快感も感じ切らないうちに、
次の快感が俺の体に押し寄せてくる。
「あっ!あっ、す、いむっ・・!
ダメだぁっ・・俺っ、あんまり我慢できそうに・・っ!」
情けない声を上げる。
もはやそれを睡夢に聞かせることすらも、
俺の中では快感へと変わりつつあった。
「良いよ・・♥イって、天香くん・・。
私が、とぉっても気持ち良くして、あげるから・・!」
睡夢が、まるで夢の中の彼女のようにニタリと笑ってそう言ったその瞬間。
「あぅっ!ぐぅ、あぁっ・・!!」
腰の振りがさらに激しくなった・・いや、腰の振りだけではない。
膣肉の締め付けも、さっきよりも強い。
まさに、搾り取ろうとしているのだ。
そう、直感する。
「あ、ぅ、ああっ・・は、あぁ・・♥」
だからといって、どうすることも出来はしない。
俺に出来るのはただこうやって、快感を享受する事だけだった。
「は、あはっ、天香くん、可愛い・・可愛いよぉ♥」
ふるえる俺を見て、睡夢が言う。
同時に、さらに腰の振りと膣肉の締め付けが激しくなった。
締め付けられ、動かそうとするとまずいのに無理矢理動かされる。
締め付けられる快感が与えられ続ける状態のまま、
引きずられる快感すらも与えられる。
・・ぞわりと、一際大きい何かが体を駆け巡った。
ああ、射精、しようとしているんだ。
自慰の時にも感じた事はある感覚。
だが、今回のそれは格が違った。
今回の射精は、大変に気持ち良いものだと、本能が俺に告げている。
「あ・・ああっ・・!睡夢っ・・俺、もう・・!」
わなわなと体を震わせながら、辛うじて睡夢に告げると。
「うん♥良いよぉ・・私のおまんこで、
私のおまんこの中で、ドピュウッってしてぇっ!」
彼女はそう言って、腰を一際押し込んできた。
ペニスの全てが、彼女の膣に押しつぶされ、揉みしだかれ・・!
「あっ?ああっ!睡夢っ!すい、むっ・・
うくぅ、ああああっぁあああああっぁ・・っ!!!」
俺は、体を震わせながら精液をドピュドピュと吐き出していた。
「あはぁ・・♥来たぁっ・・
天香くんの精液・・ドクドクって、私の中に入っていくよぉ・・♥♥」
睡夢はそう言いながら、淫らに微笑んだ。
彼女の膣はそうする間にももぞもぞと動き、
俺の精液を彼女の中へと取り込んでいく。
その動きと俺の震えが止まったのは、
それからしばらくしてのことだった。
「はぁ・・はぁ・・っ・・」
息を荒くして、睡夢の方を見上げる。
「えへ・・可愛かったよ、天香くん?」
睡夢は淫らな微笑みを絶やさずに言った。
それが、何だか悔しかったから。
「そうか・・じゃあ、睡夢も気持ちよくならないとなぁ・・?」
そう言って、俺は彼女の陰部へと口を近づけると。
ジュブゥッ・・
「はぅああぁうん・・!」
手加減無しに、その割れ目へと舌を突き入れた。
舌先を動かすと、波打つ柔らかい何かがピクピクと動く。
「あっ、あうんっ!」
その何かを舐める度に、連動するように睡夢の体がびくびくと動く。
視界の上の端の睡夢の顔は、
目線が上に行き、口からはよだれが垂れてきそうだった。
・・気持ちよく、なってるんだな。
それが嬉しくて、もう一度舌を動かそうとすると。
「は、あは・・♥
でもぉ、天香くぅん・・私だけ気持ち良くなっちゃったら、
不公平だよぉ・・!!」
その表情のまま睡夢は腰をグニグニと動かしてきた。
先程と変わらぬ、恐ろしい快感だ。
「う・・んぅ・・んちゅ・・!」
耐えようとは思わない。
今度はただただその快感に身を任せ、快楽が頭を狂わせ、
その狂った頭のままに、睡夢の陰部を舐める。
「あ・・はぁぅう・・♥♥
良いよぉ、良いよおっ・・!!
天香くんが私で気持ち良くなって、
私が天香くんに気持ちよくさせられて、
一緒にきもちよくなってるよぉ・・!!」
「あむっ、れちゅっ・・んむっ、ああっ・・
俺も嬉しいよ・・れぅっ・・!
一緒に、うむりゅっ・・気持ちよく、なろう・・!!」
ピチャッ、ピチャッ。
液体が滴りそうになる。
その滴りそうになる液体を、残らず俺の口に運んでいく。
こんなにおいしい蜜・・床に味わわせるのはもったいない・・!
「はうんっ・・!あっ、わたひの愛液・・♥
天香くんに、全部飲まれてるよぉ・・♥」
睡夢が声を上げる。
「にゅあっ・・私も、天香くんをぉ・・んっ・・
気持ちよくさせてあげたいよぉっ・・!!」
そして、さらにさらに激しくなる腰の振り。
そろそろ、俺も限界が近づいていた。
「はっ、んちゅ、れろっ・・!!」
最後のスパートとばかりに、睡夢の中を舌で高速でくすぐる。
間断無く、連続で、無作為に、舌を出し入れし、舐め回す。
「あぅ、ああっ、いいのぉっ!!
天香くん、天香くんっ・・ひゃあぅううんあぁああぁ♥♥」
先にイったのは睡夢の方だった。
体を仰け反らせ、びくびく・・とぉっ!!?
そのイった反動か、もはや子宮まで降りてきて、
俺のペニスをパックリと飲み込んだ。
そして、イっている睡夢の震えは直接、俺に伝わって・・!!
「あ、あぐぅ、ん、んはぁぁ、っあぁあっぁぁぁっ・・♥♥」
次の瞬間、俺もイっていた。
・・そこから先は、意識が遠のいて、良く覚えてられなかった。
だから、夢も見られなかったんだと思う。
それくらい、気持ちよく疲れてしまっていた。
「ん・・んんん・・?」
光を感じて目を開ける。
そこには、差し込む朝日と睡夢が居た。
「あ・・天香、くん・・」
いつもの調子に戻っている睡夢。
次いで、まだ俺と睡夢が繋がっていることに気づく。
「・・なぁ、睡夢。
俺達・・ずっとこのままで寝てたのか・・?」
「うん・・起きてから、抜こうと思ったんだけど・・。
とっても暖かかったから、抜きたくなくって。」
「そっか・・」
答えつつ思う。
・・やっぱり、いつもの睡夢も可愛いなぁ、と。
「あ、でも、やっぱり抜いた方がいいよね。」
遠慮がちに言う睡夢。
「・・ああ頼む。」
俺はそう返した。
「うん、動きにくいし・・いくら休日といっても、
動けないと朝御飯も食べれないもんね・・」
睡夢はそう言うと、俺の体から退いていく。
ペニスがずるずると持ち上げられ、またもや俺の体は震える。
完全に退くと、睡夢はいつもの表情で、
「じゃ、じゃあ、何か作るね・・。」
と言って、背を向けようとした。
「おい、睡夢・・そのまま、動くなよ。
あと、こっちも見ちゃだめだ。」
立ち上がり、その背にそう声をかける。
「え?あ、うん、わかった・・」
睡夢は言われたとおりに従う。
その従順さを愛おしく思いながら、俺は彼女の背中まで歩を進め、
その胴体をギュウッと抱きしめた。
「朝といったら、これだろ?一回やってみたくってさ。」
そして、そう言う。
すると、今度は睡夢がくるりと体を反転させ・・
ぎゅっ。
「私も・・天香くんと、こうするのが一回やってみたかったよ?」
俺を抱きしめた後そう言った。
その小首を傾げた微笑みが可愛くて。
「んむ・・」
俺は無意識に口づけていた。
舌を入れるようなものではない、ソフトなキス。
「んむぅ・・」
睡夢も応えて、唇を押しつけてくる。
十秒くらいだろうか・・そうしていた後。
俺達は見つめあって言った。
「おはよう、天香くん」「おはよう、睡夢」
14/12/01 22:44更新 / GARU