洞窟へ、
「最近なあ..なんだかなあ」
「おおう？なんだよ」
「心がさむいっちゅーの？そんな感じでさあ」
今日は珍しく天気がいい、窓から光が差してくる、
「おいおい大丈夫かよ？なんか魅入られたんじゃねえんか？」
「しらね..まあ今日も行ってきますや、」
相棒は俺にそう告げると腰をもたげて、ふらふらと家を出た、
「おう..しかし今日は日差しがつええなあ..」
ここは雪国のとある農村、
近くに大きな山があって、俺の相棒はそこで仕事をしている、
鉱石を採掘して、行商人の俺に売っているのだった、
いつも同じ洞窟に行って、凍えそうになりながらピッケルを手に、
最近なんだかかなりやつれているように見える、
本人は、そんなことは滅多に口にしないのだが..
5日も続けて言われるとなあ..心配だ、
それにしても、天気がいい、
雪山は太陽の光を浴びて、橙色に光っている、
ざっしゅ ざっしゅ ばっしゅ、、
「お..来たね」
戸口まで走っていき、あいつー鉱夫のナイリアを迎えてやる、
がちゃっ どたっ 「おい！？相棒？」
ドアを開けるとともに倒れこんでくる相棒を支えてやる、
「すまないな..ロッダベル、」
「いいんだぜ..風邪引いたんじゃないのか？大丈夫か？」
背中を摩りながら額に手を当ててやる、、
熱はー...ないみたいだ、
「無理するなよ..もうお前しか」
「わかってるよ、 飯にしよう..」
ロッダベルは、僕が食事している間、鉱石の鑑定、仕分けをしていた、
うん..もうこの村で鉱夫なんかしているのは僕だけだ、
だから頑張らないと...うぐ、
「相棒、僕もう寝るよ...鍵、閉めてってね」
「ん、おう、しっかり休めよ、」
相棒は、少し首をこっちに向けてそう言った、
はあっ はあっ っつあ！！
はあ、、ああ、、はああ、、、、、、
濡らしたタオルで、そうっと腹の上に飛んだ精液を拭き取る、
ベッドから起き上がり、ズボンとパンツをはいて、
窓辺に椅子を持って行って座る、
外の景色 特に夜の山や森を眺めるのは楽しい、
自慰の後で、少し頭がぼんやりとしているけれど、
たまに野生の動物も見られることもあるので、ここ最近は特に、
よくこうしている、
ふと、僕の家からさほど離れていない小さな茂みから、
誰か...人が がさり と顔を出した、
背格好から見て、女の人、痩せている、
ーーと、その人がこっちを向いた、
次の瞬間
ぶおわあっ！！
「！？」
何が起きたのか、雪煙でまったく見えなかった、
気付いたら、女の人はいなかった、
み、見られた！？ あの男に、私が！？
いや、、多分細かいところまでは見られていないだろう、、
ふう、、、、、
送って行って、見守るのも大変だ....
「ようあいぼ..ひでえクマだなおい！？」
「おはよお...」
「うーぬ...や、休めよ今日は！なあ？」
「大丈夫..行ってくる、」
「おい！？ むうーん...」
しっかし今日もまた日差しがすげえなあ、、
ちょっと気味が悪いくらいだぜ..
「...む」
またあの音がする、
かあーん、かつーん、かあーん、
...また来ているのか、
よし..昨夜のようにならぬように...そーーっと..
魔力で空中に浮き、音のする方へと近付く、
..いた、あの男だ、
ピッケルを振り上げ、壁面から石を切り出していく、
よくもまあ、随分と深いところまで削ったな...
彼の顔には、汗がうっすらと滲んでいる
それじゃあ..今日も貰うか、
魔力を込め、ぶわっと冷気をたなびかせる、
彼から精を奪うのだ
一瞬の、容易い出来事、私はそうとしか思わない、
しかし、彼はぶるりと一度身震いをしてから、
切なげな表情を覗かせる、
ふん、せいぜい魔物娘にでも襲われていればいいのに、
初めて会った時から、ずっと耐えているらしいな、
「ふう....」がたん、ごそごそ、、かちり、
む、もう帰るのか？いつもよりかなり早いな、
私はすっと岩陰の奥に自身を隠す、
今まで彼に姿を見られたことはない、
なにしろ、私の足はつららのように細くとがっていて、
彼が見たら恐れをなして逃げてしまうだろう、
そして、もうこの洞窟へは戻ってこないだろう、、、
..そんなことを考えているうちに、
彼の姿は見えなくなっていた、
さびしい
またきてほしい、
「っっっぬむう！！？」
ふと、自分の中に沸き立った感情に、声を上げてしまった、
今まで味わったことのない、気持ち、彼に対して、、
「さ..寂しい..あの男に対して寂しい..などと！？
う..また来てほしい..など..と....................」
ぶつぶつと呟きながら、暗い洞窟をうろうろ彷徨っていた、
はっ！いけない、、あいつを見送ってやらねば！
勿論...ぬぐ、エサが事故などで死んでしまってはいけないからだ！！
無理に自分を抑え付けて、私は飛んだ、
鉱石で重たくなったザックを担いで、
独り、山を下り、麓の村に降りていく、
体が、日ごとに増していく言いようのないむず痒さに襲われる
「はあっ はあっ はっ..」呼吸が荒い、
今日はしっかり睡眠をとろう............
しかし、夕暮れ時になっても太陽が照っている、暑い、
ちょっと異常じゃないのか..?上着をぬごうか...ーーー
ごう 。。。。
....？変な音が聞こえる..遠くから..?
ごお。。。ごくくくくく！！！！！！！
いや、近い、手遅れだった、
既に、 遅かった、
「うっ うわああああああああああ！！！」
ごおおおおおおお！！ どしゃああああああああああああああああ！！！！
雪崩だ
朝から酷く日が照っていたためか、
山に積もった雪が、少しずつ崩れ」、裂けて、転がり...
だめだ、死ぬ、これだけ重い雪だ、
きっと僕はばらばらに千切られ、雪の中ですりつぶされてしまうだろう、
そっと瞳を閉じた じゃあな、相棒、
しゅごおおおおお！！ しゅばあんっ！
肩が何かに掴まれ、次の瞬間、
びゅわあっとものすごい浮遊感に襲われた
え？ え？ なにこれ？？？
そう思う間もなく、内臓が一気に上に押し上げられ、、
気を失った、
ぼう どん どん ごとん、
しゅう ぺと ぐりゅぐりゅ、
「うっ ああう..」
頬に変な感触が触って、飛び起きた、
「っおおう！？、、目が覚めたか？」
すぐ近くから聞こえる、女性の声、
上体を起こすと、腰に激痛が走った、
「いっぎうあ..!」
「寝ていろ！ 体に障る..」
そういうと、声の主は僕の胸に手を当てがって、
そうっと、また寝かした、
「ん..あなたが、助けてくれたんですか」
「そうだ、 敬語はやめろ、 むずむずする...」
彼女は少しうつむいて、小さな声でそう言った、
「あ、うん分かった、 僕はナイリア、」
「私はイヴ、」ぱっと顔を上げ、そう言うイヴ、
かわいいな というより美しい、
彼女の衣類には、雪の結晶のような装飾がしてあった、
しかし、かなり薄着だ、大丈夫かな....
そして視線を落としていくと..
「イヴ、その足..」
「あっ 見るな！！！」
「怪我、したのか？僕を助けたときに..?」
「えっ ？ あ..」
思いつめた、悲しそうな表情で、私の方を向くナイリア、
うー、ち、違う、私は魔物だからこうなのだ、
そう言いたかったが、何をされるか分からないし、..
しかし、どんどん表情が硬く、切なげになっていく彼を見ていると..
「違う！私は魔物なのだ！だから足がないのだ！！」
ナイリアの手をとっ捕まえて叫ぶ、
「毎日お前のことを見ていた！お前から..精を採っていた！」
「 」
ぽかん、と私を見つめるナイリア、構わん、言葉を続ける、
「あの洞窟でだ！！、そして..」
ここで急に自分の何かが熱くなった、かあっと燃えた、
わけのわからない感情に飲み込まれた、
その先を、言葉をつぐむことを、
肯定しているのか、反対しているのか、
よく分からない感情に、 でも、
さっきのナイリアのあの悲しそうな顔だけはもう見たくない、
ええい！ 自分を精一杯叱って、
踏み出した、 唇を開いた
「お前がすきだああ！！ だいすきだあ！！！！
出会ったころからだ！ああ初めは何とも思ってなかったさ！
だが、何時からかお前の顔を見るたんびに変な気持になった！！
それが何か今分かった！私は！お前を！愛しているっ！！！！！！
だから責任とれええ！！うわああああああああん！！！」
最期に思いっきり彼のせいにして、
私はナイリアの胸に飛び込んで泣きじゃくった、
ほんとにワンワン泣いた、
「...分かった、ずっと愛するよ、イヴ、」
彼は私の頭を撫で、そうっと囁いた、
私の心は、ナイリアによってすっかり溶かされてしまった、
ああ、今でもいっしょさ、これからも、
支えあって、二人で生きていくさ、
「...ぷぶはっ！！ねえイヴ！ イヴ！」
「なんだ？ それはなにをもってい...なっ！？////」
「これさあ、イヴが書いたの？」
「どあああああ！！////よこせえええ！！！////」
「うわあああああ！！？」
おしまい
「おおう？なんだよ」
「心がさむいっちゅーの？そんな感じでさあ」
今日は珍しく天気がいい、窓から光が差してくる、
「おいおい大丈夫かよ？なんか魅入られたんじゃねえんか？」
「しらね..まあ今日も行ってきますや、」
相棒は俺にそう告げると腰をもたげて、ふらふらと家を出た、
「おう..しかし今日は日差しがつええなあ..」
ここは雪国のとある農村、
近くに大きな山があって、俺の相棒はそこで仕事をしている、
鉱石を採掘して、行商人の俺に売っているのだった、
いつも同じ洞窟に行って、凍えそうになりながらピッケルを手に、
最近なんだかかなりやつれているように見える、
本人は、そんなことは滅多に口にしないのだが..
5日も続けて言われるとなあ..心配だ、
それにしても、天気がいい、
雪山は太陽の光を浴びて、橙色に光っている、
ざっしゅ ざっしゅ ばっしゅ、、
「お..来たね」
戸口まで走っていき、あいつー鉱夫のナイリアを迎えてやる、
がちゃっ どたっ 「おい！？相棒？」
ドアを開けるとともに倒れこんでくる相棒を支えてやる、
「すまないな..ロッダベル、」
「いいんだぜ..風邪引いたんじゃないのか？大丈夫か？」
背中を摩りながら額に手を当ててやる、、
熱はー...ないみたいだ、
「無理するなよ..もうお前しか」
「わかってるよ、 飯にしよう..」
ロッダベルは、僕が食事している間、鉱石の鑑定、仕分けをしていた、
うん..もうこの村で鉱夫なんかしているのは僕だけだ、
だから頑張らないと...うぐ、
「相棒、僕もう寝るよ...鍵、閉めてってね」
「ん、おう、しっかり休めよ、」
相棒は、少し首をこっちに向けてそう言った、
はあっ はあっ っつあ！！
はあ、、ああ、、はああ、、、、、、
濡らしたタオルで、そうっと腹の上に飛んだ精液を拭き取る、
ベッドから起き上がり、ズボンとパンツをはいて、
窓辺に椅子を持って行って座る、
外の景色 特に夜の山や森を眺めるのは楽しい、
自慰の後で、少し頭がぼんやりとしているけれど、
たまに野生の動物も見られることもあるので、ここ最近は特に、
よくこうしている、
ふと、僕の家からさほど離れていない小さな茂みから、
誰か...人が がさり と顔を出した、
背格好から見て、女の人、痩せている、
ーーと、その人がこっちを向いた、
次の瞬間
ぶおわあっ！！
「！？」
何が起きたのか、雪煙でまったく見えなかった、
気付いたら、女の人はいなかった、
み、見られた！？ あの男に、私が！？
いや、、多分細かいところまでは見られていないだろう、、
ふう、、、、、
送って行って、見守るのも大変だ....
「ようあいぼ..ひでえクマだなおい！？」
「おはよお...」
「うーぬ...や、休めよ今日は！なあ？」
「大丈夫..行ってくる、」
「おい！？ むうーん...」
しっかし今日もまた日差しがすげえなあ、、
ちょっと気味が悪いくらいだぜ..
「...む」
またあの音がする、
かあーん、かつーん、かあーん、
...また来ているのか、
よし..昨夜のようにならぬように...そーーっと..
魔力で空中に浮き、音のする方へと近付く、
..いた、あの男だ、
ピッケルを振り上げ、壁面から石を切り出していく、
よくもまあ、随分と深いところまで削ったな...
彼の顔には、汗がうっすらと滲んでいる
それじゃあ..今日も貰うか、
魔力を込め、ぶわっと冷気をたなびかせる、
彼から精を奪うのだ
一瞬の、容易い出来事、私はそうとしか思わない、
しかし、彼はぶるりと一度身震いをしてから、
切なげな表情を覗かせる、
ふん、せいぜい魔物娘にでも襲われていればいいのに、
初めて会った時から、ずっと耐えているらしいな、
「ふう....」がたん、ごそごそ、、かちり、
む、もう帰るのか？いつもよりかなり早いな、
私はすっと岩陰の奥に自身を隠す、
今まで彼に姿を見られたことはない、
なにしろ、私の足はつららのように細くとがっていて、
彼が見たら恐れをなして逃げてしまうだろう、
そして、もうこの洞窟へは戻ってこないだろう、、、
..そんなことを考えているうちに、
彼の姿は見えなくなっていた、
さびしい
またきてほしい、
「っっっぬむう！！？」
ふと、自分の中に沸き立った感情に、声を上げてしまった、
今まで味わったことのない、気持ち、彼に対して、、
「さ..寂しい..あの男に対して寂しい..などと！？
う..また来てほしい..など..と....................」
ぶつぶつと呟きながら、暗い洞窟をうろうろ彷徨っていた、
はっ！いけない、、あいつを見送ってやらねば！
勿論...ぬぐ、エサが事故などで死んでしまってはいけないからだ！！
無理に自分を抑え付けて、私は飛んだ、
鉱石で重たくなったザックを担いで、
独り、山を下り、麓の村に降りていく、
体が、日ごとに増していく言いようのないむず痒さに襲われる
「はあっ はあっ はっ..」呼吸が荒い、
今日はしっかり睡眠をとろう............
しかし、夕暮れ時になっても太陽が照っている、暑い、
ちょっと異常じゃないのか..?上着をぬごうか...ーーー
ごう 。。。。
....？変な音が聞こえる..遠くから..?
ごお。。。ごくくくくく！！！！！！！
いや、近い、手遅れだった、
既に、 遅かった、
「うっ うわああああああああああ！！！」
ごおおおおおおお！！ どしゃああああああああああああああああ！！！！
雪崩だ
朝から酷く日が照っていたためか、
山に積もった雪が、少しずつ崩れ」、裂けて、転がり...
だめだ、死ぬ、これだけ重い雪だ、
きっと僕はばらばらに千切られ、雪の中ですりつぶされてしまうだろう、
そっと瞳を閉じた じゃあな、相棒、
しゅごおおおおお！！ しゅばあんっ！
肩が何かに掴まれ、次の瞬間、
びゅわあっとものすごい浮遊感に襲われた
え？ え？ なにこれ？？？
そう思う間もなく、内臓が一気に上に押し上げられ、、
気を失った、
ぼう どん どん ごとん、
しゅう ぺと ぐりゅぐりゅ、
「うっ ああう..」
頬に変な感触が触って、飛び起きた、
「っおおう！？、、目が覚めたか？」
すぐ近くから聞こえる、女性の声、
上体を起こすと、腰に激痛が走った、
「いっぎうあ..!」
「寝ていろ！ 体に障る..」
そういうと、声の主は僕の胸に手を当てがって、
そうっと、また寝かした、
「ん..あなたが、助けてくれたんですか」
「そうだ、 敬語はやめろ、 むずむずする...」
彼女は少しうつむいて、小さな声でそう言った、
「あ、うん分かった、 僕はナイリア、」
「私はイヴ、」ぱっと顔を上げ、そう言うイヴ、
かわいいな というより美しい、
彼女の衣類には、雪の結晶のような装飾がしてあった、
しかし、かなり薄着だ、大丈夫かな....
そして視線を落としていくと..
「イヴ、その足..」
「あっ 見るな！！！」
「怪我、したのか？僕を助けたときに..?」
「えっ ？ あ..」
思いつめた、悲しそうな表情で、私の方を向くナイリア、
うー、ち、違う、私は魔物だからこうなのだ、
そう言いたかったが、何をされるか分からないし、..
しかし、どんどん表情が硬く、切なげになっていく彼を見ていると..
「違う！私は魔物なのだ！だから足がないのだ！！」
ナイリアの手をとっ捕まえて叫ぶ、
「毎日お前のことを見ていた！お前から..精を採っていた！」
「 」
ぽかん、と私を見つめるナイリア、構わん、言葉を続ける、
「あの洞窟でだ！！、そして..」
ここで急に自分の何かが熱くなった、かあっと燃えた、
わけのわからない感情に飲み込まれた、
その先を、言葉をつぐむことを、
肯定しているのか、反対しているのか、
よく分からない感情に、 でも、
さっきのナイリアのあの悲しそうな顔だけはもう見たくない、
ええい！ 自分を精一杯叱って、
踏み出した、 唇を開いた
「お前がすきだああ！！ だいすきだあ！！！！
出会ったころからだ！ああ初めは何とも思ってなかったさ！
だが、何時からかお前の顔を見るたんびに変な気持になった！！
それが何か今分かった！私は！お前を！愛しているっ！！！！！！
だから責任とれええ！！うわああああああああん！！！」
最期に思いっきり彼のせいにして、
私はナイリアの胸に飛び込んで泣きじゃくった、
ほんとにワンワン泣いた、
「...分かった、ずっと愛するよ、イヴ、」
彼は私の頭を撫で、そうっと囁いた、
私の心は、ナイリアによってすっかり溶かされてしまった、
ああ、今でもいっしょさ、これからも、
支えあって、二人で生きていくさ、
「...ぷぶはっ！！ねえイヴ！ イヴ！」
「なんだ？ それはなにをもってい...なっ！？////」
「これさあ、イヴが書いたの？」
「どあああああ！！////よこせえええ！！！////」
「うわあああああ！！？」
おしまい
12/12/26 15:29更新 / 酢飯