魔物娘達の宴。
「カイさん・・・、はやくぅ・・・。」
「ほら、カイ。はやく来なさいよ。」
裸でベッドの上に寝そべる二人。
俺はゴクリと唾を飲み込む。
おいおい・・・、この状況は何だ？
二人とも頬をピンクに染めて、俺がベッドにくるのを今か今かと待っている。
それがとてもエロい光景だということは言わずともわかるよな。
節操なしの俺の息子はすでに臨戦状態になってしまっている。
「ね、カイ〜。はやくしようよ〜。」
「ほらあ、アタイのここもうこんなになってるんですから。」
テテスの濡れた秘部が部屋の明かりを受けて煌く。
もちろん俺がその誘惑に耐え切れる訳がない。
衝動のまま俺は服を脱ぎ去り、二人の間に横になる。
彼女達は生まれたままの姿で俺に腕を絡めてきた。
二人の柔らかい胸が俺の両腕に当たり、それで俺は身体を硬くする。
うう、何でこんな事になったんだっけ？
残り少ない理性を総動員させ、必死で思い出す。
−−−−−−−−話は夕方に遡る。
俺が目覚めた後、俺達はハインツさんが開いてくれた酒宴に参加することにした。
なんでも剣の完成記念だそうだ。
酒宴には職人ギルドの人だけでなく、色んな人達が集まっている。
多くの人が料理やお菓子、酒などを持ち寄ったため置く場所が無いのか、テーブルを自分の家から運んでくる人もいるそうだ。
これは宴というよりちょっとしたお祭りの域である。
酒場など多くの飲食業も参加しているらしい。
大きい酒樽がまるで山のように積んである。
他にも素人が作ったとは思えない料理や珍しい酒、新鮮な野菜や酒のつまみまで置いてあった。
「す・・・、すげえ・・・。」
「おう、兄ちゃん。今日は思う存分飲んでくれ。」
もう既に飲み始めているハインツさんは赤い顔して上機嫌である。
吐く息も酒臭い。
「ほら、嬢ちゃん方も遠慮せずにグイッと。」
ハインツさんは危なっかしい手つきでテテスやエフィのビールを注ぐ。
そうとう酔っているらしい。
俺はその様子を苦笑しながら見ていた。
するとそこに俺と同い年くらいの女の子が三人近づいてくる。
「えっと、エキドナを倒したカイさんって貴方のことですか？」
「・・・？そうだけど、君達は？」
「キャーッ！！本当にこの人だった！！あ、あの、よければ話をしてもらえませんか？」
「いや・・・、俺も無我夢中でさ。まったく記憶にないんだ。」
「じゃっ、じゃあ、良ければ剣術を教えてくれませんか？」
「それならお安い御用さ。」
「キャーーーーーーッ！！！やったーーーー！！」
「あ、ずるーい。あの私にもお願いしますっ。」
「私も私もっ。」
俺は女の子達に剣術を教える。
基礎中の基礎なのだが護身術ぐらいにはなるだろう。
木刀を借りてきて彼女達に振らせてみる。
言わずもがな型どころか握り方もメチャメチャだった。
俺は彼女の手を掴み、まず握り方を教えてやる。
「あ・・・。」
「握り締めるんじゃなく、生卵を持つような感じでもってごらん。それに手はこうじゃなくて、こうだ。」
「は、はい・・・。」
「カイさん！！私のはどうですか？」
「ん？握り方はキレイだな。これならすぐに上達するよ。」
「褒められた・・・、えへへ・・・。」
「私のはどうですか！？」
「君はちょっと肩に力が入りすぎかな。もう少しリラックスして。」
「おい、そこの英雄さん。」
一人の男が俺に話しかけてきた。
見るからに腕っ節が強そうな、大男である。
「どうだ？俺様と手合わせしてくれねえか？」
女の子の一人がコソッと耳打ちをする。
「コイツはガネット最強って言い張っている荒くれよ。相手にしないほうがいいわ。」
「へえ、そうなんだ。」
「もしかしてびびってるのか？まあエキドナを倒したなんて大ボラを吹くような奴だ。さぞ腰抜けにちがいない。」
「じゃ、戦ってみるかい？」
「カイさん、危険です！！」
「そう来なくっちゃな。そこの木刀貸せよ。」
そう言って無理やり女の子達から木刀を奪い取る。
俺も木刀を構え、荒くれに向き合った。
「うおおおおおおっ！！」
荒くれは剣を振り回し、突進してくる。
あまりに愚直な攻撃、そんなのに当たる訳が無い。
「クソッ！！このっ！！おらぁ！！」
「どうした？一発も当たんないぞ。もしかして攻撃する気もないのか？」
「だらぁっ！！うらあっ！！・・・うがっ！？」
動作の隙をついて攻撃を当てる。
振りが大きいので、隙を付くのは容易だった。
剣の先はみぞおちに当たっている。
痛いぞ、あれは。
男はそのまま地面に崩れ落ちる。
「やったーーーーーー！！カイさんの勝ちよ！！」
「ぐぬぬぬぬ。よくも・・・。これでも食らえぇい！！！」
荒くれは木刀を俺めがけて投げつけた。
そんなもん避けることは・・・、避けられないなこりゃ。
俺が避けたら女の子に当たってしまう。
しかも、顔一直線のコースだ。
やれやれ、仕方ない。
俺は木刀でガードをする。
その間に立ち上がった荒くれは俺目掛けて拳を振り下ろす。
「はっはっはっはっはっはぁ！！かかったな！！」
「危ない、カイさん！！」
ドゴッ。
見事に決まった。
俺の足がやつの顔面にめりこんでいる。
ヤツの拳が振り下ろされる前に、顔面へ向けて俺の蹴りを打ち込んだのだ。
突進状態だったので足を上げれば、自分から顔面に突っ込んでくれる。
完全なる自爆というやつだ。
「どうする？まだやるか・・・ってなんだ気絶しているのか。」
地面に大の字で横になって気絶している荒くれ。
とうとう名前も出ずに終わってしまったぞ、荒くれ。
わずかながら同情を覚えた。
一息つき振り返ると・・・。
「「「うおおおおおおおおお！！！！！」」」
大歓声が響き渡った。
口笛の音や拍手まで聞こえてくる。
どうやら俺の戦いを観戦してたようだ。
「いい余興だったぜ。いやあ、楽しませてもらったぜ。やっぱ兄ちゃん強えな。さすがエキドナを倒しただけのことはある。しかしなぁ、本題はここからだぜ。」
なんとも意地の悪い笑顔を見せるハインツさん。
そして親指でくいくいと指をさす。
ん、何かあるのか・・・？
ハインツさんが指さした先には、エフィとテテスがいる。
その表情は・・・、見るからに不機嫌だった。
「さすがの兄ちゃんも女の子には勝てないようだ。だっはっはっは！！」
腹を抱えて笑うハインツさん。
彼だけでなく他の人たちからも笑いが聞こえる。
さすがにふざけすぎたのか、ヘスティさんに一発ガツッと殴られた。
いい気味だ、と思ったことはもちろん口に出さない。
さて・・・、一体何て話しかけようか？
「あの〜、エフィ？テテス？」
「何よ？」
「何ですか？」
「ひぃっ！！！」
エフィの目が普段の倍以上鋭くなっている。
一方のテテスも表情だけは笑顔なのだが、瞳の奥から殺気が漏れ出している。
ダメだ・・・、怖すぎる・・・。
すると先程の女の子達が近づいてきた。
「お仲間さんですか？」
「あ、ああ。そうだよ。」
「へえ・・・、この人達が・・・。」
何故でしょう？
火花が見えるような気がするんだが・・・、おそらく気のせいだ。
うん、気のせい気のせい。
「ちょっと、カイ・・・。これはどういうこと・・・？」
「はいぃっ！！？どういうことといわれましても、その・・・。」
「やめてください。カイさん怯えてるじゃないですか。」
「部外者は口を出さないでくださいね。これはアタイ達の問題ですから。」
「そうはいきません。これじゃカイさんが可愛そうです。」
気のせいじゃありませんでした。
もはや火花どころじゃなく、火事にまで燃え上がってる。
誰か助けてくれ。いや、冗談抜きに。
耐え切れなくなった俺はエフィとテテスの腕を引っ張ると・・・。
「ごめん！！俺達宿屋に戻るわ！！」
そう言い残して、全力でこの場から立ち去る。
これ以上あの場にいたら胃に穴があいてしまいそうだ。
「カイ・・・。」
「は、はいぃっ！！！！」
「バカ、本当にバカ・・・。」
ポロポロと涙を落とし始めるエフィ。
あまりのことにパニックになる俺。
それだけじゃない、テテスが後ろから俺に抱きついてきた。
今一体、俺に何が起こっているんだろうか？
「お、お前達・・・、ん？」
スンスンと鼻を鳴らしてみる。
間違いない、こいつら二人とも酒臭い。
完璧に酔ってやがる。
「カイがいなくなったら・・・、ワタシ・・・、ワタシ・・・。うわああああああああん！！！！」
「お、落ち着け！！ここにいる、ここにいるから！！」
「本当？ホントにホント？」
「ああ。」
「もうあの女の子達の所に行かない？」
「うん。」
どうやらエフィは酔うと女の子っぽい喋り方になるようだ。
テテスの様子を見ようと振り返る。
彼女はスウスウと寝息を立てていた。
人にしがみついたまま、眠ってるぞこいつ。
結構カオスな状態の二人を何とか宿屋へ連れて行き、問題は解決した。
・・・と思った。
宿屋に着くなり、エフィが服を脱ぎ始め俺を誘惑しだしたのだ。
更にテテスも起き、同じく俺を誘う。
ここから最初のシーンにつながっていく。
なお、頬がピンクに染まっている理由は照れているからじゃない。
酔っているからだ。
「ふふふ・・・、こんなになっちゃってますよ。ビンビンです。」
そう言ってテテスは俺のモノをしごきだす。
一方エフィは俺の口に舌をいれ濃厚なキスをしてきた。
「んっ・・・、ふ・・・あ・・・。」
俺も精一杯彼女達にしてあげようと右手をエフィの秘所、左手をテテスの乳房に持っていきいじりまわす。
二人ともその度に甘い声を出した。
「そこ、やっ、ダメッ・・・。」
「んぅ、はぁん、き、気持ちいいです。カイさん、んっ。」
俺の肉棒を触るテテスの手。
すべすべしてて、ちょっと冷たい。
それだけじゃない。
エフィの舌が俺の口内を這いずり回り、その事が更に俺を気持ちよくさせる。
やべ・・・、これはすごい・・・。
俺もその快楽に負けないよう右手をエフィの中から出したり入れたりして、左手でテテスの乳首を弄ぶ。
ビクンビクン反応する二人の仕草がとても可愛らしく見えた。
「やんっ、そこっ。そこなのっ、んっ。」
「ひゃあん、カイさんのまた大きく、んっ。つまんじゃだめぇ。」
「く、おお・・・。ああああっ！！」」
もうイきそうだ。
そう思った矢先に、俺のモノから精液が飛び散った。
同時に二人も絶頂を迎える。
「ふぁっ、イっちゃう！！！んぁああああっ！！」
「んぅっ、おっぱいで、おっぱいでひっちゃうぅぅぅっ！！！」
飛び出て俺の腹の上に落ちた白濁を、二人はペロペロ舐めだした。
エフィもテテスもその表情は完璧にとろけている。
もしかすると俺もそんな顔をしているのかもしれない。
しかし、今はそんな事どうでも良かった。
「カイ・・・、次は横になって・・・。」
「あ、ああ。」
言われたとおりに横になると、俺のモノを入れて馬乗りになる。
俗に言う騎乗位というヤツだ。
この体位はいつもより深く、奥へと俺の息子が侵入していく。
「ん、くっ。はっ、んっ、あっ。」
俺は腰で彼女の身体を持ち上げる。
その度にゴンゴンと先っぽに骨のようなものが当たった。
「しゅ、しゅごっ、いっ・・・。し、子宮口までとろいてるよぉ。」
「ずるいです、アタイも気持ちよくしてくださいっ。」
テテスはそう言うと、俺の顔を股間ではさんだ。
顔に彼女の中から落ちてきた愛液がかかる。
それを舌で舐めとってやり、その後舌を彼女の奥へと突っ込む。
糸を引きながら落ちてくる愛液は見てるだけで俺の欲情を駆り立てるものだった。
むっちりとした肉の感触が更に追い討ちをかける。
「もうがまんできねぇ・・・。んちゅ、ふむぅ・・・。」
「キャッ、やぁん・・・。」
なりふり構わず彼女にしゃぶりついた。
腰も激しく上下させ、エフィの中も味わいつくす。
「ん、ちょ・・・、激し・・・ん・・・。」
「舌が、ひたがぁ・・・。中の壁をぞわぞわぁって・・・ひぐっ！！」
女の子の甘い香りとその艶っぽい声でどうにかなってしまいそうだ。
思考がまとまらない・・・。
ただ腰を突き上げ、ただ愛液を舐め取ることしかできなかった。
「ひぐぅっ、いっちゃうっ！！」
「ア、アタイもぉ・・・。いぐぅぅぅぅぅ！！！」
「お、俺もだ！！出すぞ！！」
イヤ、待て。
このままだとまずい。これじゃ前回の二の舞になる。
そう思った俺は散っている理性をかき集め、エフィの中から肉棒を抜く。
よし・・・、抜いたぞ！！
抜いた瞬間、勢いよく精液を吐き出し飛び散らせる。
安心していたら顔面へシャワーのようにテテスの愛液が降りかかった。
「はぁ・・・、はぁ・・・。」
やっと欲望をコントロールすることができた・・・。
安堵のため息が自然と出てくる。
「ねぇ・・・、カイさぁん・・・。次はあたいにぃ・・・。」
お尻を突き出し、横に振ってねだるテテス。
また俺のモノは固くなる。
それを見て、エフィとテテスは歓喜の声を上げた。
やれやれ夜はまだまだ長くなりそうだな。
「じゃ、俺達はもう行きます。お世話になりました。」
「もう行ってしまうのか、残念だなぁ。」
ハインツさんが名残惜しげにそう言った。
彼に出発することを告げたら、夫婦揃って見送りに来てくれたのだ。
元は一日の滞在予定だったのだが、気付けば二日ここにいた。
本当に色々なことがあったと思い返してみる。
ふと目頭が熱くなるのを感じた。
旅の荷物を背負い俺達は立ち上がる。
昨日頑張り過ぎたせいで腰が痛いのは内緒だ。
食料も無事調達できたし、当面の旅生活で困ることはないだろう。
これ以上長居するとここから離れづらくなる。
「ほら、これ持っていきなさい。大事に使うんだよ。」
そう言ってヘスティさんは俺に皮袋を投げ渡した。
皮袋の中にはお金がジャラジャラ入っている。
「お金なんてもらえません！！」
「いいの！！子供がいない私達にとって、坊や達は家族みたいなもんさ。その代わりまたここに立ち寄っておくれよ。」
「ヘスティさん・・・。」
「ほら、坊やも男だろ？ドンと構えな。」
「はい！！ありがとうございます！！」
いかん、涙が出てきそうになった。
それを隠すように早足で去っていく。
これ以上は未練がましくなってしまう。
別れるときにはさっぱり別れる。
それが俺の美学だ。
だから涙なんかは絶対に見せちゃいけない。
「カイ、あの町良かったな。」
「ああ。また来ようぜ。」
「はい。」
「うん。」
ガサガサッ。
近くの茂みが揺れた。
俺達は武器を構え、そちらを向く。
現れたのは昨日のエキドナだった。
俺達に緊張が走る。
「ちょっと待って。戦いにきたんじゃないのよ、ダーリン。」
「ダーリン？」
その言葉にいち早く反応したのはエフィだった。
「ねえ、お願い。ワタクシも一緒に連れて行って。」
「別に構わないが・・・、どうしてだ？」
「だって、決めたんですもの。貴方をワタクシの夫にするって。」
「は！！？？」
「ワタクシを倒せるほどの実力者の貴方なら、ワタクシの理想の夫にぴったりなの。ね、お願い。ワタクシと子を作ってください。」
やはりか、という顔をするエフィ。
つまりさっきのダーリンで感づいた訳だ。
唐突な申し出に俺は石化する。
「ダ、ダメに決まってるだろ！！カイは私の夫だ！！」
「あら、ワタクシは別に妻が何人いようとかまわないわよ。誰であろうと奪ってみせるから。」
そう言い、エキドナは妖艶に笑う。
フィナはそれでもつっかかっていく。
バチバチと火花を散らす二人。
「カイさん、モテますね〜。」
「ね、おねが〜い。仲間になっちゃダメ？」
エキドナは俺に身体を巻きつけ、そう尋ねる。
う、大っきい胸が当たっている・・・。
「か、かまわないぞ。」
「やったー。」
「カイ！！」
「じゃ、ワタクシはティタン＝ヨレイドルよ。あれ？これ前にも言ったような気がするけど・・・。よろしくね、ダーリン。」
ふぅっと息をかけられ、俺は驚きを隠せない。
また騒がしくなりそうだな。
そんな事を考えながらふと笑ってしまう。
これからの旅が更に楽しくなるのだ、と感じた。
10/06/08 01:44更新 / アカフネ
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