竜騎士の第一歩は交わりから
逆鱗亭での食事を終えて屋敷に戻った凱と瑞姫。
けれど二人を待っていたのは、どうしようにも無い性欲の滾りだった。
凱が放つドラニオンの口臭は瑞姫の欲情を高め続け、凱の体内も溢れんばかりの精力に満ちているのだから、当然の事である。
立ったまま互いを見つめ合い、同時に動いてキスを交わす。
互いを貪り、抱き合い、離す事も無く、舌と唾液を際限なく絡め合わせ、混ぜ合わせている。
強烈な吐息など、最早二人に取って気にもならない。
やがて唐突に唇を離した瑞姫は言い放つ。
「わたしを犯して」――と。
「わたしの身体は、全部お兄さんのモノ。お兄さんがいれば、他に何も要らない! 信じるものも、愛するものも、お兄さんだけでいい! だから!」
竜の少女が漂わせる牝の香りは、余りに濃密で逆らいがたいものと化している。
そんな匂いに反応しない番いなど論外だ。
かつて超えた一線はほんの入り口に過ぎなかった。
今二人は最後の境界にいる。
それは人間社会と完全に決別し、その先にある完全なる魔の世界に踏み込む事。
踏み入れてしまえば、凱も瑞姫も、もう戻る事は叶わない。
場合によっては二人を破滅に追いやるかもしれないだろう。
だが二人は覚悟を決めた。
――それでも構わない、と。
インキュバスとドラゴンになったからには、二人が魔の世界へ踏み込む以外に選択肢は無い。
五歳差とは言えども、21歳と16歳。人間社会でこの年齢での婚姻をしようものなら袋叩きどころか、社会的にも抹殺されてしまうだろう。
凱は曲がりなりにも大人であり、瑞姫は社会通念上では子供である。
けれど二人に取って、それもまた、どうでもいいものとなった。
そこには、純粋な愛だけがあるからだ。
性的な悦楽を望む本能的なものも心底にはある。
だが、大前提として深い愛情があるのは確かだ。そこに多少の痛みやダメージがあろうとも、両者の愛情はとっくにそれらのマイナス面を超越していたのだから。
――今は他の婚約者を差し置いてでも、心の赴くままに交わっていたい!
――この世で一番大切な人と、ずっと繋がりたい! 子供だって欲しい!
多少、思惑のずれはあっても、交尾をしたいと思う気持ちは一緒であった。
凱は瑞姫の尻を鷲掴みにし、瑞姫もそれを合図と判断し、二人は無言で寝室に向かった。
寝室に入ると、瑞姫が離れて告げる。
「その……、後ろ向いて、目をつむってて。う、薄目で見たり、鏡で覗いたりもしないで!」
強い口調に気圧されるまま、凱は言われたままにした。
瑞姫はと言うと衣装棚を開けてゴソゴソ、ガチャガチャと忙しない。
そうする内に衣擦れの音が微かに響き、やがて終わる。
「もういいよ、お兄さん。こっち……見て」
従った凱が見たものは、白い襟とカフスを持った濃紺のロングワンピース制服を纏った瑞姫の姿。
黒いベルトがウエストをしっかりと強調し、白い鱗と甲殻に暗色の生地が映える。
勿論、彼がその姿を見るのは初めてだ。
「これ……、わたしが風星に転校する前の制服。でもこれは、アラクネの糸で作って貰った複製品なの」
どう言う事? と疑問に感じてる凱に瑞姫は更に続ける。
「中高一貫の女子校だったんだけど、なかなか学校に行けなくて……。入院生活を繰り返す中でお兄さんに出会ったんだよ。それに、これは今のわたしに合わせて作って貰ったの♪」
全身を見せようとくるりと一回転すると、スカートが少し浮き上がる。
更には上気立った表情とこれから味わえる淫悦に期待して潤む目。
瑞姫の準備は万端だった。
「大好きな人に、制服のまま責められて、種付けされる……。わたしがお兄さんにされたい事だったんだよ♪ ねぇ、早く来て♪」
ベッドに座り、両腕を差し出して凱を誘う瑞姫。
寝室のベッドは円形で、キングサイズの三倍近くはある。
その彼女の笑顔は淫らでありながら愛らしい。
やれやれと言った表情で隣に座る凱だったが、内心は真逆だ。
そうして彼はベッドに座るや否や、瑞姫を包み込むように抱き締め、翼や尻、尻尾を愛撫する。
身体の性的感度が急上昇しているのか、瑞姫の息が早くも甘くなっていた。
「あぁん♥ そんなにいやらしい手つきでされたら、わたし……」
「だったら、これはどう?」
今度は片方の手を腰に回し、もう片方の手を使って、制服の上から平坦な乳房を撫で回し始める。
「んあぁんっ!」
「小さくて、可愛くて、撫で回しやすいおっぱいだな」
耳元で囁くと瑞姫が甘い声を混ぜながら反抗する。
「んもぅー、気にしてるのにぃっ」
「言っただろ? この小さな胸も含めて、瑞姫が好きなんだって…」
「お兄さん意地悪だよぉ……っ! きゃぁん! ぁはあぁぁ……、ちく、び……いじっちゃ……ぃやぁぁん♥」
早くも勃起した乳首が地の厚いワンピース制服の上からでも確認出来ていた。
もっとも、制服の下はスリップであり、制服の裏地によって直撃の状態で擦られている事が最大の要因なのだが。
瑞姫にとってはかなり甘美な刺激だったらしく、ブリッジするかのように背中を後ろへ反らして身体を振るわせる。
制服の中に籠る熱気は甘い匂いとなって漏れ出し、凱の鼻孔を刺激する。
凱は瑞姫の微乳から手を離し、焦らしを誘うべく、左前身頃にあるスナップをゆっくりと外していく。
「あ……っ、そんな、焦らさない、で……!」
予想通りの反応をする瑞姫に可愛らしさを感じつつ、凱は彼女の言葉を無視して、なおもゆっくりとスナップを外す。
「ゃあぁん、お願い、はやくぅ……うぅん!?」
少女の艶めいた唇を凱は塞いだ。
甘い鼻声を洩らすのと一緒に、少し長めな舌が凱の口中に送り込まれる。
かつての、初体験の頃は激しかったディープキスも、甘く淫らに蕩けるような舌使いになっていた。
凱はその甘やかな唾液にくるまれたベロを存分に味わいながらスナップを外し終えると、すぐ隣にあったジッパーを下ろし、剥くように制服をずらして胸を露わにさせる。
凱は唇を離し、中途半端に制服を脱がした姿の瑞姫を見つめる。
汗で滲んだスリップの上からくっきりと姿を見せる乳頭はピンク色に輝き、普通の少女ではあり得ないくらい大粒だ。
スリップによって後生大事に包まれた乳首は、まだまだオンナになり切っていない少女の幼なさの証明であり、少女を脱却しようと激しく、固く屹立していた。
凱はゆっくりと、白磁のような胸の小さな膨らみに顔を寄せる。
瑞姫の皮膚からは、いい匂いがほのかに香り立っていた。
スリップをずらて乳房を露わにし、僅かに色づいた乳輪部分を乳首ごと唇に含むと、凱の心は不思議な安らぎで満たされていった。
そこには遥かな意識の底に憧れていた思いがあり、全身が真綿でくるみ込まれるような絶対的な安心感があった。
「んぅぅ! はぁ……はぁ……、あぁぁぁん♥」
その名状しがたい幸福感は、瑞姫も感じ取っていた。
性的な快感がどうこうというより以前に、愛おしい人に自分の乳房を与えているという行為そのものが、少女ですら持っている母性本能を揺さぶらずにはおかなかったのだ。
瑞姫は切なくも嬉しい気分で、凱の頭を抱きしめていった。
凱は頭を抱きしめられながらも、静かに舌を使い始める。
頼りない程に柔らかな膨らみの中で屹立する乳首をしゃぶりあげ、舌先で押したり、転がしたり、くすぐったりしてはこすり立てる。
乳輪に沿って一巡した舌は、その周辺のパーツを一緒くたにして吸い上げていた。
舌の表面を滑る乳首の感触は、背筋を寒くさせる程に刺激的だった。
「やぁ〜〜〜ん! そ、そこはぁ……あっ! あっ、あ、あぁ〜ん♥」
平坦なれど柔らかな乳丘のてっぺんでは、乳首と表現するにはあまりにも大きな肉粒がかよわい抵抗を見せる。
凱が愛おしい思いで乳丘でしこり立つ大きな蕾を吸い立てると、少女の体が甘い喘ぎ声を伴って弓なりにのけ反る。
後ろに倒れていく瑞姫の体を支え、かつ未成熟な乳房に吸いついたままの凱は、瑞姫の体をベッドの上にそっと横たえていった。
凱は勃起した乳頭に唇を近づけ、そのまま舌を這わせた。
「んくあっ! ふひあぁっ!」
途端にこれまで以上の悲鳴を上げる瑞姫の声を耳にしながら、ペロペロと乳首を何度も愛おしく舐めた。
ただ舐めるだけでなく、再び口唇で乳頭を咥え、チュウチュウと母乳を飲む赤子のように吸う。
「あっ、それ、そ、そんな――赤ちゃんみたいな事したら……んっく、だ、駄目ぇぇ。恥ずかしい……、恥ずかしいよぉ……っ」
愛撫に対して敏感に反応を示す。
チュパチュパと音を響かせながら乳首を吸えば吸う程、嬌声の中に混ざる淫靡な響きは大きさを増していった。
両方の乳房を交互にしゃぶり立てられている瑞姫は、自分で触った時とは全く違う感覚に戸惑いながらも、甘美なうねりが体中に広がっていくのを楽しんでいた。
「あ、あふぅ〜ん、ちくびだけで……、こんにゃにぃぃ♥ ふぁあぁぁぁん、もう……、もう、イっちゃぅうぅ〜ん♥」
乳首をしゃぶられ続けると思いきや、今度は片方の乳首が舌でくにゅくにゅと転がされ、もう片方は指の腹で優しく捏ね回される。
甘美な刺激が倍増され、下腹部で熱く燃え盛るものを感じて、何度も何度も体を震わせていく。
やがて瑞姫はかすれた喘ぎ声を何度も上げながら、激しく身体を震わせ、快楽の頂に達したのだった。
「はぁ……はぁ……、ぁんぅ、らめぇ……」
凱がスカートの中に手を差し込んだ。
スリップの感触が腕に伝わると、程無く手が瑞姫の腰に到達し、紐の感触が伝わる。
瑞姫は紐パンティーを穿いているのである。
「こんなの穿いてるんだ……」
凱が瑞姫の耳元でそっと囁くと、彼女の身体が淫らに反応する。
「い……ぃわないでぇ……♪」
紐の端を摘み、制服のリボンの時のようにつぅーっと解いていくと、すぐに解けた感覚が双方に伝わる。
凱はそのまま片側の紐だけを完全に解いてパンティーを脱がすと、レースが多めのパンティーが片足に絡まりながら姿を見せる。
「瑞姫もやっぱり女の子、だな」
「どう、いう、意味……よぉ……」
「大胆で可愛い下着を穿く所が」
「やぁ〜んっ!」
更なる羞恥に襲われながら、愛おしい人の言葉が淫らな刺激となって身体を駆け巡る。
普段の可愛らしい姿からは想像も出来ない程に、瞳や唇を艶めかせ、発情しきった表情を浮かべつつ腰を突き出す瑞姫。
凱は裾の長いスカートを捲り上げ、瑞姫の脚を割り開いて秘部を曝け出してしまう。
足の間から視界に映り込む秘部は、人間だった時となんら変わらない。
けれど、くぱぁと開い た花弁の間に覗き見えるピンク色の柔肉は、とても美しい。
「これが瑞姫の……。改めて見ると、いやらしいな」
「あぁん、やっぱりダメぇ……。……綺麗じゃないし……、は、恥ずかしいよぉぉ」
顔を覆うのに秘部を覆わないのは何とも矛盾した行動だが、それでも彼女は人と違う事を気にしているのだろうか。
凱の指が瑞姫に秘部に触れると、溢れ出した愛液によって掌がトロリと濡れる。
もっともっと淫部を濡らしてやりたい──凱の欲求がムクムクと湧き上がってきた。
ぐちゅっ、ぶぢゅっ、ぬじょっ、ぐじゅぅっ!
「はふっ、あっあっ、そっれ、す、すごっい♥ んっく、あっひ、んひぃい!」
本能のままに肉襞を指で擦り上げる。
途端に瑞姫の下半身が反応を示した。
尻尾も翼もビクンビクンッと反応しまくり、脚はカクカクと震え、溢れ出した愛液がむっちりとした尻を伝って垂れ流れ、制服を濡らして行く。
発情している為か、想像以上に肉体は敏感になっている。
「気持ちいい?」
問いかけながら、凱は瑞姫の花弁の一枚一枚を指先でなぞる。
それだけでなく、勃起したクリトリスを優しく、潰すように扱いていく。
ぬっじゅ、ぐじゅるぅ。
「あひぃん♥ そこっ、んっくぅ、あっ、だっめ、それ、き、気持ち、いい! いい! よ、よすぎるぅっ! あっあっあっ、だっめ、それ、か、かんっじ、感じすぎ……ちゃう。 感じすぎちゃうぅぅうぅ〜♥ いい。き、気持ち──気持ちいいぃ♥ んひぃいいいぃん♥」
瑞姫は最早抑えきれないといった様子で、はっきりと性感を口にする。
「こう? こうされるのがいいの?」
「やあぁぁぁ〜〜ん! お願いぃぃっ! 入れてぇ! こ、こ、こう、び……、交尾してぇ♥」
凱は瑞姫のその言葉に応え、愛憮を止めてベッドから離れると、纏っている服を脱ぎ始める。
全ての衣服を取り払った彼の姿は瑞姫にとってとても頼もしく映り、しかも股間のイチモツが以前よりも更に雄々しく反り立っているのだ。
「あぁ…、お兄さん……の…… ぺ、ペニ、ス……。 はぁあああ……。いつ見ても、おっきいぃ……。前よりも、もっと、逞しくなってる…♥」
「……いくよ?」
「うん……。……来て」
痛々しい程に膨れ上がった肉棒に瑞姫はうっとりし、自ら迎え入れようと脚を開く。
クパッと口を開く膣口が凱の肉先を待ち侘びている。
その膣口に凱はそっと肉先を添えた。
グチュゥゥッ
「んはぁ、あぁぁん♥」
僅かに触れただけで襞が一枚一枚、意志を持ったかのように亀頭に絡みつく。
熱く火照った花弁は、凱の肉槍を焼け爛れさせるかの如く、更にその熱を上げる。
「あぁぁ、いやぁ、焦らしちゃ……いやぁ……」
早く欲しい、と膣口には愛液が駄々漏れている。
凱もまた、ゆっくりと腰を突き出し、愛液を垂らす膣口の奥へ肉棒を押し込んでいく。
ずじゅぅ、ぬぢゅるるうぅぅ〜……
「あぅぅん! あっはぁぁ〜……、挿入(はい)って、んぅっ、んぅぅぅぅぅ、挿入ってきたぁぁぁ〜〜ん♥」
愛液に溺れた肉棒が膣中に沈み、瑞姫の、いやドラゴンの膣道を拡張させながら、更に更に沈んでいく。
「ああぁ……、これぇ……♥ もっと、これが、欲しいのおぉっ♥」
瑞姫の膣肉が凱の肉茎を捕らえて離さない。
本当に求め合うからこそ、そして何よりも互いの相性の良さが生殖器に途方も無い快楽を沸き上がらせるのだ。
「今は……瑞姫だけが欲しい」
「わたしも、お兄さんだけが欲しい……」
凱の言葉は本心だった。
だからこそ瑞姫の心にも嘘偽りなく響き渡り、愛液は更に溢れ出て、菊孔がヒクヒクと蠢いていた。
愛おしい竜の少女の言葉に甘え、その身を覆い被せると、少しずつ腰の動きが速まり、程無くして情欲の赴くままにピストン運動を繰り返す。
ぐじゅっ、ぬっじゅっ、ずにゅゅぅっ! ずぢゅっずじゅっずぢゅっずじゅっ!
「あんっ♥ ひぅっ♥ あふぅっ♥ うむぅっ♥ あっあっあっ、ひゅごひぃ〜♥ ひ、ひきゅう(子宮)に、とっ、とどいてりゅぅぅぅ〜〜〜♥」
ぐにゅぐにゅと肉槍の先端と子宮口が接触し合っている。
それはまるで生殖器同士が愛し合い、口付けするかのようだった。
瑞姫の身体から汗が飛び散る様は扇情的であり、悦楽に蕩け切った愛らしい顔はますます興奮を高める。
結合部からは肉棒に圧力をかけられるかのように、愛液がビュビュッと噴き出す。
凱の肉槍が次第に大きくなっているのを瑞姫は感じていた。
「あふぅん、お……、おお、きく、なってる。おにい、さんの、オチンチン、きもち、いひぃ〜♥ わ、わた、し、もう、おかしく、なっちゃうっ!」
互いに抱き締め合い、瑞姫は自分の脚を凱の腰に絡める。膣内射精を終えるまで絶対に離さないという意志表示だ。
「うぐぅ! もう、そろそろ、出そう、だ――!」
凱の肉槍が震え、その大きさを増す。彼の射精予告に反応した瑞姫の蜜壺が締め付けを強くする。
「あぁーん♥ ほんとぉぉっ♥ 分かるよぉぉっ♥ わらひも、もう、もう、イッちゃうよおぉぉぉ♥」
抱き合う力と腰の動きの激しさが二人を快楽の絶頂に導き、そして――
「みずきいいいいいい!」「おにいぃさああああああん!」
互いを呼び合いながら、遂に二人は絶頂に達した。
ドクンッ!と肉茎が震えた瞬間、破裂しそうな程に膨れ上がった亀頭部の先端が口を開く。
ドビュッ! ドビュビュビュッ! ビュルビュルビュババアァァ!
「あ、あ、あっ、ああぁ〜〜〜〜♥」
大量の熱汁が撃ち放たれ、膣内を駆け抜けた濃厚な牡汁が子宮をあっという間に満たす。
解放感と充実感に心満たされ、二人はそのまま痙攣するように絶頂の余韻に浸る。
「……わたし……しあわせ……」
瑞姫は凱の耳元でそう囁き、凱は彼女の頬にキスする事で応えた。
互いに抱き合いながら暫しの余韻に浸った後、二人は起き上がりながら結合を解く。
「あんっ、もったいないよぉ」
零れ出る混合液を翼腕で抑える瑞姫だが、何分にも水分である以上、堰き止める事は不可能。
渋々、近くにあったタオルで拭き取ると、今度は別の衣装を物色して着替え始める。
「今度はこれで、して欲しいの♥」
次に着替えたのは風星学園のブレザーだった。
一度目と変わらない笑顔で凱に駆け寄り、二回戦目を上目遣いでおねだりする。
そうして同じような交わりが始まり、衣装をとっかえひっかえしながら三度四度と繰り返す。
食事休憩を挟んで、今度は浴場での交わり。
しかもスクール水着で凱を誘惑してきたのだ。
「……ご、ごめんなさい……、お兄さん……。でも、やっぱり……止められ……ない、の……」
顔を真っ赤にし、荒い息を吐きつつ潤んだ瞳を向けてくる瑞姫の言葉を、凱は黙って受け止める。
「わ、わたし……、か、身体が、どんどん発情してしまってるの。だから……抑えられないし、抑えたくない……。ごめんなさい」
激しいキスを交わし、愛欲に溺れながら快感を貪りまくる一組のオスとメスは更なる痴態を曝け出して行くのだった――
・・・
・・
・
二人きりの肉欲の宴はその繰り返しを延々と行いながら三日三晩も催された。
その爛れた生活によって放出された魔力はなかなかのもので、郊外でなければちょっとした乱交パーティーが催されていた事は間違い無かっただろう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
折り重なって眠った状態で休暇明けを迎えた二人は、日が昇って少し後の鳥の鳴き声で目を覚ました。
淫らに求めまくっていたのに身体に疲れを感じなかったのは、寝る前に入浴を行った事も大きい。
周囲には脱ぎ散らかした制服やメイド服等が散乱しており、二人がどれほど交尾したのかを如実に示していた。
その惨状に苦笑を浮かべつつも互いの愛情の深まりを感じ、人間界のしがらみを脱する覚悟を決める。
凱が真に魔の者として生きる覚悟は固まった。
愛しい婚約者達を置いて人間の世界に縋り続ける理由は完全に無くなったのだから。
ただ未練が無い訳ではない。彼には復讐という大義名分がある。
「復讐を果たさない限り、新しい一歩を踏み出せない」という葛藤が凱の中にあるのだ。
瑞姫もそれを感じ取ってはいたが、敢えて問おうとはしなかった。
彼女もアルビノである事を理由にいじめを受けた身であるし、自分を助けた事で凱が凄惨ないじめを受け続けた事も知っている。
だが、魔物娘として刻まれた新たな本能が「凱を何としてでも止めるべき」と瑞姫の中で囁き、心を苛む。
恋人として、婚約者として、騎竜として――乗り手たる騎士を護りたい気持ちがそうさせる。
自分達が竜騎士と騎竜として相応しい力と技量を身に付けなければならないのが現実ではあるものの、この三日を通じて愛し合った事もまた無駄では無い。
更に深い絆を得る事が出来たからだ。
二人はかなり早めに第零特殊部隊の隊舎に赴き、朝食を取った後、集合点呼に参加した。
とは言っても訓練生は凱だけであり、騎竜見習いも瑞姫のみ。
集合点呼自体も屈強な隊員達に囲まれつつ、アルトイーリスから話を二、三聞くだけ。
第零特殊部隊が自分達の動向を監視している事を知る由も無い二人はその後も騎乗訓練に励み、時折命ぜられる組み手に悪戦苦闘し、やがて屋外演習を経て、竜騎士と騎竜に相応しい力を身に付けて行く事になるのだった――
けれど二人を待っていたのは、どうしようにも無い性欲の滾りだった。
凱が放つドラニオンの口臭は瑞姫の欲情を高め続け、凱の体内も溢れんばかりの精力に満ちているのだから、当然の事である。
立ったまま互いを見つめ合い、同時に動いてキスを交わす。
互いを貪り、抱き合い、離す事も無く、舌と唾液を際限なく絡め合わせ、混ぜ合わせている。
強烈な吐息など、最早二人に取って気にもならない。
やがて唐突に唇を離した瑞姫は言い放つ。
「わたしを犯して」――と。
「わたしの身体は、全部お兄さんのモノ。お兄さんがいれば、他に何も要らない! 信じるものも、愛するものも、お兄さんだけでいい! だから!」
竜の少女が漂わせる牝の香りは、余りに濃密で逆らいがたいものと化している。
そんな匂いに反応しない番いなど論外だ。
かつて超えた一線はほんの入り口に過ぎなかった。
今二人は最後の境界にいる。
それは人間社会と完全に決別し、その先にある完全なる魔の世界に踏み込む事。
踏み入れてしまえば、凱も瑞姫も、もう戻る事は叶わない。
場合によっては二人を破滅に追いやるかもしれないだろう。
だが二人は覚悟を決めた。
――それでも構わない、と。
インキュバスとドラゴンになったからには、二人が魔の世界へ踏み込む以外に選択肢は無い。
五歳差とは言えども、21歳と16歳。人間社会でこの年齢での婚姻をしようものなら袋叩きどころか、社会的にも抹殺されてしまうだろう。
凱は曲がりなりにも大人であり、瑞姫は社会通念上では子供である。
けれど二人に取って、それもまた、どうでもいいものとなった。
そこには、純粋な愛だけがあるからだ。
性的な悦楽を望む本能的なものも心底にはある。
だが、大前提として深い愛情があるのは確かだ。そこに多少の痛みやダメージがあろうとも、両者の愛情はとっくにそれらのマイナス面を超越していたのだから。
――今は他の婚約者を差し置いてでも、心の赴くままに交わっていたい!
――この世で一番大切な人と、ずっと繋がりたい! 子供だって欲しい!
多少、思惑のずれはあっても、交尾をしたいと思う気持ちは一緒であった。
凱は瑞姫の尻を鷲掴みにし、瑞姫もそれを合図と判断し、二人は無言で寝室に向かった。
寝室に入ると、瑞姫が離れて告げる。
「その……、後ろ向いて、目をつむってて。う、薄目で見たり、鏡で覗いたりもしないで!」
強い口調に気圧されるまま、凱は言われたままにした。
瑞姫はと言うと衣装棚を開けてゴソゴソ、ガチャガチャと忙しない。
そうする内に衣擦れの音が微かに響き、やがて終わる。
「もういいよ、お兄さん。こっち……見て」
従った凱が見たものは、白い襟とカフスを持った濃紺のロングワンピース制服を纏った瑞姫の姿。
黒いベルトがウエストをしっかりと強調し、白い鱗と甲殻に暗色の生地が映える。
勿論、彼がその姿を見るのは初めてだ。
「これ……、わたしが風星に転校する前の制服。でもこれは、アラクネの糸で作って貰った複製品なの」
どう言う事? と疑問に感じてる凱に瑞姫は更に続ける。
「中高一貫の女子校だったんだけど、なかなか学校に行けなくて……。入院生活を繰り返す中でお兄さんに出会ったんだよ。それに、これは今のわたしに合わせて作って貰ったの♪」
全身を見せようとくるりと一回転すると、スカートが少し浮き上がる。
更には上気立った表情とこれから味わえる淫悦に期待して潤む目。
瑞姫の準備は万端だった。
「大好きな人に、制服のまま責められて、種付けされる……。わたしがお兄さんにされたい事だったんだよ♪ ねぇ、早く来て♪」
ベッドに座り、両腕を差し出して凱を誘う瑞姫。
寝室のベッドは円形で、キングサイズの三倍近くはある。
その彼女の笑顔は淫らでありながら愛らしい。
やれやれと言った表情で隣に座る凱だったが、内心は真逆だ。
そうして彼はベッドに座るや否や、瑞姫を包み込むように抱き締め、翼や尻、尻尾を愛撫する。
身体の性的感度が急上昇しているのか、瑞姫の息が早くも甘くなっていた。
「あぁん♥ そんなにいやらしい手つきでされたら、わたし……」
「だったら、これはどう?」
今度は片方の手を腰に回し、もう片方の手を使って、制服の上から平坦な乳房を撫で回し始める。
「んあぁんっ!」
「小さくて、可愛くて、撫で回しやすいおっぱいだな」
耳元で囁くと瑞姫が甘い声を混ぜながら反抗する。
「んもぅー、気にしてるのにぃっ」
「言っただろ? この小さな胸も含めて、瑞姫が好きなんだって…」
「お兄さん意地悪だよぉ……っ! きゃぁん! ぁはあぁぁ……、ちく、び……いじっちゃ……ぃやぁぁん♥」
早くも勃起した乳首が地の厚いワンピース制服の上からでも確認出来ていた。
もっとも、制服の下はスリップであり、制服の裏地によって直撃の状態で擦られている事が最大の要因なのだが。
瑞姫にとってはかなり甘美な刺激だったらしく、ブリッジするかのように背中を後ろへ反らして身体を振るわせる。
制服の中に籠る熱気は甘い匂いとなって漏れ出し、凱の鼻孔を刺激する。
凱は瑞姫の微乳から手を離し、焦らしを誘うべく、左前身頃にあるスナップをゆっくりと外していく。
「あ……っ、そんな、焦らさない、で……!」
予想通りの反応をする瑞姫に可愛らしさを感じつつ、凱は彼女の言葉を無視して、なおもゆっくりとスナップを外す。
「ゃあぁん、お願い、はやくぅ……うぅん!?」
少女の艶めいた唇を凱は塞いだ。
甘い鼻声を洩らすのと一緒に、少し長めな舌が凱の口中に送り込まれる。
かつての、初体験の頃は激しかったディープキスも、甘く淫らに蕩けるような舌使いになっていた。
凱はその甘やかな唾液にくるまれたベロを存分に味わいながらスナップを外し終えると、すぐ隣にあったジッパーを下ろし、剥くように制服をずらして胸を露わにさせる。
凱は唇を離し、中途半端に制服を脱がした姿の瑞姫を見つめる。
汗で滲んだスリップの上からくっきりと姿を見せる乳頭はピンク色に輝き、普通の少女ではあり得ないくらい大粒だ。
スリップによって後生大事に包まれた乳首は、まだまだオンナになり切っていない少女の幼なさの証明であり、少女を脱却しようと激しく、固く屹立していた。
凱はゆっくりと、白磁のような胸の小さな膨らみに顔を寄せる。
瑞姫の皮膚からは、いい匂いがほのかに香り立っていた。
スリップをずらて乳房を露わにし、僅かに色づいた乳輪部分を乳首ごと唇に含むと、凱の心は不思議な安らぎで満たされていった。
そこには遥かな意識の底に憧れていた思いがあり、全身が真綿でくるみ込まれるような絶対的な安心感があった。
「んぅぅ! はぁ……はぁ……、あぁぁぁん♥」
その名状しがたい幸福感は、瑞姫も感じ取っていた。
性的な快感がどうこうというより以前に、愛おしい人に自分の乳房を与えているという行為そのものが、少女ですら持っている母性本能を揺さぶらずにはおかなかったのだ。
瑞姫は切なくも嬉しい気分で、凱の頭を抱きしめていった。
凱は頭を抱きしめられながらも、静かに舌を使い始める。
頼りない程に柔らかな膨らみの中で屹立する乳首をしゃぶりあげ、舌先で押したり、転がしたり、くすぐったりしてはこすり立てる。
乳輪に沿って一巡した舌は、その周辺のパーツを一緒くたにして吸い上げていた。
舌の表面を滑る乳首の感触は、背筋を寒くさせる程に刺激的だった。
「やぁ〜〜〜ん! そ、そこはぁ……あっ! あっ、あ、あぁ〜ん♥」
平坦なれど柔らかな乳丘のてっぺんでは、乳首と表現するにはあまりにも大きな肉粒がかよわい抵抗を見せる。
凱が愛おしい思いで乳丘でしこり立つ大きな蕾を吸い立てると、少女の体が甘い喘ぎ声を伴って弓なりにのけ反る。
後ろに倒れていく瑞姫の体を支え、かつ未成熟な乳房に吸いついたままの凱は、瑞姫の体をベッドの上にそっと横たえていった。
凱は勃起した乳頭に唇を近づけ、そのまま舌を這わせた。
「んくあっ! ふひあぁっ!」
途端にこれまで以上の悲鳴を上げる瑞姫の声を耳にしながら、ペロペロと乳首を何度も愛おしく舐めた。
ただ舐めるだけでなく、再び口唇で乳頭を咥え、チュウチュウと母乳を飲む赤子のように吸う。
「あっ、それ、そ、そんな――赤ちゃんみたいな事したら……んっく、だ、駄目ぇぇ。恥ずかしい……、恥ずかしいよぉ……っ」
愛撫に対して敏感に反応を示す。
チュパチュパと音を響かせながら乳首を吸えば吸う程、嬌声の中に混ざる淫靡な響きは大きさを増していった。
両方の乳房を交互にしゃぶり立てられている瑞姫は、自分で触った時とは全く違う感覚に戸惑いながらも、甘美なうねりが体中に広がっていくのを楽しんでいた。
「あ、あふぅ〜ん、ちくびだけで……、こんにゃにぃぃ♥ ふぁあぁぁぁん、もう……、もう、イっちゃぅうぅ〜ん♥」
乳首をしゃぶられ続けると思いきや、今度は片方の乳首が舌でくにゅくにゅと転がされ、もう片方は指の腹で優しく捏ね回される。
甘美な刺激が倍増され、下腹部で熱く燃え盛るものを感じて、何度も何度も体を震わせていく。
やがて瑞姫はかすれた喘ぎ声を何度も上げながら、激しく身体を震わせ、快楽の頂に達したのだった。
「はぁ……はぁ……、ぁんぅ、らめぇ……」
凱がスカートの中に手を差し込んだ。
スリップの感触が腕に伝わると、程無く手が瑞姫の腰に到達し、紐の感触が伝わる。
瑞姫は紐パンティーを穿いているのである。
「こんなの穿いてるんだ……」
凱が瑞姫の耳元でそっと囁くと、彼女の身体が淫らに反応する。
「い……ぃわないでぇ……♪」
紐の端を摘み、制服のリボンの時のようにつぅーっと解いていくと、すぐに解けた感覚が双方に伝わる。
凱はそのまま片側の紐だけを完全に解いてパンティーを脱がすと、レースが多めのパンティーが片足に絡まりながら姿を見せる。
「瑞姫もやっぱり女の子、だな」
「どう、いう、意味……よぉ……」
「大胆で可愛い下着を穿く所が」
「やぁ〜んっ!」
更なる羞恥に襲われながら、愛おしい人の言葉が淫らな刺激となって身体を駆け巡る。
普段の可愛らしい姿からは想像も出来ない程に、瞳や唇を艶めかせ、発情しきった表情を浮かべつつ腰を突き出す瑞姫。
凱は裾の長いスカートを捲り上げ、瑞姫の脚を割り開いて秘部を曝け出してしまう。
足の間から視界に映り込む秘部は、人間だった時となんら変わらない。
けれど、くぱぁと開い た花弁の間に覗き見えるピンク色の柔肉は、とても美しい。
「これが瑞姫の……。改めて見ると、いやらしいな」
「あぁん、やっぱりダメぇ……。……綺麗じゃないし……、は、恥ずかしいよぉぉ」
顔を覆うのに秘部を覆わないのは何とも矛盾した行動だが、それでも彼女は人と違う事を気にしているのだろうか。
凱の指が瑞姫に秘部に触れると、溢れ出した愛液によって掌がトロリと濡れる。
もっともっと淫部を濡らしてやりたい──凱の欲求がムクムクと湧き上がってきた。
ぐちゅっ、ぶぢゅっ、ぬじょっ、ぐじゅぅっ!
「はふっ、あっあっ、そっれ、す、すごっい♥ んっく、あっひ、んひぃい!」
本能のままに肉襞を指で擦り上げる。
途端に瑞姫の下半身が反応を示した。
尻尾も翼もビクンビクンッと反応しまくり、脚はカクカクと震え、溢れ出した愛液がむっちりとした尻を伝って垂れ流れ、制服を濡らして行く。
発情している為か、想像以上に肉体は敏感になっている。
「気持ちいい?」
問いかけながら、凱は瑞姫の花弁の一枚一枚を指先でなぞる。
それだけでなく、勃起したクリトリスを優しく、潰すように扱いていく。
ぬっじゅ、ぐじゅるぅ。
「あひぃん♥ そこっ、んっくぅ、あっ、だっめ、それ、き、気持ち、いい! いい! よ、よすぎるぅっ! あっあっあっ、だっめ、それ、か、かんっじ、感じすぎ……ちゃう。 感じすぎちゃうぅぅうぅ〜♥ いい。き、気持ち──気持ちいいぃ♥ んひぃいいいぃん♥」
瑞姫は最早抑えきれないといった様子で、はっきりと性感を口にする。
「こう? こうされるのがいいの?」
「やあぁぁぁ〜〜ん! お願いぃぃっ! 入れてぇ! こ、こ、こう、び……、交尾してぇ♥」
凱は瑞姫のその言葉に応え、愛憮を止めてベッドから離れると、纏っている服を脱ぎ始める。
全ての衣服を取り払った彼の姿は瑞姫にとってとても頼もしく映り、しかも股間のイチモツが以前よりも更に雄々しく反り立っているのだ。
「あぁ…、お兄さん……の…… ぺ、ペニ、ス……。 はぁあああ……。いつ見ても、おっきいぃ……。前よりも、もっと、逞しくなってる…♥」
「……いくよ?」
「うん……。……来て」
痛々しい程に膨れ上がった肉棒に瑞姫はうっとりし、自ら迎え入れようと脚を開く。
クパッと口を開く膣口が凱の肉先を待ち侘びている。
その膣口に凱はそっと肉先を添えた。
グチュゥゥッ
「んはぁ、あぁぁん♥」
僅かに触れただけで襞が一枚一枚、意志を持ったかのように亀頭に絡みつく。
熱く火照った花弁は、凱の肉槍を焼け爛れさせるかの如く、更にその熱を上げる。
「あぁぁ、いやぁ、焦らしちゃ……いやぁ……」
早く欲しい、と膣口には愛液が駄々漏れている。
凱もまた、ゆっくりと腰を突き出し、愛液を垂らす膣口の奥へ肉棒を押し込んでいく。
ずじゅぅ、ぬぢゅるるうぅぅ〜……
「あぅぅん! あっはぁぁ〜……、挿入(はい)って、んぅっ、んぅぅぅぅぅ、挿入ってきたぁぁぁ〜〜ん♥」
愛液に溺れた肉棒が膣中に沈み、瑞姫の、いやドラゴンの膣道を拡張させながら、更に更に沈んでいく。
「ああぁ……、これぇ……♥ もっと、これが、欲しいのおぉっ♥」
瑞姫の膣肉が凱の肉茎を捕らえて離さない。
本当に求め合うからこそ、そして何よりも互いの相性の良さが生殖器に途方も無い快楽を沸き上がらせるのだ。
「今は……瑞姫だけが欲しい」
「わたしも、お兄さんだけが欲しい……」
凱の言葉は本心だった。
だからこそ瑞姫の心にも嘘偽りなく響き渡り、愛液は更に溢れ出て、菊孔がヒクヒクと蠢いていた。
愛おしい竜の少女の言葉に甘え、その身を覆い被せると、少しずつ腰の動きが速まり、程無くして情欲の赴くままにピストン運動を繰り返す。
ぐじゅっ、ぬっじゅっ、ずにゅゅぅっ! ずぢゅっずじゅっずぢゅっずじゅっ!
「あんっ♥ ひぅっ♥ あふぅっ♥ うむぅっ♥ あっあっあっ、ひゅごひぃ〜♥ ひ、ひきゅう(子宮)に、とっ、とどいてりゅぅぅぅ〜〜〜♥」
ぐにゅぐにゅと肉槍の先端と子宮口が接触し合っている。
それはまるで生殖器同士が愛し合い、口付けするかのようだった。
瑞姫の身体から汗が飛び散る様は扇情的であり、悦楽に蕩け切った愛らしい顔はますます興奮を高める。
結合部からは肉棒に圧力をかけられるかのように、愛液がビュビュッと噴き出す。
凱の肉槍が次第に大きくなっているのを瑞姫は感じていた。
「あふぅん、お……、おお、きく、なってる。おにい、さんの、オチンチン、きもち、いひぃ〜♥ わ、わた、し、もう、おかしく、なっちゃうっ!」
互いに抱き締め合い、瑞姫は自分の脚を凱の腰に絡める。膣内射精を終えるまで絶対に離さないという意志表示だ。
「うぐぅ! もう、そろそろ、出そう、だ――!」
凱の肉槍が震え、その大きさを増す。彼の射精予告に反応した瑞姫の蜜壺が締め付けを強くする。
「あぁーん♥ ほんとぉぉっ♥ 分かるよぉぉっ♥ わらひも、もう、もう、イッちゃうよおぉぉぉ♥」
抱き合う力と腰の動きの激しさが二人を快楽の絶頂に導き、そして――
「みずきいいいいいい!」「おにいぃさああああああん!」
互いを呼び合いながら、遂に二人は絶頂に達した。
ドクンッ!と肉茎が震えた瞬間、破裂しそうな程に膨れ上がった亀頭部の先端が口を開く。
ドビュッ! ドビュビュビュッ! ビュルビュルビュババアァァ!
「あ、あ、あっ、ああぁ〜〜〜〜♥」
大量の熱汁が撃ち放たれ、膣内を駆け抜けた濃厚な牡汁が子宮をあっという間に満たす。
解放感と充実感に心満たされ、二人はそのまま痙攣するように絶頂の余韻に浸る。
「……わたし……しあわせ……」
瑞姫は凱の耳元でそう囁き、凱は彼女の頬にキスする事で応えた。
互いに抱き合いながら暫しの余韻に浸った後、二人は起き上がりながら結合を解く。
「あんっ、もったいないよぉ」
零れ出る混合液を翼腕で抑える瑞姫だが、何分にも水分である以上、堰き止める事は不可能。
渋々、近くにあったタオルで拭き取ると、今度は別の衣装を物色して着替え始める。
「今度はこれで、して欲しいの♥」
次に着替えたのは風星学園のブレザーだった。
一度目と変わらない笑顔で凱に駆け寄り、二回戦目を上目遣いでおねだりする。
そうして同じような交わりが始まり、衣装をとっかえひっかえしながら三度四度と繰り返す。
食事休憩を挟んで、今度は浴場での交わり。
しかもスクール水着で凱を誘惑してきたのだ。
「……ご、ごめんなさい……、お兄さん……。でも、やっぱり……止められ……ない、の……」
顔を真っ赤にし、荒い息を吐きつつ潤んだ瞳を向けてくる瑞姫の言葉を、凱は黙って受け止める。
「わ、わたし……、か、身体が、どんどん発情してしまってるの。だから……抑えられないし、抑えたくない……。ごめんなさい」
激しいキスを交わし、愛欲に溺れながら快感を貪りまくる一組のオスとメスは更なる痴態を曝け出して行くのだった――
・・・
・・
・
二人きりの肉欲の宴はその繰り返しを延々と行いながら三日三晩も催された。
その爛れた生活によって放出された魔力はなかなかのもので、郊外でなければちょっとした乱交パーティーが催されていた事は間違い無かっただろう。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
折り重なって眠った状態で休暇明けを迎えた二人は、日が昇って少し後の鳥の鳴き声で目を覚ました。
淫らに求めまくっていたのに身体に疲れを感じなかったのは、寝る前に入浴を行った事も大きい。
周囲には脱ぎ散らかした制服やメイド服等が散乱しており、二人がどれほど交尾したのかを如実に示していた。
その惨状に苦笑を浮かべつつも互いの愛情の深まりを感じ、人間界のしがらみを脱する覚悟を決める。
凱が真に魔の者として生きる覚悟は固まった。
愛しい婚約者達を置いて人間の世界に縋り続ける理由は完全に無くなったのだから。
ただ未練が無い訳ではない。彼には復讐という大義名分がある。
「復讐を果たさない限り、新しい一歩を踏み出せない」という葛藤が凱の中にあるのだ。
瑞姫もそれを感じ取ってはいたが、敢えて問おうとはしなかった。
彼女もアルビノである事を理由にいじめを受けた身であるし、自分を助けた事で凱が凄惨ないじめを受け続けた事も知っている。
だが、魔物娘として刻まれた新たな本能が「凱を何としてでも止めるべき」と瑞姫の中で囁き、心を苛む。
恋人として、婚約者として、騎竜として――乗り手たる騎士を護りたい気持ちがそうさせる。
自分達が竜騎士と騎竜として相応しい力と技量を身に付けなければならないのが現実ではあるものの、この三日を通じて愛し合った事もまた無駄では無い。
更に深い絆を得る事が出来たからだ。
二人はかなり早めに第零特殊部隊の隊舎に赴き、朝食を取った後、集合点呼に参加した。
とは言っても訓練生は凱だけであり、騎竜見習いも瑞姫のみ。
集合点呼自体も屈強な隊員達に囲まれつつ、アルトイーリスから話を二、三聞くだけ。
第零特殊部隊が自分達の動向を監視している事を知る由も無い二人はその後も騎乗訓練に励み、時折命ぜられる組み手に悪戦苦闘し、やがて屋外演習を経て、竜騎士と騎竜に相応しい力を身に付けて行く事になるのだった――
19/01/01 19:48更新 / rakshasa
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