高嶺の花←片思い♂←片思い♀←ストーカー♂
「はぁ・・・」
青年、タカシは落ち込んでいた。昨日の一世一代の告白を断られた上に、その
相手の女性は、近くの進学校を卒業して今日、海外へ旅立ってしまうからだ。
「アカリさん・・・」
アカリとは、その告白相手である。アカリの通う進学校の近くにある男子校に
タカシは通っており、こちらも先日卒業したところだった。
「俺はこれから何を支えにしていけばいいんだ・・・」
就職も決まっていた彼は、意中の彼女を射止め、順風満帆に将来への一歩を進
める予定だった。しかし、その計画は初手で詰みを迎えてしまったのだ。
ピンポーン
「・・・」
ピンポーン
「っ・・・誰だってんだよ!」
一人になりたいと願っていたタカシにとって、来客というだけで苛立ちを覚え
てしまう。
「どちらさんでしょうか?」
できるだけ淡々と、レンズも覗かずドア越しに聞く。用件によっては、門前払
いをかけるつもりだった。
「・・・あの」
女性の声だった。しかし、タカシには女性の来客の覚えなどないため、少し返
答につまる。
「アカリ・・・ですけど・・・。タカシさん、ですよね?」
そして、この発言で腰を抜かす事となった。
正直、タカシには状況が呑み込めていなかった。
「あ、えと、お茶っす」
しかし、そういいつつもお茶ではなくコーラを出すほどには混乱し、舞い上が
っていた。
「ありがとうございます♪」
優雅な動きでコップを受け取る。その一挙一動にますますタカシは正常な判断
ができなくなっていく。中身が間違っているのさえ気にしていないように口を
つけている。
「きょ、今日は暑いッスね!」
「そうですね・・・。もう少し薄着にしてくればよかったです」
ふぅっとアカリが胸元をパタパタさせる。
視線が釘付けになるのを必死に抑えていると、アカリと目があった。
「あ・・・えと・・・」
「ふふ・・・」
羞恥で顔が真っ赤になってしまうタカシ。しかし、アカリは全く気にしていな
い。
「そういえば、今日はどうして?」
「・・・それは・・・ですね」
先ほどまで笑顔を崩さなかったアカリが、申し訳なさと、何か別の思いによっ
てうつむき加減になる。
「告白をお断りしてしまって、しかもその翌日にお願いすることではないこと
は承知しているんですが」
「は、はい」
「私と、で、デートしてくれませんかっ」
「はいっ!」
人間、自分が望むことに対しては貪欲になるもので、少々の疑問などは消えて
しまうものなのだろう。
「・・・チッ」
そして、そのマンションの隣の部屋では、一人の男がつまらなそうに悪態をつ
いていた。
「さて!どこに行きます?」
「あ、そんなに引っ張らなくてもっ」
「今日1日しか時間ないんでしょ?だったら急がないと!」
「まだ朝ですから〜!」
タカシは幸せを噛みしめていた。憧れだった女性にデートに誘われ、大きな商
店街の中をしっかりと手を繋いで歩く。はたから見ればまさに恋人と呼べる姿
だろう。
自らがいつかデートできた日のために、とシミュレートしていた内容をタカシ
は忠実に再現する。
『まず映画!』
あえてホラーを選んだのは、彼女が怖がりだったときに男らしく肩を貸したい
から・・・だったのだが。
「「・・・・・・」」
あまりのB級加減に唖然としたまま終わってしまった。
『次にウィンドウショッピング!』
デートのために切り崩した貯金で男らしく奢ってポイントアップ
「のはずだったんだけどなぁ・・・。ごめん、アカリさん」
「いえいえ♪ 見て回るだけでも楽しいですから」
突然決まったデートの日に、服やアクセサリーを買う余裕があるはずがなかっ
た。
金はなくとも、試着室から笑顔で登場し、ワンピースでくるっと回ってみせた
アカリに、またも心をときめかせる。
『最後に、・・・カフェ!』
入店し、2回窓際の席へと直行する。
そこは、町の主要なデートスポットの看板が一望でき、さらに通行人の視線も
気にしなくていいという利点がある席だ。
『ここでしめに行きたいところをそれとなく聞くっ!!』
ここで、タカシの自称完璧なデート作戦は彼女任せとなったのだった。
「いろんな店あるよねぇ」
「そうですねぇ」
何気ない発言にも、輝いているように錯覚するほどの笑みで返してくれる。
「アカリさん、どこか、行きたいとこある?」
「うーん・・・」
タカしの思惑通り、ビルの看板たちから必死に選んでいく。
主要な場所はすべて自らの足で踏破した彼にとっては、どこを選ばれても失敗
はあり得ないと断言できていた。
そして彼女の視線が定まろうとしたとき
「いよっ タカシじゃん。な〜にやってんの?」
学校で同じクラスだったトモキが現れる。
「おう。トモキ・・・って状況見て察せよ!」
「はは、いいじゃねえか別に・・・ン?その人どっかで見覚えが」
「アカリさんだよ、お前も会ったことあるだろ?」
「いや・・・でも今日飛行機乗ってたじゃん。お前来なかったけど」
「は?いやだって事実ここにいるし」
アカリの方を見やると、トモキを少し睨んでいるように感じられた。
「タカシさん。行きましょう」
席を立ち、一人で歩いて行こうとする。
「え?ああ、ちょっと」
「・・・」
「すまん、トモキ」
「いや、構わんさ。・・・まあ楽しんで来い」
「・・・私、トモキさんがあまり好きじゃありません」
「まあ、結構変態っぽいしなぁ、あいつ」
指折りでトモキの行動を数えていくタカシ
「裏門から無断侵入して更衣室覗いたり、プール覗いたり、夜間に忍び込んで
おいて、トイレから校内に侵入したり、パンチラ撮影は毎日だったし」
「あの」
「え?」
数えていた途中で、アカリに遮られた。
「今日の最後に、と思ってた・・・ちょっと来てほしいところがあるんです」
そしてアカリに連れられて電車に乗り、降りてまた更に歩いてたどり着いたの
は、広い河川敷だった。
「ここは・・・」
学校へ電車通学だったタカシにはよく見覚えがあった。
なんといってもそこは、自身の通学路の途中であり
さらには、先日の告白の場所だった。
「ここでは、本当にごめんなさい」
「いや、もういいんだって」
思い出して痛む胸の内を隠し、タカシは笑顔で答える。
「でも、ここに来てもらったのは謝るためだけじゃないんです」
風が河川敷を撫でるように吹く。
「私は、一度あなたの告白を断りました・・・」
「・・・はい」
「でも・・・いえ。だからこそ、私にもう一度チャンスをくれませんか?」
「・・・え?」
「私と・・・付き合ってください!」
「あ・・・」
「ちょおおおおおおおおおおっと待ったあああああああああああああ!!」
「「!?」」
丘の上から、怒声とともに自転車が下ってくる。
「と、トモキ!?なんでここに」
「お前じゃねえ・・・ハァハァ そこの・・・フゥ。姉ちゃんに用があってきた」
「姉ちゃんってお前・・・何度も会ってるアカリさんだろ?」
「・・・・・・」
「タカシよぉ・・・お前気づかねえのか」
「は?何言って・・・」
「そうです!あなたこそさっきの場の空気見て何も気づかなかったんですか!
告白ですよ!?こ・く・は・く!一世一代の決意を変な空気にしちゃって!」
「あ、アカリさんも落ち着いて・・・」
「しらばっくれんじゃねえ」
そう言ってトモキがカメラを取り出す。
そこに映っていたのは
「ぶっ」
思わずタカシが噴き出す。
そこに映っていたのは女性のスカートの中だった。真っ白なパンツが画面いっ
ぱいに表示される。
「おら、タカシもよく見ろ。これ、アカリさんの今日のパンツだ」
「いやいや見ねーよ!・・・ってあれ?この窓・・・」
タカシが気になったのは、パンツよりも空港などでよく見る特徴的なゲート、
そして大きな窓だった。写真の端にそれぞれ少しずつ映っていた。
「空港・・・」
「それがどうしたんですっ!?私はあの後、どうしても伝えなきゃって思って
戻ってきたんです!全然変なんかじゃ・・・」
「確かにそこには異論はねえよ。でも、これについては言い逃れさせねえ」
次に出したのは、タカシとトモキが借りているマンションの階段を下から撮っ
たもの。そこにあったのは、またも同じスカートの中。
しかし、はいているのは
「ぶっ!?」
大人びた黒の紐パンだった。
「あんたがこいつの家に来たのは俺が部屋に入って5分ほど、ほぼ同時だ」
推理しながらアカリ(?)の周りを歩く。
「アカリさんの趣味について言及する気はないが、元からこんなパンツ持って
たとは思えん。持っていたとしても、一度ゲートをくぐってから出て、あの時
間で到着しようとなると、トイレすら行けない、というか行かなくても不可能
に等しい時間だろう。つまりは履き替える時間はなかった」
「う・・・」
「ど、どういう事なのアカリさん・・・?」
タカシがアカリ(?)に詰め寄る。
「心配しないでタカシさん。こんなの出まかせに決まって・・・」
「パンツだけじゃねえ」
「え?」
「アカリさんは・・・言っちゃ悪いがこんなに活発でもないし明るくもねえ。良くも悪くも控えめな人だったはずだ」
「そりゃ・・・確かにそうだけどよ・・・」
「・・・ったく。お前はこれでも持って帰ってろ」
タカシに投げつけるように封筒を渡す。
「は?これって」
「アカリさんの字くらい見たことあんだろ?旅立つときに渡す予定だったらし
いが・・・。来なかったから俺が代理だ」
「でも、このアカリさんは・・・」
「お前がいてもややこしいだけだ」
「いやでも」
「久しぶりに俺の鉄拳に火を点けさせたいか?」
「・・・わかった。任せる」
「え?ちょっとタカシさ・・・」
「あんたには俺が用があるんだ」
「なんなのよあんた!いきなり現れて!」
「もうアカリさんの振りはやめるんだな」
「そんなことどうでもいいの!なんでこんな事すんのよっ!」
「こんな事・・・ねえ。人の失恋の傷塞ぐふりして自分の片思い成就させよう
としてる奴の言葉とは思えんな」
「・・・っ」
もう誤魔化すことは不可能と悟ったのだろう。アカリが光に包まれ、中から別
の姿が現れる。
「やっぱり・・・あんただったんだな」
「・・・・・・」
その姿に隠されていたのは、少女だった。黒のフリルドレスを身を包み、一見
優雅に見えるが、そのたたずまいは、寂しさをまとっているようにも感じられ
る。
ドッペルゲンガー。最近よく人間界にも出没するようになったらしい魔物だ。
「あんたは・・・なんであいつに恋をしてたんだ?」
「・・・」
「あいつにも、好きな人がいたんだぜ?お前と同じく片思いでだが」
「・・・から」
ぽつり、と何かを呟く。
「同じ・・・片思いだた・・・から」
「じゃあ、ルックスとかに惚れたわけじゃないんだな?」
マジメな表情をしつつ、トモキは少し心の中でガッツポーズを取る。
「彼女が・・・遠くに行くのは知ってたの」
「それで、なりすまして彼女を座を得ようとしたわけか」
少し離れているが、彼女が震えてるのがはっきりと感じ取れた。
「しかたないでしょっ!!」
その声は、先ほどまでとは打って変わって力強く、そして悲痛だった。
「私には可愛げもない!話しかける勇気もない!こんな私自身を好きになって
くれる人なんていない!だからなりすますしかなかった!」
「だが・・・それで好かれるのはあんたじゃない。あんたを通して意中の相手
への想いが余計に強くなるだけだろ?」
「じゃあどうしろっていうのよっ!!」
「うーん・・・それについては俺なりの答えを用意してるんだが・・・。この
タイミングか・・・まあいい」
「な、なによ・・・何で近づいて・・・えっ?」
彼女は、トモキに抱きしめられていた。
「あんた、名前は?」
抱きしめたまま顔をしっかりと顔を合わせ、トモキが聞く。
「れ・・・レイラ///」
「レイラ、か。先に謝っとく。すまん」
「え・・・んむっ!?」
もう我慢できないといわんばかりに、トモキはレイラの唇を半ば無理やり奪う
。
キスというにはあまりにも乱暴で一瞬だったが、お互いの顔は夕日と相まって
かなり赤く染まっている。
「な、なん・・・・なんで///」
「あんたは自分が好かれない、なんて言ったがそんなのはありえない。
だって、俺はレイラがあいつをおっかけて木陰に隠れてるのを眺めてるだけで
、ドキドキした。迷いもなく、一瞬で恋だと気づくくらいに」
「え・・・あの・・・それ///」
「俺は、レイラ。『君』が好きなんだ。誰かになりきってる君じゃない。君自
身が」
抱き合い、見つめあったまま静寂が流れる。
「あ、あの」
「ん・・・?」
「私なんかで・・・ホントにいいの?」
「当たり前だ、っていうかもうレイラ以外見る気ねぇよ」
「あ、ありがと///」
チュッと優しくレイラが口づける。
「これは・・・了承ってことでいいのかな?」
言葉こそないが、笑顔でレイラが頷いた。
「ありがとう・・・。あ、それと」
笑顔のまま、優しく首をかしげて先を促される。
「そろそろ限界なんだが・・・すまん」
?を浮かべつつトモキの視線を追うと、レイラの服を押し上げ、胸にまで届く
のではないかというほど怒張した逸物があった。
「あ///」
「そんなにマジマジ見ないでくれ・・・」
「クンクン・・・」
「ちょっ、なにをっ」
「からだは正直っていうけど・・・ほんとなんだね・・・♪」
ズボンのファスナーを下されていくが、トモキには制止する気が起きなかった
。
「私で興奮してくれてるんだ///嬉しいよ///」
逸物が完全に外気に晒され、ゴクリっとどちらも生唾を呑み込む。
レイラの生暖かい舌が、逸物全体にそって這う。魔力でも噴出しているのだろ
うか、それだけで腰が浮きそうになる。
「あー・・・ん」
一通り唾液をまみれさせた後、なんのためらいもなく一気に口に逸物を含んだ
。
「れ、レイラっ そんないきなり・・・」
「ひもひぃ?」
顔を赤く染めたまま、嬉しそうに上目づかいでレイラが問うてくる。
それだけで、トモキの心のリミッターが外れていく。
(外見は)幼い少女に逸物を咥えさせているという状況。さらにそれが自分の最
愛の人なのである。背徳感に愛情、いろいろなものが混ざり合って、我慢とい
うものを忘れさせていく。
「んく・・・んんびゅぅっ」
気が付けば、レイラの頭をつかみ、腰を動かしていた。
「レイラ!レイラぁ!」
「ん!んっんぅ!」
どんなに激しくされようとも、レイラは優しい瞳のまま、上目づかいで
さらに舌を激しく動かして射精感を促してくる。
「で、出る!」
「ひぃひょ・・・らひっ・・・れぅ!?・・・んっ!?」
口の中ではなく、ひときわ深く差し込んで、喉の奥へと直接精を放出する。
「うあああぁぁぁぁ・・・」
腰が震えるのも構わず、トモキはレイラの頭を離さない。
「ん、ん・・・んく」
そして、射精がすべて収まったとき、ようやくトモキは冷静になっていた。
「す、すまん!大丈夫だったか!」
平謝りするトモキ
「・・・うー・・・」
「ホントにごめん・・・」
「違う・・・」
土下座のような状態から顔を上げると、そこでは
「今ほしいのは・・・ん・・・謝罪じゃ・・・ない、ん」クチュ・・・
不完全燃焼といわんばかりに、ドレスを翻して自分の秘所をいじるレイラの姿
があった。
「我慢、できないの・・・入れ・・・て♪」
「・・・っ!」
言葉さえ紡ぐのもままならない興奮。それによって再び先ほど以上の硬さを持
った剛直が、一気にレイラの狭い秘所へそ叩きつけるように挿入される。
「あ、あああああああああああ!!!」
痛みではない、快感による絶叫だった。自分自身として男に愛され、その分身
が体の中で溶け合う感覚、それだけでレイラは達していた。
「は、っは、ああ」
獣のような息遣いでレイラを貪るトモキ
「うあ♪ あひゅ、ぃ、ぅあ!」
それに答えるどころか、より貪欲に、深く繋がろうとするレイラ。
「き、すぅっ♪キスし、てぇ!」
言葉に答えるように、だらしなく口を開き切ったレイラに口づけ
その口腔も激しく舌で蹂躙する。
「んぅ・・・んふ・・・んぱぁ♪」
一度口を離しても、どちらかが逃がさん、とばかりに、息も整えずに再び舌を
絡ませる。
それによって必然的に呼吸もお互いの肺を行き来し始め、苦しさと狂おしい程
の一体感でより昂ぶってゆく。
そして、終わりは唐突に訪れる。
「っ!! うわああああああ!!」
絶叫に近い声が出るほどの暴力的な快感。
ビューっと流れる音が聞こえるのではないかというほどに、セメントのような
精液の塊が一気にレイラの膣内を埋め尽くす。
「あ・・・ア・・・♪ いぃぁああ♪」
叫ぶことすらできないレイラ、しかし、その表情は淫靡で、幸福に満たされて
いた。
後日
「おーい、レイラー」
「ん〜?何〜?」
「ここにあったカメラ知らね?」
「・・・」
レイラにジト目で睨まれる。
「なんだよ」
「あんないかがわしい写真ばっかりのカメラ!捨てるに決まってるでしょ!」
「なん・・・だと・・・。俺の青春がorz」
「だ、だから、これ!」
「え?」
「少しくらいなら変な写真あってもいいから・・・その・・・撮るなら私を」
「レイラァァァァ!」
「ひゃぁ!?ちょっとっ アナタ仕事は〜!?」
「今日は休みじゃああああああああああああああああ!!」
「いやあああああああああああああああ!」
あの告白の後、同棲を始めたレイラとトモキは、トモキの就職をきっかけにプ
ロポーズを行い。婚約を果たしていた。
あの日以来、レイラは変身する力を失ってしまったが、自分に自信を持つこと
の大切さをトモキから教わり、今では何の苦もなく暮らしている。
そして タカシは
「あ、アカリさん?俺、今度そっち行くことになったからよろしくっ!」
『ふふ・・・本当にに凄い速さでしたね』
「これが、愛の力ですよっ(キリッ」
『もう///・・・楽しみにしていますね』
「うん!」
アカリから預かった封筒の中にあったのは、アカリの海外での住所と、連絡先
のみだった。
しかし、そこで手がかりを手に入れた、と気合を入れなおし、現在就職が決定
していた就職先を取り下げ、急きょ外資系の会社へと就職したのだ。
そして、たまにある休暇を使ってはアカリへ再アタックし、見事条件付きでプ
ロポーズ権まで勝ち取った。
その条件は、「一緒にいられること」
それを果たすため、タカシは今までにない程の努力をした。
そして、その努力は実を結び、本社から正式に海外支部の社長の立場を勝ち取
ったのだった。
「トモキにだけいい思いさせてなるものかぁ!」
青年、タカシは落ち込んでいた。昨日の一世一代の告白を断られた上に、その
相手の女性は、近くの進学校を卒業して今日、海外へ旅立ってしまうからだ。
「アカリさん・・・」
アカリとは、その告白相手である。アカリの通う進学校の近くにある男子校に
タカシは通っており、こちらも先日卒業したところだった。
「俺はこれから何を支えにしていけばいいんだ・・・」
就職も決まっていた彼は、意中の彼女を射止め、順風満帆に将来への一歩を進
める予定だった。しかし、その計画は初手で詰みを迎えてしまったのだ。
ピンポーン
「・・・」
ピンポーン
「っ・・・誰だってんだよ!」
一人になりたいと願っていたタカシにとって、来客というだけで苛立ちを覚え
てしまう。
「どちらさんでしょうか?」
できるだけ淡々と、レンズも覗かずドア越しに聞く。用件によっては、門前払
いをかけるつもりだった。
「・・・あの」
女性の声だった。しかし、タカシには女性の来客の覚えなどないため、少し返
答につまる。
「アカリ・・・ですけど・・・。タカシさん、ですよね?」
そして、この発言で腰を抜かす事となった。
正直、タカシには状況が呑み込めていなかった。
「あ、えと、お茶っす」
しかし、そういいつつもお茶ではなくコーラを出すほどには混乱し、舞い上が
っていた。
「ありがとうございます♪」
優雅な動きでコップを受け取る。その一挙一動にますますタカシは正常な判断
ができなくなっていく。中身が間違っているのさえ気にしていないように口を
つけている。
「きょ、今日は暑いッスね!」
「そうですね・・・。もう少し薄着にしてくればよかったです」
ふぅっとアカリが胸元をパタパタさせる。
視線が釘付けになるのを必死に抑えていると、アカリと目があった。
「あ・・・えと・・・」
「ふふ・・・」
羞恥で顔が真っ赤になってしまうタカシ。しかし、アカリは全く気にしていな
い。
「そういえば、今日はどうして?」
「・・・それは・・・ですね」
先ほどまで笑顔を崩さなかったアカリが、申し訳なさと、何か別の思いによっ
てうつむき加減になる。
「告白をお断りしてしまって、しかもその翌日にお願いすることではないこと
は承知しているんですが」
「は、はい」
「私と、で、デートしてくれませんかっ」
「はいっ!」
人間、自分が望むことに対しては貪欲になるもので、少々の疑問などは消えて
しまうものなのだろう。
「・・・チッ」
そして、そのマンションの隣の部屋では、一人の男がつまらなそうに悪態をつ
いていた。
「さて!どこに行きます?」
「あ、そんなに引っ張らなくてもっ」
「今日1日しか時間ないんでしょ?だったら急がないと!」
「まだ朝ですから〜!」
タカシは幸せを噛みしめていた。憧れだった女性にデートに誘われ、大きな商
店街の中をしっかりと手を繋いで歩く。はたから見ればまさに恋人と呼べる姿
だろう。
自らがいつかデートできた日のために、とシミュレートしていた内容をタカシ
は忠実に再現する。
『まず映画!』
あえてホラーを選んだのは、彼女が怖がりだったときに男らしく肩を貸したい
から・・・だったのだが。
「「・・・・・・」」
あまりのB級加減に唖然としたまま終わってしまった。
『次にウィンドウショッピング!』
デートのために切り崩した貯金で男らしく奢ってポイントアップ
「のはずだったんだけどなぁ・・・。ごめん、アカリさん」
「いえいえ♪ 見て回るだけでも楽しいですから」
突然決まったデートの日に、服やアクセサリーを買う余裕があるはずがなかっ
た。
金はなくとも、試着室から笑顔で登場し、ワンピースでくるっと回ってみせた
アカリに、またも心をときめかせる。
『最後に、・・・カフェ!』
入店し、2回窓際の席へと直行する。
そこは、町の主要なデートスポットの看板が一望でき、さらに通行人の視線も
気にしなくていいという利点がある席だ。
『ここでしめに行きたいところをそれとなく聞くっ!!』
ここで、タカシの自称完璧なデート作戦は彼女任せとなったのだった。
「いろんな店あるよねぇ」
「そうですねぇ」
何気ない発言にも、輝いているように錯覚するほどの笑みで返してくれる。
「アカリさん、どこか、行きたいとこある?」
「うーん・・・」
タカしの思惑通り、ビルの看板たちから必死に選んでいく。
主要な場所はすべて自らの足で踏破した彼にとっては、どこを選ばれても失敗
はあり得ないと断言できていた。
そして彼女の視線が定まろうとしたとき
「いよっ タカシじゃん。な〜にやってんの?」
学校で同じクラスだったトモキが現れる。
「おう。トモキ・・・って状況見て察せよ!」
「はは、いいじゃねえか別に・・・ン?その人どっかで見覚えが」
「アカリさんだよ、お前も会ったことあるだろ?」
「いや・・・でも今日飛行機乗ってたじゃん。お前来なかったけど」
「は?いやだって事実ここにいるし」
アカリの方を見やると、トモキを少し睨んでいるように感じられた。
「タカシさん。行きましょう」
席を立ち、一人で歩いて行こうとする。
「え?ああ、ちょっと」
「・・・」
「すまん、トモキ」
「いや、構わんさ。・・・まあ楽しんで来い」
「・・・私、トモキさんがあまり好きじゃありません」
「まあ、結構変態っぽいしなぁ、あいつ」
指折りでトモキの行動を数えていくタカシ
「裏門から無断侵入して更衣室覗いたり、プール覗いたり、夜間に忍び込んで
おいて、トイレから校内に侵入したり、パンチラ撮影は毎日だったし」
「あの」
「え?」
数えていた途中で、アカリに遮られた。
「今日の最後に、と思ってた・・・ちょっと来てほしいところがあるんです」
そしてアカリに連れられて電車に乗り、降りてまた更に歩いてたどり着いたの
は、広い河川敷だった。
「ここは・・・」
学校へ電車通学だったタカシにはよく見覚えがあった。
なんといってもそこは、自身の通学路の途中であり
さらには、先日の告白の場所だった。
「ここでは、本当にごめんなさい」
「いや、もういいんだって」
思い出して痛む胸の内を隠し、タカシは笑顔で答える。
「でも、ここに来てもらったのは謝るためだけじゃないんです」
風が河川敷を撫でるように吹く。
「私は、一度あなたの告白を断りました・・・」
「・・・はい」
「でも・・・いえ。だからこそ、私にもう一度チャンスをくれませんか?」
「・・・え?」
「私と・・・付き合ってください!」
「あ・・・」
「ちょおおおおおおおおおおっと待ったあああああああああああああ!!」
「「!?」」
丘の上から、怒声とともに自転車が下ってくる。
「と、トモキ!?なんでここに」
「お前じゃねえ・・・ハァハァ そこの・・・フゥ。姉ちゃんに用があってきた」
「姉ちゃんってお前・・・何度も会ってるアカリさんだろ?」
「・・・・・・」
「タカシよぉ・・・お前気づかねえのか」
「は?何言って・・・」
「そうです!あなたこそさっきの場の空気見て何も気づかなかったんですか!
告白ですよ!?こ・く・は・く!一世一代の決意を変な空気にしちゃって!」
「あ、アカリさんも落ち着いて・・・」
「しらばっくれんじゃねえ」
そう言ってトモキがカメラを取り出す。
そこに映っていたのは
「ぶっ」
思わずタカシが噴き出す。
そこに映っていたのは女性のスカートの中だった。真っ白なパンツが画面いっ
ぱいに表示される。
「おら、タカシもよく見ろ。これ、アカリさんの今日のパンツだ」
「いやいや見ねーよ!・・・ってあれ?この窓・・・」
タカシが気になったのは、パンツよりも空港などでよく見る特徴的なゲート、
そして大きな窓だった。写真の端にそれぞれ少しずつ映っていた。
「空港・・・」
「それがどうしたんですっ!?私はあの後、どうしても伝えなきゃって思って
戻ってきたんです!全然変なんかじゃ・・・」
「確かにそこには異論はねえよ。でも、これについては言い逃れさせねえ」
次に出したのは、タカシとトモキが借りているマンションの階段を下から撮っ
たもの。そこにあったのは、またも同じスカートの中。
しかし、はいているのは
「ぶっ!?」
大人びた黒の紐パンだった。
「あんたがこいつの家に来たのは俺が部屋に入って5分ほど、ほぼ同時だ」
推理しながらアカリ(?)の周りを歩く。
「アカリさんの趣味について言及する気はないが、元からこんなパンツ持って
たとは思えん。持っていたとしても、一度ゲートをくぐってから出て、あの時
間で到着しようとなると、トイレすら行けない、というか行かなくても不可能
に等しい時間だろう。つまりは履き替える時間はなかった」
「う・・・」
「ど、どういう事なのアカリさん・・・?」
タカシがアカリ(?)に詰め寄る。
「心配しないでタカシさん。こんなの出まかせに決まって・・・」
「パンツだけじゃねえ」
「え?」
「アカリさんは・・・言っちゃ悪いがこんなに活発でもないし明るくもねえ。良くも悪くも控えめな人だったはずだ」
「そりゃ・・・確かにそうだけどよ・・・」
「・・・ったく。お前はこれでも持って帰ってろ」
タカシに投げつけるように封筒を渡す。
「は?これって」
「アカリさんの字くらい見たことあんだろ?旅立つときに渡す予定だったらし
いが・・・。来なかったから俺が代理だ」
「でも、このアカリさんは・・・」
「お前がいてもややこしいだけだ」
「いやでも」
「久しぶりに俺の鉄拳に火を点けさせたいか?」
「・・・わかった。任せる」
「え?ちょっとタカシさ・・・」
「あんたには俺が用があるんだ」
「なんなのよあんた!いきなり現れて!」
「もうアカリさんの振りはやめるんだな」
「そんなことどうでもいいの!なんでこんな事すんのよっ!」
「こんな事・・・ねえ。人の失恋の傷塞ぐふりして自分の片思い成就させよう
としてる奴の言葉とは思えんな」
「・・・っ」
もう誤魔化すことは不可能と悟ったのだろう。アカリが光に包まれ、中から別
の姿が現れる。
「やっぱり・・・あんただったんだな」
「・・・・・・」
その姿に隠されていたのは、少女だった。黒のフリルドレスを身を包み、一見
優雅に見えるが、そのたたずまいは、寂しさをまとっているようにも感じられ
る。
ドッペルゲンガー。最近よく人間界にも出没するようになったらしい魔物だ。
「あんたは・・・なんであいつに恋をしてたんだ?」
「・・・」
「あいつにも、好きな人がいたんだぜ?お前と同じく片思いでだが」
「・・・から」
ぽつり、と何かを呟く。
「同じ・・・片思いだた・・・から」
「じゃあ、ルックスとかに惚れたわけじゃないんだな?」
マジメな表情をしつつ、トモキは少し心の中でガッツポーズを取る。
「彼女が・・・遠くに行くのは知ってたの」
「それで、なりすまして彼女を座を得ようとしたわけか」
少し離れているが、彼女が震えてるのがはっきりと感じ取れた。
「しかたないでしょっ!!」
その声は、先ほどまでとは打って変わって力強く、そして悲痛だった。
「私には可愛げもない!話しかける勇気もない!こんな私自身を好きになって
くれる人なんていない!だからなりすますしかなかった!」
「だが・・・それで好かれるのはあんたじゃない。あんたを通して意中の相手
への想いが余計に強くなるだけだろ?」
「じゃあどうしろっていうのよっ!!」
「うーん・・・それについては俺なりの答えを用意してるんだが・・・。この
タイミングか・・・まあいい」
「な、なによ・・・何で近づいて・・・えっ?」
彼女は、トモキに抱きしめられていた。
「あんた、名前は?」
抱きしめたまま顔をしっかりと顔を合わせ、トモキが聞く。
「れ・・・レイラ///」
「レイラ、か。先に謝っとく。すまん」
「え・・・んむっ!?」
もう我慢できないといわんばかりに、トモキはレイラの唇を半ば無理やり奪う
。
キスというにはあまりにも乱暴で一瞬だったが、お互いの顔は夕日と相まって
かなり赤く染まっている。
「な、なん・・・・なんで///」
「あんたは自分が好かれない、なんて言ったがそんなのはありえない。
だって、俺はレイラがあいつをおっかけて木陰に隠れてるのを眺めてるだけで
、ドキドキした。迷いもなく、一瞬で恋だと気づくくらいに」
「え・・・あの・・・それ///」
「俺は、レイラ。『君』が好きなんだ。誰かになりきってる君じゃない。君自
身が」
抱き合い、見つめあったまま静寂が流れる。
「あ、あの」
「ん・・・?」
「私なんかで・・・ホントにいいの?」
「当たり前だ、っていうかもうレイラ以外見る気ねぇよ」
「あ、ありがと///」
チュッと優しくレイラが口づける。
「これは・・・了承ってことでいいのかな?」
言葉こそないが、笑顔でレイラが頷いた。
「ありがとう・・・。あ、それと」
笑顔のまま、優しく首をかしげて先を促される。
「そろそろ限界なんだが・・・すまん」
?を浮かべつつトモキの視線を追うと、レイラの服を押し上げ、胸にまで届く
のではないかというほど怒張した逸物があった。
「あ///」
「そんなにマジマジ見ないでくれ・・・」
「クンクン・・・」
「ちょっ、なにをっ」
「からだは正直っていうけど・・・ほんとなんだね・・・♪」
ズボンのファスナーを下されていくが、トモキには制止する気が起きなかった
。
「私で興奮してくれてるんだ///嬉しいよ///」
逸物が完全に外気に晒され、ゴクリっとどちらも生唾を呑み込む。
レイラの生暖かい舌が、逸物全体にそって這う。魔力でも噴出しているのだろ
うか、それだけで腰が浮きそうになる。
「あー・・・ん」
一通り唾液をまみれさせた後、なんのためらいもなく一気に口に逸物を含んだ
。
「れ、レイラっ そんないきなり・・・」
「ひもひぃ?」
顔を赤く染めたまま、嬉しそうに上目づかいでレイラが問うてくる。
それだけで、トモキの心のリミッターが外れていく。
(外見は)幼い少女に逸物を咥えさせているという状況。さらにそれが自分の最
愛の人なのである。背徳感に愛情、いろいろなものが混ざり合って、我慢とい
うものを忘れさせていく。
「んく・・・んんびゅぅっ」
気が付けば、レイラの頭をつかみ、腰を動かしていた。
「レイラ!レイラぁ!」
「ん!んっんぅ!」
どんなに激しくされようとも、レイラは優しい瞳のまま、上目づかいで
さらに舌を激しく動かして射精感を促してくる。
「で、出る!」
「ひぃひょ・・・らひっ・・・れぅ!?・・・んっ!?」
口の中ではなく、ひときわ深く差し込んで、喉の奥へと直接精を放出する。
「うあああぁぁぁぁ・・・」
腰が震えるのも構わず、トモキはレイラの頭を離さない。
「ん、ん・・・んく」
そして、射精がすべて収まったとき、ようやくトモキは冷静になっていた。
「す、すまん!大丈夫だったか!」
平謝りするトモキ
「・・・うー・・・」
「ホントにごめん・・・」
「違う・・・」
土下座のような状態から顔を上げると、そこでは
「今ほしいのは・・・ん・・・謝罪じゃ・・・ない、ん」クチュ・・・
不完全燃焼といわんばかりに、ドレスを翻して自分の秘所をいじるレイラの姿
があった。
「我慢、できないの・・・入れ・・・て♪」
「・・・っ!」
言葉さえ紡ぐのもままならない興奮。それによって再び先ほど以上の硬さを持
った剛直が、一気にレイラの狭い秘所へそ叩きつけるように挿入される。
「あ、あああああああああああ!!!」
痛みではない、快感による絶叫だった。自分自身として男に愛され、その分身
が体の中で溶け合う感覚、それだけでレイラは達していた。
「は、っは、ああ」
獣のような息遣いでレイラを貪るトモキ
「うあ♪ あひゅ、ぃ、ぅあ!」
それに答えるどころか、より貪欲に、深く繋がろうとするレイラ。
「き、すぅっ♪キスし、てぇ!」
言葉に答えるように、だらしなく口を開き切ったレイラに口づけ
その口腔も激しく舌で蹂躙する。
「んぅ・・・んふ・・・んぱぁ♪」
一度口を離しても、どちらかが逃がさん、とばかりに、息も整えずに再び舌を
絡ませる。
それによって必然的に呼吸もお互いの肺を行き来し始め、苦しさと狂おしい程
の一体感でより昂ぶってゆく。
そして、終わりは唐突に訪れる。
「っ!! うわああああああ!!」
絶叫に近い声が出るほどの暴力的な快感。
ビューっと流れる音が聞こえるのではないかというほどに、セメントのような
精液の塊が一気にレイラの膣内を埋め尽くす。
「あ・・・ア・・・♪ いぃぁああ♪」
叫ぶことすらできないレイラ、しかし、その表情は淫靡で、幸福に満たされて
いた。
後日
「おーい、レイラー」
「ん〜?何〜?」
「ここにあったカメラ知らね?」
「・・・」
レイラにジト目で睨まれる。
「なんだよ」
「あんないかがわしい写真ばっかりのカメラ!捨てるに決まってるでしょ!」
「なん・・・だと・・・。俺の青春がorz」
「だ、だから、これ!」
「え?」
「少しくらいなら変な写真あってもいいから・・・その・・・撮るなら私を」
「レイラァァァァ!」
「ひゃぁ!?ちょっとっ アナタ仕事は〜!?」
「今日は休みじゃああああああああああああああああ!!」
「いやあああああああああああああああ!」
あの告白の後、同棲を始めたレイラとトモキは、トモキの就職をきっかけにプ
ロポーズを行い。婚約を果たしていた。
あの日以来、レイラは変身する力を失ってしまったが、自分に自信を持つこと
の大切さをトモキから教わり、今では何の苦もなく暮らしている。
そして タカシは
「あ、アカリさん?俺、今度そっち行くことになったからよろしくっ!」
『ふふ・・・本当にに凄い速さでしたね』
「これが、愛の力ですよっ(キリッ」
『もう///・・・楽しみにしていますね』
「うん!」
アカリから預かった封筒の中にあったのは、アカリの海外での住所と、連絡先
のみだった。
しかし、そこで手がかりを手に入れた、と気合を入れなおし、現在就職が決定
していた就職先を取り下げ、急きょ外資系の会社へと就職したのだ。
そして、たまにある休暇を使ってはアカリへ再アタックし、見事条件付きでプ
ロポーズ権まで勝ち取った。
その条件は、「一緒にいられること」
それを果たすため、タカシは今までにない程の努力をした。
そして、その努力は実を結び、本社から正式に海外支部の社長の立場を勝ち取
ったのだった。
「トモキにだけいい思いさせてなるものかぁ!」
11/04/19 23:22更新 / 機械人形